JP2005103376A - プラズマ洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プラズマを用いた洗浄の対象を衣類や食器等としたプラズマ洗浄装置を提供する。
【解決手段】 プラズマ洗浄装置には、被洗浄物が収容される洗浄室1が設けられている。洗浄室1内にプラズマを生成するためのプラズマ発生プローブ2と高電圧電源3が配設されている。生成したプラズマの領域に主に水蒸気を供給するためのノズル4とガス供給部5が配設されている。プラズマ発生プローブ2の上方に距離を隔ててメッシュ状のシールド電極6が配設されている。衣類等の被洗浄物7はシールド電極6の上に載置される。被洗浄物7の汚染物を付着させるための所定の添加物8が供給される。一体化されたプラズマ発生プローブ2およびノズル4とシールド電極6とのいずれか一方を他方に対し、前後左右等に動かしたりするための駆動系が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明はプラズマ洗浄装置に関し、特に、汚染された被洗浄物をプラズマに晒すことによって被洗浄物を洗浄するためのプラズマ洗浄装置に関するものである。
従来より大気圧のもとでプラズマを発生させて、発生したプラズマに被処理物を晒して被処理物に所定の処理を施すことが行われている。たとえば、特許文献1では、大気圧のもとで酸素を含む放電用ガス中に気体放電を生じさせ、その放電により生成されるガス活性種によって、基板上の金属膜表面に金属酸化膜を形成する処理手法について提案がされている。
また、特許文献2では、反応容器内にプラズマ生成用ガスを供給するとともに、反応容器内に所定の電圧を印加することによって大気圧に近い圧力のもとで放電を起こしてプラズマを生成させ、そのプラズマ中で生成されるラジカルによって、被処理物の表面の金属酸化物を還元させて金属に変化させる洗浄手法について提案がされている。
特開平8−78529号公報 特開2002−1253号公報
上述した特許文献1では、プラズマに晒される被処理物としては半導体装置や液晶表示装置の金属配線等がその対象とされている。また、特許文献2では、被処理物として電子部品などの表面に露出する金属がその対象とされている。
このように、従来のプラズマを用いた洗浄では半導体装置や電子部品等をその洗浄対象としており、日常生活において一般的に使用される衣類や食器等についてプラズマを用いて洗浄するという発想はなかった。
本発明は、発明者がこの点に注目することにより提案されるものであり、その目的は、プラズマを用いた洗浄の対象を衣類や食器等としたプラズマ洗浄装置を提供することである。
本発明に係るプラズマ洗浄装置は、被洗浄物をプラズマ生成領域に晒すことにより、被洗浄物に所定の洗浄処理を施すためのプラズマ洗浄装置であって、被洗浄物を収容するための洗浄室とプラズマ発生手段とガス供給手段と添加物供給手段とを備えている。プラズマ発生手段は、洗浄室内にプラズマを生成してプラズマ生成領域を形成する。ガス供給手段は、所定のガスをプラズマ生成領域に供給して水酸基ラジカルを生成させる。添加物供給手段は、所定の添加物を被洗浄物に接触するように供給して、被洗浄物に付着していた汚染物を付着させる。
この構成によれば、プラズマ発生手段により洗浄室内に生成されたプラズマ生成領域に被洗浄物が晒されることによって、プラズマのもつ励起エネルギにより被洗浄物と被洗浄物に付着している汚染物とを結び付けている力(結合力)が弱められたり、あるいは、その結合が断ち切られることになる。そして、ガス供給手段によりプラズマ生成領域に所定のガスを供給することによって生成された水酸基ラジカルは、被洗浄物との結合力が弱められた汚染物と反応して、汚染物は容易に分解されることになる。その結果、汚染物が被洗浄物から脱着して被洗浄物が洗浄される。また、添加物供給手段により供給された添加物に被洗浄物の汚染物を付着させることによって、被洗浄物から脱着した汚染物が被洗浄物に再付着するのを抑制して、被洗浄物の洗浄効果を向上することができる。
そのプラズマ発生手段は、電源部と、その電源部と電気的に接続された第1電極部と、第1電極部と対向するように配設され、接地電位に固定された第2電極部とを有し、第2電極部はメッシュ状のシールド電極であることが好ましい。
