JP2005098431A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 頻繁に変速操作が行われる走行状態にも対応して、摩擦係合要素を熱害から保護することのできる自動変速機の変速制御装置を提供する。
【解決手段】 TCU50は、各摩擦係合要素の蓄熱量を演算し、演算した各摩擦係合要素の蓄熱量Qの何れかが許容値Q1よりも高い場合に、自動変速制御における各変速段への変速タイミングを通常時よりも早い変速タイミングに設定する。変速タイミングを早めることにより、変速時に締結動作する摩擦係合要素のディスク差回転数を減少させ、摩擦係合要素を締結動作させる際の発熱量を抑制する。従って、連続した屈曲路の走行時等のように、同一の変速段への変速が短時間の間に頻繁に行われる走行状態においても、摩擦係合要素の蓄熱量を抑制することができ、各摩擦係合要素を熱害から的確に保護することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、複数の変速歯車列等からなる動力伝達経路を切り換えて自動的に変速操作を行う変速クラッチ等の摩擦係合要素を備えた自動変速機の変速制御装置に関する。
従来より、車両においては、変速クラッチやブレーキ等の摩擦係合要素を選択的に締結制御することで、複数の変速歯車列等からなる動力伝達経路を切り換えて自動的に変速操作を行う自動変速機が広く採用されている。
ところで、近年においては、エンジンの高出力化や自動変速機の変速品質向上等を目的として自動変速機の変速時間(摩擦係合要素の締結動作時間)が増加される傾向にあり、これに伴い、自動変速機においては、変速に供する摩擦係合要素の締結動作時の発熱量が増加する傾向にある。この場合、変速動作時の発熱によって高温となった摩擦係合要素は、主として自動変速機の作動油(ATF)との熱交換等によって当該ATFの油温と同等の温度まで冷却されることから、ATFの油温上昇を抑制することは、各摩擦係合要素のフェーシングを焼損等の熱害から保護するための重要な要件となる。そこで、例えば、特許文献1には、ATFの油温を検出し、検出した油温が所定温度以上であるときに、エンジンの発生トルクを継続的に低減させる技術が開示されている。
特開平10−169483号公報
しかしながら、各摩擦係合要素で発生した熱がATFとの熱交換によって冷却されるまでには所定の放熱時間を必要とし、放熱が完了するまでの間は、摩擦係合要素の温度とATFの温度との間に所定の温度差が発生する。従って、上述の特許文献1に開示された技術のように、単に、ATFの油温上昇を抑制しただけでは、摩擦係合要素の熱害対策としては不十分な場合がある。すなわち、特に、連続した屈曲路の走行時等には、変速制御が繰り返し行われて同一の摩擦係合要素が短時間の間に頻繁に締結動作される場合があり、このような場合、ATFの油温が低い場合でも、多量の熱が摩擦係合要素に蓄熱されてフェーシングの焼損等を発生する虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、頻繁に変速制御が行われる走行状態にも対応して、摩擦係合要素を熱害から保護することのできる自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数の摩擦係合要素を選択的に締結制御して変速機の変速制御を行う自動変速機の変速制御装置において、変速動作時に締結動作する上記摩擦係合要素の発熱量を演算する発熱量演算手段と、非変速動作時の上記摩擦係合要素の放熱量を演算する放熱量演算手段と、上記発熱量演算手段で演算した発熱量と上記放熱量演算手段で演算した放熱量とに基づいて上記摩擦係合要素毎の蓄熱量を演算する蓄熱量演算手段と、上記蓄熱量演算手段で演算した蓄熱量が設定値以上の上記摩擦係合要素が存在するとき、少なくとも、蓄熱量が設定値以上の上記摩擦係合要素を用いた変速段へのアップシフトタイミングを蓄熱量が設定値以下のときより早いタイミングに設定する変速タイミング設定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の自動変速機の変速制御装置によれば、頻繁に変速制御が行われる走行状態にも対応して、摩擦係合要素を熱害から保護することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図面は本発明の一形態に係わり、図1は自動変速機の制御系全体を示すブロック図、図2は変速機の概略を示すスケルトン図、図3は変速制御装置の回路図、図4は変速マップ設定ルーチンのフローチャート、図5は変速マップの特性線図、図6はクラッチ差回転数と入力トルクとの関係を示すマップ、図7は演算したクラッチ蓄熱量の推移の一例を示すタイムチャートである。
