JP2005089361A - 脂肪族ニトリルの製造方法 - Google Patents

脂肪族ニトリルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 脂肪族カルボン酸等とアンモニアを液相系で反応させる上で充分な反応性を有し、且つ工業的に安価である点で有利である脂肪族ニトリル製造用の触媒、当該触媒を用いて脂肪族ニトリルを製造する方法及び当該方法で得られる脂肪族ニトリルから高収率で脂肪族アミンを製造する方法の提供。
【解決手段】 固体のシリカに酸化チタンを担持させた触媒を用いて脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)とアンモニアから脂肪族ニトリルを製造する方法、更にこの製法で得られる脂肪族ニトリルを、引き続き水素化触媒を用いて水素化を行い、脂肪族アミンを製造する方法、並びに固体のシリカであるシリカゲル又はシリカゾルにオキシ硫酸チタンを処理することによって得られる酸化チタンを担持した、脂肪族ニトリル製造用の触媒。
【選択図】 なし

Description

本発明は、脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)とアンモニアを反応させ高収率に脂肪族ニトリルを製造する触媒、当該触媒により脂肪族ニトリルを製造する方法及び当該方法で製造された脂肪族ニトリルから脂肪族アミンを製造する方法に関する。
脂肪族ニトリルの製造法としては、一般に肪脂族カルボン酸又はその誘導体とアンモニアとを反応させる方法が工業的に知られており、その反応形態としては大別して気相法と液相法がある。特許文献1には、気相法の反応として触媒にZr,Ta,Ga,In,Sc,Nb,Hf,Fe,Zn,Snの酸化物を使用して、予め気化させた脂肪族カルボン酸又はその誘導体をアンモニアと共に250〜600℃の温度で接触させる方法が開示されている。特許文献2には、金属多価カチオンで被毒した酸化ジルコニウムを使用して予め気化させた脂肪族カルボン酸又はそのアルキルエステルをアンモニアと共に200〜400℃の温度で接触させる方法が開示されている。これらの反応では、原料物質である脂肪酸や脂肪酸誘導体を気化させる必要があり、液相法に比べてエネルギーコストがかかるという欠点を有する。
一方、液相法で反応させる場合には、触媒の存在下で脂肪族カルボン酸又はその誘導体を加熱溶解させ、この中にアンモニアガスを吹き込むことにより回分式もしくは連続式で広く行われている。例えば、特許文献3には、鉄又は鉄化合物を使用して150〜290℃で反応させる方法が開示されている。この反応では、触媒が脂肪族カルボン酸に溶出してしまい、この溶出物は、例えばこの脂肪族ニトリルから水素化反応により脂肪族アミンを製造する方法においては、反応の阻害因子として作用する。その為、溶出物を分離、回収操作する為の新たな設備が必要になり、また脂肪族ニトリルの収率低下も起こり、脂肪族ニトリルの製造法として好ましくない。特許文献4には、反応温度が300℃以下で酸化チタンに珪素、ニオブ、ジルコニウム、タンタル、ガリウム及びゲルマニウムからなる群から選ばれる1種以上の元素の酸化物を複合した、反応液に難溶な複合酸化物を使用する製造が開示されている。この触媒は確かに脂肪族カルボン酸への溶出は抑制されるが、触媒調製用の原料であるこれら金属のアルコキシドが高価であり、反応性も充分でなく、工業的に改善の余地がある。
特開平4−208260号公報 特開平10−195035号公報 特開昭58−39653号公報 特開2000−80069号公報
本発明は、脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)とアンモニアを液相系で反応させる上で安価に製造出来る点で工業的に有利であり、且つ充分な反応性を有する脂肪族ニトリル製造用の触媒、当該触媒を用いて脂肪族ニトリルを製造する方法及び当該方法で製造された脂肪族ニトリルを水素化触媒を用いて水素化を行い、脂肪族アミンを製造する方法を提供するものである。
本発明は、コスト的に安価に製造でき、且つ優れた反応性を有する触媒である、固体のシリカに酸化チタンを担持させた触媒を用いて脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)とアンモニアから液相系で脂肪族ニトリルを製造する方法に関する。更に、当該製造方法で脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)とアンモニアから液相で脂肪族ニトリル得て、引き続いて水素化触媒を用いて水素化反応することで脂肪族アミンを製造する方法に関する。
即ち、本発明は固体のシリカに酸化チタンを担持させた触媒を用いて脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)とアンモニアから脂肪族ニトリルを製造する方法、当該製造方法で脂肪族ニトリルを得、引き続いて脂肪族ニトリルを精製せずに水素を反応させる、脂肪族アミンの製造方法、及びシリカゾル等をオキシ硫酸チタンで処理する等の方法で固体のシリカに酸化チタンが担持された脂肪族ニトリル製造用の触媒を提供するものである。
