JP2005095762A - 排ガス浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排ガス温度の分布を考慮して、Ptの粒成長を効果的に抑制する。
【解決手段】CeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体にPtを担持してなるPt/CZ触媒2を高熱負荷領域に配置し、 Al2O3を含む担体にPtを担持してなるPt/ Al2O3触媒3を低熱負荷領域に配置した。
Ptの粒成長を抑制するという目的からは、高温域ではPt/CZ触媒2が有利であり、 800℃の低温域ではPt/ Al2O3触媒3が有利である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車エンジンなどからの排ガス流路に配置されて排ガス中の有害成分を浄化する排ガス浄化装置に関する。
自動車の排ガス浄化用触媒として、酸化触媒、三元触媒、NOx 選択還元触媒、NOx 吸蔵還元触媒など、種々の触媒が用いられている。これらの触媒では、触媒活性成分として主として白金族の貴金属が用いられている。中でも、酸化活性がきわめて高いPtが重要な活性成分である。
活性成分としてPtを用いるには、その表面積を大きくして活性点を多数形成することが重要である。そこで Al2O3などの多孔質酸化物を担体とし、ジニトロジアンミン白金水溶液などを含浸させた後に焼成することで、Ptを微細な粒子として担持するのが一般的である。ところがPt粒子は、微細な粒子より大きな粒子の方が安定なため、熱負荷を受けると粒成長し、活性点の数の減少によって活性が低下するという問題があった。
例えば Al2O3表面に担持されたPtは、高温で酸素が共存する雰囲気においてはPtO2となり、気相移動により拡散・凝集が促進される。また Al2O3自体も高温時にシンタリングが生じ、それに伴ってPtの粒成長が生じる。そのため酸素過剰のリーン雰囲気又はストイキ雰囲気では、高温に晒されるとPtに粒成長が生じ表面積の低下により触媒性能が大きく低下する。
そこで例えば特開平04−122441号公報には、予めシンタリングさせ比表面積を小さくした Al2O3にPtを担持することが開示されている。このようにすれば、使用時に高温が作用しても Al2O3のシンタリングがほとんど生じないので、 Al2O3のシンタリングに伴うPtの粒成長を抑制することができる。
また特開平08−338897号公報には、Ptを担持した担体を非酸化性雰囲気中にて 800℃以上で熱処理する製造方法が記載されている。この製造方法によれば、多孔質担体が焼結して細孔が収縮するため、担持されているPtは多孔質担体で緊密に取り囲まれる。したがってリーン雰囲気下で高温が作用してもPtの移動が多孔質担体によって規制されているため、Ptの粒成長を抑制することができる。
ところで自動車の排ガス浄化用触媒は、エンジン直下、アンダーフロアなど、様々な部位に使用されるが、一般にエンジンに近い部位ほど排ガス温度が高く、下流ほど排ガス温度が低い。また排ガス流路の断面では、中央ほど温度が高く外周ほど温度が低い。さらに、触媒上での反応熱によって、触媒自体でも上流側が高温となり下流側が低温となる。
しかし従来の技術では、Ptの粒成長を抑制するという課題を解決するにあたり、このような観点から触媒組成を検討したものは見られない。
特開平04−122441号 特開平08−338897号
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、排ガス温度の分布を考慮してPtの粒成長を効果的に抑制することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の排ガス浄化装置の特徴は、排ガス温度が高温となる高熱負荷領域と高熱負荷領域より排ガス温度が低温となる低熱負荷領域とを有する排ガス流路に配置される排ガス浄化装置であって、
少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体に少なくともPtを担持してなるPt/CZ触媒を高熱負荷領域に配置し、少なくとも Al2O3を含む担体に少なくともPtを担持してなるPt/ Al2O3触媒を低熱負荷領域に配置したことにある。
例えばPt/CZ触媒を排ガス上流側に配置し、Pt/ Al2O3触媒をPt/CZ触媒より排ガス下流側に配置することが好ましい。
また少なくともPtを担持したコート層をハニカム基材に形成してなる一体型モノリス触媒であって、排ガス上流側に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、その下流側に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成することも好ましい。
