JP2001319754A - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ

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JP2001319754A
JP2001319754A JP2001055779A JP2001055779A JP2001319754A JP 2001319754 A JP2001319754 A JP 2001319754A JP 2001055779 A JP2001055779 A JP 2001055779A JP 2001055779 A JP2001055779 A JP 2001055779A JP 2001319754 A JP2001319754 A JP 2001319754A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長寿命であると共に、横飛び火現象や放電電
圧のバラツキを防止して着火性を向上させることができ
るスパークプラグを提供する。 【解決手段】 本発明のスパークプラグPは、中心電極
3の放電ギャップ(G)を形成する先端にIrを主体と
する中軸チップ31が設けられ、且つ、内燃機関取付用
のネジ11を基準にした仮想軸線6との平行線を、放電
ギャップ(G)に対して接合部44と反対側から接近さ
せてきた場合に、中軸チップ31の先端面を延長した平
面と中軸チップ31の側面の延長面とによって形成され
る第一交線7に最初に交わった位置における第一仮想線
71と、放電面43を延長した平面と外側電極4の先端
面42を延長した平面とによって形成される第二交線8
と、の間の距離(A)と、上記放電ギャップ(G)と
が、G≦2A+0.5の関係を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスパークプラグに関
し、更に詳しくは、長寿命であると共に、横飛び火現象
や放電電圧のバラツキを防止して着火性を向上させ、未
燃焼ガスの排出を抑制することができるスパークプラグ
に関する。
【0002】
【従来の技術】スパークプラグを長期間使用すると、火
花による焼損により、中心電極及び外側電極が消耗し、
両電極間で形成される放電ギャップが拡大する。これに
より、ギャップで火花放電を行なうのに必要な要求電圧
が上昇して、点火システムが持つ電源の最大能力を超え
たり、あるいは、正規のギャップでなく、外側電極の端
面や主体金具端面へ火花が逃げてしまうことがある。そ
の結果、燃焼ガスへの確実な着火ができなくなり、スパ
ークプラグ自体の耐久性の低下につながる。
【0003】そのため、従来のスパークプラグにおいて
は、耐火花消耗性材料としてPt又はPt合金からなる
中軸チップを中心電極の先端に接合して、放電ギャップ
の拡大の抑制を図っている。ところで、Ptは融点が約
1800℃程度であり、このようなPt又はPt合金か
らなる中軸チップが設けられたスパークプラグを長期間
使用すると、チップ表面が部分的に溶融して該チップ上
に発汗粒が生じ成長していく。そして、かかる発汗粒が
チップ上に生じることにより、放電ギャップの拡大が抑
制され、放電電圧を低減させると共に横飛び火現象を抑
えるという効果がある。しかし、融点がやや低いことか
ら、火花が飛んでチップが焼損することにより、電極消
耗の抑制効果がある程度限定されてしまうという問題点
がある。
【0004】そこで、かかるPt又はPt合金からなる
中軸チップを使用した場合よりもさらに電極消耗の抑制
効果を図るべく、中軸チップとして、Ir又はIr合金
からなる中軸チップを使用したスパークプラグが開発さ
れている(特開平9−219274号公報等)。Irは
融点が約2400℃とPtに比べると高いので、Ptと
比較して、チップの耐久性を向上させて、火花による焼
損を抑えることができる結果、スパークプラグの寿命延
長を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Irの融点は
Ptよりも高いことから、チップの耐久性が向上して火
花による焼損を抑えることができる反面、チップ上に発
汗粒が形成されにくくなる。例えば、このようなIrチ
ップを使用したスパークプラグにおいて、外側電極との
間にきれいに芯が出ていれば特に問題はないが、製造
上、ある程度ずれが生じることもある。そして、このよ
うなずれがある場合、Ptでは発汗粒が形成されるの
で、放電ギャップの拡大が抑制され、放電電圧が安定し
