JP4339062B2 - ミスマッチ領域検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、DNA等のポリヌクレオチド中に含まれる特定の配列の検出、解析等に使用される生化学解析マイクロアレイにおいて、ミスマッチ結合をした領域を特定する方法に関するものである。
DNAマイクロアレイは、遺伝子発現モニタリング、遺伝子の塩基配列決定、遺伝子多型SNPの解析、癌における遺伝子増幅や欠失、癌等の疾患の分類、薬物応答性の予測、疾患遺伝子の探索など生命科学の広い範囲での応用が期待されている。
DNAマイクロアレイの原理はハイブリダイゼーションに基づく核酸の検出に基づいており、ガラス、シリコンあるいはメンブレンフィルタなどの表面上の多数の領域に、異なったプローブDNAを高密度に整列化(アレイ化)して固定し、この上で、ターゲットDNA(標識物質で標識されたDNA)とハイブリダイズさせて各々の領域(スポット)からのシグナルを検出するものである。例えば、標識物質が放射性標識物質である場合には、多数の領域に選択的に含まれている放射性標識物質によって蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層を露光し、露光された蓄積性蛍光体層を励起光によって走査して、蓄積性蛍光体層に含まれている蓄積性蛍光体を励起し、蓄積性蛍光体から放出された光を光電的に検出することにより、標識物質が蛍光物質である場合には、多数の領域を励起光によって走査して多数の領域に選択的に含まれている蛍光物質を励起し、蛍光物質から放出された蛍光を光電的に検出することにより、標識物質が化学発光標識物質である場合には、多数の領域に選択的に含まれている化学発光標識物質を化学発光基質と接触させ、化学発光標識物質から放出される化学発光を光電的に検出することにより解析が行われている(例えば特許文献1参照)。
DNAマイクロアレイはアレイ化するDNAの種類やその作製法により、大きく2つの種類に分かれる。一つは、半導体の露光技術であるフォトリソグラフィーを利用してシリコン基板にマスクと呼ばれる遮光板をかぶせて露光させる作業を繰り返し、基板上にDNAを1分子ずつ積み上げていく方法で作製されるオリゴヌクレオチドアレイ(以下、単にオリゴヌクレオチドアレイという)、もう一つはあらかじめPCR増幅したcDNAをスライドガラス上に細いピンやインクジェット方式などで滴下して作製されるcDNAマイクロアレイである。
ところで、領域に固定されているプローブDNAには、それぞれ最適なハイブリダイズのための条件(温度、塩濃度など)があるが、高密度に形成された領域に固定されているプローブDNAのそれぞれにおいて最適な条件で反応を行うことは困難であるため、一般的にはすべての領域において同一の条件で反応が行われている。このため、アレイ上のプローブDNAと完全には相補的ではないが似たような配列をもったターゲットDNAが、アレイ上のプローブDNAと誤ってハイブリダイズする、いわゆるミスマッチ結合を起こす場合がある。このミスマッチ結合しているターゲットDNAは、検出の際に生じるノイズの一因となり検出精度を低下させるものとなる。
特に、cDNAマイクロアレイは、細胞から単離したcDNAをそのままPCR増幅してスライドガラス上に固定したものであって、オリゴヌクレオチドアレイのように、あらかじめプローブDNAをミスマッチを起こさないように設計して作製しているものではないため、アレイ上のプローブDNAがミスマッチを起こす可能性が高い。このため、cDNAマイクロアレイにおいても、検出したい遺伝子に特異的な配列を選び出し、その配列に従って合成したオリゴDNAをプローブに用いるなど、アレイに載せるプローブを調製することによってミスマッチの軽減が図られている。
しかし、オリゴヌクレオチドアレイにしても合成オリゴアレイにしても、ミスマッチ結合を全く起こさないように設計することは困難であり、特にcDNAのような長い遺伝子について解析する場合に、ミスマッチ結合を起こさないように設計することは殆ど不可能である。
