JP2005100786A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005100786A
JP2005100786A JP2003332646A JP2003332646A JP2005100786A JP 2005100786 A JP2005100786 A JP 2005100786A JP 2003332646 A JP2003332646 A JP 2003332646A JP 2003332646 A JP2003332646 A JP 2003332646A JP 2005100786 A JP2005100786 A JP 2005100786A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge lamp
dimming
circuit
dimming rate
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003332646A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisafumi Tanaka
寿文 田中
Tomoyuki Nakano
智之 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2003332646A priority Critical patent/JP2005100786A/ja
Publication of JP2005100786A publication Critical patent/JP2005100786A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 立ち消えやチラツキを生じることなく調光率の下限値をより低く制御することが可能な放電灯点灯装置を提供する。
【解決手段】 電源電圧を所定の電圧レベルに変換する電力変換回路7とこの電力変換回路7の出力を所定の周波数を有する交流に変換するインバータ回路8とからなる点灯回路4、および調光信号を受けて点灯回路4の出力電力を制御して高輝度放電灯1を調光制御する調光制御手段6を備え、この調光制御手段6は、調光信号の入力レベルに応じて、予め設定された調光率の所定の基準値から調光率の下限値に向かうほどインバータ回路8の極性反転用のスイッチング周波数が次第に高くなるように制御するようにしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、メタルハライドなどの高輝度放電灯を点灯するための放電灯点灯装置に関するものである。
図11は従来の放電灯点灯装置の概略構成を示すブロック図である。
この放電灯点灯装置は、高輝度放電灯(HID)1、この高輝度放電灯1に電力を供給して点灯させる点灯回路4、この点灯回路4の出力を受けて高輝度放電灯1に高電圧を印加して点灯に至らしめる始動回路5、および高輝度放電灯1の調光率調整用の調光信号を受けて点灯回路4の出力電力を制御して高輝度放電灯1を調光制御する調光制御手段としての制御回路6を主体に構成されている。
そして、上記の点灯回路4は、電源電圧を高輝度放電灯1の点灯状態にするのに必要な電圧レベルに変換する電力変換回路としてのDC/DCコンバータ7と、このDC/DCコンバータ7の出力を受けて所定の周波数を有する交流に変換するインバータ回路8とを含んでいる。
上記構成において、電源スイッチ3をオンにすると、バッテリ等の直流電源2からの電力がDC/DCコンバータ7に入力され、DC/DCコンバータ7で所定の電圧に昇圧された直流電力がインバータ回路8に向けて供給される。
高輝度放電灯1の点灯前の段階では、インバータ回路8は動作を未だ停止しており、したがって、DC/DCコンバータ7の直流電力は、インバータ回路8を介して始動回路5に加わる。そして、始動回路5に蓄積された電圧が所定値以上なると、瞬時に高電圧が高輝度放電灯1の両端に印加されて高輝度放電灯1が始動する。
高輝度放電灯1の始動後は、制御回路6によりインバータ回路8が作動して図示しないスイッチング素子が所定のスイッチング周波数でスイッチングされることによりDC/DCコンバータ7の直流電力が交流化され、この交流電力が始動回路5を介して高輝度放電灯1に加わる。
制御回路6は、外部の図示しない調光器から入力される調光信号に対応した出力電力目標値W0とDC/DCコンバータ7の出力電圧検出値Vdとから出力電流目標値I0を算出し、次いで、この出力電流目標値I0とDC/DCコンバータ7の出力電流検出値Idとの誤差ΔI(=I0−Id)を求め、この誤差ΔIに応じてDC/DCコンバータ7から出力される直流電圧を制御することにより、高輝度放電灯1の調光率を調整するようにしている。
