JP2005100731A - アルカリ亜鉛一次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】重負荷特性と安全性を同時に改善することができる密封型のアルカリ亜鉛一次電池を提供する。
【解決手段】負極104を構成する亜鉛合金粒子の平均粒径(D50)が、90μmから150μmの範囲であり、亜鉛合金粒子中の150μm以上の粒径を有する負極亜鉛合金粒子が、亜鉛合金粒子全体の0〜10質量%の範囲であり、且つ絶縁ガスケット106の環状側壁部110内側に耐熱性リング109が配置され、前記耐熱性リングの外径が前記環状側壁部の内径以内であり、且つ前記耐熱性リングの内径が前記絶縁ガスケットのフランジ部111の直径の約65%以上とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルカリ亜鉛一次電池に関し、特に重負荷放電および安全性において改善されたアルカリ亜鉛一次電池に関する。
近年、ディジタルカメラや、ポータブル音響機器などのような携帯型電子機器が急速に普及し、これに使用される電池に対して重負荷特性を改善することが求められている。
この要求に対する改善策として、正極活物質としてオキシ水酸化ニッケル系化合物を用いたアルカリ亜鉛一次電池が開発され、実用化されている。この電池は、正極活物質としてオキシ水酸化ニッケル系化合物を、また負極活物質として亜鉛合金粒子を用い、アルカリ溶液を電解液として用いることにより円筒型の一次電池とするものである。
ところで、このような重負荷特性を改善した電池においては、負極の自己放電などによって、水素ガスが発生し、最悪の場合、電池が破裂する可能性もないとはいえない。そこで、従来、このような電池において、水素ガス発生による電池の破裂を防止する方法が各種開発されている。
その1つの手段として、円筒型電池の一種であるアルカリ乾電池では誤使用時等に発生する内部ガスを電池外部にスムーズに放出するため、ガスケットに亀裂が発生しやすいように薄肉部を設けることが行われている。このような防爆構造を備えた電池において、高温とガス発生が同時に起こる場合に、ガスケットが熱変形して薄肉部に亀裂を生じず結果的に破裂に至ることを回避するために硬質材料からなるリング状支持体を設けることが知られている(特許文献1参照)。
しかし、この場合、リング状支持体の内径が環状連結部(フランジ部)の二分の一以下であるため、約80℃以下の極端な発熱を伴わないガス発生の場合、例えば誤使用による充電により内部ガスが発生する場合、ガスケットに亀裂が入る圧力が極度に高くなり、結局破裂してしまうことがあった。特にサイズの小さい電池、例えば単三形や単四形電池においては破裂する傾向が顕著に見られた。
他の方法として、オキシ水酸化ニッケル系化合物を正極活物質とし、亜鉛合金粒子を負極としたアルカリ電池において、亜鉛合金粒子の粒度分布を改善するととにより、ガス発生を抑制し、かつパルス放電特性を改善することが知られている(特許文献2参照)。しかしこの手段によれば、パルス放電特性を改善するために亜鉛合金粒子の粒径を制御しており、そのために負極活物質の反応性が高くなり、その結果、複数個直列短絡等の安全性試験において電池が破裂するおそれがあった。
このように、重負荷特性と、電池の安全性は、二律背反の関係にあり、これらをともに改善することは困難であった。
特開平7−105925号公報 特開2003−17077号公報
本発明は、オキシ水酸化ニッケル系化合物を正極活物質として用いたアルカリ一次電池における従来の問題を解決するためになされたもので、重負荷特性と安全性を同時に改善することができる電池を提供することを目的としている。
