JP2005096213A - 建築材料用表面フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 非ハロゲン系樹脂材料を用いて、優れた耐磨耗性や耐傷付き性を有し、かつ、基材と押出ラミネート法や熱ラミネート法で積層した場合でも十分な接着力を発現し、施工作業性も良好な建築材料を得ることができる建築材料用表面フィルムを提供する。
【解決手段】 表面層、中間層および背面層がこの順に積層されてなる建築材料用表面フィルムであって、上記表面層および中間層は、それぞれ特定の融点、特定の重量平均分子量および特定のクロス分別クロマトグラフによる溶出量を有するポリプロピレン系樹脂(A)およびポリプロピレン系樹脂(B)から形成され、上記背面層は、特定の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂または特定のエチレン系共重合体を特定量含有するポリエチレン系樹脂から形成されることを特徴とする建築材料用表面フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、床材や壁材などの建築材料の表面に用いられる建築材料用表面フィルムに関する。より詳しくは、この建築材料用表面フィルムの背面(裏面)に、意匠フィルム、発泡体、無機充填材を高含有させた樹脂層、ガラス繊維、不織布などの基材を貼り合わせて、床材や壁材などの建築材料とするために好適に用いられる建築材料用表面フィルムに関する。なお、本発明で言うフィルムにはシートも包含される。
従来より、プラスチックス製床材として塩化ビニル系樹脂や各種合成ゴム等が使用されており、特にその大半は塩化ビニル系樹脂である。しかし、塩化ビニル系樹脂は燃焼時に塩化水素ガスを発生し、ダイオキシン生成の原因となるため、非塩化ビニル系樹脂材料などの非ハロゲン系樹脂材料への要望が高まっている。
このような要望に応えるために、例えば、非ハロゲン系樹脂からなる基材層上に、オレフィン系樹脂からなる印刷層を積層し、印刷層上にオレフィン系樹脂と水添ジエン系共重合体とのポリマーアロイからなる表面層を積層した非ハロゲン床材が開示されている。この非ハロゲン床材では、表面層に耐磨耗性や耐傷付き性を付与するために、表面層用として硬質の樹脂を用いたり、表面層の上に表面保護層を設ける等の方法を採っている。
特開平9−143888号公報
ところが、上記非ハロゲン床材の場合、表面層用として硬質の樹脂を用いると、非ハロゲン床材の施工時の作業性(施工作業性)を向上させるためには、基材層用としてオレフィン系熱可塑性エラストマーやエチレン−酢酸ビニル共重合体などの軟質の樹脂を用いる必要が生じる。しかし、硬質の樹脂からなる表面層と軟質の樹脂からなる基材層とを押出ラミネート法や熱ラミネート法で積層すると、表面層と基材層との接着力が不十分になりがちであるため、積層加工方法が限定されるという問題点がある。
また、上記問題点を避けるために、表面層用として軟質もしくは半硬質の樹脂を用いると、表面層の耐磨耗性や耐傷付き性が不十分になるという問題点があり、逆に基材層用として半硬質もしくは硬質の樹脂を用いると、非ハロゲン床材全体の柔軟性が不足して、非ハロゲン床材の施工作業性が阻害されるという問題点がある。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、非ハロゲン系樹脂材料を用いて、優れた耐磨耗性や耐傷付き性を有し、かつ、基材と押出ラミネート法や熱ラミネート法で積層した場合でも十分な接着力を発現し、施工作業性も良好な建築材料を得ることができる建築材料用表面フィルムを提供することにある。
請求項1に記載の発明(以下、「本発明1」と記す)による建築材料用表面フィルムは、表面層、中間層および背面層がこの順に積層されてなる建築材料用表面フィルムであって、上記表面層は、融点が140℃以上であり、重量平均分子量が100000〜300000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上70℃以下における溶出量が30重量%以下であり、70℃を超え125℃以下における溶出量が70重量%以上であるポリプロピレン系樹脂(A)から形成され、上記中間層は、融点が160℃以上であり、重量平均分子量が160000〜250000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上10℃以下における溶出量が45〜55重量%であり、10℃を超え70℃以下における溶出量が15〜25重量%であり、70℃を超え95℃以下における溶出量が1〜5重量%であり、95℃を超え125℃以下における溶出量が25〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂(B)から形成され、上記背面層は、密度が0.890〜0.915g/cm3 