これにより、被洗浄物をメッシュ状のシールド電極上に載置することができ、しかも、載置された被洗浄物に対して、被洗浄物(または第2電極部)の下方に第1電極部を配設した場合でも、メッシュ状の第2電極部を通り抜けたプラズマの成分に被洗浄物を晒すことができる。
また、第1電極部、第2電極部およびガス供給手段の配設の態様として、第1電極部およびガス供給手段は第2電極部の下方に配設されて、被洗浄物は第2電極部上に載置される態様と、第1電極部およびガス供給手段は第2電極部の上方に配設されて、被洗浄物は第2電極部上に載置される態様がある。
前者の場合には、被洗浄物は第2電極を通り抜けたプラズマの成分に晒されることになり、後者の場合には、第1電極部と第2電極部の間に生成されたプラズマに晒されることになる。
さらに、添加物を被洗浄物に接触させるためのプレス手段を備えていることが好ましい。
この場合には、プレス機によって被洗浄物と添加物とがプレス機と第2電極部との間にプレスされて、被洗浄物と添加物との接触面積が増加し、分解した汚染物が添加物により接触しやすくなって被洗浄物の洗浄効果を高めることができる。
また、添加物と被洗浄物とを撹拌するための撹拌手段を備えていることが好ましい。
この場合には、撹拌手段により被洗浄物と添加物とが撹拌されることによって、被洗浄物に付着していた汚染物が添加物に付着しやすくなる。これにより、プラズマによる洗浄に加えて撹拌による機械的洗浄が加わることになって、被洗浄物の洗浄効果をさらに高めることができる。
さらに、被洗浄物に付着していた汚染物を吸い込むための汚染物吸引手段を備えていることが好ましい。
この場合には、分解した汚染物が汚染物吸引手段によって吸引されることで、分解した汚染物が被洗浄物へ再付着するのを効果的に防止することができる。
本発明に係る他のプラズマ洗浄装置は、被洗浄物をプラズマ生成領域に晒すことにより、被洗浄物に所定の洗浄処理を施すためのプラズマ洗浄装置であって、被洗浄物を収容するための洗浄室とプラズマ発生手段とガス供給手段と汚染物吸引手段とを備えている。プラズマ発生手段は、洗浄室内にプラズマを生成してプラズマ生成領域を形成する。ガス供給手段は、所定のガスをプラズマ生成領域に供給して水酸基ラジカルを生成させる。汚染物吸引手段は、被洗浄物に付着していた汚染物を吸引する。
この構成によれば、プラズマ発生手段により洗浄室内に生成されたプラズマ生成領域に被洗浄物が晒されることによって、プラズマのもつ励起エネルギにより被洗浄物と被洗浄物に付着している汚染物とを結び付けている力(結合力)が弱められたり、あるいは、その結合が断ち切られることになる。そして、ガス供給手段によりプラズマ生成領域に所定のガスを供給することによって生成された水酸基ラジカルは、被洗浄物との結合力が弱められた汚染物と反応して、汚染物は容易に分解されることになる。その結果、汚染物が被洗浄物から脱着して被洗浄物が洗浄される。しかも、被洗浄物に付着していた汚染物を吸い込むための汚染物吸引手段を備えていることにより、分解した汚染物が汚染物吸引手段に吸引されて、分解した汚染物が被洗浄物へ再付着するのを効果的に防止することができる。
そのプラズマ発生手段は、電源部と、その電源部と電気的に接続された第1電極部と、第1電極部と対向するように配設され、接地電位に固定された第2電極部とを有し、第2電極部はメッシュ状のシールド電極であることが好ましい。
これにより、被洗浄物をメッシュ状のシールド電極上に載置することができ、しかも、載置された被洗浄物に対して、被洗浄物(または第2電極部)の下方に第1電極部を配設した場合でも、メッシュ状の第2電極部を通り抜けたプラズマの成分に被洗浄物を晒すことができる。
また、被付着物と被洗浄物とを撹拌するための撹拌手段を備えていることが好ましい。
この場合には、撹拌手段により被洗浄物と添加物とが撹拌されることによって、被洗浄物に付着していた汚染物が添加物に付着しやすくなる。これにより、プラズマによる洗浄に加えて撹拌による機械的洗浄が加わることになって、被洗浄物の洗浄効果をさらに高めることができる。
発明者は、プラズマを利用した洗浄の対象として衣類について種々の評価を行ったところ、乾燥雰囲気のもとでは洗浄効果はほとんどなく、加湿雰囲気のもとにおいて洗浄効果が現れることが判明した。