てうまく火花が飛ぶが、Irでは発汗粒が生じないた
め、放電電圧が上昇しやすくなり、主体金具端面等へ横
飛びする頻度が高くなることがある。その結果、燃焼ガ
スの着火が妨げられ、未燃焼ガスが排出されてしまい、
エンジンの効率が低下すると共に、排気ガスにより環境
に影響を与えるおそれがある。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、長寿命であると共に、横飛び火現象や放電電圧
のバラツキを防止して着火性を向上させ、未燃焼ガスの
排出を抑制することができるスパークプラグを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記実情に鑑
みて検討した結果、中心電極の先端にIrを主体とする
中軸チップを設け、且つ、放電ギャップを含め、外側電
極の端面と中軸チップとの位置関係を所定の範囲とする
ことにより、スパークプラグの寿命延長を可能にすると
共に、横飛び火現象や放電電圧のバラツキを防止するこ
とができることを見出して本発明を完成するに至った。
【0008】本第1発明のスパークプラグは、中心貫通
孔を有する絶縁体と、上記中心貫通孔に保持される中心
電極と、上記絶縁体の径方向周囲に配置され、内燃機関
取付用のネジを有する主体金具と、該主体金具に一端が
接合部によって接合され、他端側が上記中心電極に放電
ギャップを隔てて対向する放電面を有する外側電極と、
を備えるスパークプラグにおいて、上記中心電極の上記
放電ギャップを形成する先端にIrを主体とする中軸チ
ップが設けられ、且つ、上記内燃機関取付用のネジを基
準にした仮想軸線との平行線を、上記放電ギャップに対
して上記接合部と反対側から接近させてきた場合に、上
記中軸チップの先端面を延長した平面と上記中軸チップ
の側面の延長面とによって形成される第一交線に最初に
交わった位置における第一仮想線と、上記放電面を延長
した平面と上記外側電極の先端面を延長した平面とによ
って形成される第二交線と、の間の距離(A)(以下、
単に「距離(A)」という。)と、上記放電ギャップ
(G)とが、G≦2A+0.5の関係を満たすことを特
徴とする。
【0009】本発明のスパークプラグにおいて、上記
「放電ギャップ」とは、図2のような場合は、上記中軸
チップの先端面と外側電極(後述のように外側チップを
設ける場合は外側チップ)の放電面との最短距離を示
し、図5に示すように、中心電極がテーパー部を有する
場合にも、中軸チップの先端面と外側電極又は外側チッ
プの放電面の最短距離を示す。また、上記放電ギャップ
(G)の値については特に限定はないが、本第2発明に
示すように、通常0.7〜1.5mm、好ましくは0.
7〜1.3mm、更に好ましくは0.85〜1.1mm
である。かかる範囲とすることにより、放電ギャップ間
に燃料によるブリッジが生じ難く、また、着火性の低下
や過度の電極消耗を招くことがないことから好ましい。
【0010】本発明のスパークプラグにおいて、上記
「第一交線」とは、上記中軸チップの先端面を延長した
平面と上記中軸チップの側面の延長面とによって形成さ
れるものである。上記第一交線の部分は、中軸チップを
切断した際のバリがでている場合があるが、この場合
は、このバリの部分を切り取って第一交線を考えるもの
とする。尚、第一交線を構成することになる中軸チップ
の側面の延長面は、中軸チップの中心電極の中心軸線方
向に切断した場合、例えば、中軸チップの両側面が略平
行である場合には円柱面として表すことができる。
【0011】本発明のスパークプラグにおける上記「第
二交線」は、上記外側電極の放電面を延長した平面と、
上記外側電極の先端面を延長した平面とによって形成さ
れる(図2参照)。外側電極の先端面は、コイル状の平
角線を切断して外側電極を形成する際の切断面にあたる
ことから、この先端面には段差が生じている場合があ
る。このような場合には、放電面に近い側の先端面を基
準に第二交線を考えるものとする。そして、本発明のス
パークプラグにおいて、上記距離(A)は、投影機を使
用することで測定することができる。
【0012】本発明のスパークプラグでは、上記放電ギ
ャップ(G)と、上記距離(A)とがG≦2A+0.5
の関係を満たすことにより、中心電極の放電ギャップを
形成する先端にIr又はIr合金からなる中軸チップが
使用される場合の利点である、火花放電に伴う電極の消
耗を抑制することができる。その結果、スパークプラグ
の寿命延長を可能にすると共に、Ir又はIr合金を中
軸チップとして使用した場合に懸念される横飛び現象や
