JP2005112110A - 自動車用の熱機能構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 室内温度快適性を促進し得る自動車用の熱機能構造体を提供する。
【解決手段】 自動車用の熱機能構造体は、車室Rを区画形成するための車体50を略水平な境界線51を境にして車体上部52と車体下部53とに2分割し、車体上部には集熱機能を有する手段61を設ける一方、車体下部には断熱機能を有する手段62を設けてある。境界線は、例えば、ドアパネル上端54とサイドシル下端55とを地表面56からの垂線57で結んだ縦線58における略中央位置58aに設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、夏季における車室内の熱暑感の低減と、冬季における寒冷感の低減とを両立して実現できる自動車用の熱機能構造体に関し、特に、夏季炎天下における駐車車両の内装の温度上昇とそこから乗員に放射される熱気の軽減を可能とする自動車の車体断熱システムに関するものである。
炎天下環境に置かれた自動車の室内は周知のごとく非常な高温になる。日本国内の夏期環境の測定例では駐車の場合においては、室内空気温度が約70℃近くに達する。同時に室内の内装材温度はインスツルメントパネル上面で100℃近く、天井材表面は70℃近くに上昇する。こうした状況で乗車した時の不快さは言うまでもないが、換気あるいは冷房装置を作動させた後でも内装材温度は容易に下がらず、長時間にわたって乗員に輻射熱を放射し続け、快適性を大きく損なっている。
室内温度が上昇する原因の一つは、日射の室内への侵入、および、日射を吸収した車体パネルから室内への熱侵入である。
室内にこもった熱が外に容易に放出され難いことも、室内温度が上昇する要因として挙げることができる。
さらにまた、室内温度が上昇する他の原因として、日射で加熱された路面からの熱の照り返しが車両に吸収されることも原因の一つとして挙げることができる。
放熱は、室内において相対的に高温の部分、日射があたりやすい部位であるインスツルメントパネルやシート、およびや天井から、低温の部位、フロア部分への放射伝熱、あるいは、室内と車外とを1枚で隔てている窓ガラスへの放射伝熱などにより起こる。しかしながら、透過した日射による入熱に比べると放熱量は小さいので、日射のあたる部位が温度上昇しやすい。
また、冬季においては、室内から外への放熱によって、室内は寒い外とほぼ同じ温度である上に、乗車時に体が接触する内装表層の大部分が冷たい。
ガラスを透過した日射は、それが直接あたる部位である窓ガラス、シート表層、ドアトリム上部などしか暖めないことから、他の部位の寒さを一層強調するという逆の効果を引き起こす。さらに述べると、窓ガラスを透過した日射により部分的に温められた室内の熱は、車外の低温な環境に容易に放出されてしまうことになる。
従来このような炎天下および寒冷下における駐車の問題点に関し、太陽電池などを用いて炎天下における室内換気を行う技術が提案されている(特許文献1を参照)。また、内装材の加熱を防止し、寒冷下における車外への放熱抑制方策として、アウターパネルおよび/または室内トリムに断熱層を設けることにより、アウターパネルが吸収した熱の侵入を低減したり室内の熱の車外放出を抑制したりする技術が提案されている(特許文献2を参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、太陽電池などを用いて換気を行う手法では、車室内の空気のごく一部を外気と交換するにとどまり、不快感の軽減にはほとんど寄与し得ない。特に、内装材からの熱気の放射に関してはまったく意味をなさない。
また、特許文献2に記載の技術のように、アウターパネルおよび/または室内トリムに断熱層を設け、アウターパネルからの入熱を軽減する手法は、炎天下条件では、アウターパネルからの熱侵入を抑制するので室内トリムの温度上昇は幾分軽減されるものの、ガラスを透過して車室内に侵入した光(可視光、近赤外光)およびその散乱光、あるいは一旦室内トリムなどに吸収されてから放射(遠赤外光)して内装材に到達する熱移動経路を阻止することができないため、内装材の温度上昇防止効果は限定的と言わざるを得ない。
特開平9−295509号公報 特表2002−500818号公報
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、炎天下および寒冷下のいずれの場合においても従来よりも室内温熱環境を改善できる自動車用熱機能構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、車室を区画形成するための車体を略水平な境界線を境にして車体上部と車体下部とに2分割し、前記車体上部には集熱機能を有する手段を設ける一方、前記車体下部には断熱機能を有する手段を設けてなる自動車用の熱機能構造体である。
本発明によれば、車体を、日射があたりやすくて温度上昇しやすい部分である車体上部と、日射があたり難くて温度上昇し難い部分である車体下部とに分け、それぞれに異なる熱機能を、つまり、車体上部には集熱機能を、車体下部には断熱機能を付与したため、夏季における車室内の熱暑感の低減と、冬季における寒冷感の低減とを両立して実現できる自動車用の熱機能構造体を提供できるという効果を奏する。
本発明の作用について説明する。
図1は、本発明に係る自動車用の熱機能構造体の説明に供する図であり、車体50を前面から見た縦断面図である。
本発明に係る自動車用の熱機能構造体は、車室Rを区画形成するための車体50を略水平な境界線51を境にして車体上部52と車体下部53とに2分割し、車体上部52には集熱機能を有する手段61を設ける一方、車体下部53には断熱機能を有する手段62を設けてある。
前記境界線51は、例えば、ドアパネル上端54とサイドシル下端55とを地表面56からの垂線57で結んだ縦線58における略中央位置58aに設定してある。なお、境界線51上は、車体上部52または車体下部53のいずれかに含まれていればよい。また、境界線51は、1つでもよいが、例えば車体の側方と、車体の前方とで異なる境界を定めるために、複数設定することもできる。なお、図1において符号「33」は室内トリムを、「34」はルーフを、「36」はサイドガラスを、「40」はシートを、「40a」はシート座面をそれぞれ示している。
本発明で述べる集熱機能および断熱機能については、以下のように定義される。すなわち、集熱機能とは、日射あるいはガラスを透過した日射があたる面が光を吸収し、吸収して溜まった熱を受光面から近傍の部材や室内空間に放出しないようにする機能をいう。また、断熱機能とは、車外から室内への伝熱を抑制する機能をいう。
炎天下および寒冷下のそれぞれの場合において、本発明が有効であることを説明する。
まず、図2〜図4を参照して、炎天下の場合において、本発明が有効であることを、従来例1、2と比較しつつ説明する。図2は、本発明に係る自動車用の熱機能構造体を適用した車両における炎天下での熱流れを模式的に示す概略図、図3は、従来例1の車両における炎天下での熱流れを模式的に示す概略図、図4は、従来例2の車両における炎天下での熱流れを模式的に示す概略図である。なお、従来例1の車両は、従来の一般的な車両であり、従来例2の車両は、特許文献2に記載された技術を適用して、あらゆる場所に断熱材を設置した車両である。
図2を参照して、本発明の自動車用熱機能構造では、ウインドシールド、サイドガラス、リアガラスなどの窓ガラスを透過した日射および日射を吸収したアウターパネルからの室内への伝熱により温度上昇した車体上部の熱を、当該車体上部に付与した集熱機能により集熱し、車体下部に伝熱する。これにより、車体上部が吸収した熱を近傍部材や室内空間に放出せず、室内の温度分布(室内上部:熱い、室内下部:比較的温度低い)が緩和され、熱暑感の主原因となる上部の温度を低下させることができる。同時に、車体下部に付与した断熱機能により、日射で加熱された路面からの熱の照り返しによる熱侵入を抑制することができる。
これに対し、図3を参照して、従来例1の車両においては、車体下部には断熱機能が付与されていないため、日射で加熱された路面からの熱の照り返しや、エンジンルームからの熱侵入を受け、また、室内の上部では、窓ガラス透過日射などにより温度が上昇する。これにより、室内の温度分布は、上部が非常に熱くなり、望ましくない状況になる。
また、図4を参照して、従来例2の車両においては、車体下部には断熱機能が付与されているため、下部からの熱侵入を抑制する効果は期待できるが、窓ガラス透過日射による車体上部の内装および室内空気の温度上昇を防ぐことはできない。なぜなら、吸収した熱を車外に放出することが断熱層により困難となるからである。
