JP2005093906A - 部品認識装置及び同装置を搭載した表面実装機並びに部品試験装置 - Google Patents

部品認識装置及び同装置を搭載した表面実装機並びに部品試験装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 鮮明に電子部品を撮像することができる安価な部品認識装置及び同装置を搭載した表面実装機並びに部品試験装置を提供すること。
【解決手段】 電子部品Cを保持するノズル16aと、カメラ18とを有するとともに、XY平面上を移動可能なヘッドユニット6と、ヘッドユニット6の移動範囲内の下方に固定的に設置されたハーフミラー22とを備え、ヘッドユニット6がハーフミラー22の上方を通過するときに当該ハーフミラー22で反射された電子部品Cの像をカメラ18に取り込んで撮像するようにした部品認識装置20であって、上記ハーフミラー22は、ヘッドユニット6の移動平面(XY平面)と平行して配置されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ヘッドユニットに保持された電子部品を撮像する部品認識装置に関するものである。
一般に、電子部品を保持する保持手段と、撮像手段とを有し、特定の平面(以下、XY平面と示す)上を移動可能なヘッドユニットと、このヘッドユニットの移動により相対変位する電子部品の像を前記撮像手段側へ反射させるミラーとを備え、このミラーにより映し出された電子部品を前記撮像手段によって撮像するように構成された部品認識装置が知られている。この種の部品認識装置は、例えば、特許文献1に開示されるような電子部品装着装置に搭載されている。
上記電子部品装着装置は、電子部品を吸着する吸着ノズルとその側方に位置するCCDカメラとを有し、XY平面上を移動可能な吸着ヘッドと、吸着された電子部品の下面をCCDカメラ側へ反射させるためにXY平面と平行する平面に対して傾斜して(すなわち、Z方向に傾斜して)配置されたミラーとを備え、このミラー上を吸着ヘッドが通過するときにミラーで反射した電子部品の下面を撮像するように構成されている。
特開平6−216568号公報
しかしながら、上記特許文献1の電子部品装着装置において、吸着ヘッドをXY平面上で移動させつつ、ミラー上を移動するときに吸着された電子部品を撮像しようとすると、ミラーが傾斜していることにより、受光時間内にミラーと吸着部品の距離が変化することとなるため、撮像手段による結像位置がずれ、撮像画像がぼけてしまう或いはぶれてしまうことや、撮像画像における電子部品の像の大きさが吸着ヘッドの移動に伴い徐々に変化してしまうといった不具合が生じていた。
なお、上記特許文献1には、吸着ヘッドとミラーとの相対変位に応じて、吸着ヘッドに対して吸着ノズルをZ軸方向に変位させる、又は吸着ヘッドに対してミラーをZ軸方向に変位させることによりミラーと吸着部品との距離を一定に保つ構成が開示されているが、これらの構成を具現化するためには、ミラーに対する吸着ヘッドの位置とミラーの傾斜角度とに応じて吸着ノズル又はミラーの変位量を連続的に調整するという複雑な駆動制御が必要となるため、この駆動制御を実行するために吸着ヘッドの移動速度を落とす等の対策をとらざるを得ず、このことは作業性を低下させる要因となっていた。なお、上記のような複雑な駆動制御を実行するために、吸着ヘッドの移動速度を維持しつつ、吸着ヘッド又はミラーを駆動する駆動機構に高精度なものを採用するといった対策も講じ得るが、このことは装置のコストを増大させる要因となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、鮮明に電子部品を撮像することができる安価な部品認識装置及び同装置を搭載した表面実装機並びに部品試験装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明は、電子部品を保持する保持手段と、撮像手段とを有するとともに、特定の移動平面上を移動可能なヘッドユニットと、ヘッドユニットの移動範囲の下方に固定的に設置された反射手段とを備え、ヘッドユニットが反射手段の上方を通過するときに当該反射手段で反射された電子部品の像を撮像手段に取り込んで撮像するようにした部品認識装置であって、上記反射手段は、ヘッドユニットの移動平面と平行して配置されていること(請求項1)を特徴とするものである。
