JP2005109230A - 積層電子部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 該摩擦撹拌溶接によって生じるバリによる障害の発生を大幅に低減すること。
【解決手段】 弁作用金属箔からなる電極箔7,8とを電気絶縁性セパレータを介して交互に複数積層し、該積層された素子5を有底筒状の外装ケース2に収納し、前記素子の電極箔7,8を外部端子4に接続し、該外装ケース2の開放端を封口部材3により封口する積層電子部品の製造方法において、前記電極箔7,8同士の接続、または前記電極箔7,8と引き出し端子13a,13bとの接続、または前記電極箔同士の接続部と引き出し端子13a,13bとの接続、または引き出し端子13a,13bと外部端子4との接続のうち、少なくとも1つの接続を摩擦攪拌溶接にて実施するとともに、該摩擦攪拌溶接により生じたバリを切削により除去する一次除去処理と、該一次除去処理の後に該一次除去処理における切削にて生じた微小バリを除去或いは非脱落化する二次処理とを実施する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、電極箔を電気絶縁性セパレータを介して交互に複数積層し、該積層された素子を有底筒状の外装ケースに収納するとともに、前記素子の電極箔を外部端子に接続し、該外装ケースの開放端を封口部材により封口する積層電子部品の製造方法に関するものである。
積層電子部品としては、例えば積層電解コンデンサなどがあり、アルミニウム等の弁作用金属箔に、エッチング処理および化成処理を施した陽極箔と、エッチング処理のみを施した陰極箔とをセパレータを介して積層して形成され、これら積層された陽極箔や陰極箔の接続部として導出されて突出形成された接続片等において積層された各金属箔が一体化されたり、これら一体化された金属箔に内部端子(引き出し端子)を溶接等により接続したり、更に、該内部端子(引き出し端子)を正極外部端子並びに負極外部端子に溶接等により接続して、前記陰極箔と陽極箔をそれぞれ正極外部端子並びに負極外部端子に接続していた。
これら化成処理による酸化皮膜をその表面に有する金属箔の積層体を一体化するための方法としては、従来より、超音波溶接やアーク溶接、コールドウェルド、ステッチ等があるが、電気的、機械的な接続状態としては不十分であるため、これら積層体をより良好な接続状態にて一体化するための方法として、近年においては、回転するスターロッドの先端に設けられたプローブを前記積層体に圧入した状態で移動することにより溶接を行う摩擦撹拌溶接が検討されてきている。(例えば、特許文献1)
特願2003−75727号
これら摩擦撹拌溶接は、溶接する金属板や金属箔の表面に化成処理による酸化皮膜等等を有していても、該酸化皮膜が摩擦撹拌溶接における撹拌により破壊されて、金属同士が良好に溶接一体化するため、電気的並びに機械的に安定した高品位の接続状態を得られることから、化成処理による酸化皮膜を表面に有する陽極箔や陰極箔から導出された接続片同士や、接続片と内部端子(引き出し端子)との接続以外に、内部端子(引き出し端子)と外部端子との接続にも利用されるようになってきているが、これら摩擦撹拌溶接を実施した場合には、回転するスターロッド先端のプローブが、溶接を行う接続部に圧入されることで該接続部を昇温、軟化し、該軟化した金属が回転する前記プローブにて撹拌された後、該プローブが移動することで移動方向の後方で固化して溶接がなされることから、該溶接部の周囲には、軟化して撹拌された金属の一部が、前記プローブの回転・移動により押し出されてバリとなって延出してしまい、これらのバリが少しでも残存すると、完成したコンデンサ内部において微小なバリが脱落して素子内部に侵入すると、ショートや電気特性の低下等を引き起こしてしまうという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、外装ケース内部に収納される各部位を摩擦撹拌溶接によって接続する場合において、該摩擦撹拌溶接によって生じるバリによる障害の発生を大幅に低減することのできる積層電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の積層電子部品の製造方法は、
弁作用金属箔からなる電極箔を電気絶縁性セパレータを介して交互に複数積層し、該積層された素子を有底筒状の外装ケースに収納するとともに、前記素子の電極箔を外部端子に接続し、該外装ケースの開放端を封口部材により封口する積層電子部品の製造方法において、