本発明によれば、脂肪族カルボン酸またはその低級アルキルエステルとアンモニアを液相系で反応させる触媒として、安価に製造出来る点で工業的に有利であり、且つ充分な反応性を有する触媒を用いて脂肪族ニトリルを安価に製造できる。更に、得られた脂肪族ニトリルは水素化触媒を用いて水素化を行い、脂肪族アミンを高収率で製造できる。
本発明の脂肪族ニトリルの製造方法は、固体のシリカに酸化チタンを担持させた触媒を用いて脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)とアンモニアを反応させる方法である。固体のシリカに酸化チタンを担持させる方法は、例えば酸化チタンの原料になる化合物の溶液に不溶のシリカを加え、酸化チタンの原料となる化合物の熱加水分解が起こる温度まで加熱したり、或いはアンモニアなどの添加剤を添加して中和加水分解を起こしたりして、酸化チタンを析出させる方法が挙げられる。酸化チタンの原料となる化合物としては当該触媒の酸量を向上させる目的から、チタンの硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物、アルコキシドが好ましく、チタンの硫酸塩がより好ましく、オキシ硫酸チタンが更に好ましい。シリカとしては、シリカゾル、シリカゲルが挙げられるが、これらの中でシリカ上に酸化チタンが析出して触媒の比表面積が大きくなるように平均粒子径が5〜30μmであるものが好ましく、10〜30μmであるものが更に好ましい。溶媒としてはイオン交換水や蒸留水でも良いが、触媒の酸量を向上させる目的から硫酸或いは硫酸アンモニウムの水溶液が好ましい。
本発明の触媒の酸量は反応性の点から、好ましくは0.6〜4.0mmol/gであり、より好ましくは1.0〜3.5mmol/g、特に好ましくは1.5〜3.0mmol/gである。酸量は触媒を調製するときの溶液中に硫酸イオン等を適量存在させることでコントロールすることが出来る。触媒に存在する硫酸イオンの量は硫黄として、触媒活性の点から硫黄とチタンが質量比で、好ましくは硫黄/チタン=0.001/1〜0.06/1、より好ましくは0.001/1〜0.02/1、特に好ましくは0.002/1〜0.015/1である。硫黄の定量は試料0.1gに助燃剤(タングステン0.7g+スズ0.3g)を加え、Leco社製CS−444を使用して燃焼−赤外線吸収法により測定する方法で行う。
触媒の酸量測定は、日本ベル製のアンモニア昇温脱離装置により測定する。測定方法は以下の通りである。始めに酸量が既知の試料0.1g程度をヘリウム流通(50ml/min)下で110℃、1時間処理後、50℃まで冷却してアンモニアを吸着(2.67kPa、10min)させ、4時間真空引きする。真空処理後にヘリウム流通(50ml/min)下で5ml/minの速度で600℃まで昇温する。アンモニアの脱離ピークの始点と終点を結んだ直線をベースラインとし、その時に得られた試料1g当たりのアンモニア脱離ピーク面積と触媒酸量から補正係数を算出する。次に本発明の触媒を同様の方法で測定して、得られたアンモニア脱離ピーク面積に補正係数を乗じ、試料量で割って、触媒の酸量を算出する。
本発明に使用される触媒の比表面積は、反応性の点から好ましくは100〜500m2/gであり、より好ましくは200〜500m2/g、特に好ましくは250〜500m2/gである。触媒の比表面積はフローソープ2300形(島津製作所製)を使用して、低温での窒素ガス吸着からBETの式を用いて測定する。測定方法は以下の通りである。
測定セルにサンプリングする全表面積が0.5〜25m2程度になるように試料を仕込み、100℃で10分ほど脱ガスする。その後、セルを液体窒素で冷却して窒素ガスを吸着させる。吸着完了後、室温の水でセルを浸して室温まで戻し、その時に試料から脱着した窒素量によって測定した試料の表面積が得られる。その測定値を試料重量で割って、触媒の比表面積値を求める。
本発明に使用される触媒の構成元素の好ましい割合は、シリカは反応性の点から珪素として1〜15質量%であり、より好ましくは2〜10質量%、特に好ましくは2〜8質量%であり、珪素とチタンの比率(Si/Ti)は質量比で2/100〜35/100が好ましく、3/100〜30/100がより好ましく、4/100〜25/100が特に好ましい。触媒の構成元素の中で、チタン及びシリカを定量する方法は以下の通りである。触媒0.1gに四ホウ酸リチウム5g及び剥離剤(LiCO3:LiBr:LiNO3=5:1:5)を加えて1050℃でアルカリ溶融し、ガラスビードを作成する。波長分散型蛍光X線装置(理学電機製ZSX100e)を使用し、チタンの場合は電圧50kV、電流50mA、LiF分光結晶、SC(シンチレーションカウンター)検出器、検出角度86.110degの条件で、珪素の場合は電圧50kV、電流50mA、PET分光結晶、PC(ガスフロープロポーショナルカウンター)検出器、検出角度108.995degの条件で測定する。得られたX線強度を酸化チタン(99.9%)とシリカ(99.9%)を目的濃度にあわせて混合した物から得た検量線に照合してチタンと珪素の定量値を求める。