次に、図5〜図7を参照して、寒冷下の場合において、本発明が有効であることを、従来例1、2と比較しつつ説明する。図5は、本発明に係る自動車用の熱機能構造体を適用した車両における寒冷下での熱流れを模式的に示す概略図、図6は、従来例1の車両における寒冷下での熱流れを模式的に示す概略図、図7は、従来例2の車両における寒冷下での熱流れを模式的に示す概略図である。なお、従来例1、2の車両は、上述した車両と同じものである。
図5を参照して、本発明の自動車用熱機能構造では、車体上部の窓ガラス透過日射による入熱を吸収して、その熱を車の下部およびアウターパネルに伝熱する。これにより、室内の温度分布(上部:やや寒い、下部:とても寒い)が緩和され、寒冷感の主原因となる下部の温度を上昇させることができる。併せて、車体下部に付与した断熱機能により、車外への放熱を抑制することができる。
これに対し、図6を参照して、従来例1の車両においては、車体上部の窓ガラス透過日射による入熱は直ぐに外に逃げてしまい、室内温度の上昇に貢献しない。また、車体下部から容易に放熱してしまう。これにより、室内は非常に寒くなり、望ましくない状況になる。
また、図7を参照して、従来例2の車両においては、車体上部および車体下部に断熱機能が付与されているため、車外との温度差による室内からアウターパネルへの熱の漏れに起因した室内温度の低下は、車の上下部ともに抑制できる。しかしながら、車体上部での窓ガラス透過日射による入熱を有効利用できず、車体下部への伝熱による室内温度の温度上昇は期待できない。すなわち、室内の上部下部で温度差が大きい状態になりやすい。このように温度差が大きいことは寒さを余計に感じさせる原因となり、望ましくない状態である。
上述のとおり、本発明は、炎天下および寒冷下いずれの場合においても、特段のエネルギーを消費することなく、不快でない、許容できる車室内環境を実現できる自動車用熱機能構造体を提供できる。
以下、本発明を構成する要素および機能について説明する。
本発明における車体の上部および下部では、炎天下および寒冷下において、10℃から40℃程度の温度差を生ずる。図1に示したように、上部と下部との境界は、ドアパネル上端54とサイドシル下端55とを地表面56からの垂線57で結んだ縦線58における略中央位置58aを存しており、当該略中央位置58aに設定した境界線51により車体上部52と車体下部53とに車体50を2分割するのが好ましい。境界線51は、ドアパネル上端54とサイドシル下端55とを地表面56からの垂線57で結んだ縦線58における、当該縦線58の全長に対して前記サイドシル下端55から上方向に長さ比で20%〜60%の位置58bに設定するのが好ましい。
本発明は、炎天下および寒冷下のいずれの場合においても従来よりも室内温熱環境を改善できる自動車用熱機能構造を提供するために、車室Rを区画形成するための車体50を略水平な境界線51を境にして車体上部52と車体下部53とに2分割し、車体上部52には集熱機能を有する手段61を設ける一方、車体下部53には断熱機能を有する手段62を設けてなる自動車用の熱機能構造体とした。
従来、炎天下放置をした際の車室内空間温度の上昇に関しては、室内空間を囲むアウターパネルなどが日射などにより熱せられ、熱伝導、放射、対流熱伝達などにより車室内空気の温度上昇を招くこととなる。本発明者らは、この機構においてアウターパネルの温度挙動に着目した。すなわち、炎天下放置を想定した際、温度上昇が著しく、また、最高温度を呈する時間帯としては午前10:00〜午後2:00ごろであり、その時間帯における入熱部としてアウターパネルが作用する部位は、おおよそ直射日光があたる部分であり、それ以外の車体下部については温度が低く入熱部位としては作用していないことが見出された。したがって、本発明は、前記境界線51を境にして車体上部52と車体下部53とに車体50を2分割し、それぞれの部位に別々の熱機能手段を設けることで車室内温度の低減を図ることを意図している。
室内温度の上昇においてもう一つの要因として、窓ガラスを透過してきた光エネルギーが内装材料に吸収され、室内へ熱エネルギーとして放出するという経路がある。この現象として対象となる部位は、インストルメントパネル表面、リアパーセルシェルフなどの他に、ドアトリムなどの室内トリム、シート40のクッションなどが挙げられる。これらの中で室内温度の上昇に対して大きな影響を及ぼす部位として、シート座面40aのクッションがある。シート座面40aは、車両の形状、形態によって位置が変わる。自動車はその車両形状からセダン、クーペ、1BOXなどの車型に分類できるが、それぞれの車型において、シート座面40aの位置は、ドアパネル上端54とサイドシル下端55とを地表面56からの垂線57で結んだ縦線58における、当該縦線58の全長に対してサイドシル下端55から上方向に長さ比で20〜60%の位置58bに存している(図1を参照)。この位置58bに境界線51を設定して、車体50を車体上部52と車体下部53とに2分割すると、室内温度分布および車両全体での熱フローが大きく違うことを本発明者らは見出した。これは、前述した、日射が直接的に車外にあたり室内へ入熱すること、そして、室内で熱源となる部位が境界となり、室内温度分布や熱フローを形成していると考えられる。したがって、本境界線51を基に車体上部52と下部53に車両を2分割し、それぞれの部位に別々の熱機能手段を設けることで車室内温度の低減をはかることが可能となる。本発明においては車体上部52においては集熱機能を有する手段61を、車体下部53においては断熱機能を有する手段62を具備することでよって、炎天下および寒冷下に放置された車室Rの温熱環境を改善することができる。
本発明の車体上部52に設けられる集熱機能を有する手段61は、以下の手法のいずれかを用いて構成されていることが望ましい。すなわち、車室内の部位では、
(1)日射のあたる部位の表層で日射を吸収しやすくし、かつ、日射吸収で表層に加わった熱を放出し難くする、
(2)日射のあたる表面部分から裏面を経由して他の部位に放熱する経路を確保する、あるいは、
(3)日射のあたる部位の表層から内部への伝熱を促進する手段を設ける。
以下、これらの手法についてさらに説明を行う。
上記(1)の手法を用いて構成される、集熱機能を有する手段は、例えば以下のような構成を採り得る。
図8(A)〜(C)に示すように、この場合の集熱機能を有する手段は、日射のあたる部位の表層を、表面側から順に光線透過層、空間保持層および低明度層を基材上に積層した構成とすることで、日射のあたる部位の表層で日射を吸収しやすくし、かつ、日射吸収で表層に加わった熱を放出し難くすることができる。この構成により以下の効果が得られる。まず太陽光線を反射せずに最表面を透過させて、最表皮の直接的な温度上昇を防止する。最表皮を透過した光はその後、最表皮の下に積層される低明度層で吸収され発熱する。このとき発熱した低明度層が最表皮に容易に熱を伝えた場合には間接的な温度上昇を招くので、これを緩和するために、最表層と発熱する低明度層との間に空間を保持し、断熱と熱保持機能とを付与する構成とすることができる。
光線透過層、空間保持層および低明度層が基材上に積層されてなる構成は、具体的には、図8(A)に示したように、基材4の上に低明度層3、空間保持層2、光線透過層1を形成してなる構成、図8(B)に示したように、低明度な基材5の上に空間保持層2、光線透過層1を形成してなる構成、あるいは、図8(C)に示したように、基材4の上に低明度空間保持層6、光線透過層1を形成してなる構成を採り得る。
これらの構成についての詳細を説明する。
最表層である光線透過層1は、太陽光線の主成分である可視光および近赤外光に対して透明であることが必要である。具体的には、光線透過率が30%以上、98%以下である。顔料・添加剤の有無は本質的な違いではなく、光線の透過率が本質的な要素である。すなわち、従来表皮の光線透過量が完全に0%であるのに対してさしずめ20%もあれば、一応一般通念的には視覚的には透明であり、本発明の範囲と言える。ただし、これを熱的に考えると、光線透過率が30%に満たない場合には、入射光の大半が表面で熱となり本発明の効果を大きく減じてしまうので、本発明においては30%以上が好ましい。一方、光線透過率が98%を超える場合は熱的に問題はないが、実用上の強度や耐久性を得るためにシート厚を確保すると、樹脂の吸収により98%を超える透過性を得ることは困難である。なお、紫外線吸収剤や光安定剤などの添加剤についても、従来材料の最表層と同様自由に使用することができる。
