JP2005096150A - インクジェットヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 接着剤や高熱伝導率材料を使用せず、ヒーター部材をマニホールドと一体に成形することにより、効率よく熱を伝えることができ、製造工数及びコストの増加をもたらすおそれがなく、簡易な構造でインクを均等に加温することのできるインクジェットヘッドを提供すること。
【解決手段】インクへ与える圧力変化を発生させるチャネル12a、12bを並列したアクチュエータ10と、前記アクチュエータ10に接着して各チャネル12a、12bへのインクを分配する共通インク室21a、21bを形成するマニホールド20a、20bとを備え、各チャネル12a、12bで圧力変化を発生させて各チャネル12a、12bに対応するノズル11a、11bからインクを吐出するインクジェットヘッドにおいて、前記共通インク室21a、21b内のインクを加温するためのヒーター部材40a、40bが、前記マニホールド20a、20bの壁内部に埋め込まれていることを特徴とするインクジェットヘッド。
【選択図】 図1

Description

本発明は、記録媒体に対してインクを吐出することにより所望の画像を記録するインクジェットヘッド及びインクジェットプリンタに関し、特に、UVインク等のような高粘度のインクを吐出する場合に好適なインクジェットヘッドに関する。
インクジェットプリンタには、インクの温度を一定に保ったり、インクを液相にしたりする等の目的で、インクを加温するためのヒーター部材を設けたものが知られている。また、近年、紫外線の照射により硬化するUVインクを使用したインクジェットによる画像記録方法が提案されているが、UVインクは一般のインクに比べて高粘度であるため、インクジェットヘッドからUVインクを効率良く吐出するために、UVインクを加温して粘度を低下させた状態でインクジェットヘッドから吐出する方法が試みられている。
このようにインクを加温する場合、各ノズル間でのインク粘度に相違が生じないように、ノズルに近い位置において、各ノズルから吐出されるインクをヒーター部材によって均等に加温する必要がある。
インクジェット法にて高粘度インクを吐出するため、インクジェットヘッドにヒーターを搭載することは公知である。例えば、特許文献1によると、ノズル列の長さより長い棒状ヒーターを、共通のインク室に、ノズル列に並行に、接着剤を使用して埋設する技術が開示されている。
また、特許文献2によると、共通インク室の壁にコの字型の面ヒーターを埋め込み、また、共通インク室内部に円柱状のヒーターを設ける技術が開示されている。
特許文献3は、棒状のヒーターをシリコン接着剤にて接着する技術が開示されている。シリコン樹脂は熱伝導性が比較的良好であるが、接着剤の伝熱抵抗のため、ヒーターの熱が均等にインクに伝わりにくい。また、棒状ヒーターのため、面状のフィルムヒーターの様にインクを均一に加熱できない。特許文献2には、面ヒーターをマニホールド壁内に埋め込むヘッドが開示されているが、具体的な埋め込み方法が開示されていない。薄い面状のヒーターは、カールしているので、平坦な形状に延ばして面内に埋め込むことが難しい。
特許文献4には、ヒーター部材とヘッドとの間にアルミニウム等の高熱伝導率材層を配置することにより、ヒーター部材が各ノズルから不均一な位置であっても、インクを均等に加温できるようにした技術が開示されている。
特開2003−165217号公報 特開2003−136756号公報 特開2003―165127号公報 特開平7−276635号公報
しかしながら、特許文献1に記載のように、シリコン接着剤を介して棒状ヒーターを埋め込む方法は、発熱面積が小さく、また、接着剤の伝熱抵抗のため、伝熱効率が悪い。
特許文献4に記載のものでは、ヒーター部材の熱をインクに効率良く伝導させるためには、ヒーター部材と高熱伝導率材層との間が隙間無く密に接している必要がある。通常、ヒーター部材と高熱伝導率材層とは接着剤を用いて接着されるが、接着剤に熱伝導性の良いものを使用しても、伝熱抵抗が大きくなるためにヒーター部材の熱が効率良く伝導され難く、また、接着剤の塗布ムラ等によって伝熱が不均一となり易い問題も発生する。
特許文献2は、面ヒーターをマニホールドの壁に埋め込む方法が開示されていない。
本発明では、接着剤や高熱伝導率材料を使用せず、ヒーター部材をマニホールドと一体に成形することにより、効率よく熱を伝えることができ、製造工数及びコストの増加をもたらすおそれがなく、簡易な構造でインクを均等に加温することのできるインクジェットヘッドを提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