このようなミスマッチ結合に関する問題を、アレイ上のプローブDNAにターゲットDNAをハイブリダイズさせる際の、温度あるいはpHを細かに調製するなどして解決しようとする試みがなされている。たとえば、特許文献2にはオリゴヌクレオチドプローブとポリヌクレオチドとのハイブリダイゼーションにおいて、個々のプローブ固定面で、ハイブリダイゼーションに最適な温度で生化学反応をさせることが可能な生化学反応検出チップが提案されている。これはオリゴヌクレオチドプローブの相補鎖結合の融解温度(Tm値)に着目し、このTm値よりも低温の条件ではミスマッチ結合によるバックグラウンドのノイズが増加し、Tm値よりも高温の条件ではポリヌクレオチドがプローブと結合しにくいことから、ミスマッチを起こさずにポリヌクレオチドとハイブリダイゼーションするための温度を、それぞれのプローブについて最適に調整するというものである。
また、特許文献3には基板表面の各領域にオリゴヌクレオチドプローブを固定し、これにポリヌクレオチドをハイブリダイゼーションさせた後、基板の特定の領域のみを選択的に加熱して、プローブに相補的に結合しているポリヌクレオチドのみをプローブから分離させることにより所望のポリヌクレオチドを選択的に分離、回収する方法が記載されている。
特開2002−355036号公報 特開2001−235474号公報 特開2000−279169号公報
しかし、特許文献2に記載されている方法では、生化学反応検出チップに複数のアイランドを設け、そのアイランド毎に温度調整を細かくモニターすることが必要であり、特許文献3に記載されている技術を利用する場合にも、基板の特定の領域のみを選択的に加熱する必要がある。さらにアイランドや領域に含まれるプローブのTm値をほぼ同じ値で揃えておかなければならないという、操作において極めて煩雑であり、かつ特殊な装置を必要とするものである。また、煩雑さの点からすれば、反応させる溶液の塩濃度を上げたり下げたりして微調整を行わなければミスマッチ結合を抑制することができない、pH調製をしながらハイブリダイゼーション行う場合も同様である。
このように、ハイブリダイゼーションのミスマッチ結合を抑制することは煩雑な調製が伴う上、時間もかかり、ミスマッチ結合を抑制する条件によっては完全に相補的結合をしている、いわゆるパーフェクトマッチ結合を弱めてしまうという新たな問題が生じる。
一方、ミスマッチ結合しているターゲットDNAが存在している領域を特定することができれば、データ解析する際にその領域を排除するなどして、検出精度を向上させることが可能になると考えられる。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、ハイブリダイゼーション後にミスマッチ結合をしている領域をデータ解析する際に排除等することが可能なミスマッチ領域検出方法を提供することを目的とするものである。
本発明のミスマッチ領域検出方法は、担体上の複数の領域に固定されたオリゴヌクレオチドプローブに標識物質で標識されたポリヌクレオチドをハイブリダイズさせた後、前記オリゴヌクレオチドプローブと二本鎖を形成していない1本鎖部分の標識ポリヌクレオチドを、該標識ポリヌクレオチドの末端から1本鎖ポリヌクレオチドを分解する第1の制限酵素を作用させて、前記オリゴヌクレオチドプローブと前記標識ポリヌクレオチドとで形成された二本鎖から切り離し、その後、標識ポリヌクレオチドの標識物質からの信号を前記領域毎に検出して第1検出データを得、該第1検出データを得た後、前記オリゴヌクレオチドプローブと前記標識ポリヌクレオチドがミスマッチしている部分を切断する第2の制限酵素を作用させて前記オリゴヌクレオチドプローブと前記標識ポリヌクレオチドがミスマッチしている部分を切り離し、その後、標識ポリヌクレオチドの標識物質からの信号を前記領域毎に検出して第2検出データを得、前記第1検出データと前記第2検出データとを比較してミスマッチポリヌクレオチドが結合していた領域を特定することを特徴とするものである。
オリゴヌクレオチドプローブは担体上の全ての領域において、ほぼ同じ長さのヌクレオチドから形成される。