なお、本発明において光線透過率または透過率として用いる概念はJIS R 3106 1998に定める板ガラス類の透過率・反射率・放射率の日射取得率の試験方法に記載される方法によって測定されるもので、分光測定された光線透過率に300nm〜2500nmの波長範囲で同JIS中の付表2に与えられる重価係数を乗じて算出される値である。
また、光線透過層1は同時に表皮材としての必要特性である強度、可撓性、耐候性などを必要とする。このような特性を持ち本発明に好適な樹脂としては、軟質ポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができる。軟質ポリ塩化ビニル樹脂は、現在の自動車用内装材にも多く用いられており、特性、価格ともに工業的に用いやすい材料といえる。また近年軟質ポリ塩化ビニル樹脂代替材として使用され始めている熱可塑性オレフィン(TPO)樹脂も同様の理由で好適である。また、ポリウレタン樹脂も可撓性や耐久性に優れ、多く自動車用表皮材料として用いられる材料であり、本発明にとって好適である。ただこのことは、ここに掲げた以外の透明性を有する樹脂適用を妨げるものではなく、単独あるいは前述の樹脂との共重合、混合にて適宜使用することができる。
空間保持層2について説明を行う。望ましい厚さは、0.5mm以上、20mm以下の範囲にある。さらに、光線透過率が5%以上95%以下の範囲であることが望ましい。
空間保持層2の厚みは0.5mm以上の厚さを持つものが好ましい。0.5mm以下の場合、断熱層たる空気層が薄すぎるため熱保有量が小さく、接触伝熱に近い熱伝達を起こし、表面温度の早期上昇につながる。一方、厚みの上限としては20mm以下が望ましい。確かに熱的には厚みがあったほうがよいが、20mm以上では部品の寸法自由度を阻害してしまい、実質的に表皮として使用しにくいものとなるからである。
空間保持層2の光線透過率は理論的には高いほうがよいが、後述の本発明に好適に用いられる繊維体を用いた場合の実質的な上限は95%程度である。上限を超える透過率を確保しようとすれば、断熱層として望ましい空間厚み0.5mm以上の確保が困難になる。ただ、このことはたとえば薄肉のハニカム体など、きわめて開口比率の高い素材の使用を妨げるものではない。一方、最表層からできるだけ離れた位置で光線が熱変換するという視点から、特に空間保持層2をある程度厚く設計した場合、光が空間保持層2裏面まで必ずしも透過しなくても発明の効果を発揮する。例えば、空間保持層2の最下層近傍で光線を吸収し熱変換するような構成もとることができる。しかし、ある程度表皮としての厚みが制限される中で本発明の効果をより発揮する構成としては、空間保持層2に5%以上の光透過がることが望ましい。
空間保持層2の材料としては、従来内装のクッション層に用いられるウレタン発泡材料は独立気泡の構造を有するため光透過性の観点から好適とはいえず、光線透過を可能とする立体網目構造体や繊維体などが好適である。繊維体としては織布または不織布が用いられるが、前述の要件を勘案すれば、少ない繊維数で厚みを確保できるように通常の衣料用繊維よりも太い繊維を用いた不織布や織布が好適に用いられる。特に近年、通気性のあるクッション体として市場に出てきている立体織物は、本発明の趣旨によくあっており、好適に用いられる。立体織物とは、たとえば旭化成株式会社が上市しているナイロン立体編物、商品名称:フュージョン−1シリーズ、があり、厚み、クッション性、光線透過性、色調など要件にあわせて選択することができる。ただ、このことは繊維体の種類を立体編物に限定するものではなく、原理的には不織布や通常のトリコット布やラッセル布でも実現可能であることはいうまでもない。
低明度層3について説明を行う。低明度層3または低明度基材5がマンセル明度で6.0以下であることが望ましい。これは窓映りを考慮したものである。
ここで述べている色調とは、たとえばJIS Z 8722 (2度視野による物体色測定方法)で規定される測色方法で求めたx,y,Y値から求めたマンセル明度である。
低明度層3あるいは低明度基材5の熱的意味での機能は、太陽光の吸収とそれに伴う発熱であり、前述の空間保持層2の要件でも触れた窓写り防止の意味もある。左記要件からは明度は低いほうがよく、下限は黒の0であり、上限は前述のとおり明度6.0程度で、それ以上では窓映りが懸念される。ただし、例えば空間保持層の光線透過率を下げ低明度で設計した場合は、低明度空間保持層6以下の色調が目立ちにくくなる。このため、低明度層を省略したり、基材に6.0以上の明度を用いたりすることができる。
低明度層3に用いられる材料は本発明では特に限定しない。例えば、本発明の実施の形態を3層の積層シートとした場合は、低明度層に可撓性を有するシートを使用するのが望ましく、低明度に着色した樹脂フィルムや織布、不織布を用いることができる。あるいは、光線透過層と空間保持層までをシートで供給し、低明度層を内装材の骨格基材と兼用することもできる。その場合は、たとえば低明度色に原料着色した繊維強化樹脂などが発熱層の材料となり得る。あるいは、たとえばアルミや鋼材のような金属を用いる場合は、骨格基材の表面を低明度に着色した後に光線透過層と空間保持層を接着するような工程もとることができる。
上記(1)の手法を用いて構成される、集熱機能を有する手段61は、次のような構成も採り得る。
集熱機能を有する手段61は、日射のあたる部位の表層を構成する積層構造を、日射を受ける少なくとも一層に、向かい合う反射面を敷設した構成とすることで、日射のあたる部位の表層で日射を吸収しやすくし、かつ、日射吸収で表層に加わった熱を放出し難くすることができる。内装材に吸光表皮材を用い、向かい合う反射面を持たせることで、入射光を表皮材裏面へ導き、再度表面で反射することがないようにして表面温度を低下させ、また、表面の意匠性を確保することが可能となる。
この構成についての詳細を説明する。
ここでいう「積層構造」とは、表皮の断面を見たときに、いくつかの材料からなる構成になっていることを言う。一般的には、クッション性を持たせるために、表皮層の下層にウレタン層などを積層する場合があり、このように異なる材料が積層される場合がある。
次に、向かい合う反射面の例を図で示す。図9は、向かい合う反射面を示した模式図である。符号「7」は吸光表皮材料を、符号「8」は反射面をそれぞれ示している。ここでいう「向かい合う反射面8」とは、吸光表皮材料7の表面に来て日射を受ける側の面に敷設された反射面を言い、「向かい合う」とは、反射面8が各面毎に相対する面を備えていることを言う。この向かい合う面があることにより、光が多重反射され、この表皮材の裏面側へと導かれる。
これにより室内に一旦侵入した光は、光源方向から遠い裏面側へと導光されるため、対策を行った内装材の表面を暖めることがない。また、その表面が反射率の高い材料から構成されているため、その表面からの熱放射も低減する。
向かい合う反射面8は、図9のように、必ずしも、片側(反射面もしくは向かい合う面のどちらか一方)の面が鉛直方向を向いている必要はなく、反射面8と向かい合う面8との開き角度自体が保たれていれば、任意の方向を向いていても構わない。
この向かい合う反射面8の形状を形成する材料としては、一般的な金属材料、樹脂材料等を用いることができる。その中でも、成形性、経済性、リサイクル性などを考慮すると、樹脂材料である熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。
また、これらの発明の構成に用いる樹脂は、主に熱可塑性樹脂で、スチレン、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリブタジエン、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、テトラメチレングリコールエーテルの熱可塑性ポリウレタン、ナイロン66などの脂肪族ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレンなどのことで、これらを用いるのが、加工性、経済性、市場入手性、リサイクル性などの点から好適であるが、ここでは特に限定は行わない。もちろん、これらの樹脂の耐候性を向上するための紫外線吸収剤や、各種の顔料等が混合されていても構わない。
また、ここで言う「反射面8」とは、一般にメタリックな表面を持つもの、例えばアルミホイル、アルミ蒸着フィルム、金属薄膜等広く一般に用いられるものからなる。光学的には日射反射率(Re)90%以上のものが望ましい。