図1において、符号1はエンジンを示し、このエンジン1のクランク軸1a(図2参照)にトルクコンバータ2を介して変速機3が連設されている。
図2に示すように、トルクコンバータ2は、エンジン1に連設するコンバータケース4内でエンジン1のクランク軸1aに接続されるフロントカバー5と、フロントカバー5に連結されたポンプ側ケース6とを有して要部が構成されている。ポンプ側ケース6内にはポンプインペラ7が設けられており、このポンプインペラ7には、変速機3の入力軸9に直結されたタービンランナ8が対設されている。また、ポンプ側ケース6には油圧ポンプシャフト10を介してオイルポンプ11が連結されており、オイルポンプ11は、クランク軸1aを介して入力されるエンジン1の駆動力によって直接的に回転駆動される。
オイルポンプ11は、変速機3内の作動油(ATF)に油圧を発生させるものであり、このオイルポンプ11により発生した油圧は、トルクコンバータ2に供給されるとともに、変速機3の各潤滑部や各摩擦係合要素(後述する)等に供給される。
また、ポンプインペラ7とタービンランナ8との間には、ワンウェイクラッチ12に支持されたステータ13が配設されている。さらに、タービンランナ8にはフロントカバー5に係合するロックアップクラッチ14が取り付けられており、このロックアップクラッチ14は、フロントカバー5に係合された際に、クランク軸1aと入力軸9とを直結状態とする。
変速機3は、コンバータケース4に連設するトランスミッションケース20内で入力軸9上に配設されたフロントプラネタリギヤ機構21とリヤプラネタリギヤ機構22とを有して要部が構成されている。
具体的に説明すると、入力軸9にはハイクラッチドラム25が固設されており、このハイクラッチドラム25の内側にはハイクラッチハブ26が対設されている。また、ハイクラッチドラム25とハイクラッチハブ26との間には、摩擦係合要素としてのハイクラッチ27が設けられている。
また、ハイクラッチハブ26は、フロントプラネタリギヤ機構21を構成する複数のフロントプラネタリピニオンギヤ28が回動自在に軸支されているフロントキャリヤ23に連結されており、これらフロントプラネタリピニオンギヤ28に噛合するフロントサンギヤ29にはブレーキハブ30が連結されている。また、ブレーキハブ30とハイクラッチドラム25との間には摩擦係合要素としてのリバースクラッチ31が設けられており、さらに、ブレーキハブ30とトランスミッションケース20との間には摩擦係合要素としての2&4ブレーキ32が設けられている。
また、フロントキャリヤ23にはロークラッチドラム33が連結されており、さらに、ロークラッチドラム33にはロー&リバースブレーキハブ34が連結されている。ロー&リバースブレーキハブ34は、その内周がローワンウェイクラッチ35を介してトランスミッションケース20に回転自在に支持されており、さらに、ロー&リバースブレーキハブ34とトランスミッションケース20との間には摩擦係合要素としてのロー&リバースブレーキ36が設けられている。
また、フロントサンギヤ29の外周で各フロントプラネタリピニオンギヤ28に噛合するフロントリングギヤ37には、入力軸9の同軸上に配設されたリヤキャリヤ24が連結されており、このリヤキャリヤ24に出力軸38が連結されている。フロントリングギヤ37と出力軸38との間には、リヤプラネタリギヤ機構22を構成する複数のリヤプラネタリピニオンギヤ39が回動自在に軸支されており、各リヤプラネタリピニオンギヤ39に噛合するリヤサンギヤ40は入力軸9に連結されている。そして、リヤサンギヤ40の外周で各リヤプラネタリピニオンギヤ39に噛合するリヤリングギヤ41とロークラッチドラム33との間には、摩擦係合要素としてのロークラッチ42が設けられている。
