JP2003166634A - 産業車両の走行制御装置 - Google Patents

産業車両の走行制御装置

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JP2003166634A
JP2003166634A JP2001363705A JP2001363705A JP2003166634A JP 2003166634 A JP2003166634 A JP 2003166634A JP 2001363705 A JP2001363705 A JP 2001363705A JP 2001363705 A JP2001363705 A JP 2001363705A JP 2003166634 A JP2003166634 A JP 2003166634A
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clutch
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pressure
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reverse
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Takashi Hosoya
隆 細谷
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前後進クラッチを保護できる産業車両の走行
制御装置を提供する。 【解決手段】 前進クラッチおよびまたは後進クラッチ
の多板ディスクの温度を検出する温度センサよりの温度
信号Tが予め設定した温度未満である場合には、車両の
走行状態およびまたは荷役状態に応じて演算された前進
クラッチおよびまたは後進クラッチのクラッチ圧力PC
に対応する指令信号を出力し、温度信号Tが予め設定し
た温度を超えた場合にはクラッチを締結する指令信号若
しくはクラッチを開放する指令信号を出力するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォークリフト等
の産業車両の走行制御装置に関し、特に、前後進クラッ
チの半クラッチ状態による走行制御が可能な産業車両の
走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から荷役作業を伴う走行時におい
て、前後進クラッチに供給すべき作動油の圧力を制御す
る圧力制御弁を設け、前後進クラッチの半クラッチ状態
による走行速度制御を可能とした産業車両の走行制御装
置は知られており、例えば、特公平4−60920号公
報や特開平10−151974号公報に記載されたもの
がある。
【0003】前者の走行制御装置によれば、荷役作業を
伴う走行時に、圧力制御弁により前後進クラッチに供給
する作動油圧を減圧して半クラッチ状態として微速走行
を可能としている。
【0004】後者の走行制御装置によれば、荷役作業を
伴う走行時に、進行方向のクラッチ油圧を増圧すること
で増速し、進行方向とは逆側のクラッチ油圧を供給する
ことで減速することで走行速度を調整可能としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、変速機
のクラッチは、循環する潤滑油により冷却されるように
なっているが、フォークリフト等の産業車両において
は、荷役作業を行いつつ微速走行することは頻繁に行わ
れる作業内容であり、上記の各従来例のように、半クラ
ッチが多用される場合には、クラッチディスク同士の摩
擦接触による発熱が増加し、所謂クラッチ焼けの虞が大
きい。
【0006】特に、後者のごとく、進行方向のクラッチ
に加えて進行方向とは逆側のクラッチも併せて半クラッ
チ状態する場合には、上記クラッチ焼けの虞がより一層
増加する。
【0007】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、前後進クラッチを保護する産業車両の走行
制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、エンジン
出力を油圧式の前進クラッチまたは後進クラッチを介し
て駆動輪に伝達する変速機と、指令信号に応じて前進ク
ラッチへのクラッチ圧力を制御する制御弁と、指令信号
に応じて後進クラッチへのクラッチ圧力を制御する制御
弁と、前進クラッチおよびまたは後進クラッチの多板デ
ィスクの温度を検出する温度センサと、車両の走行状態
およびまたは荷役状態に応じて前進クラッチおよびまた
は後進クラッチのクラッチ圧力を演算する速度制御手段
と、温度センサよりの温度信号が予め設定した温度未満
である場合には前記演算されたクラッチ圧力に対応する
指令信号を出力し、温度信号が予め設定した温度を超え
た場合にはクラッチを締結する指令信号若しくはクラッ
チを開放する指令信号を出力する補正手段と、を備えて
いることを特徴とする。
【0009】前記速度制御手段は、走行速度等の走行状
態と荷役制御弁の操作等の荷役状態に応じて、クラッチ
圧力を供給油圧まで上昇させた締結状態のクラッチ圧力
から半クラッチ状態により伝達トルクを調整できる減圧
領域のクラッチ圧力、および、開放状態の実質的に圧力
がないクラッチ圧力の間で演算する。
【0010】前記温度センサは、クラッチの多板ディス
クの温度を直接測定するものに限られるものでなく、多