一般にこれらの材料を表面に用いると、金属光沢により、外観が金属調になり、内装材に用いるには、見た目上適さないばかりか、反射光が眩しく、まともに用いることができない。これに対し、本発明のように向かい合う反射面8の形状を適用することで、光が吸収されるため、色見は黒くなり、眩しさがなく、意匠性も確保された表面とすることが可能となる。
上記(2)の手法を用いて構成される、集熱機能を有する手段61は、例えば以下のような構成を採り得る。
この場合の集熱機能を有する手段61は、日射のあたる表面を含む車体上部52の内装部品などの部位が樹脂または樹脂を含む複合材からなり、日射のあたる表面の反対側の裏面に高熱伝導体を接合した外郭を有し、前記高熱伝導体の一部を、車体パネルあるいは車体パネルに締結される金属部品あるいは車体下部に接合した構成とすることで、日射のあたる表面部分から裏面を経由して他の部位に放熱する経路を確保することができる。高熱伝導体の一部は、別体の熱伝導体に接合され、当該別体の熱伝導体の一部を、車体パネルあるいは車体パネルに締結される金属部品あるいは車体下部に接合される構成としてもよい。
これにより、直射光が入射する熱の入り口である車体上部52の内装部品と、最終の放熱部位である車体パネルあるいは車体下部53の内装部品とが、熱的に導通される。車体上部52の内装部品表層が吸収する日射は、車体パネルあるいは車体下部53の内装部品に熱エネルギーとして効率的に伝達される。つまり、放熱能力が向上しているため、車体上部52の内装部品の温度上昇が、効果的に抑制される。また、寒冷下においても日射透過光で暖められる上部から下部への伝熱が効率よく行われ、かつ、熱を受ける下部は断熱性が高いので車外へ容易に放熱することなく、室内を暖めるために利用され得る。
この構成についての詳細を説明する。
本構成に係る車両用内装部品は、樹脂または樹脂を含む複合材からなる部品である。複合材は、例えば、木質材料やフェルトなどの繊維材料を樹脂で固めた混成材料や、合成皮革やファブリックなどを表皮として有する積層材料から構成される。例えば、車両用内装部品は、インスツルメントパネル、ドアトリム、リアパーセルシェルフ、ピラーガーニッシュである。
図10および図11は、日射のあたる表面部分から裏面を経由して他の部位に放熱する経路を確保した集熱機能を有する手段を、インストルメントパネルを例に挙げて説明するための概略断面図である。
インストルメントパネルは、第1熱伝導体9(高熱伝導体に相当する)が接合されたインパネ部品外郭11(外郭に相当する)を有する。外殻11の内側には、ステアリングメンバー12、電装部品13、および、エアコンユニット14が配置されている。なお、符号「15」は、ウインドシールドを示している。
第1熱伝導体9は、外殻11の天板11aの裏面つまり部品内側に密着させて積層(接合)されている。また、第1熱伝導体9の一部は、例えば、ボルトおよびナットからなる締結手段10によって、ダッシュパネル16(車体パネルに相当する)に接合されている。なお、第1熱伝導体9は、天板11aの表皮直下あるいは鋳込む形態で、外殻11の内部に配置することも可能である。
第1熱伝導体9の形状は、外殻11に積層され、連続した伝熱経路を形成するために、シート状であることが好ましい。シート状の第1熱伝導体9は、高剛性の拘束層を構成し、部品の熱膨張を抑える点でも有利である。ただし、第1熱伝導体9は、外殻11の全面を覆う必要はなく、日射のあたりやすい天板11aのみに設置するのが効果的である。
さらに、第1熱伝導体9の伝熱能力は、非常に大きいため、穴部を有する形状や、ネット形状を適用することができ、所定の放熱性能を確保しながらも、材料使用量の削減や軽量化を図ることができる。つまり、第1熱伝導体9の形状は、内装部品形状や電装部品などの搭載レイアウトに対応させ、例えば、剛性を必要とする部位に対し、シート状形状の部分適用や、シート状形状とネット形状との複合的適用などの多様な形態を、適用することができる。
インストルメントパネルは、例えば、意匠や触感を付与する表皮と形状保持のための基材とを有する樹脂成形体であり、その熱的特性は、概ね断熱体である。したがって、例えば、ウインドシールド15を通過して表皮に到達する日射エネルギーの大部分は、表皮表面からの熱対流および輻射によって車室内へ放出され、また、その残余は、熱伝導によって部品内部に篭るため、車外へは、殆ど放出されない。
例えば、基材に適用されるタルクなどの充填材を含む熱可塑性樹脂の熱伝導率は、概して、0.5W/m/K以下であり、表皮のクッション層に適用されるウレタン発泡体の熱伝導率は、0.03W/m/K程度である。しかし、第1熱伝導体9は、金属、熱伝導性セラミックス、カーボン繊維、グラファイト、あるいは、それらを充填材として含む樹脂複合体であり、その熱伝導率は、例えば、10W/m/K以上である。
以上のように、直射光が入射する熱の入り口であるインストルメントパネル(内装部品)と、最終の放熱部位であるダッシュパネル(車体パネル)16とが、第1熱伝導体9によって熱的に導通される。したがって、インストルメントパネルによって吸収された日射エネルギーは、車両のボディパネルや構造体を含めた車体全体に効率的に伝達され、大気中へ放出される。
つまり、図10に示す実施形態においては、放熱能力が向上しているため、インストルメントパネルの温度上昇が、効果的に抑制される。したがって、夏季の炎天下環境において、インストルメントパネルから室内空間への放熱による不快を、大きく低減し、乗員の快適性を、向上させることができる。
また、図11に示す実施形態のように、ダッシュパネル16とステアリングメンバー12の2箇所に締結手段10を設けてもよい。
集熱機能を有する手段61は、ここまでの説明で述べたように、車体上部52に含まれるインストルメントパネル、リアパーセルシェルフ、ルーフ、ピラーおよび窓ガラスのうちの少なくとも1つに設けられていることが望ましい。上記(3)の手法を用いて構成される集熱機能を有する手段61、すなわち、窓ガラスを透過した日射のあたる部位の表層から内部への伝熱を促進する手段を設けて構成される集熱機能を有する手段は、特に、インストルメントパネル、リアパーセルシェルフに設けるのが好適である。これらの部位はガラスを透過した日射を特に受けやすい部位だからである。
日射による車室内の温度上昇の一因としてガラスを透過する日射による熱侵入だけではなく、間接的な熱侵入もある。間接的な熱侵入とは、車体上部52のアウターパネルから室内トリムに伝わる伝熱である。この熱侵入は炎天下において、室内温度の上昇に無視できない影響を持つので何らかの対策が必要である。一方、寒冷下では外気温度が低いので外界に放熱されてしまい、室内を暖めるために利用はできない。本発明ではこのような熱侵入を抑制するために、同パネルから室内トリムへの伝熱を妨げる手法を採ることが求められる。
そこで、集熱機能を有する手段61は、車体上部52のアウターパネルでは、アウターパネル裏面から相対する室内トリムへの熱伝導を妨げる手段を設けることで車体下部53のアウターパネルへの熱伝導による集熱を促進することが望ましい。具体的には、集熱機能を有する手段61は、車体上部52のアウターパネルでは、日射のあたるアウターパネル裏面に反射フィルムを貼る、あるいは同裏面に断熱材、反射フィルムの順で貼り付ける、ことで低放射率化して、車体下部53のアウターパネルへの熱伝導による集熱を促進することが望ましい。
日射により温度上昇した車体上部52のアウターパネルの熱は、外界に放出されるものを除くと、室内および相対する内装パネルと連続する車体下部53のアウターパネルに伝わりうる。本手法を用いることで車体下部53のアウターパネルへの熱伝導が促進されることになる。
図12(A)(B)は、車体上部52のアウターパネル17に設けられる集熱機能を有する手段61の実施形態を模式的に示す断面図であり、アウターパネル17から室内トリム18への熱伝導を妨げる手法の一例が示されている。アウターパネル17から室内トリムへ18の熱伝導を妨げる手法として望ましいのは、日射のあたるアウターパネル17の裏面に反射フィルム19を貼り付けて低放射率化する手法(図12(A))、あるいは日射のあたるアウターパネル17の裏面に断熱材20、反射フィルム19をこの順で貼り付けて低放射率化する手法(図12(B))である。アウターパネル17から室内トリム18への伝熱の大部分は放射によるものであり、放射伝熱量は放射率に比例し、相対する面の絶対温度の4乗に比例する。
したがって、アウターパネル17裏面を低放射率化することで室内トリム18への伝熱量を減少させることができる。低放射率化の方法として低放射率の反射フィルム19を用いることができる。反射フィルム19として、例えばアルミホイル、アルミ蒸着フィルム、金属薄膜等広く一般に用いられるものが利用できる。