第1の本発明は、正極及び負極の発電要素を収容する容器の開口縁と、容器内のガス圧力により亀裂を生じる薄肉部を備えたフランジ部と絶縁体を兼ねる環状側壁部と内部支持部とを有する絶縁ガスケットとを、内周方向に屈曲させることにより密封口できる電池であって、
前記負極を構成する亜鉛合金粒子の平均粒径(D50)が、90μmから150μmの範囲であり、前記亜鉛合金粒子中の150μm以上の粒径を有する負極亜鉛合金粒子が、前記亜鉛合金粒子全体の0〜10質量%の範囲であり、且つ前記絶縁ガスケットの環状側壁部内側に耐熱性リングが配置され、前記耐熱性リングの外径が前記環状側壁部の内径以内であり、且つ前記耐熱性リングの内径が前記絶縁ガスケットのフランジ部直径の約65%以上であることを特徴とするアルカリ亜鉛一次電池である。
前記第1の本発明において、前記耐熱性リングの厚さが、前記金属封口板の底部と前記絶縁ガスケットのフランジ部との間の距離の70〜100%であることが好ましい。
第2の本発明は、正極及び負極の発電要素を収容する容器の開口縁と、容器内のガス圧力により亀裂を生じる薄肉部を備えたフランジ部と絶縁体を兼ねる環状側壁部と内部支持部とを有する絶縁ガスケットとを、内周方向に屈曲させることにより密封口できる電池であって、
前記負極を構成する亜鉛合金粒子の平均粒径(D50)が、90μmから150μmの範囲であり、前記亜鉛合金粒子中の150μm以上の粒径を有する負極亜鉛合金粒子が、前記亜鉛合金粒子全体の0〜10質量%の範囲であり、且つ前記金属封口板と前記絶縁ガスケットのフランジ部の間に金属板を配置し、前記絶縁ガスケットの環状側壁部内側であって前記金属板と前記絶縁ガスケットのフランジ部間に耐熱性リングが配置され、前記耐熱性リングの外径が前記環状側壁部の内径以内であり、且つ前記耐熱性リングの内径が前記絶縁ガスケットのフランジ部直径の約65%以上であることを特徴とするアルカリ亜鉛一次電池である。
前記第2の本発明において、前記耐熱性リングの厚さが、前記フランジ部と前記金属板との距離の70〜100%であることが好ましい。
なお、本発明においては、平均粒径は、乾式レーザ回折式粒度測定装置で計測(HEROS−DOROS方式)することができる。
上記本発明によれば、重負荷特性が向上するとともに、水素ガス発生による電池破裂の可能性を効果的に抑制することができる。特に本発明は、JIS規格の単三形、単四形、あるいはこれらに相当する規格の密閉型電池に適用して効果がある。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態の単三形アルカリ電池の断面図である。
この図において、101は正極端子を兼ねる有底円筒形の金属缶(容器)であり、この金属缶101内には円筒状に加圧成形した正極合剤102が充填されている。正極合剤102は、オキシ水酸化ニッケル系化合物粉末と黒鉛粉末とを混合し中空円筒状に成型した成形体を、金属缶101内に収納し所定の圧力で加圧成形したものである。また、正極合剤102の中空部には、有底円筒状のセパレータ103を介してゲル状負極104が充填されている。ゲル状負極104内には真鍮製の負極集電棒105が挿着されており、この負極集電棒105の上端部がゲル状負極104より突出するように設けられている。負極集電棒105の突出部外周面及び金属缶101の上部内周面に接して、内部支持部112と、環状側壁部110と、この内部支持部112および環状側壁部110の下部に薄肉部113を設けたフランジ部111とを形成した二重環状の絶縁ガスケット106が配設されている。この絶縁ガスケット106の環状側壁部110の内側に、耐熱性リング109が配置されている。また、負極端子を兼ねる帽子形の金属封口板108が負極集電棒105の頭部に当接するように配設されている。そして、金属缶101の開口縁を内方に屈曲させることにより、絶縁ガスケット106及び金属封口板108で金属缶101内を密封口している。