放電電圧のバラツキを防止するといった効果を奏する。
尚、本発明において中軸チップが「Irを主体とする」
とは、中軸チップにおいて、Irが最も重量含有率の高
い成分であることを意味するものであり、必ずしも、5
0質量%以上を占める成分を意味するものではない。
【0013】本発明のスパークプラグにおいて、上記外
側電極の放電面には、外側電極の電極消耗を抑制するた
めに、外側チップを設けて放電ギャップを形成してもよ
い。このように外側チップが設置される場合には、本第
3発明に示すように、上記第二交線と、該第二交線を上
記放電面に沿って該外側チップに接近させてきた場合
に、上記外側チップと最初に交わった位置における第二
仮想線と、の間の距離(B)を0.2mm以上、好まし
くは0.3mm以上、更に好ましくは0.35〜0.8
mmとする(図2参照)。この距離(B)が0.2mm
未満では、外側チップが熱により外側電極から剥がれる
おそれがあるので好ましくない。尚、上記外側チップを
上記放電面に溶接により形成する場合は、その接合面外
縁部に外側チップ成分と外側電極母材成分からなる溶融
合金部が形成されることがある。このような場合には、
この溶融合金部は考慮せずに、外側チップ自身と第二交
線とが最初に交わった位置を第二仮想線とする。
【0014】また、第3発明に示すように、上記外側チ
ップは、その少なくとも一部が上記中軸チップと同軸上
になるように設けられて、放電ギャップを形成すること
により、火花放電による外側電極の放電面における異常
消耗を抑制し、スパークプラグの寿命延長を可能とす
る。尚、外側チップは、中軸チップと同様にIrを主体
に構成されていてもよく、その他にPt合金(例えば、
Pt−NiやPt−Ir)により構成されていてもよ
い。
【0015】本発明のスパークプラグにおいて、上記中
軸チップは、上述のように、Ir又はIr合金から構成
される。上記Ir合金としてはIrを最も重量含有率の
高い成分として含んでいる限り特に限定はないが、本第
4発明に示すように、Ir−Pt、Ir−Rh又はIr
−Y23から構成されるチップとすると、より厳しい温
度下でのチップの酸化揮発が抑制され、電極の消耗を抑
制する上で好ましい。また、これらIr合金からなる中
軸チップとしては、状態図における固相点として190
0℃以上を持つものが、電極の消耗をより抑制する上で
好ましい。
【0016】上記中軸チップの直径については特に限定
はないが、本第5発明に示すように、0.3〜1.0m
m、好ましくは0.4〜0.8mmとすることができ
る。この直径が0.3mm未満では、高融点材質である
Ir(Ir合金)を用いてチップを形成しても、チップ
としての体積、放電ギャップを形成する面が小さく、火
花放電による電極の消耗の抑制効果が小さくなるので好
ましくない。一方、1.0mmを超えると、特殊な用途
にスパークプラグが使用されない限りは、チップとして
の放電ギャップを形成する面が大きく、その面により放
電ギャップで発生した火花の熱を奪われてしまう(いわ
ゆる消炎作用)ため、失火してしまうことが懸念され、
着火性が悪化するため好ましくない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、試験例を
挙げて具体的に説明する。 (1)本試験例のスパークプラグの構成 本試験例のスパークプラグPは、図1及び図2に示すよ
うに、筒状の主体金具1と、該主体金具1に挿設され、
中心貫通孔21を有する絶縁体2と、上記絶縁体2の上
記中心貫通孔21に挿設される中心電極3と、上記主体
金具1に一端が接合部44によって接合された外側電極
4と、を備える。
【0018】上記主体金具1は低炭素鋼で形成され、そ
の先端外周には内燃機関取付用のネジ(ネジの呼び:M
14S、ネジリーチ:19mm)11と、スパークレン
チと嵌合する六角形部(図示せず)と、を備えている。
上記絶縁体2は、アルミナを主体とするセラミック焼結
体で形成されており、全長60mmで、先端部の外径が
5.1mmであり、その略中心には中心貫通孔21が設
けられている。この中心貫通孔21は、中心電極3を挿
通させるための略円筒状の第一部分(径:2.8mm)
と、その第一部分の後方側にてこれよりも大径に形成さ
れる略円筒状の第二部分(径:3.9mm)と、を有す
る。そして、中心電極3は、上記第一部分に挿通され、
後述する端子電極、セラミック抵抗体(いずれも図示せ
ず)は、上記第二部分内に収容される。尚、上記絶縁体
2の先端部分は、上記主体金具1の金具先端面から1.
