JPH0634032A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JPH0634032A
JPH0634032A JP20733492A JP20733492A JPH0634032A JP H0634032 A JPH0634032 A JP H0634032A JP 20733492 A JP20733492 A JP 20733492A JP 20733492 A JP20733492 A JP 20733492A JP H0634032 A JPH0634032 A JP H0634032A
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JP
Japan
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shift
friction element
gear
speed change
engine
Prior art date
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Application number
JP20733492A
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English (en)
Inventor
Keiji Bota
啓治 坊田
Tomotoshi Morishige
智年 森重
Kotaro Ninomiya
宏太郎 二宮
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トルクコンバータから変速歯車機構へのトル
ク伝達経路に設けられたワンウェイクラッチに並列にエ
ンジンブレーキ用の摩擦要素が配設され、この摩擦要素
が所定変速段で締結されるようになっている自動変速機
において、バックアウトにより変速段が上記所定変速段
にシフトアップされるときに、上記エンジンブレーキ用
摩擦要素が常に変速動作の終了直後の最適な時期に締結
されるようにする。 【構成】 バックアウトによる所定変速段へのシフトア
ップ変速時にエンジンブレーキ用摩擦要素が変速動作終
了直後の最適な時期に締結されるように、このシフトア
ップ変速の変速動作終了時における上記エンジンブレー
キ用摩擦要素の前後の回転数差ΔNに基づいて、シフト
アップ指令の出力後、該摩擦要素の締結指令を出力する
までの時間Tを学習補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両に搭載される自動変
速機の変速制御装置、特にバックアウトによるシフトア
ップ変速時のショックを低減するようにした装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に車両に搭載される自動変速機は、
トルクコンバータと変速歯車機構とを組み合わせ、この
変速歯車機構による動力伝達経路を複数の摩擦要素の選
択的締結によって切り換えることにより、運転状態に応
じて変速段を自動的に切り換えるように構成されたもの
であるが、この種の自動変速機においては、変速時にお
ける摩擦要素の締結、解放の切り換え動作を円滑に行わ
せる等の目的で、上記トルクコンバータから変速歯車機
構への動力の入力経路にワンウェイクラッチを設けるこ
とがある。
【0003】このワンウェイクラッチは、エンジンの出
力によって当該車両を駆動するときにはロックして、エ
ンジンないしトルクコンバータ側から変速歯車機構側へ
トルクを伝達するが、運転者がアクセルペダルを戻して
いる減速状態ではフリーとなって、変速歯車機構側から
エンジン側への車両の慣性力に基づくトルクの伝達を遮
断するのであり、そのため、減速状態でエンジンブレー
キが作動しないことになる。
【0004】そこで、例えば特公昭63−63778号
公報に開示されているように、トルクコンバータと変速
歯車機構との間にワンウェイクラッチを設ける場合に、
このワンウェイクラッチに並列にエンジンブレーキ用の
摩擦要素を配置し、エンジンブレーキが必要とされる変
速段でこの摩擦要素を締結することにより、減速状態で
エンジンブレーキを作動させるように構成することがあ
る。その場合に、このエンジンブレーキ用摩擦要素は、
変速中は解放状態に保持され、エンジンないしトルクコ