前記電極箔同士の接続、または前記電極箔と引き出し端子との接続、または前記電極箔同士の接続部と引き出し端子との接続、または引き出し端子と前記外部端子との接続のうち、少なくとも1つの接続を摩擦攪拌溶接にて実施するとともに、該摩擦攪拌溶接により生じたバリを切削により除去する一次除去処理と、該一次除去処理の後に該一次除去処理における切削にて生じた微小バリを除去或いは非脱落化する二次処理とを実施することを特徴としている。
この特徴によれば、摩擦撹拌溶接にて発生したバリが一次除去処理による切削にて除去されるとともに、該一次除去処理による切削にて生じた微小なバリも二次処理にて除去或いは非脱落化されることで、外装ケース内部に収納される各部位を摩擦撹拌溶接によって接続しても、該摩擦撹拌溶接によって生じるバリによる障害の発生を大幅に低減することができる。
本発明の請求項2に記載の積層電子部品の製造方法は、請求項1に記載の積層電子部品の製造方法であって、
前記電極箔の接続部の表面に化成処理による酸化皮膜が形成されていることを特徴徴としている。
この特徴によれば、接続片を化成処理による酸化皮膜層が形成されないようにマスキングする等の処理を実施する必要がなく、工程を簡素化することができる。
本発明の請求項3に記載の積層電子部品の製造方法は、請求項1または2に記載の積層電子部品の製造方法であって、
前記摩擦攪拌溶接の接続部に補強基材を配置し、該補強基材の背面側から摩擦攪拌溶接を実施することを特徴としている。
この特徴によれば、一次除去処理における切削や二次処理を、補強基材上において実施することになるため、接続する対象が金属箔等である場合等においては、一次除去処理における切削や二次処理の作業性を向上できる。
本発明の請求項4に記載の積層電子部品の製造方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の積層電子部品の製造方法であって、
前記二次処理において微小バリを除去或いは非脱落化する方法が、プレス、ブラッシング、研磨、サンドブラスト、レーザー照射、アーク、バーナー、薬品処理、樹脂塗布のいずれか1つを含むことを特徴としている。
この特徴によれば、一時処理にて発生した微小なバリの除去或いは非脱落化を良好に実施できる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本実施例の積層電子部品として、積層電解コンデンサを例示する。図1に示すように、積層コンデンサ素子(以下コンデンサ素子と略記する)5を収納可能な有底四角筒状とされた外装ケ−ス2の開口を、外部端子4が貫通して形成された封口部材3にて封口した一般的なコンデンサと同様の外観を有している。
前記本実施例にて用いた前記外装ケ−ス2は、前記コンデンサ素子に使用した陽極箔7並びに陰極箔8としてアルミニウムを使用していることから、有底四角筒状のアルミニウムにて形成されている。尚、本実施例では、使用するコンデンサ素子を四角状としていることから、外装ケ−ス2も四角筒状としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら使用するコンデンサ素子が巻回にて積層された円筒状のものであれば、外装ケ−スも円筒状のものとすれば良い。
この外装ケ−ス2内部に収納されるコンデンサ素子5は、図2に示すように、その表面に拡面処埋であるエッチング処理層、および該エッチング処理層の上にバリア型陽極酸化処理による陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム箔である陽極箔7と、拡面処埋であるエッチング処理によるエッチング処理層が形成された陰極箔8とが、該陽極箔7と陰極箔8との間に電気絶縁性セパレータとしての電解紙9を介在させて積層して形成したもので、四角柱状に形成されている。尚、該積層されたコンデンサ素子5の側部外周には、積層後における位置ずれを防止するために、図示しない固定テープが巻かれている。
また、該コンデンサ素子5には所定の電解液が含浸され、前記電解紙9に電解液が保持されており、該電解液が前記陽極箔7と前記陰極箔8と接触した状態を形成するようにされており、本実施例では、0.1mmのものを使用している。
本実施例において陽極箔7と陰極箔8として用いたアルミニウム箔は、厚さが陽極箔7が約100μm程度、陰極箔8が50μm程度のもので、集電極としての機能を果たすとともに、前記積層等において必要とされる適宜な機械的強度を有していて、前記陽極箔7の表面は、表面積を拡大するための拡面処理であるエッチング処理された後、均一な酸化皮膜を形成するための化成処理が実施され、接続片であるリ−ドタブ12aが、打ち抜きによって各陽極箔7の外周に、その端辺中心部よりオフセットされた位置に突出形成されるようになっており、これら形成されたリ−ドタブ12aにもエッチング層並びに酸化皮膜層を有している。尚、陰極箔8は、表面積を拡大するための拡面処理であるエッチング処理された後、接続片であるリ−ドタブ12bが、打ち抜きによって各陰極箔8の外周に、その端辺中心部よりオフセットされた位置に突出形成されるようになっており、該リ−ドタブ12bにもエッチング処理によるエッチング層を有している。
