JP2005109189A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波用途の半導体装置では、外部ベース領域は低抵抗化を図るため高濃度で深く形成したい。しかし外部ベース領域の不純物濃度を高くすると、これとコンタクトする真性ベース領域にも横方向拡散が及ぶため、真性ベース領域のプロファイルに影響を与える問題がある。また、エミッタ領域とショートしたり、エミッタ−ベース間の耐圧が低下したり、エミッタ領域に近接することで外部ベース領域に電流が流れてしまうなど、トランジスタ特性を劣化する問題があった。
【解決手段】外部ベース領域間の基板表面に溝を形成し、溝底部に真性ベース領域を形成する。最も高い不純物濃度の外部ベース領域表面は溝により横方向拡散が進まず、高濃度で深い外部ベース領域にできる。真性ベース領域およびエミッタ領域の形成は従来と同条件で実施できるので、所定のプロファイルを保持した真性ベース領域と、高濃度で深い外部ベース領域が実現できる。
【選択図】 図1


Description

本発明は半導体装置およびその製造方法に係り、特に外部ベース領域の拡散領域を深く高濃度に確保することでバイポーラトランジスタ特性を向上させた半導体装置およびその製造方法に関する。
従来、GHz帯を扱う高周波回路では化合物半導体素子を用いていた。しかし化合物半導体素子は製造プロセス、技術も異なり、高価格であるので、量産性に富みかつ既存の製造ラインで製造できるシリコン半導体素子の開発が行われている。以下、高周波半導体装置について、npnバイポーラトランジスタを例に説明する。
図10は、従来のnpn型バイポーラトランジスタの一例を示す断面図である。バイポーラトランジスタは、n型半導体基板31にn型エピタキシャル層を積層するなどしてコレクタ領域32を設ける。
さらに、LOCOS酸化膜34を設け、LOCOS酸化膜34間の基板表面に外部ベース領域39および真性ベース領域41を設ける。
外部ベース領域39および真性ベース領域41は例えば櫛歯状に複数配置され、それぞれの真性ベース領域41表面には、エミッタ領域46を設ける。外部ベース領域39およびエミッタ領域46にはそれぞれの領域を形成するための不純物拡散源を兼ねた導電材料からなるベース引き出し電極37およびエミッタ引き出し電極45をコンタクトさせ、それぞれに接続するベース電極48およびエミッタ電極49を設ける。なお、ここでは単層の電極構造を示したが、2層メタル構造としたものも知られている。(例えば特許文献1参照。)。
次に、図11から図15を参照して従来のバイポーラトランジスタの製造方法を説明する。
まず、図11のごとくn+型シリコン基板31上にn型エピタキシャル層を積層するなどしてコレクタ領域32を形成する。所定の領域を開口したマスクを設けてLOCOS酸化膜34を形成する。
次に図12(A)の如く全面に、ポリシリコン層35を堆積しp型不純物をイオン注入する。このとき、後述するがイオン注入時に不純物がポリシリコン層を突き抜けるのを抑制するため、イオン注入エネルギーは40KeV以下とし、ドーズ量は5.0×1015cm-2程度とする。さらに、TEOS膜36等の絶縁膜を堆積する。
その後、図12(B)の如く、予定のエミッタ領域部分を開口し、またポリシリコン層を所定の形状にパターニングするため、レジストによるマスクを設けてエッチングし、露出したポリシリコン層35およびTEOS膜36を除去して開口部38を形成する。これにより、ベース拡散源を兼ねたベース取り出し電極37が形成される。
次に、図13(A)の如く、真性ベース領域表面保護のため絶縁膜40を全面に堆積する。その後、開口部38にp型不純物をイオン注入する。次に、図13(B)の如く、RTA(Rapid Thermal Anneal)により短時間の熱処理を施して真性ベース領域41を形成する。また、同一の熱処理工程によりベース拡散源37中のp型不純物をコレクタ領域32表面に拡散する。前述の如くベース拡散源37にはp型不純物がドープされており、拡散により外部ベース領域39が形成される。真性ベース領域41は、外部ベース領域39の表面付近でコンタクトする。
