JP2005101353A - セラミックス回路基板 - Google Patents

セラミックス回路基板 Download PDF

Info

Publication number
JP2005101353A
JP2005101353A JP2003334123A JP2003334123A JP2005101353A JP 2005101353 A JP2005101353 A JP 2005101353A JP 2003334123 A JP2003334123 A JP 2003334123A JP 2003334123 A JP2003334123 A JP 2003334123A JP 2005101353 A JP2005101353 A JP 2005101353A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit board
ceramic
recess
mounting component
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003334123A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4146321B2 (ja
Inventor
Takao Shirai
隆雄 白井
Norio Nakayama
憲隆 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2003334123A priority Critical patent/JP4146321B2/ja
Publication of JP2005101353A publication Critical patent/JP2005101353A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4146321B2 publication Critical patent/JP4146321B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Structures For Mounting Electric Components On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Abstract

【課題】半導体チップ,電極端子,サーミスタ,抵抗などの実装部品の固定位置精度が高く、また実装部品を導電回路層へ接合する際に接合材としての半田やろう材が隣接する回路層や配線層へ流出することを効果的に防止できるセラミックス回路基板を提供する。
【解決手段】セラミックス基板2の少なくとも一方の表面に金属回路板4aを一体に接合すると共に、この金属回路板4aに実装部品6を接合したセラミックス回路基板1aにおいて、上記金属回路板4aの表面に凹部7が形成されており、この凹部7内に実装部品6が嵌入され凹部7の底面が実装部品6の接合面であることを特徴とするセラミックス回路基板1a。
【選択図】 図2

