JP4390902B2 - 車両用遮音カーペットバッキング用樹脂組成物 - Google Patents

車両用遮音カーペットバッキング用樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーペットバッキング用の樹脂組成物に関する。詳しくは、適度な柔軟性を有し、抜糸特性、耐熱性、成形加工性に優れ、且つ高い遮音性を有する自動車車両用の遮音カーペットバッキング用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用のカーペットは、車内の装飾効果、防埃効果及び遮音効果を兼備した内装材として広く普及しており、主にラミネーション加工等によって樹脂材料などを裏打ちしたカーペットを自動車の床面の凹凸に合うようにプレス成形したものが使用されている。
【0003】
したがって、このようなカーペットの裏打ちに用いられる材料(バッキング材)には、複雑な床面の形状に追従しうる柔軟性(装着性)と高い折り曲げ強度(屈曲性)、かかる床面形状に合わせた凹凸の深い金型による成形加工性、カーペットのパイル原糸のほつれ(糸抜け)を十分に防止しうる抜糸強度の他に、寸法安定性、剛性、耐熱性、常温及び低温での耐衝撃性、遮音性能などが要求される。
【0004】
近年、自動車用カーペットの開発は、特に自動車内の居住性や装飾性の向上に重点が置かれる傾向にあり、車内の装飾や保温などの諸性能、及び特に吸音性能と遮音性能を具備することが益々重要となってきている。吸音及び遮音性能は自動車のエンジン音などの室外からの騒音を下げて室内の居住性を向上させるために必要であり、この性能はバッキング材の単位面積当たりの質量に比例するため、高密度である程度の厚さを有するバッキング材の開発が求められている。
【0005】
従来、バッキング材としてはラテックス系、エラストマー系、合成樹脂系、アスファルト系などが知られており、特に高圧法低密度ポリエチレンが広く使用されてきた。しかしながら、これらを用いた場合には、バッキング材の十分な厚みが得られず、抜糸強度が低い、剛性や遮音性能が十分でない等の欠点があった。厚みを厚くしようとすると成形加工性が低下し、また柔軟性が低下して剛直となり装着性が劣るといった問題点が生じた。
【0006】
このような背景から、最近では無機充填剤を配合して遮音性能を高めたエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと略す場合がある)がバッキング材用として広く用いられている(特公昭62−9010号公報等)。しかしながら、EVAを用いた従来品では、無機充填剤の配合量が多くなるにつれて、均一な配合物を得るのが困難となり、均一な配合物が得られたとしても硬くてもろいものとなって屈曲性が低下し、柔軟性に欠けることとなるため、配合率50〜60重量%程度が限界であり、十分な遮音性を発揮できなかった。
【0007】
また、エチレン・α−オレフィン共重合体に無機充填剤を高密度に配合し、柔軟性、低温特性、耐熱性及び遮音性を向上させたカーペットバッキング用組成物も開発されている(特公平2−10271号公報)。しかしながら、ここで用いられるチタン化合物を用いたチーグラー型触媒により得られるエチレン・α−オレフィン共重合体を用いたカーペットバッキング用樹脂組成物は、引張強度及び屈曲性に劣るものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来品に比べて高濃度に無機充填剤を配合し遮音性能を高めることが可能であり、且つ屈曲性、柔軟性、耐衝撃性、耐熱性、及び抜糸強度にも優れた車両その他の遮音用カーペットバッキング用樹脂組成物を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体と無機充填剤とを必須成分とする樹脂組成物が上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、重合触媒としてメタロセン系触媒を用いてエチレンとα−オレフィンとを共重合させて得られ且つo−ジクロロベンゼンを溶媒とする温度上昇溶離分別(TREF)による80℃以下における溶出量が90重量%以上であるエチレン・α−オレフィン共重合体と無機充填剤とを必須成分とする樹脂組成物であって、前記エチレン・α−オレフィン共重合体が、示差走査熱量測定法(DSC)により測定した温度範囲−10〜170℃における補外融解終了温度(Tem)が101℃以下であることを特徴とする、車両用遮音カーペットバッキング用樹脂組成物を提供する。
【0011】
また、本発明は、前記樹脂組成物中における無機充填剤の含有量が30重量%以上であり、前記樹脂組成物の密度が1.20g/cm3以上であることを特徴とする、前記車両用遮音カーペットバッキング用樹脂組成物を提供する。
【0012】
また、本発明は、前記エチレン・α−オレフィン共重合体がエチレンと炭素数5〜12のα−オレフィンとの共重合体であって、その密度が0.870〜0.910g/cm3、メルトフローレートが3〜100g/10分であることを特徴とする、前記車両用遮音カーペットバッキング用樹脂組成物を提供する。
【0015】