ところで、従来技術では、放電灯点灯装置の点灯回路をインダクタとトライアック等のスイッチから構成し、調光信号の入力レベルに応じて上記スイッチの点弧タイミングを調整する位相制御を行うことで交流電力を制御して高輝度放電灯を調光するようにした技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、この特許文献1に記載されている従来技術では、入力される調光信号の入力レベルが予め設定された調光率の基準値よりも低い場合、立ち消え等が発生しない所定の調光率まで短時間の内に調光し、その後に立ち消えの発生しにくい調光速度で目標の調光率の値まで徐々に調光率を下げて行くようにしている。
特許第3306904号公報
しかしながら、図11に示した構成のようにDC/DCコンバータ7から出力される直流電力のみを制御することによって高輝度放電灯を調光したり、また、上記の特許文献1に記載されているように交流信号の位相制御を行って高輝度放電灯を調光したりするなど、いずれの技術においても、高輝度放電灯の極性反転を行うスイッチング周波数は一定であるため、調光率の下限値を低くすこと、つまりより深い調光点灯を実現することが難しい。
すなわち、従来、メタルハライドなどの高輝度放電灯は、極性反転用のスイッチング周波数が数十Hzから数百Hz程度で点灯されている。それゆえ、極性反転周期として2msec〜100msec程度の時間を要する。この間、高輝度放電灯の放電灯電流は一方向にしか流れず、一方の電極温度は上昇し、他方の電極温度は下降する。高輝度放電灯に供給される放電灯電力が定格電力の場合には放電灯電流は十分大きく、したがって両方の電極温度を十分上昇させることができ、高輝度放電灯を立ち消えやチラツキなく安定して点灯することができる。
しかし、高輝度放電灯の調光率を下げて行ってその下限値に近付くと、従来技術のように同じスイッチング周波数を保って調光制御を行っている限りは、放電灯電流の低下に伴って電極温度が次第に低下し、安定な放電状態を保持できなくなり、立ち消えやチラツキが生じる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、立ち消えやチラツキを生じることなく調光率の下限値をより低く制御することが可能な放電灯点灯装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明にあっては、高輝度放電灯と、この高輝度放電灯に電力を供給して点灯させる点灯回路と、この点灯回路の出力を受けて前記高輝度放電灯を点灯に至らしめる始動回路と、調光率調整用の調光信号を受けて前記点灯回路の出力電力を制御して前記高輝度放電灯を調光制御する調光制御手段とを備え、前記点灯回路は、電源電圧を前記高輝度放電灯の点灯状態にするのに必要な電圧レベルに変換する電力変換回路と、この電力変換回路の出力を受けて所定の周波数を有する交流に変換するインバータ回路とを含む放電灯点灯装置において、次の構成を採る。
すなわち、請求項1記載に係る発明では、前記調光制御手段は、前記調光信号の入力レベルに応じて、予め設定された調光率の所定の基準値から調光率の下限値に向かうほど前記インバータ回路の極性反転用のスイッチング周波数が次第に高くなるように制御するものであることを特徴としている。
請求項2記載に係る発明は、請求項1記載の発明の構成において、前記調光率の所定の基準値は、前記高輝度放電灯の安定点灯時の定格電力出力時に対応した調光率以下の値に設定されていることを特徴としている。
請求項3記載に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の発明の構成において、前記調光制御手段は、前記調光率の基準値および調光率の下限値の少なくとも一方を、前記高輝度放電灯に加わる放電灯電圧の値、あるいは放電灯電流の値に応じて可変するものであることを特徴としている。
請求項4記載に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の発明の構成において、前記調光制御手段は、前記調光率の基準値および調光率の下限値の少なくとも一方を、前記高輝度放電灯の累積点灯時間、あるいは高輝度放電灯の光出力強度に応じて可変するものであることを特徴としている。
請求項5記載に係る発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発明の構成において、前記インバータ回路において、前記高輝度放電灯の安定点灯時の定格出力電力時のスイッチング周波数は10Hz以上5kHz未満の範囲に、また調光信号の入力レベルが調光率の下限値の場合のスイッチング周波数は100Hz以上10kHz未満の範囲になるように設定されていることを特徴としている。
本発明によれば、調光制御手段は、調光信号によって高輝度放電灯の調光率が次第に低下されてその下限値に近付くほど、インバータ回路の極性反転用のスイッチング周波数が次第に高くなるように制御するので、調光率が低下されても平均的な電極温度をある程度高く保つことができる。その結果、立ち消えやチラツキが生じることなく安定した点灯状態を保持することができる。これにより、従来の調光率の下限よりもさらに5〜10%ほど低くまで調光することが可能になる。