板ディスクに近接若しくは接触する作動油の温度により
間接的に測定するものであってもよい。
【0011】第2の発明は、エンジン出力を油圧式の前
進クラッチまたは後進クラッチを介して駆動輪に伝達す
る変速機と、指令信号に応じて前進クラッチへのクラッ
チ圧力を制御する制御弁と、指令信号に応じて後進クラ
ッチへのクラッチ圧力を制御する制御弁と、前進クラッ
チおよびまたは後進クラッチの半クラッチ状態を検出す
る半クラッチ検出手段と、車両の走行状態およびまたは
荷役状態に応じて前進クラッチおよびまたは後進クラッ
チのクラッチ圧力を演算する速度制御手段と、半クラッ
チ検出手段より検出された半クラッチ状態が予め設定し
た時間に満たない場合には前記演算されたクラッチ圧力
に対応する指令信号を出力し、半クラッチ状態が予め設
定した時間を超えた場合にはクラッチを締結する指令信
号若しくはクラッチを開放する指令信号を出力する補正
手段と、を備えていることを特徴とする。
【0012】前記半クラッチ検出手段は、多板ディスク
の相対回転差をタービンシャフトの回転数と出力軸の回
転数と得られる減速比とにより求めるものであっても、
供給するクラッチ圧力によって求めるものであってもよ
い。
【0013】第3の発明は、エンジン出力を油圧式の前
進クラッチまたは後進クラッチを介して駆動輪に伝達す
る変速機と、指令信号に応じて前進クラッチへのクラッ
チ圧力を制御する制御弁と、指令信号に応じて後進クラ
ッチへのクラッチ圧力を制御する制御弁と、前進クラッ
チおよびまたは後進クラッチの半クラッチ状態を検出す
る半クラッチ検出手段と、車両の走行状態およびまたは
荷役状態に応じて前進クラッチおよびまたは後進クラッ
チのクラッチ圧力を演算する速度制御手段と、半クラッ
チ検出手段より検出された半クラッチ状態におけるクラ
ッチ圧力と多板ディスクの相対回転差とから半クラッチ
状態における発熱量を演算し発熱量の総和が予め設定し
た熱量に満たない場合には前記演算されたクラッチ圧力
に対応する指令信号を出力し、発熱量の総和が予め設定
した熱量を超えた場合にはクラッチを締結する指令信号
若しくはクラッチを開放する指令信号を出力する補正手
段と、を備えていることを特徴とする。
【0014】第4の発明は、第1ないし第3の発明にお
いて、前記補正手段は、荷役操作手段の操作状態を検出
する荷役センサより荷役状態の信号が入力されており、
荷役操作中にはクラッチを開放する指令信号を選択し、
荷役操作中でない場合にはクラッチを締結する指令信号
を選択することを特徴とする。
【0015】第5の発明は、第1ないし第3の発明にお
いて、前記補正手段は、クラッチを締結する指令信号若
しくはクラッチを開放する指令信号の出力時は警報手段
を作動させることを特徴とする。
【0016】第6の発明は、第1ないし第3の発明にお
いて、前記速度制御手段は、インチングペダルの踏込み
量に応じたクラッチ圧力を演算するときブレーキ作動量
が予め設定した作動量を超えたときには演算するクラッ
チ圧力を零まで低下させることを特徴とする。
【0017】
【発明の効果】したがって、第1の発明では、補正手段
は、温度センサよりの温度信号が予め設定した温度未満
である場合には、速度制御手段により演算されたクラッ
チ圧力に対応する指令信号を出力し、温度信号が予め設
定した温度を超えた場合にはクラッチを締結する指令信
号若しくはクラッチを開放する指令信号を出力するた
め、前後進クラッチの多板ディスクの過熱およびクラッ
チ焼けが防止でき、保護できる。
【0018】第2の発明では、補正手段が、半クラッチ
検出手段よりの半クラッチ状態が予め設定した時間に満
たない場合には前記演算されたクラッチ圧力に対応する
指令信号を出力し、半クラッチ状態が予め設定した時間
を超えた場合にはクラッチを締結する指令信号若しくは
クラッチを開放する指令信号を出力するため、前後進ク
ラッチの多板ディスクの過熱およびクラッチ焼けが防止
でき、保護できる。
【0019】第3の発明では、補正手段が、半クラッチ
検出手段よりの半クラッチ状態におけるクラッチ圧力と
多板ディスクの相対回転差とから半クラッチ状態により
生ずる発熱量を演算し発熱量の総和が予め設定した熱量
に満たない場合には前記演算されたクラッチ圧力に対応
する指令信号を出力し、発熱量の総和が予め設定した熱
量を超えた場合にはクラッチを締結する指令信号若しく
はクラッチを開放する指令信号を出力するため、前後進
クラッチの多板ディスクの過熱およびクラッチ焼けが防
止でき、保護できる。
【0020】第4の発明では、第1ないし第3の発明の
効果に加えて、補正手段は、荷役操作手段の操作状態を
検出する荷役センサより荷役状態の信号が入力されてお
り、荷役操作中にはクラッチを開放する指令信号を選択
し、荷役操作中でない場合にはクラッチを締結する指令
信号を選択するため、荷役作業中であれば、引き続き行
われる作業においても半クラッチ状態が頻発する虞があ
るため、作業を中断させることでクラッチを積極的に冷
却させる。また、荷役作業中でなければ、単独走行とみ
なすことができ、走行状態の維持するようクラッチを締
結することでクラッチを積極的に冷却する。
【0021】第5の発明では、第1ないし第3の発明の
効果に加えて、補正手段は、クラッチを締結する指令信
号若しくはクラッチを開放する指令信号の出力時は警報
手段を作動させるため、半クラッチが解除され、荷役作
業中に停止することや単独走行中に増速されることによ
る違和感をなくすることができる。
【0022】第6の発明では、第1ないし第3の発明の