前記第1の制限酵素はエキソヌクレアーゼVIIであることが好ましい。また、前記第2の制限酵素はS1ヌクレアーゼおよび/またはMung Bean ヌクレアーゼであることが好ましい。
本発明のミスマッチ領域検出方法は、担体上の複数の領域に固定されたオリゴヌクレオチドプローブに標識物質で標識されたポリヌクレオチドをハイブリダイズさせた後、オリゴヌクレオチドプローブと二本鎖を形成していない1本鎖部分の標識ポリヌクレオチドを、この標識ポリヌクレオチドの末端から1本鎖ポリヌクレオチドを分解する第1の制限酵素を作用させて、オリゴヌクレオチドプローブと標識ポリヌクレオチドとで形成された二本鎖から切り離し、その後、標識ポリヌクレオチドの標識物質からの信号を領域毎に検出して第1検出データを得、第1検出データを得た後、オリゴヌクレオチドプローブと標識ポリヌクレオチドがミスマッチしている部分を切断する第2の制限酵素を作用させてオリゴヌクレオチドプローブと標識ポリヌクレオチドがミスマッチしている部分を切り離し、その後、標識ポリヌクレオチドの標識物質からの信号を領域毎に検出して第2検出データを得、得られた第1検出データと第2検出データとを比較するので、ミスマッチポリヌクレオチドが結合していた領域を特定、検出することができ、その領域を解析から排除等することが可能となる。従って、ミスマッチ結合によるバックグラウンドのノイズの軽減を図ることが可能となり、検出精度を向上させることができる。
また、ミスマッチポリヌクレオチドが結合していた領域を特定することができれば、その領域に固定されているオリゴヌクレオチドプローブについては、ターゲットとして用いたポリヌクレオチド中にわずかに塩基配列が異なる多型、例えば遺伝子であれば一塩基多型(SNP)等が含まれている可能性があるため、この特定された領域のオリゴヌクレオチドプローブについてさらに解析を進めることによってSNP等を見つけることが可能となる。さらに担体に固定するオリゴヌクレオチドプローブの選択によっては、特定の遺伝子欠失の発見も可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について、担体上の複数の領域にオリゴDNAプローブが固定されている、DNAアレイを用いる場合を例にとって説明する。図1は本発明のミスマッチ領域検出方法の流れを示す概略図である。
まず、メンブレンフィルタ1の表面にカルボキシル基(COOH)あるいはアルデヒド基(COH)が露出するように処理を行う。一方、DNAプローブ2となる合成オリゴDNAの5′末端にアミノ基(NH2)を導入し、このアミノ基が末端に導入されたDNAプローブを表面処理がなされたメンブレンフィルタ1にスポットする。メンブレンフィルタの表面のカルボキシル基あるいはアルデヒド基とDNAプローブの末端のアミノ基間に共有結合が形成されることによって、図1(a)に示すようにDNAプローブ2がメンブレンフィルタ1に固定される。
図1(a)のDNAプローブ2のメンブレンフィルタ1に垂直に立っている部分はDNAの配列を示し、この垂直部分から枝状に出ている部分が相補的に塩基対を形成する部分である。各領域にはそれぞれ異なる配列のDNAプローブがスポットされるが、DNAプローブは担体上の全ての領域において、ほぼ同じ長さのDNAに調製される。なお、図1では、説明を簡単にするため、1つの領域(スポット)に1つのDNAプローブが固定されているが、領域に固定されるDNAプローブはこのように、1つであっても複数であってもよい。また、DNAプローブは、合成したオリゴDNAであってもよいし、細胞から単離したcDNAであっても差し支えない。
次にターゲットとなる標識DNAを準備する。標識DNAのDNAは細胞や組織から抽出精製されたTotal RNAやPoly-A+ RNA等を逆転写酵素を用いて逆転写しcDNAを調整するが、この逆転写酵素による逆転写反応時に標識物質を取り込ませることで標識DNAを調整することができる。なお、逆転写時にビオチンやDNP(Dinitrophenyl)を取り込ませて、抗体反応、酵素反応を仲介することでシグナルを増幅するように調製してもよい。
