JP2005102580A - ミスマッチ結合ポリヌクレオチドの除去方法 - Google Patents

ミスマッチ結合ポリヌクレオチドの除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ミスマッチ結合しているターゲットDNAのみを除去する。
【解決手段】 担体上の複数の領域に固定されたDNAプローブ(a)に標識物質で標識されたポリヌクレオチドをハイブリダイズさせる(b)。DNAプローブと二本鎖を形成していない1本鎖部分の標識DNAを、エキソヌクレアーゼVIIを作用させて、DNAプローブと標識DNAとで形成された二本鎖から切り離す(c)。その後、領域に電圧を印加できるように電極を配置し、電極に電圧を印加してDNAプローブとミスマッチ結合している標識DNAを剥がす(d)。標識DNAの標識物質からの信号を領域毎に検出する(e)。
【選択図】 図1

Description

本発明は、DNA等のポリヌクレオチド中に含まれる特定の配列の検出、解析等に使用される生化学解析マイクロアレイにおいて、ミスマッチをしたポリヌクレオチドを除去する方法に関するものである。
DNAマイクロアレイは、遺伝子発現モニタリング、遺伝子の塩基配列決定、遺伝子多型SNPの解析、癌における遺伝子増幅や欠失、癌等の疾患の分類、薬物応答性の予測、疾患遺伝子の探索など生命科学の広い範囲での応用が期待されている。
DNAマイクロアレイの原理はハイブリダイゼーションに基づく核酸の検出に基づいており、ガラス、シリコンあるいはメンブレンフィルタなどの表面上の多数の領域に、異なったプローブDNAを高密度に整列化(アレイ化)して固定し、この上で、ターゲットDNA(標識物質で標識されたDNA)とハイブリダイズさせて各々の領域(スポット)からのシグナルを検出するものである。例えば、標識物質が放射性標識物質である場合には、多数の領域に選択的に含まれている放射性標識物質によって蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層を露光し、露光された蓄積性蛍光体層を励起光によって走査して、蓄積性蛍光体層に含まれている蓄積性蛍光体を励起し、蓄積性蛍光体から放出された光を光電的に検出することにより、標識物質が蛍光物質である場合には、多数の領域を励起光によって走査して多数の領域に選択的に含まれている蛍光物質を励起し、蛍光物質から放出された蛍光を光電的に検出することにより、標識物質が化学発光標識物質である場合には、多数の領域に選択的に含まれている化学発光標識物質を化学発光基質と接触させ、化学発光標識物質から放出される化学発光を光電的に検出することにより解析が行われている(例えば特許文献1参照)。
DNAマイクロアレイはアレイ化するDNAの種類やその作製法により、大きく2つの種類に分かれる。一つは、半導体の露光技術であるフォトリソグラフィーを利用してシリコン基板にマスクと呼ばれる遮光板をかぶせて露光させる作業を繰り返し、基板上にDNAを1分子ずつ積み上げていく方法で作製されるオリゴヌクレオチドアレイ(以下、単にオリゴヌクレオチドアレイという)、もう一つはあらかじめPCR増幅したcDNAをスライドガラス上に細いピンやインクジェット方式などで滴下して作製されるcDNAマイクロアレイである。
ところで、領域に固定されているプローブDNAには、それぞれ最適なハイブリダイズのための条件(温度、塩濃度など)があるが、高密度に形成された領域に固定されているプローブDNAのそれぞれにおいて最適な条件で反応を行うことは困難であるため、一般的にはすべての領域において同一の条件で反応が行われている。このため、アレイ上のプローブDNAと完全には相補的ではないが似たような配列をもったターゲットDNAが、アレイ上のプローブDNAと誤ってハイブリダイズする、いわゆるミスマッチ結合を起こす場合がある。このミスマッチ結合しているターゲットDNAは、検出の際に生じるノイズの一因となり検出精度を低下させるものとなる。