である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂から形成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明(以下、「本発明2」と記す)による建築材料用表面フィルムは、表面層、中間層および背面層がこの順に積層されてなる建築材料用表面フィルムであって、上記表面層は、融点が140℃以上であり、重量平均分子量が100000〜300000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上70℃以下における溶出量が30重量%以下であり、70℃を超え125℃以下における溶出量が70重量%以上であるポリプロピレン系樹脂(A)から形成され、上記中間層は、融点が160℃以上であり、重量平均分子量が160000〜250000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上10℃以下における溶出量が45〜55重量%であり、10℃を超え70℃以下における溶出量が15〜25重量%であり、70℃を超え95℃以下における溶出量が1〜5重量%であり、95℃を超え125℃以下における溶出量が25〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂(B)から形成され、上記背面層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体およびエチレン−メタクリル酸共重合体からなる群より選択される少なくとも1種類のエチレン系共重合体を30重量%以上含有するポリエチレン系樹脂から形成されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明による建築材料用表面フィルムは、上記請求項1または請求項2に記載の建築材料用表面フィルムにおいて、中間層にのみ顔料が添加されていることを特徴とする。
本発明(本発明1および本発明2)の建築材料用表面フィルム(以下、単に「表面フィルム」と略記することもある)を構成する表面層は、融点が140℃以上であり、重量平均分子量(Mw)が100000〜300000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上70℃以下における溶出量が30重量%以下であり、70℃を超え125℃以下における溶出量が70重量%以上であるポリプロピレン系樹脂(A)から形成される。
上記ポリプロピレン系樹脂(A)は、融点が140℃以上であることが必要である。ポリプロピレン系樹脂(A)の融点が140℃未満であると、表面層ひいては表面フィルムの耐磨耗性や耐傷付き性が不十分となる。
上記ポリプロピレン系樹脂(A)は、重量平均分子量が100000〜300000であることが必要である。ポリプロピレン系樹脂(A)の重量平均分子量が100000未満であるか、300000を超えると、表面層ひいては表面フィルムの製膜性が不十分となる。なお、本発明で言う重量平均分子量は、例えば、WATERS社製の高温GPC(150CV)を用いて測定することができる。
上記ポリプロピレン系樹脂(A)は、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上70℃以下における溶出量が30重量%以下であり、70℃を超え125℃以下における溶出量が70重量%以上であることが必要である。
上記クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、ポリプロピレン系樹脂(A)の0℃以上70℃以下における溶出量が30重量%を超えると、表面層ひいては表面フィルムの耐磨耗性や耐傷付き性が不十分となったり、表面層ひいては表面フィルムがブロッキングを起こしやすくなる。
また、上記クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、ポリプロピレン系樹脂(A)の70℃を超え125℃以下における溶出量が70重量%未満であると、表面層ひいては表面フィルムの耐磨耗性や耐傷付き性が不十分となる。
なお、本発明で言うポリプロピレン系樹脂のクロス分別クロマトグラフによる溶出量は、以下の方法で測定することができる。
先ず、ポリプロピレン系樹脂をポリプロピレン系樹脂が完全に溶解する温度のo−ジクロロベンゼンに溶解させた後、この溶液を一定速度で冷却し、予め用意しておいた不活性担体表面に薄いポリマー層を結晶性の高い順および分子量の大きい順に生成させる。次いで、この生成したポリマー層を連続的または段階的に昇温し、順次溶出した成分の濃度を検出し、その組成分布(結晶性分布)を測定する(温度上昇溶離分別)と共に、その成分の分子量および分子量分布を高温GPCにより測定する。
上記測定装置としては、例えば、温度上昇溶離分別(TREF=Temperature Rising Elution Fractionation)部分と高温GPC(SEC=Size Exclution Chromatograph)部分とをシステムとして兼備しているクロス分別クロマトグラフ装置(例えば、三菱化学社製の型式「CFT−T150A」)が好適に用いられる。
上記ポリプロピレン系樹脂(A)としては、上記融点、重量平均分子量およびクロス分別クロマトグラフによる溶出量を有しているものであれば如何なるポリプロピレン系樹脂であっても良く、特に限定されるものではないが、例えば、プロピレンの単独重合体や、プロピレンと例えば1−ブテンなどのプロピレン以外のα−オレフィンとのランダム共重合体もしくはブロック共重合体等が挙げられ、なかでも、耐磨耗性や耐傷付き性に優れる表面層ひいては表面フィルムを得られることから、プロピレンの単独重合体が好適に用いられる。これらのポリプロピレン系樹脂(A)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記ポリプロピレン系樹脂(A)から形成される表面層ひいては表面フィルムの耐磨耗性や耐傷付き性をより向上させるために、上記ポリプロピレン系樹脂(A)には、結晶化核材が添加されていても良い。