ンバータと変速歯車機構との間を遮断した状態で変速動
作を行わせることにより、上記ワンウェイクラッチの作
用とあいまって変速動作を円滑に行わせるように構成さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にトルクコンバータと変速歯車機構との間にワンウェイ
クラッチを介設し、かつ、これに並列にエンジンブレー
キ用の摩擦要素を配置して、所定の変速段で該摩擦要素
を締結するように構成した自動変速機においては、バッ
クアウト変速、即ち、運転者がアクセルペダルを戻して
加速状態から減速状態に移行することによるシフトアッ
プ変速により、変速段が上記所定変速段に切り換わると
きに、上記エンジンブレーキ用摩擦要素が解放状態から
締結されることになるが、このとき、この摩擦要素の締
結指令をどの時点で出力すればよいかが問題となる。
【0006】つまり、締結指令の出力が早すぎて、エン
ジンブレーキ用摩擦要素が変速動作中に締結されると、
前述のように、変速歯車機構がエンジン側に接続された
状態で該変速歯車機構の動力伝達経路が切り換わること
になるから、その変速動作が円滑に行われなくなって大
きな変速ショックが発生することになる。また、締結指
令の出力が遅すぎて、変速動作の終了後、該摩擦要素が
締結されるまでの時間が長すぎると、その間は、アクセ
ルペダルが離されており、しかも、ワンウェイクラッチ
がフリーの状態にあって変速歯車機構とエンジンとの間
が遮断されているから、エンジンブレーキ用摩擦要素が
締結されるまでにエンジン回転数が落ち込んでしまうこ
とになる。そして、この場合、車速と変速後のギヤ比と
で決まるエンジンブレーキ用摩擦要素の後側(変速歯車
機構側)の回転数に対して、前側(エンジン側)の回転
数が著しく低くなり、該エンジンブレーキ用摩擦要素が
前後の回転数差が著しく大きな状態で締結されることに
なって、大きな締結ショックが発生するのである。
【0007】したがって、このエンジンブレーキ用摩擦
要素は、バックアウト変速時には、変速動作の終了後、
速やかに締結させることが要求されるのであるが、変速
指令の出力後、変速動作が終了するまでの時間や、該エ
ンジンブレーキ用摩擦要素に対する締結指令の出力後、
実際に締結されるまでの時間は、変速機各部のばらつき
や経時変化、あるいは作動油の温度等によって一定しな
いのである。そのため、該摩擦要素に対する締結指令の
出力タイミングが常に一定であると、変速動作が終了す
る前にエンジンブレーキ用摩擦要素が締結されて、変速
ショックが大きくなったり、逆に、変速動作の終了後、
長時間が経過してからエンジンブレーキ用摩擦要素が締
結されて、締結ショックが大きくなる等の不具合が発生
するのである。
【0008】そこで、本発明は、バックアウト変速時に
おいて、ワンウェイクラッチに並列に配置されたエンジ
ンブレーキ用の摩擦要素を締結させる場合に、該摩擦要
素を変速動作の終了後、常に速やかに締結されるように
構成し、もって、その締結が早すぎ、あるいは遅すぎる
ことによる上記のような不具合を未然に防止することを
課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る自動変速機の変速制御装置は次のよう
に構成したことを特徴とする。
【0010】即ち、トルクコンバータから変速歯車機構
へのトルク伝達経路にワンウェイクラッチが介設され、
かつ、このワンウェイクラッチに並列に設けられたエン
ジンブレーキ用の摩擦要素が所定変速段で締結されるよ
うになっている自動変速機において、バックアウトによ
る上記所定変速段へのシフトアップ変速時に上記エンジ
ンブレーキ用摩擦要素に対して所定のタイミングで締結
指令を出力する締結指令手段と、このシフトアップ変速
の変速動作終了時における上記エンジンブレーキ用摩擦
要素の前後の回転数差を検出する回転数差検出手段と、
上記エンジンブレーキ用摩擦要素が変速動作の終了後速
やかに締結されるように、上記検出手段によって検出さ
れる回転数差に基づいて上記締結指令手段からの締結指
令の出力タイミングを学習補正する学習補正手段とを備
えたことを特徴とする。
【0011】
【作用】上記の構成によれば、バックアウト変速によ
り、変速段がワンウェイクラッチに並列のエンジンブレ
ーキ用摩擦要素が締結される変速段にシフトアップされ
るときに、該摩擦要素に対する締結指令が所定のタイミ