この部品認識装置において、上記ヘッドユニットは、電子部品に対して照明光を照射する照明手段をさらに備えていること(請求項2)が好ましい。
また、電子部品に対して照明光を照射する照明手段が上記反射手段の近傍に固定的に設置されていること(請求項3)が好ましい。
上記ヘッドユニットには、撮像手段の撮像範囲内となる位置に当該ヘッドユニットの特定位置を検知可能な基準マークが形成されていること(請求項4)が好ましい。
上記ヘッドユニットは、反射手段により反射された電子部品を撮像可能な第2撮像手段をさらに備え、この第2撮像手段は、上記撮像手段と異なる角度から電子部品を撮像するように構成されていること(請求項5)が好ましい。
上記撮像手段又は第2撮像手段は、その光軸に対して非垂直な結像面と電子部品の撮像対象となる面とが共役関係となるあおり光学系で電子部品を撮像するように構成されていること(請求項6)が好ましい。
上記ヘッドユニットは、複数の保持手段と、これら保持手段に保持された電子部品を個別に撮像可能な複数の撮像手段を備えていること(請求項7)が好ましい。
本発明の別の態様は、上記部品認識装置が搭載された表面実装機であって、上記反射手段を支持する基台と、電子部品を上記ヘッドユニットに対して供給可能な部品供給部と、この部品供給部から電子部品を受取可能でかつ基台上に位置決めされたプリント基板に対して電子部品を実装可能な保持手段としてのノズルと、上記基台に対して上記ヘッドユニットを相対的に移動させる駆動機構とを備え、上記撮像手段は、ヘッドユニットが部品供給部からプリント基板まで電子部品を搬送する過程において、当該電子部品を撮像するように構成されていること(請求項8)を特徴とするものである。
この表面実装機において、上記撮像手段は、部品供給部上の電子部品及び基台上のプリント基板を撮像可能に構成されていること(請求項9)が好ましい。
本発明のさらに別の態様は、上記部品認識装置が搭載された部品試験装置であって、上記反射手段を支持する基台と、この基台上に設けられ、電子部品を検査する検査ソケットと、上記基台に対してヘッドユニットを相対的に移動させる駆動機構とを備え、上記撮像手段は、上記ヘッドユニットが検査ソケットまで電子部品を搬送する過程において、当該電子部品を撮像するように構成されていること(請求項10)を特徴とするものである。
本発明によれば、反射手段をヘッドユニットの移動平面に対して平行に配置するといった簡易的な構成によりヘッドユニットが反射手段の上を移動する間においても電子部品と反射手段との間の距離を一定に保つことができるため、撮像手段による結像位置を一定にすることができるとともに、ヘッドユニットの移動に応じて電子部品の像の大きさが変化してしまうといった事態を回避することができる結果、比較的安価な構成で電子部品を鮮明に撮像することができる。
請求項2の部品認識装置によれば、照明手段による照明条件下で電子部品を撮像することができる。
請求項3の部品認識装置によれば、反射手段側から照射された照明光により明るくされた電子部品を撮像手段により撮像することができる。
請求項4の部品認識装置によれば、基準マークと電子部品の双方が撮像された撮像画像に基づいてヘッドユニットの保持手段に対する電子部品の位置ずれを検知することができる。また、この構成によれば、予め基準マークの位置を調べておき、この位置と撮像画像による基準マークの位置とを比較することにより反射手段の歪みや傾き、又は撮像タイミングのずれ等を検知することが可能となる。
請求項5の部品認識装置によれば、例えば突設部の形成された電子部品(例えば、リードを有する電子部品やバンプの形成されたBGA(Ball Grid Array)等のパッケージ部品)を撮像する場合に、撮像手段及び第2撮像手段により突設部を異なる角度から撮像することができ、これら双方の撮像画像を利用して当該突設部の立体的な形状を検知することができる。
請求項6の部品認識装置によれば、電子部品における撮像対象となる面に対して撮像手段又は第2撮像手段の光軸が傾斜した状態で配置されている場合に、撮像対象となる面の手前側(撮像手段側)と奥側(撮像手段から離間する側)との間で生じる撮像倍率の差を補正することができるため、撮像画像が遠近感のあるものとなってしまう(奥側の撮像倍率が小さくなってしまう)ことを抑制することができ、より忠実に電子部品を撮像することができる。
