JPH09105455A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JPH09105455A
JPH09105455A JP7290498A JP29049895A JPH09105455A JP H09105455 A JPH09105455 A JP H09105455A JP 7290498 A JP7290498 A JP 7290498A JP 29049895 A JP29049895 A JP 29049895A JP H09105455 A JPH09105455 A JP H09105455A
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JP
Japan
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shift
line pressure
rotation speed
input shaft
pressure
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JP7290498A
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English (en)
Inventor
Kazuo Sasaki
和夫 佐々木
Minoru Kuriyama
実 栗山
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の変速時にライン圧がアキュムレータに
よる棚圧状態を経由して所定の摩擦要素に供給される自
動変速機において、その棚圧期間中に変速動作を終了さ
せるための学習補正を簡素な制御で行うことを課題とす
る。 【解決手段】 変速開始時から棚圧状態終了時までの時
間に相当する設定時間T0が経過したときに、タービン
回転数Ntを設定回転数N1,N1′と比較し、その比
較結果が、シフトアップ変速時にはタービン回転数Nt
が設定回転数N1より高いことを、シフトダウン変速時
にはタービン回転数Ntが設定回転数N1′より低いこ
とを示すときに、次回以降の当該変速時にライン圧が高
くなるように、該ライン圧の学習補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動変速機の制御装
置、特に変速時における摩擦要素締結用のライン圧の学
習制御に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載される自動変速機は、エン
ジン出力が入力されるトルクコンバータと、該トルクコ
ンバータの出力によって駆動される変速歯車機構とを組
み合わせ、この変速歯車機構の動力伝達経路をクラッチ
やブレーキ等の複数の摩擦要素の選択的締結によって切
り換えることにより、運転者の要求や運転状態に応じて
所定の変速段へ自動的に変速させるように構成したもの
で、この種の自動変速機には、上記摩擦要素に締結用の
ライン圧を供給する油圧制御回路が備えられる。
【0003】この油圧制御回路Aは、図8に示すよう
に、ライン圧を生成するレギュレータバルブ等でなるラ
イン圧生成部Bや、変速時にこのライン圧生成部Bで生
成されたライン圧を摩擦要素Cに供給するシフトバルブ
D等を設けたものであるが、摩擦要素Cに高いライン圧
が急激に供給されることによるショックの発生を防止す
るため、上記シフトバルブDと摩擦要素Cとの間にアキ
ュムレータEを介設することが行われる。
【0004】つまり、図9に示すように、変速指令が出
力されてシフトバルブが作動することにより摩擦要素に
締結用のライン圧が供給されるときに、このライン圧が
アキュムレータによる棚圧状態を経由して所定値まで上
昇するように構成し、この棚圧期間中に摩擦要素の締結
動作を終了させるようにしているのである。
【0005】そして、その場合における摩擦要素の締結
動作、即ち変速動作がさらに円滑に行われるようにする
ため、例えば特開平2−159456号公報に開示され
ているように、運転状態に最も適合した目標変速時間を
設定すると共に、変速時に変速開始から変速終了までに
実際に要した時間を計測し、この実変速時間が目標変速
時間より短かかった場合には次回の変速時には上記棚圧
を低くし、実変速時間が目標変速時間より長かった場合
