JP4218460B2 - 単結晶製造用黒鉛ヒーター及び単結晶製造装置ならびに単結晶製造方法 - Google Patents
単結晶製造用黒鉛ヒーター及び単結晶製造装置ならびに単結晶製造方法 Download PDFInfo
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シリコン単結晶において、結晶成長速度が比較的高速の場合には、空孔型の点欠陥が集合したボイド起因とされているFPD(Flow Pattern Defect)等のGrown−in欠陥が結晶径方向全域に高密度に存在し、これら欠陥が存在する領域はV(Vacancy)領域と呼ばれている。また、成長速度を低めていくと成長速度の低下に伴いOSF(酸化誘起積層欠陥、Oxidation Induced Stacking Fault)領域が結晶の周辺からリング状に発生し、このリングの外側に格子間シリコンが集合した転位ループ起因と考えられているLEP(Large Etch Pit)等の欠陥が低密度に存在し、この欠陥が存在する領域はI(Interstitial)領域と呼ばれている。さらに、成長速度を低速にすると、OSFリングがウェーハの中心に収縮して消滅し、全面がI領域となる。
しかしこれらの方法だけでは、十分に単結晶の高速成長を達成したとは言い難くまだ改良の余地があった。
尚、他のスリットと長さが異なる上スリット及び/又は下スリットは、前記円筒状発熱部の上端から下端の長さの10%程度以上の長さのものとすることで、発熱効率を保持することができる。また、上スリット及び/又は下スリットは、発熱部の上端から下端の長さの90%程度以下の長さのものとすることでヒーター本体の強度を維持できる。
本発明者らは、CZ法によりシリコン単結晶を製造する場合につき、黒鉛ヒーターが石英ルツボを加熱した時に生じる原料融液の温度分布が引き起こす対流と、引き上げ中のシリコン単結晶の固液界面近傍の温度勾配(G)との関係についてFEMAGやSTHAMAS−3D等のソフトウエアーによるシミュレーション解析を行った。
本発明の黒鉛ヒーターは、従来のように発熱部の発熱分布を円周方向に均一に分布させたものではなく、1個の黒鉛ヒーターがルツボの上部あるいはルツボの底またはルツボR部にも発熱分布のピークを持たせるよう設計したものである。
尚、上スリットに基づく周期と下スリットに基づく周期が、円周方向で45°以上135°以下の範囲でずれたものとするのが好ましく、この範囲内とすることで、ルツボ底から原料融液の表面方向への縦方向の対流をさらにヘリカルな方向に確実に促進させることができる。
(実施例1)
図5に示した単結晶製造装置を用いてシリコン単結晶を製造した。直径24インチ(600mm)の石英ルツボに、原料多結晶シリコン150Kgをチャージし、直径8インチ(200mm)、方位<100>のシリコン単結晶を引き上げた。単結晶を引き上げる際、成長速度を0.7mm/minから0.3mm/minの範囲で結晶頭部から尾部にかけて漸減させるよう制御した。また、酸素濃度が22〜23ppma(ASTM’79)となるようにシリコン単結晶を製造した。
すなわち、結晶固化率約10%以上(本実施例の条件の場合、結晶直胴部が10cm以上)のところで、結晶軸方向10cm毎の長さのところでウェーハを切り出した後、平面研削及び研磨を行って、下記のように調査した。
30分間セコエッチング(無攪拌)の後、サンプル面内密度を測定した。
(b) OSF領域の調査:
Wet−O2雰囲気中、1100℃で100分間熱処理後、サンプル面内密度を測定した。
(c) Cuデポジション処理による欠陥の調査:
処理方法は以下のとおりである。
1)酸化膜 :25nm 2)電界強度:6MV/cm
3)通電時間:5分間
V領域とOSF領域との境界の成長速度=0.56mm/min。
OSF領域とCuデポジション処理により欠陥が検出されたN領域との境界の成長速度=0.55mm/min。
Cuデポジション処理により欠陥が検出されたN領域とCuデポジション処理により欠陥が検出されなかったN領域との境界の成長速度=0.54mm/min。
Cuデポジション処理により欠陥が検出されなかったN領域とI領域との境界の成長速度=0.52mm/min。
1)酸化膜:25nm 2)測定電極:リン・ドープ・ポリシリコン
3)電極面積:8mm2 4)判定電流:1mA/cm2
その結果、酸化膜耐圧レベルは100%の良品率であった。
黒鉛ヒーターとして、図6に示したものを用いた。この黒鉛ヒーターは、発熱部の全長が600mmであり、上スリットが10本、下スリットが12本設けられている。上スリットは、全部長さ500mmであり、下スリットは、全部長さ500mmである。この黒鉛ヒーターを用いること以外は実施例1と同様の条件でシリコン単結晶を製造した。そして実施例1と同様に、OSF、FPD、LEP、およびCuデポジションについて調査した。
V領域とOSF領域との境界の成長速度=0.50mm/min。