標識物質は、cDNAに取り込まれる規則性があらかじめわかっているものであればよく、標識物質としては、Cy3、Cy5、フルオレセインイソチオシアネートなどの蛍光色素、32P、33Pなどの放射性同位体、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、ルシフェラーゼ、ビオチン、ジゴキシゲニンなどの化学発光用の標識物質を好ましく用いることができる。
続いてメンブレンフィルタ1に固定されたDNAプローブ2と、標識DNA3とでハイブリダイゼーション反応を行う。ハイブリダイゼーション反応は、DNAプローブ2が固定されたメンブレンフィルタ1と、標識DNAが添加された反応液をハイブリダイゼーションバッグ内に入れハイブリダイゼーションバッグに振動を加えて、標識DNAを対流あるいは拡散により移動させて結合させることによって、あるいは反応液を領域を横切るように強制的に流動させることが可能なポンプやシリンジなどを有するリアクタを用いて結合させることによって行うことができる。
なお、ハイブリダイゼーション後、DNAプローブ2とハイブリダイゼーションをしなかった標識DNAを除去するために、ハイブリダイゼーションバッグ内あるいはリアクタ内洗浄液を入れて洗浄することが好ましい。
反応後は、図1(b)に示すように標識物質4で標識されたさまざまな長さの標識DNA3が、DNAプローブ2に相補的に水素結合により塩基対を形成している状態となる(なお、図1(b)の右端のプローブDNAと標識DNAは完全には相補的結合をしていない部分を有している状態を示している)。標識DNAの長さがこのようにさまざまな長さのままで標識物質4を検出すると、後述する第1検出データと第2検出データとを比較してもシグナル強度の差がミスマッチ結合をしている領域を特定する指標とはならない。すなわち、第1検出データと第2検出データとのシグナル強度の差をミスマッチ結合をしている領域を特定する指標とするためには、プローブDNAに結合している標識DNAの長さを揃える必要がある。
そこで、DNAプローブ2と二本鎖を形成していない1本鎖の標識DNA部分をエキソヌクレアーゼVIIを用いて切り離す。エキソヌクレアーゼVIIは1本鎖のDNAに末端から特異的に作用して1本鎖ポリヌクレオチドを分解することができる制限酵素である。この酵素を好ましくは5〜20℃で作用させることによって、図1(c)に示すように、二本鎖を形成していない1本鎖の標識DNA部分は切り離されて、DNAプローブ2と標識DNA3が二本鎖を形成している部分が残った状態となる。
図1(c)に示す状態となったところで、標識DNAの1回目の検出を行う。検出は標識DNAを標識する標識物質によって異なり、標識物質が蛍光色素である場合には、各領域を励起光によって走査して各領域に選択的に含まれている蛍光物質を励起し、蛍光物質から放出された蛍光をCCDカメラやレーザー+PMT等によって光電的に検出する。また、標識物質が放射性同位体である場合には、各領域に選択的に含まれている放射性標識物質によって蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層を露光し、露光された蓄積性蛍光体層を励起光によって走査して、蓄積性蛍光体層に含まれている蓄積性蛍光体を励起し、蓄積性蛍光体から放出された光を光電的に検出する。さらに、標識物質が酵素のような化学発光標識物質である場合には、各領域に選択的に含まれている化学発光標識物質を化学発光基質と接触させ、化学発光標識物質から放出される化学発光を光電的に検出する。このようにして各領域からそれぞれ得られた検出データを第1検出データとする。
次に、図1(d)の一番右端に示す標識DNAのように、DNAプローブと完全に塩基対を形成してないにもかかわらずDNAプローブと結合しているものをS1ヌクレアーゼを用いて分解する。S1ヌクレアーゼは糸状菌(Aspergillus oryzae)から精製されるヌクレアーゼの一つであり、単鎖のRNAまたはDNAを5′−モノヌクレオチドに分解する制限酵素である。この酵素を作用すると、塩基対を形成していない1本鎖の部分を分解することができる。この酵素を好ましくは5〜15℃で作用させることによって、図1(d)の一番右端に示すミスマッチ結合をしているものは、図1(e)に示すように、塩基対を形成していない1本鎖の部分が分解された状態となる。