には次回の変速時には棚圧を高くするようにライン圧を
学習補正し、これにより変速時間を目標変速時間に収束
させることが行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
に、摩擦要素の締結動作は、図9に符号aで示すよう
に、ライン圧の棚圧期間中に終了させる必要があるが、
符号bで示すように締結動作の終了前に棚圧期間が終っ
てライン圧が所定値まで上昇すると、大きな変速ショッ
クが発生することになる。そこで、上記のような棚圧期
間中に変速動作が終了することを前提として変速時間を
目標変速時間に収束させるライン圧の学習制御とは別
に、棚圧期間中に変速動作を終了させるための制御が必
要となる。
【0007】そして、いずれの場合にも、この種の制御
においては変速動作の終了時点を判定する必要があり、
そのために、上記公報に記載されているように、タービ
ン回転数(変速機入力回転数)を変速動作中、常時検出
して、その回転数と所定値との比較を繰り返し実行し、
或はその回転数の変化率を時々刻々算出して、その変化
率が変化した時点を検出するといった動作を行わなけれ
ばならず、著しく面倒な制御が必要となるのである。
【0008】そこで、本発明は、特に変速動作を棚圧期
間中に終了させるためのライン圧の学習制御として、面
倒な変速動作終了の判定を要しない制御を実現すること
を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のような手段を用いたことを特徴とす
る。
【0010】まず、本願の請求項1に係る発明(以下、
第1発明という)は、変速歯車機構の動力伝達経路を切
り換える複数の摩擦要素と、これらの摩擦要素に供給さ
れるライン圧を生成するライン圧生成手段とを有すると
共に、所定の変速時に上記ライン圧がアキュムレータに
よる棚圧状態を経由して所定の摩擦要素に供給されるよ
うになっている自動変速機において、該自動変速機の入
力軸側回転数を検出する回転数検出手段と、上記所定の
変速時に、その開始時からの経過時間を計測するタイマ
手段と、このタイマ手段により変速開始時からライン圧
の棚圧状態終了時までの時間に相当する設定時間の経過
を検出したときに、上記回転数検出手段で検出された入
力軸側回転数を変速後の推定入力軸側回転数に基づいて
設定された設定回転数と比較する比較手段と、この比較
手段による比較結果が、シフトアップ変速時には入力軸
側回転数が設定回転数より高いことを、シフトダウン変
速時には入力軸側回転数が設定回転数より低いことを示
すときに、上記ライン圧生成手段で得られる当該変速時
のライン圧を高くするように学習補正するライン圧補正
手段とを設けたことを特徴とする。
【0011】また、請求項2に係る発明(以下、第2発
明という)は、上記第1発明と同様に、変速歯車機構の
動力伝達経路を切り換える複数の摩擦要素と、これらの
摩擦要素に供給されるライン圧を生成するライン圧生成
手段とを有すると共に、変速時間が目標変速時間に収束
するように上記ライン圧生成手段で生成されるライン圧
を学習補正するライン圧学習制御手段とを有し、かつ、
所定の変速時に上記ライン圧がアキュムレータによる棚
圧状態を経由して所定の摩擦要素に供給されるようにな
っている自動変速機において、上記第1発明と同様の回
転数検出手段、タイマ手段、及び比較手段を備えると共
に、上記比較手段による比較結果が、シフトアップ変速
時には入力軸側回転数が設定回転数より高いことを、シ
フトダウン変速時には入力軸側回転数が設定回転数より
低いことを示すときに、上記ライン圧生成手段で得られ
る当該変速時のライン圧を高くするように、上記ライン
圧学習制御手段で得られた学習補正量を補正するライン
圧補正手段を設けたことを特徴とする。
【0012】そして、請求項3に係る発明(以下、第3
発明という)は、上記第2発明において、比較手段によ
り、設定時間の経過時に、入力軸側回転数を、変速後の
推定入力軸側回転数に基づいて設定された設定回転数に
加えて、上記推定入力軸側回転数よりもシフトアップ変
速については低い値に、シフトダウン変速については高
い値に設定された第2の設定回転数とも比較するように
構成すると共に、その比較結果が、シフトアップ変速時
には入力軸側回転数が第2の設定回転数より低いこと