請求項1記載の発明は、インクへ与える圧力変化を発生させるチャネルを並列したアクチュエータと、前記アクチュエータに接着して各チャネルへのインクを分配する共通インク室を形成するマニホールドとを備え、各チャネルで圧力変化を発生させて各チャネルに対応するノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドにおいて、前記共通インク室内のインクを加温するためのヒーター部材が、前記マニホールドの壁内部に埋め込まれていることを特徴とするインクジェットヘッドである。
請求項2記載の発明は、前記ヒーター部材は、前記マニホールドと一体成形されていることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッドである。
請求項3記載の発明は、前記ヒーター部材は、射出成形により前記マニホールドと一体成形されていることを特徴とする請求項2記載のインクジェットヘッドである。
請求項4記載の発明は、前記ヒーター部材は、フィルムヒーターであることを特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェットヘッドである。
本発明によれば、共通インク室内のインクを加温するためのヒーター部材が、マニホールドの壁内部に埋め込まれていることにより、マニホールドを組み付ける通常の製造工程だけで、ヒーター部材を組み込んだインクジェットヘッドを構成することができ、製造工数及びコストの増加をもたらすおそれがなく、また、ヒーター部材がマニホールドの壁内部に埋め込まれていることにより、各ノズルへインクを分配するための共通インク室を加温するため、簡易な構造でインクを均等に加温することができる。
また、ヒーター部材がマニホールドと一体成形されていることにより、ヒーター部材の熱をマニホールド全体に効率的に伝導させることができ、共通インク室内のインクを均等に効率良く加温することができる。
更に、ヒーター部材が射出成形によりマニホールドと一体成形されていることで、壁内部にヒーター部材が埋め込まれたマニホールドを簡単に製造することができる。
ヒーター部材がフィルムヒーターであると、マニホールドの壁内部への埋め込みが容易であると共に、マニホールド自体が大型化することはなく、それによってインクジェットヘッドが大型化するおそれもない。また、フィルムヒーターは、棒状のヒーターに比べてインクを均等に加温することができる効果が高い。
図1は、本発明に係るインクジェットヘッドの一実施形態を示す断面図、図2はその分解斜視図、図3は図1における(iii)-(iii)線に沿う部分断面図である。
図1及び図2において、アクチュエータ10は、印字用のノズル11a、11bを有するチャネル12a、12bを多数並列した圧電性セラミックを主体として構成され、このアクチュエータ10の上面及び下面に、それぞれ第1マニホールド20aと第2マニホールド20bとが接着されている。
アクチュエータ10は、長尺状の非圧電性セラミック基板上に、分極方向が相反する圧電性セラミックス層を設けてなるセラミック部材で、インクに与える圧力変化を発生させる部材である。
アクチュエータ10には、ダイヤモンドブレード等により切削加工された複数のチャネル12a、12bが形成されている。ここでは、非圧電性セラミック基板の両面に分極方向が相反する圧電性セラミックス層を設けてセラミック部材を構成し、このセラミック部材の両面にそれぞれ切削加工を施すことにより、上下2列のチャネル12a、12bをそれぞれ多数並列形成させて高密度化を図った態様を示している。個々のチャネル12a、12bは、直線状の細長い溝形状に切削されて、削り残した圧電性セラミックが隣接するチャネル12aと12aとの間の隔壁13a及びチャネル12bと12bとの間の隔壁13bを構成している(図3参照)。各チャネル12a、12bの深さは、図1中で右にいくにつれて徐々に浅くなって、ついには消滅する。チャネル12a、12bの内面の一部には金属電極(図示せず)が形成されている。
また、各チャネル12a、12bの上から、それぞれ非圧電性セラミック基板等からなるカバー基板14a、14bが接着され、各チャネル12a、12bの上方を塞いでいる。
非圧電性セラミック基板として、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニア、シリコン、窒化シリコン、シリコンカーバイド、石英の少なくとも1つから選ばれることが好ましく、隔壁13a、13bをせん断変形させても分極した圧電性セラミックを確実に支持することができる。
圧電性セラミックとして、PZT、PLZT等のセラミックで、主にPbOx、ZrOx、TiOxの混合微結晶体に、ソフト化剤又はハード化剤として知られる微量の金属酸化物、例えばNb、Zn、Mg、Sn、Ni、La、Cr等の酸化物を含むものが好ましい。
PZTは、チタン酸ジルコン酸鉛であり、充填密度が大きく、圧電性定数が大きく、加工性が良いので好ましい。PZTは、焼成後、温度を下げると、急に結晶構造が変化して、原子がズレ、片側がプラス、反対側がマイナスという双極子の形の、細かい結晶の集まりになる。こうした自発分極は方向がランダムで、極性を互いに打ち消しあっているので、更に分極処理が必要となる。