図1(e)に示す状態となったところで、第1検出データを得た方法と同様の方法で標識DNAの検出を行う。ここで各領域からそれぞれ得られた検出データを第2検出データとする。
ミスマッチ結合をしている標識DNAが結合していた領域では、S1ヌクレアーゼが作用して塩基対を形成していない1本鎖の部分が分解されているため、この領域から得られる第2検出データは、第1検出データに比べて標識物質からのシグナル強度は大きく低下する。これによって、ミスマッチ結合をしていた標識DNAが存在していた領域を特定、検出することができる。
以上のように、DNAプローブに標識DNAをハイブリダイズさせた後、DNAプローブと二本鎖を形成していない1本鎖部分の標識DNAをエキソヌクレアーゼVIIを作用させて二本鎖から切り離し、その後、標識DNAの標識物質からの信号を領域毎に検出して第1検出データを得、第1検出データを得た後、DNAプローブと標識DNAがミスマッチしている部分を切断するS1ヌクレアーゼを作用させてDNAプローブと標識DNAがミスマッチしている部分を切り離し、その後、標識DNAの標識物質からの信号を領域毎に検出して第2検出データを得、得られた第1検出データと第2検出データとを比較すればミスマッチDNAが結合していた領域を特定、検出することができるので、例えばデータ解析の際にこのミスマッチをしている領域から得られるデータを除外して解析を行うことが可能となり、ミスマッチ結合によるバックグラウンドのノイズの軽減を図ることが可能となり、検出精度を向上させることができる。
また、第1検出データから第2検出データで大きく低下したものは、S1ヌクレアーゼが作用した塩基対を形成していない1本鎖の部分が存在していた領域であることがわかるので、この特定された領域のDNAプローブについてさらに解析を進めることによってSNP等を見つけやすくなり、さらに固定するDNAプローブの選択によっては、特定の遺伝子欠失の発見も可能となる。
なお、ここではオリゴヌクレオチドプローブとしてDNAプローブを標識ポリヌクレオチドとして標識DNAを用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、例えばRNAや核酸の前駆体や補酵素などにも用いることができる。
本発明のミスマッチ領域検出方法の流れを示す概略図
符号の説明
1 メンブレンフィルタ
2 DNAプローブ
3 標識DNA
4 標識物質

Claims (3)

  1. 担体上の複数の領域に固定されたオリゴヌクレオチドプローブに標識物質で標識されたポリヌクレオチドをハイブリダイズさせた後、前記オリゴヌクレオチドプローブと二本鎖を形成していない1本鎖部分の標識ポリヌクレオチドを、1本鎖のDNAに末端から特異的に作用して1本鎖ポリヌクレオチドを分解することができる第1の制限酵素を作用させて、前記オリゴヌクレオチドプローブと前記標識ポリヌクレオチドとで形成された二本鎖から切り離し、その後、標識ポリヌクレオチドの標識物質からの信号を前記領域毎に検出して第1検出データを得、該第1検出データを得た後、単鎖のRNAまたはDNAを5′−モノヌクレオチドに分解することができる第2の制限酵素を作用させて前記オリゴヌクレオチドプローブと前記標識ポリヌクレオチドがミスマッチしている部分を切り離し、その後、標識ポリヌクレオチドの標識物質からの信号を前記領域毎に検出して第2検出データを得、前記第1検出データと前記第2検出データとを比較してミスマッチポリヌクレオチドが結合していた領域を特定することを特徴とするミスマッチ領域検出方法。
  2. 前記第1の制限酵素がエキソヌクレアーゼVIIであることを特徴とする請求項1記載のミスマッチ領域検出方法。
  3. 前記第2の制限酵素がS1ヌクレアーゼおよび/またはMung Bean ヌクレアーゼであることを特徴とする請求項1または2記載のミスマッチ領域検出方法。
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