特に、cDNAマイクロアレイは、細胞から単離したcDNAをそのままPCR増幅してスライドガラス上に固定したものであって、オリゴヌクレオチドアレイのように、あらかじめプローブDNAをミスマッチを起こさないように設計して作製しているものではないため、アレイ上のプローブDNAがミスマッチを起こす可能性が高い。このため、cDNAマイクロアレイにおいても、検出したい遺伝子に特異的な配列を選び出し、その配列に従って合成したオリゴDNAをプローブに用いるなど、アレイに載せるプローブを調製することによってミスマッチの軽減が図られている。
しかし、オリゴヌクレオチドアレイにしても合成オリゴアレイにしても、ミスマッチ結合を全く起こさないように設計することは困難であり、特にcDNAのような長い遺伝子について解析する場合に、ミスマッチ結合を起こさないように設計することは殆ど不可能である。
このようなミスマッチ結合に関する問題を、アレイ上のプローブDNAにターゲットDNAをハイブリダイズさせる際の、温度あるいはpHを細かに調製するなどして解決しようとする試みがなされている。たとえば、特許文献2にはオリゴヌクレオチドプローブとポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションにおいて、個々のプローブ固定面で、ハイブリダイゼーションに最適な温度で生化学反応をさせることが可能な生化学反応検出チップが提案されている。これはオリゴヌクレオチドプローブの相補鎖結合の融解温度(Tm値)に着目し、このTm値よりも低温の条件ではミスマッチ結合によるバックグラウンドのノイズが増加し、Tm値よりも高温の条件ではポリヌクレオチドがプローブと結合しにくいことから、ミスマッチを起こさずにポリヌクレオチドとハイブリダイゼーションするための温度を、それぞれのプローブについて最適に調整するというものである。
また、特許文献3には基板表面の各領域にオリゴヌクレオチドプローブを固定し、これにポリヌクレオチドをハイブリダイゼーションさせた後、基板の特定の領域のみを選択的に加熱して、プローブに相補的に結合しているポリヌクレオチドのみをプローブから分離させることにより所望のポリヌクレオチドを選択的に分離、回収する方法が記載されている。
しかし、特許文献2に記載されている方法では、生化学反応検出チップに複数のアイランドを設け、そのアイランド毎に温度調整を細かくモニターすることが必要であり、特許文献3に記載されている技術を利用する場合にも、基板の特定の領域のみを選択的に加熱する必要がある。さらにアイランドや領域に含まれるプローブのTm値をほぼ同じ値で揃えておかなければならないという、操作において極めて煩雑であり、かつ特殊な装置を必要とするものである。また、煩雑さの点からすれば、反応させる溶液の塩濃度を上げたり下げたりして微調整を行わなければミスマッチ結合を抑制することができない、pH調製をしながらハイブリダイゼーション行う場合も同様である。
このように、ハイブリダイゼーションのミスマッチ結合を抑制することは煩雑な調製が伴う上、時間もかかり、ミスマッチ結合を抑制する条件によっては完全に相補的結合をしている、いわゆるパーフェクトマッチ結合を弱めてしまうという新たな問題が生じる。
一方、ミスマッチ結合したものを取り除くという観点から、従来のアッセイ法ではプローブDNAが固定されたアレイにターゲットDNAを含むハイブリダイゼーション溶液を反応させた後に、領域に残っている余剰なターゲットDNAを取り除くため洗浄液を用いた液洗浄が行われている。
しかし、領域に固定されているプローブDNAとミスマッチ結合しているターゲットDNAはプローブDNAと部分的にまたは何らかの相互作用により結合しているため従来の液洗浄による洗浄方法ではその洗浄強度を均一にコントロールすることが困難で、その結果精度の良い洗浄ができなかった。
ところで、特許文献4には電極上に遺伝子を取り付けたユニットが記載されている。これは遺伝子がマイナスに印加することを利用してミスマッチ結合を取り除こうとするものである。
特開2002−355036号公報 特開2001−235474号公報 特開2000−279169号公報 米国特許第5605662号明細書