効果に加えて、速度制御手段は、インチングペダルの踏
込み量に応じたクラッチ圧力を演算するときブレーキ作
動量が予め設定した作動量を超えたときには演算するク
ラッチ圧力を零まで低下させるため、クラッチ圧が十分
に低下していない状態で制動力が上昇する不充分な調整
に対しても半クラッチ状態を中断させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0024】図1は、本発明を適用した産業車両の走行
制御装置の一例の油圧回路および制御ブロックを含むシ
ステム構成図である。
【0025】図1において、エンジン1は、トルクコン
バータ2、前進クラッチ4、後進クラッチ5を備えた変
速機3、出力軸6、差動装置7を介して駆動車輪8に連
結されている。エンジン1は、前後進クラッチ4、5へ
油圧を供給する走行用ポンプ10と、荷役手段11に油
圧を供給する荷役用ポンプ12とを駆動する。走行用ポ
ンプ10の吐出した作動油は調圧弁13により調圧さ
れ、前進クラッチ4、後進クラッチ5へのクラッチ圧を
制御する電磁比例圧力制御弁14、15(以下、電磁比
例弁という)に供給される。調圧弁13の調圧時に生ず
る余剰の作動油はトルクコンバータ2に供給され、トル
クコンバータ2からクーラ16を経由して変速機3の潤
滑系統17に供給され、例えば、図示のように、前後進
クラッチ4、5を潤滑冷却する。
【0026】前進クラッチ4および後進クラッチ5は、
供給された作動油圧により作動するシリンダ4A、5A
と、シリンダ4A、5Aの作動により接触するドライブ
側とドリブン側の多板ディスク4B、5Bとからなるク
ラッチパックに構成される。前進クラッチ4および後進
クラッチ5は、トルクコンバータ2のタービンシャフト
2Aからの駆動力を図示しない変速歯車を介して変速機
3の出力軸6に伝達する。前進クラッチ4は出力軸6を
前進方向に駆動し、後進クラッチ5は出力軸6を後進方
向に駆動する。前進クラッチ4および後進クラッチ5
は、供給される作動油圧に応じて多板ディスク4B、5
Bの摩擦伝達力を変化させて伝達駆動力が調整される。
作動油圧が低い場合には、前記多板ディスク4B、5B
同士の摩擦伝達力が低く伝達動力も低いが、作動油圧を
増加させるにつれて摩擦伝達力および伝達動力が大きく
なる。なお、前進クラッチ4若しくは後進クラッチ5が
締結された状態で、2段以上に変速する変速歯車が追加
されたものであってもよい。
【0027】電磁比例弁14、15は、コントローラ2
0よりの指令に応じて制御電流を発生する駆動回路1
8、19よりの制御電流に応じて、前進クラッチ4、後
進クラッチ5のクラッチ圧を調圧する。内蔵する図示し
ないソレノイドが励磁されない場合には、クラッチ圧は
生じない。ソレノイドが励磁されると、その付勢力に応
じたクラッチ圧をシリンダ4A、5Aに供給する。な
お、電磁比例弁18、19は、上記のように、ソレノイ
ドへの励磁電流を調整することで圧力調整するものの
他、ソレノイドへのパルス幅(デューティ比)を調整す
ることで圧力調整するPWMバルブであってもよい。
【0028】前記駆動車輪8は、ブレーキペダル21の
踏込みにより作動するマスタシリンダ22よりのブレー
キ油圧により作動するブレーキ23によって制動され
る。
【0029】荷役用ポンプ12の吐出する作動油は、荷
役制御弁24に供給され、荷役制御弁24の操作量に応
じて荷役装置25に供給されて荷役装置25を作動させ
る。荷役制御弁24の操作量は荷役センサ26に検出さ
れ、コントローラ20に入力される。
【0030】前記コントローラ20は、アクセルペダル
27のペダル踏込み量、前後進切換えレバー28(以
下、セレクトレバーという)の操作位置(R−N−F)
の位置信号、荷役走行時の車速を設定する設定ダイアル
29による設定車速信号、インチングペダル30の踏込
み量、ブレーキペダル21の踏込み量が入力される。ま
た、荷役センサ26よりの操作量、タービンシャフト2
Aの回転センサ31よりの回転速度信号、出力軸6の回
転センサ32よりの車速信号、および、前後進クラッチ
4、5の多板ディスク4B、5Bの温度センサ33より
の温度信号が夫々入力される。前記セレクトレバー28
のRは後進位置、Nは中立位置、Fは前進位置を夫々示
す。前記前後進クラッチ4、5の多板ディスク4B、5
Bの温度を検出する温度センサ33は、多板ディスク4
B、5Bの温度を測定する直接的なものであっても、多
板ディスク4B、5Bに接する近傍の作動油の温度を測
定する間接的なものであってもよい。前記ブレーキペダ
ル21の踏込み量は、マスタシリンダ22により発生す
るブレーキ油圧を圧力センサ34により検出してブレー
キ油圧信号に代えてもよい。ブレーキペダル21は、イ
ンチングペダル30が踏み込まれるとき、その踏込み量
が所定量を超えるときにブレーキペダル21が連動して
作動し、インチングペダル30によるクラッチ油圧の低
下とブレーキ油圧の立ち上がりが連動するよう調整され
ている。
【0031】前記コントローラ20は、また、前後進ク
ラッチ4、5のクラッチ圧の指令を駆動回路18、19
に、エンジン回転速度指令を駆動回路35を介してエン
ジン1のスロットルバルブ駆動装置36に夫々出力す
る。
【0032】図2は、コントローラ20の制御ブロック
図であり、エンジン1の回転速度指令をスロットルバル
ブ駆動装置36に出力するエンジン制御手段37と、変
速機3の前後進クラッチ4、5の駆動回路18、19に