ングで出力されることになるが、このタイミングは、当
該バックアウト変速の変速動作の終了時における該エン
ジンブレーキ用摩擦要素の前後の回転数差に基づいて学
習補正されることになる。つまり、この回転数差が大き
いとき、換言すれば、エンジンブレーキ用摩擦要素の締
結が遅すぎるためにエンジン回転数の著しい落ち込みが
発生するおそれがあるときには、上記タイミングが早め
られるように補正され、逆に、回転数差が小さいとき、
換言すれば、エンジンブレーキ用摩擦要素の締結が早す
ぎてエンジン回転数が落ち込む前の変速動作中に締結さ
れるおそれがあるときには、上記タイミングが遅らされ
るように補正されるのである。
【0012】これにより、当該バックアウト変速時にお
けるコーストクラッチの締結が、常に変速動作の終了直
後における最適な時期に行われることになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0014】図1に示すように、この実施例に係る自動
変速機10は、エンジンの出力軸1に連結されたトルク
コンバータ20と、その出力トルク(タービントルク)
が入力される変速歯車機構30と、該機構30の動力伝
達経路を切り換えるクラッチやブレーキなどの複数の摩
擦要素41〜46及びワンウェイクラッチ51,52と
を有する。
【0015】上記トルクコンバータ20は、エンジン出
力軸1に連結されたケース21内に固設されたポンプ2
2と、該ポンプ22に対向状に配置されて該ポンプ22
により作動油を介して駆動されるタービン23と、該ポ
ンプ22とタービン23との間に介設され、かつ、変速
機ケース11にワンウェイクラッチ24を介して支持さ
れてトルク増大作用を行うステータ25と、上記ケース
21とタービン23との間に設けられ、該ケース21を
介してエンジン出力軸1とタービン23とを直結するロ
ックアップクラッチ26とで構成されている。そして、
上記タービン23の回転がタービンシャフト27を介し
て変速歯車機構30側に出力されるようになっている。
ここで、上記エンジン出力軸1にはタービンシャフト2
7内を貫通するポンプシャフト12が連結され、該シャ
フト12により変速機後端部に備えられたオイルポンプ
13が駆動されるようになっている。
【0016】一方、上記変速歯車機構30はラビニョ型
プラネタリギヤ装置で構成され、上記タービンシャフト
27上に遊嵌合された小径のスモールサンギヤ31と、
該サンギヤ31の後方において同じくタービンシャフト
27上に遊嵌合された大径のラージサンギヤ32と、上
記スモールサンギヤ31に噛合された複数個のショート
ピニオンギヤ33と、前半部が該ショートピニオンギヤ
33に噛合され、後半部が上記ラージサンギヤ32に噛
合されたロングピニオンギヤ34と、該ロングピニオン
ギヤ34及び上記ショートピニオンギヤ33を回転自在
に支持するキャリヤ35と、ロングピニオンギヤ34に
噛合されたリングギヤ36とで構成されている。
【0017】そして、上記タービンシャフト27とスモ
ールサンギヤ31との間に、フォワードクラッチ41と
第1ワンウェイクラッチ51とが直列に介設され、ま
た、これらのクラッチ41,51に並列にコーストクラ
ッチ42が配設されていると共に、タービンシャフト2
7とキャリヤ35との間には3−4クラッチ43が介設
され、さらに、該タービンシャフト27とラージサンギ
ヤ32との間にリバースクラッチ44が介設されてい
る。また、上記ラージサンギヤ32とリバースクラッチ
44との間には、ラージサンギヤ32を固定するバンド
ブレーキでなる2−4ブレーキ45が設けられていると
共に、上記キャリヤ35と変速機ケース11との間に
は、該キャリヤ35の反力を受け止める第2ワンウェイ
クラッチ52と、キャリヤ35を固定するローリバース
ブレーキ46とが並列に設けられている。そして、上記
リングギヤ36が出力ギヤ14に連結され、該出力ギヤ
14から図示しない差動装置を介して左右の駆動輪に動
力が伝達されるようになっている。
【0018】ここで、この自動変速機10は、シフトレ
バー(図示せず)の操作により、P,R,N,D,S,
Lのレンジの選択が可能とされている。そして、これら
各レンジにおける上記各クラッチやブレーキ等の摩擦要
素41〜46及びワンウェイクラッチ51,52の作動
状態と変速段との関係は、表1に示すようになってい
る。
【0019】
【表1】 一方、この自動変速機10には、図2に示すように、上