また、本発明は、前記エチレン・α−オレフィン共重合体;15〜60重量%と、前記エチレン・α−オレフィン共重合体に対して相溶性を有する凝結剤及び無機充填剤からなり且つ該無機充填剤を70重量%以上含む無機充填剤混合物;40〜85重量%とを混合して得られることを特徴とする、前記車両用遮音カーペットバッキング用樹脂組成物を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体と無機充填剤とを必須成分とする。
【0017】
(1)エチレン・α−オレフィン共重合体
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、主としてエチレンから誘導される構成単位(以下、エチレン単位という)から構成され、α−オレフィンから誘導される構成単位を共重合成分(以下、コモノマー単位という)として含む共重合体である。
【0018】
(a)共重合組成
コモノマー単位を導くα−オレフィンは、好ましくは炭素数5〜12のものから選ばれる。炭素数5〜12のα−オレフィンとしては、具体的には、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1、デセン−1、ドデセン−1等を挙げることができる。このうち特に好ましいものは、ヘキセン−1である。なお、コモノマーとして用いられるα−オレフィンは1種類に限られず、ターポリマーのように2種類以上用いた多元系共重合体も含まれる。
【0019】
エチレン・α−オレフィン共重合体中のエチレン単位の割合は、好ましくは94〜87.5モル%、より好ましくは94〜89.5モル%であり、コモノマー単位は好ましくは6〜12.5モル%、より好ましくは6〜10.5モル%である。
【0020】
なお、これらエチレン・α−オレフィン共重合体中のエチレン単位及びコモノマー単位は、13C−NMR(核磁気共鳴法)を用いて測定される値である。具体的には、日本電子社製FT−NMRの270MHzの装置により測定される値である。
【0021】
(b)示差走査熱量測定法(DSC)による補外融解終了温度(Tem)
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定した、温度範囲−10〜170℃における補外融解終了温度(Tem)が、101℃以下である。前記補外融解重量温度が101℃より高いと、カーペット基材との接着強度が劣るので好ましくない。なお、本発明におけるTemの値は、JIS−K7121に準拠して測定される値である。
【0022】
(c)メルトフローレート
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体は、そのメルトフローレート[JIS−K7210(190℃、2.16kg荷重)に準拠して測定された値。以下、「MFR」と略す。]が、好ましくは3〜100g/10分、より好ましくは3〜50g/10分である。MFRが上記範囲内では押出ラミネート加工における延展性とネックインに優れ、均一な溶融薄膜が得られるという利点がある。一方、MFRが上記範囲より高いとネックインが大きくなり均一な溶融薄膜が得られないので好ましくなく、MFRが上記範囲未満では延展性が劣り、押出負荷が大きいので好ましくない。
【0023】
(d)密度
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体の密度は特に限定されないが、好ましくは0.870〜0.910g/cm3、特に好ましくは0.870〜0.900g/cm3である。密度がこの範囲内であれば、無機充填剤を高濃度にて配合可能で、かつ配合後も適度の剛性を有し、加熱成形加工後の形状保持性及び自動車床面へのフィット性にも優れるので好ましい。
【0024】
(e)温度上昇溶離分別による溶出曲線
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、その温度上昇溶離分別(TREF)による80℃以下における溶出量が、該エチレン・α−オレフィン共重合体全量に対して90重量%以上であることが好ましい。
【0025】
ここで、温度上昇溶離分別(Temperature Rising Elution Fraction:以下、「TREF」と略す場合がある)による測定とは、「Journal of AppliedPolymer Science, Vol26, 4217-4231(1981)」及び「高分子討論会予稿集2P1C09(1985)」に記載されている原理に基づき、以下のようにして行われるものである。
【0026】
まず、測定対象となるポリマーを、溶媒中で完全に溶解させた後に冷却し、不活性担体表面に薄いポリマー層を形成させる。かかるポリマー層は、結晶し易いものが内側(不活性担体表面に近い側)に、結晶しにくいものが外側に形成されてなるものである。次に、温度を連続又は段階的に上昇させ、各温度で溶出した成分を回収する。このとき、低温度段階ではポリマー組成中の非晶部分、すなわちポリマーの持つ短鎖分岐の分岐度の多いものから溶出し、温度が上昇すると共に徐々に分岐度の少ないものが溶出し、最終段階で分岐の無い直鎖状のものが溶出して、測定は終了する。このようにして各温度で回収される溶出成分の濃度を検出し、その溶出量と溶出温度を求める。この溶出量と溶出温度によって描かれるグラフが溶出曲線であり、これによりポリマーの組成分布を知ることができる。
【0027】