クラッチ圧指令を出力する速度制御手段38と、速度制
御手段38の出力を補正する補正手段39とで構成され
ている。
【0033】前記エンジン制御手段37は、アクセルペ
ダル27の踏込み量に対応したエンジン回転速度となる
ようエンジン回転速度指令をエンジン1のスロットルバ
ルブ駆動装置36に出力する。荷役作業時には、荷役セ
ンサ26の操作量に対応してエンジン回転速度指令をエ
ンジン1のスロットルバルブ駆動装置36に出力するよ
うにしてもよい。荷役センサ26による操作量は、速度
制御手段38にも入力される。
【0034】前記速度制御手段38は、クラッチ圧指令
のために、荷役センサ26の操作量、セレクトレバー2
8の操作位置信号、荷役走行時の車速を設定する設定ダ
イアル29よりの設定車速信号、インチングペダル30
の踏込み量、ブレーキペダル21の踏込み量または圧力
センサ34よりのブレーキ油圧信号等のブレーキ信号、
および、出力軸6の回転センサ32よりの車速信号が入
力される。セレクトレバー28の操作位置信号により走
行方向が決定され、前後進クラッチ4、5にいずれかが
選択される。
【0035】前記速度制御手段38は、荷役センサ26
の操作量信号が発生していない単独走行においては、選
択されたクラッチの駆動回路18(または19)に電磁
比例弁14(または15)が全開となるクラッチ圧指令
を出力する。
【0036】前記速度制御手段38は、荷役センサ26
の操作量信号が入力された荷役作業中であってインチン
グペダル30が踏み込まれると、その踏込み量に対応し
てクラッチ圧指令を減少させる一方、連動するブレーキ
ペダル21によるブレーキ圧力PBによりブレーキ23
の制動量を調整して、クラッチ4(または5)の半クラ
ッチ状態の駆動量と制動量との調整により車速が制御さ
れる。図3は、インチングペダル30の踏み込みにより
徐々に低下するクラッチ圧力PCと、連動して増加する
実線図示のブレーキ圧力PBとの状態変化を示すもので
ある。インチング領域Lにおいては、クラッチ圧力PC
が充分に低下した状態でブレーキ圧力PBが発生し、ク
ラッチ圧力PCの低下に連れてブレーキ圧力PBが上昇
し、クラッチ圧力PCがゼロに低下しブレーキ圧力PB
が最大値となる。インチングペダル30とブレーキペダ
ル21との調整が不充分であると、インチングペダル3
0のストロークに対してブレーキペダル21のストロー
クが早期に開始されて、点線図示のように、ブレーキ圧
力PBが早期に立ち上がる。このように、クラッチ圧力
PCが充分に低下していない状態でブレーキ圧力PBが
上昇すると、インチング領域Lにおいて前後進クラッチ
4、5の多板ディスク4B、5B同士のすべりが増大
し、クラッチの発熱量が増加する。インチング領域Lに
おける多板ディスク4B、5B同士のすべりの増大を防
止するために、ブレーキ圧力PBが設定値(図中の圧力
値PS)を超えると、クラッチ圧力PCを点線図示のよ
うにゼロに低下させるようにすることで、クラッチの発
熱量を低下させることができる。図中の符号Fで示す領
域はブレーキペダル21の遊び領域を示す。
【0037】前記速度制御手段38は、荷役センサ26
の操作量信号が入力された荷役作業中であってインチン
グペダル30が踏み込まれない状態においては、設定ダ
イアル29によって設定された設定車速信号に応じたク
ラッチ圧指令を出力する。車速が設定車速と比較され、
車速が設定車速より低い場合にはクラッチ圧指令信号が
増大され、車速が設定車速より高い場合にはクラッチ圧
指令信号が減少される。
【0038】なお、速度制御手段38の機能は、上記に
記載したものに限定されるものでなく、従来技術に記載
した特公平4−60920号公報や特開平10−151
974号公報に記載されたものであってもよい。
【0039】前記補正手段39は、車速信号、タービン
シャフト回転数、および、前後進クラッチ4、5の多板
ディスク4B、5Bの温度センサ33よりの温度信号が
入力され、速度制御手段38から出力されるクラッチ圧
指令が入力される。そして、クラッチ圧指令を上記車速
信号、タービンシャフト回転速度、および、温度信号に
より補正して、駆動回路18、19に出力する。
【0040】前記補正手段39の実施の形態について、
以下の図3〜5を参照して詳しく説明する。
【0041】(第1実施形態)図4は、本発明の第1の
実施の形態の補正手段39の制御フローチャートを示
す。本フローチャートは補正手段39において一定周期
毎に実行されるものである。具体的には、前後進クラッ
チ4、5の温度センサ33よりの温度信号を監視し、こ
の温度が設定温度を超えたとき、クラッチ信号を補正す
るようにしている。
【0042】以下、図4の制御フローチャートを基に作
動を説明する。ステップS1では、前後進クラッチ4、
5の温度が読み込まれる。ステップS2では、読み込ん
だ温度信号が設定した温度を超えているか否かが判断さ
れる。設定温度を超えていない場合には、今回の処理を
終了し、設定温度を超えている場合には、ステップS3
に進み、図示しない警報装置を作動させ、ステップS4
に進む。警報装置としては、運転席の計器盤等にクラッ
チ温度警告灯を装備しておき、この警告灯を点滅若しく
は点灯させる。もちろん、ブザーなどによりクラッチ温
度が所定値を超えていることを警告してもよい。
【0043】ステップS4では、荷役制御弁24による
荷役作業中か否かが判定され、荷役作業中であればステ
ップS5に進み、荷役作業中でなければステップS6に
進む。
【0044】ステップS5では、クラッチ圧指令信号を