請求項7の部品認識装置によれば、各保持手段に保持された複数の電子部品を同時に撮像することができるため、撮像に要する時間を低減させることができる。
また、本発明の表面実装機(請求項8)によれば、プリント基板に対して電子部品を実装する過程において、ヘッドユニットに対する電子部品の位置ずれや、電子部品の形状を検知することができる。
請求項9の表面実装機によれば、部品供給部から電子部品を吸着し、当該電子部品をプリント基板まで搬送して実装するヘッドユニットの一連の動作において、先ず撮像手段が電子部品の吸着に先立って部品供給部により供給された電子部品を撮像して当該電子部品の位置(又は有無)を検知することができ、次に撮像手段が搬送中の電子部品を撮像して当該電子部品の位置ずれや形状を検知することができ、さらに、撮像手段が電子部品の実装に先立ってプリント基板の表面を撮像してプリント基板の検査(例えば、異物付着又は基板表面に塗布された半田ペーストの状態の確認)を実行することができる。さらに、部品実装後のプリント基板を撮像して所定の実装位置に部品が装着されているか否かを確認することも可能である。また、基台に対するプリント基板の位置を特定するためにプリント基板の表面に位置合せ用のマーク(以下、フィデューシャルマークと示す)が形成されている場合に、このフィデューシャルマークも上記撮像手段により撮像可能となるため、フィデューシャルマーク用のカメラ等を別途設けることが不要となり、表面実装機のコストを低減させることができる。
さらに、本発明の部品試験装置(請求項10)によれば、検査ソケットに対して電子部品を搬送する過程において、ヘッドユニットに対する電子部品の位置ずれや、電子部品の形状を検知することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明に係る部品認識装置が搭載される表面実装機(本発明に係る表面実装機)を概略的に示している。同図に示すように、実装機の基台1上には、プリント基板搬送用のコンベア2が配置され、プリント基板3がこのコンベア2上を搬送されて所定の装着作業位置で停止されるようになっている。なお、プリント基板3上には、基台1に対する当該プリント基板3の位置を特定するためのフィデューシャルマークFが形成されている。
上記コンベア2の両側には、部品供給部4、4が配置されている。これらの部品供給部4、4には、多数列のテープフィーダー4aが設けられている。各テープフィーダー4aは、各々、IC、トランジスタ、コンデンサ等の小片状のチップ部品を所定間隔おきに収納、保持したテープがリールから導出されるように構成されており、後述のヘッドユニット6により電子部品が間欠的に取り出されるようになっている。
上記基台1の上方には、部品装着用のヘッドユニット6が装備されている。このヘッドユニット6は、部品供給部4、4とプリント基板3が位置する部品装着部とにわたって移動可能とされ、X軸方向(コンベア2の方向)及びY軸方向(水平面上でX軸と直交する方向)に移動することができるようになっている。
すなわち、基台1上には、Y軸方向の固定レール7と、Y軸サーボモータ9により回転駆動されるボールねじ軸8とが配設され、上記固定レール7上にヘッドユニット支持部材11が配置されて、この支持部材11に設けられたナット部分12が上記ボールねじ軸8に螺合している。また、上記支持部材11には、X軸方向のガイド部材13と、X軸サーボモータ15により駆動されるボールねじ軸14とが配設され、上記ガイド部材13にヘッドユニット6が移動可能に保持され、このヘッドユニット6に設けられたナット部分(図示せず)が上記ボールねじ軸14に螺合している。そして、Y軸サーボモータ9の作動により上記支持部材11がY軸方向に移動するとともに、X軸サーボモータ15の作動によりヘッドユニット6が支持部材11に対してX軸方向に移動するようになっている。
上記ヘッドユニット6には、電子部品を保持する保持手段として、部品吸着用のノズル16aを先端に備えた複数のノズルユニット16が設けられている。このノズルユニット16は、ヘッドユニット6のフレームに対して昇降(Z軸方向の移動)及びノズル中心軸(R軸)回りの回転が可能とされ、図外のZ軸サーボモータ等の昇降駆動手段及びR軸サーボモータ等の回転駆動手段により作動されるようになっている。なお、本実施形態では、ノズルユニット16が6個配設された構成を示している。