しかし、プローブDNAに結合しているターゲットDNAの長さがまちまちであると、電圧を印可しても各ターゲットDNAにかかる物理的な力が異なり、ミスマッチ結合しているターゲットDNAのみならず、パーフェクトマッチ結合しているターゲットDNAも剥がれてしまうことが予想される。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、ミスマッチ結合しているターゲットDNA等のポリヌクレオチドのみを除去することが可能な、ミスマッチ結合ポリヌクレオチドの除去方法を提供することを目的とするものである。
本発明のミスマッチ結合ポリヌクレオチドの除去方法は、担体上の複数の領域に固定されたオリゴヌクレオチドプローブに標識物質で標識されたポリヌクレオチドをハイブリダイズさせた後、前記オリゴヌクレオチドプローブと二本鎖を形成していない1本鎖部分の標識ポリヌクレオチドを、該標識ポリヌクレオチドの末端から1本鎖ポリヌクレオチドを分解する制限酵素を作用させて、前記オリゴヌクレオチドプローブと前記標識ポリヌクレオチドとで形成された二本鎖から切り離し、その後、前記領域に電圧を印加できるように電極を配置し、該電極に電圧を印加して前記オリゴヌクレオチドプローブとミスマッチ結合している標識ポリヌクレオチドを剥がすことを特徴とするものである。
印可した電圧に対して同じ物理的な力がかかるように、オリゴヌクレオチドプローブは担体上の全ての領域において、ほぼ同じ長さのヌクレオチドから形成される。また、印可する電圧はオリゴヌクレオチドプローブとパーフェクトマッチ結合している標識ポリヌクレオチドは剥がさないで、オリゴヌクレオチドプローブとミスマッチ結合している標識ポリヌクレオチドを剥がすように調製される。
前記制限酵素はエキソヌクレアーゼVIIであることが好ましい。
本発明のミスマッチ結合ポリヌクレオチドの除去方法は、担体上の複数の領域に固定されたオリゴヌクレオチドプローブに標識物質で標識されたポリヌクレオチドをハイブリダイズさせた後、オリゴヌクレオチドプローブと二本鎖を形成していない1本鎖部分の標識ポリヌクレオチドを、この標識ポリヌクレオチドの末端から1本鎖ポリヌクレオチドを分解する制限酵素を作用させて、オリゴヌクレオチドプローブと標識ポリヌクレオチドとで形成された二本鎖から切り離し、標識ポリヌクレオチドのヌクレオチドの塩基長さを担体上で同じにすることが可能であり、その後、領域に電圧を印加できるように電極を配置し、電極に電圧を印加するので、オリゴヌクレオチドプローブとパーフェクトマッチ結合している標識ポリヌクレオチドを剥がすことなく、オリゴヌクレオチドプローブとミスマッチ結合している標識ポリヌクレオチドを剥がすことができ、ミスマッチ結合によるバックグラウンドのノイズの軽減を図ることが可能となり、検出精度を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について、担体上の複数の領域にオリゴDNAプローブが固定されている、DNAアレイを用いる場合を例にとって説明する。図1はミスマッチ結合DNAの除去方法の流れを示す概略図である。
まず、メンブレンフィルタ1の表面にカルボキシル基(COOH)あるいはアルデヒド基(COH)が露出するように処理を行う。一方、DNAプローブ2となる合成オリゴDNAの5′末端にアミノ基(NH2)を導入し、このアミノ基が末端に導入されたDNAプローブを表面処理がなされたメンブレンフィルタ1にスポットする。メンブレンフィルタの表面のカルボキシル基あるいはアルデヒド基とDNAプローブの末端のアミノ基間に共有結合が形成されることによって、図1(a)に示すようにDNAプローブ2がメンブレンフィルタ1に固定される。
図1(a)のDNAプローブ2のメンブレンフィルタ1に垂直に立っている部分はDNAの配列を示し、この垂直部分から枝状に出ている部分が相補的に塩基対を形成する部分である。各領域にはそれぞれ異なる配列のDNAプローブがスポットされるが、DNAプローブは担体上の全ての領域において、ほぼ同じ長さのDNAに調製される。なお、図1では、説明を簡単にするため、1つの領域(スポット)に1つのDNAプローブが固定されているが、領域に固定されるDNAプローブはこのように、1つであっても複数であってもよい。また、DNAプローブは、合成したオリゴDNAであってもよいし、細胞から単離したcDNAであっても差し支えない。