本発明で用いられる前記エチレン・α−オレフィン共重合体は、上記TREFによって得られる溶出曲線により求められる80℃以下における溶出量が、該エチレン・α−オレフィン共重合体全量に対して好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上である。該溶出量が90重量%未満では、無機充填剤を高濃度に配合すると、屈曲性、柔軟性等に劣り、バッキング材としての物性が保持できない場合がある。
【0028】
(f)エチレン・α−オレフィン共重合体の製造
上述した物性を有する本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体の製造法は特に限定されないが、好ましくは重合触媒としてメタロセン系触媒を用いてエチレンと上述した炭素数5〜12のα−オレフィンとを共重合させることによって、上記物性を備えた共重合体を得ることができる。
【0029】
(i)メタロセン系触媒
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、以下に示す成分A、成分B、及び必要に応じて用いられる成分Cからなる、いわゆるメタロセン系触媒の存在下にエチレンとα−オレフィンとを共重合させて得ることができる。
【0030】
[成分A]
成分Aは、下記一般式(I)で表される化合物である。
【0031】
【化1】
1(C54-a1 a)(C54-b2 b)MeX11 ・・・(I)
【0032】
[ここで、Q1は二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基であり、炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するシリレン基、又は炭素数1〜20の炭化水素基を有するゲルミレン基を示す。Meはジルコニウム又はハフニウムを、X1及びY1は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン基、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルアミド基、トリフルオロメタンスルホン酸基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基又は炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、アルコキシ基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基又はホウ素含有炭化水素基を示す。
【0033】
また、隣接する2個のR1又はR2がそれぞれ結合して環を形成していても良い。a及びbは各々0≦a≦4、0≦b≦4を満足する整数である。但し、R1及びR2を有する2個の五員環配位子は基Q1を介しての相対位置の観点において、Meを含む平面に関して非対称である。]
【0034】
上記Q1は上記したように、二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基であり、以下の(イ)、(ロ)及び(ハ)で示される基から選ばれる。
(イ)炭素数1〜20、好ましくは1〜6の2価の炭化水素基、さらに詳しくは、例えばアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン等の不飽和炭化水素基、
(ロ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12の炭化水素基を有するシリレン基、
(ハ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12の炭化水素基を有するゲルミレン基。
【0035】
なお、2価のQ1基の両結合手間の距離は、その炭素数の如何に関わらず、Q1が鎖状の場合に4原子程度以下、好ましくは3原子以下であることが、Q1が環状基を有するものである場合は当該環状基+2原子程度以下、就中当該環状基のみであることが、それぞれ好ましい。
【0036】
従って、アルキレンの場合はエチレン及びイソプロピリデン(両結合手間の距離は2原子及び1原子)が、シクロアルキレン基の場合はシクロヘキシレン基(結合手間の距離がシクロヘキシレン基のみ)が、アルキルシリレンの場合は、ジメチルシリレン基(結合手間の距離が1原子)がそれぞれ好ましい。
【0037】
Meは、ジルコニウム又はハフニウムである。X1及びY1は、それぞれ独立に、すなわち相互に同一でも異なっていてもよく、以下の(ニ)〜(ル)で示される基から選ばれる。
(ニ)水素
(ホ)ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、好ましくは塩素)
(ヘ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基
(ト)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基
(チ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のアルキルアミド基
(リ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のリン含有炭化水素基
(ヌ)炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12のケイ素含有炭化水素基
(ル)トリフルオロメタンスルホン酸基
【0038】