また、上記実装機には、図3に示すように、部品認識装置20が搭載されている。この部品認識装置20は、各部品供給部4、4の内側における基台1上でX軸方向に延びる反射部17と、各ノズル16aに対応してX軸方向に整列した状態でヘッドユニット6に取り付けられたカメラ18と、各ノズル16aに対応してヘッドユニット6に固定された上方照明部(照明手段)19と、ノズルユニット16毎にヘッドユニット6に配設された基準マーク26とを備えている。
上記反射部17は、図3に示すように、上方が開口する箱状のフレーム21と、このフレーム21内で上方へ向けて光を照射する下方照明部(照明手段)29と、XY平面と平行して配置され、前記フレーム21の開口部を閉塞するハーフミラー(反射手段)22とを備えている。フレーム21は、基台1上に固定され、下方照明部29を載置する載置板21aを備えている。下方照明部29は、ノズル16aに吸着された電子部品Cを真下から照明する第1照明手段29aと、垂直方向からY軸方向に傾斜した光軸K1に沿って吸着部品Cを照明する第2照明手段29bとを備えている。この第2照明手段29bの光軸K1は、電子部品C及びハーフミラー22に対してそれぞれ正反射した先にカメラ18が位置するように設定されている。これら照明手段29a、29bは、それぞれLED23、24を備え、これらLED23、24により上記ハーフミラー22を介して電子部品Cを照明するようになっている。ハーフミラー22は、XY平面と平行した状態で上記フレーム21に固定されている。
上記カメラ18は、エリアセンサからなる撮像手段であり、ヘッドユニット6が反射部17(ハーフミラー22)上を通過するときに、ハーフミラー22で反射された吸着部品Cの部品下面C1を撮像するようになっている。具体的に、カメラ18は、垂直方向からY軸方向に傾斜した光軸K2に沿って電子部品Cを撮像し、この光軸K2は、ハーフミラー22により正反射した先に吸着部品Cが位置するように設定されている。なお、カメラ18からハーフミラー22までの光路d1とハーフミラー22から部品下面C1までの光路d2とを加えた距離(d1+d2)だけ離れた撮像物に対して焦点が合うようにカメラ18の焦点距離とカメラ18、部品下面C1及びハーフミラー22の配置が設定されている。さらに、本実施形態の表面実装機では、ヘッドユニット6が部品供給部4上に移動したときには、カメラ18から距離(d1+d2)だけ離れた位置にテープフィーダー4a上の供給部品Cの上面が位置し、またヘッドユニット6がプリント基板3上に移動したときには、カメラ18から距離(d1+d2)だけ離れた位置にプリント基板3の上面が位置するように設定されている。すなわち、本実施形態の表面実装機は、カメラ18がテープフィーダー4a上の供給部品C及び基台1上のプリント基板3を撮像可能となるように、ハーフミラー22がテープフィーダー4a及び基台1から突設して配置されているとともに、テープフィーダー4a上の電子部品Cの上面と基台1上のプリント基板3の上面とが同じ高さ位置となるように構成されている。
なお、カメラ18の光軸K2は、部品下面C1に対して傾斜しているため、例えば、図4の(a)のように長方形の部品下面C1を有する電子部品Cを撮像する場合、カメラ18により撮像された画像は、図4の(b)に示すように、部品下面C1におけるカメラ18から離間する側が先細りとされた台形状に映し出されたもの、すなわち、カメラ18からの距離に応じて撮像倍率が異なった遠近感のある画像となってしまう。そこで、上記撮像倍率の差を補正するために下記(1)の数式を用いた画像処理を施すことにより、正規の部品下面C1の画像を得ることも可能である。すなわち、撮像された画像がY方向における左端の画素0番地から右端の画素(Ylen−1)番地までのYlen個の画素を有する場合、画素0番地での撮像倍率を1とし、画素(Ylen−1)番地での撮像倍率をSとすると、任意のY番地での倍率Syが(1)の式から求められ、このSyを利用してY番地における像を中心線Tyを中心として拡大し、この処理を画素1番地〜(Ylen−1)番地までの間で実行することにより、図4の(a)のような画像を得ることができる。しかしながら、その処理に少なからず時間を要するため、本実施形態のカメラ18は、図5に示すようにあおり光学系を有するものを採用している。すなわち、カメラ18は、レンズアレイ28を備え、このレンズアレイ28は、カメラ18の光軸K2に対して非垂直な結像面Mと電子部品Cの部品下面C1とが共役関係となるように光を透過するようになっている。