5mm突き出た状態で主体金具1に挿設されている。
【0019】上記中心電極3は、「インコネル600」
(商標名)等のニッケル合金からなり、その内部にCu
や純Ni又はそれらの複合材料等からなる良熱伝導性金
属を有した形態で構成されており、その先端部分が上記
絶縁体2の先端から突き出た状態で、上記中心貫通孔2
1に挿設されている。そして、上記絶縁体2の先端から
突き出ている先端部分には、先端面に向うに従って径小
となる円錐台部32(高さ0.3mm、径1.0mm)
と、該円錐台部32の先端に溶接される中軸チップ31
が設けられている。中軸チップ31はIr−5wt%P
t合金で構成されており、厚さ0.6mm、径が0.8
mmである。尚、この中軸チップ31は、中心電極母材
の円錐台面32の先端に載置され、図2に示すように、
レーザー溶接によってストレート部Lを0.2mm以上
残した形態で、溶融合金部10を形成して接合される。
また、上記中心電極3は、上記絶縁体2の中心貫通孔2
1の内部に配置されたセラミック抵抗体を経由して、高
圧ケーブルが接続されて、高電圧が印加される端子金具
に電気的に接続されている(セラミック抵抗体及び端子
金具はいずれも図示せず。)。尚、このセラミック抵抗
体の両端部は、導電性ガラス層を介して中心電極3及び
端子電極とにそれぞれ電気的に接続されている。
【0020】上記外側電極4はNi合金からなり、主体
金具1の先端面に溶接により形成される接合部44によ
って接合されている。そして、外側電極4は、中心電極
3に形成された中軸チップ31と対向する放電面43を
有している。尚、外側電極4は、その先端部の温度を低
減させ、火花放電による消耗を抑えるために内部にCu
や純Ni又はその複合材料等からなる良熱伝導材を有し
ていてもよい。また、外側電極4の放電面43には、中
心電極3に形成された中軸チップ31の同軸上に少なく
とも自身の一部が配する形態で外側チップ41が抵抗溶
接(レーザー溶接でもよい。)され、接合面外線部に溶
融合金部10を形成して外側チップ41が外側電極4に
接合されている。そして、中軸チップ31と外側チップ
41との両者で放電ギャップ(G)を形成している。上
記外側チップ41は貴金属部材であって、Ir合金やP
t合金、Rh合金により構成(本実施例では、Pt−N
i系合金)されており、厚さが0.3mm、直径が0.