以下、前記電池を主として構成する正極材料、負極材料、絶縁ガスケット、及び耐熱性リングについて順次説明する。
(正極材料)
本発明において正極合剤は、正極活物質、導電材、電解液、バインダー等を混合して正極合剤とし、これを成形して正極合剤成形体としたものであり、本発明で用いる正極活物質としては、ニッケル化合物、特に、水酸化ニッケル、オキシ水酸化ニッケル等の水酸化ニッケル系化合物の粒子を主体とするものが重負荷特性において優れており、これらの内、オキシ水酸化ニッケルが高濃度である程、電池電圧が高く、放電容量も増すという点で望ましい。
さらに、亜鉛もしくはコバルト単独あるいはその両方を共晶している水酸化ニッケル系化合物、特に、共晶オキシ水酸化ニッケルは、低電解液比率でもその構造変化を少なくでき、安定した放電が行えるので好ましい。オキシ水酸化ニッケル等の水酸化ニッケル系化合物に共晶させる亜鉛もしくはコバルトの量としては、1〜12%、特に、4〜7%の範囲が好ましい。亜鉛の量が1%範囲を下回ると、利用率低下の問題が発生し、条件によっては正極が膨潤するため電池の形状が変化し、また12%を上回ると、相対的にニッケル純度が低下し、比重低下により容量密度が低下して高容量化に適さなくなるためである。
また、かかる共晶粒子を含め、水酸化ニッケル系化合物粒子の表面は、オキシ水酸化コバルト、四酸化三コバルト、三酸化二コバルト、一酸化コバルト、水酸化コバルト、金属ニッケル、金属コバルトより選ばれる少なくとも一つの物質により表面被覆されていることが、電気伝導度の高い物質により表面被覆されることで、正極全体の電気伝導性が高まり、放電容量、高率放電特性が向上するので望ましい。かかる被覆層の量は、正極活物質に対して、2.0〜6.0質量%の範囲が望ましい。被覆層の量がこの範囲を上回ると、コスト高の問題が生じ、またこの範囲を下回ると、集電性低下の問題が生じて好ましくない。
さらに、高導電性の高次コバルト化合物を被着させた複合オキシ水酸化物とすることが、オキシ水酸化ニッケル粒子同士の電子導電性を確保する理由で特に好ましい。前記表面に被着するコバルト化合物としては、出発原料として、例えば、水酸化コバルト(Co(OH))、一酸化コバルト(CoO)、三酸化二コバルト(Co)、などをあげることができ、これを酸化処理してオキシ水酸化コバルト(CoOOH)、四酸化三コバルト(Co)などの高導電性高次コバルト酸化物に転化させる。
(負極材料)
本発明で用いられる負極材料は、負極活物質である亜鉛合金を主成分とする負極材料であり、公知の二酸化マンガン−亜鉛一次電池で使用されている無水銀、無鉛の亜鉛ゲルを用いることができる。この負極活物質である亜鉛合金粒子を、アルカリ電解液及び増粘剤と混合し、ゲル化させることで負極材料が構成される。
本発明において用いる亜鉛合金は、無汞化亜鉛合金として知られている水銀及び鉛を含まない亜鉛合金を用いることができる。具体的には、インジウム0.06質量%、ビスマス0.014質量%、アルミニウム0.0035質量%を含む亜鉛合金が、水素ガス発生の抑制効果があり望ましい。特にインジウム、ビスマスは放電性能を向上させるため望ましい。負極作用物質として純亜鉛ではなく亜鉛合金を用いることが好ましい理由は、アルカリ性電解液中での自己溶解速度を遅くし、密閉系の電池製品とした場合の電池内部での水素ガス発生を抑制して、漏液による事故を防止するためである。しかしながら、本発明の負極活物質はこれに限定されるものではなく、通常アルカリ電池において用いられている亜鉛合金粒子であれば使用可能である。
レーザ回折式の粒度分布測定装置によって測定した、本実施の形態の亜鉛合金粒子の平均粒径(D50)は、90〜150μmの範囲のものであることが好ましい。