また、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、アルコキシ基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基又はホウ素含有炭化水素基を示す。また、隣接する2個のR1又は2個のR2がそれぞれ結合して環を形成していてもよい。a及びbはそれぞれ0≦a≦4、0≦b≦4を満足する整数である。
【0039】
具体的な例としては、特開平8−208733号公報に例示した化合物を挙げることができる。例えばジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド等を挙げることができる。これらの中でもジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、又はジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドを用いることが好ましい。
【0040】
[成分B]
成分Bは、アルミニウムオキシ化合物(成分B−1)、ルイス酸(成分B−2)、及び、成分Aと反応して成分Aをカチオンに変換することが可能なイオン性化合物(成分B−3)のうちから選ばれる化合物である。
【0041】
ここで、ルイス酸のあるものは、「成分Aと反応して成分Aをカチオンに変換することが可能なイオン性化合物」として捉えることができる。従って、「ルイス酸」及び「成分Aと反応して成分Aをカチオンに変換することが可能なイオン性化合物」の両者に属する化合物は、いずれか一方に属するものと解釈するものとする。
【0042】
成分B−1、成分B−2、成分B−3についての具体的な化合物や製造法については、特開平6−239914号公報及び特開平8−208733号公報に例示された化合物や製造法を挙げることができる。
【0043】
例えば、成分B−1としては、1種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られるメチルアルモキサン、エチルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、2種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られるメチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサン、また、アルキルボロン酸としては、メチルボロン酸、エチルボロン酸、ブチルボロン酸、イソブチルボロン酸等を挙げることができる。
【0044】
また、成分B−3としては、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、さらに成分B−2としては、トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを用いることが好ましい。
【0045】
[成分C]
成分Cは有機アルミニウム化合物であり、必要に応じて用いられる。好ましいものとしては、下記一般式(II)で表される化合物が挙げられ、これらの化合物は単独で又は複数種を組み合わせて使用することができる。
【0046】
【化2】
(AlR4 n3-nm ・・・(II)
【0047】
[式中、R4は 炭素数1〜20、好ましくは1〜10のアルキル基を示し、Xはハロゲン、水素、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。nは1〜3、好ましくは2〜3の整数、mは1〜2、好ましくは1である。]
【0048】
具体的な化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、トリノルマルデシルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムジメチルアミド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等を挙げることができる。これらの中で、好ましくは、m=1、n=3のトリアルキルアルミニウム及びジアルキルアルミニウムヒドリドである。さらに好ましくは、R4が炭素数1〜8であるトリアルキルアルミニウムである。
【0049】
[触媒の調製]
メタロセン系触媒の調製は、前記成分A、成分B及び必要に応じて用いられる成分Cを、重合槽内であるいは重合槽外で、重合させるべきモノマーの存在下あるいは不存在下に接触させることによって行うことができる。
【0050】
上記メタロセン系触媒は微粒子状の固体を担体として用い、固体状触媒として使用することも可能である。微粒子状の固体としては、無機化合物としてはシリカ、アルミナ等の無機の多孔質酸化物、有機化合物としてはエチレン、プロピレン、1−ブテン等のα−オレフィン、又はスチレンを主成分として生成される重合体もしくは共重合体等を挙げることができる。
【0051】
上記メタロセン系触媒は、オレフィンの存在下で予備重合を行ったものであってもよい。予備重合に用いられるオレフィンとしては、プロピレン、エチレン、1−ブテン、3−メチル−ブテン−1、スチレン、ジビニルベンゼン等が用いられるが、これらと他のオレフィンの混合物であってもよい。
【0052】
上記メタロセン系触媒の調製において使用される成分A、成分B、成分Cの割合は任意であるが、一般的に成分Bとして何を選択するかで好ましい使用量の範囲が異なる。
【0053】