また、電極の構造としてプラズマの生成領域を広げて洗浄面積を確保するには、メッシュ状のシールド電極が有効であることが判明した。さらに、被洗浄物としての衣類を機械的に動かしたり、脱着した汚染物を被洗浄物に再付着させないために所定の添加物を加えることによって洗浄効果が向上することが判明した。以下、本発明に係るプラズマ洗浄装置について具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1に係るプラズマ洗浄装置について説明する。図1に示すように、プラズマ洗浄装置には、被洗浄物が収容されて洗浄が行われる洗浄室1が設けられている。その洗浄室1内にプラズマを生成するためのプラズマ発生プローブ2と高電圧電源3が配設されている。生成したプラズマの領域に主に水蒸気を供給するためのノズル4とガス供給部5が配設されている。
プラズマ発生プローブ2の上方に距離を隔ててメッシュ状のシールド電極6が配設されている。そのシールド電極6は接地電位に固定されている。衣類等の被洗浄物7はシールド電極6の上に載置される。
また、分解される汚染物を被洗浄物7から確実に除去するために、被洗浄物7の汚染物を付着させるための所定の添加物8が供給される。そのような添加物8としては、たとえばでんぷんやセルロースなどの有機物の粉体、または、大きさ約100μm程度のベントナイトや石灰などの無機物粉体が望ましい。
さらに、プラズマ発生プローブ2とノズル4とを一体化し、その一体化されたプラズマ発生プローブ2およびノズル4とシールド電極6とのいずれか一方を他方に対し、たとえば矢印21に示すように前後左右に動かしたり、あるいは、ローリング運動をさせる適当な駆動系(図示せず)が設けられている。
次に、上述したプラズマ洗浄装置を用いた被洗浄物7の洗浄について説明する。まず、図1に加えて図2に示すように、被洗浄物7がメッシュ状のシールド電極6の上に載置される。次に、ガス供給部5によりたとえば約5〜数十cc/minの水蒸気がノズル4からシールド電極6に向けて供給される。
一方、高電圧電源3によって周波数約10kHz〜100kHz、電圧約数kV〜50kVの高周波の電圧がプラズマ発生プローブ2に印加される。これにより、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間に高周波放電が発生して、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間にプラズマが生成される。
シールド電極6上に載置されている被洗浄物7は、生成されたプラズマ(プラズマストリーム)のうち、メッシュ状のシールド電極6を通り抜けた成分に晒されることになる。被洗浄物7がプラズマに晒されることによって、プラズマのもつ励起エネルギにより被洗浄物7と被洗浄物7に付着している汚染物とを結び付けている力(結合力)が弱められたり、あるいは、その結合が断ち切られることになる。
さらに、プラズマにより水蒸気が分解されて、特に、水酸基ラジカルが発生する。発生した水酸基ラジカルは被洗浄物7との結合力が弱められた汚染物と反応して、汚染物は容易に分解されることになる。このようにして、汚染物が被洗浄物7から脱着して被洗浄物7が洗浄される。
また、このとき、駆動系(図示せず)によりプラズマ発生プローブ2等とシールド電極6とのいずれか一方を、矢印21に示すように他方に対して相対的に動かすことによって、被洗浄物7をより広範囲にわたって洗浄することができる。
さらに、所定の添加物8を供給してその添加物8に被洗浄物7の汚染物を付着させることによって、被洗浄物7から脱着した汚染物が被洗浄物7に再付着するのを抑制して、被洗浄物7の洗浄効果を向上することができる。しかも、添加物8を供給したうえで、上述した相対的な運動を行うことによって、被洗浄物7に付着している汚染物をより広範囲から捉えることができて、被洗浄物7の洗浄効果をより高めることができる。
なお、被洗浄物7がプラズマに晒されることによって被洗浄物7の温度が過度に上昇しないように、被洗浄物7は濡れた状態で洗浄されることが望ましい。被洗浄物7が濡れていることによって、プラズマの熱が水を蒸発させるのに利用され、水の蒸発潜熱によって被洗浄物7の温度上昇が抑制される。被洗浄物7の温度としては約80℃以上に上昇させないことが望ましい。