次に、図14の如く、開口部38の側壁にサイドウォール43を形成する。すなわち、全面にノンドープのポリシリコン層42を堆積し(図14(A))、エッチバックする。これにより開口部38内壁にはサイドウォール43が形成され、表面は絶縁膜40が露出する(図14(B))このサイドウォール43により、外部ベース領域39と後の工程で形成されるエミッタ領域との距離をセルフアラインで確保できる。
次に、図15(A)の如く真性ベース領域41表面にエミッタ領域を形成するため、真性ベース領域41上の絶縁膜40をウェットエッチングにより除去し、真性ベース領域41が露出したエミッタコンタクト部ECを形成する。
さらに全面にポリシリコン層を堆積し、n型不純物をドープする。開口部38部分と、配線に必要な所定の形状が残るようにポリシリコン層をパターニングする。これにより、エミッタ拡散源となるエミッタ引き出し電極45を形成する。エミッタ引き出し電極45は、開口部38周囲のTEOS膜36上にもその一部を残している。
さらに、図15(B)の如く、エミッタ拡散源45からn型不純物を真性ベース領域41表面に拡散し、エミッタ領域46を形成する。エミッタ領域46形成により所定のベース幅Wbが得られる。
その後、平坦化のため絶縁膜47を形成し、LOCOS酸化膜34上の絶縁膜47およびTEOS膜36にスルーホールTHを形成して、エミッタ引き出し電極45上の絶縁膜47およびTEOS膜36にスルーホールTHを形成する。その後、金属層を堆積して所定の形状にパターニングし、ベース引き出し電極37にコンタクトするベース電極48を形成する。またエミッタ引き出し電極45にコンタクトするエミッタ電極49を形成する。更にコレクタ領域に電気的に接続するコレクタ電極(不図示)を形成し、図10に示す最終構造を得る。
特開2001−358152号(第3頁、第1図)
上述の如く高周波用途のバイポーラトランジスタでは、性能向上を図るため実際のトランジスタ動作を行う真性ベース領域41の外側に外部ベース領域39を設けている。
これは、ベース領域を一領域で形成しその表面に複数のエミッタ領域を配置した構造のバイポーラトランジスタと比較して、真性ベース領域41と外部ベース領域39とで構成されるベース領域の面積を低減できるためである。ベース領域の面積の低減はすなわちベース容量(Cob)の低減になるので、高周波特性に寄与できる。
しかし、図10に示す構造では、ベース引き出し電極37、ベース引き出し電極37と基板とのコンタクト部分、外部ベース領域39、真性ベース領域41が電流経路となる。つまり、ベース領域に直接金属電極を設ける構造と比較してベース抵抗が増加することが問題となる。
一方、真性ベース領域41は、バイポーラトランジスタの性能に大きく寄与する領域である。従って、高周波化を図るためにそのベース幅Wbは微小であることが望ましいが、微小化を進めると真性ベース領域の抵抗は高くなってしまう。また、真性ベース領域の不純物濃度は、hFEの観点からすると低いほど高いhFEを得ることができる。しかし低濃度化を進めるとこれによっても抵抗が高くなる。真性ベース領域41はベース電流および高周波信号の経路となるので、抵抗は低い方がよい。
このように、真性ベース領域のプロファイルは様々なパラメータを考慮して最適化を図る必要がある。
従って、図10に示す半導体装置において、ベース抵抗を低減するためには、ベース引き出し電極37および外部ベース領域39の抵抗を低減することが望ましい。
しかし、この外部ベース領域は、拡散源となるベース引き出し電極から不純物を拡散して形成する拡散領域である。拡散は基板垂直方向(基板の深さ方向)だけでなく基板の水平方向にも拡散するため、高濃度の不純物を深く拡散すると、外部ベース領域が真性ベース領域に拡大してしまい、真性ベース領域のプロファイルに影響を及ぼす。