成分Bとして成分B−1を使用する場合、成分B−1のアルミニウムオキシ化合物中のアルミニウム原子と成分A中の遷移金属の原子比(Al/Me)は1〜100000、さらに10〜10000、特に50〜5000の範囲内とするのが好ましい。
【0054】
成分Bとして成分B−2のルイス酸や成分B−3のイオン性化合物を使用する場合は、成分A中の遷移金属と成分B−2又は成分B−3のモル比が0.1〜1000、さらに0.5〜100、特に1〜50の範囲で使用するのが好ましい。
【0055】
成分Cの有機アルミニウム化合物を使用する場合は、その使用量は、成分Aに対するモル比で105以下、さらに104以下、特に103以下の範囲とするのが好ましい。
【0056】
(ii)重合
上記メタロセン系触媒を用いるエチレン・α−オレフィン共重合体の製造は、エチレンとα−オレフィンとを混合接触させることにより行われる。反応系中の各モノマーの量比は経時的に一定である必要はなく、各モノマーを一定の混合比で供給することも便利であるし、供給するモノマーの混合比を経時的に変化させることも可能である。また、共重合反応比を考慮してモノマーのいずれかを分割添加することもできる。
【0057】
重合様式は、触媒成分と各モノマーが効率よく接触するならば、あらゆる様式の方法を採用することができる。具体的には、不活性溶媒を用いるスラリー法、不活性溶媒を実質的に用いずモノマー自身を溶媒として用いるバルク法、溶液重合法あるいは実質的に液体溶媒を用いず各モノマーを実質的にガス状に保つ気相法等を採用することができる。
【0058】
また、連続重合、回分式重合にも適用される。スラリー重合の場合には、重合溶媒としてヘキサン、ヘプタン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の飽和脂肪族又は芳香族炭化水素の単独あるいは混合物を用いることができる。
【0059】
重合時条件としては重合温度が−78℃〜160℃、好ましくは0℃〜150℃であり、そのときの分子量調節剤として補助的に水素を用いることができる。また、重合圧力は0〜90kg/cm2・G、好ましくは0〜60kg/cm2・G、特に好ましくは1〜50kg/cm2・Gが適当である。
【0060】
本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、DSCによるTemが120℃以下、好ましくは該DSCの条件に加えてTREFによる80℃以下の溶出量が90重量%以上という条件を満たせば、如何なる触媒を用いた方法により得られたものであってもよいが、特に好ましくは、これらのDSC及びTREFの条件を満たし、且つ上述したメタロセン系触媒を用いてエチレンと炭素数6〜10のα−オレフィンとを共重合して得られたものである。かかるメタロセン系触媒を用いて得られたエチレン・α−オレフィン共重合体は、例えばチタン化合物を用いたチーグラー型触媒によって得られるエチレン・α−オレフィン共重合体とは、明確に区別される。
【0061】
すなわち、チタン化合物を用いたチーグラー型触媒によって得られるエチレン・α−オレフィン共重合体は、共重合体を構成するモノマーが本発明の共重合体と同一であって、かつ密度及びMFRが一致しても、DSCによるTemは120℃より高くなり、またTREFによる80℃以下の溶出量が90重量%未満となる。一方、上述したメタロセン系触媒によって得られるエチレン・α−オレフィン共重合体は、該共重合体中の共重合成分の含量が高く、共重合体全体として分岐が多いにもかかわらず分子量分布が狭く均一な組成の重合体であり、DSCによるTemは120℃以下となり、またTREFによる80℃以下の溶出量も90重量%以上となる。
【0062】
このように、DSCによるTemが120℃以下であり、好ましくはさらにTREFによる80℃以下の溶出量が90重量%以上であり、より好ましくはメタロセン系触媒を用いて重合され且つ前記条件を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体を樹脂配合成分として用いた本発明の樹脂組成物は、かかる条件を満たさない例えば従来のチタン化合物を用いたチーグラー型触媒によって得られるエチレン・α−オレフィン共重合体に比べて、より柔軟性に優れかつ強度の高い樹脂材料である。また、バナジウム系触媒等によって得られるエチレンと炭素数4以下のα−オレフィンとの共重合体に比べても、強度の高い樹脂材料であるために、無機充填剤を高濃度に配合可能で、バッキング材として重要な遮音性を高めることができる。
【0063】
このため、本発明の樹脂組成物をカーペットのバッキング材に使用した場合に、強度に優れているとともに柔軟性にも優れ、無機充填剤を高濃度に配合でき、遮音性にも優れたものとなる。これは、主として、樹脂配合成分として使用するエチレン・α−オレフィン共重合体自体の相違に起因するものと考えられる。
【0064】
(2)無機充填剤
本発明の必須成分である無機充填剤は、ゴムやプラスチックに用いられる充填剤を使用することができる。この充填剤はたとえば「ゴム工業便覧(新版)」(社団法人日本ゴム協会、昭和54年第2版発行)の「VI.補強材および充てん剤」の項に記載されているようなものである。具体的には炭酸カルシウム類、クレー類、シリカ類、アルミナ類、タルク類、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜鉛華、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カーボンブラックなどであり、これらの中では炭酸カルシウム類が最も好ましい。