さらに少なくともPtを担持したコート層をハニカム基材に形成してなる一体型モノリス触媒であって、軸芯近傍に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、外周近傍に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成することも好ましく、排ガス上流側及び軸芯近傍に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、排ガス下流側かつ外周近傍に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成することも好ましい。
本発明の排ガス浄化装置によれば、高温域でのPtの粒成長を抑制できるPt/CZ触媒を高熱負荷領域に配置し、低温域でのPtの粒成長を抑制できるPt/ Al2O3触媒を低熱負荷領域に配置しているので、Ptの粒成長を効果的に抑制することができ、高温耐久後も高い浄化性能が発現される。
本願発明者は、種々の酸化物担体にPtを担持した触媒について、各温度におけるPtの粒成長挙動をX線回折によって調査した。その結果、Ptの粒成長挙動の温度依存性が酸化物担体の種類によって大きく異なることを見出し、本発明を完成した。
すなわち図1及び図2に示すように、1000℃の高温域においては、CeO2−ZrO2複合酸化物にPtを担持してなるPt/CZ触媒はPtの粒成長が所定値で飽和しているのに対し、 Al2O3にPtを担持してなるPt/ Al2O3触媒はPtが時間とともにどんどん粒成長している。一方 800℃の低温域においては、Pt/ Al2O3触媒はPtの粒成長が小さな粒径の範囲で飽和しているのに対し、Pt/CZ触媒はPtの粒成長が大きな粒径の範囲で飽和している。
したがって、Ptの粒成長を抑制するという目的からは、1000℃の高温域ではCeO2−ZrO2複合酸化物担体にPtを担持したPt/CZ触媒が有利であり、 800℃の低温域では Al2O3にPtを担持したPt/ Al2O3触媒が有利であることが明らかとなった。
そこで本発明の排ガス浄化装置では、少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体に少なくともPtを担持してなるPt/CZ触媒を高熱負荷領域に配置し、少なくとも Al2O3を含む担体に少なくともPtを担持してなるPt/ Al2O3触媒を低熱負荷領域に配置している。このような配置形態とすることで、Ptの粒成長を効果的に抑制することが可能となる。
高熱負荷領域とは、例えば排ガス流路のエンジン直下などの上流部分であり、また排ガス流路の断面では中心又は中心近傍の内周部分である。また低熱負荷領域とは、排ガス流路のエンジンから遠い下流部分であり、また排ガス流路の断面では外周部分である。
したがって、Pt/CZ触媒とPt/ Al2O3触媒をそれぞれ独立した触媒とし、Pt/CZ触媒を排ガス上流側に配置し、Pt/ Al2O3触媒をPt/CZ触媒より排ガス下流側に配置すれば、Pt/CZ触媒を高熱負荷領域に配置し、Pt/ Al2O3触媒を低熱負荷領域に配置することになる。
またコート層をハニカム基材に形成してなる一体型モノリス触媒であれば、排ガス上流側に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、その下流側に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成する。そしてコート層全体にPtを担持すれば、Pt/CZ触媒を高熱負荷領域に配置し、Pt/ Al2O3触媒を低熱負荷領域に配置することになる。
一体型モノリス触媒として配置する場合には、軸芯近傍に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、外周近傍に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成することもできる。そしてコート層全体にPtを担持すれば、Pt/CZ触媒を高熱負荷領域に配置し、Pt/ Al2O3触媒を低熱負荷領域に配置することになる。
しかしこれらの場合には、前者では下流側の軸芯近傍にもPt/ Al2O3触媒が配置され、後者では上流側の外周近傍にもPt/ Al2O3触媒が配置されることになるので、これらの位置に配置されたPt/ Al2O3触媒ではある程度高熱負荷領域となるために、Ptの粒成長の抑制という目的からはやや不利となる。また前者では上流側の外周部分にもPt/CZ触媒が配置され、後者では下流側の軸芯近傍にもPt/CZ触媒が配置されることになるので、これらの位置に配置されたPt/CZ触媒ではある程度低熱負荷領域となるために、Ptの粒成長の抑制という目的からはやや不利となる。
そこで、排ガス上流側及び全長の軸芯近傍に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、排ガス下流側かつ外周近傍に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成する。そしてコート層全体にPtを担持すれば、Pt/CZ触媒を高熱負荷領域に確実に配置し、Pt/ Al2O3触媒を低熱負荷領域に確実に配置することができ、Ptの粒成長を確実に抑制することができる。