また、高濃度領域がエミッタ領域に近づくと、トランジスタとして動作はするが、実際に信号経路としたい真性ベースを通過せずに外部ベース領域を通過してしまう。つまり、高周波特性を向上させるためベース幅Wbの縮小化を進めても、その領域を通過せず、高周波特性が劣化してしまう。
さらに、さらに拡散が基板水平方向に進むと、エミッタ領域と外部ベース領域とが接触する場合もあり、エミッタ−ベース間の耐圧低下若しくはショートを引き起こす問題もある。
つまり、図10に示す従来構造においては、外部ベース領域は深く拡散形成することができないため、ベース拡散源となるベース引き出し電極37に注入する不純物のドーズ量を低くしている。また外部ベース領域も真性ベース領域と共に、RTAにより短時間(5秒程度)で形成しており、ベース領域の低抵抗化が図れない問題があった。

本発明はかかる課題に鑑みてなされ、第1に、半導体基板表面に設けた一導電型のコレクタ領域と、前記コレクタ領域表面に設けられた逆導電型の外部ベース領域と、前記外部ベース領域間の前記コレクタ領域に設けられ、その側壁が前記外部ベース領域と当接する溝と、前記溝底部の前記コレクタ領域表面に設けられた逆導電型の真性ベース領域と、前記溝底部の前記真性ベース領域表面に設けられた一導電型のエミッタ領域と、前記外部ベース領域および真性ベース領域に接続するベース電極と、前記エミッタ領域に接続するエミッタ電極とを具備することにより解決するものである。
また、前記溝は、その側壁が前記外部ベース領域表面付近と当接することで該外部ベース領域表面付近における逆導電型不純物の基板水平方向の拡散の進行を抑制することを特徴とするものである。
また、前記真性ベース領域表面は、前記外部ベース領域表面より下方に位置することを特徴とするものである。
また、前記外部ベース領域および前記ベース電極とを接続するベース引き出し電極と、前記エミッタ領域および前記エミッタ電極とを接続するエミッタ引き出し電極とを具備し、前記エミッタ引き出し電極下端は前記ベース引き出し電極より下方に位置することを特徴とするものである。
また、前記溝は、前記外部ベース領域表面より0.1μm〜0.2μm程度の深さに設けられることを特徴とするものである。
また、前記外部ベース領域は表面から0.4μm〜0.5μm程度の深さを有することを特徴とするものである。
第2に、半導体基板上に一導電型のコレクタ領域を形成する工程と、外部ベース領域となる予定の領域間のコレクタ領域表面に溝を形成する工程と、前記コレクタ領域表面に逆導電型不純物を拡散し表面付近が前記溝の側壁に当接する外部ベース領域を形成する工程と、前記外部ベース領域間の前記溝底部に該外部ベース領域と接する真性ベース領域を形成する工程と、前記真性ベース領域に一導電型のエミッタ領域を形成する工程とを具備することにより解決するものである。
第3に、半導体基板上に一導電型のコレクタ領域を形成する工程と、前記コレクタ領域表面にベース拡散源を形成する工程と、前記ベース拡散源間の前記コレクタ領域表面に溝を形成する工程と、前記ベース拡散源の不純物を前記溝周囲の前記コレクタ領域表面に拡散し、表面付近が前記溝の側壁に当接する逆導電型の外部ベース領域を形成する工程と、前記外部ベース領域間の前記溝底部に逆導電型不純物を拡散して該外部ベース領域と接する真性ベース領域を形成する工程と、前記溝内を覆うエミッタ拡散源を形成する工程と、前記エミッタ拡散源から前記真性ベース領域に不純物を拡散して一導電型のエミッタ領域を形成する工程とを具備することにより解決するものである。
また、前記真性ベース領域表面は、前記外部ベース領域表面より下方に形成されることを特徴とするものである。
また、前記ベース拡散源にはイオン注入法により1×1016cm−程度のドーズ量の不純物が導入されることを特徴とするものである。
また、前記溝は前記外部ベース領域表面より0.1μm〜0.2μm程度の深さに形成することを特徴とするものである。

本発明に依れば、第1に、外部ベース領域間に設けた溝により外部ベース領域の不純物が真性ベース領域へ導入されることを抑制できる。これにより基板水平方向の拡散(横拡散)を考慮せず外部ベース領域の濃度を向上できる。従って、外部ベース領域を深く、しかも高濃度に形成できるので、外部ベース領域でのベース抵抗の低減が可能となる。具体的には、外部ベース領域の基板表面からの深さは0.4μm〜0.5μmとして、低抵抗化が図れる。