を、シフトダウン変速時には入力軸側回転数が第2の設
定回転数より高いことを示すときに、ライン圧補正手段
により、ライン圧学習制御手段によるライン圧の学習制
御を禁止するように構成したことを特徴とする。
【0013】上記の各発明によれば、所定の変速時に、
その開始時からアキュムレータによるライン圧の棚圧期
間終了時までの時間に相当する設定時間が経過したとき
に、当該自動変速機の入力軸側回転数が設定回転数と比
較されて、該入力軸側回転数がシフトアップ変速時には
設定回転数より高いとき、シフトダウン変速時には設定
回転数より低いとき、換言すれば、入力軸側回転数の変
化が不十分であって、ライン圧の棚圧期間中に当該変速
の変速動作が終了していないと判断されるときに、第1
発明によれば、ライン圧生成手段で得られる当該変速時
のライン圧を次回以降所定量高くするように該ライン圧
の学習補正が行われ、また、第2発明によれば、同じく
ライン圧生成手段で得られる当該変速時のライン圧を次
回以降所定量高くするように、ライン圧学習制御手段で
得られた学習補正量が補正されることになる。
【0014】その場合に、これらの補正の実行、非実行
は、変速開始時から設定時間が経過した時点で入力軸側
回転数と設定回転数とを比較するだけで行われ、面倒な
変速動作の終了判定を要しないのである。
【0015】また、第3発明によれば、上記第2発明の
作用に加えて、設定時間の経過時に、入力軸側回転数が
第2の設定回転数と比較されて、該入力軸側回転数がシ
フトアップ変速時には第2の設定回転数より低いとき、
シフトダウン変速時には第2の設定回転数より高いと
き、換言すれば、当該変速によるタービン回転数の変化
が異常に大きく、変速歯車機構や摩擦要素や油圧制御回
路等に異常が生じたものと考えられる場合に、ライン圧
学習制御手段によるライン圧の学習制御が禁止され、こ
のような状態で学習制御を行うことによる異常の拡大が
回避されることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0017】図1は本発明が適用される自動変速機の一
例を示すもので、この自動変速機10は、エンジン出力
軸1に連結されたトルクコンバータ20と、その出力ト
ルクが入力される変速歯車機構30と、該機構30の動
力伝達経路を切り換えるクラッチやブレーキ等の複数の
摩擦要素41〜46及びワンウェイクラッチ51,52
とを有し、これらにより、走行レンジとしてのD,S,
L,Rの各レンジと、Dレンジでの1〜4速、Sレンジ
での1〜3速、Lレンジでの1〜2速、及びRレンジで
の後退速とが得られるようになっている。
【0018】上記トルクコンバータ20は、エンジン出
力軸1に連結されたケース21内に固設されたポンプ2
2と、該ポンプ22に対向状に配置されて該ポンプ22
により作動油を介して駆動されるタービン23と、該ポ
ンプ22とタービン23との間でワンウェイクラッチ2
4を介して変速機ケース11に支持されて、トルク増大
作用を行うステータ25と、上記ケース21とタービン
23との間に設けられて、該ケース21を介してエンジ
ン出力軸1とタービン23とを直結するロックアップク
ラッチ26とで構成されている。そして、上記タービン
23の回転がタービンシャフト27を介して変速歯車機
構30側に出力されるようになっている。
【0019】ここで、上記エンジン出力軸1にはタービ
ンシャフト27内を貫通するポンプシャフト12が連結
され、該シャフト12により当該変速機10の反エンジ
ン側の端部に設けられたオイルポンプ13が駆動される
ようになっている。
【0020】一方、上記変速歯車機構30はラビニョ型
プラネタリギヤ装置で構成され、上記タービンシャフト
27上に遊嵌合された小径のスモールサンギヤ31と、
該サンギヤ31の反エンジン側において同じくタービン
シャフト27上に遊嵌合された大径のラージサンギヤ3
2と、上記スモールサンギヤ31に噛合された複数個の
ショートピニオンギヤ33と、エンジン側の半部が該シ
ョートピニオンギヤ33に噛合され、反エンジン側の半
部が上記ラージサンギヤ32に噛合されたロングピニオ
ンギヤ34と、該ロングピニオンギヤ34及び上記ショ
ートピニオンギヤ33を回転自在に支持するピニオンキ
ャリヤ35と、上記ロングピニオンギヤ34に噛合され
たリングギヤ36とで構成されている。