さらに望ましくは室内トリム18裏面と相対する面の温度を下げるために、アウターパネル17裏面と反射フィルム19の間に断熱材20を用いることができる。断熱材20はアウターパネル17から反射フィルム19への伝熱を妨げる効果がある。断熱材20としては不織布、織布、発泡体など、公知のものを利用できる。
車体下部53には断熱機能を付与するが、断熱機能を有する手段62は、断熱材料及び/または高反射率材料から構成されていることが望ましい。
断熱材料は、一般的に車両、建築分野で採用されているものでよく、例えば不織布、織布、発泡体、アスファルト等を利用することができる。
高反射率材料として、金属を蒸着、スパッタリング、あるいはめっきして表面に金属薄膜を形成した樹脂フィルムおよび/または金属フィルムを用いることができる。
高反射率材料は、日射や放射の吸収率が低く、反射する材料で本発明ではシート形状のものを日射や放射を受ける面に貼り付ける、あるいは一体化する、といった用い方をする。高反射率材料それ自体は断熱機能を特別に持たないが、放射伝熱を抑制できることで断熱機能を発揮するものである。
高反射率材料と断熱材料との併用は勿論可能であり、車両の形態、対象部位、コストに対応した利用方法が適用され得る。
断熱機能を有する手段62は、車体下部53に含まれるドアおよび/またはフロアの少なくとも一部に設けられていることが望ましい。これらの部位は炎天下においては地面からの放熱を受ける部位であるので、断熱機能を付与するのに好適な部位となる。ドアの場合には、アウターパネル、インナーパネル、ドアトリムの裏面に断熱機能を有する手段を設ける。フロアの場合には、カーペットとフロアパネルとの間、フロアパネルの下(車外側)が断熱機能を有する手段を設ける対象となる。
ここまでは、車体上部52の集熱機能と、車体下部52の断熱機能について説明してきた。両者の機能を融合することによって、車室内の温度環境をより一層改善することができる。そのために、車体上部52の集熱した熱を車体下部53に伝熱させる伝熱手段をさらに設けることが望ましい。
伝熱手段は、
(1)高熱伝導率材料を用いた伝熱経路、
(2)高反射率材料を用いた伝熱経路、
(3)ヒートパイプ、
よりなる群の少なくとも一つから構成されていることが好ましい。
以下、これらの手法についてさらに説明を行う。
車体上部52から車体下部53へ伝熱させる伝熱手段として、上記(1)の高熱伝導率材料を用いた伝熱経路は、上述した第1熱伝導体9と同様な材料を介して、車体上部52と車体下部53とを接続すればよい。
車体上部52から車体下部53へ伝熱させる伝熱手段として、上記(2)の高反射率材料を用いた伝熱経路は、例えば、次のような構成を採り得る。
この場合の伝熱手段は、日射のあたる表面の反対側の裏面に配置される放熱部と、放熱部から離れた位置に配置される受熱部と、放熱部および受熱部が臨む閉空間と、閉空間に配置され受熱部の少なくとも一部に向かい合う反射材と、を有している。そして、放熱部からの放射を反射材の反射により受熱部に導熱する構成とすることで、日射のあたる表面部分から裏面を経由して他の部位に放熱する経路を確保することができる。
車両の上部から下部への伝熱は室内空間の空気を伝わる熱伝達および熱伝導、隣接する部材間の熱伝導、室内の内装部品とアウターパネルとの間の空間の空気を伝わる熱伝達および熱伝導、前記空間を経由した放射がある。ここで上部から下部への伝熱手段として用いるのは、最後に述べた内装部品とアウターパネルとの間の空間の放射を積極的に利用するものである。車体上部52の部材(高温側)の面と最終的に熱を移動させたい面との間の空間に伝熱のための閉空間を形成する。この閉空間は反射材で区切られて形成される。反射材は放熱部位からの放射を反射する。反射材で形成された閉空間なので反射が連続的に起きて最終的に受熱面に到達し、吸収される。この場合において、受熱面へ反射により伝熱することができる面の少なくとも一部に反射材が存在する必要がある。この伝熱方法は、上部から下部への伝熱のように伝熱が起こりにくい向きでも、十分な伝熱の速さを確保できるメリットがある。
以下、この構成について、インストルメントパネルから他の部位への伝熱を例に挙げて説明する。
図13(A)〜(D)は、車体上部52から車体下部53へ伝熱させる伝熱手段の構成を、自動車用内装材のインストルメントパネルを例に挙げて説明するための概略断面図である。
本構成の内装放熱構造は、図13(A)に示すように、自動車用内装材であるインストパネル26の内部構造において、インストルメントパネル26裏面に放熱部21を設置し、ダッシュパネル25に受熱部22が設置され、その周辺部が反射素材23で構成された閉空間において、インストルメントパネル26裏面からインストルメントパネル26内部に対する放射を周辺部の反射によってダッシュパネル25に設置された受熱部22に導熱している。
一般的に、内装内部の温度上昇は、内装表面が熱せられた上で、その裏面から内部へ熱放射が生じ、内装内部の部品がその放射成分を吸収することで温度上昇が生じる。また、車室内温度の上昇は、室内の空気に対して数々の部位から熱が放出されることによっておきるものであり、インストルメントパネルはその代表的な部位である。したがって、内装内部および車室内の暖まった空気を排出することだけでは根本的な解決にはならず、熱源となっている内装材に蓄積された熱を車室外に放出する手段が必要である。本発明における特徴としては、最も熱せられるインストルメントパネル26上部裏面に放熱部21を、比較的温度が低く車室外に接しているダッシュパネル25を受熱部22にし、それぞれを黒体として設け、その周辺部を反射素材で構成された閉空間とし、インストルメントパネル26裏面からインストルメントパネル26内部に対する放射を周辺部の反射によってダッシュパネル25に設置された受熱部22に導熱することにある。通常インストルメントパネル26の内装部品24は放射熱を吸収しやすい黒色の材料から構成されており、放射による熱上昇を招きやすい。それらを反射素材で隔離することで熱吸収を防ぐとともに、放熱部から放射で排出される熱線を周辺部の反射層が多重反射することで受熱部22へと導熱し、ダッシュパネル25に設けられた受熱部22を介して車外へ放出されることとなる。従来は、内装内部へ熱が移動し、内装内部温度が上昇することで、内装材自体としては最終的には蓄熱することとなり、内装表面から車室内へ熱を再放出することとなっていたが、本発明により、積極的に内装材が持つ熱エネルギーを車外に放出するため、車室内への熱放出も低減することが可能となる。
本構成においては、インストルメントパネル26裏面に放熱部21を設置し、ダッシュパネル25に受熱部22が設置されたインストルメントパネル内部構造において、放熱部21および受熱部22を含む閉空間構造を形成し、放熱部21および受熱部22を除くすべての面の表面が反射素材23から構成されることを特徴としている。図13(A)に示すように、インストルメントパネル26裏面およびダッシュパネル25全面が黒体で構成されそれぞれが放熱部21および受熱部22となり、それら以外の周辺部はすべて反射素材23で覆われているものである。反射面および放熱・受熱部を最大限に確保しようとする場合、これらを構成する閉空間内に空調ダクトなどが設置される場合もあるが、その際はダクト外表面を反射素材で覆うことにより、同等の機能を有することが可能である。
また、図13(B)に示すように、インストルメントパネル26裏面の一部に放熱部21が設置され、ダッシュパネル25の一部に受熱部22が設置され、それら以外の周辺部をすべて反射素材23で覆うことで本構成を実現することが可能である。図13(C)に示すように、インストルメントパネル26裏面の一部に設置された放熱部21と、ダッシュパネル25に設置された受熱部22とを結ぶ形で樹脂板27a、27bを設置し、樹脂板27a、27bの表面を反射素材23で覆うことで本構成を実現することも可能である。さらに、図13(D)に示すように、インストルメントパネル26裏面およびダッシュパネル25に設置された放熱部21および受熱部22を結ぶ形で樹脂板27aを設置し、樹脂板27aの表面を反射素材23で覆うことで本構成を実現することも可能である。
一般的に、放熱部21と受熱部22は面対することが好ましく、特にその面同士の形態係数が0.1以上であることが特に好ましい。一般的に熱放射現象は、互いに面対する平面同士での効果が最も大きく、本発明においても反射を用いているが、より大きな効果を得るためには上記形態係数の範囲であることが好ましいが、特にここでは限定はしない。