Description

本発明は、主として高出力トランジスタ、パワーモジュール等の実装に使用されるセラミックス回路基板に係り、特に半導体チップ,電極端子,サーミスタ,抵抗などの実装部品の固定位置精度が高く、また実装部品を導電回路層へ接合する際に接合材としての半田やろう材が隣接する回路層や配線層へ流出することを効果的に防止できるセラミックス回路基板に関する。
従来、大電力用パワーデバイス用回路基板およびペルチェモジュール用基板のように、高出力トランジスタ、パワーモジュール等を搭載するセラミックス回路基板として、セラミックス材とCu(銅)等の金属回路材とを一体に接合し、さらに金属回路材表面に半導体チップ、電極端子等の各種実装部品を半田付けやろう付けなどの接合方法により一体に接合搭載したセラミックス回路基板が広く使用されている。
上記セラミックス材と金属回路材との接合方法としては、従来から回路層となるMoまたはW等の高融点金属ペーストをセラミックスのシート状成形体表面に印刷して焼結する同時焼成法、接合材を使用せずに回路構成材としての銅と酸素の共晶反応を利用して回路層(Cu回路板)を直接的にセラミックス基板表面に一体に接合する直接接合法(DBC法)、同じくセラミックス基板とAl板とを熱処理で直接接合するDBA法、およびTi等の活性金属を含有するろう材を金属回路層とセラミックス基板との接合材(ろう材層)として用いた活性金属法などが広く使用されている。
また、セラミックス回路基板を構成するセラミックス基板としては、従来から窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、窒化珪素(Si)などの焼結体が使用されている。
例えば、窒化アルミニウム基板は熱伝導率が160W/m・K以上であり、他のセラミックス基板と比べて高い熱伝導率を具備していることから特に放熱性に優れている。また、窒化珪素基板は三点曲げ強度(室温)が600MPa以上であるため、セラミックス基板構成材として使用した場合には回路基板の強度を向上させることができる。それに対し、酸化アルミニウム基板は熱伝導率が20W/m・K程度であり、また三点曲げ強度も360MPa程度である。そのため、特に高い放熱性や構造強度を得るためには、酸化物系セラミックス基板より窒化物系セラミックス基板を使用する方が回路基板としては好ましいと言える。
一方、セラミックス基板と金属回路板との接合強度に着目すると前述の接合方法の中では活性金属法が好ましい。活性金属法は、Ti,Hf,Zr,Nb等の活性金属の少なくとも1種を含む金属箔、またはこれら活性金属をAg−Cuろう材に添加したペーストをセラミックス基板と金属回路板との間に塗布した後に、熱処理することにより両部材を一体に接合する方法である。窒化物系セラミックス基板を用いた活性金属法による接合を行う場合には、熱処理後に前記活性金属の窒化物から成る接合層が形成され、より強固な接合状態が形成される。このように活性金属法による窒化物系セラミックスと金属部材との接合体は回路基板として求められる特性を満たしており、パワー半導体素子を搭載した半導体モジュール用基板等の電子回路用基板として広く活用されている。
従来のセラミックス回路基板として、例えば図4に示すようなセラミックス回路基板1が一般に使用されている。このセラミックス回路基板1は、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、窒化珪素(Si)などの焼結体から成るセラミックス基板2表面にろう材層3を介して、銅(Cu)などの導電材料から成る金属回路板4を一体に接合して形成される。また、セラミックス基板2の反りを防止したり、実装機器との接合性を高めたりするために、セラミックス基板2の裏面側にも、ろう材層3を介して裏金属板5が接合されている。さらに、金属回路板4の所定位置には半田などのろう材を使用して半導体チップ,電極端子,コンデンサ,回路基板の温度上昇を測定するサーミスタ,抵抗等の実装部品6が一体に接合される。
上記構成のセラミックス回路基板によれば、低抵抗で通電容量が大きい厚い金属回路板で電極接合部,回路および配線層が形成されているため、特に高出力のトランジスタやパワーモジュール等の実装に使用されるセラミックス回路基板として好適である。
しかしながら、図4に示すような従来のセラミックス回路基板1の組立て工程において、半導体素子6等の実装部品を半田等のろう材で接合しようとすると、実装部品の位置を規制する手段が接合面に存在しないために実装部品の位置ずれが生じ易く、配線位置やボンディング位置にもずれが生じ、半導体装置の製造歩留りが低下する問題点があった。また接合温度によっては、半田やろう材が流出し、隣接する回路層と短絡するため、いずれにしても製品歩留りが大幅に低下してしまう問題点もあった。
そこで上記のような半田付け等による接合時における各種搭載実装部品の位置ずれや半田流れを解消するための従来のセラミックス回路基板として、エポキシなどの樹脂から成るソルダーレジストなどを予め回路部に印刷することが提案されている。
具体的には、感光用エポキシ樹脂を配線基板表面に所定厚さで塗布し、この感光用エポキシ樹脂層上に、突起形成部のみに孔が開けられた露光マスクを載せ、感光用エポキシ樹脂層の突起形成部のみに紫外線を当てて露光を行った後に、現像して余分な樹脂を除去することによって、樹脂から成る位置決め用突起を形成した配線基板も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−12671号公報(請求項1、図1)