次にターゲットとなる標識DNAを準備する。標識DNAのDNAは細胞や組織から抽出精製されたTotal RNAやPoly-A+ RNA等を逆転写酵素を用いて逆転写しcDNAを調整するが、この逆転写酵素による逆転写反応時に標識物質を取り込ませることで標識DNAを調整することができる。なお、逆転写時にビオチンやDNP(Dinitrophenyl)を取り込ませて、抗体反応、酵素反応を仲介することでシグナルを増幅するように調製してもよい。
標識物質は、cDNAに取り込まれる規則性があらかじめわかっているものであればよく、標識物質としては、Cy3、Cy5、フルオレセインイソチオシアネートなどの蛍光色素、32P、33Pなどの放射性同位体、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、ルシフェラーゼ、ビオチン、ジゴキシゲニンなどの化学発光用の標識物質を好ましく用いることができる。
続いてメンブレンフィルタ1に固定されたDNAプローブ2と、標識DNA3とでハイブリダイゼーション反応を行う。ハイブリダイゼーション反応は、DNAプローブ2が固定されたメンブレンフィルタ1と、標識DNAが添加された反応液をハイブリダイゼーションバッグ内に入れハイブリダイゼーションバッグに振動を加えて、標識DNAを対流あるいは拡散により移動させて結合させることによって、あるいは反応液を領域を横切るように強制的に流動させることが可能なポンプやシリンジなどを有するリアクタを用いて結合させることによって行うことができる。
なお、ハイブリダイゼーション後、DNAプローブ2とハイブリダイゼーションをしなかった標識DNAを除去するために、ハイブリダイゼーションバッグ内あるいはリアクタ内に洗浄液を入れて洗浄することが好ましい。
反応後は、図1(b)に示すように標識物質4で標識されたさまざまな長さの標識DNA3がDNAプローブ2に相補的に水素結合により塩基対を形成している状態となる(なお、図1(b)の右端のプローブDNAと標識DNAは完全には相補的結合をしていない部分を有している状態を示している)。このためこのままの状態で電圧を印可すると、ターゲットDNAにかかる物理的な力が異なり、ミスマッチ結合しているターゲットDNAのみならず、完全に相補的に結合している、いわゆるパーフェクトマッチ結合しているターゲットDNAも剥がれてしまい、ミスマッチ結合している標識DNAのみを選択的に剥がすことはできない。そこで、DNAプローブ2と二本鎖を形成していない1本鎖の標識DNA部分をエキソヌクレアーゼVIIを用いて切断する。エキソヌクレアーゼVIIは1本鎖のDNAに末端から特異的に作用することができる制限酵素である。この酵素を好ましくは5〜20℃で作用させることによって、図1(c)に示すように、二本鎖を形成していない1本鎖の標識DNA部分が切断された、DNAプローブ2と標識DNA3が二本鎖を形成している部分だけが残った状態となる。
図1(c)に示す状態となったところで、領域に電圧を印加できるように電極を配置し、電極に電圧を印加する(図1(d))。ここで、領域に電圧を印加できるように電極を配置する1つの実施の形態を示す。図2は、電極配置をした洗浄装置の一の実施の形態を示す概略断面図である。図2に示すようにこの装置は、洗浄液11を収容する洗浄器12と制御手段としての電界生成デバイス10を備え、洗浄器12内にはメンブレンフィルタ1を保持可能なメンブレンフィルタ保持部13が形成されている。電界生成デバイス10は、電極14とプラス電源15とから構成され、電極14はメンブレンフィルタ1の領域に対応する表面に配置されている。