また、本発明によれば、スイッチング周波数を増加させることとなる調光率の所定の基準値は、高輝度放電灯の安定点灯時の定格電力出力時に対応した調光率以下の値に設定されているので、スイッチング周波数を高くするに伴って不要な高周波ノイズが発生するのを可能な限り抑えることができる。
また、本発明によれば、調光制御手段は、調光率の基準値および調光率の下限値の少なくとも一方を、高輝度放電灯に加わる放電灯電圧の値、あるいは放電灯電流の値、または高輝度放電灯の累積点灯時間、もしくは高輝度放電灯の光出力強度に応じて可変するので、調光信号の入力レベルのみならず、高輝度放電灯の使用時間の長短に応じて常に適切なスイッチング周波数が設定される。このため、高輝度放電灯の生涯寿命を通じて立ち消えやチラツキが生じることなく安定した点灯状態を保持することができる。
(実施例1)
図1はこの実施例1の放電灯点灯装置の構成を示す回路ブロック図であり、図11に示した従来技術と対応する構成部分には同一の符号を付す。
図1において、1は高輝度放電灯、2はバッテリ等の直流電源、3は電源スイッチ、4は点灯回路、5は始動回路、6は調光制御手段としての制御回路である。そして、点灯回路4は電力変換回路としてのDC/DCコンバータ7、およびインバータ回路8とからなる。
DC/DCコンバータ7は、直流電源2と並列にトランスT1の一次側P1とスイッチング素子Q1とからなる直列回路が接続されている。トランスT1の二次側S1と並列にダイオードD1と平滑コンデンサC1とからなる直列回路が接続されている。
インバータ回路8は、コンデンサC2、ダイオードD2および抵抗R2の直列回路を有し、ダイオードD2に並列に抵抗R1が接続されて始動補助用の回路が構成されている。また、この始動補助用の回路に並列にFET等のスイッチング素子Q2〜Q5からなるフルブリッジ回路が接続されている。
始動回路5は、コンデンサC3、トランスT2の一次側P2とスパークギャップSG1とからなる直列回路、およびトランスT2の二次側S2と高輝度放電灯1とからなる直列回路が互いに並列に接続されてなる。
以上の構成は従来の場合と同様であるが、さらに、この実施例1の特徴として、制御回路6は、図示しない外部の調光器から与えられる調光信号の入力レベルの大きさに応じて、DC/DCコンバータ7の出力電圧が次第に小さくなるように制御するとともに、図3に示すように、予め設定された調光率の所定の基準値から調光率の下限値に向かうほどインバータ回路8の極性反転用のスイッチング周波数が次第に高くなるように制御するように構成されている。
なお、この実施例1における上記の調光率の所定の基準値としては、高輝度放電灯1の安定点灯時の定格電力Wr出力時に対応した調光率(=1)に設定されている。
次に、上記構成の放電灯点灯装置の動作について、図2に示すタイミグチャートを参照して説明する。
電源スイッチ3をオンにすると(時刻t0)、バッテリ等の直流電源2からの電圧Vinが制御回路6およびDC/DCコンバータ7に加わるので、制御回路6は、DC/DCコンバータ7のスイッチング素子Q1をオン/オフ制御することで、所定の電圧に昇圧された直流電力がインバータ回路8に向けて供給される。
高輝度放電灯11は点灯前の段階では開放状態にあり、また、インバータ回路88のフルブリッジ回路は、スイッチング素子Q2,Q5がオン、Q3,Q4がオフの状態で予め固定されているため、始動回路5のコンデンサC3の電圧が次第に上昇する。
そして、コンデンサC3の電圧が所定値以上になるとスパークギャップSG1がブレークダウンしてトランスT2の一次側P2に瞬時に電圧が印加され(時刻tp)、これに伴いトランスT2の二次側S2には一次側P2に印加された電圧の巻数比倍の高電圧(数10kV程度)が発生する。この高電圧により高輝度放電灯1がブレークダウンして高輝度放電灯1がアーク放電に移行して点灯する。高輝度放電灯1の点灯後は、放電灯電圧Vlaは次第に低下していく。
高輝度放電灯1の始動後、制御回路6は、インバータ回路8のスイッチング素子Q2〜Q5を所定のスイッチング周波数でスイッチングし、これによりDC/DCコンバータ7の直流電力が交流化され、この交流電力が始動回路5を介して高輝度放電灯11に加わる。
この場合、制御回路6は、高輝度放電灯1を安定点灯状態(時刻t1)にまで速やかに立ち上げるために、スイッチング素子Q2〜Q5を光束立上電力Wpを経て安定点灯時の定格電力Wr出力時に対応した所定のスイッチング周波数(この場合は、数十Hz〜数百Hz)でもってスイッチングする。
その後、図示しない外部の調光器からの調光信号が制御回路6に入力されると(時刻t2)、制御回路6は、この調光信号の入力レベルに対応して、DC/DCコンバータ7の出力電圧を変化させるとともに、インバータ回路8のスイッチング周波数を変化させる。
すなわち、制御回路6は、調光信号の入力レベルに応じて予め設定されている出力電力目標値W0とDC/DCコンバータ7の出力電圧検出値Vdとから出力電流目標値I0を算出し、次いで、この出力電流目標値I0とDC/DCコンバータ7の出力電流検出値Idとの誤差ΔI(=I0−Id)を求め、この誤差ΔIに応じてDC/DCコンバータ7から出力される直流電圧を制御する。つまり、調光信号の入力レベルが大きい程、DC/DCコンバータ7の出力電圧が小さくなるように制御する。これにより、調光信号が入力されたときには、高輝度放電灯1の放電灯電力Wlaが定格時の電力Wrよりも小さくなる。