OSF領域とCuデポジション処理により欠陥が検出されたN領域との境界の成長速度=0.48mm/min。
Cuデポジション処理により欠陥が検出されたN領域とCuデポジション処理により欠陥が検出されなかったN領域との境界の成長速度=0.47mm/min。
Cuデポジション処理により欠陥が検出されなかったN領域とI領域との境界の成長速度=0.45mm/min。
その結果、酸化膜耐圧レベルは100%の良品率であった。
13…単結晶、 14…ワイヤー、 15…原料融液、 16…石英ルツボ、
17…黒鉛ルツボ、 18…シャフト、 19…黒鉛ヒーター、 20…断熱部材、
21…種ホルダー、 22…種結晶、 23…冷却筒、 24…黒鉛筒、
25…内側断熱筒、 26…外側断熱材、
27…端子部、 28…発熱部、 29…上スリット、 30…下スリット、
31…発熱スリット部。
Claims (14)
- 少なくとも、電流が供給される端子部と、抵抗加熱による円筒状発熱部とが設けられ、原料融液を収容するルツボを囲繞するように配置される、チョクラルスキー法により単結晶を製造する場合に用いられる黒鉛ヒーターであって、前記発熱部は、その上端から下へ延びる上スリットと、その下端から上へ延びる下スリットが交互に設けられて発熱スリット部を形成したものであり、かつ前記上スリットのうち少なくとも1つのスリットの長さが他の上スリットと異なり、及び/又は、前記下スリットのうち少なくとも1つのスリットの長さが他の下スリットと異なるものとして前記発熱部の発熱分布を変更したものであることを特徴とする単結晶製造用黒鉛ヒーター。
- 前記他のスリットと長さが異なる上スリット及び/又は下スリットが、円周方向に周期的に形成され、前記発熱部の発熱分布が、円周方向に高温部と低温部が周期的に分布したものであることを特徴とする請求項1に記載の単結晶製造用黒鉛ヒーター。
- 前記発熱分布の周期は、1周期が180°であることを特徴とする請求項2に記載の結晶製造用黒鉛ヒーター。
- 前記発熱分布の周期は、上スリットに基づく周期と下スリットに基づく周期が、円周方向で45°以上135°以下の範囲でずれたものであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の結晶製造用黒鉛ヒーター。
- 前記他のスリットと長さが異なる上スリットを、2種類以上有するもの、及び/又は、前記他のスリットと長さが異なる下スリットを、2種類以上有するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の単結晶製造用黒鉛ヒーター。
- 前記他のスリットと長さが異なる上スリット及び/又は下スリットは、前記円筒状発熱部の上端から下端の長さの50%より短い長さのものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の単結晶製造用黒鉛ヒーター。
- 少なくとも、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の単結晶製造用黒鉛ヒーターを具備することを特徴とする単結晶製造装置。
- 請求項7に記載の単結晶製造装置を用いてチョクラルスキー法により結晶を製造することを特徴とする単結晶製造方法。
- 少なくとも、電流が供給される端子部と、抵抗加熱による円筒状発熱部とが設けられ、原料融液を収容するルツボを囲繞するように配置される、チョクラルスキー法により単結晶を製造する場合に用いられる黒鉛ヒーターであって、前記発熱部の発熱分布が、円周方向に高温部と低温部が周期的に分布したものであり、かつ、前記発熱部を高さ方向に上下に2分する中心線の上側と下側とで、前記発熱分布の周期がずれたものであることを特徴とする単結晶製造用黒鉛ヒーター。
- 前記発熱部の円周方向の周期的な発熱分布は、発熱スリット部の肉厚、発熱スリット部の幅、スリットの長さ、発熱スリット部の材質のうちいずれか一つ以上を変更したものとして分布をもたせたものであることを特徴とする請求項9に記載の単結晶製造用黒鉛ヒーター。
- 前記発熱分布の周期は、1周期が180°であることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の単結晶製造用黒鉛ヒーター。
- 前記中心線の上側と下側の発熱分布の周期のずれが、45°以上135°以下の範囲であることを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の単結晶製造用黒鉛ヒーター。
- 少なくとも、請求項9乃至請求項12のいずれか1項に記載の単結晶製造用黒鉛ヒーターを具備することを特徴とする単結晶製造装置。
- 請求項13に記載の単結晶製造装置を用いてチョクラルスキー法により結晶を製造することを特徴とする単結晶製造方法。
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