上記結晶化核材としては、ポリプロピレン系樹脂(A)に対して増核作用を有しているものであれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、有機カルボン酸の金属塩、ベンズアルデヒドまたはその環置換体と多価アルコールとの縮合物、高分子核材等が挙げられる。これらの結晶化核材は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
本発明の建築材料用表面フィルムを構成する中間層は、融点が160℃以上であり、重量平均分子量が160000〜250000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上10℃以下の溶出量が45〜55重量%であり、10℃を超え70℃以下の溶出量が15〜25重量%であり、70℃を超え95℃以下の溶出量が1〜5重量%であり、95℃を超え125℃以下の溶出量が25〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂(B)から形成される。
上記ポリプロピレン系樹脂(B)は、融点が160℃以上であることが必要である。ポリプロピレン系樹脂(B)の融点が160℃未満であると、中間層ひいては表面フィルムの機械的強度や強靱性が不十分となる。
上記ポリプロピレン系樹脂(B)は、重量平均分子量が160000〜250000であることが必要である。ポリプロピレン系樹脂(B)の重量平均分子量が160000未満であるか、250000を超えると、中間層ひいては表面フィルムの成形性(製膜性)が不十分となる。
上記ポリプロピレン系樹脂(B)は、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上10℃以下における溶出量が45〜55重量%であり、10℃を超え70℃以下における溶出量が15〜25重量%であり、70℃を超え95℃以下における溶出量が1〜5重量%であり、95℃を超え125℃以下における溶出量が25〜35重量%であることが必要である。
上記クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、ポリプロピレン系樹脂(B)の0℃以上10℃以下における溶出量が45重量%未満であると、中間層ひいては表面フィルムの柔軟性が不十分となり、逆にポリプロピレン系樹脂(B)の0℃以上10℃以下における溶出量が55重量%を超えると、中間層ひいては表面フィルムの延展性が不十分となる。
また、上記クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、ポリプロピレン系樹脂(B)の10℃を超え70℃以下における溶出量が15重量%未満であると、中間層ひいては表面フィルムの柔軟性が不十分となり、逆にポリプロピレン系樹脂(B)の10℃を超え70℃以下における溶出量が25重量%を超えると、中間層ひいては表面フィルムの延展性が不十分となる。
また、上記クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、ポリプロピレン系樹脂(B)の70℃を超え95℃以下における溶出量が1重量%未満であると、中間層ひいては表面フィルムの変形回復性が不十分となり、逆にポリプロピレン系樹脂(B)の70℃を超え95℃以下における溶出量が5重量%を超えると、中間層ひいては表面フィルムの機械的強度や強靱性が不十分となる。
さらに、上記クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、ポリプロピレン系樹脂(B)の95℃を超え125℃以下における溶出量が25重量%未満であると、中間層ひいては表面フィルムの機械的強度や強靱性が不十分となり、逆にポリプロピレン系樹脂(B)の95℃を超え125℃以下における溶出量が35重量%を超えると、中間層ひいては表面フィルムの柔軟性が不十分となる。
上記ポリプロピレン系樹脂(B)としては、上記融点、重量平均分子量およびクロス分別クロマトグラフによる溶出量を有しているものであれば如何なるポリプロピレン系樹脂であっても良く、特に限定されるものではないが、例えば、プロピレンの単独重合体や、プロピレンと例えば1−ブテンなどのプロピレン以外のα−オレフィンとのランダム共重合体もしくはブロック共重合体等が挙げられ、なかでも、機械的強度や強靱性と柔軟性や変形回復性とのバランスに優れる中間層ひいては表面フィルムを得られることから、プロピレンの単独重合体が好適に用いられる。これらのポリプロピレン系樹脂(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
本発明の建築材料用表面フィルムに用いられるポリプロピレン系樹脂(A)およびポリプロピレン系樹脂(B)において、融点、重量平均分子量およびクロス分別クロマトグラフによる各温度領域における溶出量が前記範囲内{ポリプロピレン系樹脂(A)}および上記範囲内{ポリプロピレン系樹脂(B)}にあることは、本発明の表面フィルムの弾性率、機械的強度、強靱性、柔軟性、変形回復性、耐熱性、二次加工性などの物性を制御する上で非常に重要なことであり、特に、本発明の表面フィルムの背面層を基材に接着して作製した建築材料を施工する際の施工作業性を確保するために必要な柔軟性を確保するためには極めて重要なことである。このような柔軟性を融点、重量平均分子量およびクロス分別クロマトグラフによる各温度領域における溶出量が特定されていない一般のポリプロピレン系樹脂で確保しようとすると、ビニル芳香族系エラストマーなどの熱可塑性エラストマーを多量に併用する必要が生じ、経済的に不利となる。しかし、本発明の表面フィルムにおいては、前記ポリプロピレン系樹脂(A)および上記ポリプロピレン系樹脂(B)を用いるので、熱可塑性エラストマーを併用する必要がなく、上記建築材料の施工作業性を確保するために必要な柔軟性を低コストで確保することができる。
本発明1の建築材料用表面フィルムを構成する背面層(裏面層)は、密度が0.890〜0.915g/cm3 である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)から形成される。
上記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は、密度が0.890〜0.915g/cm3 であることが必要である。直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の密度が0.890g/cm3 未満であると、背面層ひいては表面フィルムにベタツキが発生したり、背面層ひいては表面フィルムの滑り性が不足して、表面フィルムの製膜時や二次加工時に支障を来したり、表面フィルムの巻き取り時にブロッキングが発生する恐れがあり、逆に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の密度が0.915g/cm3 を超えると、押出ラミネート法や熱ラミネート法で表面フィルムの背面層と基材とを積層(接着)した際の接着力が不十分となる。
上記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂としては、密度が0.890〜0.915g/cm3 であるものであれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンとエチレン以外のα−オレフィンとの共重合体などの一般的な直鎖状低密度ポリエチレン樹脂や、メタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン樹脂等が挙げられる。これらの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記エチレンとエチレン以外のα−オレフィンとの共重合体としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘプレン共重合体等が挙げられ、なかでも、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体等が好適に用いられる。これらのエチレンとエチレン以外のα−オレフィンとの共重合体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記エチレンとエチレン以外のα−オレフィンとの共重合体は、特に限定されるものではないが、エチレン含有量が90〜99重量%であることが好ましい。エチレンとエチレン以外のα−オレフィンとの共重合体中におけるエチレン含有量が90重量%未満であると、背面層ひいては表面フィルムの機械的強度や強靱性が不十分となることがあり、逆にエチレンとエチレン以外のα−オレフィンとの共重合体中におけるエチレン含有量が99重量%を超えると、背面層ひいては表面フィルムの加工性が低下したり、背面層ひいては表面フィルムがブロッキングを起こしやすくなることがある。
上記メタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン樹脂は、例えば、原料モノマーとしてエチレンやα−オレフィンを用い、触媒としてメタロセン化合物と有機アルミニウム化合物および/またはイオン性化合物との組合せからなるメタロセン触媒を用いて、不活性ガス中での流動床式気相重合法または攪拌式気相重合法、不活性溶媒中でのスラリー重合法、モノマーを溶媒とするバルク重合法等により製造することができる。
上記メタロセン化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジメチルシリル(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリル(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライドなどの珪素系架橋型メタロセン化合物や、エチレンビスインデニルジルコニウムジクロライド、エチレンビスインデニルハフニウムジクロライドなどのインデニル系架橋型メタロセン化合物等が挙げられる。これらのメタロセン化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記有機アルミニウム化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、イソブチルエチルアルモキサンなどの下記一般式(1)で表される直鎖状重合体または環状重合体や、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルハロゲノアルミニウム等が挙げられる。これらの有機アルミニウム化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
[−Al(R)O−]n 一般式(1)
(式中、Rは、一部がハロゲン原子および/またはRO基で置換されていても良い炭素数1〜10の炭化水素基を示し、nは、重合度を示し、5以上であることが好ましく、より好ましくは10以上である)
上記イオン性化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートアニオンとトリフェニルカルボニウムカチオンとのイオン化合物、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートアニオンとジアルキルアニリニウムカチオンとのイオン化合物などの下記一般式(2)で表されるイオン性化合物等が挙げられる。これらのイオン性化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
+ ・A- 一般式(2)
(式中、C+ は、有機化合物、有機金属化合物、無機化合物の酸化性のカチオン、ルイス塩基とプロトンとからなるブレンステッド酸等を示し、メタロセンのアニオンと反応してメタロセンのカチオンを生成することができる)
上記メタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン樹脂は、エチレンの単独重合体であっても良いし、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であっても良い。また、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体は、ランダム共重合体であっても良いし、ブロック共重合体であっても良い。これらのメタロセン触媒を用いて製造されたポリエチレン樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記炭素数3〜10のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1等が挙げられる。これらの炭素数3〜10のα−オレフィンは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体は、特に限定されるものではないが、エチレン含有量が90.0モル%以上であることが好ましく、より好ましくは93.0〜99.9モル%である。エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体中におけるエチレン含有量が90.0モル%未満であると、背面層ひいては表面フィルムの機械的強度や強靱性が不十分となることがある。
本発明1の表面フィルムの背面層には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、低密度ポリエチレン樹脂などの上記密度が0.890〜0.915g/cm3 である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂以外のポリエチレン系樹脂が添加されていても良い。
本発明2の建築材料用表面フィルムを構成する背面層(裏面層)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)およびエチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)からなる群より選択される少なくとも1種類のエチレン系共重合体を30重量%以上含有するポリエチレン系樹脂から形成される。
上記エチレン系共重合体を30重量%以上含有するポリエチレン系樹脂は、1種類のエチレン系共重合体のみからなるものであっても良いし、2種類以上のエチレン系共重合体のみが併用(混合)されてなるものであっても良いし、また、少なくとも1種類のエチレン系共重合体と例えば低密度ポリエチレン樹脂や直鎖状低密度ポリエチレン樹脂などのポリエチレン系樹脂とが併用(混合)されてなるものであって、少なくとも1種類のエチレン系共重合体を30重量%以上含有するものであっても良い。
本発明2の表面フィルムの背面層を形成するポリエチレン系樹脂は、少なくとも1種類の上記エチレン系共重合体を30重量%以上含有していることが必要である。上記ポリエチレン系樹脂中におけるエチレン系共重合体の含有量が30重量%未満であると、本発明2の表面フィルムの背面層ひいては表面フィルムと基材との接着力が不十分となる。
上記エチレン系共重合体は、特に限定されるものではないが、酢酸ビニル、エチルアクリレート、メチルメタクリレートおよびメタクリル酸などのエチレン以外の共重合成分の含有量が5重量%以上であることが好ましい。エチレン系共重合体中における上記エチレン以外の共重合成分の含有量が5重量%未満であると、背面層ひいては表面フィルムと基材との接着力が不十分となることがある。
本発明の建築材料用表面フィルムの表面層、中間層および背面層には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、顔料、染料、充填剤、軟化剤(可塑剤)、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が添加されていても良い。
ただし、上記顔料は、中間層にのみ添加されていることが好ましい。顔料を表面層に添加すると、もし表面層に傷がついた場合、その傷が目立ちすぎることがある。また、顔料を背面層に添加すると、背面層ひいては表面フィルムと基材との接着力が不十分となることがある。
本発明の建築材料用表面フィルムの成形(製膜)方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、Tダイ法やインフレーション法による押出成形法や、カレンダー成形法等の公知の各種フィルム成形方法が挙げられ、いずれの成形方法が採られても良い。
本発明の建築材料用表面フィルムの厚みは、用途や要求される風合い等に応じて適宜設定されれば良く、特に限定されるものではない。
ただし、表面層の厚みは、特に限定されるものではないが、3層合わせての総厚みの5〜30%であることが好ましい。表面層の厚みが総厚みの5%未満であると、表面層ひいては表面フィルムの耐磨耗性や耐傷付き性が不十分となることがあり、逆に表面層の厚みが総厚みの30%を超えると、表面層ひいては表面フィルムの柔軟性が不十分となって、表面フィルムの2次加工性や建築材料とされた際の施工作業性が阻害されることがある。また、背面層の厚みは、特に限定されるものではないが、3層合わせての総厚みの50%以下であることが好ましい。背面層の厚みが総厚みの50%を超えると、用途によっては、表面フィルムの耐磨耗性や耐傷付き性が不十分となることがある。
本発明の建築材料用表面フィルムの表面層には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、コーティングなどの表面処理が施されていても良い。
本発明1の建築材料用表面フィルムは、融点が140℃以上であり、重量平均分子量が100000〜300000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上70℃以下における溶出量が30重量%以下であり、70℃を超え125℃以下における溶出量が70重量%以上であるポリプロピレン系樹脂(A)から形成される表面層と、融点が160℃以上であり、重量平均分子量が160000〜250000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上10℃以下における溶出量が45〜55重量%であり、10℃を超え70℃以下における溶出量が15〜25重量%であり、70℃を超え95℃以下における溶出量が1〜5重量%であり、95℃を超え125℃以下における溶出量が25〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂(B)から形成される中間層と、密度が0.890〜0.915g/cm3 である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂から形成される背面層とが、この順に積層されてなるので、優れた耐磨耗性や耐傷付き性を有し、かつ、基材と押出ラミネート法や熱ラミネート法で積層した場合でも十分な接着力を発現し、施工作業性も良好な建築材料を得ることができる。
本発明2の建築材料用表面フィルムは、融点が140℃以上であり、重量平均分子量が100000〜300000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上70℃以下における溶出量が30重量%以下であり、70℃を超え125℃以下における溶出量が70重量%以上であるポリプロピレン系樹脂(A)から形成される表面層と、融点が160℃以上であり、重量平均分子量が160000〜250000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上10℃以下における溶出量が45〜55重量%であり、10℃を超え70℃以下における溶出量が15〜25重量%であり、70℃を超え95℃以下における溶出量が1〜5重量%であり、95℃を超え125℃以下における溶出量が25〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂(B)から形成される中間層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体およびエチレン−メタクリル酸共重合体からなる群より選択される少なくとも1種類のエチレン系共重合体を30重量%以上含有するポリエチレン系樹脂から形成される背面層とが、この順に積層されてなるので、優れた耐磨耗性や耐傷付き性を有し、かつ、基材と押出ラミネート法や熱ラミネート法で積層した場合でも十分な接着力を発現し、施工作業性も良好な建築材料を得ることができる。
また、上記本発明の建築材料用表面フィルムは、塩化ビニル系樹脂などのハロゲン系樹脂を用いないので、燃焼時に塩化水素ガスなどのハロゲン系ガスを発生することがなく、ダイオキシン生成の原因となることがない。
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本実施例においては以下に示す原材料を用いた。
1.表面層および中間層形成用のポリプロピレン系樹脂
下記表1に示す3種類のポリプロピレン系樹脂を用いた。
Figure 2005096213
2.背面層形成用の樹脂
(1)直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(a):密度0.903g/cm3
(2)直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(b):密度0.907g/cm3
(3)直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(c):密度0.920g/cm3
(4)直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(d):密度0.925g/cm3
(5)直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(e):密度0.930g/cm3
(6)エチレン−エチルアクリレート共重合体:エチルアクリレート含有量15重量% (7)エチレン−メチルメタクリレート共重合体:メチルメタクリレート含有量15重量%
(8)エチレン−メタクリル酸共重合体:メタクリル酸含有量15重量%
(実施例1)
表面層形成用としてポリプロピレン系樹脂(A−1)を単独で用い、中間層形成用としてポリプロピレン系樹脂(B−1)を単独で用い、背面層生成用として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(a)を単独で用いて、Tダイ法による押出成形法により、3層の層厚比が表面層/中間層/背面層=1/8/1であり、総厚みが200μmである建築材料用表面フィルムを成形した。
(実施例2)および(実施例3)、および、(比較例1)〜(比較例4)
表面層形成用、中間層形成用および背面層形成用として、それぞれ表2に示す樹脂を用い、3層の層厚比(表面層/中間層/背面層)をそれぞれ表2に示す層厚比としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、総厚みが200μmの建築材料用表面フィルムを成形した。
実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例4で得られた建築材料用表面フィルムの性能(1.耐磨耗性、2.基材との接着性、3.施工作業性)を以下の方法で評価した。その結果は表2に示すとおりであった。
1.耐磨耗性
テーバー磨耗試験機を用いて、磨耗輪:H−18、荷重:7.35Nの条件で建築材料用表面フィルムのテーバー磨耗試験を行い、磨耗輪を1500回転させた後の表面フィルムの重量減少量を測定し、下記判定基準により耐磨耗性を評価した。
〔判定基準〕
○‥‥重量減少量が0.1g未満であった。
△‥‥重量減少量が0.1g以上0.2g未満であった。
×‥‥重量減少量が0.2g以上であった。
2.基材との接着性
酢酸ビニル含有量が15重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体50重量%および平均粒子径が2μmの炭酸カルシウム50重量%を含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物をフィルム状に成形して、厚みが3mmの基材を作製した。次に、上記で得られた基材の表面に建築材料用表面フィルムの背面層を重ね合わせ、熱プレス機を用いて、温度:130℃、圧力:980kPa、時間:10秒間の条件で熱プレスを行って、建築材料を作製した。次いで、上記で得られた建築材料を幅25mmに裁断して測定用試験片を準備した後、この測定用試験片の剥離強度を測定し、下記判定基準により基材との接着性を評価した。
〔判定基準〕
○‥‥剥離強度が9.8(N/25mm)以上であった。
×‥‥剥離強度が9.8(N/25mm)未満であった。
3.施工作業性
2.の場合と同様にして作製した幅1mの建築材料の施工作業を行い、下記判定基準により施工作業性を評価した。
〔判定基準〕
○‥‥建築材料は適度な柔軟性を有し、全く問題なく施工作業を行うことができた。 △‥‥建築材料は柔軟性がやや不足していたものの、それほど違和感なく施工作業を 行うことができた。
×‥‥建築材料はコシが固すぎて柔軟性が乏しく、施工作業が非常に困難であった。
Figure 2005096213
表2から明らかなように、本発明1による実施例1〜実施例3の建築材料用表面フィルムは、いずれも耐磨耗性、基材との接着性および施工作業性の全てについて優れていた。
これに対し、背面層形成用の樹脂として、密度が0.890〜0.915g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を用いることなく、代わりに表面層形成用のポリプロピレン系樹脂(A−1)を用いた比較例1の建築材料用表面フィルムは、基材との接着性および施工作業性が悪かった。また、背面層形成用の樹脂として密度が0.915g/cm3 を超えていた(0.925g/cm3 )直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(d)を用いた比較例2の建築材料用表面フィルムは、基材との接着性が悪かった。また、背面層形成用の樹脂として密度が0.915g/cm3 を超えていた(0.930g/cm3 )直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(e)を用いた比較例3の建築材料用表面フィルムは、基材との接着性が悪く、施工作業性もやや劣っていた。さらに、中間層形成用の樹脂として表面層形成用のポリプロピレン系樹脂(A−2)を用いた比較例4の建築材料用表面フィルムは、施工作業性が悪かった。
(実施例4)〜(実施例7)および(比較例5)〜(比較例9)
表面層形成用、中間層形成用および背面層形成用として、それぞれ表3に示す樹脂を用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、総厚みが200μmの建築材料用表面フィルムを成形した。
実施例4〜実施例7および比較例5〜比較例9で得られた建築材料用表面フィルムの性能(1.耐磨耗性、2.基材との接着性、3.施工作業性)を前記方法で評価した。その結果は表3に示すとおりであった。
Figure 2005096213
表3から明らかなように、本発明2による実施例4〜実施例7の建築材料用表面フィルムは、いずれも耐磨耗性、基材との接着性および施工作業性の全てについて優れていた。
これに対し、背面層形成用の樹脂として、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体およびエチレン−メタクリル酸共重合体からなる群より選択される少なくとも1種類のエチレン系共重合体の含有量が30重量%未満(20重量%)であったポリエチレン系樹脂を用いた比較例5および比較例6の建築材料用表面フィルムは、基材との接着性が悪く、施工作業性もやや劣っていた。また、中間層形成用の樹脂として表面層形成用のポリプロピレン系樹脂(A−2)を用いた比較例7の建築材料用表面フィルムは、施工作業性が悪かった。また、背面層形成用の樹脂として上記エチレン系共重合体を含有しないポリエチレン系樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン樹脂)を用いた比較例8の建築材料用表面フィルムは、基材との接着性が悪く、施工作業性もやや劣っていた。さらに、表面層形成用の樹脂として中間層形成用のポリプロピレン系樹脂(B−1)を用いた比較例9の建築材料用表面フィルムは、耐磨耗性が悪かった。
以上述べたように、本発明の建築材料用表面フィルムは、優れた耐磨耗性や耐傷付き性を有し、かつ、基材と押出ラミネート法や熱ラミネート法で積層した場合でも十分な接着力を発現し、施工作業性も良好な建築材料を得ることができると共に、塩化ビニル系樹脂などのハロゲン系樹脂を用いないので、燃焼時に塩化水素ガスなどのハロゲン系ガスを発生することがなく、ダイオキシン生成の原因となることもないので、例えば、床材や壁材などの建築材料を作製するための表面フィルムとして好適に用いられる。

Claims (3)

  1. 表面層、中間層および背面層がこの順に積層されてなる建築材料用表面フィルムであって、上記表面層は、融点が140℃以上であり、重量平均分子量が100000〜300000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上70℃以下における溶出量が30重量%以下であり、70℃を超え125℃以下における溶出量が70重量%以上であるポリプロピレン系樹脂(A)から形成され、上記中間層は、融点が160℃以上であり、重量平均分子量が160000〜250000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上10℃以下における溶出量が45〜55重量%であり、10℃を超え70℃以下における溶出量が15〜25重量%であり、70℃を超え95℃以下における溶出量が1〜5重量%であり、95℃を超え125℃以下における溶出量が25〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂(B)から形成され、上記背面層は、密度が0.890〜0.915g/cm3 である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂から形成されることを特徴とする建築材料用表面フィルム。
  2. 表面層、中間層および背面層がこの順に積層されてなる建築材料用表面フィルムであって、上記表面層は、融点が140℃以上であり、重量平均分子量が100000〜300000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上70℃以下における溶出量が30重量%以下であり、70℃を超え125℃以下における溶出量が70重量%以上であるポリプロピレン系樹脂(A)から形成され、上記中間層は、融点が160℃以上であり、重量平均分子量が160000〜250000であると共に、クロス分別クロマトグラフによる全溶出量の内、0℃以上10℃以下における溶出量が45〜55重量%であり、10℃を超え70℃以下における溶出量が15〜25重量%であり、70℃を超え95℃以下における溶出量が1〜5重量%であり、95℃を超え125℃以下における溶出量が25〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂(B)から形成され、上記背面層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体およびエチレン−メタクリル酸共重合体からなる群より選択される少なくとも1種類のエチレン系共重合体を30重量%以上含有するポリエチレン系樹脂から形成されることを特徴とする建築材料用表面フィルム。
  3. 中間層にのみ顔料が添加されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建築材料用表面フィルム。
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JP2007291836A (ja) * 2006-03-31 2007-11-08 Dainippon Printing Co Ltd 床材用化粧材

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