洗浄液11を洗浄容器12内に収容した後、電極14とプラス電源15とを接続させると、電極14にプラスの電圧が印加されて表面に電極14が配置されている領域に電流が流れる。DNAプローブとミスマッチ結合している標識DNAは、DNAプローブとパーフェクトマッチ結合している標識DNAに比べて結合力が弱くなっているので、DNAプローブとパーフェクトマッチ結合している標識DNAは剥がさないで、DNAプローブとミスマッチ結合している標識DNAを剥がすように、印可する電圧を調整することによって、領域に結合されたプローブDNAにミスマッチしている標識DNAを選択的に電極14により吸引することができる。プラス電源15をオフにすると、電極14表面に吸引された標識DNAは離脱して洗浄液に移り、プローブDNAにミスマッチしている標識DNAが除去され、図1(e)に示す状態となる。
DNAプローブとパーフェクトマッチ結合している標識DNAは剥がさないで、DNAプローブとミスマッチ結合している標識DNAを剥がすように調製される印可電圧は、DNAプローブの長さにもよるが、1〜2V程度であることが好ましい。なお、印加する電圧は直流であっても交流であってもよい。
図1(e)に示す状態となったところで検出を行う。検出は標識DNAを標識する標識物質によって異なり、標識物質が蛍光色素である場合には、各領域を励起光によって走査して各領域に選択的に含まれている蛍光物質を励起し、蛍光物質から放出された蛍光をCCDカメラやレーザー+PMT等によって光電的に検出する。また、標識物質が放射性同位体である場合には、各領域に選択的に含まれている放射性標識物質によって蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層を露光し、露光された蓄積性蛍光体層を励起光によって走査して、蓄積性蛍光体層に含まれている蓄積性蛍光体を励起し、蓄積性蛍光体から放出された光を光電的に検出する。さらに、標識物質が酵素のような化学発光標識物質である場合には、各領域に選択的に含まれている化学発光標識物質を化学発光基質と接触させ、化学発光標識物質から放出される化学発光を光電的に検出する。
このようにして検出されたデータは、ミスマッチ結合を起こした標識DNAが除去された状態から得られたデータであり、ミスマッチ結合している標識DNAによるノイズのないものである。
以上のように、DNAプローブに標識DNAをハイブリダイズさせた後、DNAプローブと二本鎖を形成していない1本鎖部分の標識DNAを、エキソヌクレアーゼVIIを作用させることによって、DNAプローブと標識DNAとで形成された二本鎖から切り離し、標識DNAのDNAの長さを担体上で同じ長さとし、その後に電極に電圧を印加して領域に電流を流すので、DNAプローブとパーフェクトマッチ結合している標識DNAを剥がすことなく、DNAプローブとミスマッチ結合している標識DNAを選択的に剥がすことができ、ミスマッチ結合によるバックグラウンドのノイズを防止することが可能となる。
なお、ここではオリゴヌクレオチドプローブとしてDNAプローブを標識ポリヌクレオチドとして標識DNAを用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、例えばRNAや核酸の前駆体や補酵素などにも用いることができる。
ミスマッチ結合DNAの除去方法の流れを示す概略図 電極配置をした洗浄装置の一の実施の形態を示す概略断面図
符号の説明
1 メンブレンフィルタ
2 DNAプローブ
3 標識DNA
4 標識物質
11 洗浄液
14 電極
15 プラス電源

Claims (2)

  1. 担体上の複数の領域に固定されたオリゴヌクレオチドプローブに標識物質で標識されたポリヌクレオチドをハイブリダイズさせた後、前記オリゴヌクレオチドプローブと二本鎖を形成していない1本鎖部分の標識ポリヌクレオチドを、該標識ポリヌクレオチドの末端から1本鎖ポリヌクレオチドを分解する制限酵素を作用させて、前記オリゴヌクレオチドプローブと前記標識ポリヌクレオチドとで形成された二本鎖から切り離し、その後、前記領域に電圧を印加できるように電極を配置し、該電極に電圧を印加して前記オリゴヌクレオチドプローブとミスマッチ結合している標識ポリヌクレオチドを剥がすことを特徴とするミスマッチ結合ポリヌクレオチドの除去方法。
  2. 前記制限酵素がエキソヌクレアーゼVIIであることを特徴とする請求項1記載のミスマッチ結合ポリヌクレオチドの除去方法。
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