Pt/CZ触媒とは、少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体に少なくともPtを担持してなる触媒をいう。担体は、少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含めばよく、TiO2、 Al2O3、 MgO、SiO2など他の酸化物担体を含むこともできるが、CeO2−ZrO2複合酸化物ができるだけ多いことが望ましい。CeO2−ZrO2複合酸化物が多いほど、高温域におけるPtの粒成長をより抑制することができる。またCeO2−ZrO2複合酸化物に、さらにYなどの安定化元素を複合化したCeO2−ZrO2−Y2O3複合酸化物を用いれば、担体自体の耐熱性がさらに向上するので、Ptの粒成長をさらに抑制することができる。
CeO2−ZrO2複合酸化物において、CeO2とZrO2の組成比はモル比でCeO2:ZrO2=30:70〜95:5の範囲とするのが望ましい。組成比がこの範囲を外れるとCeO2−ZrO2複合酸化物自体の耐熱性が低下し、高温域でのシンタリングによってPtの粒成長が生じるようになる。
またPt/ Al2O3触媒とは、少なくとも Al2O3を含む担体に少なくともPtを担持してなる触媒をいう。担体は、少なくとも Al2O3を含めばよく、TiO2、ZrO2、 MgO、SiO2など他の酸化物担体を含むこともできるが、 Al2O3ができるだけ多いことが望ましい。 Al2O3が多いほど、低温域におけるPtの粒成長をより抑制することができる。
Pt/CZ触媒及びPt/ Al2O3触媒において、Pt以外の貴金属をPtと共に担持することもできるが、固溶による活性低下などが生じる場合があるので、CeO2−ZrO2複合酸化物及び Al2O3にはPtのみを担持することが望ましい。Ptの担持量は、それぞれ0.05〜10重量%とするのが好ましい。Ptの担持量がこの範囲より少ないと触媒としての活性に不足し、この範囲より多く担持すると担持密度が高くなるために粒成長が起こり易くなる。なお、Pt/CZ触媒又はPt/ Al2O3触媒には、ZrO2にRhを担持したRh/ZrO2触媒を混合することも好ましい。Rh/ZrO2触媒を含めば、生成するH2によってNOx の浄化活性が向上する。
Pt/CZ触媒とPt/ Al2O3触媒をそれぞれ独立した触媒とする場合には、それぞれをモノリス触媒あるいはペレット触媒として、Pt/CZ触媒を排ガス上流側に配置し、Pt/ Al2O3触媒をPt/CZ触媒より排ガス下流側に配置する。排ガス上流側としては、排ガス流路のエンジン直下から 800mm程度までの位置が望ましい。これより下流側にPt/CZ触媒を配置すると、低熱負荷領域となる場合がありPtの粒成長の抑制という目的からはやや不利となる。また排ガス下流側としては、エンジン直下から1000mmの位置から3000mm程度までの位置が望ましい。これより上流側にPt/ Al2O3触媒を配置すると、高熱負荷領域となる場合がありPtの粒成長の抑制という目的からはやや不利となる。
またPt/CZ触媒とPt/ Al2O3触媒をそれぞれ独立した触媒とする場合には、両者の体積比は特に制限されず、目的あるいは用途などに応じて種々選択することができる。
Pt/CZ触媒とPt/ Al2O3触媒を一体型のモノリス触媒とした場合には、この触媒をアンダーフロア触媒として用いることができる。このモノリス触媒は、少なくともPtを担持したコート層をコージェライトなどからなるハニカム形状の基材に形成したものであり、コート層を塗り分けることで本発明の排ガス浄化装置とすることができる。
例えば、排ガス上流側に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、その下流側に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成する。このようにするには、それぞれの担体粉末をスラリーとし、上流側及び下流側に塗り分けてウオッシュコートし、乾燥・焼成してコート層を形成する。そしてコート層全体にPtを担持すれば、Pt/CZ触媒を高熱負荷領域に配置し、Pt/ Al2O3触媒を低熱負荷領域に配置することになる。
また全長の軸芯近傍に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、全長の外周近傍に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成する。このようにするには、それぞれの担体粉末をスラリーとし、内周部と外周部に塗り分けてウオッシュコートし、乾燥・焼成してコート層を形成する。そしてコート層全体にPtを担持すれば、Pt/CZ触媒を高熱負荷領域に配置し、Pt/ Al2O3触媒を低熱負荷領域に配置することになる。