この平均粒径(D50)が90μmより小さいと、電解液中で負極活物質である亜鉛の溶解による水素ガス発生が激しくなり、電池内を常圧密閉系に維持することが困難になるため、好ましくない。一方、150μmより大きいと重負荷特性が著しく低下するため好ましくない。より好ましくは100〜150μmであり、さらにより好ましくは110〜150μmである。
また、本発明の亜鉛合金粒子において、150μm以上の粒子の占める割合が、0〜10質量%であることが好ましい。150μm以上の亜鉛合金粒子の、負極を構成する亜鉛合金粒子全体に占める割合が、10質量%より大きいと、重負荷特性が著しく低下するため好ましくない。150μm以上の粒子が占める割合は、0質量%が最も好ましく、より好ましくは、0〜8質量%であり、さらにより好ましくは、0〜5質量%である。
本実施の形態において、負極材料に用いられる増粘剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、CMC、アルギン酸などを用いることができる。特に、ポリアクリル酸が、強アルカリに対する耐薬品性に優れているため好ましい。
この負極材料中に占める亜鉛合金粒子の割合は、55〜65質量%の範囲であることが好ましい。負極に用いられる粉末の負極に占める割合が55質量%より小さいと、亜鉛合金粒子間の接触が十分に保てず、負極全体にわたる集電性を損ない、重負荷特性が著しく低下するため、好ましくない。一方、65質量%より大きい場合には、放電反応に必要な電解液が不足し、重負荷特性が著しく低下するため、好ましくない。好ましくは、57〜63質量%であり、より好ましくは、59〜61質量%である。
(絶縁ガスケット)
本実施の形態の絶縁ガスケット106の詳細を図3に示す。図3は、図1の要部拡大断面図である。図3において、絶縁ガスケット106は、電池容器101の内面に接する環状側壁部110と、負極集電棒105に接する内部支持部112と、これらを連接する円盤状のフランジ部111とからなっている。また、このフランジ部111には、電池内圧が上昇した場合、亀裂を生じて内部のガスを外部に放出するための薄肉部113を備えている。この絶縁ガスケット106は、可撓性を有する材料であることが好ましく、ポリアミド樹脂のような合成樹脂材料で構成することが好ましい。
(耐熱性リング)
本実施の形態の耐熱性リングの詳細を、図1の本実施の形態の電池の封口部要部拡大図である図3に示す。本実施の形態において、耐熱性リング109は、絶縁ガスケット106の、環状側壁部110内壁面に対向して配置され、電池内圧上昇時に絶縁ガスケットのフランジ部111にある薄肉部113が不必要に破裂するのを防止するために使用されるもので、円筒状の部材で構成されている、
前記絶縁ガスケット110の環状側壁部の内面に配置できるように、耐熱性リング109の外径Aは、絶縁ガスケット106の環状側壁部110の内径B以下であることが必要である。また、その耐熱性リング109の内径Cは、絶縁ガスケット106のフランジ部111の直径Bの65%以上であることが好ましい。より好ましくは、65〜90%の範囲で、さらに好ましくは、75〜90%の範囲である。耐熱性リング109の内径がこの範囲を下回った場合、容器内圧の上昇に伴ってフランジ部111の薄肉部113に破裂が発生してしまうため、好ましくない。
また、耐熱性リング209の厚さDは、絶縁ガスケット210のフランジ部111と金属封口板108の底部とで形成される距離Eの70〜100%であることが好ましい。耐熱性リングの厚さDが、この範囲より下回った場合、耐熱性リングを配置する効果が発揮されない。より好ましくは、80〜100%の範囲である。
本発明の耐熱性リングは、鉄等の金属、セラミック、ガラス強化材料などの硬質材料で、且つ耐熱性材料であることが好ましい。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態は、金属封口板と、絶縁ガスケットとの間に、金属板を挿入することを特徴としていること以外は、前記図1の第1の実施の形態と異なるところはない。以下、図2に本実施の形態の電池の単三形アルカリ電池の断面図を示す。