第2に、外部ベース領域は、ベース引き出し電極とコンタクトする表面付近が最も高濃度を維持したい領域であるが、溝の側壁で横方向拡散の進行が阻止されるので表面付近の濃度を有る程度高く維持できる。
第3に、外部ベース領域の拡散源であるベース引き出し電極も高濃度にすることができるので、ここでの抵抗も低減できる。つまりベース電流の電流経路において寄生的なベース抵抗を低減することができる。
第4に、真性ベース領域は、従来構造と同条件で形成でき、所定のプロファイルが保持できる。
第5に、溝はベース引き出し電極のパターニングで形成できるので、工程数を複雑にせずに、高周波特性を向上した半導体装置の製造方法が提供できる。

図1から図9を参照して、本発明の半導体装置をnpn型バイポーラトランジスタを例に説明する。
本実施形態のバイポーラトランジスタは、半導体基板1と、コレクタ領域2と、外部ベース領域9と、真性ベース領域11と、エミッタ領域16と、ベース引き出し電極7と、エミッタ引き出し電極15と、ベース電極18と、エミッタ電極19と、溝8とから構成される。
図1には、本実施形態のバイポーラトランジスタの平面図および断面図を示す。図1(A)のA−A線断面図が図1(B)である。
図1(A)の如く、動作領域21に拡散領域であるベース領域およびエミッタ領域(何れも不図示)が櫛歯状に設けられ、それぞれにコンタクトするベース電極18およびエミッタ電極19は櫛歯をかみ合わせた形状に配置される。ベース電極18は、動作領域21外まで延在されて、LOCOS酸化膜4上のベースパッド電極22に接続する。また、エミッタ電極19も動作領域21外に延在されLOCOS酸化膜4上のエミッタパッド電極23に接続する。
図1(B)の如く、半導体基板1は、n+型シリコン基板であり、その上に例えばn型エピタキシャル層を積層してコレクタ領域2とする。コレクタ領域2表面には、所定の間隔でLOCOS酸化膜4を設ける。LOCOS酸化膜4間のコレクタ領域2表面には、外部ベース領域9および真性ベース領域11からなるベース領域20を例えば櫛歯状に配置する。それぞれの真性ベース領域11表面には、エミッタ領域16が形成される。すなわちこれらのベース領域20、エミッタ領域16が櫛歯状に複数形成されて動作領域21となり、バイポーラトランジスタを構成する。
外部ベース領域9は、コレクタ領域2表面に設けられたp+型不純物の拡散領域である。外部ベース領域9は表面から0.4μm〜0.5μm程度の深さまで拡散により設けられ、真性ベース領域11とコンタクトする。
溝8は、外部ベース領域9表面すなわちベース引き出し電極7下端から0.1μm〜0.2μm程度の深さで外部ベース領域9間に設けられ、その側壁が外部ベース領域9の表面付近と当接する。また、溝8は、その側壁が外部ベース領域9表面付近と当接することで外部ベース領域9表面付近の基板水平方向の拡散(以下横拡散と称する)の進行を抑制する。
真性ベース領域11は、溝8底部のコレクタ領域2表面に設けられた逆導電型領域である。真性ベース領域11表面は、外部ベース領域9表面より下方に位置する。また、真性ベース領域11下方には、コレクタ領域2とのコンタクト抵抗を低減し、また真性ベース領域のばらつきを抑制するためのSIC層25が設けられてもよい。溝8底部の真性ベース領域11表面には、一導電型のエミッタ領域16が設けられる。
ベース引き出し電極7は、外部ベース領域9にコンタクトし、LOCOS酸化膜4上に引き出される。ベース引き出し電極7は不純物を導入したポリシリコン等の導電材料からなり、外部ベース領域9を形成するためのベース拡散源を兼ねる。ベース引き出し電極7中の不純物濃度は、2〜3×1020cm―3程度である。また、LOCOS酸化膜4上で、TEOS膜6および絶縁膜17に設けたスルーホールTHを介してベース電極18とコンタクトする。