分極処理は、PZTの薄板を電極で挟み、シリコン油中に漬けて、10〜35kv/cm程度の高電界を掛けて、分極する。分極したPZTに分極方向に直角に電圧を掛けると、側壁が圧電滑り効果により、斜め方向にくの字形にせん断変形して、インク室の容積が膨張する。
金属電極の材料としては、金、銀、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、タンタル、チタンを用いることができ、特に、電気的特性、加工性の点から、金、アルミニウムが良く、メッキ、蒸着、スパッタで形成される。
図1において、アクチュエータ10の左端には、ノズルプレート11が接着されている。ノズルプレート11には各チャネル12a、12bの位置に対応するノズル11a、11bが設けられていて、PET等のポリアルキレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、酢酸セルロース等のプラスチックスによって形成されている。
図3ではチャネル12a、12bの一部が示されている。個々のチャネル12a、12bは、直線状の細長い溝形状に切削されて、隔壁13a、13bを備えている。この隔壁13a、13bがせん断変形することでチャネル12a、12bの圧力変化が発生する。また、チャネル12a、12bの配列方向は、上下の各列でその長手方向と直行する向きに平行移動した方向であり、各列におけるチャネル12a、12bは互いに等間隔に配列されている。
図1において、アクチュエータ10の右端には、各チャネル12a、12bに対応する信号線を纏めた信号線30a、30bがエポキシ系接着剤等によって接着されており、金属電極と導通する。なお、信号線30a、30bは図2では省略している。
各チャネル12a、12bの隔壁13a、13bは信号線30a、30bを経てインクジェットプリンタ本体(不図示)から供給される駆動信号によりせん断変形し、応力を受けたチャネル12a、12b内のインクがノズル11a、11bから吐出する。ノズル11a、11bから吐出したインクはチャネル12a、12bの長手方向に向かって飛翔して紙などの記録材に着弾する。
各カバー基板14a、14bには、各チャネル12a、12bの浅溝部分に対応するように開口141a、141bが形成されており、この開口141a、141bを上から覆うように、第1マニホールド20aと第2マニホールド20bがアクチュエータ10に接着されている。
第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bは、アクチュエータ10との間で略直方体形状の共通インク室21a、21bを形成する部材でありアクリル、ポリカーボネート、ナノコンポジット、ポリブチレンテレフタレート等の合成樹脂により形成されている。中でも、耐インク特性の点で、ナノコンポジット、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。なお、ナノコンポジットは、ポリアミドにシリカ粒子を混入したものである。
これら第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bは、上記開口141a、141bを覆い、且つこれら開口141a、141bと連通する十分な大きさの共通インク室21a、21bを形成し得る大きさに形成されており、アクチュエータ10の左右(各チャネル12a、12bの並列方向)両側部において互いに係合し、これら第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bによって間にアクチュエータ10を挟み付けるような形態でそれぞれ接着されている。なお、図2では、第1マニホールド20aのみをアクチュエータ10から分解した状態を示している。
図2おいて、符号22a、22bは、各共通インク室21a、21b内にそれぞれインクを供給するためのインク供給口であり、このインク供給口22a、22bから各共通インク室21a、21b内に供給されたインクは、開口141a、141bを介して各チャネル12a、12bに分配される。
ここで、第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bの壁内部には、ヒーター部材40a、40bの全体が完全に埋め込まれている。図1において符号41a、41bはヒーター部材40a、40bに通電するためのヒーター配線であり、不図示の駆動回路と繋がっている。各ヒーター部材40a、40bは、各チャネル12a、12bの並列方向に沿う幅及び各チャネル12a、12bの長さ方向に沿う長さが、いずれも共通インク室21a、21bとほぼ同等の大きさを有している。