この様な方法で調製された触媒は焼成をしてもしなくてもよいが、比表面積及び触媒活性の点から焼成しない方が好ましい。焼成する場合は400℃以下、好ましくは300℃以下、より好ましくは200℃以下で行う。
本発明の脂肪族ニトリルを製造する為に用いる固体のシリカに酸化チタンが担持された触媒は、本発明の反応を阻害しない成分として、例えばニオブ、ジルコニウム、タンタル、ガリウム、ゲルマニウムなどの酸化物を含有してもよい。
本発明に使用する脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)としては、直鎖又は分岐鎖の炭素数6〜22の飽和又は不飽和脂肪族モノカルボン酸、ジカルボン酸または前記脂肪族カルボン酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)が挙げられる。ここで、炭素数1〜5のアルキル基としては、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピルが挙げられ、特にメチルが好ましい。これらの脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)は、各々単独若しくは2種以上混合して使用することができる。
脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、ジメチルオクタン酸、ブチルヘペチルノナン酸、ヘキセン酸、オクテン酸、デセン酸、ドデセン酸、テトラデセン酸、ヘキサデセン酸、オクタデセン酸、エイコセン酸、ドコセン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ヘキサデカメチレンジカルボン酸、オクタデカメチレンジカルボン酸などが挙げられる。
脂肪族カルボン酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)の具体例としては、前記脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸のメチル、エチル、プロピル、イソプロピルエステルが挙げられる。
本発明の脂肪族ニトリルの製造方法における反応は、懸濁床による回分、半回分、連続式でも、また固定床流通式でも実施できる。回分、半回分を用いた製造法では、脂肪酸を溶解させ、所定量の触媒を仕込み、反応槽を充分に窒素置換した後、反応させる温度まで昇温させた後にアンモニアガスを流入させる方法で製造出来る。連続式、固定床流通式を用いた製造法では、触媒を充填し、反応させる温度まで昇温させた後に溶解した脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステルとアンモニアガスを流入させる方法で製造出来る。
反応時の圧力は、通常やや加圧された状態で行うが、常圧でも良い。本発明の脂肪族ニトリルの製造温度は、好ましくは180〜350℃、より好ましくは230〜320℃、更に好ましくは250〜300℃である。又、反応時間は、好ましくは3〜15時間、より好ましくは4〜12時間、更に好ましくは6〜10時間である。本発明に使用するアンモニアの使用量は脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル1モルに対して1〜100モル、好ましくは2〜50モル、より好ましくは2〜20モルである。触媒は任意の量を仕込むことができるが、脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステルに対して0.05〜20質量%、好ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは0.1〜10質量%の範囲である。
更に、本発明の脂肪族アミンの製造方法は上記方法で製造された脂肪族ニトリルを蒸留等の精製工程を行わず、水素化触媒を用いて水素化を行う方法である。本発明の触媒は原料の脂肪族カルボン酸等への溶解は殆ど無く、その結果として、本発明の方法で製造した脂肪族ニトリルは蒸留工程等の精製を行わなくても、効率的に水素化反応が起こり、脂肪族アミンを製造することが出来る。
本発明の脂肪族アミンの製造法で用いられる触媒としては、公知の水素化触媒、例えばコバルト系触媒、ニッケル系触媒、銅系触媒、貴金属系触媒が使用される。好ましくは、ニッケル、コバルト、及び/又はルテニウムを主成分とする触媒、より好ましくはラナー型触媒が使用され、更に別の金属としてアルミニウム、亜鉛、珪素等を含有していても良い、又、この触媒は促進剤としてクロム、鉄、コバルト、マンガン、タングステン、モリブデンから選ばれる金属を含有できる。一方、完全固体触媒、または担持固体触媒、例えばニッケル、コバルト、ルテニウム等がAl23、TiO2、ZrO2、MgO/Al23に担持されたものも使用できる。水素化触媒の使用量は、脂肪族ニトリル100質量部に対して0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部である。