エミッタ引き出し電極15は、ポリシリコン等の導電材料にn型不純物を導入して溝8内を覆って設けられる。エミッタ引き出し電極15は、エミッタ領域16を形成するエミッタ拡散源を兼ね、エミッタ領域16にコンタクトする。エミッタ引き出し電極15は溝8内を覆って設けられ、その下端はベース引き出し電極7と外部ベース領域9との接合面より下方に位置する。
ベース電極18は、ベース引き出し電極7を介して外部ベース領域9および真性ベース領域11に接続する。また、エミッタ電極19は、エミッタ引き出し電極15を介してエミッタ領域16に接続する。
外部ベース領域9は拡散領域であり、深さ方向(基板垂直方向)の拡散と共に横拡散も進行する。しかし、本実施形態では溝8が設けられており、外部ベース領域9は溝8の側壁に当接するとそこで横拡散が阻止される。すなわち外部ベース領域9は、最も不純物濃度の高い基板表面付近では、溝8側壁までしか横拡散が進まず、側壁に当接後は深さ方向のみに拡散が進行する。これにより、外部ベース領域9の横拡散が真性ベース領域11に拡大することがなく、真性ベース領域11の濃度プロファイルに影響を与えることが少なくなる。
また、真性ベース領域11は溝8底部からのイオン注入及び拡散により設けられるので、外部ベース領域9の最も不純物濃度が高い表面付近よりも下方で外部ベース領域9とコンタクトする。すなわち真性ベース領域11がコンタクトする付近では、外部ベース領域9の不純物濃度が表面付近と比較して低くなっている。つまりコンタクト部分で外部ベース領域9の横拡散が多少進行したとしても真性ベース領域11の不純物濃度にそれほど影響を及ぼすことなく、プロファイルを保持できる。
本来、外部ベース領域9は抵抗を低減するために設けるものであるので、その不純物濃度は高くまた、基板内で深い領域に設けることが望ましい。しかし、従来構造においては上述の如く外部ベース領域9が横方向にも拡散し、真性ベース領域11の不純物濃度に影響を与えるため、外部ベース領域9の不純物濃度を有る程度以上にすることができなかった。具体的には、ベース拡散源へのイオン注入による不純物ドーズ量が5×1015cm−2程度であった。
しかし、本実施形態によれば横方向の拡散を考慮しなくてよいので、不純物濃度を高くすることができる。具体的にはベース拡散源7へのイオン注入による不純物ドーズ量は従来の2倍の1×1016cm−2であり、これにより外部ベース領域9の不純物濃度を高くすることができる。また、従来0.1μmから0.2μmの拡散深さであった当該領域を0.4μm〜0.5μm程度の拡散深さに形成でき、ベース抵抗の低減に大きく寄与できる。
さらに、拡散後のベース引き出し電極7の不純物濃度は、2〜3×1020cm―3程度であるので、ここでの抵抗も低減できる。
ここで、溝8の深さは、深すぎると外部ベース領域9と真性ベース領域11のコンタクトが困難となる。つまりベース引き出し電極7と外部ベース領域9との接合面から0.1μm〜0.2μm程度の深さで形成することが望ましい。
次に、図2から図9および図1を参照して、本実施形態のバイポーラトランジスタの製造方法の一例を説明する。
バイポーラトランジスタの製造方法は、半導体基板上に一導電型のコレクタ領域を形成する工程と、外部ベース領域となる予定の領域間のコレクタ領域表面に溝を形成する工程と、前記コレクタ領域表面に逆導電型不純物を拡散し表面付近が前記溝の側壁に当接する外部ベース領域を形成する工程と、前記外部ベース領域間の前記溝底部に該外部ベース領域と接する真性ベース領域を形成する工程と、前記真性ベース領域に一導電型のエミッタ領域を形成する工程とから構成される。
第1工程(図2参照):半導体基板1上に一導電型のコレクタ領域2を形成する工程。
n+型シリコン基板1上にn型エピタキシャル層を積層するなどしてコレクタ領域2を形成する(図2(A))。LOCOS酸化膜を形成するため、例えば酸化膜/ポリシリコン/窒化膜を順次積層したマスク3を形成して所定の領域をエッチングする。その開口部に酸化膜を成長させ、LOCOS酸化膜4を形成する(図2(B))。