また、プラズマを生成するための高電圧電源3の周波数として約10kHz〜100kHzを例に挙げて説明したが、低い側では数十Hz程度までの周波数、一方、高い側では数GHz程度までの周波数を適用することが想定されている。特に、低周波(数十Hz程度)およびMHzオーダ以上の高周波を適用する場合にはシールド電極6が加熱されるため、プラズマを被洗浄物に照射する時間としては、約1〜10秒程度が望ましい。
(実施例2)
実施例2に係るプラズマ洗浄装置について説明する。図3に示すように、メッシュ状のシールド電極6の上方にプラズマ発生プローブ2と、生成したプラズマの領域に主に水蒸気を供給するためのノズル4が配設されている。なお、これ以外の構成については、図1に示すプラズマ洗浄装置と同様なので、同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、上述したプラズマ洗浄装置を用いた被洗浄物の洗浄について説明する。まず、図3に示すように、被洗浄物7がメッシュ状のシールド電極6の上に載置される。次に、ガス供給部5によりたとえば約5〜数十cc/minの水蒸気がノズル4からシールド電極6に向けて供給される。
一方、高電圧電源3によって周波数約10kHz〜100kHz、電圧約数kV〜50kVの高周波の電圧がプラズマ発生プローブ2に印加される。これにより、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間に高周波放電が発生して、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間にプラズマが生成される。
被洗浄物7は、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間に生成したプラズマに晒されることになる。被洗浄物7がプラズマに晒されることによって、プラズマのもつ励起エネルギにより被洗浄物7と被洗浄物7に付着している汚染物とを結び付けている力(結合力)が弱められたり、あるいは、その結合が断ち切られることになる(1次作用)。
さらに、プラズマにより水蒸気が分解されて、特に、水酸基ラジカルが発生する。発生した水酸基ラジカルは被洗浄物7との結合力が弱められた汚染物と反応して、汚染物は容易に分解されることになる(2次作用)。このようにして、汚染物が被洗浄物7から脱着して被洗浄物7が洗浄される。
特に、このプラズマ洗浄装置では、シールド電極6の上方にプラズマ生成プローブ2が配設されて、シールド電極6上に載置される被洗浄物7は、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間に生成されたプラズマに晒されることになる。
そのため、シールド電極6の下方に配設されたプラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間に生成したプラズマのうち、メッシュ状のシールド電極6を通り抜けたプラズマの成分に被洗浄物7が晒される場合と比べると、被洗浄物7に対して1次作用をより強く与えることができる。その結果、被洗浄物7の洗浄効果をより高めることができる。
なお、前述したプラズマ洗浄装置と同様に、所定の添加物8を供給してその添加物8に被洗浄物7の汚染物を付着させることによって、被洗浄物7から汚染物が確実に除去される。特に、このプラズマ洗浄装置の場合には、添加物8は被洗浄物7とシールド電極6との間に配設されることが望ましい。
また、添加物8を供給したうえで、所定の相対的な運動を行うことによって、被洗浄物7に付着している汚染物をより広範囲から捉えることができて、被洗浄物7の洗浄効果をより高めることができる。さらに、前述したプラズマ洗浄装置と同様に、プラズマに晒されることによって被洗浄物7の温度が過度に上昇しないように、被洗浄物7は濡れた状態で洗浄されることが望ましい。
(実施例3)