しかしながら、近年になって電子機器の高出力化、高密度集積化、高機能化が更に進展し、高出力トランジスタ、パワーモジュールの多用化や、半導体製造装置の高信頼性化が希求される状況下において、実装部品の接合強度をさらに高めるために半田等のろう材が溶ける程度の高温度での接合操作が求められている。すなわち、接合温度を高めてろう材の粘度を低下させ流動性が高い状態で、実装部品の接合面全体にろう材を行き渡らせた状態で接合することにより、接合強度を高め半導体製品の信頼性および耐久性を高めることが技術上の課題となっている。
しかしながら、半田等のろう材が溶ける程度の高温度に耐え、流れ出たり焼失したりしないソルダーレジストはまれであり、特に温度400℃以上の高温条件下でのろう付け接合に使用できるソルダーレジストは現在までに未だ開発されていない。そのため、現状ででは、カーボン製の専用拘束治具を用いて実装部品を拘束した状態で接合することにより、位置ずれを防止する必要があった。しかるに、上記カーボン製の専用拘束治具は高価で耐久性も低い難点があり、また実装部品の拘束作業には高度で複雑な機構が必須であったため、セラミックス回路基板の製造コストが大幅に上昇する問題点があった。
本発明は上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、特に半導体チップ,電極端子,サーミスタ,抵抗などの実装部品の固定位置精度が高く、また実装部品を導電回路層へ接合する際に接合材としての半田やろう材が隣接する回路層や配線層へ流出することを効果的に防止できるセラミックス回路基板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るセラミックス回路基板は、セラミックス基板の少なくとも一方の表面に金属回路板を一体に接合すると共に、この金属回路板に実装部品を接合したセラミックス回路基板において、前記金属回路板表面に凹部が形成されており、この凹部内に実装部品が嵌入され凹部の底面が実装部品の接合面であることを特徴とする。
また、上記セラミックス回路基板において、前記凹部の深さが0.05mm以上であることが好ましい。
さらに、上記セラミックス回路基板において、前記凹部の側面と、この凹部に嵌入固定された実装部品の側面との間隙が0.5mm以下であることが好ましい。
本発明に係るセラミックス回路基板を構成するセラミックス基板は特に限定されるものではなく、絶縁性,放熱性、強度特性等の要求特性に応じて適宜選択できる。具体的には、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si)などの窒化物系セラミックス焼結体、アルミナ(Al)、アルミナとジルコニア(ZrO)との化合物などの酸化物系のセラミックス焼結体から成ることが好ましい。特に高温で使用されることを想定した場合、放熱特性、機械的強度に優れた窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナなどが望ましい。また、高出力の半導体素子を搭載する回路基板には、熱伝導率が高い窒化アルミニウム基板を用いることにより放熱性を高めることが好ましい。
また、上記セラミックス回路基板において、前記金属回路板は銅およびアルミニウムの少なくとも1種の金属から成ることが好ましい。金属回路板は回路層として特に高い通電容量を必要とするため、導電抵抗が小さく厚さが大きい金属回路板で形成されるが、特に導電性および経済性の観点からCu,Alおよびそれらの合金材で構成することが望ましい。
上記セラミックス回路基板において、上記セラミックス基板と金属回路板とを接合するろう材としては、Ag,Cu,Ti,Zr,SiおよびAlから選択される少なくとも1種の元素から構成されることが好ましい。具体的には、質量%でCuを15〜35%、Ti,Zr,SiおよびAlから選択される少なくとも1種の元素を1〜10%、残部が実質的にAgから成る活性金属ろう材組成物が例示される。特に活性金属であるTi,Zrを含有するTi−Ag−Cu系の活性金属ろう材を使用することにより、金属回路板の接合強度を大幅に高めることが可能になる。
上記ろう材組成物を有機溶媒中に分散して調製したろう材ペーストをセラミックス基板表面にスクリーン印刷することにより、金属回路板をセラミックス基板表面に接合するためのろう材層が形成される。
本発明において、前記金属回路板表面には所定の幅および深さを有する凹部が形成される。この凹部は実装部品の取付け位置を規制すると共に、溶融した半田やろう材を貯留して、その流出を防止するために形成される。この凹部の形成方法としては、金型プレス、エッチング処理などの加工方法が適用できる。また、実装部品を金属回路板に接合するろう材と共に凹部を形成しても良い。具体的には、上記金型プレス、エッチング処理などの加工方法により予め凹部を形成したろう材金属箔をセラミックス基板表面に接合する方法、あるいはセラミックス基板上にろう材金属箔を接合した後、エッチング、ホーニング加工などにより凹部を形成する方法などが挙げられる。
金属回路板に形成する上記凹部の深さは、実装部品の位置決めの安定性および、半田やろう材厚さに応じた溶融物量を貯留保持する能力などの観点から0.05mm以上とすることが必要である。この凹部の深さが0.05mm未満である場合には、凹部による実装部品の位置規制効果が発揮されず、半田やろう材上の実装部品がずれてしまうと共に、溶融した半田やろう材を貯留することができず、凹部より外部の領域に半田等がはみ出したり、流出したりするために、短絡等を生じ不適である。