本発明の脂肪族アミンを製造する時の圧力は、好ましくは水素圧0.3〜5MPa、より好ましくは1.0〜4MPa、更に好ましくは1.5〜3MPaである。反応温度は好ましくは50〜200℃、より好ましくは80〜170℃、更に好ましくは100〜140℃であり、水素化の反応が起こっている時に連続的又は段階的に反応温度を上昇させるのが好ましい。また、反応時間は、好ましくは1〜15時間、より好ましくは2〜12時間、更に好ましくは3〜10時間である。
以下に本発明を実施例にて詳しく説明する。
(触媒の調製例1)
1Lフラスコにオキシ硫酸チタン34.0g、シリカゾル水溶液270g(シリカとして3g)を加えて、撹拌しながら90℃まで加熱した。オキシ硫酸チタンが溶解したことを確認した後、その溶液(90℃)にアンモニア水を滴下して中和し、2時間撹拌した。得られた沈殿生成物は濾過、イオン交換水1Lで4回水洗してから110℃で一晩乾燥した。蛍光X線分析による組成分析、アンモニア昇温脱離測定及びBET法による比表面積測定を行い、表1に示す組成、酸量及び比表面積を持った触媒Aを得た。
(触媒の調製例2)
シリカゾルの量、水洗濾過回数を変化させてS含量を変えた以外は調製例1と同様の操作を繰り返して表1に示す触媒BとCを得た。
(触媒の調製例3)
調製例1で得た触媒を200℃又は300℃で3時間焼成して表1に示す触媒DとEを得た。
(比較触媒)
比較触媒として、シリカゾルを添加しない以外は調製例1と同様の操作を繰り返して触媒Fを得た。触媒Fの組成、酸量及び比表面積を表1に示す。また触媒の構成成分として珪素とチタンを含有するが、固体のシリカに酸化チタンが担持されていない触媒を得るために、特開平2000−80069号公報の実施例1に開示の手順で調製し、表1に示す組成、酸量及び比表面積を持った触媒Gを得た。
Figure 2005089361
実施例1
撹拌器、ガス導入管、温度計及び脱水装置を装備した四つ口フラスコに、触媒A1.0gとステアリン酸500gを混合し、反応温度300℃で1000ml/minのアンモニアガスを導入して反応させた。得られた反応生成物をガスクロマトグラフィー[ガスクロ装置:HEWLETT PACKARD Series 5890、カラム:J & W 製DB−5(内径×長さ:0.53mm×15m)]で組成分析してステアロニトリルの生成量を測定した。結果を表2に示す。
実施例2〜5、比較例1〜2
実施例1で触媒Aの代わりに本発明触媒B、C、D、E、又は比較触媒F、G、Hを用いて表2に示す反応条件以外は実施例1と同様に反応を行い、反応生成物を実施例1と同様に分析した。結果を表2に示す。尚、反応終了時間は、アンモニアガスを導入してから、上記のガスクロマトグラフィーの測定で脂肪族アミドの生成量が0になるまでの時間である。
Figure 2005089361
実施例6
実施例1でステアリン酸の代わりにラウリン酸を使用した以外は反応温度260℃で1350ml/minのアンモニアガスを8時間に亘って導入して反応させた以外は実施例1と同様に操作を行った。ガス・クロマトグラフィー法により求めたラウリロニトリルの生成量は94.5%であった。
実施例7
実施例1でステアリン酸の代わりにステアリン酸メチルを使用した以外は実施例1と同様に操作を行った。ガス・クロマトグラフィー法により求めた、反応8時間後のステアロニトリルの生成量は98.7%であった。
比較例3
実施例7で触媒Aの代わりに触媒Gを使用して同様の操作を行った。ガス・クロマトグラフィー法により求めた、反応8時間後のステアロニトリルの生成量は86.6%であった。
実施例8
実施例1で得られた生成物を450g、水素化触媒としてラネーニッケル触媒を1.6g、48%NaOHを0.9g、イオン交換水を7.8g、オートクレーブに仕込んだ後、オートクレーブの空間部を水素置換し、水素圧1.9MPaに調整した後、135℃まで昇温し、この温度で3時間反応させた。生成物をガスクロマトグラフィー[ガスクロ装置:HEWLETT PACKARD、カラム:JHEWLETT PACKARD製ウルトラ−2(内径×長さ:0.53mm×15m)]で組成分析してステアリルアミンの生成量を測定した結果、98.2%の収率であった。

Claims (5)

  1. 固体のシリカに酸化チタンを担持させた触媒を用いて脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)とアンモニアから脂肪族ニトリルを製造する方法。
  2. 触媒の酸量が0.6〜4.0mmol/gである請求項1記載の脂肪族ニトリルを製造する方法。
  3. 触媒の比表面積が100〜500m2/gである請求項1又は2に記載の脂肪族ニトリルを製造する方法。
  4. 固体のシリカに酸化チタンを担持させた触媒を用いて脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸またはこれらのアルキルエステル(アルキル基の炭素数は1〜5)とアンモニアから脂肪族ニトリルを得、次いで、水素化触媒を用いて水素化を行う脂肪族アミンを製造する方法。
  5. シリカゲル又はシリカゾルにオキシ硫酸チタンを処理することによって得られる、脂肪族ニトリル製造用の触媒。
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