このように本実施例では、陽極箔7と陰極箔8としてアルミニウム箔を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら陽極箔7と陰極箔8としては、弁作用金属であるタンタルやチタンを使用しても良い。
このようにして打ち抜き形成された陽極箔7と陰極箔8は、コンデンサ素子5の一方の積層端面より、図2に示すように前記電解紙9を介して積層される陽極箔7と陰極箔8のリ−ドタブ12a,12bの位置が互い違いとなるように、コンデンサ素子5の一方の積層端面より導出されるように積層される。
これら積層により形成された前記コンデンサ素子5の各陽極箔7と各陰極箔8のリ−ドタブ12a,12bは、それぞれの電極のリ−ドタブ12aとリ−ドタブ12b毎に集束されるとともに、図4に示すように、積層方向の両端面(上下面)に、補強部材としての補強板15と引き出し電極としての内部電極13a,13bが配置されて、該内部電極13a,13bと補強板15との間にリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bが挟持された状態にて、プレス等による加締めにより仮固定された後、加工盤16上にて、前記補強板15の背面側から回転するスターロッド20の先端に設けられたプローブ21が所定深さまで圧入され、該圧入されたプローブ21が図5に示すように、接合線に沿って移動されることにより摩擦撹拌溶接が実施されることで、接続部14が形成され、補強板15とリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bと内部電極13a,13bとが、電気的並びに機械的に接合される。尚、プローブ21は下側に配置された補強板または内部電極に圧入されることが望ましく、このようにすることで、補強板または内部電極の一部がリードタブとともに接合されるため、リードタブ間の接続性が向上する。
この摩擦撹拌溶接においては、前記圧入したプローブ21が回転することにより、補強板15並びにリ−ドタブ12aとリ−ドタブ12bとの摩擦熱並びに加工熱が生じ、該摩擦熱並びに加工熱によって補強板15やリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12b並びに内部電極13a,13bとを構成する金属であるアルミが昇温、軟化されるとともに、該プローブ21による回転により該軟化したアルミが撹拌されることで、その表面に存在する酸化皮膜が破壊されてアルミの地金同士が軟化した状態で接触するようになり、該プローブ21の移動に伴って、その後方において固化することで、補強板15とリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bと内部電極13a,13bとが強固に固相接続されるようになる。
なお、実施例では、プローブを圧入して移動することで摩擦攪拌溶接を行っているが、プローブを圧入して一定時間回転させた後引き抜いて溶接を行うこともできる。また、前記実施例では、積層されたリードタブ12a,12bの上面に配された補強基材31の背面側から溶接しているが、このほかにも前記積層されたリードタブ12a,12bの導出方向の先端側となる面に対してプローブを圧入・移動することで摩擦攪拌溶接を実施することもでき、さらには前記リードタブ12a,12bの導出方向の先端側となる面に補強基材を配して摩擦攪拌溶接を行うこともできる。
これら摩擦撹拌溶接においては、前記スターロッド20に前記プローブ21が先行するように、2〜5度の傾斜角θを設けるようにするのが好ましいが、これら傾斜角θは、使用する補強板15の厚みや接続するリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bの枚数やスターロッド20の回転数、並びに圧入する量等から適宜に選択すれば良い。
また、プローブ21の形状等も使用する補強板15の厚みや接続するリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bの枚数やスターロッド20の回転数、並びに圧入する量等から適宜に選択すれば良い。