さらに、制御回路6は、図3に示すように、調光信号の入力レベルに応じて、予め設定された調光率の所定の基準値(ここでは定格電力に対応した調光率=1)から調光率の下限値に向かうほどインバータ回路8のスイッチング周波数が次第に高くなるように制御する。つまり、調光信号の入力レベルが大きい程、スイッチング周波数が高くなるように(例えば数百Hz〜数kHz程度)なるように制御する。
このような制御を行うことにより、高輝度放電灯1の立ち消えやチラツキが生じることなく安定した点灯状態を保持することができる。その理由について、以下、さらに詳しく説明する。
図4(a)に示すように、高輝度放電灯1は放電灯管内に一対の電極P1,P2を有している。この実施例1の装置おいて、放電管内の両電極P1,P2が同図(b)に示すように定格電力Wrに対応したスイッチング周波数(周期S1)で極性反転されているときには、放電灯管の各電極P1,P2の温度は同図(c),(d)に示すように変化する。すなわち、定格電力付近では放電灯電流Ilaが十分に大きいため、各電極P1,P2は共に電子を放出するのに十分な温度を保っている。
この状態から調光率を下げていく場合に、同じスイッチング周波数を保持したままで放電灯電力Wlaのみを小さくしていくと、放電灯電流Ilaが減少するので電極P1,P2の温度が平均的に低下する。それゆえ、極性反転時間の間に一方の電極温度が反転時に電子を放出できない程度まで低下して点灯状態が不安定になり、その結果、立ち消えやチラツキを引き起こす。
これに対して、図3に示すように、調光率を下げて行くのに従ってスイッチング周波数が次第に高くなるようにすれば、図4(b’)のように、放電灯電流Ilaが減少してもスイッチング周波数(周期S2)が高いと、図4(c’),(d’)に示すように、電極P1,P2が電子を放出できない程度まで温度が低下するのを抑えることができ、立ち消えやチラツキ発生を防止することができる。例えば、車載前照灯の高輝度放電灯1の場合、従来の調光率の下限よりもさらに5〜10%ほど低くまで調光することが可能になる。
(実施例2)
この実施例2における放電灯点灯装置の全体構成は、図1に示した実施例1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
この実施例2の特徴は、調光制御手段としての制御回路6において、高輝度放電灯1の安定点灯時の定格電力Wrの出力時に対応した調光率(=1)よりも低いところに調光率の基準値(放電灯電力Wsに相当)を設定し、この基準値よりも調光率が下がった場合にインバータ回路8のスイッチング周波数を高くするようにしていることである。
すなわち、図5(a)に示すように、調光信号によって調光率が基準値(放電電力Wsに相当)よりも大きく設定されている場合には、スイッチング周波数f1を低く(例えば数十Hz〜数百Hz)設定し、調光率が基準値以下に設定された場合には、スイッチング周波数f2を高く(例えば、数百Hz〜数kHz)設定するようにする。
このようにすれば、調光率が基準値よりも大きくて放電灯電流Ilaが比較的大きな領域ではインバータ回路8は低周波で極性反転し、調光率が基準値以下になって放電灯電流Ilaが小さくなったときに始めてスイッチング周波数が高くなるので、上記の実施例1(図3参照)のように定格電力Wrの出力時に対応した調光率(=1)以下になるとスイッチング周波数を次第に高くして行く場合に比べると、スイッチング周波数の高くなるタイミングが遅れるため、外部へ放射する不要な電磁波ノイズの発生を極力低減できるため都合がよい。
なお、図5(a)では調光率が基準値(放電灯電力Ws)以下になるとスイッチング周波数をf1からf2に切り換えるようにしているが、これに限らず、例えば同図(b)に示すように調光率が基準値(放電灯電力Ws)から下限値(放電灯電力Wb)に至るまでの間、スイッチング周波数をリニアに変化させてもよいし、あるいは、同図(c)に示すように調光率が基準値(放電灯電力Ws)から下限値(放電灯電力Wb)に至るまでの間、スイッチング周波数を曲線状に変化させるようにしてもよい。
(実施例3)
この実施例3における放電灯点灯装置の全体構成は、図1に示した実施例1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
この実施例3の特徴は、調光制御手段としての制御回路6において、調光率の基準値および調光率の下限値を、高輝度放電灯1が安定点灯している定格電力出力時の放電灯電圧Vlaの値、あるいは放電灯電流Ilaの値に応じて可変するようにしていることである。