【0065】
また必要によって上記充填剤は表面処理剤(シランカップリング剤、有機チタネート類など)で処理して用いてもよい。
【0066】
(3)その他の配合成分
本発明の樹脂組成物には、さらに必要により、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、金属不活性剤、抗菌防黴剤、蛍光増白剤帯、難燃化剤、着色剤等の添加剤を本発明の組成物が有する前記の効果(特徴)が損なわれない範囲ならば添加してもよい。
【0067】
また、本発明の樹脂組成物には、上述したエチレン・α−オレフィン共重合体以外の他の樹脂成分が配合されていてもよい。配合しうる他の樹脂成分としては、高圧法低密度ポリエチレン、アタクチックポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等を挙げることができる。かかる他の樹脂成分を配合する場合、その配合量は通常、エチレン−αオレフィ共重合体の量に対し1〜30重量%程度である。
【0068】
(4)樹脂組成物
(a)組成割合
本発明の樹脂組成物中における無機充填剤の含有量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以上である。無機充填剤が30重量%未満では、得られるバッキング材の単位面積あたりの質量が低くなり遮音効果が良好でなくなる。
【0069】
無機充填剤の含有量の上限は特に限定されないが、柔軟性とのバランス等を考慮すると、75重量%以下が好ましく、より好ましくは70重量%以下である。無機充填剤量が多すぎると成形加工性が不良となる。特に好ましい無機充填剤の含有量は60〜70重量%である。
【0070】
尚、必要に応じて用いられる酸化防止剤等の配合成分の配合量は、目的に応じて公知の基準に従い適宜選択される。
【0071】
(b)密度
本発明の樹脂組成物の密度は、好ましくは1.20g/cm3以上である。樹脂組成物全体の密度が上記範囲を下回ると、剛性が低く、加熱成形加工後の形状保持性が劣るので好ましくない。
【0072】
(c)樹脂組成物の調製
本発明の樹脂組成物は、一般に、上記エチレン・α−オレフィン共重合体に無機充填剤及び必要に応じて用いる他の添加成分を配合し、混合、溶融、混練することにより調製することができる。
【0073】
混合、溶融、混練は、通常、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、V−ブレンダー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、一軸又は二軸の混練押出機等にて実施することができる、これらの中でも一軸又は二軸の混練押出機により混合或いは溶融混練を行うことが好ましい。また、配合後、押出機などにより押し出し、必要に応じてパウダー、ペレット、フィルム、シートなどに成形することができる。
【0074】
本発明においては、エチレン・α−オレフィン共重合体に無機充填剤を配合する好ましい方法として、該エチレン・α−オレフィン共重合体に対して相溶性を有する凝結剤(バインダー)と無機充填剤とからなり且つ該無機充填剤を70重量%以上の高濃度で含有する無機充填剤混合物をあらかじめ調製し、これをエチレン・α−オレフィン共重合体と混合する方法が挙げられる。
【0075】
凝結剤としては、ワックス、アタクチックポリプロピレン、石油樹脂、メルトインデックス約30以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン又はロジン誘導体、テルペン系樹脂、アスファルト等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上の混合物として使用される。これらのうちワックス、アタクチックポリプロピレン、及び石油樹脂からなる群から選ぶのが好ましい。
【0076】
ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス等が挙げられる。石油樹脂としては、脂肪族系、脂環状系、芳香族系の炭化水素又はそれらの混合物が挙げられる。
【0077】
無機充填剤混合物は、あらかじめフレーク状、顆粒状又はペレット状に成形し、エチレン・α−オレフィン共重合体と単にドライブレンドすることによって容易に押出成形できるようにすることもできる。
【0078】
上記無機充填剤混合物を用いて樹脂組成物を調製する方法として好ましくは、エチレン・α−オレフィン共重合体:無機充填剤混合物=15〜60:85〜40(重量比)、より好ましくは20〜30:80〜70(重量比)の割合で両者を混合し、バンバリーミキサー、インテンシブミキサー、2軸押出機等の溶融混練装置を用いて行うことができる。
【0079】
(5)カーペットのバッキング
本発明の樹脂組成物を用いてカーペット基材にバッキングする方法としては、上記樹脂組成物の調製後、直ちにフィルム状又はシート状に押し出してカーペット基材に直接バッキング加工する方法が挙げられる。また、あらかじめパウダー状に調製した樹脂組成物を、カーペット基材の裏面に均一に散布した後、加熱融着することによってバッキングすることもできる。
【0080】