変速機3におけるそれぞれの摩擦係合要素(クラッチ及びブレーキ)は、クラッチハブ等の外側にスプライン嵌合された環状の複数の内側ディスクと、クラッチドラムやトランスミッションケース20等の内側の部材にスプライン嵌合された外側ディスクとを有している。そして、各摩擦係合要素は、それぞれの内側ディスクと外側ディスクとが油圧ピストン(図示せず)で押圧されて摩擦係合した際に締結状態となり、油圧ピストンの押圧が解除された際に解放状態となる。各油圧ピストンの作動は、オイルポンプ11から供給されるATFの油圧により行われるようになっており、各油圧ピストンに供給される油圧は、トランスミッションケース20の下部に連設されたオイルパン(図示せず)内のコントロールバルブボディ49を通じて、変速制御装置(TCU)50で制御されるようになっている。そして、変速機3は、TCU50によって各摩擦係合要素が選択的に締結制御されることにより、前進4段、後進1段の変速段を実現し、トルクコンバータ2から入力軸9に伝達されるエンジン駆動力を所定の変速比で変速した後、出力軸38を介して駆動輪(図示せず)に伝達する。
図3に示すように、TCU50は、CPU51、ROM52、RAM53、入力インターフェース54、及び、出力インターフェース55を有して構成され、これらがバスラインを介して互いに接続されている。また、TCU50には、イグニッションスイッチ60を介してバッテリ61に接続された定電圧回路62が設けられており、イグニッションスイッチ60がオンされたときにはTCU50の各部に安定化電圧が供給されるようになっている。
入力インターフェース54には、変速機3の入力軸9の回転数N1を検出する入力軸回転数センサ65a、変速機3の出力軸38の回転数N2を検出する出力軸回転数センサ65b、ATFの油温Tを検出する油温センサ66、変速操作部68に設けられたセレクトレバー68a(図1参照)の選択レンジを検出するレンジ検出センサ67、及び、エンジン1のスロットル開度Thを検出するスロットル開度センサ69が接続されており、また、変速機3から現在の変速段Tpが入力されるようになっている。さらに、入力インターフェース54には、エンジン1を制御するエンジン制御装置(ECU)70が接続されており、ECU70を介して、各種センサ、スイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。なお、変速操作部68は、周知のように、セレクトレバー68aを操作することによって、ドライバが、走行レンジ、ニュートラルレンジ、及び、パーキングレンジを選択するためのものであり、レンジ検出センサ67により走行レンジが検出された際に、TUC50による変速機3の自動変速制御が行われるようになっている。
自動変速制御について具体的に説明すると、TCU50のROM52内には、例えば、図5(a),(b)に示すように、通常時変速マップと、この通常時変速マップよりも低い車速側にした早い各変速タイミングが設定された高温時変速マップとが格納されており、TCU50は、これら変速マップの何れかを各摩擦係合要素の蓄熱量に応じて選択する。そして、TCU50は、各摩擦係合要素の蓄熱量に応じて選択的に設定したマップに基づき、エンジン1のスロットル開度Thと車速V(例えば、出力軸38の回転数N2から演算)とをパラメータとした変速制御を行う。ここで、TCU50のROM52内には、例えば、摩擦係合要素のディスク差回転数と変速機3への入力トルクとの関係に基づいて当該摩擦係合要素締結動作時の発熱量を演算するための発熱量演算マップ(例えば、図6参照)が格納されているとともに、摩擦係合要素を締結した後の経過時間等に応じた当該摩擦係合要素の放熱量を演算するための放熱量演算マップ(図示せず)が格納されており、TCU50は、これらのマップから演算した発熱量と放熱量とを用いて摩擦係合要素毎の蓄熱量を演算する。なお、発熱量及び放熱量演算用のマップは摩擦係合要素毎に設定されるもので、これら各マップは、例えば予め実験等によって求められている。すなわち、TCU50は、発熱量演算手段、放熱量演算手段、蓄熱量演算手段、及び、変速タイミング設定手段としての各機能を実現する。
次に、TCU50で実行される変速マップの設定について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。なお、本形態において、イグニッションスイッチ60がオンされた直後の初期状態のTCU50には、自動変速制御に使用する変速マップとして通常時変速マップが設定されている。このルーチンは、設定時間毎に実行されるもので、ルーチンがスタートすると、TCU50は、ステップS101において、各種センサ、スイッチ類の検出信号を入力インターフェース54を通じて読み込んだ後、ステップS102に進む。
ステップS101からステップS102に進むと、TCU50は、現在設定されている変速マップに基づき、エンジン1のスロットル開度Thと車速Vとをパラメータとして、現在、所定変速段への変速タイミングであるか否かを調べる。