Sy=1−(1−S)×Y/(Ylen−1)・・・・(1)
上記上方照明部19は、ノズル16aに対してカメラ18と対称となる位置(図3においてカメラ18と左右対称となる位置)に配置されている。また、上方照明部19は、垂直方向からX軸回りに傾斜した光軸K3に沿って電子部品Cを照明するLED25を備え、この光軸K3は、ハーフミラー22により正反射した先に吸着部品Cが位置し、さらに吸着部品C及びハーフミラー22により正反射した先にカメラ18が位置するように設定されている。すなわち、ハーフミラー22により反射した光軸K3と上記第2照明手段29bの光軸K1とは互い平行することとなる。
上記基準マーク26は、略円柱状の棒状部材であり、カメラ18の撮像範囲内となるヘッドユニット6の下面に立設されている。したがって、上記部品認識装置20により撮像された画像には、上記上方照明部19又は下方照明部29により明るくされた電子部品Cの下面(部品下面C1)及び基準マーク26の下面が映し出されることとなる。
ところで、上述した実装機には、図示を省略するが、論理演算を実行する周知のCPU、そのCPUによる制御プログラムなどを予め記憶するROM及び種々のデータを一時的に記憶するRAM等から構成される制御手段が設けられおり、前記サーボモータ9、15、部品認識装置20は、全てこの制御手段に電気的に接続されている。この制御手段は、上記カメラ18により撮像された画像に基づいて被撮像物の位置や輪郭を識別する機能や、これら識別結果に応じてサーボモータ9、15等の駆動を制御する機能を備えている。そして、実装動作には、前記サーボモータ9等がこの制御手段により統括的に制御されることにより、予め記憶されたプログラムに従って一連の部品実装動作が実行されるようになっている。
以下、上記実装機の実装動作について図3を参照して説明する。
まず、電子部品Cを吸着するためにヘッドユニット6がテープフィーダー4aの上方位置まで移動しつつ、電子部品Cの吸着に先立ってテープフィーダー4a上の電子部品Cを撮像する。この撮像画像に基づいてテープフィーダー4aに対する電子部品Cの位置ずれを検出し、この検出結果に応じてヘッドユニット6の移動量等を補正する。次いで、テープフィーダー4a上の電子部品Cをノズルユニット16のノズル16aにより吸着し、その吸着動作を各ノズルユニット16毎に実行した後、ヘッドユニット6がテープフィーダー4aからプリント基板3側への移動を開始する。この過程においてヘッドユニット6(電子部品C)がハーフミラー22上を通過するが、このとき各カメラ18がハーフミラー22で反射された電子部品Cを撮像することとなる。
そして、各ノズル16aに吸着された電子部品Cのそれぞれが各カメラ18により撮像されると、この撮像画像に基づいて実装位置が補正されることとなる。具体的に説明すると、カメラ18により撮像された画像には、電子部品Cと基準マーク26とが映し出されており、これらの相対位置を調べることにより当該電子部品Cの吸着位置のずれが検出され、この検出結果に応じてプリント基板3に対する各電子部品Cの実装毎にヘッドユニット6の移動量を調整することとなる。これとともに、カメラ18の撮像画像に基づいて回転方向のずれ量が算出され、実装の際にこのずれ量に応じてノズル16aの回転駆動により補正することとなる。さらに、カメラ18による撮像画像から電子部品Cの不良(例えば、リード線の折れ曲り)が検知された場合には、ヘッドユニット6が当該電子部品Cを図略の不良品収容部まで搬送することとなる。
また、ヘッドユニット6がプリント基板3上へ移動したときに、吸着部品Cの実装に先立ってカメラ18によりプリント基板3上のフィデューシャルマークFが撮像され、この撮像画像に基づいて基台1に対するプリント基板3の位置ずれが検出され、実装時にこの検出結果に応じた電子部品Cの実装位置の補正が加味されることとなる。なお、上記フィデューシャルマークFの撮像は、電子部品Cの実装毎に実行する必要はなく、例えば、基台1に対してプリント基板3が搬送され、当該プリント基板3に初めて電子部品Cを実装する場合に実行すればよい。また、プリント基板3の撮像時には、上記位置ずれの検出に加えて、当該プリント基板3上の表面状態の検査(例えば、異物付着又は基板3表面に塗布された半田ペーストの状態の確認)を行うことも可能である。