すなわち、図6に示すように、高輝度放電灯1が安定点灯している定格電力出力時の放電灯電圧Vlaの値、あるいは放電灯電流Ilaの値が小さい場合(これは高輝度放電灯1の寿命初期に該当する)には、これに応じて調光率の基準値(放電灯電力Ws1)および調光率の下限値(放電灯電力Wb1)を小さく設定し、その間では、調光率に応じてスイッチング周波数がf1〜f2までリニアに変化するようにしている。一方、放電灯電圧Vlaの値、あるいは放電灯電流Ilaの値が大きい場合(これは高輝度放電灯1の寿命末期に該当する)には、これに応じて調光率の基準値(放電灯電力Ws3)および調光率の下限値(放電灯電力Wb3)を大きく設定し、その間では、調光率に応じてスイッチング周波数がf1〜f2までリニアに変化するようにしている。
高輝度放電灯1は、図7に示す放電灯電力Wla−放電灯電流Ilaの関係から分かるように、通常、寿命末期に近付くにつれて立ち消えやチラツキが生じる調光下限電力が上昇する。したがって、高輝度放電灯1が安定点灯している定格電力出力時の放電灯電圧Vlaの値、あるいは放電灯電流Ilaの値が大きくなるのに従って高輝度放電灯1の寿命が進んだものと推定することができる。したがって、IlaまたはVlaの大きさに応じて調光率の基準値を放電灯電力で見た場合にWs1→Ws2→Ws3と次第に大きくなるように設定し、これに併せて調光率の下限値も放電灯電力で見た場合にWb1→Wb2→Wb3と次第に大きくなるよに設定することで、高輝度放電灯1の生涯寿命を通じて立ち消えやチラツキのない安定した調光制御を行うことが可能になる。
なお、この実施例3では、放電灯電圧Vlaあるいは放電灯電流Ilaの値に応じて調光率の基準値が次第に大きくなるように設定し、これに併せて調光率の下限値も次第に大きくなるよに設定したが、制御回路6に内部タイマを設けて高輝度放電灯1の累積点灯時間を計測したり、あるいは光センサによって高輝度放電灯1の光出力強度を検出し、高輝度放電灯1の累積点灯時間、あるいは高輝度放電灯1の光出力強度に応じて調光率の基準値を可変したり、調光率の下限値を可変したりすることもできる。
(実施例4)
この実施例4における放電灯点灯装置の全体構成は、図1に示した実施例1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
この実施例4の特徴は、調光制御手段としての制御回路6において、調光率が基準値(放電灯電力Wsに相当)以下になった場合には、調光下限における放電灯電力を放電灯電流の大きさに応じて制限するようにしていることである。すなわち、図8において放電灯電流がIl1,Il2,Il3(Il1<Il2<Il3)であるときには、調光下限の放電灯電力をWb1,Wb2,Wb3(Wb1<Wb2<Wb3)にそれぞれ制限するようにしている。
その理由について以下説明する。
調光率はどこまでも小さくできる訳ではなく、図9に示すように、高輝度放電灯1の寿命が初期か末期かにかかわらず、放電灯電流Ilaが約0.27A付近になると点灯状態が極端に不安定になる。したがって、図10に示すように、調光信号の入力レベルを変えて調光率を次第に下げて行った場合でも、安定した点灯状態を保つ上では放電灯電流は一定値Imin以下にならないように制限する必要がある。
一方、前述のごとく高輝度放電灯1は、図7に示したように、寿命末期に近付くにつれて放電灯電圧Vlaが上昇する。したがって、放電灯電流の下限値Iminが制限されている状態で、高輝度放電灯1の寿命が進んで放電灯電圧Vlaが次第に上昇すると、結果的に調光下限電力もWb1→Wb2→Wb3と次第に増加する。
したがって、高輝度放電灯1の寿命が進むにつれて調光下限電力をWb1→Wb2→Wb3と次第に増加させることにより放電灯電流Ilaを略一定となるよう維持できるため、高輝度放電灯1の生涯寿命を通じて立ち消えやチラツキのない安定した調光制御を行うことが可能になる。また、この実施例4のような制御を行えば、実施例3に比べて制御シーケンスが簡単になるというメリットもある。
本発明の実施例1における放電灯点灯装置の構成を示す回路ブロック図である。 実施例1の放電灯点灯装置の動作説明に供するタイミグチャートである。 実施例1において、調光制御手段による調光率制御に伴う放電灯電力とスイッチング周波数との関係を示す特性図である。 極性反転用のスイッチング周波数と高輝度放電灯の電極温度変化との関係を示す説明図である。 実施例2において、調光制御手段による調光率制御に伴う放電灯電力とスイッチング周波数との関係を示す特性図である。 実施例3において、調光制御手段による調光率制御に伴う放電灯電力とスイッチング周波数との関係を示す特性図である。 高輝度放電灯の寿命に応じた放電灯電流と放電灯電力との関係を示す特性図である。 実施例4において、調光制御手段による調光率制御に伴う放電灯電力とスイッチング周波数との関係を示す特性図である。 高輝度放電灯の点灯安定状態に関して放電灯電流と放電灯電圧との関係を示す特性図である。 実施例4において、調光信号により調光率を下げた場合に放電灯電流の下限値を設定する必要があることを説明するために供する図である。 従来の放電灯点灯装置の構成を示す回路ブロック図である。
符号の説明
1 高輝度放電灯
2 直流電源
4 点灯回路
5 始動回路
6 制御回路(調光制御手段)
7 DC/DCコンバータ(電力変換手段)
8 インバータ回路