そして、ステップS102において、現在、所定変速段への変速タイミングであると判定した場合、TCU50は、ステップS103に進み、今回の変速で締結動作される摩擦係合要素を判定する。
ステップS103からステップS104に進むと、TCU50は、今回の変速で締結動作される摩擦係合要素のディスク差回転数情報(内側ディスクと外側ディスクの差回転数情報)を演算し、続くステップS105において、変速機3への入力トルク情報を演算する。ここで、本形態において、ディスク差回転数情報は、例えば、入力軸9の回転数N1、出力軸38の回転数N2、プラネタリギヤ機構21,22の各ギヤ比等に基づいて演算される。また、変速機3の入力トルク情報は、例えば、ECU70で演算されたエンジントルクTe、トルクコンバータのトルク比tconv等に基づいて演算される。なお、トルク比tconvは、例えば、トルクコンバータ2の速度比rv(入力軸9の回転数N1/エンジン回転数Ne)を基に予め設定されたマップから求められるものである。
ステップS105からステップS106に進むと、TCU50は、今回の変速で締結動作される摩擦係合要素に対応する発熱量演算マップに基づき、ディスク差回転数情報と入力トルク情報とをパラメータとして、締結動作時の摩擦係合要素の発熱量Qrを演算する。ここで、一般に、摩擦係合要素のディスク差回転数及び変速機3への入力トルクが大きくなる程、摩擦係合要素の締結動作時間は長くなるよう制御されるので、これに伴い、発熱量Qrは大きな値が算出される。
続くステップS107において、TCU50は、他の摩擦係合要素(すなわち、今回の変速で締結動作される摩擦係合要素以外の各摩擦係合要素)の放熱量Qdを、対応する各放熱量演算マップに基づいてそれぞれ演算した後、ステップS109に進む。
一方、ステップS102において、現在、所定変速段への変速タイミングではないと判定した場合、TCU50は、ステップS108に進み、各摩擦係合要素の放熱量Qdを、対応する各放熱量演算マップに基づいてそれぞれ演算した後、ステップS109に進む。
ステップS107或いはステップS108からステップS109に進むと、TCU50は、ステップS106、ステップS107、或いはステップS108で演算された各摩擦係合要素の発熱量Qr或いは放熱量Qdを用いて、現在の蓄熱量Qを摩擦係合要素毎に演算する。すなわち、TCU50は、今回の変速で締結動作される摩擦係合要素については、前回までの蓄熱量QにステップS106で演算した発熱量Qrを加算し、そうでない摩擦係合要素については、前回までの蓄熱量QからステップS107或いはステップS108でそれぞれ演算した放熱量Qdを減算することで、それぞれの摩擦係合要素についての蓄熱量Qを更新する。この演算に際し、TCU50は、油温センサ66で検出されたATFの油温Tに基づいて蓄熱量Qの下限値Q2を設定し、放熱量Qdによる減算によって蓄熱量Qが下限値Q2を下回った場合には、その摩擦係合要素の蓄熱量Qを下限値Q2に補正する。これらの演算により、摩擦係合要素毎の蓄熱量が演算される。ここで、図7は、TCU50で演算されたある摩擦係合要素の蓄熱量Qの推移の一例を示すものである。なお、図7において、S1〜S4は、当該摩擦係合要素が締結動作されたタイミングを示す。
ステップS109からステップS110に進むと、TCU50は、各摩擦係合要素の蓄熱量Qが予め設定された許容値(設定値)Q1以下であるか否かを調べる。ここで、許容値Q1とは、摩擦係合要素を焼損等の熱害から回避させ得るに十分な熱量(換言すれば、摩擦係合要素に焼損等の熱害を発生させることが予測される熱量よりも所定に小さい熱量)に設定されるもので、本形態において、許容値Q1は、予め行われた実験等により、各摩擦係合要素に対応してそれぞれ設定されるものである。
そして、ステップS110において、各摩擦係合要素の蓄熱量Q全てが対応する許容値Q1以下であると判定した場合、TCU50は、ステップS111に進み、自動変速制御に使用する変速マップを通常時変速マップ(図5(a)参照)に設定した後、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS110において、各摩擦係合要素の蓄熱量Qの少なくとも何れかが対応する許容値Q1以上であると判定した場合、TCU50は、ステップS112に進み、自動変速制御に使用する変速マップを高温時変速マップ(図5(b)参照)に設定した後、ルーチンを抜ける。これにより、自動変速制御における各変速段への変速タイミングは、通常時よりも早い変速タイミングに設定される。