従って、これらヒーター配線41a、41bを介して各ヒーター部材40a、40bに通電を行うことにより、ヒーター部材40a、40bが加熱され、このヒーター部材40a、40bの加熱により、その熱はヒーター部材40a、40bを埋設している第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bの壁部に伝わり、これら第1マニホールド20a及び第2マニホールド20b全体が加熱される。そして、これら第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bによって形成される各共通インク室21a、21b内のインクが加温される。
このように、本発明では、ヒーター部材40a、40bによってインクを直接加温するのではなく、ヒーター部材40a、40bによって第1マニホールド20a及び第2マニホールド20b全体を加熱していることが特徴である。ヒーター部材40a、40bは第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bの壁内部に埋め込まれているため、従来のように接着剤の塗布ムラ等のようなインク加温の不均一さを生じる要因は少なくなり、この第1マニホールド20a及び第2マニホールド20b全体が加熱されることで、各共通インク室21a、21b内のインクが均等に加温されるようになる。これにより、共通インク室21a、21bから各チャネル12a、12bにそれぞれ分配されるインクに温度差が生じることはない。
しかも、ヒーター部材40a、40bは、第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bの壁内部に埋め込まれているため、ヘッドの製造工程も第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bを組み付けるだけでヒーター部材40a、40bを有するインクジェットヘッドを構成することができるため、製造工数の増加をもたらすこともない。特に、接着剤を使用すると、余剰の接着剤が、加熱硬化時、マニホールド内に流れ込み、ヘッドを詰まらせるおそれが多分にあるが、本発明では、このようなおそれは全くない。
各ヒーター部材40a、40bは、第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bと一体成形されていると、ヒーター部材40a、40bと第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bとの壁内部との間を密に接触させることができ、ヒーター部材40a、40bの熱をマニホールド全体に効率的に伝導させることができて、共通インク室21a、21b内のインクを均等に効率良く加温することができるために好ましい。
特に、ヒーター部材40a、40bが射出成形により第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bと一体成形されていることがより好ましく、上記の効果に加え、壁内部にヒーター部材が埋め込まれたマニホールドを成形型を用いて簡単に製造することができる利点がある。
ヒーター部材40a、40bとしては、第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bの壁内部に埋め込むことにより、これら第1マニホールド20a及び第2マニホールド20b全体を加熱することができるものであれば、特に問わないが、フィルムヒーター400を用いることが好ましい。
フィルムヒーター400は、例えば図4に示すように、ステンレス材等からなる放熱部となるヒーター回路401をポリエチレンテレフタレート等の絶縁フィルム402でラミネートすることによって形成される。このようなフィルムヒーター400は、厚みがせいぜい数十μm程度であるため、第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bの壁内部への埋め込みが容易であると共に、壁厚を殊更増加させる必要もないため、マニホールド自体が大型化することはなく、それによってインクジェットヘッドが大型化するおそれもない。
また、フィルムヒーター400は、このように厚みがせいぜい数十μm程度であるため、これを接着剤を用いて接着しようとすると、接着剤の硬化中にカールしてしまい、伝熱面が均一にならないおそれがあるが、壁内部に埋め込むことで、このような問題は解消できる。
なお、図4中の401aは、ヒーター回路401の両端のヒーター配線41a、41aとの接続部、402aは、絶縁フィルム402、402でヒーター回路401をラミネートしてフィルムヒーター400を形成した後、これを第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bと一体成形する際に成形型内に位置決めして保持するために使用される保持用リブである。