なお、上記実装動作に先立ってヘッドユニット6の基準マーク26を撮像しておき、この画像における基準マーク26の位置を制御手段に記憶させ、この基準マーク26の位置と実際に電子部品Cを撮像した画像において映し出された基準マーク26の位置とを比較することとすれば、ハーフミラー22の歪みや傾き、又は撮像タイミングのずれ等を検知することができる。
また、上記実施形態の部品認識装置20では、反射部17のフレーム21内に下方照明部29を設けることとしているが、これに限定されることはなく、図6に示すように、例えば第2照明手段29bをハーフミラー22の近傍位置における基台1上に取り付けるようにしてもよい。この実施形態では、フレーム21内に第1照明手段29aを非設置としているため、ハーフミラー22を通常のミラーに置き換えた構成とすることも可能である。
さらに、上記実施形態の部品認識装置20では、カメラ18からテープフィーダー4a及びプリント基板3の距離をカメラ18の焦点距離に設定することにより、テープフィーダー4a上の電子部品Cやプリント基板3をカメラ18により撮像するようにしているが、この構成に限定されることはなく、図6に示すように、カメラ18の焦点距離を調整するレンズ30をヘッドユニット6に対して相対変位可能に取り付ける構成とすることもできる。この実施形態では、テープフィーダー4a上の供給部品C及びプリント基板3の撮像時にはレンズ30を光軸K2上に配置する一方、吸着部品Cの撮像時にはレンズ30を光軸K2から離間させることにより、各撮像対象物に対してカメラ18の焦点距離を合せた状態で撮像することが可能となる。
また、上記実施形態の部品認識装置20では、X軸に沿って複数のカメラ18を整列する構成(図1参照)としているが、これに限定されることはなく、例えば図7の(a)に示すように、隣接するノズル16aに対応するカメラ18をY軸方向の前後位置で交互に配置することも可能である。
さらに、上記各実施形態の部品認識装置20では、1個のノズルユニット16に対応して1台のカメラ18を配設することとしているが、これに限定されることはなく、例えば図7の(b)に示すように、2本のノズル16aに対応して1台のカメラ18を配設した構成とすることもできる。この実施形態では、2本のノズル16aにそれぞれ吸着された電子部品Cを同時に撮像可能となるようにカメラ18の撮像範囲が設定されている。
一方、上記実施形態の部品認識装置20は、1個又は2個の電子部品Cを1台のカメラ18により撮像することとしているが、この構成に加えて、図8に示すように、1個の電子部品Cを複数のカメラ18により撮像することも可能である。具体的にこの実施形態では、ノズル16aに対してカメラ18と対称となるように(図8においてカメラ18と左右対称となるように)ヘッドユニット6に対して第2カメラ(第2撮像手段)18aが取り付けられている。これらカメラ18及び第2カメラ18aは、各々の光軸K2及びK2aと平行する光軸に沿って吸着部品Cを照明する一体型照明手段27a、27bをそれぞれ備え、これら一体型照明手段27a、27bの何れか一方による照明条件下でカメラ18又は第2カメラ18aの何れかにより電子部品Cを撮像するようになっている。本実施形態の部品認識装置は、例えば、BGA(Ball Grid Array)等のパッケージ部品のように下面に半球状のバンプBuが突設された電子部品Cを各カメラ18、18aにより個別に撮像することにより、異なる2つの方向からの2枚の画像を得ることができるため、これら画像に基づいてバンプBuの高さ等を検知することが可能となる。
また、上記各実施形態における部品認識装置20は、エリアセンサを採用しているが、これに限定されることはなく、例えば、ラインセンサからなるカメラをLMガイド等によりヘッドユニット6に対して相対変位可能に取り付け、このカメラを撮像時にヘッドユニット6に対して移動させつつ、当該カメラによりハーフミラー22に映し出された電子部品Cの像を走査させるようにすることも可能である。
さらに、上記実施形態では、部品認識装置20を実装機に搭載した構成について説明したが、実装機に限定されることはなく、例えば、ICチップ等の電子部品を検査する部品試験装置40に搭載することも可能である。
図9は、本発明に係る部品認識装置が搭載された部品試験装置40を示す平面図である。なお、図中には、方向性を明確にするためにX軸、Y軸を示している。