記各摩擦要素41〜46に締結圧を供給して、これらを
選択的に締結させることにより、表1にしたがって変速
段を設定する油圧制御回路60と、該油圧制御回路60
に備えられた変速用第1、第2、第3ソレノイドバルブ
61,62,63に制御信号を出力して、運転状態に応
じて変速段を切り換えるコントロールユニット70とが
備えられている。また、図示しないが、このコントロー
ルユニット70は、油圧制御回路60に備えられたロッ
クアップ用ソレノイドバルブを作動させて、図1に示す
ロックアップクラッチ26の作動も制御するようになっ
ている。
【0020】そして、このコントロールユニット70に
は、当該車両の車速を検出する車速センサ71からの信
号、エンジンのスロットルバルブの開度を検出するスロ
ットル開度センサ72からの信号、シフトレバーの位置
(レンジ)を検出するシフト位置センサ73からの信
号、トルクコンバータ20におけるタービン23の回転
数を検出するタービン回転数センサ74からの信号、及
び自動変速機10の作動油の温度を検出する油温センサ
75からの信号等が入力され、これらの信号に基づいて
運転状態に応じた変速制御、ロックアップ制御、及び本
案の特徴としてのバックアウト変速時におけるコースト
クラッチ42の締結制御等を行うようになっている。
【0021】なお、コントロールユニット70からの制
御信号による変速用第1〜第3ソレノイドバルブ61〜
63のON,OFFパターンと変速段の関係は、表2に
示すように設定されている。
【0022】
【表2】 次に、上記コントロールユニット70のバックアウト変
速時の動作を図3以下のフローチャートにしたがって説
明する。
【0023】まず、図3のフローチャートに示すメイン
制御の動作を説明すると、この制御では、コントロール
ユニット70は、まずステップS1で、車速センサ7
1、スロットル開度センサ72、及びシフト位置センサ
73等からの信号に基づいて、現時点の運転領域がシフ
トアップ変速を行うべき領域であるか否かを判定し、シ
フトアップ変速を行うべき領域であるときには、次にス
テップS2で、このシフトアップ変速がバックアウトに
よるものであるか否かをスロットル開度の変化に基づい
て判定する。そして、バックアウトによるシフトアップ
変速時であるときは、ステップS3で、シフトアップ後
の変速段がコーストクラッチ42を締結すべき変速段で
あるか否かを判定し、例えばバックアウトによる2−3
シフトアップ変速時のように、シフトアップ後の変速段
(3速)がコーストクラッチ42を締結する変速段であ
る場合には、ステップS4,S5の制御を実行する。
【0024】つまり、ステップS4で、コントロールユ
ニット70は、後述する学習制御によって設定されてい
るコーストクラッチ42の締結タイミング、即ち、シフ
トアップ指令の出力後、コーストクラッチ42に対して
締結指令を出力するまでの時間T(図4参照)を読み取
る。そして、ステップS5で、シフトアップ指令を出力
し、その出力後、上記時間Tが経過した時点でコースト
クラッチ締結指令を出力する。
【0025】ここで、このシフトアップ指令及びコース
トクラッチ締結指令は、具体的には、図2に示す変速用
第1〜第3ソレノイドバルブ61〜63のON,OFF
パターンを切り換えることにより行われ、2−3シフト
アップ変速の場合は、2−4ブレーキ45が締結される
パターン(表2の2速のパターン)から、まず、該2−
4ブレーキ45が解放され、かつ、3−4クラッチ43
が締結されるパターン(同、3速変速中のパターン)に
切り換え、その後、上記時間Tが経過した時点で、さら
に、コーストクラッチ42が締結されるパターン(同、
3速変速後のパターン)に切り換えるのである。
【0026】これにより、図4に示すように、スロット
ル開度の減少により2−3シフトアップ変速が行われ、
その変速動作の終了直後にコーストクラッチ42が締結
されることになるのであるが、その場合に、上記時間T
が当該変速機の各部の経時変化等に拘わらず一定である
と、図4に鎖線aで示すように、該コーストクラッチ4
2の締結時期が相対的に早くなって、変速動作の終了前
に締結されることにより大きな変速ショックが発生し、
あるいは、同図に鎖線bで示すように、コーストクラッ
チ42の締結時期が相対的に遅くなって、変速動作の終
了後、該クラッチ42が締結されるまでの時間が長くな