実施例3に係るプラズマ洗浄装置について説明する。図4に示すように、メッシュ状のシールド電極6の下方にプラズマ発生プローブ2と生成したプラズマの領域に主に水蒸気を供給するためのノズル4が配設されている。一方、シールド電極6の上方には、シールド電極6上に載置された被洗浄物7をプレスするためのプレス機9が配設されている。なお、これ以外の構成については、図1に示すプラズマ洗浄装置と同様なので、同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、上述したプラズマ洗浄装置を用いた被洗浄物の洗浄について説明する。まず、図4に示すように、被洗浄物7がメッシュ状のシールド電極6の上に載置される。次に、ガス供給部5によりたとえば約5〜数十cc/minの水蒸気がノズル4からシールド電極6に向けて供給される。
一方、高電圧電源3によって周波数約10kHz〜100kHz、電圧約数kV〜50kVの高周波の電圧がプラズマ発生プローブ2に印加される。これにより、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間に高周波放電が発生して、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間にプラズマが生成される。
被洗浄物7は、生成したプラズマのうち、メッシュ状のシールド電極6を通り抜けたプラズマの成分に晒されることになる。被洗浄物7がプラズマに晒されることによって、被洗浄物7と被洗浄物7に付着している汚染物とを結び付けている力(結合力)が弱められたり、あるいは、その結合が断ち切られることになる。
さらに、プラズマにより水蒸気が分解されて発生した水酸基ラジカルが、被洗浄物7との結合力が弱められた汚染物と反応して汚染物は容易に分解される。このようにして、汚染物が被洗浄物7から脱着して被洗浄物7が洗浄される。
そして、このプラズマ洗浄装置では、プラズマ発生プローブ2およびノズル4とシールド電極6とのいずれか一方を他方に対して、所定のピッチをもって前後左右に動かしたり、あるいは、ローリング運動させながら被洗浄物7を洗浄する際に、シールド電極6が一定時間停止する時間が設定されている。
そのシールド電極6が停止している間に、プレス機9が矢印22に示すように上下方向に動作することによって、被洗浄物7と添加物8とがプレス機9とシールド電極6との間にプレスされる。これにより、被洗浄物7と添加物8との接触面積が増加し、分解した汚染物が添加物8により接触しやすくなり、被洗浄物7の洗浄効果を高めることができる。
なお、プレス機9はプラズマに晒されるため絶縁性であることが望ましい。また、前述したプラズマ洗浄装置の場合と同様に、プラズマに晒されることによって被洗浄物7の温度が過度に上昇しないように、被洗浄物7は濡れた状態で洗浄されることが望ましい。
(実施例4)
実施例4に係るプラズマ洗浄装置について説明する。図5に示すように、メッシュ状のシールド電極6の下方にプラズマ発生プローブ2と生成したプラズマの領域に主に水蒸気を供給するためのノズル4が配設されている。一方、シールド電極6の上方には、シールド電極6上に載置された被洗浄物7を撹拌するための撹拌部材10が配設されている。撹拌部材10はモータ12の回転軸11に固定されている。なお、これ以外の構成については、図1に示すプラズマ洗浄装置と同様なので、同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、上述したプラズマ洗浄装置を用いた被洗浄物の洗浄について説明する。まず、図4に示すように、被洗浄物7がメッシュ状のシールド電極6の上に載置される。次に、ガス供給部5によりたとえば約5〜数十cc/minの水蒸気がノズル4からシールド電極6に向けて供給される。
一方、高電圧電源3によって周波数約10kHz〜100kHz、電圧約数kV〜50kVの高周波の電圧がプラズマ発生プローブ2に印加される。これにより、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間に高周波放電が発生して、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間にプラズマが生成される。
被洗浄物7は、生成したプラズマのうち、メッシュ状のシールド電極6を通り抜けたプラズマの成分に晒されることになる。被洗浄物7がプラズマに晒されることによって、被洗浄物7と被洗浄物7に付着している汚染物とを結び付けている力(結合力)が弱められたり、あるいは、その結合が断ち切られることになる。