この金属板207は、該電池の封口部、すなわち、円筒状容器201、金属封口板208、絶縁ガスケット210、負極集電棒205、及び耐熱性リング209を相互に位置決めし、それぞれを固定する機能を果たしている。また、この金属板207は、中心に貫通孔を有する円盤状をしており、金属封口板208の底部に接し、また、絶縁ガスケット210の外側環状側壁部内面と、絶縁ガスケット210の内側環状側壁部外面に接して配置されている。この金属板には、絶縁ガスケットの底面薄肉部213が破裂してガスが噴出した場合、これを金属封口板208に形成した通気口を経由して外部に導出できるように貫通孔が形成されていることが好ましい。
この金属板は、硬質材料であれば使用可能であり、鉄などの金属材料や、プラスチック材料が好ましい。
図4に本実施の形態の電池の封口部の拡大図を示す。図4に見られるように、本実施の形態の金属板207を配置した場合、耐熱性リング209の厚さDは、絶縁ガスケット210のフランジ部211と金属板207とで形成される距離Eの70〜100%であることが好ましい。耐熱性リングの厚さが、この範囲より下回った場合、耐熱性リングを配置する効果が発揮されない。
以上に記載したように、本実施の形態の電池は、金属板207を電池封口部に配置したこと以外は、前記第1の実施の形態と異なるところはないので、これら共通部分についての説明は省略する。
(実施例1〜4および比較例1〜6)
正極活物質としてオキシ水酸化ニッケル系化合物を、負極活物質として下記表1に示す粒径分布を有する亜鉛合金粒子を用い、絶縁ガスケット、鉄製の耐熱性リング及び金属板を用いて、図1または図2に示す構造の密閉型単三電池を組み立てた。耐熱性リングの寸法は表1に示すとおりとした。さらに比較例として、表1に示すように、耐熱性リングを用いない場合、150μm以上の大粒径の粒子を多量に含む亜鉛合金粒子を用いた場合、耐熱性リングの内径および厚さが本発明の範囲を下回った場合、及び亜鉛合金粒子の平均粒径が本発明の範囲を下回った場合の密閉型単三電池を同様に組み立てた。
Figure 2005100731
これらの電池を用いて、4個直列順装填短絡試験および1A充電試験を行い、電池破裂の有無を確認した結果を、表2に示す。表2中、4個直列順装填短絡試験及び1A充電試験は、100セット試験した内の破裂した電池の数を示した。
また、1.2Aパルス放電試験、漏液試験(45℃93RH150日)、ガス発生試験を行った結果を表3に示す。
Figure 2005100731
Figure 2005100731
表2から明らかなように、耐熱性リングを設けることにより、電池の破裂を回避できることが明かとなった。しかし、耐熱性リングの内径が小さい場合、比較例3のようにガス発生と高温が同時に発生する場合は、効果が得られるが、それほど高温を伴わない場合では、薄肉部に亀裂を生じる圧力が高くなり、破裂してしまう。よって耐熱性リングの内径は、フランジ部の65%以上であることが望ましいことが判明した。また耐熱性リングの厚さが、金属板または、金属封口板と、絶縁性ガスケットとの距離の70%未満である場合には、高温を伴うガス発生時にフランジ部の変形を完全には抑制できないため、耐熱性リングの厚さは70%以上であることが望ましいことも判明した。
また、表3から明らかなように、亜鉛合金の平均粒径が約150μmより大きい場合には、亜鉛の表面積が小さくなるため、重負荷放電性能の低下につながる。また、亜鉛合金の平均粒径が約90μmより小さい場合には、亜鉛の自己放電による水素ガス発生が激しくなり、密閉系の電池において漏液特性に影響することが分かる。しかし、平均粒径が150μm以下であっても、150μm以上の亜鉛合金が10質量%より多く含まれる場合は、重負荷特性が低下するため、好ましくない。0質量%が最も好ましい。好ましくは、0〜8質量%、より好ましくは、0〜5質量%である。