図9に示すように、部品試験装置40の基台41上には、電子部品Cを収容する4組のトレイを載置するトレイ収容部42aと、これらトレイ収容部42aの右方に配置された不良品収容用のトレイを載置するトレイ収容部42bと、上記各トレイ収容部42aに載置されたトレイ上の電子部品Cを検査する検査ソケット43が配設されている。各トレイ収容部42a、42bが配設された個所の上方位置には、トレイ上の電子部品Cを吸着可能でXY方向へ変位自在なヘッド44が設けられ、このヘッド44により吸着された電子部品Cは、左右一対の可動テーブル45上へ搬送される。これら可動テーブル45は、上記ヘッド44から部品を受け取り可能な受取ポジションP1(図では実線で示している)と、Y方向へ変位して後述する搬送用ヘッドユニット46A、46Bへ電子部品Cを受渡可能な受渡ポジションP2(図では破線で示している)との間で変位自在に基台41上に取り付けられている。上記各可動テーブル45の上方位置には、受渡ポジションP2へ変位した可動テーブル45上の電子部品Cを吸着可能となるように、搬送用ヘッドユニット46A、46Bが設けられている。これら搬送用ヘッドユニット46A、46Bは、それぞれX方向へ変位自在となるように基台41に支持されており、上記各可動テーブル45上の電子部品Cを上記検査ソケット43まで搬送するようになっている。
このような部品試験装置40において、受渡ポジションP2に位置する各可動テーブル45と検査ソケット43との間の基台41上には、それぞれ一対のミラー122が設けられている一方、各搬送用ヘッドユニット46A、46Bには、カメラ118が設けられ、これらミラー122及びカメラ118が部品認識装置120を構成している。上記ミラー122は、XY平面に対して平行した状態で基台41上に固定されている。
上記部品認識装置120は、搬送用ヘッドユニット46A、46Bがミラー122上を通過したとき、すなわち、受渡ポジションP2にある可動テーブル45上の電子部品Cを検査ソケット43まで搬送する過程において、当該電子部品Cの位置ずれや表面状態を検知し、ここで搬送用ヘッドユニット46A、46Bに対して位置ずれしていると検知された電子部品は、当該搬送用ヘッドユニット46A、46Bにより位置補正が実行された後、検査ソケット43に装着される一方、電子部品Cの表面状態に異常があると検知された電子部品Cは、再び可動テーブル45に搬送された後、ヘッド44により不良品収容用のトレイ収容部42bに載置されたトレイ上へ搬送されることとなる。
以上説明したように、上記部品認識装置20(部品認識装置120)によれば、ハーフミラー22(ミラー122)をヘッドユニット6(搬送用ヘッドユニット46A、46B)の移動平面(XY平面)に対して平行に配置するといった簡易的な構成によりヘッドユニット6(搬送用ヘッドユニット46A、46B)の移動時においても電子部品Cとハーフミラー22(ミラー122)との間の距離を一定に保つことができるため、カメラ18による結像位置を一定にすることができるとともに、ヘッドユニット6(搬送用ヘッドユニット46A、46B)の移動に応じて電子部品Cの像の大きさが変化してしまうといった事態を回避することができる結果、比較的安価な構成で電子部品Cを鮮明に撮像することができる。
ヘッドユニット6(搬送用ヘッドユニット46A、46B)に対して上方照明部19を備えた構成によれば、上方照明手段19による照明条件下で電子部品Cを撮像することができる。
ハーフミラー22の近傍位置に下方照明部29を備えた構成によれば、ハーフミラー22側から照射された照明光により明るくされた電子部品をカメラ18により撮像することができる。
本発明の実施形態に係る部品認識装置が搭載された表面実装機を概略的に示す平面図である。 図1の表面実装機の一部を省略して示す正面図である。 図1の表面実装機における部品認識装置を主に示す側面一部断面図である。 電子部品の下面を示す平面図であり、(a)は適切な撮像倍率で撮像された下面が表示された画像であり、(b)はカメラの手前側と奥側との間で撮像倍率の差が生じた場合の部品下面が表示された画像である。 図3の部品認識装置におけるカメラの構造を概略的に示す側面一部断面図である。 別の実施形態の部品認識装置が搭載された実装機の一部を省略して示す側面一部断面図である。 実装機に対する部品認識装置のカメラの配置を概略的に示す平面図であり、(a)は隣接するカメラを前後交互に配置した状態、(b)は2本のノズルに対して1台のカメラを設置した状態をそれぞれ示している。 別の実施形態の部品認識装置が搭載された実装機の一部を省略して示す側面一部断面図である。 本発明の実施形態に係る部品認識装置が搭載された部品試験装置を概略的に示す平面図である。