さらに、プラズマにより水蒸気が分解されて発生した水酸基ラジカルが、被洗浄物7との結合力が弱められた汚染物と反応して汚染物は容易に分解される。このようにして、汚染物が被洗浄物7から脱着して被洗浄物7が洗浄される。
そして、このプラズマ洗浄装置では、特に、モータ12によって撹拌部材10が回転して被洗浄物7と添加物8とがその撹拌部材10によって撹拌されることになる。これにより、被洗浄物7に付着していた汚染物が添加物8に付着しやすくなり、プラズマによる洗浄に加えて撹拌による機械的洗浄が加わることになって、被洗浄物7の洗浄効果をさらに高めることができる。
また、撹拌により被洗浄物7と添加物8との接触面積が増加し、被洗浄物7に付着していた汚染物が添加物により付着しやすくなることによっても、被洗浄物の洗浄効果をより高めることができる。なお、撹拌部材10はプラズマに晒されるため絶縁性であることが望ましい。また、前述したプラズマ洗浄装置の場合と同様に、プラズマに晒されることによって被洗浄物7の温度が過度に上昇しないように、被洗浄物7は濡れた状態で洗浄されることが望ましい。
(実施例5)
実施例5に係るプラズマ洗浄装置について説明する。図6に示すように、メッシュ状のシールド電極6の上方にプラズマ発生プローブ2と生成したプラズマの領域に主に水蒸気を供給するためのノズル4が配設されている。一方、シールド電極6の下方には、シールド電極6上に載置された被洗浄物7に付着していた汚染物を吸引するための吸引機13が配設されている。なお、これ以外の構成については、図1に示すプラズマ洗浄装置と同様なので、同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、上述したプラズマ洗浄装置を用いた被洗浄物の洗浄について説明する。まず、図6に示すように、被洗浄物7がメッシュ状のシールド電極6の上に載置される。次に、ガス供給部5によりたとえば約5〜数十cc/minの水蒸気がノズル4からシールド電極6に向けて供給される。
一方、高電圧電源3によって周波数約10kHz〜100kHz、電圧約数kV〜50kVの高周波の電圧がプラズマ発生プローブ2に印加される。これにより、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間に高周波放電が発生して、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間にプラズマが生成される。
被洗浄物7は、プラズマ発生プローブ2とシールド電極6との間に生成したプラズマに晒されることになる。これにより、実施例2の場合と同様に、特に、プラズマのもつ励起エネルギにより被洗浄物7と被洗浄物7に付着している汚染物とを結び付けている力(結合力)が弱められたり、あるいは、その結合が断ち切られることになる(1次作用)。
さらに、プラズマにより水蒸気が分解されることによって発生する水酸基ラジカルが汚染物と反応して、被洗浄物7との結合力が弱められた汚染物は容易に分解される(2次作用)。分解した汚染物は、被洗浄物7から脱着して吸引機13によって吸引されることになる。
このプラズマ洗浄装置では、特に、分解した汚染物が吸引機13によって吸引されることで、分解した汚染物が被洗浄物7へ再付着するのを効果的に防止することができる。なお、前述したプラズマ洗浄装置と同様に、添加物8を供給することによって分解した汚染物が被洗浄物7へ再付着するのをさらに効果的に防止することができる。
また、このとき、プラズマ発生プローブ2およびノズル4とシールド電極6とのいずれか一方を他方に対して、前後左右に動かしたり、あるいは、ローリング運動させながら被洗浄物7を洗浄する動作に同期させて吸引機13を動作させてもよい。
なお、前述したプラズマ洗浄装置の場合と同様に、プラズマに晒されることによって被洗浄物7の温度が過度に上昇しないように、被洗浄物7は濡れた状態で洗浄されることが望ましい。
また、上述したそれぞれのプラズマ洗浄装置では、ガス供給部5から供給されるガスとして水蒸気を例に挙げて説明したが、水酸基ラジカルを生成することができるガスであれば、水蒸気に限られない。また、水酸基ラジカルを生成することができるガスに加えて、たとえば、ヘリウム、アルゴン、ネオンなどの希ガス、水素、酸素、窒素、炭酸ガス、水蒸気等のガスを供給してもよい。