さらに、表3から、平均粒径が90〜150μmの範囲であり且つ150μm以上の亜鉛合金が0〜10質量%の範囲である場合、重負荷特性および漏液特性に優れるが、重負荷特性に優れると同時に複数個の電池を直列短絡させると発熱を伴い、絶縁ガスケットのフランジ部を激しく変形させ、最終的に破裂に至る可能性が高くなる。
しかし、前記範囲の亜鉛合金を用いても、耐熱性リングを使用すれば、破裂の危険を回避できるため、重負荷特性および漏液特性、安全性のすべてに優れた電池を提供できることが明かとなった。
本発明の1実施の形態の電池を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態の電池を示す断面図である。 本発明の1実施の形態の電池の封口部の要部拡大図である。 本発明の他の実施の形態の電池の封口部の要部拡大図である。
符号の説明
101,201…金属缶
102,202…正極合剤
103,203…セパレータ
104,204…ゲル状負極
105,205…負極集電棒
106,206…絶縁ガスケット
207…金属板
108,208…金属封口板
109,209…耐熱性リング
110,210…環状側壁部
111,211…フランジ部
112,212…内部支持部
113,213…薄肉部

Claims (4)

  1. 正極及び負極の発電要素を収容する容器の開口縁と、容器内のガス圧力により亀裂を生じる薄肉部を備えたフランジ部と絶縁体を兼ねる環状側壁部と内部支持部とを有する絶縁ガスケットとを、内周方向に屈曲させることにより密封口できる電池であって、
    前記負極を構成する亜鉛合金粒子の平均粒径(D50)が、90μmから150μmの範囲であり、前記亜鉛合金粒子中の150μm以上の粒径を有する負極亜鉛合金粒子が、前記亜鉛合金粒子全体の0〜10質量%の範囲であり、且つ前記絶縁ガスケットの環状側壁部内側に耐熱性リングが配置され、前記耐熱性リングの外径が前記環状側壁部の内径以内であり、且つ前記耐熱性リングの内径が前記絶縁ガスケットのフランジ部直径の約65%以上であることを特徴とするアルカリ亜鉛一次電池。
  2. 前記耐熱性リングの厚さが、前記金属封口板の底部と前記絶縁ガスケットのフランジ部との間の距離の70〜100%であることを特徴とする請求項1記載のアルカリ亜鉛電池。
  3. 正極及び負極の発電要素を収容する容器の開口縁と、容器内のガス圧力により亀裂を生じる薄肉部を備えたフランジ部と絶縁体を兼ねる環状側壁部と内部支持部とを有する絶縁ガスケットとを、内周方向に屈曲させることにより密封口できる電池であって、
    前記負極を構成する亜鉛合金粒子の平均粒径(D50)が、90μmから150μmの範囲であり、前記亜鉛合金粒子中の150μm以上の粒径を有する負極亜鉛合金粒子が、前記亜鉛合金粒子全体の0〜10質量%の範囲であり、且つ前記金属封口板と前記絶縁ガスケットのフランジ部の間に金属板を配置し、前記絶縁ガスケットの環状側壁部内側であって前記金属板と前記絶縁ガスケットのフランジ部間に耐熱性リングが配置され、前記耐熱性リングの外径が前記環状側壁部の内径以内であり、且つ前記耐熱性リングの内径が前記絶縁ガスケットのフランジ部直径の約65%以上であることを特徴とするアルカリ亜鉛一次電池。
  4. 前記耐熱性リングの厚さが、前記フランジ部と前記金属板との距離の70〜100%であることを特徴とする請求項3に記載のアルカリ亜鉛一次電池。
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