第2工程(図3、図4参照):外部ベース領域となる予定の領域間のコレクタ領域表面に溝を形成する工程。
まず、コレクタ領域2表面にベース拡散源となるベース引き出し電極を形成する。すなわち、全面にポリシリコン層5を堆積し、p型不純物をイオン注入する。このとき、イオン注入エネルギーは40keV程度、またイオン注入によるドーズ量は従来の2倍の量である1.0×1016cm−2程度である(図3(A))。さらに、TEOS膜6等の絶縁膜を堆積する(図3(B))。
予定のエミッタ領域部分を開口し且つポリシリコン層5を所定の形状にパターニングするため、レジスト膜PRによるマスクを設けてエッチングし、露出したポリシリコン層5およびTEOS膜6を除去して開口部OPを形成する(図3(C))。その後レジスト膜PRを除去する。これにより、ベース拡散源を兼ねたベース取り出し電極7が形成される(図3(D))。
次に、図4の如くベース引き出し電極間のコレクタ領域表面に溝を形成する。
全面を0.1μm〜0.2μm程度エッチングする。これにより、開口部OPに露出したベース引き出し電極7間のコレクタ領域2表面が除去されて溝8が形成される。
第3工程(図5参照):コレクタ領域表面に逆導電型不純物を拡散し、表面付近が溝の側壁に当接する外部ベース領域を形成する工程。
900度30分程度の十分な熱処理によりベース拡散源7中のp型不純物をコレクタ領域2表面に拡散して、外部ベース領域9を形成する。ベース拡散源7中には高濃度の不純物がドープされており、拡散により深い外部ベース領域9が形成される。尚このとき、横拡散も進行するが、最も不純物濃度が高く、横拡散が進行しやすい表面付近においては、溝8側壁まで達するとその進行が阻まれる。すなわち溝8側壁に達した後は基板深さ方向に拡散が進行する。
これにより、溝8側壁に当接した外部ベース領域9が形成される。外部ベース領域9の拡散深さは表面から0.4μm〜0.5μm程度となる。この状態において、溝8側壁には、外部ベース領域9が露出する。
従来は拡散を抑制するため、真性ベース領域の拡散と同時にRTAにより短時間の熱処理で外部ベース領域を形成していた。しかし、本実施形態によれば高い不純物濃度で拡散領域深さを深くしても真性ベース領域に影響を与えることはなく、低抵抗の外部ベース領域9が実現できる。
第4工程(図6参照):外部ベース領域間の溝底部に外部ベース領域と接する真性ベース領域を形成する工程。
まず、真性ベース領域表面保護およびエミッタ−ベース間分離のため絶縁膜10を形成する。その後、溝8底部に、エミッタ領域直下のコレクタ領域濃度を向上させるSIC(Selectively Ionimplantation Collector)層25を形成するn型不純物(例えばP)をイオン注入し、さらに真性ベース領域となるp型不純物(例えばBF2)をイオン注入する(図6(A))。
その後RTAにより短時間(1000℃で5秒程度)の熱処理を施し、溝8底部のコレクタ領域2表面にp型不純物を拡散して真性ベース領域11を形成し、真性ベース領域11直下のn型不純物を拡散してSIC層25を形成する。尚、SIC層25は無くてもよい。
これにより図の如く、溝8底部に真性ベース領域11が形成され、真性ベース領域11表面は、外部ベース領域9の表面付近より下方で該領域とコンタクトしてベース領域20となる。これにより例えば溝8より下方で、外部ベース領域9の横拡散があったとしても、その不純物濃度が低いため真性ベース領域11に及ぼす影響はほとんどないといってよい。
尚、この真性ベース領域11は、外部ベース領域9の影響を受けることなく所定のプロファイルを保持している(図6(B))。
第5工程(図7、図8、図9参照): 真性ベース領域に一導電型のエミッタ領域を形成する工程。
まず、絶縁膜10の膜厚がエミッタ−ベース間の耐圧に対して薄い場合は絶縁膜(不図示)を追加形成する。その後、セルフアラインでエミッタ領域を形成するために溝8内壁にサイドウォールを形成する。すなわち、全面にポリシリコン層12を堆積し(図7(A))、エッチバックする。これにより溝8内壁にはサイドウォール13が形成される(図7(B))。
次に、真性ベース領域11表面にエミッタ領域を形成するため、溝8底部で真性ベース領域11上の絶縁膜10をウェットエッチングにより除去し、真性ベース領域11が露出したエミッタコンタクト部ECを形成する。
次に、図8の如くエミッタ拡散源を形成する。全面にポリシリコン層14を堆積し、n型不純物をドープする。溝8内はポリシリコン層14で覆われる(図8(A))。この溝8部分と、配線に必要な所定の形状が残るようにポリシリコン層14をパターニングする。これにより、溝8内を覆い、エミッタ拡散源となるエミッタ引き出し電極15を形成する。エミッタ引き出し電極15は、開口部OPで真性ベース領域11とコンタクトし、溝8周囲のTEOS膜6上にもその一部を残している(図8(B))。
さらに、図9の如く、エミッタ拡散源15からn型不純物を真性ベース領域11表面に拡散し、エミッタ領域16を形成する。前述の如く溝8底部の真性ベース領域11は所定のプロファイルで形成されており、エミッタ領域8形成により所定のベース幅Wbが得られる。
その後、LOCOS酸化膜4上にBPSG膜およびSOG膜等からなる絶縁膜17を形成し、その絶縁膜17およびTEOS膜6にスルーホールTHを形成する。また、新たなレジスト膜を設けてエミッタ引き出し電極15上の絶縁膜17およびTEOS膜6にスルーホールTHを形成する。その後、金属層を堆積して所定の形状にパターニングし、ベース引き出し電極7にコンタクトするベース電極18を形成する。また、エミッタ引き出し電極15にコンタクトするエミッタ電極19を形成する。更にコレクタ領域2に電気的に接続するコレクタ電極(不図示)を形成し、図1(B)に示す最終構造を得る。また動作領域21外では、エミッタ電極19と接続するエミッタパッド電極23、ベース電極18とコンタクトするベースパッド電極22が形成される(図1(A)参照)。
本発明の半導体装置を説明する(A)平面図、(B)断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 従来の半導体装置を説明する断面図である。 従来の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 従来の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 従来の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 従来の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 従来の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。
符号の説明
1 n+型シリコン基板
2 コレクタ領域
3 マスク
4 LOCOS酸化膜
5 ポリシリコン層
6 TEOS膜
7 ベース引き出し電極
8 溝
9 外部ベース領域
10 絶縁膜
11 真性ベース領域
12 ポリシリコン層
13 サイドウォール
14 ポリシリコン層
15 エミッタ引き出し電極
16 エミッタ領域
17 絶縁膜
18 ベース電極
19 エミッタ電極
20 ベース領域
21 動作領域
22 ベースパッド電極
23 エミッタパッド電極
25 SIC層
31 n+型シリコン基板
32 コレクタ領域
34 LOCOS酸化膜
35 ポリシリコン層
36 TEOS膜
37 ベース引き出し電極
38 開口部
39 外部ベース領域
40 絶縁膜
41 真性ベース領域
42 ポリシリコン層
43 サイドウォール
45 エミッタ引き出し電極
46 エミッタ領域
47 絶縁膜
48 ベース電極
49 エミッタ電極
TH スルーホール
EC エミッタコンタクト部
PR レジスト膜
OP 開口部
Wb ベース幅


Claims (11)

  1. 半導体基板表面に設けた一導電型のコレクタ領域と、
    前記コレクタ領域表面に設けられた逆導電型の外部ベース領域と、
    前記外部ベース領域間の前記コレクタ領域に設けられ、その側壁が前記外部ベース領域と当接する溝と、
    前記溝底部の前記コレクタ領域表面に設けられた逆導電型の真性ベース領域と、
    前記溝底部の前記真性ベース領域表面に設けられた一導電型のエミッタ領域と、
    前記外部ベース領域および真性ベース領域に接続するベース電極と、
    前記エミッタ領域に接続するエミッタ電極とを具備することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記溝は、その側壁が前記外部ベース領域表面付近と当接することで該外部ベース領域表面付近における逆導電型不純物の基板水平方向の拡散の進行を抑制することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記真性ベース領域表面は、前記外部ベース領域表面より下方に位置することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記外部ベース領域および前記ベース電極とを接続するベース引き出し電極と、前記エミッタ領域および前記エミッタ電極とを接続するエミッタ引き出し電極とを具備し、前記エミッタ引き出し電極下端は前記ベース引き出し電極より下方に位置することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  5. 前記溝は、前記外部ベース領域表面より0.1μm〜0.2μm程度の深さに設けられることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記外部ベース領域は表面から0.4μm〜0.5μm程度の深さを有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  7. 半導体基板上に一導電型のコレクタ領域を形成する工程と、
    外部ベース領域となる予定の領域間のコレクタ領域表面に溝を形成する工程と、
    前記コレクタ領域表面に逆導電型不純物を拡散し表面付近が前記溝の側壁に当接する外部ベース領域を形成する工程と、
    前記外部ベース領域間の前記溝底部に該外部ベース領域と接する真性ベース領域を形成する工程と、
    前記真性ベース領域に一導電型のエミッタ領域を形成する工程とを具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 半導体基板上に一導電型のコレクタ領域を形成する工程と、
    前記コレクタ領域表面にベース拡散源を形成する工程と、
    前記ベース拡散源間の前記コレクタ領域表面に溝を形成する工程と、
    前記ベース拡散源の不純物を前記溝周囲の前記コレクタ領域表面に拡散し、表面付近が前記溝の側壁に当接する逆導電型の外部ベース領域を形成する工程と、
    前記外部ベース領域間の前記溝底部に逆導電型不純物を拡散して該外部ベース領域と接する真性ベース領域を形成する工程と、
    前記溝内を覆うエミッタ拡散源を形成する工程と、
    前記エミッタ拡散源から前記真性ベース領域に不純物を拡散して一導電型のエミッタ領域を形成する工程とを具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記真性ベース領域表面は、前記外部ベース領域表面より下方に形成されることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記ベース拡散源にはイオン注入法により1×1016cm−2程度のドーズ量の不純物が導入されることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記溝は前記外部ベース領域表面より0.1μm〜0.2μm程度の深さに形成することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の半導体装置の製造方法。

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