なお、半田やろう材の厚さを考慮した場合には、上記凹部の深さは0.1mm以上であることがより望ましい。また、凹部の深さを増加させるに比例して、半田等の溶融物の貯留保持能力を高めることが可能であるが、実装部品の位置決め安定性の改善効果は少ない。また、上記凹部の深さを0.5mm以上にした場合には、金属回路板の通電面積が減少することに繋がるため、好ましくない。
また、上記凹部の開口の大きさは、実装部品の位置決めの安定性を確保するために、実装部品の接合部の断面積よりも僅かに大きな面積を有するように形成する。具体的には、凹部の側面と、この凹部に搭載固定される実装部品の側面との間隙が0.5mm以下であることが好ましい。すなわち、実装部品の接合面外周より0.5mm以下の張り出し量で外側に張り出した底面を有する凹部を形成することが好ましい。しかしながら、この張り出し量が0.1mm未満となると、実装部品の仕上がり寸法誤差により、凹部に実装部品を嵌入できない場合があるので、上記間隙は0.1〜0.5mmの範囲が好ましい。
上記凹部の側面と、この凹部に搭載固定される実装部品の側面との間隙が0.5mmを超えるように過大になると、その間隙範囲で実装部品にずれを生じることになり、実装部品の取付け位置精度が低下し、部品に接続される配線の位置やボンディング位置もずれ、隣接する配線層と干渉を起こし、何れも半導体製品の動作信頼性および製造歩留りを低下させることに繋がる。この弊害は、特に近年になって半導体製品の高集積化が進行し回路配線幅がより微細化される状況では、重大な解決すべき課題になっている。
本発明に係るセラミックス回路基板は、例えば以下のような手順で製造される。すなわち、前記のようにプレス成形等により所定形状を有する凹部を形成した、厚さが0.1〜0.3mm程度の金属回路板を用意する。一方、セラミックス基板の少なくとも一方の表面に、Ag/Cu/Ti系等のろう材ペーストをスクリーン印刷法等にて印刷して上記金属回路板を接合するための、厚さ10〜20μm程度のろう材層をセラミックス基板表面に形成し、しかる後に金属回路板を上記ろう材層表面に貼り合わせた状態で真空雰囲気中において熱処理し、印刷されたろう材層を介して金属回路板をセラミックス基板表面に一体に接合する。接合する金属回路板は予め所定の回路パターンおよび凹部が形成された金属回路板でもよいが、接合した平板上の金属板上にレジストを塗布し、その後エッチング処理によって所定の回路状パターンおよび凹部を形成しても良い。
次に、上記金属回路板に形成された凹部内に実装部品の接合部分を嵌入し、凹部の底面が実装部品の接合面となるように半田やろう材等の接合材を介して固定され、しかる後に所定の高温度で熱処理を実施する。この際、半田やろう材等の接合材は高温度によって流動性が高い溶融状態になり接合面全体に均一に行き渡る上に、実装部品が凹部の対向する側壁によって対向面方向の接合位置が正確に規制されるため、実装部品は高い接合強度および位置精度で一体に接合される。こうして、実装部品の位置ずれおよび半田流れなどの欠陥がないセラミックス回路基板を、容易にかつ高い製品歩留りで作製することができる。
本発明に係るセラミックス回路基板によれば、金属回路板表面に所定形状の凹部が形成されており、この凹部内に実装部品が嵌入され凹部の底面が実装部品の接合面となるように構成されているため、高温度の熱処理によって半田やろう材等の接合材を介して実装部品を接合固定する際に、実装部品が凹部の対向する側壁によって対向面方向の接合位置が正確に規制されるため、微細な取付け位置の誤差が修正される効果、いわゆるセルフアライメント効果(自己位置修正効果)が得られ、実装部品の位置精度が高いセラミックス回路基板を提供できる。
また、半田やろう材等の接合材は高温度によって流動性が高い溶融状態となり接合面全体に均一に行き渡るため、実装部品を高い接合強度および位置精度で一体に接合することが可能になる。さらに、高温度によって流動性が高い溶融状態にある半田やろう材等の接合材を使用した場合においても、半田等の接合材は凹部によって貯留保持され凹部外に流出することがない。したがって、実装部品の位置ずれおよび半田流れなどの欠陥がないセラミックス回路基板を、容易にかつ高い製品歩留りで作製することができる。
以下、本発明に係るセラミックス回路基板の実施形態について添付図面を参照してより具体的に説明する。
[実施例1〜9および比較例1]
セラミックス基板として厚さ0.635mmの窒化アルミニウム(AlN)基板、窒化珪素(Si)基板およびアルミナ(Al)基板を多数用意し、これらのセラミックス基板の表面上に、Ag/Cu/Ti系のろう材ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、厚さが15μmのろう材層を形成した。さらに、各セラミックス基板の裏面側にも、Ag/Cu/Ti系のろう材ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、裏金属板を接合するための厚さが15μmのろう材層を形成した。
次に、ろう材ペーストが印刷された各セラミックス基板の表裏両面上に、表1に示すような厚さ0.25〜0.3mmである回路用金属板および裏金属板としてのCu板またはAl板をそれぞれ押圧して接触させた状態で、真空度が1×10−4torr以下の雰囲気中において温度800℃で15分間熱処理を実施することにより、上記金属回路用金属板および裏金属板をセラミックス基板に一体に接合することによりCu張りセラミックス基板およびAl張りセラミックス基板を調製した。