ることになる。そして、特に後者の場合には、コースト
クラッチ42が締結されるまでの間にエンジン回転数が
低下し、図4に鎖線cで示すように、該コーストクラッ
チ42の前側の回転数が後側の回転数に対して著しく低
くなって、該コーストクラッチ42が前後の回転数差が
大きな状態で締結されることになり、そのため、大きな
締結ショックが発生することになるのである。
【0027】そこで、上記のシフトアップ指令の出力
後、コーストクラッチ42の締結指令を出力するまでの
時間Tを学習補正し、該コーストクラッチ42が変速動
作の終了後、常に速やかに締結されるようになってお
り、次に、この学習制御の動作を図5に示すフローチャ
ートにしたがって説明する。
【0028】この学習制御も、前記メイン制御と同様
に、まず、ステップS11〜S13で、現時点の運転領
域がシフトアップ変速を行うべき領域であるか否か、シ
フトアップ変速を行うべき領域であるときには、このシ
フトアップ変速がバックアウトによるものであるか否
か、また、バックアウトによるシフトアップ変速時であ
るときは、シフトアップ後の変速段がコーストクラッチ
42を締結すべき変速段であるか否かを判定する。そし
て、バックアウトによるシフトアップ変速時であって、
変速後の変速段がコーストクラッチ42を締結する変速
段であるときに、さらにステップS14で、油温センサ
75からの信号に基づいて当該変速機10が暖機された
状態にあるか否かを判定し、暖機された状態にあると
き、即ち、変速機10の動作が十分安定しているとき
に、コントロールユニット70は、ステップS15以下
にしたがって上記時間Tを学習補正する。
【0029】この学習補正は、当該シフトアップ変速の
変速動作終了時におけるコーストクラッチ42の前後の
回転数差ΔN(図4参照)に基づいて行われ、この回転
数差ΔNが、ステップS15として、図6のサブルーチ
ンにしたがって算出される。
【0030】つまり、図6のフローチャートのステップ
S21,S22で、前回の制御サイクルでは変速動作中
であり、かつ、今回の制御サイクルでは変速動作中でな
いことを判定したとき、換言すれば今回の制御サイクル
が変速動作の終了直後であることを判定したときに、コ
ントロールユニット70は、まずステップS23で、車
速センサ71からの信号で車速Vを読み取り、次いでス
テップS24で、タービン回転数センサ74からの信号
でタービン回転数NTを読み取る。そして、ステップS
25で、次式にしたがってコーストクラッチ42の前後
の回転数差ΔNを算出する。
【0031】ΔN=k×G×V−NT ここで、Gは変速後のギヤ比、kは定数であって、k×
G×Vはコーストクラッチ42の後側(変速歯車機構3
0側)の回転数を示し、また、タービン回転数NTは該
コーストクラッチ42の前側の回転数を示す。
【0032】このようにしてコーストクラッチ42の前
後の回転数差ΔNを算出すると、コントロールユニット
70は、図5のフローチャートに戻ってステップS16
を実行し、図7に示す学習判定マップに基づいて今回算
出した回転数差ΔNが適正な値であるか、大きすぎる
か、あるいは小さすぎるかを判定する。
【0033】そして、この回転数差ΔNが適正な値であ
るとき、即ち、図7のOKゾーンに含まれているとき
は、コーストクラッチ42の締結タイミングを設定する
時間Tを補正することなく、ステップS17からこの学
習制御を終了する。これに対して、回転数差ΔNが大き
すぎるとき、即ち図7のルーズゾーンに含まれていると
きは、ステップS18からステップS19を実行して、
上記時間Tから所定値ΔTを減算することにより、この
時間Tを短くする。これにより、変速終了時におけるコ
ーストクラッチ42の締結時期が早くなり、これにとも
なってエンジン回転数の落ち込みが少なくなって上記回
転数差ΔNが適正値に修正されることになる。
【0034】また、回転数差ΔNが小さすぎるとき、即
ち図7のタイトゾーンに含まれているときは、ステップ
S18からステップS20を実行して、上記時間Tに所
定値ΔTを加算することにより、この時間Tを長くす
る。したがって、この場合は、変速終了時におけるコー
ストクラッチ42の締結時期が遅くなり、上記の場合と
同様に上記回転数差ΔNが適正値に修正される。
【0035】そして、このように、コーストクラッチ4
2の締結タイミングを設定する時間Tが、変速動作の終