Wla 放電灯電力
Vla 放電灯電圧
Ila 放電灯電流
Wr 定格電力
Wp 光束立上電力
Ws 調光率の基準値に対応した放電灯電力
Wb 調光率の下限値に対応した放電灯電力

Claims (5)

  1. 高輝度放電灯と、この高輝度放電灯に電力を供給して点灯させる点灯回路と、この点灯回路の出力を受けて前記高輝度放電灯を点灯に至らしめる始動回路と、調光率調整用の調光信号を受けて前記点灯回路の出力電力を制御して前記高輝度放電灯を調光制御する調光制御手段とを備え、前記点灯回路は、電源電圧を前記高輝度放電灯の点灯状態にするのに必要な電圧レベルに変換する電力変換回路と、この電力変換回路の出力を受けて所定の周波数を有する交流に変換するインバータ回路とを含む放電灯点灯装置において、
    前記調光制御手段は、前記調光信号の入力レベルに応じて、予め設定された調光率の所定の基準値から調光率の下限値に向かうほど前記インバータ回路の極性反転用のスイッチング周波数が次第に高くなるように制御するものであることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記調光率の所定の基準値は、前記高輝度放電灯の安定点灯時の定格電力出力時に対応した調光率以下の値に設定されていることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記調光制御手段は、前記調光率の基準値および調光率の下限値の少なくとも一方を、前記高輝度放電灯に加わる放電灯電圧の値、あるいは放電灯電流の値に応じて可変するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電灯点灯装置。
  4. 前記調光制御手段は、前記調光率の基準値および調光率の下限値の少なくとも一方を、前記高輝度放電灯の累積点灯時間、あるいは高輝度放電灯の光出力強度に応じて可変するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電灯点灯装置。
  5. 前記インバータ回路において、前記高輝度放電灯の安定点灯時の定格出力電力時のスイッチング周波数は10Hz以上5kHz未満の範囲に、また調光信号の入力レベルが調光率の下限値の場合のスイッチング周波数は100Hz以上10kHz未満の範囲になるように設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放電灯点灯装置。

JP2003332646A 2003-09-25 2003-09-25 放電灯点灯装置 Pending JP2005100786A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003332646A JP2005100786A (ja) 2003-09-25 2003-09-25 放電灯点灯装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003332646A JP2005100786A (ja) 2003-09-25 2003-09-25 放電灯点灯装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005100786A true JP2005100786A (ja) 2005-04-14

Family

ID=34460880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003332646A Pending JP2005100786A (ja) 2003-09-25 2003-09-25 放電灯点灯装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005100786A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009259795A (ja) * 2008-03-21 2009-11-05 Seiko Epson Corp 放電灯点灯装置及びその制御方法並びにプロジェクタ
JP2009259794A (ja) * 2008-03-21 2009-11-05 Seiko Epson Corp 放電灯点灯装置及びその制御方法並びにプロジェクタ
WO2010001435A1 (ja) * 2008-06-30 2010-01-07 株式会社MERSTech 照明制御装置
JP2010176915A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 放電灯点灯装置およびそれを用いた照明器具
JP2013533600A (ja) * 2010-08-11 2013-08-22 オスラム ゲーエムベーハー 定格電力範囲外での高圧放電ランプの駆動方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009259795A (ja) * 2008-03-21 2009-11-05 Seiko Epson Corp 放電灯点灯装置及びその制御方法並びにプロジェクタ