低減させて、今回の処理を終了させる。クラッチ圧指令
信号の低減によって、駆動回路18(または19)は電
磁比例弁14(または15)への制御電流を減少させ、
電磁比例弁14(または15)はクラッチ圧力PCを下
降させる。クラッチ圧力PCの下降により、クラッチは
開放され、動力伝達が遮断され、走行を停止させる。走
行の停止により前後進クラッチ4(または5)よりの発
熱が抑制され、吹き付けられる潤滑油により潤滑冷却さ
れる。
【0045】ステップS6では、クラッチ圧指令信号を
増加させて、今回の処理を終了させる。クラッチ圧指令
信号の増加によって、駆動回路18(または19)は電
磁比例弁14(または15)への制御電流を増加させ、
電磁比例弁14(または15)はクラッチ圧力PCを上
昇させる。クラッチ圧力PCの上昇により、クラッチは
締結状態となることで半クラッチによる滑り状態が解消
され、車両は走行状態を維持する。クラッチの締結状態
への移行は、クラッチよりの発熱が抑制され、吹き付け
られる潤滑油により潤滑冷却される。
【0046】なお、前後進クラッチ4(または5)が設
定温度以下に冷却されると、ステップ2での判断によ
り、通常どおり作動させることができる。
【0047】この制御によれば、荷役作業中であるか否
かによりクラッチ圧指令信号を増減させるようにしてお
り、荷役作業中であれば、引き続き行われる作業におい
ても半クラッチ状態が頻発する虞があるため、作業を中
断させることでクラッチを積極的に冷却させる。また、
荷役作業中でなければ、単独走行とみなすことができ、
走行状態の維持するようクラッチを締結することでクラ
ッチを積極的に冷却する。いずれにしても、多板ディス
ク4B(または5B)の温度が所定値以上に上昇すると
き、前後進クラッチ4(または5)の半クラッチ状態が
中断され、前後進クラッチ4(または5)の多板ディス
ク4B(または5B)の放熱・冷却が促進される。
【0048】従って、荷役作業中のインチングペダル3
0による速度調整を多用した場合や設定ダイアル29に
よる設定車速に基づく荷役走行中の場合において、前後
進クラッチ4(または5)の多板ディスク4B(または
5B)の温度が上昇すると、前後進クラッチ4(または
5)は半クラッチ状態から開放状態とされ、その温度上
昇が抑制され、前後進クラッチ4(または5)はクラッ
チ焼けから保護される。
【0049】また、インチングペダル30の踏込み量に
応じたクラッチによる動力伝達量と連動して作動するブ
レーキによる制動量との調整が不充分なために、クラッ
チ圧PCが十分に低下していない状態で制動力が上昇す
ることによる、前後進クラッチ4(または5)の温度上
昇に対しても、異常状態が検出され、半クラッチ状態が
中断される。
【0050】本実施の態様にあっては、以下に記載した
効果を奏することができる。即ち、補正手段39は温度
センサ33よりの温度信号が予め設定した温度未満であ
る場合には、速度制御手段38により演算されたクラッ
チ圧力PCに対応する指令信号を出力し、温度信号が予
め設定した温度を超えた場合にはクラッチを締結する指
令信号若しくはクラッチを開放する指令信号を出力する
ため、前後進クラッチ4(または5)の多板ディスク4
B(または5B)の過熱およびクラッチ焼けが防止で
き、保護できる。
【0051】また、補正手段39は、荷役操作手段とし
ての操作状態を検出する荷役センサ26より荷役状態の
信号が入力されており、荷役操作中にはクラッチを開放
する指令信号を選択し、荷役操作中でない場合にはクラ
ッチを締結する指令信号を選択するため、荷役作業中で
あれば、引き続き行われる作業においても半クラッチ状
態が頻発する虞があるため、作業を中断させることでク
ラッチを積極的に冷却させる。また、荷役作業中でなけ
れば、単独走行とみなすことができ、走行状態の維持す
るようクラッチを締結することでクラッチを積極的に冷
却する。
【0052】補正手段39は、クラッチを締結する指令
信号若しくはクラッチを開放する指令信号の出力時は警
報手段としてのステップS3を作動させるため、半クラ
ッチが解除され、荷役作業中に停止することや単独走行
中に増速されることによる違和感をなくすることができ
る。
【0053】また、速度制御手段38は、インチングペ
ダル30の踏込み量に応じたクラッチ圧力PCを演算す
るときブレーキ作動量であるブレーキ圧力PBが予め設
定した圧力PSを超えたときには演算するクラッチ圧力
PCを零まで低下させるため、クラッチ圧PCが十分に
低下していない状態で制動力が上昇する不充分な調整に
対しても半クラッチ状態を中断させることができる。
【0054】(第2実施形態)図5は、本発明の第2の
実施の形態の補正手段39の制御フローチャートを示
す。本フローチャートは補正手段において一定周期毎に
実行されるものである。具体的には、前後進クラッチ
4、5の半クラッチ状態を監視し、半クラッチ状態が所
定時間以上経過したとき、クラッチ信号を補正するよう
にしている。
【0055】以下、図5の制御フローチャートを基に作
動を説明する。ステップS7では、前後進クラッチ4
(または5)が半クラッチ状態であるか否かが判断され
る。半クラッチ状態は、前後進クラッチ4(または5)
の入力側であるタービンシャフト2Aの回転数と、車速
信号を当該クラッチにより動力伝達経路に挿入されてい
る変速歯車のギヤ比を乗算することで当該クラッチの出
力側の回転数とを比較し、両回転数に差がある場合に半
クラッチと判断する。別の半クラッチ状態の判定は、ク