【0021】そして、上記タービンシャフト27とスモ
ールサンギヤ31との間に、フォワードクラッチ41と
第1ワンウェイクラッチ51とが直列に介設され、ま
た、これらのクラッチ41,51に並列にコーストクラ
ッチ42が介設されていると共に、タービンシャフト2
7とピニオンキャリヤ35との間には3−4クラッチ4
3が介設され、さらに、該タービンシャフト27とラー
ジサンギヤ32との間にリバースクラッチ44が介設さ
れている。
【0022】また、上記ラージサンギヤ32とリバース
クラッチ44との間にはラージサンギヤ32を固定する
バンドブレーキでなる2−4ブレーキ45が設けられて
いると共に、上記ピニオンキャリヤ35と変速機ケース
11との間には、該キャリヤ35の反力を受け止める第
2ワンウェイクラッチ52と、該キャリヤ35を固定す
るローリバースブレーキ46とが並列に設けられてい
る。そして、上記リングギヤ36が出力ギヤ14に連結
され、該出力ギヤ14から図示しない差動装置を介して
左右の駆動輪に回転が伝達されるようになっている。
【0023】ここで、上記各クラッチやブレーキ等の摩
擦要素41〜46及びワンウェイクラッチ51,52の
作動状態と変速段との関係をまとめると、次の表1に示
すようになる。
【0024】
【表1】 また、この自動変速機10には、図2に示すように、上
記各摩擦要素41〜46を表1に従って各変速段で選択
的に締結させるための油圧を制御する油圧制御回路50
が備えられている。この油圧制御回路50には、変速用
の複数のソレノイドバルブ51…51、ロックアップク
ラッチ26の制御用のソレノイドバルブ52及びライン
圧制御用のソレノイドバルブ53等が設けられている。
【0025】そして、これらのソレノイドバルブ51…
51,52,53の作動を制御するコントロールユニッ
ト70が備えられ、該ユニット70に、当該自動車の車
速を検出する車速センサ71からの信号、エンジンのス
ロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサ
72からの信号、当該自動変速機10の入力軸側回転数
としてトルクコンバータ20の出力回転数(タービン回
転数)を検出するタービン回転数センサ73からの信号
等が入力され、これらの信号に基づいて上記各ソレノイ
ドバルブ51…51,52,53を作動させることによ
り、運転状態に応じた変速制御、ロックアップ制御及び
ライン圧制御を行うようになっている。
【0026】ここで、上記油圧制御回路50におけるラ
イン圧制御の部分の具体的構成を説明すると、図3に示
すように、この油圧制御回路50にはライン圧制御用と
して、オイルポンプ13からメインライン60に吐出さ
れる作動油の圧力を所定のライン圧に調整するレギュレ
ータバルブ61と、該レギュレータバルブ61に制御圧
を供給するスロットルモデュレータバルブ62とが備え
られていると共に、このスロットルモデュレータバルブ
62には、ライン圧を一定圧に減圧するレデューシング
バルブ63から導かれた一定圧ライン64が接続されて
いる。
【0027】そして、この一定圧ライン64から分岐さ
れたパイロットライン65がスロットルモデュレータバ
ルブ62の一端の制御ポート62aに接続されていると
共に、このパイロットライン65上に、上記ライン圧制
御用のソレノイドバルブ53としてのデューティソレノ
イドバルブが設置され、該デューティソレノイドバルブ
53のデューティ率に応じたパイロット圧が上記スロッ
トルモデュレータバルブ62の制御ポート62aに導入
されることにより、上記一定圧ライン64から供給され
た一定圧が上記デューティ率に応じた圧力の制御圧に調
整されることになる。そして、この制御圧は、ライン6
6により上記レギュレータバルブ61の一端に設けられ
た増圧ポート61aに導かれ、これにより、該レギュレ
ータバルブ61によって調整されるライン圧が上記デュ
ーティ率に応じた圧力に制御されることになる。
【0028】次に、上記コントロールユニット70ない
し油圧制御回路50によるライン圧の学習制御動作、特
にシフトアップ変速指令が出力されたときの動作につい
て、図4のフローチャートに従って説明する。
【0029】まず、シフトアップ変速指令が出力された
ときに、ステップS1で、図2に示す各センサ71,7