JP2009259794A (ja) * 2008-03-21 2009-11-05 Seiko Epson Corp 放電灯点灯装置及びその制御方法並びにプロジェクタ
US8008868B2 (en) 2008-03-21 2011-08-30 Seiko Epson Corporation Discharge lamp starter, method for controlling the same, and projector
US8120282B2 (en) 2008-03-21 2012-02-21 Seiko Epson Corporation Discharge lamp lighting device, control method for the same, and projector
WO2010001435A1 (ja) * 2008-06-30 2010-01-07 株式会社MERSTech 照明制御装置
JP4481366B2 (ja) * 2008-06-30 2010-06-16 株式会社MERSTech 照明制御装置
JPWO2010001435A1 (ja) * 2008-06-30 2011-12-15 株式会社MERSTech 照明制御装置
JP2010176915A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 放電灯点灯装置およびそれを用いた照明器具
JP2013533600A (ja) * 2010-08-11 2013-08-22 オスラム ゲーエムベーハー 定格電力範囲外での高圧放電ランプの駆動方法
US9204520B2 (en) 2010-08-11 2015-12-01 Osram Gmbh Method for operating a high-pressure discharge lamp outside the nominal power range thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008052998A (ja) 高圧放電灯点灯装置及び照明器具
JP2007115660A (ja) 高圧放電ランプ点灯装置及び照明装置
JP4171285B2 (ja) 高圧放電灯の点灯方法および点灯装置
JP2010108659A (ja) 高圧放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具並びに照明システム
JP2010044979A (ja) 高圧放電灯点灯装置、照明器具
JP2010108657A (ja) 放電灯点灯装置及び照明器具
JP5121517B2 (ja) 放電灯点灯装置、照明装置
JP4089627B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP2005100786A (ja) 放電灯点灯装置
JP2010010074A (ja) 放電灯点灯装置
JP2010198875A (ja) 放電灯点灯装置及び照明器具
JP2014191261A (ja) プロジェクター及び駆動制御方法
JP4178465B2 (ja) 高圧放電ランプ点灯装置および照明器具
JP4019807B2 (ja) 高圧放電灯点灯装置
US20090278468A1 (en) Device and Method for Operating a High-Pressure Discharge Lamp
JP2010080137A (ja) 高圧放電灯点灯装置、照明器具
JP4883292B2 (ja) 高圧放電灯点灯装置及び高圧放電灯の調光方法
JP2007149408A (ja) 放電灯点灯装置及び照明器具
JP2006252907A (ja) 無電極放電灯点灯装置およびそれを用いる照明器具
JP2002352990A (ja) 放電灯点灯装置
JP2009199876A (ja) 放電灯点灯装置及びこの放電灯点灯装置を備える照明器具
JP4753963B2 (ja) 放電灯点灯装置、照明装置
JP4117562B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP2003133096A (ja) 放電灯点灯装置
JP2010055828A (ja) 放電灯点灯装置及びそれを用いた前照灯並びに車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20060901

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20090407

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A521 Written amendment

Effective date: 20090428

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091006