ラッチ圧指令信号自体が設定された全開状態に比較して
所定以上低いクラッチ圧信号を発生している場合におい
ても半クラッチ状態と判断できる。これらの半クラッチ
状態の判断手段が半クラッチ検出手段を構成する。
【0056】ステップS7で、半クラッチ状態でないと
判断された場合には、ステップS8に進み、ステップS
9で設定されるタイマをリセットして、今回の処理を終
了する。半クラッチ状態と判断されるとステップS9で
タイマを一つだけ進めて、ステップ10に進む。
【0057】ステップS10では、タイマで積算された
時間が、所定時間以上か否かが判定される。タイマに記
録されている時間が所定時間未満である場合には、今回
の処理を終了する。タイマの時間が所定時間を超えてい
る場合には、ステップS11に進んで警報装置を起動し
た後、ステップS12へ進む。
【0058】ステップS12では、荷役制御弁24によ
る荷役作業中か否かが判定され、荷役作業中であればス
テップS13に進み、荷役作業中でなければステップS
14に進む。
【0059】ステップS13では、クラッチ圧指令信号
を低減させて、今回の処理を終了させる。クラッチ圧指
令信号の低減によって、駆動回路18(または19)は
電磁比例弁14(または15)への制御電流を減少さ
せ、電磁比例弁14(または15)はクラッチ圧力PC
を下降させる。クラッチ圧力PCの下降により、クラッ
チは開放され、動力伝達が遮断され、走行を停止させ
る。走行の停止によりクラッチよりの発熱が抑制され、
吹き付けられる潤滑油により潤滑冷却される。
【0060】ステップS14では、クラッチ圧指令信号
を増加させて、今回の処理を終了させる。クラッチ圧指
令信号の増加によって、駆動回路18(または19)は
電磁比例弁14(または15)への制御電流を増加さ
せ、電磁比例弁14(または15)はクラッチ圧力PC
を上昇させる。クラッチ圧力PCの上昇により、クラッ
チは締結状態となることで半クラッチによる滑り状態が
解消され、車両は走行状態を維持する。クラッチの締結
状態への移行は、クラッチよりの発熱が抑制され、吹き
付けられる潤滑油により潤滑冷却される。
【0061】この制御によれば、荷役作業中であるか否
かによりクラッチ圧指令信号を増減させるようにしてお
り、荷役作業中であれば、引き続き行われる作業におい
ても半クラッチ状態が頻発する虞があるため、作業を中
断させることでクラッチを積極的に冷却させる。また、
荷役作業中でなければ、単独走行とみなすことができ、
走行状態の維持するようクラッチを締結することでクラ
ッチを積極的に冷却する。いずれにしても、前後進クラ
ッチ4(または5)の所定時間以上の半クラッチ状態が
中断され、前後進クラッチ4(または5)の多板ディス
ク4B(または5B)の放熱・冷却が促進される。
【0062】従って、荷役作業中のインチングペダル3
0による速度調整を多用した場合や設定ダイアル29に
よる設定車速に基づく荷役走行中の場合において、前後
進クラッチ4(または5)の所定時間以上の半クラッチ
状態から開放状態とされ、その温度上昇が抑制され、前
後進クラッチ4(または5)はクラッチ焼けから保護さ
れる。
【0063】また、インチングペダル30の踏込み量に
応じたクラッチによる動力伝達量と連動して作動するブ
レーキ23による制動量との調整が不充分なために、ク
ラッチ圧PCが十分に低下していない状態で制動圧力P
Bが上昇することによる、前後進クラッチ4(または
5)の温度上昇に対しても、所定時間以上の半クラッチ
状態が制限され、半クラッチ状態が中断される。
【0064】本実施の態様にあっては、補正手段39
が、半クラッチ検出手段としてのステップS7よりの半
クラッチ状態が予め設定した時間に満たない場合には前
記演算されたクラッチ圧力PCに対応する指令信号を出
力し、半クラッチ状態が予め設定した時間を超えた場合
にはクラッチを締結する指令信号若しくはクラッチを開
放する指令信号を出力するため、前後進クラッチ4(ま
たは5)の多板ディスク4B(または5B)の過熱およ
びクラッチ焼けが防止でき、保護できる。
【0065】また、第1の実施態様の2番目以降に列挙
した効果を同様に奏することができる。
【0066】(第3実施形態)図6は、本発明の第3の
実施の形態の補正手段39の制御フローチャートを示
す。本フローチャートは補正手段において一定周期毎に
実行されるものである。具体的には、前後進クラッチ
4、5の半クラッチ状態による発熱量の総量を監視し、
発熱量が所定以上蓄積されたとき、クラッチ信号を補正
するようにしている。
【0067】以下、図6の制御フローチャートを基に作
動を説明する。ステップS15では、前後進クラッチ4
(または5)が半クラッチ状態であるか否かが判断され
る。半クラッチ状態は、前後進クラッチ4(または5)
の入力側であるタービンシャフト2Aの回転数と、車速
信号を当該クラッチにより動力伝達経路に挿入されてい
る変速歯車のギヤ比を乗算することで当該クラッチの出
力側の回転数とを比較し、両回転数に差がある場合に半
クラッチと判断する。別の半クラッチ状態の判定は、ク
ラッチ圧指令信号自体が設定された全開状態に比較して
所定以上低いクラッチ圧信号を発生している場合におい
ても半クラッチ状態と判断できる。
【0068】ステップS15で、半クラッチ状態でない
と判断された場合には、ステップS16に進み、ステッ
プS17で積算される熱量をリセットして、今回の処理
を終了する。半クラッチ状態と判断されるとステップS
17で前後進クラッチ4(または5)に蓄積された熱量
Qを積算した後、ステップS18へ進む。
【0069】ステップ17での熱量Qの積算は、前後進
クラッチ4(または5)のクラッチディスク4B(また
は5B)の回転速度差、即ち、前後進クラッチ4(また
は5)の入力側であるタービンシャフト2Aの回転数N
Tと車速信号Vを当該クラッチにより動力伝達経路に挿
入されている変速歯車のギヤ比を乗算することで演算さ
れる当該クラッチの出力側の回転数NOとの回転数差
と、クラッチの伝達力即ちクラッチ圧力PCとの乗算に
より、その時点の発熱量QTが演算される。そして、こ
の時点の発熱量QTと今までに積算した累積発熱量QS
とが積算されて全発熱量Qが更新される。
【0070】ステップS18では、ステップS17で積
算された全発熱量Qが所定量以上か否かが判断される。
全発熱量Qが所定量に満たない場合には、今回の処理を
終了する。全発熱量Qが所定量を超えている場合には、
ステップS19の警報装置を起動した後、ステップS2
0へ進む。
【0071】ステップS20では、荷役制御弁24によ
る荷役作業中か否かが判定され、荷役作業中であればス
テップS21に進み、荷役作業中でなければステップS
22に進む。
【0072】ステップS21では、クラッチ圧指令信号
を低減させて、今回の処理を終了させる。クラッチ圧指
令信号の低減によって、駆動回路18(または19)は
電磁比例弁14(または15)への制御電流を減少さ
せ、電磁比例弁14(または15)はクラッチ圧力PC
を下降させる。クラッチ圧力PCの下降により、クラッ
チは開放され、動力伝達が遮断され、走行を停止させ
る。走行の停止によりクラッチよりの発熱が抑制され、
吹き付けられる潤滑油により潤滑冷却される。
【0073】ステップS22では、クラッチ圧指令信号
を増加させて、今回の処理を終了させる。クラッチ圧指
令信号の増加によって、駆動回路18(または19)は
電磁比例弁14(または15)への制御電流を増加さ
せ、電磁比例弁14(または15)はクラッチ圧力PC
を上昇させる。クラッチ圧力PCの上昇により、クラッ
チは締結状態となることで半クラッチによる滑り状態が
解消され、車両は走行状態を維持する。クラッチの締結
状態への移行は、クラッチよりの発熱が抑制され、吹き
付けられる潤滑油により潤滑冷却される。
【0074】この制御によれば、荷役作業中であるか否
かによりクラッチ圧指令信号を増減させるようにしてお
り、荷役作業中であれば、引き続き行われる作業におい
ても半クラッチ状態が頻発する虞があるため、作業を中
断させることでクラッチを積極的に冷却させる。また、
荷役作業中でなければ、単独走行とみなすことができ、
走行状態の維持するようクラッチを締結することでクラ
ッチを積極的に冷却する。いずれにしても、前後進クラ
ッチ4(または5)の発熱量Qが所定量以上となる半ク
ラッチ状態が中断され、前後進クラッチ4(または5)
の多板ディスク4B(または5B)の放熱・冷却が促進
される。
【0075】従って、荷役作業中のインチングペダル3
0による速度調整を多用した場合や設定ダイアル29に
よる設定車速に基づく荷役走行中の場合において、前後
進クラッチ4(または5)の所定量以上の発熱量となる
と半クラッチ状態から開放状態とされ、その温度上昇が
抑制され、前後進クラッチ4(または5)はクラッチ焼
けから保護される。
【0076】また、インチングペダル30の踏込み量に
応じたクラッチによる動力伝達量と連動して作動するブ
レーキ23による制動量との調整が不充分なために、ク
ラッチ圧PCが十分に低下していない状態で制動力が上
昇することによる、前後進クラッチ4(または5)の温
度上昇に対しても、所定量以上の発熱量となる半クラッ
チ状態が制限され、半クラッチ状態が中断される。
【0077】本実施の態様にあっては、補正手段39
が、半クラッチ検出手段としてのステップS15よりの
半クラッチ状態におけるクラッチ圧力PCと多板ディス
ク4B(または5B)の相対回転差とから半クラッチ状
態により生ずる発熱量Qを演算し発熱量の総和が予め設
定した熱量に満たない場合には前記演算されたクラッチ
圧力PCに対応する指令信号を出力し、発熱量Qの総和
が予め設定した熱量を超えた場合にはクラッチを締結す
る指令信号若しくはクラッチを開放する指令信号を出力
するため、前後進クラッチ4(または5)の多板ディス
ク4B(または5B)の過熱およびクラッチ焼けが防止
でき、保護できる。
【0078】また、第1の実施態様の2番目以降の効果
を同様に奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の産業車両の走行制御装置のシステム構
成図。
【図2】同じくコントローラの制御ブロック図。
【図3】インチング作動時のクラッチ圧力とブレーキ圧
力との関係を示す特性図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の制御フローチャー
ト。
【図5】本発明の第2の実施の形態の制御フローチャー
ト。
【図6】本発明の第3の実施の形態の制御フローチャー
ト。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トルクコンバータ 2A タービンシャフト 3 変速機 4 前進クラッチ 5 後進クラッチ 6 出力軸 7 差動装置 8 駆動車輪 10 走行用ポンプ 11 荷役手段 12 荷役用ポンプ 14、15 電磁比例弁(電磁比例圧力制御弁) 18、19、35 駆動回路 20 コントローラ 21 ブレーキペダル 22 マスタシリンダ 23 ブレーキ 24 荷役制御弁 25 荷役装置 26 荷役センサ 27 アクセルペダル 28 セレクトレバー(前後進切換レバー) 29 設定ダイアル 30 インチングペダル 31、32 回転センサ 33 温度センサ 34 圧力センサ 36 スロットルバルブ駆動装置 37 エンジン制御手段 38 速度制御手段 39 補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:56 F16H 59:56 63:46 63:46

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力を油圧式の前進クラッチま
    たは後進クラッチを介して駆動輪に伝達する変速機と、 指令信号に応じて前進クラッチへのクラッチ圧力を制御
    する制御弁と、 指令信号に応じて後進クラッチへのクラッチ圧力を制御
    する制御弁と、 前進クラッチおよびまたは後進クラッチの多板ディスク
    の温度を検出する温度センサと、 車両の走行状態およびまたは荷役状態に応じて前進クラ
    ッチおよびまたは後進クラッチのクラッチ圧力を演算す
    る速度制御手段と、 温度センサよりの温度信号が予め設定した温度未満であ
    る場合には前記演算されたクラッチ圧力に対応する指令
    信号を出力し、温度信号が予め設定した温度を超えた場
    合にはクラッチを締結する指令信号若しくはクラッチを
    開放する指令信号を出力する補正手段と、を備えている
    ことを特徴とする産業車両の走行制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジン出力を油圧式の前進クラッチま
    たは後進クラッチを介して駆動輪に伝達する変速機と、 指令信号に応じて前進クラッチへのクラッチ圧力を制御
    する制御弁と、 指令信号に応じて後進クラッチへのクラッチ圧力を制御
    する制御弁と、 前進クラッチおよびまたは後進クラッチの半クラッチ状
    態を検出する半クラッチ検出手段と、 車両の走行状態およびまたは荷役状態に応じて前進クラ
    ッチおよびまたは後進クラッチのクラッチ圧力を演算す
    る速度制御手段と、 半クラッチ検出手段より検出された半クラッチ状態が予
    め設定した時間に満たない場合には前記演算されたクラ
    ッチ圧力に対応する指令信号を出力し、半クラッチ状態
    が予め設定した時間を超えた場合にはクラッチを締結す
    る指令信号若しくはクラッチを開放する指令信号を出力
    する補正手段と、を備えていることを特徴とする産業車
    両の走行制御装置。
  3. 【請求項3】 エンジン出力を油圧式の前進クラッチま
    たは後進クラッチを介して駆動輪に伝達する変速機と、 指令信号に応じて前進クラッチへのクラッチ圧力を制御
    する制御弁と、 指令信号に応じて後進クラッチへのクラッチ圧力を制御
    する制御弁と、 前進クラッチおよびまたは後進クラッチの半クラッチ状
    態を検出する半クラッチ検出手段と、 車両の走行状態およびまたは荷役状態に応じて前進クラ
    ッチおよびまたは後進クラッチのクラッチ圧力を演算す
    る速度制御手段と、 半クラッチ検出手段より検出された半クラッチ状態にお
    けるクラッチ圧力と多板ディスクの相対回転差とから半
    クラッチ状態における発熱量を演算し発熱量の総和が予
    め設定した熱量に満たない場合には前記演算されたクラ
    ッチ圧力に対応する指令信号を出力し、発熱量の総和が
    予め設定した熱量を超えた場合にはクラッチを締結する
    指令信号若しくはクラッチを開放する指令信号を出力す
    る補正手段と、を備えていることを特徴とする産業車両
    の走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、荷役操作手段の操作状
    態を検出する荷役センサより荷役状態の信号が入力され
    ており、荷役操作中にはクラッチを開放する指令信号を
    選択し、荷役操作中でない場合にはクラッチを締結する
    指令信号を選択することを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれか一つに記載の産業車両の走行制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、クラッチを締結する指
    令信号若しくはクラッチを開放する指令信号の出力時は
    警報手段を作動させることを特徴とする請求項1ないし
    請求項3のいずれか一つに記載の産業車両の走行制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記速度制御手段は、インチングペダル
    の踏込み量に応じたクラッチ圧力を演算するときブレー
    キ作動量が予め設定した作動量を超えたときには演算す
    るクラッチ圧力を零まで低下させることを特徴とする請
    求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の産業車両
    の走行制御装置。
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