了時における該コーストクラッチ42の前後の回転数差
ΔNが常に適正値に保持されるように学習補正されると
共に、図3のメイン制御では、この補正された時間Tで
コーストクラッチ42の締結タイミングが設定されるこ
とになる。これにより、コーストクラッチ42の締結タ
イミングが早すぎて変速動作中に締結されたり、あるい
は該タイミングが遅すぎて、変速動作の終了後、エンジ
ン回転数が落ち込んで該クラッチ42の前後の回転数差
が著しき大きくなってから締結されたりすることがなく
なり、該クラッチ42が常に変速動作終了直後の最適な
時期に締結されることになる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、トルクコ
ンバータから変速歯車機構へのトルク伝達経路に設けら
れたワンウェイクラッチに並列にエンジンブレーキ用の
摩擦要素が配設され、該摩擦要素が所定変速段で締結さ
れるようになっている自動変速機において、バックアウ
トによる上記所定変速段へのシフトアップ変速時に、上
記エンジンブレーキ用摩擦要素が、その変速動作の終了
後、常に速やかに締結されることになる。これにより、
該摩擦要素の締結タイミングが早すぎるため、変速動作
中に締結されて大きな変速ショックが発生し、あるいは
締結タイミングが遅すぎるため、該摩擦要素が前後の回
転数差が著しく大きい状態で締結されて、大きな締結シ
ョックが発生するといった不具合が防止され、このバッ
クアウト変速時におけるエンジンブレーキ用摩擦要素の
締結動作が常に良好に行われることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る自動変速機の骨子図で
ある。
【図2】 同自動変速機の制御システム図である。
【図3】 本実施例のメイン制御動作を示すフローチャ
ート図である。
【図4】 変速時の各部の動作を示すタイムチャート図
である。
【図5】 学習制御の動作を示すフローチャート図であ
る。
【図6】 図5の動作の一部を示すサブルーチンのフロ
ーチャート図である。
【図7】 図5の判定動作に用いられるマップの説明図
である。
【符号の説明】
10 自動変速機 20 トルクコンバータ 30 変速歯車機構 42 エンジンブレーキ用摩擦要素(コーストクラ
ッチ) 51 ワンウェイクラッチ 70 締結指令手段、学習補正手段(コントロール
ユニット) 71,74 回転数差検出手段(車速センサ、タービ
ン回転数センサ)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクコンバータから変速歯車機構への
    トルク伝達経路にワンウェイクラッチが介設され、か
    つ、このワンウェイクラッチに並列に設けられたエンジ
    ンブレーキ用の摩擦要素が所定変速段で締結されるよう
    になっている自動変速機の変速制御装置であって、バッ
    クアウトによる上記所定変速段へのシフトアップ変速時
    に、上記エンジンブレーキ用摩擦要素に対して所定のタ
    イミングで締結指令を出力する締結指令手段と、このシ
    フトアップ変速の変速動作終了時における上記エンジン
    ブレーキ用摩擦要素の前後の回転数差を検出する回転数
    差検出手段と、上記エンジンブレーキ用摩擦要素が変速
    動作の終了後速やかに締結されるように、上記検出手段
    によって検出される回転数差に基づいて上記締結指令手
    段からの締結指令の出力タイミングを学習補正する学習
    補正手段とが備えられられていることを特徴とする自動
    変速機の変速制御装置。
JP20733492A 1992-07-10 1992-07-10 自動変速機の変速制御装置 Pending JPH0634032A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US8296026B2 (en) 2006-12-25 2012-10-23 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Powertrain control apparatus and method, and program for implementing the control method

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