8mmである。
【0021】ここで、上記外側チップ41を外側電極4
に設ける場合の位置関係は、上記のように、その少なく
とも一部が中軸チップ31の同軸上に配され、且つ、図
2に示すように、放電面43を延長した平面と外側電極
4の先端面42を延長した平面とによって形成される第
二交線8と、該第二交線8を放電面43に沿って外側チ
ップ41に接近させてきた場合に、外側チップ41と最
初に交わった位置における第二仮想線81と、の間の距
離(B)が0.2mm以上となる関係を有する。この関
係を満たすことにより、燃焼ガス等といった熱の影響に
対する外側チップ41の耐剥離性を向上させることがで
きる。尚、図2は、スパークプラグの横断面形状である
ことから、第二交線8及び第二仮想線81は点として表
現されており、実際は図2の奥から手前の方に延びてい
る。
【0022】さらに、本実施例のスパークプラグPにあ
っては、図2に示すように、上述の第二交線8と、主体
金具1に形成された内燃機関取付用のネジ11を基準に
したスパークプラグPの仮想軸線6との平行線を、放電
ギャップ(G)に対して外側電極4の接合部44と反対
側から近づけてきた場合に、中軸チップ31の先端面3
11を延長した平面と中軸チップ31の側面の延長面
(本実施例にあっては、円柱面を形成)との第一交線7
(図2は横断面形状であることから、点として表示され
ており、実際は図2の奥から手前の方に延びている。)
とが最初に交わった位置における第一仮想線71と、の
間の距離(A)が、上記放電ギャップ(G)との関係に
おいて、G≦2A+0.5の関係を有するようにそれぞ
れ設定されている。
【0023】図2中に示されている距離(H)は、上記
仮想軸線6を、放電ギャップに対して外側電極4の接合
部44と反対側から近づけてきた場合に、中軸チップ3
1の先端面311を延長した平面と中軸チップ31の側
面の延長面(本実施例にあっては、円柱面を形成)との
第一交線7とが最後に交わる位置における第三仮想線9
と、上記第二仮想線81と、の間の距離を表すものであ
る。尚、図2中に示されている距離(A)、(B)及び
(H)は、いずれも投影機を使用することで測定可能で
ある。
【0024】(2)スパークプラグの性能評価 放電電圧のバラツキの測定 本試験例のスパークプラグPにおいて、図2における距
離(A)及び放電ギャップ(G)を表1に示す値に調整
し、実機3000cc、6cyl、A/F=18、アイ
ドリング(600rpm)で10分間、スパークプラグ
の各サイクルにおける放電電圧(kV)を測定した。そ
して、各測定値から標準偏差(σ)を求め、放電電圧の
バラツキを3σとして求めた。この結果を以下の表1に
示す。また、放電ギャップ(G)を1.1mmとした場
合に、中軸チップ31の直径及び図2における距離
(A)を表2に示す値に変化させた場合の放電電圧(k
V)のバラツキを、上記と同じ手法、条件で測定した。
この結果を以下の表2に示す。尚、表1において、A=
0.2mmという場合は、図2において、外側電極4の
先端面42が中軸チップ31の側面よりも右側にある状
態でのAの値であるのに対し、A=−0.2mmという
場合は、逆に中軸チップ31の側面が外側電極4の先端
面42より右側にある状態でのAの値を示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】外側電極の放電面における消耗部の測定 本試験例のスパークプラグにおいて、上記距離(A)を
0.4mm、放電ギャップ(G)を0.9mmとし、図
2中の距離(H)を0.8mm、0.3mm、0mm、
−0.3mmと変化させて、2000cc、6000r
pm×W.O.T、300時間後に、中軸チップ31の
先端面311の直上に位置する外側電極4(外側チップ
41と中軸チップ31が完全に直上で重なる場合は、外
側チップ41)の放電面43に生じた消耗部5(図3参
照)の最大深さ(C;mm)を求めた。そして、上記距
離(H)と最大深さ(C)との関係をプロットしたグラ
フを図4に示した。尚、図4においてH=−0.3と
は、中軸チップ31と外側チップ41が重ならない状態
での第二仮想線81と第三仮想線9との間の距離が0.
