JP2005108795A - スパークプラグの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 針形状貴金属チップを有するスパークプラグにおいて、接地電極の角部で火花放電することを抑制し、着火性能を向上させる。
【解決手段】接地電極4のPtを主成分とする貴金属チップ5の中心電極へ向かう突き出し量が0.3mm〜1.5mm、該貴金属チップの径がφ0.5〜0.7mmであるスパークプラグにおいて、接地電極4の側面と貴金属チップ5の溶融部7とによって形成される角部8の角度rが110〜160度となるようにする。
【選択図】 図4
【解決手段】接地電極4のPtを主成分とする貴金属チップ5の中心電極へ向かう突き出し量が0.3mm〜1.5mm、該貴金属チップの径がφ0.5〜0.7mmであるスパークプラグにおいて、接地電極4の側面と貴金属チップ5の溶融部7とによって形成される角部8の角度rが110〜160度となるようにする。
【選択図】 図4
Description
本発明は、内燃機関等に用いられる点火用スパークプラグの製造方法に関する。
内燃機関に用いられるスパークプラグは、配電器から送られる高電圧を中心電極と接地電極とによって形成される間隙に印加し、火花放電を発生させ、混合気に着火させるものである。この中心電極及び接地電極のそれぞれの火花を放電させる先端部には、その耐久性を向上させるためにそれぞれの電極母材とは異なる材質からなる耐火花消耗性に優れる部材、主として貴金属製のチップを設けたものがある。そのチップの形状としては、特に着火性を向上させることを目的として径の細い円柱形の形態(以下、針形状と表現する。)を有するものもある(例えば、特許文献1参照)。このような貴金属チップは接地電極先端部の略中央に配置され、貴金属チップの底面と接地電極の中心電極側の面とを当接させ、この当接した部分をレーザ溶接することによって接合されている。
特開2001−345162号公報
上記のようなスパークプラグの貴金属チップは図1に示すように接地電極の略中央部に溶接されている。そしてその溶融部は貴金属チップと接地電極の中心電極側の面との合金となっており、接地電極の角部は溶融していない。このため、接地電極の角部にはエッジ効果として電界が集中してしまってこの角部で放電してしまうことがある。接地電極に貴金属チップを設け、そこで火花放電するようにしたことによるスパークプラグの長寿命化、着火性能の向上等の効果を十分に得ることができないというおそれがある。この問題は貴金属チップに対して接地電極の幅が広いことに原因がある。
本発明のスパークプラグは上記に鑑みてなされたものであって、中心電極と、エンジンへの取付けネジ部が形成された主体金具と、前記中心電極を保持すると共に前記主体金具の内周に位置する絶縁体と、一端が前記主体金具に固定され、他端に中心電極に向かって突き出し量が0.3〜1.5mm、径がφ0.5〜0.7mmであるPt成分を70質量%以上含有してなる貴金属チップが溶接された接地電極とを備えるスパークプラグにおいて、
前記貴金属チップの同心円が内接する前記接地電極の側面と、前記貴金属チップを前記接地電極に溶接した際に形成された溶融部とが110〜160度の角度をもつ角部を形成していることを特徴としている。
前記貴金属チップの同心円が内接する前記接地電極の側面と、前記貴金属チップを前記接地電極に溶接した際に形成された溶融部とが110〜160度の角度をもつ角部を形成していることを特徴としている。
上記のように、接地電極の貴金属チップの接地電極から突き出した量が0.3mm〜1.5mm、チップ径が0.5〜0.7mmである針形状の貴金属チップを有するスパークプラグは、その針形状の貴金属チップで火花放電するからこそ、高着火性を実現することができるものである。その効果をより有効にするためには、その貴金属チップ以外の部分では火花放電しないことが望ましい。そのためには上記のように前記溶融部と接地電極の側面とによって形成される角部を前記範囲の角度を形成するようにするとよい。この形状をなすことによって、接地電極の角部がなだらかになり、エッジ効果を低減するため、この角部での火花放電を減らすことができる。この角度が110度未満であると、角部においてエッジ効果が発生するため電界集中を効果的に低減することができない。したがって、角部で火花放電が発生することがあるために、着火限界が低下してしまう。一方、160度を超えるようなものは貴金属チップの径に近似した幅の接地電極であるため、接地電極が細く、接地電極自体の熱容量が不足してしまい、高着火性を求めるエンジンに使用することが困難である。
また、前記貴金属チップは主成分としてPt成分を70質量%以上含有するとよい。上記範囲のPt成分を含有していれば、貴金属チップが針形状で使用時に高温となっても十分に耐酸化性を期待できる。この貴金属製分はPt成分を上記のように主成分とすれば、副成分として融点がPtより高温である元素(例えば、Ir、Rh等)を含有して合計で98質量%以上から構成されてもよい。Ptよりも融点の高い元素を含有することによって貴金属チップの高温耐久性をさらに向上させることができる。同時に、融点がPtより低温である元素を2質量%以下で含有させてもよい。例えば貴金属成分の揮発や消耗を低減させるためにNiを含んでもよいし、製造中に不可避的にPtよりも低融点の金属が混入されたとしても、98質量%以上がPt及びPtより融点が高温である元素であるので、スパークプラグの耐久性に問題を生じない。