なおコート層を形成した後にPtを担持してもよいし、CeO2−ZrO2複合酸化物粉末及び Al2O3粉末に予めPtを担持しておき、それらを用いてコート層を形成することもできる。
一体型のモノリス触媒とする場合、Pt/CZ触媒とPt/ Al2O3触媒の比率は、体積比でPt/CZ触媒:Pt/ Al2O3触媒=20:80〜90:10の範囲となるように塗り分けることが望ましい。Pt/CZ触媒の部分がこれより少ないと高温域におけるPtの粒成長抑制効果が低下し、Pt/ Al2O3触媒の部分がこれより少ないと低温域におけるPtの粒成長抑制効果が低下する。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図3に本実施例の排ガス浄化装置を示す。この排ガス浄化装置は、エンジン1の直下の排ガス流路に配置されたPt/CZ触媒2と、その下流側に配置されたPt/ Al2O3触媒3とから構成されている。
Pt/CZ触媒2は、コーディエライト製のハニカム基材にCeO2−ZrO2複合酸化物からなるコート層を形成し、コート層にPtを担持したものである。またPt/ Al2O3触媒3は、コーディエライト製のハニカム基材に Al2O3からなるコート層を形成し、コート層にPtを担持したものである。
この排ガス浄化装置によれば、高温の排ガスが流入するエンジン直下にPt/CZ触媒2が配置され、比較的低温の排ガスが流れる下流側にPt/ Al2O3触媒3が配置されている。したがって両触媒ともに、担持されているPtの粒成長を抑制することができる。
(実施例2)
図4に本実施例の排ガス浄化装置を示す。この排ガス浄化装置は、アンダーフロアに配置される一体型のモノリス触媒である。排ガス上流側の端面から1/2の深さの範囲にPt/CZ触媒2が形成され、排ガス下流側の端面から1/2の深さの範囲にPt/ Al2O3触媒3が形成されている。
以下、このモノリス触媒の製造方法を説明する。
先ず、モル比でCeO2:ZrO2=1:1のCeO2−ZrO2複合酸化物粉末 100重量部と、アルミナゾル10重量部を水 100重量部に加え、よく撹拌してCZスラリーを調製した。次に 0.6Lのコーディエライト製のハニカム基材を用意し、CZスラリー中に排ガス上流側の端面から軸長の1/2の深さの範囲を浸漬した。それを引き上げて余分なスラリーを上流側端面から吸引除去し、 100℃で乾燥後 500℃で焼成して、排ガス上流側の端面から1/2の深さの範囲にCZコート層を形成した。CZコート層のコート量は、ハニカム基材1Lあたり36gである。
一方、 Al2O3粉末 100重量部と、アルミナゾル10重量部を水 100重量部に加え、よく撹拌して Al2O3スラリーを調製した。そしてCZコート層が形成されたハニカム基材の下流側端面から軸長の1/2の範囲深さの範囲を Al2O3スラリー中に浸漬した。それを引き上げて余分なスラリーを下流側端面から吸引除去し、 100℃で乾燥後 500℃で焼成して、排ガス下流側の端面から1/2の深さの範囲に Al2O3コート層を形成した。 Al2O3コート層のコート量は、ハニカム基材1Lあたり36gである。
その後、コート層全体に所定濃度のジニトロジアンミン白金水溶液の所定量を吸水含浸し、 100℃で乾燥後 500℃で焼成してPtを担持した。Ptの担持量は、ハニカム基材1Lあたり 0.9gである。こうして排ガス上流側の端面から1/2の深さの範囲にPt/CZ触媒2を形成し、排ガス下流側の端面から1/2の深さの範囲にPt/ Al2O3触媒3を形成した。
この排ガス浄化装置によれば、高温の排ガスが流入する上流側にPt/CZ触媒2が配置され、その下流側にPt/ Al2O3触媒3が配置されている。したがって両触媒ともに、担持されているPtの粒成長を抑制することができる。
(実施例3)
図5に本実施例の排ガス浄化装置を示す。この排ガス浄化装置は、アンダーフロアに配置される一体型のモノリス触媒である。軸芯を中心とし直径の1/6を半径とする円柱形状の部分全長にPt/CZ触媒2が形成され、その外周側にPt/ Al2O3触媒3が形成されている。
この排ガス浄化装置によれば、高温の排ガスが流入する軸芯部にPt/CZ触媒2が配置され、その外周側にPt/ Al2O3触媒3が配置されている。したがって両触媒ともに、担持されているPtの粒成長を抑制することができる。
(実施例4)
上記した実施例2の触媒では、下流側の軸芯部分にもPt/ Al2O3触媒3が形成され、その部分が高熱負荷領域となる可能性がある。また実施例3の触媒では、上流側の外周部分にもPt/ Al2O3触媒3が形成され、その部分が高熱負荷領域となる可能性がある。
そこで図6に示すモノリス触媒では、排ガス上流側の端面から1/3の深さの範囲と、軸芯を中心とし直径の1/6を半径とする円柱形状の部分全長にPt/CZ触媒2が形成され、排ガス下流側の端面から2/3の深さの範囲でありかつその部分のPt/CZ触媒2の外周側にPt/ Al2O3触媒3が形成されている。