このようなフィルムヒーター400を第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bと一体成形するには、図5に示すように、マニホールド(第1マニホールド20a及び第2マニホールド20b)成形用の凹部が形成された上型101と、フィルムヒーター400配置用の凹部102aが形成された下型102とを用意し、フィルムヒーター400を下型102の凹部102aと合致するように配置させた後、型締めし、射出成形機によってキャビティ内に樹脂を流し込んで十分冷却させた後、型開きする。これにより、図6に示すように、壁内にフィルムヒーター400が完全に埋め込まれた状態のマニホールド20が完成する。このとき突出している保持用リブ402aは切り落とせばよい。
このような本発明に係るインクジェットヘッドによると、例えばUVインク等のように高粘度のインクを使用して画像を記録する場合でも、ヒーター部材40a、40bに通電を行って共通インク室21a、21b内のUVインクを均等に加温することができ、これにより吐出に好適な粘度とすることで、効率良くインクを吐出することが可能となる。
また、かかるインクジェットヘッドは、ヒーター部材40a、40bへの通電の有無によってインクの加温の有無を任意に行うことができるため、インクの加温を必要としない通常のインクの場合でも、ヒーター部材40a、40bへの通電を行わないことにより、そのまま使用することもできる。
なお、図1において、50a、50bはそれぞれ第1マニホールド20a、第2マニホールド20bに設けられた温度検知手段としての温度センサであり、51a、51bは各温度センサ50a、50bからの検知信号を取り出す配線である。
本発明に係るインクジェットヘッドでは、ヒーター部材40a、40bによって第1マニホールド20a、第2マニホールド20bの全体が加熱され、それによってインクを均一に加温できるため、温度センサ50a、50bをこれら第1マニホールド20a、第2マニホールド20bに設けることで、第1マニホールド20a及び第2マニホールド20bの温度から共通インク室21a、21b内のインクの温度を間接的に検知することができる。これら第1マニホールド20a、第2マニホールド20bはヒーター部材40a、40bによってその全体が均一に加熱されるため、温度センサ50a、50bは、これら第1マニホールド20a、第2マニホールド20bに設けられれば、その具体的な配設位置を問うことなく、インク温度を正確に知ることができる。
温度センサ50a、50bは、第1マニホールド20a、第2マニホールド20bに設けられることで、これら第1マニホールド20a、第2マニホールド20bの温度を検知可能とすればよい。
なお、アクチュエータ10の温度検知用の温度センサに加えて、インク温度検知用の温度センサを設けるようにしてもよい。
図7は、本実施形態に示すインクジェットヘッドを用いたインクジェットプリンタの制御部(制御手段)60を示す構成ブロック図である。
制御部60は、インターフェース61、ROM62、RAM63、CPU64等から構成され、ROM62中に書き込まれている制御プログラムや制御データに従ってインターフェース61に接続された各種機器を制御するようになっている。
インターフェース61には、前述した各ヒーター部材40a、40bと、各温度センサ50a、50bで電気的に接続されている。
ROM62には、各種データやインクジェットプリンタの各部の動作に関する各種制御プログラムや制御データ等が書き込まれている。各種データには、例えば、ヒーター部材40a、40bによる加温を行うか否かの基準となるインク温度(所定温度t)や、各ヒーター部材40a、40bの加熱温度データ等がある。
上記インク温度(所定温度t)は、例えば使用されるインクがUVインクの場合には、共通インク室21a、21b内のUVインクの温度が安定吐出可能な温度以上となるように設定されている。各ヒーター部材40a、40bの加熱温度データは、そのUVインクを安定吐出可能な温度以上にまで各ヒーター部材40a、40bで加熱できる加熱温度が、各温度センサ50a、50bで検知されるインク温度に応じて設定されている。つまり、検知されたインク温度が低ければ、インクになるたけ多くの熱量を与えなければならないので、加熱温度を高温に設定し、インク温度が高ければ、インクに対してそれほどの熱量を与える必要もないので、加熱温度は低温に設定されている。
RAM63は、電力が供給されている間だけ入力されたデータを複数記憶可能であり、印刷される画像データ等の各種データを記憶する記憶領域とCPU64による作業領域等が備えられている。
CPU64は、ROM62に格納されている各種プログラムの中から指定されたプログラムを、RAM63内の作業領域に展開し、各入力信号に応じてプログラムに従った各種処理を実行する。
この制御部60は、インクジェットプリンタの動作全体を制御するものであるが、ここでは主としてヒーター部材40a、40bの制御に係る部分について、図8の制御フローの一例を参照して説明する。