請求項2に記載の発明は、上記のスパークプラグの製造方法であり、貴金属チップを溶接する際に同時に前記角部も溶接して、前記溶融部と接地電極の側面とが110〜160度の角部をなすようにしたことを特徴としている。このようにすることで、110〜160度の角度を形成する工程を貴金属チップの溶接工程とは別に設ける必要がなく、容易に製造することができる。
本実施形態のスパークプラグ100は、図2に示すように中心電極1と、中心電極1を保持する絶縁体2、この絶縁体2を内部に固定し、自身の外周にエンジンへの取付けネジ部3aを形成した主体金具3、その主体金具3に一端を固定された接地電極4を備える。接地電極4の他端(先端)には貴金属チップ5を有し、中心電極1も同様に先端に貴金属チップ6を有する。
図3に本発明の要部となるスパークプラグ1の先端部の拡大図を示し、その詳細を説明する。中心電極1の先端には貴金属チップ6が溶接され、放電部を形成している。この貴金属チップ6はIrを主成分とした合金であり、その径はφ0.6mm、チップ長は0.8mmである。一方、接地電極4は主体金具3に一端を固定され、先端部の中心電極1側の面に貴金属チップ5がレーザ溶接されている。接地電極4はNi基合金であるINC600(登録商標)を使用している。この接地電極の貴金属チップ5は主成分としてPtを80質量%、Ptよりも高融点であるRhを20質量%含有してなるPt−20Rh材を本例では使用している。貴金属チップ5、6によって火花放電ギャップgが形成され、このギャップは0.8mmとした。
このスパークプラグ1の製造方法については接地電極4へ貴金属チップ5を溶接する工程を除けば従来の針形状の貴金属チップを有するスパークプラグと同様であるため、該工程以外は説明を割愛する。その工程を次に示す。
貴金属チップ5はレーザ溶接によって接地電極4へ溶接される。使用するレーザは、YAGパルスレーザであり、エネルギーは2J/パルスである。パルス幅は2msec、パルスレイトは10ppsである。接地電極4に貴金属チップ5を当接するように配置した状態で、略水平の方向から両者の当接界面ヘレーザを照射する。その際に、レーザは接地電極4の角部にも当たるように照射している。このようにして貴金属チップ5を接地電極4にレーザ溶接すると共に、このレーザ溶接による溶融部と接地電極の側面とがなす角の角度rを本発明の範囲に含むように形成している。
上記のように製造された本発明のスパークプラグを次のような着火性試験を行った。使用したエンジンはL6、2000cc、4バルブのエンジンであり、時速60km相当の回転数、50Nmの負荷条件で着火限界A/Fを測定した。限界A/Fの判定は爆発1000サイクルでの失火が1%以上発生したところを限界とした。この試験結果を次表1に示す。
この試験結果によると、従来の構造である試料9では溶融部と接地電極の側面とによって形成される角部を持たないため、接地電極の角を角部として想定している。試料5及び10は角部が110度未満であるためにエッチ効果が発生しているために着火性は本発明の範囲内のものに比較して劣る結果となっている。
本発明が規定するように針形状の貴金属チップを持つスパークプラグにおいて、その貴金属チップの溶融部と接地電極の側面とによって形成される角部の角度rが110〜160度であると、着火限界A/Fを向上させることができ、高着火性を有するスパークプラグを得ることができる。
1 中心電極
2 絶縁体
3 主体金具
4 接地電極
5 接地電極側貴金属チップ
6 中心電極側貴金属チップ
7 溶融部
8 角部
2 絶縁体
3 主体金具
4 接地電極
5 接地電極側貴金属チップ
6 中心電極側貴金属チップ
7 溶融部
8 角部
Claims (2)
- 中心電極と、エンジンへの取付けネジ部が形成された主体金具と、前記中心電極を保持すると共に前記主体金具の内周に位置する絶縁体と、一端が前記主体金具に固定され、他端に中心電極に向かって突き出し量が0.3〜1.5mm、径がφ0.5〜0.7mmであるPt成分を70質量%以上含有してなる貴金属チップが溶接された接地電極とを備えるスパークプラグにおいて、
前記貴金属チップの同心円が内接する前記接地電極の側面と、前記貴金属チップを前記接地電極に溶接した際に形成された溶融部とが110〜160度の角度をもつ角部を形成していることを特徴とするスパークプラグ。 - 中心電極と、エンジンへの取付けネジ部が形成された主体金具と、前記中心電極を保持すると共に前記主体金具の内周に位置する絶縁体と、一端が前記主体金具に固定され、他端に中心電極に向かって突き出し量が0.3〜1.5mm、径Dがφ0.5〜0.7mmであるPt成分を70質量%以上含有してなる貴金属チップが溶接された接地電極とを備えるスパークプラグの製造方法において、
前記貴金属チップの同心円と内接する前記接地電極の角部をその貴金属チップをレーザ溶接すると共に溶融し、その溶融部と前記角部を有する側面とが110〜160度の角度をなすようにしたことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
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KR101562410B1 (ko) | 2007-12-20 | 2015-10-21 | 니혼도꾸슈도교 가부시키가이샤 | 스파크 플러그 및 그 제조방법 |
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