3mmであることを意味する。
【0028】(3)試験例の効果 表1より、上記距離(A)と放電ギャップ(G)の値
が、G≦2A+0.5の関係を満たす場合(表1の太線
より下の部分)は、放電電圧のバラツキが4kV以下と
小さいのに対し、この関係を満たさない場合(表1の太
線より上の部分)では、放電電圧のバラツキが6kV以
上と、著しく増加していることが判る。また、表2よ
り、上記距離(A)を0.3〜0.4mmとした場合、
中軸チップ31の径が1.2mm以上となると、放電電
圧のバラツキが著しく多くなっていることが分かる。更
に、図4より、中軸チップ31の直上に外側チップ41
がある場合(H=0.8)は、上記消耗部5の最大深さ
(C)が小さいのに対し、上記距離(H)が小さくな
る、即ち、中軸チップ31と外側チップ41の位置関係
のズレが大きくなるにつれ、消耗部5の最大深さ(C)
が大きくなり、外側電極4の放電面43の異常消耗が発
生していることが判る。
【0029】尚、本発明においては、前記具体的試験例
(スパークプラグPのこと)に示すものに限られず、目
的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更したスパー
クプラグとすることができる。
【0030】
【発明の効果】本第1発明〜第5発明の各スパークプラ
グによれば、中心電極の先端にIrを主体とする中軸チ
ップを設け、且つ、放電ギャップを含め、外側電極の端
面と中軸チップとの位置関係を所定の範囲(関係)とす
ることにより、スパークプラグの寿命延長を可能にする
と共に、横飛び火現象や放電電圧のバラツキを防止する
ことができ、未燃焼ガスの排出を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本試験例のスパークプラグを示す正面部分断面
図である。
【図2】図1のスパークプラグの要部を示す拡大縦断面
図である。
【図3】本試験例のスパークプラグの外側電極の先端面
付近の拡大縦断面図である。
【図4】図2中における距離(H)と図3中における最
大深さ(C)との関係を示したグラフである。
【図5】本発明のスパークプラグの外側電極の先端面付
近の拡大縦断面図である。
【符号の説明】 【符号の説明】
P;スパークプラグ、1;主体金具、11;内燃機関取
付用のネジ、2;絶縁体、21;中心貫通孔、3;中心
電極、31;中軸チップ、311;中軸チップの先端
面、32;円錐台部、4;外側電極、41;外側チッ
プ、42;外側電極の先端面、43;放電面、44;接
合部、5;消耗部、6;仮想軸線、7;第一交線、7
1;第一仮想線、8;第二交線、81;第二仮想線、
9;第三仮想線、10;溶融合金部、L;ストレート
部、T;テーパー部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心貫通孔を有する絶縁体と、上記中心
    貫通孔に保持される中心電極と、上記絶縁体の径方向周
    囲に配置され、内燃機関取付用のネジを有する主体金具
    と、該主体金具に一端が接合部によって接合され、他端
    側が上記中心電極に放電ギャップを隔てて対向する放電
    面を有する外側電極と、を備えるスパークプラグにおい
    て、上記中心電極の上記放電ギャップを形成する先端に
    Irを主体とする中軸チップが設けられ、且つ、上記内
    燃機関取付用のネジを基準にした仮想軸線との平行線
    を、上記放電ギャップに対して上記接合部と反対側から
    接近させてきた場合に、上記中軸チップの先端面を延長
    した平面と上記中軸チップの側面の延長面とによって形
    成される第一交線に最初に交わった位置における第一仮
    想線と、上記放電面を延長した平面と上記外側電極の先
    端面を延長した平面とによって形成される第二交線と、
    の間の距離(A)と、上記放電ギャップ(G)とが、G
    ≦2A+0.5の関係を満たすことを特徴とするスパー
    クプラグ。
  2. 【請求項2】 上記放電ギャップ(G)が0.7〜1.
    5mmである請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 上記外側電極の放電面には、自身の少な
    くとも一部が上記中軸チップと同軸上になるよう外側チ
    ップが設けられており、且つ、上記第二交線と、該第二
    交線を上記放電面に沿って該外側チップに接近させてき
    た場合に、上記外側チップと最初に交わった位置におけ
    る第二仮想線と、の間の距離(B)が0.2mm以上で
    ある請求項1又は2記載のスパークプラグ。
  4. 【請求項4】 上記中軸チップは、Ir−Pt、Ir−
    Rh、又はIr−Y 23から構成される請求項1乃至3
    のいずれかに記載のスパークプラグ。
  5. 【請求項5】 上記中軸チップの直径が0.3〜1.0
    mmである請求項1乃至4のいずれかに記載のスパーク
    プラグ。
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