2,73からの信号に基づいて、車速V、スロットル開
度θ及びタービン回転数Ntを読み込み、次いで、ステ
ップS2で、目標変速段Gを決定する。次に、ステップ
S3で、変速開始時にセットされるタイマの値Tが0よ
り大きいか否かを判定する。そして、現時点では該タイ
マはいまだセットされていないから、タイマ値Tは0で
あって、次にステップS4を実行し、変速指令の出力時
に1にセットされるシフトフラグの今回値Fと前回値
F′とを判定する。
【0030】そして、このシフトフラグの今回値Fが1
で、前回値F′が0のとき、換言すれば、今回の制御サ
イクルが変速指令の出力直後のサイクルであるときにス
テップS5を実行し、上記タイマ値Tに設定値T0をセ
ットする。この設定値T0は、変速の種類とスロットル
開度θとをパラメータとして予め設定されたマップから
読み取られるものであるが、図5に示すように、変速指
令の出力後、当該変速時に締結される摩擦要素にアキュ
ムレータを介して供給されるライン圧の棚圧期間終了直
前までの時間に相当する値とされている。
【0031】次に、ステップS6で、このタイマ値の今
回値Tと前回値T′とを判定し、今回値Tが0で、前回
値T′が0より大きいか、換言すれば、今回の制御サイ
クルでタイマ値Tが0になったのか否かを判定する。そ
して、現時点では、このタイマ値Tは上記設定値T0で
あるから次にステップS7を実行し、今回のタイマ値T
を前回値T′の値に入れ換え、その上で次の制御サイク
ルに入る。
【0032】次の制御サイクルでは、タイマ値Tは0よ
り大きな値であるから、上記ステップS3からステップ
S8を実行することになり、このタイマ値Tから1を減
じた上で、ステップS6からステップS7を実行する。
そして、さらに次の制御サイクルに入り、以下、タイマ
値Tが0になるまで、これを繰り返す。
【0033】そして、ステップS5でタイマ値Tに設定
値T0をセットし、その後、ステップS8でこのタイマ
値Tから1づつ減じた結果、その値Tが0になったと
き、つまり、当該摩擦要素に供給されるライン圧の棚圧
期間の終了直前に、上記ステップS6からステップS
9,S10を実行し、その時点のタービン回転数Ntを
第1、第2設定値N1,N2と比較する。この設定値N
1,N2は、図6に示すように、当該変速の目標変速段
Gとそのときの車速Vの関数であって、いずれも当該変
速後におけるタービン回転数の推定値N0に基づいて設
定されたものであるが、このうち第1設定値N1はその
推定値N0よりも所定量高い値として、第2設定値N2
は推定値N0よりも所定量低い値として設定されてい
る。
【0034】したがって、当該変速が正常に行われ、摩
擦要素に供給される締結用のライン圧の棚圧期間終了直
前にタービン回転数Ntが推定値N0にほぼ等しい値と
なっていれば、図5に符号アで示すように、タービン回
転数Ntは第1設定値N1より低く、第2設定値N2よ
りも高い値となる。そこで、この場合はステップS11
を実行し、別途設けられたプログラムに従って、変速時
間を目標変速時間に収束させるための学習制御が行わ
れ、ライン圧の学習補正量ΔPが算出される。この補正
量ΔPは、図2及び図3に示すライン圧制御用のデュー
ティソレノイドバルブ53に出力されるデューティ信号
の補正量に変換され、次回の当該変速時にライン圧が上
記補正量ΔPだけ補正された値となる。
【0035】一方、タイマ値Tが0になった時点で、図
5に符号イで示すように、タービン回転数Ntが第1設
定値N1より高いとき、換言すれば、ライン圧の棚圧期
間の終了直前の時点でタービン回転数Ntが十分低下し
ておらず、当該摩擦要素の締結完了が棚圧期間の終了よ
り遅くなる可能性があるときには、上記ステップS9か
らステップS12を実行し、ライン圧の学習制御で得ら
れる学習補正量ΔPを所定量ΔP′だけ増量補正する。
したがって、この所定量ΔP′に相当する分だけ次回の
当該変速時におけるライン圧が通常の学習制御による場
合よりも余分に高くされることになる。これにより、次
回以降の変速動作が促進され、ライン圧の棚圧期間中に
変速動作終了することになって大きな変速ショックの発
生が回避されることになる。
【0036】また、タイマ値Tが0になった時点で、図
5に符号ウで示すように、タービン回転数Ntが第2設
定値N2より低いとき、換言すれば、変速歯車機構30
や油圧制御回路50或は摩擦要素に何らかの異常が発生
し、例えばインターロック状態等になってタービン回転
数が変速後の推定値N0よりも所定量以上低下したとき
は、上記ステップS10からステップS13を実行し、
学習補正量ΔPの算出を禁止し、ライン圧の学習制御自
体を中止する。これは、このような異常状態の下で学習
補正量ΔPを算出し、その値で次回の変速時にライン圧
を補正すると、その変速動作を一層混乱させることにな
るからである。
【0037】なお、以上の制御動作はシフトアップ変速
の場合のものであるが、シフトダウン変速時にも同様の
制御を行うことができる。つまり、図7に示すように、
変速後の推定タービン回転数に基づき、その回転数より
も所定量低い第1設定値N1′及びその回転数よりも所
定量高い第2設定値N2′を設定しておき、変速開始時
から設定時間T0′が経過した時点でタービン回転数N
tをこれらの設定値N1′,N2′と比較する。そし
て、同図に符号エで示すように、タービン回転数Ntが
両設定値N1′,N2′の間にあるときには通常のライ
ン圧の学習制御を行い、符号オで示すように、該回転数
Ntが第1設定値N1′よりも低いときはライン圧を高
めるように学習補正量ΔPを所定量ΔP′だけ増量補正
し、さらに、符号カで示すように、該回転数Ntが第2
設定値N2′より高いときは、学習補正量ΔPの算出を
禁止して、学習制御自体を禁止する。
【0038】これにより、摩擦要素がアキュムレータを
介して供給されるライン圧によって締結されてシフトダ
ウン変速が行われる場合に、前述のシフトアップ変速の
場合と同様、その変速動作がライン圧の棚圧期間中に終
了することになると共に、インターロック等の異常発生
時の制御の混乱が回避されることになる。
【0039】ここで、以上の実施形態では、設定時間の
計測を変速指令の出力時点から開始したが、実際の変速
動作の開始時点から計測してもよい。また、当該自動変
速機10の入力軸側回転数としてタービン回転数Ntを
用いたが、これに代えてエンジン側の回転数を用いても
よく、さらに変速時にこれらの回転数Ntと同期して変
化するギヤ比を用いることも可能である。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、所定の変
速時にライン圧がアキュムレータによる棚圧状態を経由
して所定の摩擦要素に供給されるようになっている自動
変速機において、上記所定の変速時に、その開始時から
アキュムレータによるライン圧の棚圧状態終了時までの
時間に相当する設定時間が経過したときに、当該自動変
速機の入力軸側回転数を設定回転数と比較すると共に、
該入力軸側回転数が設定回転数まで変化しておらず、ラ
イン圧の棚圧期間中に当該変速の変速動作が終了してい
ないと判断されたときには、当該変速時のライン圧を高
くするように、該ライン圧の学習補正を行い、或は別途
行われているライン圧の学習制御で得られた学習補正量
を補正するようにしたから、次回以降の当該変速時には
前回よりもライン圧が高くなって、入力軸側回転数の変
化、即ち変速動作がライン圧の棚圧期間中に終了するこ
とになる。
【0041】これにより、ライン圧の棚圧期間中に変速
動作が終了しないことによる大きな変速ショックの発生
が防止されると共に、特に本発明によれば、上記のよう
なライン圧の補正の実行、非実行の判定が、変速開始時
から設定時間が経過した時点で入力軸側回転数と設定回
転数とを比較するだけで行われるから、面倒な変速動作
の終了判定を必要とせず、この種のライン圧の制御が簡
素化されると共に、これに伴ってその制御精度が向上す
ることになるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る自動変速機の骨子図
である。
【図2】 同自動変速機における制御システム図であ
る。
【図3】 同自動変速機における油圧制御回路の要部回
路図である。
【図4】 ライン圧学習制御のシフトアップ変速時の動
作を示すフローチャートである。
【図5】 同制御動作を示すタイムチャートである。
【図6】 同制御動作で用いられるマップである。
【図7】 ライン圧学習制御のシフトダウン変速時の動
作を示すタイムチャートである。
【図8】 本発明が適用される自動変速機の油圧制御回
路の要部の構成を示すブロック図である。
【図9】 従来の問題点を示すタイムチャート図であ
る。
【符号の説明】
30 変速歯車機構 41〜46 摩擦要素 53,61 ライン圧生成手段(デューティソレノイド
バルブ、レギュレータバルブ) 70 ライン圧学習制御手段、タイマ手段、比較
手段、ライン圧補正手段(コントロールユニット) 73 回転数検出手段(タービン回転数センサ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速歯車機構の動力伝達経路を切り換え
    る複数の摩擦要素と、これらの摩擦要素に供給されるラ
    イン圧を生成するライン圧生成手段とを有すると共に、
    所定の変速時に上記ライン圧がアキュムレータによる棚
    圧状態を経由して所定の摩擦要素に供給されるようにな
    っている自動変速機の制御装置であって、該自動変速機
    の入力軸側回転数を検出する回転数検出手段と、上記所
    定の変速時に、その開始時からの経過時間を計測するタ
    イマ手段と、このタイマ手段により変速開始時からライ
    ン圧の棚圧状態終了時までの時間に相当する設定時間の
    経過を検出したときに、上記回転数検出手段で検出され
    た入力軸側回転数を変速後の推定入力軸側回転数に基づ
    いて設定された設定回転数と比較する比較手段と、この
    比較手段による比較結果が、シフトアップ変速時には入
    力軸側回転数が設定回転数より高いことを、シフトダウ
    ン変速時には入力軸側回転数が設定回転数より低いこと
    を示すときに、上記ライン圧生成手段で得られる当該変
    速時のライン圧を高くするように学習補正するライン圧
    補正手段とを有することを特徴とする自動変速機の制御
    装置。
  2. 【請求項2】 変速歯車機構の動力伝達経路を切り換え
    る複数の摩擦要素と、これらの摩擦要素に供給されるラ
    イン圧を生成するライン圧生成手段と、変速時間が目標
    変速時間に収束するように上記ライン圧生成手段で生成
    されるライン圧を学習補正するライン圧学習制御手段と
    を有すると共に、所定の変速時に上記ライン圧がアキュ
    ムレータによる棚圧状態を経由して所定の摩擦要素に供
    給されるようになっている自動変速機の制御装置であっ
    て、該自動変速機の入力軸側回転数を検出する回転数検
    出手段と、上記所定の変速時に、その開始時からの経過
    時間を計測するタイマ手段と、このタイマ手段により変
    速開始時からライン圧の棚圧状態終了時までの時間に相
    当する設定時間の経過を検出したときに、上記回転数検
    出手段で検出された入力軸側回転数を変速後の推定入力
    軸側回転数に基づいて設定された設定回転数と比較する
    比較手段と、この比較手段による比較結果が、シフトア
    ップ変速時には入力軸側回転数が設定回転数より高いこ
    とを、シフトダウン変速時には入力軸側回転数が設定回
    転数より低いことを示すときに、上記ライン圧生成手段
    で得られる当該変速時のライン圧を高くするように、上
    記ライン圧学習制御手段で得られた学習補正量を補正す
    るライン圧補正手段とを有することを特徴とする自動変
    速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 比較手段は、設定時間の経過時に、入力
    軸側回転数を、変速後の推定入力軸側回転数に基づいて
    設定された設定回転数に加えて、上記推定入力軸側回転
    数よりもシフトアップ変速については低い値に、シフト
    ダウン変速については高い値に設定された第2の設定回
    転数とも比較するようになっており、かつ、ライン圧補
    正手段は、上記比較手段による比較結果が、シフトアッ
    プ変速時には入力軸側回転数が第2の設定回転数より低
    いことを、シフトダウン変速時には入力軸側回転数が第
    2の設定回転数より高いことを示すときに、ライン圧学
    習制御手段によるライン圧の学習制御を禁止するように
    なっていることを特徴とする請求項2に記載の自動変速
    機の制御装置。
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