ペレット状に成形した樹脂組成物を、押出機などによってフィルム状またはシート状に押し出した後、該フィルム又はシートをカーペット基材にバッキング加工することもできる。前記フィルム又はシートは、カーペット基材とともに加熱もしくは接着剤を用いて張り合わせることによってバッキング加工することができる。
【0081】
具体的には、例えば周知の押出コーティング装置を用い、前記樹脂組成物を押出機のTダイよりシート状に溶融押出し、カーペット裏面と合わせ、さらに冷却ロールとプレスロールで圧着冷却により裏打ちバッキングする方法、また、前記樹脂組成物をあらかじめシート状に成形したものをカーペット裏面と合わせてヒーター等により加熱して該樹脂組成物を溶融させ、さらにプレスロールにて圧着冷却して裏打ちする方法、カレンダー装置を使用し、前記樹脂組成物を溶融混練してメータリングロールで塗布量を調節し、ニップロールにてカーペット裏面にバッキングするカレンダー加工によって裏打ちバッキングする方法等が挙げられる。
【0082】
このようにカーペット基材にバッキングした上に、必要であればさらに織布、不織布、プラスチックフィルム、紙、フェルトなどを積層することができる。本発明の樹脂組成物は、かかるフェルト等の積層物との接着性においても良好である。
【0083】
本発明の樹脂組成物がバッキング材として使用できるカーペット基材は、織カーペット、編カーペット、ループ又はカットパイルのタフテッドカーペット、不織布にバッキング材を施したニードルパンチカーペット等であり、特に車両用タフテッドカーペットに好ましく使用できる。
【0084】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例における物性の測定は以下に示す方法によって実施した。
【0085】
(1)MFR;JIS−K7210(190℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した。
(2)密度;JIS−K7112に準拠して測定した。
(3)補外融解終了温度(Tem);JIS−K7121に準拠して測定した。
(4)引張破壊強さ及び引張破壊伸び;JIS−K7113に準拠して測定した。
(5)ビカット軟化点温度;JIS−K7206に準拠して測定した。
【0086】
(6)折り曲げテスト;2mm厚みのシートを180度折り曲げた時の状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:小さな割れが若干生じるときがある。
△:割れが多数認められるが、破断は無し。
×:折り目から破断した。
【0087】
(7)抜糸強度;カットパイルの一端をバネ計りで引っ張り、抜糸する時の強度(kg/本)測定した。
(8)オルゼン曲げ剛性;JIS−K7106に準拠して測定した。
【0088】
(9)TREFによる溶出量の測定:
本発明におけるTREFによる溶出量の測定は、以下のようにして行った。測定装置としてクロス分別装置(三菱化学株式会社製、CFC・T150A)を使用し、附属の操作マニュアルの測定法に従って行った。このクロス分別装置は、試料を、溶解温度の差を利用して分別する温度上昇溶離分別(TREF)機構と、分別された区分を更に分子サイズで分別するサイズ排除クロマトグラフ(Size Chromatography:SEC)とをオンラインで接続した装置である。
【0089】
まず、測定すべきサンプル(エチレン・α−オレフィン共重合体)を溶媒(o−ジクロロベンゼン)を用いて濃度が4mg/mlとなるように、140℃で溶解し、これを測定装置内のサンプルループ内に注入した。以下の測定は、設定条件に従って自動的に行った。
【0090】
サンプルループ内に保持された試料溶液は、溶解温度の差を利用して分別するTREFカラム(不活性担体であるガラスビーズが充填された内径4mm、長さ150mmの装置附属のステンレス製カラム)に0.4ml注入された。該サンプルは、1℃/分の速度で140℃から0℃の温度まで冷却され、上記不活性担体にコーティングされた。このとき、高結晶成分(結晶しやすいもの)から低結晶成分(結晶しにくいもの)の順で不活性担体表面にポリマー層が形成される。TREFカラムを0℃で更に30分間保持した後、0℃の温度で溶解している成分2mlを、1ml/分の流速でTREFカラムからSECカラム(昭和電工株式会社製、AD80M・S、3本)へ注入した。SECで分子サイズでの分別が行われている間に、TREFカラムでは次の溶出温度(5℃)に昇温され、その温度に約30分間保持された。SECでの各溶出区分の測定は39分間隔で行われた。溶出温度としては以下の温度が用いられ、段階的に昇温された。
【0091】
溶出温度(℃):0,5,10,15,20,25,30,35,40,45,49,52,55,58,61,64,67,70,73,76,79,82,85,88,91,94,97,100,102,120,140℃。
【0092】
該SECカラムで分子サイズによって分別された溶液について、装置附属の赤外分光光度計でポリマーの濃度に比例する吸光度を測定し(波長3.42μm、メチレンの伸縮振動で検出)、各溶出温度区分のクロマトグラムを得た。内蔵のデータ処理ソフトを用い、上記測定で得られた各溶出温度区分のクロマトグラムのベースラインを引き、演算処理した。各クロマトグラムの面積が積分され、積分溶出曲線が計算された。積分溶出曲線より、全面積に対する80℃以下の溶出量の面積割合を求めた。