これらのガスを加えることによって、大気圧中においても安定して放電が起こり、かつ、プラズマの生成する領域を広げることができて、プラズマによる洗浄領域を拡大することができる。
さらに、上述したそれぞれのプラズマ洗浄装置では、被洗浄物として衣類を例に挙げて説明したが、衣類の他に、たとえば絶縁性の食器等も洗浄の対象とすることができる。
本発明の実施例1に係るプラズマ洗浄装置の構成を示す斜視図である。 同実施例において、プラズマの生成される様子を示す概念図である。 本発明の実施例2に係るプラズマ洗浄装置の構成を示す斜視図である。 本発明の実施例3に係るプラズマ洗浄装置の構成を示す斜視図である。 本発明の実施例4に係るプラズマ洗浄装置の構成を示す斜視図である。 本発明の実施例5に係るプラズマ洗浄装置の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 洗浄室、2 プラズマ発生プローブ、3 高電圧電源、4 ノズル、5 ガス供給部、6 シールド電極、7 被洗浄物、8 添加物、9 プレス機、10 撹拌部材、11 回転軸、12 モータ、13 吸引機。

Claims (10)

  1. 被洗浄物をプラズマ生成領域に晒すことにより、被洗浄物に所定の洗浄処理を施すためのプラズマ洗浄装置であって、
    被洗浄物を収容するための洗浄室と、
    前記洗浄室内にプラズマを生成してプラズマ生成領域を形成するためのプラズマ発生手段と、
    所定のガスをプラズマ生成領域に供給して、水酸基ラジカルを生成するためのガス供給手段と、
    所定の添加物を被洗浄物に接触するように供給して、被洗浄物に付着していた汚染物を付着させるための添加物供給手段と
    を備えた、プラズマ洗浄装置。
  2. 前記プラズマ発生手段は、
    電源部と、
    前記電源部と電気的に接続された第1電極部と、
    前記第1電極部と対向するように配設され、接地電位に固定された第2電極部と
    を有し、
    前記第2電極部はメッシュ状のシールド電極である、請求項1記載のプラズマ洗浄装置。
  3. 前記第1電極部および前記ガス供給手段は前記第2電極部の下方に配設され、
    被洗浄物は前記第2電極部上に載置される、請求項1または2に記載のプラズマ洗浄装置。
  4. 前記第1電極部および前記ガス供給手段は前記第2電極部の上方に配設され、
    被洗浄物は前記第2電極部上に載置される、請求項1または2に記載のプラズマ洗浄装置。
  5. 前記添加物を被洗浄物に接触させるためのプレス手段を備えた、請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマ洗浄装置。
  6. 前記添加物と被洗浄物とを撹拌するための撹拌手段を備えた、請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマ洗浄装置。
  7. 被洗浄物に付着していた汚染物を吸い込むための汚染物吸引手段を備えた、請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマ洗浄装置。
  8. 被洗浄物をプラズマ生成領域に晒すことにより、被洗浄物に所定の洗浄処理を施すためのプラズマ洗浄装置であって、
    被洗浄物を収容するための洗浄室と、
    前記洗浄室内にプラズマを生成してプラズマ生成領域を形成するためのプラズマ発生手段と、
    所定のガスをプラズマ生成領域に供給して、水酸基ラジカルを生成するためのガス供給手段と、
    被洗浄物に付着していた汚染物を吸引するための汚染物吸引手段と
    を備えた、プラズマ洗浄装置。
  9. 前記プラズマ発生手段は、
    電源部と、
    前記電源部と電気的に接続された第1電極部と、
    前記第1電極部と対向するように配設され、接地電位に固定された第2電極部と
    を有し、
    前記第2電極部はメッシュ状のシールド電極である、請求項8記載のプラズマ洗浄装置。
  10. 前記被付着物と被洗浄物とを撹拌するための撹拌手段を備えた、請求項8または9に記載のプラズマ洗浄装置。
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