しかる後に、各セラミックス基板の表面側に接合した回路用金属板をエッチング処理することにより、表1に示すような深さDが0.03〜0.15mmであり、実装部品との間隙Wが0.08〜0.5mmである凹部を形成した。
一方、比較例1として上記凹部を形成せずに、セラミックス基板表面にエポキシ樹脂性のソルダーレジストを印刷して半田の流れ止め用の突起を形成したセラミックス回路基板を作製した。
次に、上記のように調製した各種のセラミックス回路基板の凹部に厚さが0.05mmであるAg−Cu系ろう材箔(BAG−18)を配設し、さらにそのろう材箔の上面に、接合断面が5mm角である実装部品としてのCu製の電極端子を押し当てることにより、電極端子を凹部に嵌入せしめた状態で温度730℃に加熱して、上記凹部の底面が実装部品の接合面となるように電極端子をろう付接合した。こうして、各実施例および比較例に係るセラミックス回路基板を製造した。
こうして調製された各実施例に係るセラミックス回路基板1aは、図1および図2に示すように、セラミックス基板2の表面側にろう材層3を介して金属回路板4aが一体に接合されており、この金属回路板4aの表面部に形成された凹部7に実装部品6としての電極端子がろう付け接合されており、さらにセラミックス基板2の裏面側には、ろう材層3を介して裏金属板5が一体に接合された構造を有している。
上記のように調製した各実施例および比較例に係るセラミックス回路基板を評価するために、各回路基板について、凹部7に嵌入接合した電極端子のずれが所定位置から0.25mm以上であった回路基板の発生率を測定した。また、電極端子の接合部を目視観察して、凹部7から半田が流れ出た回路基板数および短絡が発生した回路基板数を計数し、その発生率を測定した。測定結果を下記表1に示す。
Figure 2005101353
上記表1に示す結果から明らかなように、金属回路板4a表面に深さDが0.05μm以上であり、凹部側面と実装部品側面との間隙Wが0.1〜0.5mmの範囲である所定形状の凹部7を形成した実施例1〜6に係るセラミックス回路基板1aによれば、凹部7内に実装部品6としての電極端子が嵌入され凹部7の底面が電極端子の接合面となるように構成されているため、高温度の熱処理によって半田やろう材等の接合材を介して実装部品6を接合固定する際に、実装部品6としての電極端子が凹部7の対向する側壁によって対向面方向の接合位置が正確に規制されるため、微細な取付け位置の誤差が修正される効果、いわゆるセルフアライメント効果(自己位置修正効果)が得られ、実装部品6の固定位置精度が高いセラミックス回路基板を提供できた。なお、当然のことながら、使用したAlN基板、Si基板およびAl基板などのいずれの場合においても、セラミックス基板の種類の相違に基づいた上記効果の差異は観察されなかった。
また、半田やろう材等の接合材は高温度によって流動性が高い溶融状態となり接合面全体に均一に行き渡るため、実装部品6としての電極端子を高い接合強度および位置精度で一体に接合することが可能になった。さらに、高温度によって流動性が高い溶融状態にある半田やろう材等の接合材を使用した場合においても、半田等の接合材は凹部7によって貯留保持され凹部7の外部に流出することがない。したがって、実装部品としての電極端子の位置ずれおよび半田流れなどの欠陥がないセラミックス回路基板1aを、容易にかつ高い製品歩留りで作製することができた。
しかしながら、凹部7を形成した場合であっても、その深さDが過小である実施例7および実施例8に係るセラミックス回路基板においては、凹部7による実装部品のセルフアライメント効果および半田流れ防止効果が十分に発揮されないため、ずれの発生率および半田流れによる短絡の発生率が相対的に上昇した。
一方、凹部7を形成せずに、セラミックス基板2の表面にエポキシ樹脂性のソルダーレジストを印刷して半田の流れ止め用の突起を形成した比較例1に係るセラミックス回路基板においては、印刷したソルダーレジストが高温度での接合処理を実施した際に焼失してしまい、電極端子の位置決め効果および半田流れ防止効果が十分に得られず、不良発生率が増加することが再確認できた。
また、本実施例に係るセラミックス回路基板によれば、形成する凹部7の全容積から、この凹部7に嵌入される実装部品6の接合部の容積を差し引いた容積が、溶融したろう材の最大貯留量として容易に計算できる。したがって、従前のように半田流れを引き起こさないように半田量を厳正に管理制御することが不要となり、製造管理が極めて簡素化される顕著な作用効果も得られる。
なお、上記実施例においては、図1に示すように実装部品6の接合面より外方向にやや張り出した形状の底面を有する正方形状の凹部7を金属回路板4aの表面領域内に形成した実施例を示しているが、本発明はこの構成に限定されず、例えば図3に示すように、金属回路板4bの表面領域を突き抜けるように溝状の凹部7aを形成し、この凹部7aに複数の実装部品6,6としての半導体チップや電極端子を嵌入させてろう付け接合した場合においても、前記実施例と同様な作用効果が得られることが確認されている。
本発明に係るセラミックス回路基板の一実施例を示す平面図。 図1に示すセラミックス回路基板の断面図。 本発明に係るセラミックス回路基板の他の実施例を示す平面図。 従来のセラミックス回路基板の構成例を示す断面図。
符号の説明
1,1a,1b セラミックス回路基板
2 セラミックス基板
3 ろう材層
4 金属回路板(金属回路層、銅回路板)
5 裏金属板
6 実装部品(半導体チップ,電極端子,抵抗,コンデンサ,サーミスタ等)
7,7a 凹部
D 凹部の深さ
W 凹部側面と実装部品側面との間隙