このような形態によれば、演算した各摩擦係合要素の蓄熱量Qの何れかが許容値Q1よりも高い場合に、自動変速制御における各変速段への変速タイミングを通常時よりも早い変速タイミングに設定することにより、締結動作時の発熱量を抑制して摩擦係合要素を熱害から保護することができる。すなわち、変速タイミングを早めることにより、変速時に締結動作する摩擦係合要素のディスク差回転数を減少させることができ、摩擦係合要素を締結動作させる際の発熱量を効果的に抑制することができる。従って、連続した屈曲路の走行時等のように、同一の変速段への変速が短時間の間に頻繁に行われる走行状態においても、摩擦係合要素の蓄熱量を抑制することができ、各摩擦係合要素を熱害から的確に保護することができる。
その際、TCU50は、摩擦係合要素が締結動作する際のディスク差回転数と、変速機3の入力トルクとに基づく演算によって発熱量Qrを容易に演算することができ、さらに、変速機3内のATFの油温Tに基づいて設定した下限値Q2で蓄熱量Qの値を制限することにより、非締結動作時の摩擦係合要素の蓄熱量Qが過剰に低く演算されることを防止でき、蓄熱量Qの演算精度を向上することができる。
なお、上述の形態においては、各摩擦係合要素の蓄熱量Qの少なくとも何れかが許容値Q1以上となったとき、自走変速制御における全ての変速段への変速タイミングを早める一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、蓄熱量Qが許容値Q1以上となった摩擦係合要素を用いた変速段の変速タイミングのみを個別的に早めるよう構成しても良く、さらに、アップシフト時の発熱量がダウンシフト時のものよりも一般に大きいことに鑑み、蓄熱量Qが許容値Q1以上となった摩擦係合要素を用いた変速段へのアップシフトタイミングのみを個別的に早める構成としてもよい。
自動変速機の制御系全体を示すブロック図 変速機部の概略を示すスケルトン図 変速制御装置の回路図 変速マップ設定ルーチンのフローチャート 変速マップの特性線図 クラッチ差回転数と入力トルクとの関係を示すマップ 演算したクラッチ蓄熱量の推移の一例を示すタイムチャート
符号の説明
3 … 変速機
27 … ハイクラッチ(摩擦係合要素)
31 … リバースクラッチ(摩擦係合要素)
32 … 2&4ブレーキ(摩擦係合要素)
36 … ロー&リバースブレーキ(摩擦係合要素)
42 … ロークラッチ(摩擦係合要素)
50 … 変速制御装置(発熱量演算手段、放熱量演算手段、蓄熱量演算手段、変速タイミング設定手段)
Q … 蓄熱量
Q1 … 許容値(設定値)
Q2 … 下限値
Qd … 放熱量
Qr … 発熱量
T … 油温
代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (3)

  1. 複数の摩擦係合要素を選択的に締結制御して変速機の変速制御を行う自動変速機の変速制御装置において、
    変速動作時に締結動作する上記摩擦係合要素の発熱量を演算する発熱量演算手段と、
    非変速動作時の上記摩擦係合要素の放熱量を演算する放熱量演算手段と、
    上記発熱量演算手段で演算した発熱量と上記放熱量演算手段で演算した放熱量とに基づいて上記摩擦係合要素毎の蓄熱量を演算する蓄熱量演算手段と、
    上記蓄熱量演算手段で演算した蓄熱量が設定値以上の上記摩擦係合要素が存在するとき、少なくとも、蓄熱量が設定値以上の上記摩擦係合要素を用いた変速段へのアップシフトタイミングを蓄熱量が設定値以下のときより早いタイミングに設定する変速タイミング設定手段とを備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 上記発熱量演算手段は、上記摩擦係合要素が締結動作する際の当該摩擦係合要素のディスク差回転数と、上記変速機の入力トルクとに基づいて上記発熱量を演算することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
  3. 上記蓄熱量演算手段は、上記摩擦係合要素の蓄熱量の演算に際し、当該蓄熱量の下限値を上記変速機内の作動油の油温に基づいて設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動変速機の変速制御装置。
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