したがって本実施例の排ガス浄化装置によれば、Pt/ Al2O3触媒3が高熱負荷領域となる可能性がほとんど無いので、高熱負荷領域におけるPtの粒成長をより確実に抑制することができる。
(比較例1)
実施例2で調製されたCZスラリーにハニカム基材全体を浸漬し、それを引き上げて余分なスラリーを上流側端面から吸引除去し、 100℃で乾燥後 500℃で焼成して、CZコート層を全体に形成した。CZコート層のコート量は、ハニカム基材1Lあたり72gである。そして実施例2と同様にしてPtを担持し、比較例1の排ガス浄化装置とした。
(比較例2)
実施例2で調製された Al2O3スラリーにハニカム基材全体を浸漬し、それを引き上げて余分なスラリーを上流側端面から吸引除去し、 100℃で乾燥後 500℃で焼成して、 Al2O3コート層を全体に形成した。 Al2O3コート層のコート量は、ハニカム基材1Lあたり72gである。そして実施例2と同様にしてPtを担持し、比較例2の排ガス浄化装置とした。
<試験・評価>
実施例2、比較例1及び比較例2のモノリス触媒を評価装置にそれぞれ配置し、表1に示すモデルガスを、ガス流量25L/分にて、図7に示す温度−時間パターンで繰り返し8時間流通させる耐久試験を行った。
Figure 2005095762
次いで表2に示すモデルガスをガス流量47L/分で評価した。評価は、入りガス温度 500℃で20分保持後、5℃/分の速度で降温させ、20℃毎に10分間保持しながら、HC浄化率を測定した。そしてHCを50%浄化できる温度(HC50%浄化温度)を算出し、結果を図8に示す。
Figure 2005095762
図8より、実施例2のモノリス触媒は比較例1,2に比べて高い活性を示し、これは、実施例2のモノリス触媒ではPtの活性点が多いこと、すなわち耐久試験時にPtの粒成長が抑制されたことを示している。
本発明の排ガス浄化装置は、自動車用ばかりでなく、航空機、船舶などの内燃機関からの排ガス、あるいはボイラーなどからの排ガスの浄化に用いることができる。そして活性を長期間維持することができ、耐久性に優れているので、交換頻度が低減され資源の有効利用を図ることができる。
触媒を大気中にて1000℃に保持した時の、保持時間とPt粒径との関係を示すグラフである。 触媒を大気中にて 800℃に保持した時の、保持時間とPt粒径との関係を示すグラフである。 本発明の一実施例の排ガス浄化装置を示す説明図である。 本発明の第2の実施例の排ガス浄化装置を示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施例の排ガス浄化装置を示す模式的断面図である。 本発明の第4の実施例の排ガス浄化装置を示す模式的断面図である。 実施例2及び比較例1,2の触媒の耐久試験条件を示すタイムチャートである。 実施例2及び比較例1,2の触媒の耐久後のHC50%浄化温度を示すグラフである。
符号の説明
1:エンジン 2:Pt/CZ触媒 3:Pt/ Al2O3触媒

Claims (5)

  1. 排ガス温度が高温となる高熱負荷領域と該高熱負荷領域より排ガス温度が低温となる低熱負荷領域とを有する排ガス流路に配置される排ガス浄化装置であって、
    少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体に少なくともPtを担持してなるPt/CZ触媒を該高熱負荷領域に配置し、少なくとも Al2O3を含む担体に少なくともPtを担持してなるPt/ Al2O3触媒を該低熱負荷領域に配置したことを特徴とする排ガス浄化装置。
  2. 前記Pt/CZ触媒を排ガス上流側に配置し、前記Pt/ Al2O3触媒を前記Pt/CZ触媒より排ガス下流側に配置した請求項1に記載の排ガス浄化装置。
  3. 少なくともPtを担持したコート層をハニカム基材に形成してなる一体型モノリス触媒であって、排ガス上流側に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、その下流側に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成した請求項1に記載の排ガス浄化装置。
  4. 少なくともPtを担持したコート層をハニカム基材に形成してなる一体型モノリス触媒であって、軸芯近傍に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、外周近傍に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成した請求項1に記載の排ガス浄化装置。
  5. 少なくともPtを担持したコート層をハニカム基材に形成してなる一体型モノリス触媒であって、排ガス上流側及び軸芯近傍に位置するコート層を少なくともCeO2−ZrO2複合酸化物を含む担体から形成し、排ガス下流側かつ外周近傍に位置するコート層を少なくとも Al2O3を含む担体から形成した請求項1に記載の排ガス浄化装置。
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