【0093】
【実施例1】
エチレン・α−オレフィン共重合体として商品名「カーネルKE027(日本ポリケム(株)製、メタロセン系触媒により得られたエチレン・ヘキセン−1共重合体:MFR16.5g/10分、密度:0.898g/cm3)20重量%と、無機充填剤として商品名「カルペット」(日東粉化社製、炭酸カルシウム80重量%とアタクチックポリプロピレン20重量%の混合物)80重量%との混合物を115mmφの押出機の押出ラミネーターを用いて樹脂温度240℃で、幅1.6mのナイロンカットパイルのタフテッドカーペットの裏面にラミネート速度4m/分で押出コーティングし、1kg/m2の厚みでバッキングして目的の遮音カーペットを得た。また別途、バッキング用樹脂組成物のみの2mm厚みのプレスシートを成形し、このシート物性を測定した。結果を表1に示す。
【0094】
【実施例2】
実施例1において、カーネルKE027を、メタロセン系触媒により得られたエチレン・ヘキセン−1共重合体(MFR:16.5g/10分、密度0.885g/cm3)に変更した他は、実施例1と同様にして遮音カーペット及びプレスシートを得た。結果を表1に示す。
【0095】
【実施例3】
実施例1において、バッキング用樹脂組成物中の混合比を、カーネルKE027が25重量%、カルペットが75重量%となるように変更した他は、実施例1と同様にして遮音カーペット及びプレスシートを得た。結果を表1に示す。
【0096】
【比較例1】
実施例1において、カーネルKE027を、高圧法エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量:28重量%、MFR:15g/10分、密度:0.950g/cm3)に変更した他は実施例1と同様にして遮音カーペット及びプレスシートを得た。結果を表1に示す。
【0097】
【比較例2】
実施例3において、カーネルKE027を、高圧法エチレン・酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量:28重量%、MFR:15g/10分、密度:0.950g/cm3)に変更した他は実施例1と同様にして遮音カーペット及びプレスシートを得た。結果を表1に示す。
【0098】
【比較例3】
実施例3において、カーネルKE027を、チーグラー触媒で製造したエチレン・ブテン−1共重合体(MFR:8g/10分、密度:0.922g/cm3)に変更した他は、実施例1と同様にして遮音カーペット及びプレスシートを得た。結果を表1に示す。
【0099】
【比較例4】
実施例3において、カーネルKE027を、バナジウム系触媒で製造したエチレン・ブテン−1共重合体(MFR:18g/10分、密度:0.89g/cm3)に変更した他は、実施例1と同様にして遮音カーペット及びプレスシートを得た。結果を表1に示す。
【0100】
【表1】
Figure 0004390902
【0101】
本発明の樹脂組成物を用いた実施例1〜3は、比較例1〜4に比べ、いずれも飛躍的に高い引張伸びを示しており、柔軟性に優れている。また、屈曲性、抜糸強度、耐熱性においても格段に優れていることがわかる。
【0102】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物は、従来品に比べて高濃度に無機充填剤を配合することが可能であるため遮音性能が高く、且つ屈曲性、柔軟性、耐衝撃性、耐熱性、及び抜糸強度にも優れており、車両用の遮音カーペットバッキング材として有用である。

Claims (4)

  1. 重合触媒としてメタロセン系触媒を用いてエチレンとα−オレフィンとを共重合させて得られ且つo−ジクロロベンゼンを溶媒とする温度上昇溶離分別(TREF)による80℃以下における溶出量が90重量%以上であるエチレン・α−オレフィン共重合体と無機充填剤とを必須成分とする樹脂組成物であって、前記エチレン・α−オレフィン共重合体が、示差走査熱量測定法(DSC)により測定した温度範囲−10〜170℃における補外融解終了温度(Tem)が101℃以下であることを特徴とする、車両用遮音カーペットバッキング用樹脂組成物。
  2. 前記樹脂組成物中における無機充填剤の含有量が30重量%以上であり、前記樹脂組成物の密度が1.20g/cm3以上であることを特徴とする、請求項1記載の車両用遮音カーペットバッキング用樹脂組成物。
  3. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体がエチレンと炭素数5〜12のα−オレフィンとの共重合体であって、その密度が0.870〜0.910g/cm3メルトフローレートが3〜100g/10分であることを特徴とする、請求項1又は2記載の車両用遮音カーペットバッキング用樹脂組成物。
  4. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体;15〜60重量%と、前記エチレン・α−オレフィン共重合体に対して相溶性を有する凝結剤及び無機充填剤からなり且つ該無機充填剤を70重量%以上含む無機充填剤混合物;40〜85重量%とを混合して得られることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の車両用遮音カーペットバッキング用樹脂組成物。
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