Claims (3)

  1. セラミックス基板の少なくとも一方の表面に金属回路板を一体に接合すると共に、この金属回路板に実装部品を接合したセラミックス回路基板において、上記金属回路板表面に凹部が形成されており、この凹部内に実装部品が嵌入され凹部の底面が実装部品の接合面であることを特徴とするセラミックス回路基板。
  2. 請求項1記載のセラミックス回路基板において、前記凹部の深さが0.05mm以上であることを特徴とするセラミックス回路基板。
  3. 請求項1記載のセラミックス回路基板において、前記凹部の側面と、この凹部に搭載固定された実装部品の側面との間隙が0.5mm以下であることを特徴とするセラミックス回路基板。
JP2003334123A 2003-09-25 2003-09-25 セラミックス回路基板 Expired - Fee Related JP4146321B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003334123A JP4146321B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 セラミックス回路基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003334123A JP4146321B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 セラミックス回路基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005101353A true JP2005101353A (ja) 2005-04-14
JP4146321B2 JP4146321B2 (ja) 2008-09-10

Family

ID=34461933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003334123A Expired - Fee Related JP4146321B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 セラミックス回路基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4146321B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007173831A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Internatl Rectifier Corp 高電力密度デバイス用のパッケージ
JP2007258416A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Mitsubishi Materials Corp パワーモジュール用基板およびパワーモジュール並びにパワーモジュール用基板の製造方法
JP2008016552A (ja) * 2006-07-04 2008-01-24 Toppan Printing Co Ltd 部品搭載基板およびその製造方法
JP2008021716A (ja) * 2006-07-11 2008-01-31 Mitsubishi Materials Corp パワーモジュール用基板の製造方法およびパワーモジュール用基板並びにパワーモジュール
EP2179443A1 (de) * 2007-08-09 2010-04-28 Robert Bosch GmbH Baugruppe sowie herstellung einer baugruppe
WO2013080588A1 (ja) * 2011-11-30 2013-06-06 住友電装株式会社 ダイオードの取付構造
JP2014175613A (ja) * 2013-03-12 2014-09-22 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 半導体装置
JP2019041108A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 京セラ株式会社 パワーモジュール用基板およびパワーモジュール
JP2020068360A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 京セラ株式会社 パワーモジュール用基板およびパワーモジュール
WO2020218193A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 デンカ株式会社 セラミックス回路基板および電子部品モジュール
JP2021052206A (ja) * 2015-09-28 2021-04-01 株式会社東芝 半導体モジュールの製造方法
WO2024049183A1 (ko) * 2022-09-02 2024-03-07 주식회사 아모그린텍 세라믹 기판 제조방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7482815B2 (ja) 2021-03-09 2024-05-14 三菱電機株式会社 半導体装置および半導体装置の製造方法