本構成において、インストルメントパネル26裏面に設置される放熱部21とダッシュパネル25に設置される受熱部22をつなぐ面の表面が必ず反射素材23によって構成されることを特徴としている。放熱部21から受熱部22へ熱放射がより効率的に伝わるためにはその温度差がより大きい方が効果的である。したがって、放熱部21と受熱部22をつなぐ表面が反射素材23によって構成されることで、その部分では熱吸収が生じないためより大きな温度差を得られることとなり、本発明による効果がより発揮されることとなる。
車体上部から車体下部へ伝熱させる伝熱手段として、上記(3)のヒートパイプ(HP)を用いることも可能であり、伝熱手段として用いるヒートパイプは、キャピラリーポンプループであることが望ましい。
ヒートパイプとは金属管内に少量の作動流体と呼ばれる液体が脱気封入されたもので、銅などの金属と比較して数百倍もの高い熱伝導率をもつ熱輸送デバイスである。作動原理としては、ヒートパイプ管内が作動流体の凝固温度から臨界温度の範囲で飽和蒸気圧となり、管内に温度差を生じたとき、作動流体は高温部で蒸発し低温部で凝縮し、瞬時に熱移動が生じる現象を利用している。加えてこの熱移動現象が継続的に起こり熱輸送デバイスとして機能するために、重力や毛細管現象を利用して低温部から高温部への作動流体を還流させている。
このように優れた伝熱能力を示すヒートパイプであるが、高温部が上に位置する場合これをトップヒートモードと呼び、通常のヒートパイプでは作動流体の還流が滞り熱輸送機能は作動しない。本発明の場合、上部から下部への伝熱であり、これに対応したキャピラリーポンプループが好適である。
キャピラリーポンプループとは蒸発器とラジエターが設けられ、その間が配管により接続されてループを形成するものであり、ウイックの毛細管力により吸引した作動液体に熱負荷を与えて蒸気とし、作動流体を循環させて熱輸送を行うものである。
キャピラリーポンプループの蒸発器は、車体上部の受光面、インストルメントパネルやリアパーセルシェルフの裏面に設置して受光面の熱により作動流体が蒸気となる。ラジエター部分は、車両の床やトランクルームに設置される。
以上の車体上部52から車体下部53に伝熱させる伝熱手段の対象となる放熱部位は、インストルメントパネル、リアパーセルシェルフ、天井、ピラーガーニッシュ、ドアの車体上部52に該当する部位であり、対象となる受熱部位は、フロアおよび/またはドアの車体下部53に該当する部位である。伝熱する部位および主な伝熱形態は、アウターパネル(熱伝導)、アウターパネルと室内トリムの間の空間(放射)、室内トリム(熱伝導)である。
ここまで車体上部52の集熱、車体下部53の断熱、車体上部52から車体下部53への伝熱の手法およびその好ましい適用部位について説明してきた。さらにこれらの機能の組み合わせで特に効果の大きな場合について説明する。
まず、好適な組み合わせの実施態様として、以下の(1)(2)および(3)の組み合わせを挙げることができる。
(1)集熱機能を有する手段61は、車室内の部位では、日射のあたるインストルメントパネルおよびリアパーセルシェルフの表層を、表面側から順に光線透過層、空間保持層および低明度層を基材上に積層した構成とする。これにより、表層で日射を吸収しやすくし、かつ、日射吸収で表層に加わって溜まった熱を放出し難くする。これらと同時に、意匠性も確保できる。
(2)集熱機能を有する手段61は、車体上部52のアウターパネルでは、日射のあたるアウターパネルの裏面に断熱材、反射フィルムをこの順で貼り付けた構成とする。これにより、当該アウターパネルが日射を吸収した熱のアウターパネル裏面から相対する室内トリムへの熱伝導を妨げて、熱が室内トリムを経て室内に伝わり難くし、さらには、アウターパネル自体の高熱伝導率を生かして、車体下部53の種々のパネルに伝熱しやすくする。これにより、室内トリムの意匠性を損なうことなく、車体上部52に集熱機能を付与することができる。
(3)インストルメントパネルおよびリアパーセルシェルフの表層の熱をそれらの裏面から車体下部53に伝熱させる伝熱手段をさらに有する。この伝熱手段は、日射のあたるインストルメントパネルおよびリアパーセルシェルフの表面の反対側の裏面に配置される放熱部と、放熱部から離れた位置に配置される受熱部と、放熱部および受熱部が臨む閉空間と、閉空間に配置され受熱部の少なくとも一部に向かい合う反射材と、を有している。受熱部は、アウターパネルおよび車体下部の内装裏面よりなる。これにより、放熱部からの放射を効率的に車体下部53に伝熱できる。
前記の組み合わせに代えて、インストルメントパネルおよびリアパーセルシェルフの表層の熱をそれらの裏面から車体下部53に伝熱させる伝熱手段として、ヒートパイプを用いてもよい。これは炎天下における該部位への光による入熱量が莫大であり、ヒートパイプが必要な場合がありえるからである。
(実施例)
本発明を適用した車両を、従来の車両と比較しながら検討した例を用いてその効果を説明する。勿論、ここで示した例は本発明の適用範囲を限定するものではない。
効果の確認方法として以下の試験を行った。
(試験方法)
実施例および比較例の車両の評価方法は、以下の通りである。
車両を入れることができる大きさで、その内部を一定温湿度に維持でき、人工太陽灯による日射相当の光を車両のエクステリアに照射でき、一定風速の風を一方向から供給できる人工気候室に車両を入れ、下記の環境に2時間置いた。これにより炎天下放置および寒冷下放置の状態を模擬した。
(車の置かれる条件:炎天下)
温度:35℃
湿度:70%
日射:1000W/m(ルーフ上にて日射計で計測)、照射は車の真上から実施
風:0.1m/s(車両の前から供給)
である。
(車の置かれる条件:寒冷下)
温度:0℃
湿度:50%
日射:500W/m(ルーフ上にて日射計で計測)、照射は車の真上から実施
風:0.1m/s(車両の前から供給)
である。
このような条件で放置する車両に予め、ドライバー席の乗員頭部相当位置と乗員足元相当位置とインストルメントパネル表面に熱電対を設置して、2時間放置後の温度を測定した。
実験に用いるベース車両には、現行の車両で4ドアセダンを用いた。
(実施例1)
4ドアセダンを用いて、以下のような改良を行った。
(1)車体上部/車体下部の分割の境界
ドアパネル上端とサイドシル下端を結ぶ線の中央、とした。
(2)インストルメントパネル表皮への集熱機能付与
光線透過層として0.05mm厚の透明ポリ塩化ビニル樹脂シート(光線透過率:89%、60°鏡面光沢度115%)と、空間保持層として5mm厚の立体編物、旭化成株式会社製、商品名称:フュージョン−I、品番:AKE69440(光線透過率:35%、明度0.2)と、低明度層として0.25mm厚の黒色スパンボンド不織布、東洋紡績株式会社製、商品名称:ハイムH6501AD(明度0.5)と、基材として3.0mm厚の淡灰色の硬質塩化ビニル板を用い、住友化学工業株式会社製ホットメルト接着剤、商品名称:ボンドファーストB粉末、を各層間に添着し、3.5mm厚のスペーサを介し120℃、5分の条件で熱プレスを行い、インストルメントパネル用積層体表皮を得た。
(3)インストルメントパネル裏面から車体下部への伝熱機能付与
前記表皮を貼り付けたインストルメントパネルの裏面を放熱部とし、受熱部をダッシュパネル下部1/2に設置し、受熱部に原着により黒色に着色されたゴム表皮(厚み2mm)をダッシュパネル鋼板に直接覆う形で設置した。なお、この際の放熱部および受熱部表面の放射率は0.8である。インストルメントパネル内部においては、インストルメントパネル下部にポリプロピレン樹脂パネルを設置し、内部を閉空間構成として放熱部および受熱部以外の部分に表面を金属蒸着したポリエステルフィルム(厚み25μm、放射率0.05)の反射素材で覆った。その際、閉空間内部に存在する空調用ダクトの表面についても前記反射素材によって覆う構成とした。
(4)ルーフ、ピラー、ドアパネルの車体上部への集熱機能付与
ルーフの裏面、ピラーの裏面、ドアパネルの車体上部該当部分の裏面に常温乾燥型ゴム系接着剤を用いてユニチカ株式会社製アルミニウム蒸着PETフィルム(商品名称:EMBLET、MP25)を貼り付けた。
(5)ドアパネル下部、フロアへの断熱機能付与
フロアカーペットとドアパネルの間に厚さ30mm、目付量300g/mの住友スリーエム株式会社製不織布(商品名称:シンサレート)を敷設した。
以上、車体の上部下部の境界を(1)とし、各部に(2)〜(5)の施工を施した車両を実施例1とした。
(実施例2)
実施例1において、(1)の境界を、ドアパネル上端とサイドシル下端を結ぶ垂線の全長に対してサイドシル下端から上方向に長さ比20%の位置を境界線とする以外は同様にした車両を実施例2とした。
(実施例3)
実施例1において、(1)の境界を、ドアパネル上端とサイドシル下端を結ぶ垂線の全長に対してサイドシル下端から上方向に長さ比60%の位置を境界線とする以外は同様にした車両を実施例3とした。
(実施例4)
実施例1において、(3)インストルメントパネル裏面から車体下部への伝熱機能付与を行わない以外は同様にした車両を実施例4とした。
(実施例5)
実施例1において、(2)インストルメントパネル表皮への集熱機能付与を以下の手順で作成する以外は同様にした車両を実施例5とした。
<角度選択透過シートの調整>
透明シートとしては厚さ300μmの透明シリコン樹脂のシートを用いた。遮光性のルーバ材としては25μmの透明アクリルシートにアルミニウムを蒸着したシートを用い、その蒸着面に黒色つや消し塗料を約10μmの厚さで塗布し、片面を光吸収性の表面に調整した。このルーバ材シートのアクリルシート側にアクリルウレタン系接着剤を薄く塗布しながら、これら2種類のシートを熱ロールに通してラミネートした。こうして得られるラミシートを500mm角のシートに裁断して多数のカットシートを作成し、その片面に先の接着剤を塗布し、20シート程度重ねて熱プレスにより圧着し、厚さ10mm弱の多層シートをえた。さらにそれを約60層前後積み重ねて圧着し、厚さ約500mmのブロックを形成した。
このブロックを、スライサーを用いて、積み重ねた厚み方向に厚さ300μmのシートにスライスし、片面にアルミ蒸着による光反射性面、もう片面に黒色の光吸収性面を有する、ルーバ角0°のルーバ型角度選択透過材を得た。
<角度選択反射材表皮の調整>
先の方法によって得られた角度選択透過材に、反射層として300μmの軟質塩化ビニルシートにアルミを蒸着した反射シートを積層接着した。また、反射層を接着した反対側の面には、表面の反射を防止するためのつや消し粉末を含む透明ウレタン塗料を塗布した。このようにして角度選択反射シートを得た。
<内装試験片の調整>
上記表皮を、5.0mm厚のウレタン発泡体シートと、1.2mm厚の30重量%タルク含有ポリプロピレン板を、常温乾燥型ゴム系接着剤で張り合わせ積層体とし、インストルメントパネルの表皮とした。
(実施例6)
実施例1において、(3)インストルメントパネル裏面から車体下部への伝熱機能付与を以下の手順で実施する以外は同様にした車両を実施例6とした。
アルミニウム製の伝導材をインスツルメントパネル外殻の上部天板の裏面に密着接合させ、さらにその一端をダッシュパネルに締結した。
(実施例7)
実施例1において、(4)ルーフ、ピラー、ドアパネルの車体上部への集熱機能付与を以下の手順で実施する以外は同様にした車両を実施例7とした。
ルーフの裏面、ピラーの裏面、ドアパネルの車体上部該当部分の裏面に常温乾燥型ゴム系接着剤を用いて、5mm厚、目付量300g/mの住友スリーエム株式会社製不織布(商品名称:シンサレート)と一体化したユニチカ株式会社製アルミニウム蒸着PETフィルム(商品名称:EMBLET、MP25)を貼り付けた。貼り付けた面は不織布側である。
(従来例)
実施例1の処理を行わない車両を従来例とした。
(比較例1)
従来例の車両において、ルーフ、ピラー、ドア、フロア、インストルメントパネル、リアパーセルシェルフの裏面に30mm厚、目付量300g/mの住友スリーエム株式会社製不織布(商品名称:シンサレート)を常温乾燥型ゴム系接着剤で貼り付けた車両を比較例1とした。
(比較例2)
実施例1の車両において、(2)インストルメントパネル表皮への集熱機能付与と、(4)ルーフ、ピラー、ドアパネル上部への集熱機能付与のみを実施した車両を比較例2とした。
(比較例3)
実施例1の車両において、(5)ドアパネル下部、フロアへの断熱機能付与のみを実施した車両を比較例3とした。
(比較例4)
実施例1の車両において、(3)インストルメントパネル裏面から車体下部への伝熱機能付与のみを実施した車両を比較例4とした。
(評価結果)
図14に評価結果を示す。
図14に示されるように、炎天下放置相当試験において、集熱機能、断熱機能および伝熱機能を付与した実施例1〜3、5〜7では、熱暑感の主原因となる乗員頭部相当位置での温度は、比較例1〜4および従来例に比べて、少なくとも約10℃(実施例2と比較例2との対比)低くなり、最大では、約21℃(実施例7と従来例との対比)低くなることが分かった。伝熱機能を付与せず、集熱機能および断熱機能のみを付与した実施例4では、インストルメントパネル表面温度は比較的高くなるものの、乗員頭部相当位置での温度は、比較例1〜4および従来例に比べて、少なくとも約6℃(実施例4と比較例2との対比)低くなることが分かった。
また、寒冷下放置相当試験において、実施例1〜7では、比較例1〜4および従来例に比べて、乗員頭部相当位置、寒冷感の主原因となる乗員足元相当位置、およびインストルメントパネル表面温度での温度が上昇することがわかった。
上記により、車体上部に集熱機能を付与し、かつ、車体下部に断熱機能を付与することで、炎天下においても、寒冷下においても室内環境を許容できる状態に保つことができる、という本発明が奏する効果を確認した。さらに、伝熱機能を付与すれば、より一層の効果が得られることを確認した。
本発明は、炎天下または寒冷下に駐車したような場合の室内温度環境を改善する用途に適用できる。
本発明に係る自動車用の熱機能構造体の説明に供する図であり、車体を前面から見た縦断面図である。 本発明に係る自動車用の熱機能構造体を適用した車両における炎天下での熱流れを模式的に示す概略図である。 従来例1の車両における炎天下での熱流れを模式的に示す概略図である。 従来例2の車両における炎天下での熱流れを模式的に示す概略図である。 本発明に係る自動車用の熱機能構造体を適用した車両における寒冷下での熱流れを模式的に示す概略図である。 従来例1の車両における寒冷下での熱流れを模式的に示す概略図である。 従来例2の車両における寒冷下での熱流れを模式的に示す概略図である。 図8(A)〜(C)は、日射のあたる部位の表層で日射を吸収しやすくし、かつ、日射吸収で表層に加わった熱を放出し難くする手法を用いて構成される、集熱機能を有する手段の実施形態を模式的に示す断面図である。 日射のあたる部位の表層で日射を吸収しやすくし、かつ、日射吸収で表層に加わった熱を放出し難くする手法を用いて構成される、集熱機能を有する手段の他の実施形態を模式的に示す断面図である。 日射のあたる表面部分から裏面を経由して他の部位に放熱する経路を確保する手法を用いて構成される、集熱機能を有する手段の実施形態を模式的に示す断面図である。 日射のあたる表面部分から裏面を経由して他の部位に放熱する経路を確保する手法を用いて構成される、集熱機能を有する手段の他の実施形態を模式的に示す断面図である。 図12(A)(B)は、車体上部のアウターパネルに設けられる集熱機能を有する手段の実施形態を模式的に示す断面図である。 図13(A)〜(D)は、車体上部から車体下部へ伝熱させる伝熱手段の構成を、自動車用内装材のインストルメントパネルを例に挙げて説明するための概略断面図である。 実施例、比較例および従来例の温度測定結果を示す図表である。
符号の説明
1 光線透過層、
2 空間保持層、
3 低明度層、
4 基材、
5 低明度基材、
6 低明度空間保持層、
7 吸光表皮材料、
8 反射面、
9 第1熱伝導体(高熱伝導体)、
10 締結手段、
11 インストルメントパネル部品外殻(外郭)、
12 ステアリングメンバー、
13 電装部品、
14 エアコンユニット、
15 ウインドシールド、
16 ダッシュパネル、
17 アウターパネル、
18 室内トリム、
19 反射層(反射フィルム)、
20 断熱層(断熱材)、
21 放熱部、
22 受熱部、
23 反射素材(反射材)、
24 内装部品、
25 ダッシュパネル、
26 インストルメントパネル、
40 シート、
40a シート座面、
50 車体、
51 境界線、
52 車体上部、
53 車体下部、
54 ドアパネル上端、
55 サイドシル下端、
56 地表面、
57 垂線、
58 縦線、
58a 縦線における略中央位置、
58b 縦線の全長に対してサイドシル下端から上方向に長さ比で20%〜60%の位置、
61 集熱機能を有する手段、
62 断熱機能を有する手段、
R 車室。

Claims (22)

  1. 車室を区画形成するための車体を略水平な境界線を境にして車体上部と車体下部とに2分割し、前記車体上部には集熱機能を有する手段を設ける一方、前記車体下部には断熱機能を有する手段を設けてなる自動車用の熱機能構造体。
  2. 前記境界線は、ドアパネル上端とサイドシル下端とを地表面からの垂線で結んだ縦線における略中央位置に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  3. 前記境界線は、ドアパネル上端とサイドシル下端とを地表面からの垂線で結んだ縦線における、当該縦線の全長に対して前記サイドシル下端から上方向に長さ比で20%〜60%の位置に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  4. 前記境界線上は、前記車体上部または前記車体下部のいずれかに含まれていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  5. 前記境界線は、1または複数設定されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  6. 前記集熱機能を有する手段は、車室内の部位では、
    (1)日射のあたる部位の表層で日射を吸収しやすくし、かつ、日射吸収で表層に加わった熱を放出し難くする、
    (2)日射のあたる表面部分から裏面を経由して他の部位に放熱する経路を確保する、
    (3)日射のあたる部位の表層から内部への伝熱を促進する手段を設ける、
    よりなる群の少なくとも一つから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  7. 前記集熱機能を有する手段は、車室内の部位では、
    日射のあたる部位の表層を、表面側から順に光線透過層、空間保持層および低明度層を基材上に積層した構成とすることで、
    日射のあたる部位の表層で日射を吸収しやすくし、かつ、日射吸収で表層に加わった熱を放出し難くすることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  8. 前記集熱機能を有する手段は、車室内の部位では、
    日射のあたる部位の表層を構成する積層構造を、日射を受ける少なくとも一層に、向かい合う反射面を敷設した構成とすることで、
    日射のあたる部位の表層で日射を吸収しやすくし、かつ、日射吸収で表層に加わった熱を放出し難くすることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  9. 前記集熱機能を有する手段は、車室内の部位では、
    日射のあたる表面を含む部位が樹脂または樹脂を含む複合材からなり、日射のあたる表面の反対側の裏面に高熱伝導体を接合した外郭を有し、
    前記高熱伝導体の一部を、車体パネルあるいは車体パネルに締結される金属部品に接合した構成とすることで、
    日射のあたる表面部分から裏面を経由して他の部位に放熱する経路を確保することを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  10. 前記集熱機能を有する手段は、前記車体上部に含まれるインストルメントパネル、リアパーセルシェルフ、ルーフおよびピラーのうちの少なくとも1つに設けられていることを特徴とする請求項1、請求項6〜請求項9のいずれか一つに記載の自動車用の熱機能構造体。
  11. 前記集熱機能を有する手段は、車体上部のアウターパネルでは、
    アウターパネル裏面から相対する室内トリムへの熱伝導を妨げる手段を設けることで、車体下部のアウターパネルへの熱伝導による集熱を促進することを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  12. 前記熱伝導を妨げる手段は、日射のあたるアウターパネルの裏面に反射フィルムを貼り付け、あるいは、日射のあたるアウターパネルの裏面に断熱材、反射フィルムをこの順で貼り付けて、低放射率化することにより構成されていることを特徴とする請求項11に記載の自動車用の熱機能構造体。
  13. 前記断熱機能を有する手段は、断熱材料および/または高反射率材料から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  14. 前記高反射率材料として、金属を蒸着、スパッタリング、めっきして表面に金属薄膜を形成した樹脂フィルムおよび/または金属フィルムを用いることを特徴とする請求項13に記載の自動車用の熱機能構造体。
  15. 前記断熱機能を有する手段は、前記車体下部に含まれるドアおよび/またはフロアの少なくとも一部に設けられていることを特徴とする請求項1、請求項13および請求項14のいずれか一つに記載の自動車用の熱機能構造体。
  16. 前記車体上部の集熱した熱を前記車体下部に伝熱させる伝熱手段をさらに設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  17. 前記伝熱手段は、
    (1)高熱伝導率材料を用いた伝熱経路、
    (2)高反射率材料を用いた伝熱経路、
    (3)ヒートパイプ、
    よりなる群の少なくとも一つから構成されていることを特徴とする請求項16に記載の自動車用の熱機能構造体。
  18. 前記伝熱手段は、
    日射のあたる表面の反対側の裏面に配置される放熱部と、
    前記放熱部から離れた位置に配置される受熱部と、
    前記放熱部および前記受熱部が臨む閉空間と、
    前記閉空間に配置され、前記受熱部の少なくとも一部に向かい合う反射材と、を有し、
    前記放熱部からの放射を前記反射材の反射により前記受熱部に導熱する構成とすることで、
    日射のあたる表面部分から裏面を経由して他の部位に放熱する経路を確保することを特徴とする請求項16に記載の自動車用の熱機能構造体。
  19. 前記伝熱手段として用いるヒートパイプがキャピラリーポンプループであることを特徴とする請求項16に記載の自動車用の熱機能構造体。
  20. 前記伝熱手段は、インストルメントパネル、リアパーセルシェルフ、天井、ピラーガーニッシュ、ドアの前記車体上部に該当する部位へのガラスを透過した日射入熱を、フロアおよび/またはドアの前記車体下部に該当する部位に伝熱させるように配置されていることを特徴とする請求項16〜請求項19のいずれか一つに記載の自動車用の熱機能構造体。
  21. (1)前記集熱機能を有する手段は、車室内の部位では、日射のあたるインストルメントパネルおよびリアパーセルシェルフの表層を、表面側から順に光線透過層、空間保持層および低明度層を基材上に積層した構成とすることで、前記表層で日射を吸収しやすくし、かつ、日射吸収で前記表層に加わった熱を放出し難くし、
    (2)前記集熱機能を有する手段は、車体上部のアウターパネルでは、日射のあたるアウターパネルの裏面に断熱材、反射フィルムをこの順で貼り付けた構成とすることで、アウターパネル裏面から相対する室内トリムへの熱伝導を妨げつつ、車体下部のパネルへの熱伝導による集熱を促進し、
    (3)前記インストルメントパネルおよび前記リアパーセルシェルフの表層の熱を前記車体下部に伝熱させる伝熱手段をさらに有し、
    前記伝熱手段は、
    日射のあたる前記インストルメントパネルおよび前記リアパーセルシェルフの表面の反対側の裏面に配置される放熱部と、
    前記放熱部から離れた位置に配置される受熱部と、
    前記放熱部および前記受熱部が臨む閉空間と、
    前記閉空間に配置され、前記受熱部の少なくとも一部に向かい合う反射材と、を有し、
    前記放熱部からの放射を前記反射材の反射により前記受熱部をなすアウターパネルおよび車体下部の内装裏面に導熱する構成とすることで、日射のあたる表面部分から裏面を経由して前記車体下部に放熱する経路を確保することを特徴とする請求項1に記載の自動車用の熱機能構造体。
  22. 車室を区画形成するための車体を略水平な境界線を境にして車体上部と車体下部とに2分割し、前記車体上部には集熱機能を有する手段を設ける一方、前記車体下部には断熱機能を有する手段を設けてなり、
    前記集熱機能を有する手段により前記車体上部に含まれる部材から室内への放熱を抑制し、前記断熱機能を有する手段により車外および前記車体下部からの熱進入を抑制して、室内温度の上昇を抑制し、
    前記車体上部の集熱した熱を前記車体下部に伝熱させる伝熱手段をさらに設け、前記車体上部の集熱した熱を前記車体下部および車外に移動させることで、室内の温度分布の均一化と温度上昇の抑制とを図る自動車用の熱機能構造体。
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