また、スターロッド20の回転数、並びにプローブ21を圧入する量や、移動速度等も、使用する補強板15の厚みや接続するリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bの枚数等から適宜に選択すれば良い。
また、各実施例では、陰極箔および陽極箔から突出形成されたリードタブ12a、12bを接続部として、複数積層して摩擦攪拌溶接を実施しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、陰極箔と陽極箔とを一部ずらして積層または巻回し、該各電極箔のずらした部分を接続部として摩擦攪拌溶接を実施したものにも適用できる。
これら補強板15や内部電極13a,13bとして用いる材質として、前記陽極箔7と陰極箔8並びにリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いたアルミニウムと同種の金属であるアルミニウムを用いており、このようにすることは、これら補強板15や内部電極13a,13bとして異なる金属を使用した場合に、アルミニウムとの合金形成能が良好でなく、良好な接合強度が得られない不都合や、アルミニウムや異なる金属が他方の金属に拡散することによる接合部の劣化や、電池形成等によるアルミニウム或いは補強板15や内部電極13a,13bとして使用した金属の腐食が生じる等問題を回避できることから好ましいが、これらの問題を回避できる場合には、補強板15や内部電極13a,13bとして前記陽極箔7と陰極箔8並びにリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bとして用いた金属と異なる金属を使用しても良い。
また、これら補強板15や内部電極13a,13bの厚みとしては、この厚みが0.2mm以下となると、補強基材としての良好な強度を得られないとともに、該補強基材の背面から前記プローブ21を圧入して摩擦撹拌溶接を実施する場合に、スターロッド20の回転速度、移動速度、角度等の制御を行い難く、安定した摩擦撹拌溶接が難しくなり、逆にこの厚みが著しく厚くなると、摩擦撹拌溶接に要する加工時間が長いものになってしまうことから、その厚みとしては0.2mmから1.0mmの範囲とすることが好ましい。
このようにして摩擦撹拌溶接によりリ−ドタブ12aまたはリ−ドタブ12bと内部電極13a,13bと補強板15とを溶接、一体化することにより接続部(溶接部)14の周囲には、図6に示すように、バリが発生する。
このバリを図6(b)に示すように、回転する切削刃22により接続部(溶接部)14の周囲を切削して切削部23を形成することで切削除去する一次除去処理を実施する。なおこの際にバリ除去粉が発生するが、ダクトで吸引したりエアーで吹き飛ばしたり、より好ましくはコンデンサ素子本体をマスキング、袋体、板体にて該バリ除去粉がコンデンサ素子に付着・侵入しないように隔離する。また摩擦攪拌溶接時に生じるバリは極めて大きいため、除去範囲を容易に制御できかつ短時間でバリを除去できる切削方法が用いられる。
この微小バリは、図6(c)に示すように、非切削部と切削部との境界部が切欠部となるように形成されたプレスヘッド26を補強板15上から加圧当接させる二次処理により押し潰されて非脱落化される。
このように、本実施例では二次処理の方法としてプレスヘッド26によるプレスを実施して微小バリを非脱落化しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら二次処理の方法としては、これら微小バリを、例えばブラッシング、研磨、サンドブラストや薬品による溶解等により除去したり、レーザー照射、アーク、バーナー等による加熱により微小バリを溶融させて非脱落化したり、樹脂を塗布して微小バリの周囲を樹脂で固定して該微小バリを非脱落化するようにしても良い。
また、これら二次処理においては、前記した各方法を併用しても良く、例えば前記プレスヘッド26によるプレスを実施した後に切削部23内に樹脂をポッティングして更に微小バリの脱落が生じないようにしても良いし、レーザー照射による非脱落化の後にプレスヘッド26によるプレスを実施しても良い。
このようにして摩擦撹拌溶接により内部電極13a,13bが接続され、一次除去処理並びに二次処理が実施されたコンデンサ素子5は、該接続された内部電極13a,13bの先端部が図9に示すように折曲げ加工された後、該折曲げ加工部が外部端子4の内方端部に摩擦撹拌溶接にて溶接され、前記リ−ドタブ12a,12bの場合の摩擦撹拌溶接と同様に、一次除去処理並びに二次処理が実施される。そして、前記外装ケース2に収納され、封口部材3により該外装ケース2の開口が封口、密閉されてコンデンサとされる。
以上、本実施例のように摩擦撹拌溶接の実施後に一次除去処理並びに二次処理を実施することで、摩擦撹拌溶接にて発生したバリが一次除去処理による切削にて除去されるとともに、該一次除去処理による切削にて生じた微小なバリも二次処理にて除去或いは非脱落化されることで、外装ケース内部に収納される各部位を摩擦撹拌溶接によって接続しても、該摩擦撹拌溶接によって生じるバリによる障害の発生を大幅に低減することができる。
尚、前記実施例では、摩擦撹拌溶接にて接続する部位として、接続片であるリ−ドタブ12a,12b同士並びにリ−ドタブ12a,12bと内部電極13a,13bとの接続と、内部電極13a,13bと外部端子4との接続について例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら摩擦撹拌溶接にて接続する部位としては、例えば図7に示すように、接続片であるリ−ドタブ12a,12bのみとしてリ−ドタブ12a,12b同士を摩擦撹拌溶接にて接続する場合に一次除去処理並びに二次処理を実施しても良いし、図8に示すように、陽極箔7や陰極箔8がリ−ドタブ12a,12bを有していない場合には、陽極箔や陰極箔に引き出し端子を摩擦撹拌溶接にて接続する場合に一次除去処理並びに二次処理を実施しても良い。
以上、本発明を図面に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での変更や追加があっても、本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば前記実施例では、集束したリ−ドタブ12a,12bを、補強板15と内部電極13a,13bとの間に挟持しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、補強基材としての内部電極13a,13bのみを集束したリ−ドタブ12a,12bの積層方向の一端面に配置し、該配置した内部電極13a,13bの背面から、摩擦撹拌溶接と一次除去処理並びに二次処理を実施するようにしても良い。
また、前記実施例では、補強基材としての内部電極13a,13bをリ−ドタブ12a,12bに摩擦撹拌溶接にて接合し、該内部電極13a,13bを前記外部端子4に接続するようにしており、このようにすることは、内部電極を別途接続部に接続する必要がなく、部品点数を低減できるとともに、工程も簡素化できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、集束したリ−ドタブ12a,12bの積層方向の一端面に補強板15のみを配置して、該補強板15の背面より摩擦撹拌溶接と一次除去処理並びに二次処理を実施した後、該溶接一体化された補強板15とリ−ドタブ12a,12bの積層体に内部電極13a,13bを摩擦撹拌溶接と一次除去処理並びに二次処理を実施して接続するようにしても良い。
また、前記実施例では、補強基材である補強板15並びに内部電極13a,13bを用いるようにしており、このようにすることは、前記摩擦撹拌溶接において、集束された接続部であるリ−ドタブ12a,12bが、これら補強基材である補強板15並びに内部電極13a,13bにて担持或いは挟持されるようになり、摩擦撹拌溶接の施工性を高めることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、リ−ドタブ12a,12bの積層枚数や使用する陽極箔7や陰極箔8の厚み等によっては、これら補強基材である補強板15並びに内部電極13a,13bを有しない構成としても良い。
また、前記実施例では、補強基材である補強板15並びに内部電極13a,13bを別体のものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、断面視コ字状または断面視ロ字状とされた一体状のものとしても良い。
また、前記実施例では、プローブ21を補強基材である補強板15の背面側から圧入して摩擦撹拌溶接を行うようにしており、このようにすることは、集束された接続部と摩擦撹拌溶接を行う回転するスターロッドとの間に前記補強基材が介在することから、集束された上部のリ−ドタブ12a,12bが回転するプローブにより変形、破断することによる不具合の発生を、大幅に低減することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら摩擦撹拌溶接を補強基材である補強板15や内部電極13a,13bが配置されていない側から実施するようにしても良い。
また、集束されたリ−ドタブ12a,12bの間に補強板を介在させることもできる。この場合、主に中間位置に介在させるのが好ましく、これにより、摩擦撹拌溶接の際に、当該介在させた補強板の一部がリ−ドタブ12a,12bとともに接合され、機械的な接合強度を高めることができ、接続性の信頼性を向上ささせることができる。
例えば前記実施例では、比較的大型の電解コンデンサを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら摩擦撹拌溶接方法と該摩擦撹拌溶接方法による接続構造をチップ型の固体電解コンデンサに適用しても良いし、電池の正極及び負極電極箔の接続に適用しても良いし、また前記陽極箔7と陰極箔8をアルミニウム箔の両面に活性炭層が配置された分極性電極箔とした電気二重層コンデンサとしても良く、この場合は、接続部の活性炭層がプローブ21の圧入および移動により攪拌された際に生じる活性炭粉の電気2重層コンデンサ素子への付着や侵入を阻止してアルミニウム同士の溶接が可能となる。
また、前記実施例では、接続片であるリ−ドタブ12a,12bもエッチング処理や化成処理(リ−ドタブ12aのみ)が実施されたエッチング層や酸化皮膜層を有するものとされており、このようにすることは、これらエッチング層や酸化皮膜層が形成されないように、これらリ−ドタブ12a,12bとなるアルミニウム箔の部分を予めマスキングする等の処理を実施せずに済むことから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらリ−ドタブ12a,12bとなるアルミニウム箔の部分を予めマスキングしておき、これらエッチング処理や化成処理によるエッチング層や酸化皮膜層を形成しないようにしたものにも、本発明を適用できることは言うまでもない。
本発明の実施例における積層電解コンデンサを示す一部破断斜視図である。 本発明の実施例にて用いたコンデンサ素子の構成を示す図である。 本発明の実施例にて用いたコンデンサ素子を示す外観斜視図である。 本発明の実施例における摩擦撹拌溶接の実施状況を側方から見た図である。 本発明の実施例における摩擦撹拌溶接の実施状況を上方から見た図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施例における一次除去処理と二次処理とを示す図である。 本発明におけるその他の摩擦撹拌溶接の形態例を示す図である。 本発明におけるその他の摩擦撹拌溶接の形態例を示す図である。 本発明の実施例における内部電極と外部端子との摩擦撹拌溶接の実施状況を示す図である。
符号の説明
1 積層電解コンデンサ
2 外装ケース
3 封口部材
4 外部端子
5 コンデンサ素子
7 陽極箔
8 陰極箔
9 電気絶縁性スペーサ
12a リードタブ(陽極)
12b リードタブ(陰極)
13a 内部電極(陽極)
13b 内部電極(陰極)
14 接続部
16 加工盤
20 スターロッド
21 プローブ
22 切削刃
23 切削部
26 プレスヘッド

Claims (4)

  1. 弁作用金属箔からなる電極箔を電気絶縁性セパレータを介して交互に複数積層し、該積層された素子を有底筒状の外装ケースに収納するとともに、前記素子の電極箔を外部端子に接続し、該外装ケースの開放端を封口部材により封口する積層電子部品の製造方法において、
    前記電極箔同士の接続、または前記電極箔と引き出し端子との接続、または前記電極箔同士の接続部と引き出し端子との接続、または引き出し端子と前記外部端子との接続のうち、少なくとも1つの接続を摩擦攪拌溶接にて実施するとともに、該摩擦攪拌溶接により生じたバリを切削により除去する一次除去処理と、該一次除去処理の後に該一次除去処理における切削にて生じた微小バリを除去或いは非脱落化する二次処理とを実施することを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  2. 前記電極箔の接続部の表面に化成処理による酸化皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載の積層電子部品の製造方法。
  3. 前記摩擦攪拌溶接の接続部に補強基材を配置し、該補強基材の背面側から摩擦攪拌溶接を実施することを特徴とする請求項1または2に記載の積層電子部品の製造方法。
  4. 前記二次処理において微小バリを除去或いは非脱落化する方法が、プレス、ブラッシング、研磨、サンドブラスト、レーザー照射、アーク、バーナー、薬品処理、樹脂塗布のいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層電子部品の製造方法。
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