プリンタに電源が投入されると、またはプリンタのスイッチがオンになると、各温度センサ50a、50bからインク温度が検知される(S1)。その結果、インク温度が予め安定吐出に必要な所定温度t以上であると判断されると、次のステップにおいて、安定吐出のために十分なインク温度の上限(max)以下であるか否かが判断される(S2)。
ここで、インク温度が上限以下である場合は、共通インク室21a、21b内のインク温度が低下しない程度に、各温度ヒーター50a、50bへの通電を制御し、インクを保温する(S3)。
一方、もし、上記S2のステップにおいて、インク温度が上限を越えてしまっている場合は、共通インク室21a、21b内のインクへの加温を停止するべく、各温度ヒーター50a、50bへの通電を停止するように制御する(S4)。
また、上記S1のステップにおいて、インク温度が予め安定吐出に必要な所定温度t未満であると判断されると、各温度センサ50a、50bから検知されたインク温度に対応する加熱温度データを選択し、その加熱温度データに基づいて各ヒーター部材40a、40bへの通電を制御して、第1マニホールド20a、第2マニホールド20bを介して共通インク室21a、21b内のインクを所定温度t以上となるべく加温する。
以上、S3、S4、S5のいずれかのステップの後は、現在の印刷段階を検知し、印刷が途中の段階であれば、上記S1のステップに戻り、再度各温度センサ50a、50bによってインク温度を検知する上記のフローを繰り返す。印刷が終了であれば、各部の印刷に係る動作を停止して終了する。なお、次に印刷を行う際に安定した吐出を確保するために、この印刷後においても各ヒーター部材40a、40bによる加温や保温或いは通電停止の処理を繰り返すようにしてもよい。
本発明に係るインクジェットプリンタによれば、このように温度センサ50a、50bによるインク温度の検知に基づいてヒーター部材40a、40bを制御することで、ヒーター部材40a、40bによる無駄な加温や、インク加温不足等の不具合をもたらすおそれはなく、常に安定したインク温度に維持することができる。これにより、安定したインク吐出を行うことができる。
なお、ここでは、各チャネル間の隔壁をせん断変形させることによりインクへ与える圧力変化を発生させる方式のインクジェットヘッドについて説明したが、本発明において、インクへ与える圧力変化を発生させる方式は何らこれに限定されない。例えば、ピエゾ素子に適当な電気信号を与えることで生じる歪を応用し、その際の変位(=力の変動)を利用するもの(ピエゾ方式)や、圧力室内に熱を与えることで生じる膨張圧力を利用するもの(サーマル方式、あるいはバブルジェット(登録商標)方式)等、いずれでもよい。
本発明に係るインクジェットヘッドの一実施形態を示す断面図 図1の分解斜視図 図1における(iii)-(iii)線に沿う部分断面図 ヒーター部材の一例を示す分解図 フィルムヒーターをマニホールドと一体成形する様子を説明する図 フィルムヒーターが一体成形されたマニホールドの外観斜視図 制御部の構成例を示す構成ブロック図 制御部の動作例を示すフロー図
符号の説明
10:アクチュエータ
11:ノズルプレート
11a、11b:ノズル
12a、12b:チャネル
13a、13b:隔壁
14a、14b:カバー基板
141a、141b:開口
20a:第1マニホールド
20b:第2マニホールド
21a、21b:共通インク室
22a、22b:インク供給口
30a、30b:信号線
40a、40b:ヒーター部材
41a、41b:ヒーター配線
50a、50b:温度センサ
51a、51b:配線

Claims (4)

  1. インクへ与える圧力変化を発生させるチャネルを並列したアクチュエータと、前記アクチュエータに接着して各チャネルへのインクを分配する共通インク室を形成するマニホールドとを備え、各チャネルで圧力変化を発生させて各チャネルに対応するノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドにおいて、
    前記共通インク室内のインクを加温するためのヒーター部材が、前記マニホールドの壁内部に埋め込まれていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記ヒーター部材は、前記マニホールドと一体成形されていることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記ヒーター部材は、射出成形により前記マニホールドと一体成形されていることを特徴とする請求項2記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記ヒーター部材は、フィルムヒーターであることを特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェットヘッド。
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