符号の説明
1 基台
3 プリント基板
4 部品供給部
6 ヘッドユニット
9 Y軸駆動モータ(駆動機構)
15 X軸駆動モータ(駆動機構)
16a ノズル
18 カメラ(撮像手段)
18a 第2カメラ(撮像手段)
19 上方照明部(照明手段)
20 部品認識装置
22 ハーフミラー
26 基準マーク
28 シフトレイ収容部ンズ
29 下方照明部(照明手段)
40 部品試験装置
41 基台
43 検査ソケット

Claims (10)

  1. 電子部品を保持する保持手段と、撮像手段とを有するとともに、特定の移動平面上を移動可能なヘッドユニットと、ヘッドユニットの移動範囲の下方に固定的に設置された反射手段とを備え、ヘッドユニットが反射手段の上方を通過するときに当該反射手段で反射された電子部品の像を撮像手段に取り込んで撮像するようにした部品認識装置であって、
    上記反射手段は、ヘッドユニットの移動平面と平行して配置されていることを特徴とする部品認識装置。
  2. 上記ヘッドユニットは、電子部品に対して照明光を照射する照明手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の部品認識装置。
  3. 電子部品に対して照明光を照射する照明手段が上記反射手段の近傍に固定的に設置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の部品認識装置。
  4. 上記ヘッドユニットには、撮像手段の撮像範囲内となる位置に当該ヘッドユニットの特定位置を検知可能な基準マークが形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の部品認識装置。
  5. 上記ヘッドユニットは、反射手段により反射された電子部品を撮像可能な第2撮像手段をさらに備え、この第2撮像手段は、上記撮像手段と異なる角度から電子部品を撮像するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の部品認識装置。
  6. 上記撮像手段又は第2撮像手段は、その光軸に対して非垂直な結像面と電子部品の撮像対象となる面とが共役関係となるあおり光学系で電子部品を撮像するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の部品認識装置。
  7. 上記ヘッドユニットは、複数の保持手段と、これら保持手段に保持された電子部品を個別に撮像可能な複数の撮像手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の部品認識装置。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れかに記載の部品認識装置が搭載された表面実装機であって、
    上記反射手段を支持する基台と、
    電子部品を上記ヘッドユニットに対して供給可能な部品供給部と、
    この部品供給部から電子部品を受取可能でかつ基台上に位置決めされたプリント基板に対して電子部品を実装可能な保持手段としてのノズルと、
    上記基台に対して上記ヘッドユニットを相対的に移動させる駆動機構とを備え、
    上記撮像手段は、ヘッドユニットが部品供給部からプリント基板まで電子部品を搬送する過程において、当該電子部品を撮像するように構成されていることを特徴とする表面実装機。
  9. 上記撮像手段は、部品供給部上の電子部品及び基台上のプリント基板を撮像可能に構成されていることを特徴とする請求項8に記載の表面実装機。
  10. 請求項1乃至請求項7の何れかに記載の部品認識装置が搭載された部品試験装置であって、
    上記反射手段を支持する基台と、
    この基台上に設けられ、電子部品を検査する検査ソケットと、
    上記基台に対してヘッドユニットを相対的に移動させる駆動機構とを備え、
    上記撮像手段は、上記ヘッドユニットが検査ソケットまで電子部品を搬送する過程において、当該電子部品を撮像するように構成されていることを特徴とする部品試験装置。
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