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8018056B2 (en) 2005-12-21 2011-09-13 International Rectifier Corporation Package for high power density devices
JP2007173831A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Internatl Rectifier Corp 高電力密度デバイス用のパッケージ
JP2007258416A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Mitsubishi Materials Corp パワーモジュール用基板およびパワーモジュール並びにパワーモジュール用基板の製造方法
JP4682889B2 (ja) * 2006-03-23 2011-05-11 三菱マテリアル株式会社 パワーモジュール用基板およびパワーモジュール並びにパワーモジュール用基板の製造方法
JP2008016552A (ja) * 2006-07-04 2008-01-24 Toppan Printing Co Ltd 部品搭載基板およびその製造方法
JP2008021716A (ja) * 2006-07-11 2008-01-31 Mitsubishi Materials Corp パワーモジュール用基板の製造方法およびパワーモジュール用基板並びにパワーモジュール
US9233436B2 (en) 2007-08-09 2016-01-12 Robert Bosch Gmbh Assembly and production of an assembly
EP2179443A1 (de) * 2007-08-09 2010-04-28 Robert Bosch GmbH Baugruppe sowie herstellung einer baugruppe
JP2010536168A (ja) * 2007-08-09 2010-11-25 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング コンポーネント並びに該コンポーネント製造方法
US8552306B2 (en) 2007-08-09 2013-10-08 Robert Bosch Gmbh Assembly and production of an assembly
WO2013080588A1 (ja) * 2011-11-30 2013-06-06 住友電装株式会社 ダイオードの取付構造
JP2014175613A (ja) * 2013-03-12 2014-09-22 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 半導体装置
JP2021052206A (ja) * 2015-09-28 2021-04-01 株式会社東芝 半導体モジュールの製造方法
JP7000545B2 (ja) 2015-09-28 2022-01-19 株式会社東芝 半導体モジュールの製造方法
JP2019041108A (ja) * 2017-08-25 2019-03-14 京セラ株式会社 パワーモジュール用基板およびパワーモジュール
JP7207904B2 (ja) 2017-08-25 2023-01-18 京セラ株式会社 パワーモジュール用基板およびパワーモジュール
JP2020068360A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 京セラ株式会社 パワーモジュール用基板およびパワーモジュール
JP7170501B2 (ja) 2018-10-26 2022-11-14 京セラ株式会社 パワーモジュール用基板およびパワーモジュール
WO2020218193A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 デンカ株式会社 セラミックス回路基板および電子部品モジュール
JPWO2020218193A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29
JP7212768B2 (ja) 2019-04-26 2023-01-25 デンカ株式会社 セラミックス回路基板および電子部品モジュール
WO2024049183A1 (ko) * 2022-09-02 2024-03-07 주식회사 아모그린텍 세라믹 기판 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4146321B2 (ja) 2008-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4146321B2 (ja) セラミックス回路基板
JP4334054B2 (ja) セラミックス回路基板
KR20140147090A (ko) 파워 모듈용 기판, 히트싱크가 부착된 파워 모듈용 기판 및 파워 모듈
JP4961165B2 (ja) 電子部品搭載用基板、電子部品および電子装置
JP2009173541A (ja) セラミックス回路基板の製造方法
JP4124040B2 (ja) 半導体装置
JP5966504B2 (ja) はんだ接合構造、パワーモジュール、ヒートシンク付パワーモジュール用基板、並びに、はんだ接合構造の製造方法、パワーモジュールの製造方法、ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法
JP6972174B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2006286754A (ja) 金属−セラミックス接合基板
JP2006228918A (ja) セラミックス回路基板およびそれを用いた半導体モジュール
JP2003100965A (ja) 回路基板の信頼性評価方法及び回路基板
JP3840132B2 (ja) ペルチェ素子搭載用配線基板
JPWO2018131310A1 (ja) 電力用半導体装置及び電力用半導体装置の製造方法
JP2014011423A (ja) パワーモジュール用基板及びその製造方法
JP4496040B2 (ja) 電気素子冷却モジュール
JP6213204B2 (ja) Ag下地層形成用ペースト
JP2005072456A (ja) 電気素子モジュール
JP6160037B2 (ja) 接合体の製造方法、パワーモジュールの製造方法、及び、接合体、パワーモジュール、パワーモジュール用基板
JP2014154571A (ja) パワーモジュール用基板
JP4656126B2 (ja) 半導体装置
JP3447043B2 (ja) 電子部品用パッケージ
JP2005101415A (ja) セラミックス回路基板およびその製造方法
JP4721929B2 (ja) 多層回路基板および電子部品モジュール
JP4496041B2 (ja) 電気素子冷却モジュール
JP7208439B2 (ja) セラミックス回路基板、電子デバイス、金属部材、及びセラミックス回路基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060913

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080617

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080619

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4146321

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130627

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees