JP2005087262A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊技機において、特別入賞領域と一般入賞領域とを有する変動入賞装置に遊技球が入賞した場合に特別入賞領域への遊技球の誘導を多彩かつ興趣の高いものとする。
【解決手段】 変動入賞装置3内の凹室32は、その下部に流入した遊技球が転動する床板部材33cが配置され、その上部に特別入賞領域32bと一般入賞領域32aとが配置されている。凹室32には、床板部材33c上の遊技球を上部の特別入賞領域32bに揚送する揚送装置8が配置されている。揚送装置8は、遊技球を吸着する磁石83を備えた第1の回転ドラム81と、その外側を覆う第2の回転ドラム82とを有する。磁石83は、間に第2の回転ドラム82を介在させて遊技球を吸着する。揚送装置8は、第2の回転ドラム82の表面上で遊技球が吸着された状態のまま、第2の回転ドラム82を第1の回転ドラム81と異なる回転態様で回転させながら遊技球を揚送する。
【選択図】図5

Description

本発明は一般入賞領域および特別入賞領域を有する凹室を形成すると共に開状態と閉状態とに変換可能な可動部材を備えた変動入賞装置を備え、始動条件の成立に基づき前記変動入賞装置を所定態様で前記開状態に変換する補助遊技を実行する遊技機に関する。
従来の遊技機、例えば所謂羽根物と呼ばれるパチンコ遊技機では、可動部材を有すると共に内部に一般入賞領域と特別入賞領域を形成した変動入賞装置と、始動入賞口として第1始動入賞口と第2始動入賞口を設け、第1始動入賞口へ遊技球が入賞すると変動入賞装置の可動部材を1回開放動作(例えば、0.5秒×1回の開放動作)させる補助遊技(始動遊技)を行い、第2始動入賞口へ遊技球が入賞すると該可動部材を2回開放動作(例えば、0.6秒×2回の開放動作)させる補助遊技を行ようにしている。そして、該補助遊技の発生により変動入賞装置内に受け入れられた遊技球が内部の特別入賞領域へ入賞すると特別遊技が発生して、当該変動入賞装置の可動部材が補助遊技の時よりも多数回開放動作(例えば、0.6秒×最大18回の開放動作)することで、遊技者は多数の遊技球を獲得できるようになっている。
また、最近のパチンコ遊技機においては、変動入賞装置内部に流入した遊技球が単に自然流下により特別入賞領域に入賞するのではなく、変動入賞装置内部に可動式の誘導部材を配設して、この誘導部材の作用により変動入賞装置内部に流入した遊技球が特別入賞領域に入賞するまでの流入過程に変化性を持たせることで、より興趣性の高い入賞態様となるように構成したものが多い。
例えば、変動入賞装置内部に、永久磁石を備えた回転ドラムを配設し、変動入賞装置内部に流入した遊技球を永久磁石で吸着して上部に配設された特別入賞領域まで回転ドラムの回転動作により揚送するようにしたパチンコ遊技機(パチンコ機)も考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−179858号公報(第4、5頁 図2〜6)
ところで、特許文献1のパチンコ遊技機では、単一の回転ドラムの複数箇所に設けられた永久磁石で遊技球を吸着させると共に、回転ドラムを回転させて遊技球を下から特別入賞領域がある上に揚送(下から上に搬送)することになる。また、回転ドラムに複数箇所設けられた永久磁石のうちのどの永久磁石に吸着されるかで、特定入賞領域への入賞率が異なるようになっている。また、回転ドラムに吸着されなかった遊技球は、最終的に回転ドラムの下側に形成された一般入賞領域に入賞することになる。
しかし、回転ドラムの永久磁石に吸着された遊技球は、回転する単一の回転ドラムの周方向に沿って、回転する回転ドラムと一体に移動するだけであることから、変動入賞装置内部における遊技球の誘導態様(回転ドラムによる遊技球の下から上への誘導の状態)は比較的単純なものとなり、遊技球の興趣性の高い誘導態様を実現できない。
また、回転ドラムにおける遊技球が吸着される部分、すなわち、永久磁石の位置が遊技者に分かるので、始動口に遊技球が入賞して変動入賞装置が開状態となり、変動入賞装置内部に遊技球が流入した時点で回転ドラムの回転位相により、遊技球が吸着可能なタイミングか否かが遊技者に分かってしまい、回転ドラムに遊技球が吸着しないタイミングであることが分かった時点で、遊技者の期待感が無くなってしまう。
なお、回転ドラムにおいて、永久磁石が隠されていても、回転ドラムの外周に設けられた装飾用の絵や模様等により、直ぐに永久磁石の位置が遊技者に知れてしまうことになる。
この発明の課題は、遊技球を吸着可能な回転ドラムを用いて特別入賞領域に遊技球を誘導可能とする際に、遊技球の興趣性の高い誘導態様を実現できると共に、回転ドラムの外周の状態から遊技球を吸着する位置を予想できず、変動入賞装置内に流入した遊技球が回転ドラムに接触可能な位置に流動した後まで、遊技者の期待感を保持可能な遊技機を提供することである。
前記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、一般入賞領域および特別入賞領域を有する凹室を形成すると共に開状態と閉状態とに変換可能な可動部材を備えた変動入賞装置を備え、
始動条件の成立に基づき前記変動入賞装置の可動部材を所定態様で前記開状態に変換する補助遊技を実行し、該補助遊技の結果として前記変動入賞装置へ受け入れられた遊技球が前記特別入賞領域へ入賞した場合に該変動入賞装置の可動部材を前記所定態様よりも有利な特定態様で前記開状態に変換する特別遊技を実行し、当該特別遊技の実行により該変動入賞装置へ受け入れられた遊技球が該特別入賞領域へ入賞した場合には該特別遊技を所定の上限数の範囲内で繰り返して実行するようにした遊技機において、
前記変動入賞装置は、
前記凹室の下部に前記可動部材の開状態への変換により受け入れられた遊技球が転動する転動部を配設する一方、前記凹室の上部に前記特別入賞領域を配設し、前記転動部の遊技球を前記特別入賞領域に揚送可能な揚送手段を備え、
前記揚送手段は、
左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成され、前記転動部の遊技球を吸着する吸着手段を有すると共に、該吸着した遊技球を回転動作により前記特別入賞領域に揚送可能な第1の回転ドラムと、
左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成され、表面に所定の表示を付すと共に、前記第1の回転ドラムの外面所要範囲を覆う状態で、当該第1の回転ドラムの外側に配設された第2の回転ドラムと、
を備え、前記第1の回転ドラムの吸着手段により前記第2の回転ドラムの表面上で遊技球を吸着可能に構成すると共に、前記第1の回転ドラムと第2の回転ドラムとを異なる回転態様で回転可能に構成し、
前記第2の回転ドラムの表面上で遊技球が吸着された状態のまま、当該第2の回転ドラムを該第1の回転ドラムと異なる回転態様で回転させながら当該遊技球を揚送可能に構成したことを特徴としている。
ここで、「第1の回転ドラムの外面所要範囲」とは、第1の回転ドラムの表面(外周面)全体であっても良いし、第1の回転ドラムの表面(外周面)の一部であっても良い。
また、第2の回転ドラムの表面に付される「所定の表示」とは、第2の回転ドラム上の遊技球の移動に関連した表示であり、例えば、遊技球が移動する道路、線路、水路等の路の表示や、遊技球が移動中に遭遇するキャラクタや障害物等の表示等であっても良く、また、表示は、例えば、第2の回転ドラムの表面に施される印刷や、前記表面に貼付されるシール等で構成されるものであっても良いし、LED等の電気的発光部材を用いたものであっても良い。
また、第1の回転ドラムと第2の回転ドラムとを「異なる回転態様で回転可能」とは、例えば、第1の回転ドラムと第2の回転ドラムを逆回転させたり、互いに異なる回転速度で回転させたりすることが可能となっていることである。なお、第1の回転ドラムと第2の回転ドラムとの回転(回転方向、回転速度)をそれぞれ独立した駆動源を有すると共に独立して制御可能となっていることが好ましいが、逆回転や異なる回転速度での回転が可能ならば、第1の回転ドラムと第2の回転ドラムとを1つの駆動源を用いて回転させると共に、一緒に制御するようになっていても良い。
また、「吸着手段」は、金属製の遊技球を吸着する永久磁石や電磁石の他、粘着部材であっても良い。
請求項1に記載の発明によれば、遊技球を揚送する回転ドラムを、遊技球を吸着する第1の回転ドラムと、第1の回転ドラムの外側に配置された第2の回転ドラムとの2重構造にし、かつ、第1の回転ドラムの吸着手段が第2の回転ドラムを介して遊技球を吸着可能として、第2の回転ドラムの表面上で遊技球が吸着された状態のまま、当該第2の回転ドラムを該第1の回転ドラムと異なる回転態様で回転させながら当該遊技球を揚送可能に構成したので、揚送される遊技球と、外側の回転ドラムの回転により変化する表面の表示とにより従来にない興趣性の高い揚送態様を実現できる。
すなわち、見かけ状、遊技球を吸着している回転ドラム(第2の回転ドラム)が、遊技球とは異なる動き、すなわち、遊技球の移動方向と逆方向に動いたり、同方向でも回転速度が異なるように動いたりすることになり、このような回転ドラムと遊技球の奇異な動きにより、極めて興趣の高い動作を見せることができる。また、遊技球を吸着して、遊技球の移動速度に対応する第1の回転ドラムの回転速度に対して、表示を有する第2の回転ドラムの回転速度を遅くしたり、さらに回転方向を逆にしたりすることで、上から下に移動する遊技球に対して、第2の回転ドラムの表示を移動する遊技球が通り過ぎていく背景とすることができる。例えば、第2の回転ドラムに、遊技球の路とその周囲の情景を描いた場合に、遊技球が道を通過している状態を表現することができ、第1の回転ドラムに吸着されて第2の回転ドラムの表面上を周方向に移動する遊技球と、第2の回転ドラムの表面上の表示とにより興趣性の高い表現を行うことができる。
また、吸着手段を有する第1の回転ドラムの外側を第2の回転ドラムが覆うと共に、第1の回転ドラムと第2の回転ドラムとが異なる回転態様で回転することから、遊技者は、直接吸着手段を見ることができないとともに、第2の回転ドラムの表面上の表示に対する第1の回転ドラムの吸着手段の位置が変化することから、第2の回転ドラムの表面上の表示から吸着手段の位置を推測することもできない。従って、可動部材が開状態となって変動入賞装置の凹室に遊技球が流入した際に、第1の回転ドラムの吸着手段が流入した遊技球を吸着する回転位相となっているか否かを遊技者が予想することができず、遊技者は変動入賞装置に流入した遊技球に対して常に期待感を持つことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記揚送手段は、
一方端側が開放した円筒形に形成された第2の回転ドラムの内部に、前記吸着手段としての磁石を外周面に配設した第1の回転ドラムを挿入すると共に、当該揚送手段の左右各々に前記第1及び第2の回転ドラムを回転させる電気的駆動源を配設することで、当該第1の回転ドラム及び第2の回転ドラムを独立して回転可能に構成したことを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、第2の回転ドラムを一方端側が開放した有底筒状(もしくは有蓋筒状)とし、第2の回転ドラムの開放端側から第1の回転ドラムを挿入した状態とし、例えば、第2の回転ドラムの開放端側に第1の回転ドラムを回転させる電気的駆動源を配置して、第1の回転ドラムに接続し、第2の回転ドラムの閉塞端側に第2の回転ドラムを回転させる電気的駆動源を配置することで、互いに異なる回転態様で回転可能な回転ドラムの2重構造を効率よく確実に実現することができる。そして、二つの電気的駆動源によりそれぞれ第1の回転ドラムと第2の回転ドラムとを個々に独立して回転させることで、各回転ドラムを各々独立して確実に異なる回転態様で回転可能とすることができる。
また、上述のような構成の場合に、第1の回転ドラムと第2の回転ドラムとがそれぞれ電気的駆動源に接続された側の端部だけが支持される片支持の状態となると考えられるが、例えば、第1の回転ドラムの電気的駆動源に接続される側とは反対の端部を、第2の回転ドラムの電気的駆動源に接続された端部もしくは第2の回転ドラムを回転させる電気的駆動源の回転軸に回転可能に軸受や回転可能なジョイント(スイベル、ロータリー、ユニバーサル等)等により接続し、第2の回転ドラムの電気的駆動源に接続される側とは反対の端部を、第1の回転ドラムの電気的駆動源に接続された端部もしくは第1の回転ドラムを回転させる電気的駆動源の回転軸に回転可能に軸受や回転可能なジョイント等により接続することで、両支持の状態として、安定した状態に第1及び第2の回転ドラムを回転させることができる。
請求項3に記載の発明は請求項1または2に記載の遊技機において、
前記第2の回転ドラムの表面に、吸着された遊技球の吸着状態を解除可能な突起部を形成したことを特徴としている。
請求項3記載の発明によれば、第1の回転ドラムに吸着された遊技球が、下から上の所定位置に揚送される間に、第2の回転ドラムの表面に形成された突起部により吸着を解除されて落とされる可能性がある。
従来(背景技術)は、回転ドラムが1重であったため、遊技球が吸着さえすれば、揚送される構成であったため、遊技者の興味は遊技球が吸着されるか否かの1点に集中してしまい興趣を持続することができないが、本発明では吸着されても遊技球が落とされる可能性があり、遊技内容が多彩化するし、吸着された後も一定の緊張感を出すことができ、しかも遊技球が落とされる分吸着率を高めることができるので興趣を向上させることができる。
なお、特別入賞領域への入賞確率を突起部がない場合と同じとするためには、突起部により遊技球を特別入賞領域へ揚送できる確率が減少した分を補うために、遊技球が回転ドラムに吸着される確率(吸着率)を増加させる必要があり、上述のように遊技球が落とされる分だけ吸着率を高めることになる。従って、吸着された遊技球が落とされることにより遊技者が落胆するとしても、遊技球が落とされるかもしれないという緊張感と、より多くの遊技球が回転ドラムに吸着することによる期待感の向上とから、遊技者の興趣を高めることができる。
また、吸着された遊技球を落とすために回転ドラムとは別に、回転ドラムから独立した状態の障害部材(例えば、回転ドラムの横から障害物を突き出す等)を設けることも考えられるが、このようにした場合、変動入賞装置の構造が複雑化したり大型化したりしてしまうといった問題点があったが、本発明では、優れた作用効果を有する請求項1の構成において第2の回転ドラムに突起部を設けるだけで、上記機能を実現できる。
また、回転ドラムの表面に描かれた絵等の表示と突起部を関連づけることができるので、例えば、表面に描かれた道に沿って遊技球が揚送されている途中で石を模した突起部に進路を邪魔されて遊技球が下に落ちてしまうといった、揚送態様の一部に吸着の解除機能を何ら違和感なく含ませることができ、興趣性を高められる。これは、回転ドラムを2重にしたことによる特異な効果である。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の遊技機において、
前記凹室の上部には、前記特別入賞領域と一般入賞領域が左右方向に隣設されており、
前記第1の回転ドラムの吸着手段を、左右方向に延設することで、吸着されている遊技球が左右方向に移動可能に構成し、
前記第2の回転ドラムの表面に、吸着されている遊技球の左右方向の位置を移動可能な位置移動突起部を形成したことを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、第1の回転ドラムに左右に移動可能(吸着した状態で移動可能)に吸着した遊技球が、第2の回転ドラムの表面の位置移動突起部に接触した場合に、遊技球の左右位置が変わることになり、左右方向に隣設して配置された特別入賞領域と一般入賞領域とのうちの一般入賞領域に入賞可能な位置に吸着していた遊技球が、揚送過程において、位置移動突起部に接触することで、特別入賞領域に入賞可能な位置に移動するように構成することが可能である。また、逆に、特別入賞領域に入賞可能な位置に吸着していた遊技球が、揚送過程において、位置移動突起部に接触することで、一般入賞領域に入賞可能な位置に移動するように構成することが可能である。
すなわち、従来は、遊技球が回転ドラムのどの磁石に吸着されるかで、どの入賞領域に誘導されるかがある程度決まってしまっていたが、この発明では、第2の回転ドラムに形成された位置移動突起部により、中央から外れた位置に吸着された遊技球(すなわち、特別入賞領域に誘導され難い遊技球)を中央(特別入賞領域に入賞し易い位置)に誘導したり、逆に、中央近傍位置に吸着された遊技球を端側に移動したりできるので、遊技球が回転ドラムに吸着された後でも興趣の高い遊技を継続できる。
また、上記遊技球を移動する機能を備えることにより、その邪魔される遊技球分(特別入賞領域に入賞しやすい位置から入賞し難い位置に誘導された遊技球分)、回転ドラムへの遊技球の吸着率を高めることができるので、遊技者の期待感を高めることができる。
また、請求項3同様に、遊技球の位置を移動させるために他の部材(回転ドラムに対して独立した部材)を備える必要なく、変動入賞装置の構造が複雑化したり大型化したりすることなく、回転ドラム自体で上記効果を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の遊技機において、
前記吸着手段は、磁石により構成され、
前記第2の回転ドラムには、当該第2の回転ドラム外側の遊技球に対する磁力の強さを異ならせた複数の領域を形成したことを特徴としている。
ここで、第2の回転ドラム外側の遊技球に対する磁力の強さを領域毎に異ならせるためには、例えば、第2の回転ドラムの材質を各領域毎に異なるもの、すなわち、透過磁力が変化するような複数の材質から第2の回転ドラムを構成するものとしても良いし、第2の回転ドラムの肉厚を各領域毎に異ならせるものとしても良い。さらに、第2の回転ドラムの各領域毎に第1の回転ドラムの表面(磁石)からの距離を代えるように、第2の回転ドラムの表面に凹凸を設けても良いし、第1の回転ドラムの回転中心と第2の回転ドラムの回転中心とを偏心させて(位置をずらして)も良い。
請求項5に記載の発明によれば、第2の回転ドラムの回転位置で、磁力が変化することとなり、遊技球の揚送態様を多彩にすることができ興趣が向上する。すなわち、可動部材が開状態となって変動入賞装置に遊技球が流入した場合に、第1の回転ドラムの回転位相だけではなく、第2の回転ドラムの回転位相によっても、遊技球が吸着されやすい時期と吸着されがたい時期とを発生させることができ、かつ、遊技球の揚送途中で、遊技球が脱落しやすい時期と脱落しずら時期とを発生させることができ、遊技球の揚送態様を多彩にすることができる。
また、磁力の影響を、他の装置(回転ドラムとは別の独立した装置)等を備えることなく、第2の回転ドラムにより確実に変化させることができる。さらに、例えば、第2の回転ドラムに描かれた絵等と磁力の変化を関連づけることができ、興趣が向上する。
この発明に係る遊技機によれば、変動入賞装置内で遊技球を特別入賞領域に誘導(揚送)する回転ドラムを、遊技球を吸着する第1の回転ドラムと、第1の回転ドラムの表面を覆うと共に、第1の回転ドラムに吸着されて第2の回転ドラムの表面上を移動する遊技球に対応した表示がなされた第2の回転ドラムとから2重構造とすることにより、従来にない興趣性の高い揚送態様を実現できる。
以下、この発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
第1の実施形態は、本発明に係る遊技機の適例としてのパチンコ遊技機、特に、所謂「第2種」に属するタイプのパチンコ遊技機について説明を行うものである。
この実施形態のパチンコ遊技機100は、内部の遊技領域1a内に遊技球(遊技媒体)を発射して遊技を行うもので、その前面枠(図示略)の前側上半部におけるガラス板(図示略)の奥側には、図1に示すように、遊技領域1aを構成する遊技盤1が設置されている。
この遊技盤1のガイドレール2で囲まれた遊技領域1aの下部には、左右に離間して一対の第1始動入賞口4,4(第1始動口)が設けられ、これら第1始動入賞口4,4の間の中央に位置して第2始動入賞口5(第2始動口)が設けられている。第1始動入賞口4,4の内部には、第1始動入賞口4,4に入った遊技球を検出するための第1始動入賞口センサ4a,4aが配設されている。また、第2始動入賞口5の内部には、第2始動入賞口5に入った遊技球を検出するための第2始動入賞口センサ5aが配設されている。
また、遊技領域1aの中央には、図2等に拡大図示するような、変動入賞装置3が設けられている。
遊技領域1aには、その他に、風車と呼ばれる打球方向変換部材7,…、多数の障害釘10,…(一部図示略)、入賞口6,…、アウト穴9などが設けられている。このうち、各入賞口6,…の内部には、該入賞口6,…に入った遊技球を検出するための入賞口センサ(図示略)が配設されている。
本発明に係る変動入賞装置3は、その内部となる凹室32に、凹室32の下部の床上を転動する遊技球を、凹室32の上部の後部に設けられた上部一般入賞領域32aと特別入賞領域32bとに揚送する揚送装置8(揚送手段)を構成する第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とを備えるものである。
そして、変動入賞装置3は、遊技盤1に形成された取付用開口部(図示略)に遊技盤1の前面側から取り付けられるもので、遊技盤1の前側から後方に延在するように遊技盤1に取り付けられている。
そして、変動入賞装置3は、図2〜図10に示すように、その周縁部に設けられた取付基板31と、取付基板31の内側に設けられ、前側が開放するように正面視して枠状で、内部に前方に開放した凹室32を形成する前面枠部材33を備えている。
前記取付基板31は、変動入賞装置3の周縁部に遊技盤1の前面に沿って鍔状(板状)形成されると共に、その外周形状によって意匠性を有するようになっている。また、取付基板31には、遊技盤1にビス留めするために複数のビス孔311,…が形成されている。
前面枠部材33は、その前部が遊技盤1より前側に突出して遊技領域1a内に配置され、後述するように変動入賞装置3が開状態となっていない場合に、凹室32内への遊技球の侵入を阻止するようになっている。
前面枠部材33の凹室32より上の上部を構成する上部構造部材34は、その前部が遊技盤1の前面(表面)より前方に配置され、遊技盤1の前方を覆うガラス板の近傍まで突出した状態となっており、遊技領域1a内で、変動入賞装置3の部分を流下しようとする遊技球の移動を規制すると共に、変動入賞装置3の左側もしくは右側に誘導するように配置されている。
上部構造部材34は、変動入賞装置3の上部の装飾装置として機能すると共に、遊技領域1aの変動入賞装置3より上の部分から、後述するように開状態となった変動入賞装置3の後述する可動部材332,332の上部へ遊技球を誘導するワープ装置35,35を有するものである。
上部構造部材34の上面部には、上に凸となる略円弧板状の鎧部材341が配置されている。そして、鎧部材341の中央より左右にずれた位置に、後述ずる左右のワープ装置35,35のワープ入口351,351が開口した状態に形成されている。
上部構造部材34の鎧部材341の下の中央部には、変動入賞装置3上部の装飾となる装飾部材342が形成され、その左右にそれぞれ装飾部材342と左右に間隔を開けて、装飾装置としても機能する側部構成部材343,343が形成されている。なお、装飾部材342及び側部構成部材343,343の内部もしくは裏側には、例えば、LEDやランプ等の電気的発光部材が配置され、発光による装飾機能を有するものとなっている。
また、中央の装飾部材342と左右の側部構成部材343,343との間の空間は、ワープ入口351,351と連通して遊技球が流入可能で、かつ、流下可能とされると共に、後述する第2ワープ通路(図示略)に遊技球を導出する第1ワープ通路352,352となっている。
また、左右の側部構成部材343,343は、その下部の装飾部材342に望む面に、第1ワープ通路352,352から第2ワープ通路に遊技球を導入する導入口353,353が形成されている。
また、左右の側部構成部材343,343の下部の斜め外側を向いた面には、凹室32の流入口331を開閉する後述の可動部材332,332が開状態なった場合に、可動部材332,332の直上となる位置に、ワープ出口354,354が形成されている。そして、側部構成部材343,343内部の導入口353,353からワープ出口354,354までの部分が、遊技球が流動可能な上述の第2ワープ通路となっている。また、上述のワープ入口351,351、第1ワープ通路352,352、導入口353,353、第2ワープ通路及びワープ出口354,354からワープ装置35が構成されている。
従って、ワープ装置35は、変動入賞装置3より上の遊技領域1aを流下する遊技球が鎧部材341に形成されたワープ入口351,351からワープ装置35に流入した場合に、流入した遊技球を可動部材332,332の上近傍に導出する。そして、ワープ装置35のワープ出口351,351から遊技球が導出した場合に、可動部材332,332が開状態となっていれば、可動部材332,332に誘導されて高い確率で遊技球が変動入賞装置3の凹室32内に流入させられることになる。
また、上部構造部材34の遊技盤1より後側の上部には、変動入賞装置3の各種配線や、後述する各種制御装置の配線等を中継するための中継基板345が設けられている。また、上部構造部材34の底部346は、凹室32の天井となっている。
前記前面枠部材33は、上部構造部材34の直下の左右側部に、前面枠部材33内部となる凹室32内に遊技球を流入させる流入口331,331を有している。そして、前面枠部材33の左右の流入口331,331の部分には、流入口331,331を開閉するようにそれぞれ可動部材332,332が設けられている。
従って、可動部材332,332は、凹室32を形成する前面枠部材33を備えた変動入賞装置3を開状態と閉状態とに変換可能となっている。
そして、可動部材332,332は、その下端部に回転中心を有して、左右に回動可能となっており、可動部材332、332が略垂直に立った状態で、流入口331,331を遊技球の流入が不可となるように閉塞した閉状態となる。
また、左側の可動部材332が下端部を中心に左斜め上を向いた状態に回転し、右側の可動部材332が下端部を中心に右斜め上を向いた状態に回転した場合に、前記流入口331,331を遊技球の流入が可となるよう開放した開状態となる。また、左側の可動部材332が左斜め上を向いた状態となり、右側の可動部材332が右斜め上を向いた状態となった開状態では、可動部材332,332上に流下する遊技球を、斜め上を向いた当該可動部材332,332が変動入賞装置3の凹室32(前室321)内に誘導するようになっている。
また、可動部材332は、変動入賞装置3の後端部の下部の左右にそれぞれ設けられた左の可動部材332用と右の可動部材332用の可動部材用ソレノイド332a,332aとを電気的駆動源としている。そして、可動部材332は、図示しない周知の伝動機構を介して可動部材用ソレノイド332a,332aと接続されており、伝動機構が可動部材用ソレノイド332a,332aのプランジャの上下動を可動部材332の回転運動に変換して、可動部材用ソレノイド332a,332aの駆動力を可動部材332,332に伝動している。
また、前記前面枠部材33には、その内部の凹室32の前部に、遊技盤1の前後方向に沿って延出すると共に、凹室32の前部を上下に仕切る隔壁334と、隔壁334の後端部から上部構造部材34に向かって上に延出する仕切壁335とを有し、これら隔壁334及び仕切壁335とにより、凹室32の前部の上部となる前室321が凹室32の本室322と区画されている。
前記隔壁334は、上に凸となるように湾曲した形状を有する。
そして、上述のように可動部材332,332が開となった状態で、左右の流入口331から凹室32内に流入する遊技球は、凹室32内の隔壁334上の前室321内に入ることになる。そして、前室321に入った遊技球は、上に凸となる湾曲した形状の隔壁334の左右の斜面により、流入した流入口331とは反対側の流入口33に向かう移動が抑制され、前室321の左端部もしくは右端部の下部に誘導されるようになっている。
一方、前室321の左右側部のそれぞれの下端部から本室322の下部の左右のそれぞれの側部との間には、遊技球を前室321から本室322の前床板338上に誘導する図示しない入賞通路が形成されている。
そして、入賞通路は、前室321の左右端部の底部(隔壁334の左右端部)にそれぞれ設けられた導入口111(図4に左側だけ図示)から、前面枠部材33(凹室32)の左右の内側面の下端部に形成された導出口112に至るように、前面枠部材33の下部の左右側部の奥側(後方側)に設けられている。
従って、可動部材332が開状態となった際に、流入口331から流入した遊技球は、一旦前室321に流入した後に、全て入賞通路を通って、凹室32の本室322の前側の下端部となる前床板338上に至るようになっている。従って、凹室32内に流入した遊技球が直接揚送装置8に接触することがないようになっている。そして、入賞通路内には、変動入賞装置3内に流入した遊技球を検知するカウントセンサ(図示略)が形成されている。
また、前面枠部材33には、その内部の凹室32の奥の略下半分に遊技盤1の左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能な2重構造となる第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82が配置されると共に、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82の後方に、上部入賞領域仕切壁337が垂直に設けられている。なお、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とは、同軸上に配置されると共に、これらの回転軸がパチンコ遊技機100の左右方向に設定されている。
また、上部入賞領域仕切壁337の前面の第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82の回転軸より上で、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82の上端より下の部分から前方にほぼ水平に延出するように球離脱板339が形成されている。球離脱板339は、第1の回転ドラム81の外側に配置される第2の回転ドラム82を介して、第1の回転ドラム81に吸着された遊技球を第1の回転ドラム81から引き剥がすもので、第1の回転ドラム81の左右方向に沿って第1の回転ドラム81に先端が近接した状態となっている。なお、実際には、第1の回転ドラム81の外側に第2の回転ドラム82が配置されているので、球離脱板339の先端部は、第2の回転ドラム82の当接もしくは近接した状態で配置される。
また、球離脱板339は、その先端部で、第1の回転ドラム81に吸着された遊技球を引き剥がすようになっていると共に、上面が遊技球が後方に転動するように後方に向かって下り傾斜しており、第1の回転ドラム81から引き剥がした遊技球を後方に誘導するようになっている。この際に、球離脱板339は、パチンコ遊技機100の前後方向に沿ってほぼ真っ直ぐに後方に遊技球を誘導するようになっている。すなわち、球離脱板339上を転動する遊技球は、第1の回転ドラム81において吸着されていた左右位置からほとんど左右にずれることなく、上部入賞領域仕切壁337に向かって転動するようになっている。
そして、凹室32の本室322は、上部入賞領域仕切壁337により後方の上部入賞領域323と仕切られている。すなわち、凹室32は、上部入賞領域仕切壁337により前側の本室322と後側の上部入賞領域323とに仕切られている。
上部入賞領域仕切壁337には、下側が球離脱板339上面まで開口する三つの開口部が左右に並んで形成されており、左右に並んだ三つの開口部のうちの中央の開口部が特別入賞口324とされ、この特別入賞口324より奥側、すなわち、特別入賞口324の内部が前記特別入賞領域32bとされている。また、特別入賞口324の左右にそれぞれ配置された開口部が一般入賞口325とされ、この一般入賞口325より奥側、すなわち、一般入賞口325の内部が上部一般入賞領域32a,32aとされている。従って、凹室32の上部には、特別入賞領域32bと上部一般入賞領域32a,32aとが左右方向に隣設されている。
そして、上部入賞領域323の内部は、上部入賞領域仕切壁337の三つの開口部である中央の特別入賞口324と、左右それぞれの一般入賞口325,325とに対応して、左右に三つに仕切られている。すなわち上部入賞領域323では、左右の一般入賞領域32a、32aに対して中央の特別入賞領域32bが仕切られて隔離された状態となっている。
また、上部入賞領域323は、凹室32内の揚送装置8に揚送された遊技球を遊技盤1の裏面に形成された図示しない球排出経路側に流下させる流下路となっており、変動入賞装置3の後部の下端部に設けられた流出口37から遊技球を球排出経路に流出させるようになっている。そして、流下路となる特別入賞領域32bには、特別入賞口324から特別入賞領域32bに入賞(流入)した遊技球を検出する特別入賞センサ38が設けられている。
また、前面枠部材33内の凹室32の本室322の底部は、その前部が前から後に向かって下り傾斜する前床板338とされている。本室322の底部の後部は、上記第2の回転ドラム82の回転軸の僅かに前から第2の回転ドラム82の後端部分まで、第2の回転ドラム82の外周面の下側に沿った断面円弧上の後床円弧板33aとされている。
そして、前床板338と、後床円弧板33aとの間には、第2の回転ドラム82の左右方向に沿って長尺な開口部33bが形成されている。そして、該開口部33bには、該開口部33bを開閉可能で、閉じた状態で、前床板338と後床円弧板33aとの間の床となる床板部材33cが配置されている。該床板部材33cは、その後側縁部に左右方向に沿った回転軸が設定され、前記開口部33bを閉塞するほぼ水平な状態(僅かに後方の第2の回転ドラム82の下端部に向かって下り傾斜した状態)から開口部33bを開放するように前端部が下を向いた状態(垂直な状態もしくは斜め下を向いた状態)まで回転可能となっている。
また、床板部材33cには、回転軸となる軸33dが一体に回転可能に固定され、軸33dの両端部が前面枠部材33の下部の左右側部に回動自在に支持され、軸33dの一方の端部が、図示しない電気的駆動源に図示しない伝動機構を介して接続され、上述のような回転を行うようになっている。
また、床板部材33cにより開閉される開口部33bは、前述の球排出経路に連通するようになっており、開口部33bが開放された状態で開口部33bから流下した遊技球は球排出経路に至るようになっている。そして、開口部33bから流下した遊技球は、特別入賞領域32bに至ることはなく、一般入賞が確定することになり、開口部33bの内部(下側)が下部一般入賞領域32cとなる。
また、床板部材33c(開口部33b)の位置は、凹室32内の床上の遊技球が第1の回転ドラム81に第2の回転ドラム82を介して吸着される位置となっており、床板部材33cがほぼ水平となって、下部一般入賞領域32cへの入賞口となる開口部33bを閉塞した状態では、変動入賞装置3へ流入した遊技球が入賞通路を通って前床板338上に至り、前床板338の傾斜に沿って前床板338の後の床板部材33c上に至るようになっている。なお、床板部材33cは、通常時は開状態で、後述する始動遊技中及び大当り中は閉状態となっている。また、作動して閉じた状態の床板部材33c上には、前床板338の後側縁と、第2の回転ドラム82との間に、例えば、左右に一列に五つの遊技球が並んで配置可能となっている。また、床板部材33c上の遊技球は、閉じた状態の床板部材33cの後方側への下り傾斜により第2の回転ドラム82側に押しつけられた状態となり、第2の回転ドラム82を介して第1の回転ドラム81の吸着手段となる磁石83(83a〜83c)に吸着可能となっている。そして、前床板338及び床板部材33cは、上述のように変動入賞装置3の凹室32に入賞した遊技球が転動する凹室32下部の転動部となっている。すなわち、変動入賞装置3は、凹室32の下部に可動部材332の開状態への変換により受け入れられた遊技球が転動する転動部を配設している。
また、床板部材33cは、通常は、非作動状態として、開口部33b(下部一般入賞領域32c)を開放した状態となっており、この状態で、凹室32の本室322内に遊技球があると、揚送装置8に吸着されることなく、遊技球は、開放した開口部33bから下部一般入賞領域32cに入賞(流入)することになる。
また、前面枠部材33には、凹室32(本室322)の第2の回転ドラム82上の第2の回転ドラム82の回転軸より僅かに後方の位置の左右に、誘導部材39,39が配置されている。誘導部材39,39は、扇状の形状を有し、円弧辺側を外周とし、基端部となる鋭角側を回転中心として回転移動するようになっている。また、図2、図6及び図7に示すように、誘導部材39,39は、上部入賞領域仕切壁337の左の一般入賞口325を左の誘導部材39が遮り、右の一般入賞口325を右の誘導部材39が遮る位置(特別入賞口324は遮らない)から、左の誘導部材39は左に、右の誘導部材39は右に回転移動し、それぞれ、一般入賞口325,325を遮らない位置に移動可能となっている。
そして、誘導部材39,39が一般入賞口325,325を遮る状態が誘導状態(作動状態)であり、誘導部材39,39が一般入賞口325,325を遮らない状態が非誘導状態(非作動状態)である。そして、誘導部材39,39が誘導状態もしくは、誘導状態と非誘導状態との間を移動中の場合に、第2の回転ドラム82を介して第1の回転ドラム81の左右の中央部より左もしくは右に吸着されている遊技球が、誘導部材39,39に誘導されて第1の回転ドラム81(第2の回転ドラム82)の左右の中央部側に寄せられ、上部入賞領域仕切壁337の左右の中央部の特別入賞口324に入賞しやすい状態(入賞確率が高くされた状態)とされるようになっている。なお、誘導部材39,39に誘導されない状態では、第2の回転ドラム82を介して第1の回転ドラム81の左右の中央部より左もしくは右に吸着されている遊技球は、上部入賞領域仕切壁337の左右の一般入賞口325,325に入賞するようになっている。
また、誘導部材39,39には、その回転中心位置に、パチンコ遊技機100の前後方向に沿った回転支持軸391,391が接続されている。また、回転支持軸391,391には、一部を図示する伝動機構392,392を介して電気的駆動源となる誘導部材用ソレノイド393,393が接続されている。誘導部材用ソレノイド393,393は、変動入賞装置の後端部の上部に配置されている。また、伝動機構392は、誘導部材用ソレノイド393,393のプランジャの上下運動を誘導部材39,39の左右の回転運動に変換するようになっている。
次ぎに、揚送装置8について説明する。揚送装置8は、上述のように第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とを有すると共に、第1の回転ドラム81を回転させる第1のモータ811と、第2の回転ドラム82を回転させる第2のモータ821とを有する。これら第1及び第2のモータ811,821は、回転速度及び回転方向を変更可能な例えばステッピングモータからなる。
第1の回転ドラム81は、左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成され、前記転動部の遊技球を吸着する吸着手段(磁石83)を有すると共に、該吸着した遊技球を回転動作により前記特別入賞領域32bに揚送可能となっている。
そして、図8及び図9に示すように、第1の回転ドラム81は、両端部が開口した円筒体81aと、円筒体81a内の中心軸上で断面十字状に交差するとともに、外側の端部が円筒体81aと一体に接合された十字スポーク81bと、十字スポーク81bの中央交差部に形成された貫通孔(ハブ孔)に回転不可(十字スポーク81bと一体に回転可能)に挿入されて貫通する軸部材81cと、軸部材81cと第1のモータ811の駆動軸813とを一体に回転可能に接続する管状の接続軸81dとを有する。
第2の回転ドラム82は、左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成され、表面に所定の表示を付すと共に、第1の回転ドラム81の外面の所要範囲として外面全体を覆う状態で、当該第1の回転ドラム81の外側に配設されている。
そして、第2の回転ドラム82は、有底筒状の円筒体82aと、円筒体82aの底部82bの中心に外面側に突出して設けられ、第2のモータ821の駆動軸823が接続される接続部82cと、底部82bの内面側の中心に固定され、前記第1の回転ドラム81の軸部材81cの先端が回転自在に接合される軸受となるブッシュ82dと、有底筒状の円筒体82aの開放端を塞ぐ円板状の蓋部材82eと、該蓋部材82eの中央部に固定され、軸部材81cが回転自在に接合される軸受となるブッシュ82fとを備える。
第1の回転ドラム81の円筒体81aと十字スポーク81bとは一体に構成されており、それらの左右端面がほぼ面一となっていると共に、円筒体81aの中心軸が十字スポーク81bの貫通孔と一致している。
また、円筒体81aの十字スポーク81bの十字に交差する二つの板状のスポーク816,817のうちの一方のスポーク816と内周面が接続される二つの位置に円筒体81aの軸方向に沿うと共に、円筒体81aの全長に渡って左右に延在する溝部818,819が形成されている。また、円筒体81aの円周上において、一方の溝部818と他方の溝部819とは、180度離れた位置に配置されており、第1の回転ドラム81の円筒体81aが180度回転(半回転)する度に、溝部818,819が出現するようになっている。
そして、円筒体81aの一方の溝部818には、その左右の中央部に吸着手段となる第1の磁石83a(83)が取り付けられ、第1の磁石83aより中心から左右にそれぞれずれた円筒体82a(第1の回転ドラム81)の左右両端部に、第3の磁石83c,83c(83)が取り付けられている。
また、円筒体81aの他方の溝部819には、円筒体81a(第1の回転ドラム81)の左右両端部より少し内側の位置、すなわち、左右位置が第1の磁石83aとその左右の第3の磁石83c,83cとの間となる位置に、第2の磁石83b,83b(83)が取り付けられている。
軸部材81cは、十字スポーク81bの貫通孔に挿入されて貫通し、その両端部が十字スポーク81bの端部から突出した状態となっている。そして、軸部材81cの一方の端部(この例では左側端部)が、管状の接続軸81d内に挿入されて嵌合している。そして、管状の接続軸81dの接続軸81dが挿入された側の反対側には、第1のモータ811の駆動軸813が挿入されて嵌合することで、接続軸81dにより駆動軸813と軸部材81cとが接続され、第1のモータ811が作動した場合に、駆動軸813と一体に軸部材81cが回転する。また、この構成により軸部材81cは、後述するように、前面枠部材33に固定された第1のモータ811に支持された状態となっている。
また、円筒体81a(第1の回転ドラム81)は、第2の回転ドラム82の円筒体82a内に収納された状態で配置され、軸部材81cの他方の端部(この例では右側端部)が第2の回転ドラム81の円筒体82aの底部82bの中心の内面に固定された軸受となるブッシュ82dに回転自在に挿入されて、第2の回転ドラム81の第2のモータ821側の端部に支持された状態となり、間接的に、前面枠部材33に固定された第2のモータ821に回転自在に支持された状態となっている。
また、第1の回転ドラム81の円筒体81aの軸方向に沿った左右の長さは、第2の回転ドラム82の円筒体82aの左右長さより僅かに短くなっており、第2の回転ドラム82の円筒体82a内部に第1の回転ドラム81の円筒体81aを挿入した状態で、第2の回転ドラム82の円筒体82aの開放端側に蓋部材82eを閉めた状態に接合できるようになっている。
また、第1の回転ドラム81の円筒体81aの外径は、第2の回転ドラム82の円筒体82aの内径より僅かに小さいものとなっていると共に、円筒体81aと円筒体82aとは中心軸が一致するように同軸上に配置されている。そして、円筒体82a内に円筒体81aを配置した状態で、円筒体82aの内周面と円筒体81aの外周面との間には、僅かに隙間があくようになっている。なお、第1の回転ドラム81の磁石83の磁力は、第2の回転ドラム82を介して遊技球を吸着可能なものとされている。また、第2の回転ドラム82は、磁石83の磁力をできるだけ妨げないと共に、磁石83により磁化されて磁石83の近傍以外の場所でも遊技球を吸着するようなことがない部材から構成されている。ここでは、第1の回転ドラム81及び第2の回転ドラム82は、軸部材81c、接続軸81d及びブッシュ82d,82fを除いて合成樹脂からなっている。また、十分な強度を有するものならば、軸部材81c、接続軸81d及びブッシュ82d,82fの全部もしくは一部が合成樹脂からなっていても良い。
また、第2の回転ドラム82(円筒体82a)の外周面は、磁石83に吸着した遊技球を表面上でスムーズに移動させることができるように、滑りやすい滑らかな状態であることが好ましく、摩擦抵抗が少ない材料を用いたり、表面仕上げを施したりすることが好ましい。
そして、上述のように内部に円筒体81a等を収納した状態の円筒体82aに蓋部材82eを接合した状態で、円筒体81a内の十字スポーク81bを貫通した軸部材81cの第1のモータ811側(左側)の端部は、蓋部材82eの中心部に形成された貫通孔に嵌合した状態のブッシュ82fを回動自在に貫通した状態で、接続軸81dにより第1のモータ811の駆動軸813に接続されている。これにより、ブッシュ82f、軸部材81c及び接続軸81dを介して第2の回転ドラム82が第2のモータ821の反対側の端部を第1のモータ811の駆動軸813に回転自在に支持された状態となっている。
すなわち、第1の回転ドラム81は、回転軸方向の左右の端部のうちの一方の端部(例えば、左端部)を第1のモータ811の駆動軸813に、該駆動軸813と一体に回転可能に支持され、他方の端部(例えば、右端部)を第2の回転ドラム82を回転させるための第2のモータ821の駆動軸823に接続部82c、蓋部材82e及び軸受(ブッシュ82d)を介して当該駆動軸823に対して回転自在に支持されている。
また、第2の回転ドラム82は、回転軸方向の左右の端部のうちの他方の端部(例えば、右端部)を第2のモータ821の駆動軸823に、該駆動軸823と一体に回転可能に支持され、他方の端部を第1の回転ドラム81を回転させるための第1のモータ811の駆動軸813に接続軸81d、軸部材81c及び軸受(ブッシュ82f)を介して回転自在に支持されている。
従って、第1の回転ドラム81が一方の端部に接続された第1のモータ811に接続されて回転駆動され、第1の回転ドラム81の外側を覆う(すなわち、第1の回転ドラム81を内部に収納した)第2の回転ドラム82が第1のモータ811と反対側の他方の端部に接続された第2のモータ821に接続されて回転駆動される構成としても、第1の回転ドラム81及び第2の回転ドラム82が片支持の状態とならずに、両支持の状態となるので、第1の回転ドラム81及び第2の回転ドラム82を極めて安定した状態で回転させることができる。なお、上述のような構成から、一方端側が開放した円筒形に形成された第2の回転ドラム82の内部に、磁石83を外周面に配設した第1の回転ドラム81を挿入すると共に、揚送装置8の左右各々に前記第1及び第2の回転ドラム81,82を回転させる電気的駆動源(第1及び第2のモータ811,821)を配設した状態となり、第1の回転ドラム81及び第2の回転ドラム82を独立して回転可能となっている。
すなわち、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とは、それぞれ、別の第1のモータ811と第2のモータ821とにより回転駆動されるようになっており、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とをそれぞれ互いに異なる回転態様で回転させることができるようになっている。例えば、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82との回転速度を異なるものとしたり、回転方向を異なるもの(逆回転)としたりすることが可能となっている。また、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とにおいて、一時的に一方の回転ドラムを停止した状態で他方の回転ドラムだけを回転させたりしても良い。
なお、第1の回転ドラム81及び第2の回転ドラム82に、第1のモータ811及び第2のモータ821の駆動軸813,823を伝動機構を介さずに接続し、これら駆動軸813,823に両支持されるものとしたが、伝動機構(伝動軸)を介しても良く、この場合に第1の回転ドラム81及び第2の回転ドラム82は、左右の伝動機構に両支持の状態に支持されることになる。すなわち、第1の回転ドラム81及び第2の回転ドラム82は、伝動機構を含んでも良い左右の駆動源(例えば、伝動機構を介して回転する回転軸)に両支持の状態に支持される。
また、第2の回転ドラム82(円筒体82a)の外周面は、その前方を向く側が前面枠部材33の開口部(窓部)から視認可能となっている。そして、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とを互いに回転態様が異なる状態とした場合に、第2の回転ドラム82の外周面上を、第1の回転ドラム81の磁石83に吸着された遊技球が移動するようになっている。そして、第2の回転ドラム82の外周面上には、当該外周面上を移動する遊技球の軌跡に対応した表示(絵、写真、図、マーク)がなされている。例えば、第2の回転ドラム82の外周面上には、第1の回転ドラム81に吸着された遊技球の移動の軌跡となる部分に路(例えば、道路、線路、水路等)の表示がなされ、その周囲に路の周囲の背景となる表示(例えば、家等の建築物、木等の植物、山等の景色など)がなされており、移動する遊技球が路を通過するような表示がなされている。なお、第2の回転ドラム82の外周面上の表示は、路に限られるものではなく、外周面上を移動する遊技球に対応する図柄ならどのような表示であっても良い。また、表示は、第2の回転ドラム82の外周面に直接印刷されるものでも良いし、印刷物を貼付するものでも良いし、印刷以外の方法で描かれたものでも良い。
また、第2の回転ドラム82は、第1の回転ドラム81の全体を覆わなくてもよく、第1の回転ドラム81の一部を覆うものとしても良い。
第1のモータ811は、前面枠部材33の左側面の外側に、フランジ812を介して取り付けられている。なお、第1のモータ811の駆動軸813は、前面枠部材33の左側部を貫通して凹室32内の第1の回転ドラム81の軸部材81cと接続軸81dにより接続されている。
第2のモータ821は、前面枠部材33の右側面の外側に、フランジ822を介して取り付けられている。なお、第2のモータ821の駆動軸823は、前面枠部材33の右側部を貫通して凹室32内の第2の回転ドラム82の円筒体82aの接続部82cと接続されている。
そして、上述のような揚送手段8においては、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82との間で回転速度や回転方向を異なるものとすることができるが、転動部である床板部材33c上の遊技球を吸着して上部入賞領域323側に揚送する場合に、第1の回転ドラム81は、その前側が下から上に回転する方向、すなわち、右側から見て時計回りに回転する方向に回転する必要がある。それに対して、第2の回転ドラム82は、第1の回転ドラム81と同じ方向に回転しても良いし、反対の方向に回転しても良い。
この例では、第2の回転ドラム82を第1の回転ドラム81の回転方向と逆方向に回転させるようになっており、第1の回転ドラム81に吸着されて、第1の回転ドラム81の回転に対応して第2の回転ドラム82の表面上(外周面上)を移動する遊技球と、第2の回転ドラム82の外周面が逆に移動することで、従来にない興趣を得られるようになっている。
そして、第1の回転ドラム81の第1の磁石83aに吸着された遊技球は、転動部である床板部材33c上から揚送され、第2の回転ドラム82の上端となる位置を越えると共に、誘導部材39,39に影響されることなく、誘導部材39,39の位置を越えて、球離脱板339の先端部に接触して、第1の回転ドラム81の第1の磁石83aから離されて、球離脱板339上をその傾斜に沿って、上部入賞領域仕切壁337に向かい、上部入賞領域仕切壁337の中央の開口部である特別入賞口324から特別入賞領域32b内に入賞(流入)するようになっている。
また、第1の回転ドラム81の第2の磁石83b,83bに吸着された遊技球は、転動部である床板部材33c上から揚送され、第2の回転ドラム82の上端となる位置を越えると共に、誘導部材39,39の位置を通過することになる。そして、この際に、誘導部材39,39が作動しておらず非誘導状態となっていると、誘導部材39,39に影響されることなく、球離脱板339の先端部に接触して、第1の回転ドラム81の第2の磁石83b,83bから離されて、球離脱板339上をその傾斜に沿って、上部入賞領域仕切壁337に向かい、上部入賞領域仕切壁337の左右の開口部である一般入賞口325のうちの一方から一般入賞領域32a,32a内に入賞するようになっている。
一方、遊技球が第2の磁石83b,83bに吸着された状態で、誘導部材39,39が作動し誘導状態となっていると、第2の磁石83b,83bに吸着された遊技球は、誘導部材39,39に誘導されて、第1の回転ドラム81及び第2の回転ドラム82の中央側に寄せられた状態で、球離脱板339上を転動して、上部入賞領域仕切壁337に向かい、例えば、3/5程度の高い確率で、特別入賞口324から特別入賞領域32b内に入賞するようになっている。
なお、上部入賞領域仕切壁337は、上部入賞領域仕切壁337に接触した遊技球を、中央の特別入賞口324か左右の一般入賞口325,325かに振り分けられるようになっており、特別入賞口324から特別入賞領域32bに入賞しなかった遊技球は、一般入賞口325から一般入賞領域32aに入賞するようになっている。
また、第1の回転ドラム81の第3の磁石83c,83cに吸着された遊技球は、転動部である床板部材33c上から揚送され、第2の回転ドラム82の上端となる位置を越えると共に、誘導部材39,39の位置を通過することになる。そして、この際に、誘導部材39,39が作動しておらず非誘導状態となっていると、誘導部材39,39に影響されることなく、球離脱板339の先端部に接触して、第1の回転ドラム81の第3の磁石83c,83cから離されて、球離脱板339上をその傾斜に沿って、上部入賞領域仕切壁337に向かい、上部入賞領域仕切壁337の左右の開口部である一般入賞口325のうちの一方から一般入賞領域32a,32a内に入賞するようになっている。
一方、遊技球が第3の磁石83b,83bに吸着された状態で、誘導部材39,39が作動し誘導状態となっていると、第3の磁石83c,83cに吸着された遊技球は、誘導部材39,39に誘導される可能性があるが、第3の磁石83c,83cに吸着された遊技球は、第2の磁石83b,83bに吸着された遊技球より外側に位置するので、誘導部材39,39に進路を妨害された場合に、誘導部材39,39により中央側に誘導されるとは限らず、例えば、中央を越えて反対側に誘導されたり、誘導部材39,39が誘導状態から非誘導状態となるまで移動を止められたりする可能性が高い。
従って、第3の磁石83c,83cに吸着された遊技球は、誘導部材39,39が誘導状態となっていて、誘導部材39,39に接触した場合に、球離脱板339上を転動して上部入賞領域仕切壁337に向かい、例えば、1/10程度の低い確率で、特別入賞口324から特別入賞領域32b内に入賞し、ほとんどの場合は、一般入賞口325のうちの一方から一般入賞領域32a,32a内に入賞するようになっている。
また、変動入賞装置3において、前記可動部材332,332は、始動条件の成立(ここでは前記第1始動入賞口4,4又は第2始動入賞口5への遊技球の入賞)に基づき、可動部材用ソレノイド332aの駆動によって、所定態様で開状態に変換される。すなわち、第1始動入賞口4に入賞した遊技球が第1始動入賞口センサ4aに検出されることに基づき、可動部材332,332が開放動作(開状態に変換)し、所定時間経過後(ここでは0.5秒経過後)に再び閉鎖動作(閉状態に変換)するといった所定態様の開閉動作を1回行う(第1補助遊技)ようになっている。同様に、第2始動入賞口5に入賞した遊技球が第2始動入賞口センサ5aに検出されることに基づき、前記可動部材332,332が所定態様の開閉動作すなわち、ここでは開放時間0.8秒の開閉動作を2回行う(第2補助遊技)ようになっている。
そして、前記補助遊技の実行に基づき開状態となった変動入賞装置3の凹室32に流入した遊技球が、転動部となる床板部材33c上に至り、さらに揚送装置8に揚送されて上述のように特別入賞領域32bに入賞することにより、変動入賞装置3を前記所定態様よりも有利な特定態様(ここでは0.8秒開放×最大18回の開閉動作)で開状態に変換する特別遊技(大当たりとも称される、遊技者が多数の遊技球を獲得可能な状態)を実行する(発生させる)ようになっている。
さらに、前記特別遊技の実行に基づき変動入賞装置3へ受け入れられた遊技球が前記特別入賞領域32bへ入賞した場合には、前記特別遊技を所定の上限数(ここでは15回)の範囲内で繰り返し実行(継続)するようになっている。
従って、この例のパチンコ遊技機100は、一般入賞領域32aおよび特別入賞領域32bを有する凹室32を形成すると共に開状態と閉状態とに変換可能な可動部材332,332を備えた変動入賞装置3を備え、始動条件の成立に基づき前記変動入賞装置3の可動部材332を所定態様で前記開状態に変換する補助遊技を実行し、該補助遊技の結果として前記変動入賞装置3へ受け入れられた遊技球が前記特別入賞領域32bへ入賞した場合に該変動入賞装置3の可動部材332を前記所定態様よりも有利な特定態様で前記開状態に変換する特別遊技を実行し、当該特別遊技の実行により該変動入賞装置3へ受け入れられた遊技球が該特別入賞領域32bへ入賞した場合には該特別遊技を所定の上限数の範囲内で繰り返して実行するようにした遊技機である。
また、以上のようにこの例のパチンコ遊技機100は、変動入賞装置3が、凹室32の下部に前記可動部材332,332の開状態への変換により受け入れられた遊技球が転動する転動部(前床板338、床板部材33c)を配設する一方、凹室32の上部に特別入賞領域32bを配設し、転動部の遊技球を特別入賞領域32bに揚送可能な揚送手段(揚送装置8)を備え、揚送手段は、左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成され、転動部の遊技球を吸着する吸着手段(磁石83)を有すると共に、該吸着した遊技球を回転動作により前記特別入賞領域32bに揚送可能な第1の回転ドラム81と、左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成され、表面に所定の表示を付すと共に、第1の回転ドラム81の外面所要範囲を覆う状態で、第1の回転ドラム81の外側に配設された第2の回転ドラム82とを備え、第1の回転ドラム81の吸着手段により第2の回転ドラム82の表面上で遊技球を吸着可能に構成すると共に、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とを異なる回転態様で回転可能に構成し、第2の回転ドラム81の表面上で遊技球が吸着された状態のまま、第2の回転ドラム82を第1の回転ドラム81と異なる回転態様で回転させながら当該遊技球を揚送可能に構成ししている。
また、揚送手段(揚送装置8)は、一方端側が開放した円筒形に形成された第2の回転ドラム82(円筒体82a)の内部に、前記吸着手段としての磁石83を外周面に配設した第1の回転ドラム81を挿入すると共に、当該揚送手段の左右各々に前記第1及び第2の回転ドラム81,82を回転させる電気的駆動源(第1のモータ811,第2のモータ821)を配設することで、当該第1の回転ドラム及び第2の回転ドラムを独立して回転可能に構成されている。
なお、変動入賞装置3に入賞した遊技球は、カウントセンサにより検知され、さらに、特別入賞領域32bに入賞した遊技球は、特別入賞センサ38により検知されるようになっており、パチンコ遊技機の遊技を制御する制御手段である遊技制御装置(図示略)により、カウントセンサの検知信号に基づいて、変動入賞装置3への遊技球の入賞数をカウントしたり、変動入賞装置3への入賞に伴う遊技球(賞球)の払い出しを指示する制御信号を賞球の払い出しを制御する排出制御装置(図示略)に送信する。また、遊技制御装置は、特別入賞センサ38の検知信号により、特別遊技状態とする制御を行ったり、特別遊技状態中において、特別遊技状態を繰り返し継続する制御を行ったりする。
また、上述の補助遊技も遊技制御装置により行われる。すなわち、遊技制御装置は、第1始動入賞口センサ4a、第2始動入賞口センサ5a、入賞口センサ,カウントセンサ、特別入賞センサ38…センサからの入力に基づいて、可動部材用ソレノイド332a,332a、誘導部材用ソレノイド393,393、第1のモータ811、第2のモータ821、排出制御装置等を制御することにより遊技を行う。なお、パチンコ遊技機100には、遊技球を射出する射出装置を制御する射出制御装置を備える。また、遊技制御装置は、装飾用の各種ランプ、LED等の電気的発光部材や、音声出力装置等を制御すると共に、ディスプレイ等を備えて、ディスプレイ上で変動表示ゲーム等を行うような構成となっている場合に、ディスプレイの表示制御を行う。また、以上のような電気的発光部材や音声出力装置やディスプレイの表示等を遊技制御装置(メイン制御手段)の制御下で制御する演出制御装置(サブ制御手段)を備えても良い。
以上のようなパチンコ遊技機100の遊技における動作を説明する。
揚送装置8の第1の回転ドラム81及び第2の回転ドラム82の回転速度は高低2段階で制御され、補助遊技中でも特別遊技中でもない通常時は、第1の回転ドラム81は、その前側が下から上へ高速回転し、第2の回転ドラム82はその前側が上から下へ高速回転している。
そして、第1始動入賞口4に入賞すると可動部材が0.5秒で1回開放し、第2始動入賞口5に入賞すると可動部材が0.8秒で2回開放する始動遊技(補助遊技)が開始する。始動遊技が開始(始動入賞した時点)されると、床板部材33cが作動して、床(転動部)を形成し、上述のように内部に流入した遊技球は一旦転動部で転動する。
なお、床板部材33cの作動は所定時間(例えば、2秒)経過で非作動となり非作動となると床板部材33cが開状態となるように回転して下部一般入賞領域32cが開放される。従って、それまでに磁石83に吸着されなかった遊技球は下部一般入賞領域32cに落下することとなる。
一方、始動遊技が開始されると、第1の回転ドラム81は、高速回転から低速回転へ変換すると共に、第2の回転ドラム82も高速回転から低速回転へ変換する。特別入賞領域32bの入賞有効期間(可動部材332,332が閉鎖してから3.5秒:この期間までを始動遊技とする)が終了するまで低速回転を維持する。なお、第1及び第2の回転ドラム81,82の回転方向はどの状態でも変化はないが、状態によって変化させても良い。
また、始動遊技が開始されると、凹室32上部の誘導部材39,39が、0.5秒の間隔で作動非作動(誘導状態と非誘導状態)とを繰り返すように動作する。
従って、磁石83に吸着された遊技球が作動中の誘導部材39,39に影響されると、中央側に誘導されることとなる。なお、揚送装置8の左右の中央の第1の磁石83aに吸着した場合は、誘導部材39,39の作動状態に関係なく、確実に特別入賞領域32bに入賞することとなる。また、中間となる第2の磁石83b,83bに吸着した遊技球は誘導部材39,39に誘導されない限り特別入賞領域32bへは入賞しないが、誘導部材39,39に誘導された場合は高い確率(3/5程度)で特別入賞領域32bに誘導される。揚送装置8の左右の端の第3の磁石83c,83cに吸着した遊技球は誘導部材39,39に誘導されない限り特別入賞領域へは入賞しないが、誘導部材39,39に誘導された場合は特別入賞領域32bに誘導されることもあるがその確率は低くなっている(1/10程度)。
特別遊技状態中は、特別遊技開始時からの前半動作として第1の回転ドラム81及び第2の回転ドラム82は停止する。従って、流入した複数の遊技球は転動部(床板部材33c上)で待機することとなる。なお、床板部材33cは、特別遊技状態中は常に作動して閉状態となっている。
カウントセンサの検知に基づく入賞カウントが5個となるか、若しくは、10回可動部材332,332が開閉するかした場合には特別遊技状態中の後半動作の開始となり、第1の回転ドラム81が低速で回転を開始する。一方、第2の回転ドラム82は後半動作が開始されても回転せずに、少しでも吸着の邪魔をしないようになっている。すなわち、第2の回転ドラム82が回転した場合に、停止している場合に比較して転動部上の遊技球を磁石83が吸着しずらい状態となる。従って、第2の回転ドラム82を停止しておくことにより、磁石83に遊技球が吸着されやすくなり、特別入賞領域32bに遊技球が入賞する可能性が高まる。そして、特別入賞領域32bに入賞することにより、特別遊技が継続されるので、特別遊技の継続率が高まることになる。
後半動作開始時には、転動部に5個の遊技球が貯留される可能性が極めて高く、また、転動部は5個の遊技球が左右方向に並んで貯留される構造となっているので、第1の回転ドラム81が回転を開始した場合に、その中央の第1の磁石83aに遊技球が吸着される可能性がかなり高く、次のラウンド(特別遊技)に高い確率で継続することとなる。
なお、第1の回転ドラム81は、特別遊技中の後半動作開始時に回転を始めた後に、最初に第1の磁石83aが(第3の磁石83cとともに)転動部上の遊技球を吸着する位置を通過するようになっている。すなわち、高い確率で転動部(床板部材33c)上に左右に遊技球が5個ならんだ状態(この状態で、中央となる遊技球は、第1の磁石83aとほぼ同じ左右位置となっている)で、最初に第1の磁石83aが通過すると、高い確率で第1の磁石83aに吸着される位置に遊技球が存在し、高い確率で第1の磁石83aが遊技球を吸着することになる。このような動作をするために、特別遊技の前半動作として、第1の回転ドラム81が停止する際に、第2の磁石83bが転動部上の遊技球を吸着可能な位置を通過した後で、かつ、第1の磁石83aが転動部上の遊技球を吸着可能な位置を通過する前となる規定位置で第1の回転ドラム81を停止するようになっている。
なお、この例では、特別遊技状態が発生した場合に、ラウンド継続回数を選択する機能を備えていないが、例えば、変動入賞装置3に表示装置(ディスプレイ)を備え、特別遊技状態の発生時に表示装置で「1」、「7」、「15」の図柄を決定するような変動表示ゲームを行い、停止表示された図柄でラウンド継続回数を決定するようにしても良い。この場合、決定されたラウンドまでは上述の動作を行い、当該ラウンドに達した場合には、ラウンド遊技開始時点から各回転ドラム81,82の回転を開始(この場合始動遊技時と同様の動作)する。但し誘導部材39,39の動作は行わない。従って、決定されたラウンド以降では継続率がかなり低下することとなるが、中央の第1の磁石83aに遊技球が吸着すれば次のラウンドに継続する可能性はある。
そして、特別遊技中に揚送装置8に揚送された遊技球が特別入賞領域32bに入賞した場合は、可動部材332,332が18回動作する前や変動入賞装置3に遊技球が10個入賞する前であっても、次ぎのラウンド(特別遊技)に移行し、上述した規定位置で第1の回転ドラム81が停止して、上述の動作が繰り返されることになる。そして、例えば、特別遊技が15ラウンド行われるか、もしくは、その前に特別遊技(1ラウンド)中に特別入賞領域32bに遊技球が入賞しなかった場合に、特別遊技状態が終了し、通常遊技状態となる。
以上のようなパチンコ遊技機100によれば、遊技球を揚送する回転ドラムを、遊技球を吸着する第1の回転ドラム81と、第1の回転ドラム81の外側に配置された第2の回転ドラム82との2重構造にし、かつ、第1の回転ドラム81の吸着手段(磁石83)が第2の回転ドラム82を介して遊技球を吸着可能として、第2の回転ドラム82の表面上で遊技球が吸着された状態のまま、当該第2の回転ドラム82を該第1の回転ドラム81と異なる回転態様で回転させながら当該遊技球を揚送可能に構成したので、揚送される遊技球と、外側の第2の回転ドラム82の回転により変化する表面の表示とにより従来にない興趣性の高い揚送態様を実現できる。
すなわち、見かけ上遊技球を吸着している回転ドラム(第2の回転ドラム82)が、遊技球とは異なる動き、すなわち、遊技球の移動方向と逆方向に動いたり、同方向でも回転速度が異なるように動いたりすることになり、このような回転ドラムと遊技球の奇異な動きにより、極めて興趣の高い動作を見せることができる。また、遊技球を吸着して、遊技球の移動速度に対応する第1の回転ドラム81の回転速度に対して、表示を有する第2の回転ドラム82の回転速度を遅くしたり、さらに回転方向を逆にしたりすることで、上から下に移動する遊技球に対して、第2の回転ドラム82の表示を移動する遊技球が通り過ぎていく背景とすることができる。例えば、第2の回転ドラム82に、遊技球の路とその周囲の情景を描いた場合に、遊技球が道を通過している状態を表現することができ、第1の回転ドラム81に吸着されて第2の回転ドラム82の表面上を周方向に移動する遊技球と、第2の回転ドラム82の表面上の表示とにより興趣性の高い表現を行うことができる。
また、吸着手段を有する第1の回転ドラム81の外側を第2の回転ドラム82が覆うと共に、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とが異なる回転態様で回転することから、遊技者は、直接吸着手段(磁石83)を見ることができないとともに、第2の回転ドラム82の表面上の表示に対する第1の回転ドラム81の吸着手段(磁石83)の位置が変化することから、第2の回転ドラム82の表面上の表示から吸着手段の位置を推測することもできない。従って、可動部材332,332が開状態となって変動入賞装置の凹室32に遊技球が流入した際に、第1の回転ドラム81の吸着手段が流入した遊技球を吸着する回転位相となっているか否かを遊技者が予想することができず、遊技者は変動入賞装置に流入した遊技球に対して常に期待感を持つことができる。
また、第2の回転ドラム82を一方端側が開放した有底筒状(もしくは有蓋筒状)とし、第2の回転ドラム82の開放端側から第1の回転ドラム81を挿入した状態とし、例えば、第2の回転ドラム82の開放端側に第1の回転ドラム81を回転させる電気的駆動源(第1のモータ811)を配置して、第1の回転ドラム81に接続し、第2の回転ドラム82の閉塞端側に第2の回転ドラム82を回転させる電気的駆動源(第2のモータ821)を配置することで、互いに異なる回転態様で回転可能な回転ドラムの2重構造を効率よく確実に実現することができる。そして、二つの電気的駆動源によりそれぞれ第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とを個々に独立して回転させることで、各回転ドラム81,82を各々独立して確実に異なる回転態様で回転可能とすることができる。
また、上述のような構成の場合に、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82とがそれぞれ電気的駆動源に接続された側の端部だけが支持される片支持の状態となると考えられるが、例えば、第1の回転ドラム81の電気的駆動源に接続される側とは反対の端部を、第2の回転ドラム82の電気的駆動源に接続された端部もしくは第2の回転ドラム82を回転させる電気的駆動源の回転軸に回転可能に軸受や回転可能なジョイント(スイベル、ロータリー、ユニバーサル等)等により接続し、第2の回転ドラム82の電気的駆動源に接続される側とは反対の端部を、第1の回転ドラム81の電気的駆動源に接続された端部もしくは第1の回転ドラム81を回転させる電気的駆動源の回転軸に回転可能に軸受や回転可能なジョイント等により接続することで、両支持の状態として、安定した状態に第1及び第2の回転ドラム81,82を回転させることができる。
次ぎに、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態のパチンコ遊技機100は、第2の回転ドラム82に障害突起825,826(突起部)を設けた以外は、第1の実施形態と同様の構成を有するものである。
図11に示すように、第2の実施形態のパチンコ遊技機100の第2の回転ドラム82の円筒体82a上に第1の障害突起825(突起部)と、第2の障害突起826,826(突起部)とが設けられている。
第1の障害突起825は、第2の回転ドラム82(円筒体82a)の外周面の軸方向に沿った左右の中央となる位置に形成されている。また、第1の障害突起825は、第1の回転ドラム81の第1の磁石83aの位置に対応する第2の回転ドラム82の位置に形成されており、第1の磁石83aに吸着された遊技球が第2の回転ドラム82の外周上を移動した際の移動軌跡上に第1の障害突起825が形成されている。従って、第1の回転ドラム81の第1の磁石83aに吸着された遊技球が、第2の回転ドラム82の外周上を移動している際に、第2の回転ドラム82の第1の障害突起825に接触する可能性がある。そして、第1の磁石83aに吸着された遊技球が第1の障害突起825に接触すると、第1の磁石83aとともに移動する遊技球の移動が遮られ、第1の磁石83aだけが移動してしまい、第1の磁石83aから遊技球が引き剥がされる状態となる。すなわち、第1の障害突起825は、吸着された遊技球の吸着状態を解除可能となっている。
そして、第1の磁石83aから引き剥がされた遊技球は、例えば、第2の回転ドラム82の外周面上から転動部となる前床板338、床板部材33c上に落ちることになる。なお、遊技球が第2の回転ドラム82の上端となる部分を越えていた場合には、転動部の反対側となる球離脱板339上に流下する可能性もある。
始動遊技中に遊技球が引き剥がされて転動部上に流下した場合には、第1の回転ドラム81の磁石83に吸着される前に、転動部となる床板部材33cが動作して開状態となり、下部一般入賞領域32cに遊技球が落下してしまう可能性が高く、特別入賞領域32bへの入賞の可能性がなくなってしまう。
第2の障害突起826,826は、第2の回転ドラム82(円筒体82a)の外周面の軸方向に沿った左右の中央となる位置より左右の外側にそれぞれ形成されている。また、第2の障害突起826,826は、第1の回転ドラム81の第2の磁石83b,83bの位置に対応する第2の回転ドラム82の位置に形成されており、第2の磁石83b,83bに吸着された遊技球が第2の回転ドラム82の外周上を移動した際の移動軌跡上に第2の障害突起826,826が形成されている。従って、第1の回転ドラム81の第2の磁石83b,83bに吸着された遊技球が、第2の回転ドラム82の外周上を移動している際に、第2の回転ドラム82の第2の障害突起826,826に接触する可能性がある。そして、第2の磁石83b,83bに吸着された遊技球が第2の障害突起826,826に接触すると、第2の磁石83b,83bとともに移動する遊技球の移動が遮られ、上述の場合と同様に、第2の磁石83b,83bから遊技球が引き剥がされる状態となる。すなわち、第2の障害突起826,826は、吸着された遊技球の吸着状態を解除可能となっている。そして、剥がされた遊技球は、例えば、転動部上に落ちることになる。
なお、第2の磁石83b,83bに吸着された遊技球が第2の障害突起826,826に接触する前に、誘導部材39,39に誘導されれば、その後に、第2の磁石83b,83bと第2の障害突起826,826とが重なるような配置となっても、既に、遊技球は、第2の障害突起826,826より中央側に移動しているので、第2の障害突起826,826に妨げられることなく、特別入賞領域32bに入賞する可能性がある。
また、この例において、第1の障害突起825と、第2の障害突起826,826とは、第2の回転ドラム82の外周面上で回転方向(円周方向)に180度ずれた位置に配置されているが、180度以外の角度でずれた状態に配置されていても良いし、第2の回転ドラム82の軸方向に沿って一直線に並んで配置されていても良い。また、二つの第2の障害突起826,826は、第2の回転ドラム82の軸方向に沿って左右に並んで配置された状態としているが、これらが回転方向にずれていても良い。
以上のような第2の実施形態のパチンコ遊技機100は、第2の回転ドラム82の表面に、吸着された遊技球の吸着状態を解除可能な突起部(第1の障害突起826,826)を形成したものである。
このようなパチンコ遊技機100によれば、第1の回転ドラム81に吸着された遊技球が、下から上の所定位置に揚送される間に、第2の回転ドラム82の表面に形成された突起部(第1の障害突起825、第2の障害突起826,826)により吸着を解除されて落とされる可能性がある。
従来は、回転ドラムが1重であったため、遊技球が吸着さえすれば、揚送される構成であったため、遊技者の興味は遊技球が吸着されるか否かの1点に集中してしまい興趣を持続することができないが、本発明では吸着されても遊技球が落とされる可能性があり、遊技内容が多彩化するし、吸着された後も一定の緊張感を出すことができ、しかも遊技球が落とされる分、吸着率を高めることができるので興趣を向上させることができる。
なお、特別入賞領域32bへの入賞確率を突起部がない場合と同じとするためには、突起部により遊技球を特別入賞領域32bへ揚送できる確率が減少した分を補うために、遊技球が第1の回転ドラム81に吸着される確率(吸着率)を増加させる必要があり、上述のように遊技球が落とされる分だけ吸着率を高めることになる。従って、吸着された遊技球が落とされることにより遊技者が落胆するとしても、遊技球が落とされるかもしれないという緊張感と、より多くの遊技球が回転ドラムに吸着することによる期待感の向上とから、遊技者の興趣を高めることができる。
また、吸着された遊技球を落とすために第2の回転ドラム82とは別に、第2の回転ドラム82から独立した状態の障害部材(例えば、第2の回転ドラム82の横から障害物を突き出す等)を設けることも考えられるが、このようにした場合、変動入賞装置3の構造が複雑化したり大型化したりしてしまうといった問題点があったが、第2の回転ドラム82に突起部を設けるだけで、上記機能を実現できる。
また、第2の回転ドラム82の表面に描かれた絵等の表示と突起部を関連づけることができるので、例えば、表面に描かれた道に沿って遊技球が揚送されている途中で石を模した突起部に進路を邪魔されて遊技球が下に落ちてしまうといった、揚送態様の一部に吸着の解除機能を何ら違和感なく含ませることができ、興趣性を高められる。これは、回転ドラムを2重にしたことによる特異な効果である。
次ぎに、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態のパチンコ遊技機100は、第1の回転ドラム81に第1〜第3の磁石83a〜83cに代えて、吸着手段である磁石83として、吸着された遊技球が吸着された状態で第1の回転ドラム81の左右方向に移動可能に左右に延設された第4の磁石83dを有するものとし、第2の回転ドラム82に第4の磁石83dに吸着された遊技球を左右方向に移動させることが可能な位置移動突起827,828(位置移動突起部)を設けたこと以外は、第1の実施形態と同様の構成を有するものである。
図12に示すように、第3の実施形態のパチンコ遊技機100の第1の回転ドラム81には、第1の実施形態と同様に、第1の回転ドラム81の円筒体81aの全長に渡って左右に延在する溝部818,819(図8、図9参照)が形成されている。そして、溝部818,819には、溝部818,819に対応して左右に長尺な第4の磁石83d,83dが取り付けられている。
第4の磁石83d,83dは、例えば、第1実施形態の左右の第2の磁石83b,83bとをつないだ長さと配置もしくは、第1実施形態の左右の第3の磁石83c,83cとをつないだ長さと配置となっており、第4の磁石83dの中央に吸着した遊技球は、特別入賞領域32bに入賞し、遊技球の吸着位置が第4の磁石83dの中央から離れれば離れるほど、特別入賞領域32bへの入賞率が下がるようになっている。
また、第2の回転ドラム82の円筒体82a上に第1の位置移動突起827,827(位置移動突起部)と、第2の位置移動突起828,828(位置移動突起部)とが設けられている。
第1の位置移動突起827,827は、第2の回転ドラム82(円筒体82a)の外周面に間に遊技球1個分より僅か広い間隔を開けて左右に二つ形成されると共に、第1の位置移動突起827,827が第2の回転ドラム82の前面側に配置された状態で、下から上に向かうにつれて第2の回転ドラム82の中央に寄るように斜めに形成されている。すなわち、左の第1の位置移動突起827は、下端部から上端部に向かうにつれて左(外側)から右(中央側)に斜めに配置され、右の第1の位置移動突起827は、下端部から上端部に向かうにつれて右(外側)から左(中央側)に斜めに配置されている。また、これら左右の第1の位置移動突起327,327の間の位置が、第1の実施形態の第1の磁石83aの位置に対応しており、第4の磁石83dに吸着された遊技球が、第2の回転ドラム82の外周面の左右の第1の位置移動突起327,327の間を通過した場合に、特別入賞領域32bに入賞するようになっている。
また、第1の回転ドラム81の第4の磁石83dに吸着された遊技球が、第4の磁石83dの中央より左右にある状態で、第2の回転ドラム82の外周上を移動している際に、第2の回転ドラム82の第1の位置移動突起827,827に接触する可能性がある。そして、第4の磁石83dに吸着された遊技球が第1の位置移動突起827,827に接触すると、斜めに配置された第1の位置移動突起827,827の傾斜に沿って、第1の回転ドラム81の第4の磁石83dに吸着された遊技球が左右に延在する第4の磁石83dに吸着された状態で、中央側に移動させられることになる。そして、位置を移動させられた遊技球は、左右の第1の位置移動突起827,827の間を通過し、特別入賞領域32bに入賞することになる。
すなわち、第1の位置移動突起827,827は、第4の磁石83dに吸着された遊技球を特別入賞領域32bに誘導するようになっており、第4の磁石83dに吸着された遊技球が揚送中に第1の位置移動突起827,827に接触すれば、特別入賞領域32dに入賞させられることになる。なお、第1の位置移動突起827,827は、遊技球を特別入賞領域32dに確実に誘導するものでなくても良く、例えば、左右の第1の位置移動突起827,827の間隔を広くして、遊技球が特別入賞領域32dに入賞する確率を高めるものであっても良い。なお、第1の実施形態で説明したように、特別入賞領域32bと上部一般入賞領域32a,32aとは、凹室32の上部において、左右方向に隣設されており、第1の回転ドラム81に吸着された遊技球の左右位置により、特別入賞領域32bと上部一般入賞領域32a,32aとの入賞確率が異なるようになっている。
第2の位置移動突起828,828は、第2の回転ドラム82(円筒体82a)の外周面に、間に遊技球1個分より僅か広い間隔を開けて左右に二つ形成されると共に、第2の位置移動突起828,828が第2の回転ドラム82の前面側に配置された状態で、下から上に向かうにつれて第2の回転ドラム82の左右の中央から離れるように斜めに形成されている。すなわち、左の第2の位置移動突起828は、下端部から上端部に向かうにつれて右(中央側)から左(外側)に斜めに配置され、右の第2の位置移動突起828は、下端部から上端部に向かうにつれて左(中央側)から右(外側)に斜めに配置されている。また、これら左右の第2の位置移動突起328,328の間の位置が、第1の実施形態の第1の磁石83aの位置に対応しており、第4の磁石83dに吸着された遊技球が、第2の回転ドラム82の外周面の左右の第2の位置移動突起328,328の間を通過した場合に、特別入賞領域32bに入賞するようになっている。
また、第1の回転ドラム81の第4の磁石83dに吸着された遊技球が、第4の磁石83dの中央より左右にある状態で、第2の回転ドラム82の外周上を移動している際に、第2の回転ドラム82の第2の位置移動突起828,828に接触する可能性がある。そして、第4の磁石83dに吸着された遊技球が第2の位置移動突起828,828に接触すると、斜めに配置された第2の位置移動突起828,828の傾斜に沿って、第1の回転ドラム81の第4の磁石83dに吸着された遊技球が左右に延在する第4の磁石83dに吸着された状態で、中央側から外側に移動させられることになる。そして、位置を移動させられた遊技球は、左右の第2の位置移動突起828,828のうちの一方の外側を通過し、誘導部材39,39に誘導されない限り、上部一般入賞領域32a,32aに入賞し、誘導部材39,39に誘導されても、低い確率でしか特別入賞領域32bに入賞しないようになっている。
すなわち、第2の位置移動突起828,828は、第4の磁石83dに吸着された遊技球を上部一般入賞領域32aに誘導するようになっている。なお、第4の磁石83dの中央、すなわち、第2の位置移動突起828,828の間を通過可能な位置に吸着された遊技球は、第2の位置移動突起828,828に接触せずに、特別入賞領域32bに入賞もしくは高い確率で入賞するようになっている。
以上のような第3の実施形態のパチンコ遊技機100において、凹室32の上部には、前記特別入賞領域32bと一般入賞領域32a,32aが左右方向に隣設されており、第1の回転ドラム81の吸着手段(第4の磁石83d)を、左右方向に延設することで、吸着されている遊技球が左右方向に移動可能に構成し、第2の回転ドラム82の表面に、吸着されている遊技球の左右方向の位置を移動可能な位置移動突起部(第1の位置移動突起827,827、第2の位置移動突起828,828)を形成している。
従って、第1の回転ドラム81に左右に移動可能(吸着した状態で移動可能)に吸着した遊技球が、第2の回転ドラム82の表面の位置移動突起部(第1の位置移動突起827,827、第2の位置移動突起828,828)に接触した場合に、遊技球の左右位置が変わることになり、左右方向に隣設して配置された特別入賞領域32bと一般入賞領域32a,32aとのうちの一般入賞領域32a,32aに入賞可能な位置に吸着していた遊技球が、揚送過程において、位置移動突起部に接触することで、特別入賞領域32bに入賞可能な位置に移動するように構成することが可能である。また、逆に、特別入賞領域32bに入賞可能な位置に吸着していた遊技球が、揚送過程において、位置移動突起部に接触することで、一般入賞領域32a,32aに入賞可能な位置に移動するように構成することが可能である。
すなわち、従来は、遊技球が回転ドラムのどの磁石に吸着されるかでどの入賞領域に誘導されるかがある程度決まってしまっていたが、この発明では、第2の回転ドラム82に形成された位置移動突起部により、中央から外れた位置に吸着された遊技球(すなわち、特別入賞領域32bに誘導され難い遊技球)を中央(特別入賞領域32bに入賞し易い位置)に誘導したり、逆に、中央近傍位置に吸着された遊技球を端側に移動したりできるので、遊技球が回転ドラムに吸着された後でも興趣の高い遊技を継続できる。
また、上記遊技球を移動する機能を備えることにより、その邪魔される遊技球分(特別入賞領域32bに入賞しやすい位置から入賞し難い位置に誘導された遊技球分)、回転ドラムへの遊技球の吸着率を高めることができるので、遊技者の期待感を高めることができる。
また、遊技球の位置を移動させるために他の部材(第2の回転ドラム82に対して独立した部材)を備える必要なく、変動入賞装置3の構造が複雑化したり大型化したりすることなく、第2の回転ドラム82自体で上記効果を得ることができる。
第1及び第2の位置移動突起827,828は対向(180度)して設けられ、第4の磁石83dも第1の回転ドラム81に対向して2個設けられる。しかし、この配置以外の配置でも良い。
次ぎに、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態のパチンコ遊技機100は、第2の回転ドラム82に、第1の回転ドラム81に取り付けられた吸着手段としての磁石83の遊技球に作用する磁力を互いに異ならせた複数の領域として、ノーマルゾーン82gとチャンスゾーン82hとを設けた以外は、第1の実施形態と同様の構成を有するものである。
図13に示すように、第2の回転ドラム82(円筒体82a)には、第1の回転ドラム82の磁石83(第1〜第3の磁石83a〜83c)の遊技球に作用する磁力を異ならせてノーマルゾーン82gとチャンスゾーン82hとが、例えば、図13(A)及び図13(B)に示すように、円周方向に180度毎区切られた状態となっている。従って、第1の回転ドラム82の半周分がノーマルゾーン82gとされ、残りの半周分がチャンスゾーン82hとされている。なお、図13(C)及び図13(D)に示すように、ノーマルゾーン82gとチャンスゾーン82hとが90度毎に区切られて交互に配置されているものとしても良い。また、上述のように磁力を異ならせて領域を三種類以上としても良いし、180度、90度以外の角度で区切るものとしても良い。また、ノーマルゾーン82gとチャンスゾーン82hとは、色や柄や絵により識別可能となっている。
そして、この例においては、第2の回転ドラム82のノーマルゾーン82gにおける肉厚に対してチャンスゾーン82hにおける肉厚が薄く形成されるとともに、ノーマルゾーン82gの外周面の方が、チャンスゾーン82hの外周面より中心からの距離が遠くなっており(チャンスゾーン82hに対してノーマルゾーン82gが凸となっている)、ノーマルゾーン82gの外周面から第1の回転ドラム81の磁石83までの距離が、チャンスゾーン82hの外周面から第1の回転ドラム81の磁石83までの距離より遠くなっている。これにより、第1の回転ドラム81の磁石83と遊技球との間に第2の回転ドラム82のノーマルゾーン82gが介在した場合には、チャンスゾーン82hが介在した場合よりも遊技球に作用する磁力が弱められることになる。すなわち、ノーマルゾーン82gは、遊技球に対する磁力を弱めて、遊技球に対する磁力が弱い領域となり、チャンスゾーン82hは、遊技球に対する磁力をあまり弱めず、遊技球に対する磁力が強い領域となる。
従って、転動部である床板部材33c上の遊技球を、第1の回転ドラム81の磁石83が吸着するタイミングとなった際に、第1の回転ドラム81の磁石83と遊技球との間にチャンスゾーン82hが介在した場合には、ノーマルゾーン82gが介在した場合よりも高い確率で、第1の回転ドラム81の磁石83に遊技球が吸着されることになる。
また、揚送装置8により遊技球を揚送している際に、第1の回転ドラム81の磁石83と遊技球との間にノーマルゾーン82gが介在した状態となると、チャンスゾーン82hが介在した場合よりも高い確率で遊技球が脱落することになる。
これにより、転動部上に遊技球がある場合に、第2の回転ドラムの遊技球に臨む外周面がノーマルゾーン82gとなるかチャンスゾーン82hとなるかを興味を持って遊技者が見ることになり、興趣が高められることになる。また、転動部上に遊技球がある場合に、第2の回転ドラムの遊技球に臨む外周面がノーマルゾーン82gとなっても、遊技球が第1の回転ドラム81に吸着される可能性があるとともに、転動部上に遊技球がある場合に、第2の回転ドラムの遊技球に臨む外周面がチャンスゾーン82hとなっても、第1の回転ドラム81の磁石83が遊技球に臨む位置となっていなければ、遊技球は吸着されないので、転動部上に遊技球がある場合に、第2の回転ドラムの遊技球に臨む外周面がノーマルゾーン82gとなっても、遊技者の興味が完全になくなってしまうようなことがない。
なお、ノーマルゾーン82gとチャンスゾーン82hとの境は、テーパ形状となっていて、遊技球が第2の回転ドラム82の表面上でノーマルゾーン82gとチャンスゾーン82hとの境を通過する際に、遊技球が全て脱落することを防止しているが、ノーマルゾーン82gとチャンスゾーン82hとの境をテーバ状ではなく段差として、遊技球が脱落し易いようにしても良い。
なお、第2の回転ドラム82に遊技球に作用する磁力が強い領域と弱い領域とを形成する際に、上述の肉厚の違いや、磁石からの距離の違いだけではなく、第2の回転ドラム82の材質を領域毎に磁力を透過しやすいものと、透過し難いものとに異なるものとしても良い。また、第2の回転ドラム82の形状や肉厚や材質等を変更せずに、例えば、第2の回転ドラム82の磁力が弱くなる領域には、磁力を弱める遮蔽部材(シート)を貼付するものとしも良いし、第2の回転ドラム82に磁石の磁束の流れを変更するヨークとして作用する部材を取り付けることにより、第2の回転ドラム82上の遊技球に対して磁力が強く作用する領域と、磁力が弱く作用する領域とを形成するようにしても良い。
このような第4の実施形態のパチンコ遊技機100において、吸着手段は、磁石83により構成され、第2の回転ドラム82には、当該第2の回転ドラム82外側の遊技球に対する磁力の強さを異ならせた複数の領域(ノーマルゾーン82g、チャンスゾーン82h)が形成されている。
従って、第2の回転ドラム82の回転位置で、磁力が変化することとなり、遊技球の揚送態様を多彩にすることができ興趣が向上する。すなわち、可動部材332,332が開状態となって変動入賞装置3に遊技球が流入した場合に、第1の回転ドラム81の回転位相だけではなく、第2の回転ドラム82の回転位相によっても、遊技球が吸着されやすい時期と吸着されがたい時期とを発生させることができ、かつ、遊技球の揚送途中で、遊技球が脱落しやすい時期と脱落しずら時期とを発生させることができ、遊技球の揚送態様を多彩にすることができる。
また、磁力の影響を、他の装置(回転ドラムとは別の独立した装置)等を備えることなく、第2の回転ドラム82により確実に変化させることができる。さらに、例えば、第2の回転ドラム82に描かれた絵等と磁力の変化を関連づけることができ、興趣が向上する。例えば、第2の回転ドラム82の表面の表示を道路を示すものとし、遊技球に対して磁力が強く作用する領域は、オンロードを示す絵とし、遊技球に対して磁力が弱く作用する領域はオフロードを示す絵とするなどが挙げられる。
本発明の遊技機は、以上のようなパチンコ遊技機100に限られるものではなく、例えば、第1の実施形態では、第2の回転ドラム82を第1の回転ドラム81とは逆方向に回転させていたが、第2の回転ドラム82を第1の回転ドラム81と同方向で回転させるものとすると共に、第1の回転ドラム81とは回転速度を異ならせて回転させても良い。
この場合、第2の回転ドラム82の回転速度を第1の回転ドラム81よりも遅くすれば、第1の実施形態と同様に、見かけ状遊技球が進む方向とは逆にドラム(第2の回転ドラム82)が回転するようになるが、その速度(遊技球と第2の回転ドラム82との相対速度)を非常にゆっくりにすることができる。
一方、第2の回転ドラム82の回転速度を第1の回転ドラム81よりも速くすれば、遊技球の後方から第2の回転ドラム82に表示された絵が追い越すように進んでくるようになり、これでも興趣が向上する。例えば、第2実施形態のような障害突起825,826を設けた場合には、遊技球と障害突起825,826とが追いかけっこをしている状態となるので、非常に興趣が向上する。すなわち、遊技者は、遊技球が障害突起825,826に追い越されて脱落する前に、誘導部材39,39の位置に達したり、特別入賞領域32bに入賞が確定する位置に達するかどうかをスリルを持って見ることができ、興趣が向上する。
また、第2の回転ドラム82と遊技球との回転方向を切り替え(第2の回転ドラム82の回転方向を切り替え)たり、回転速度を切り替え(第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82の相対速度を切り替え)たりしてもよい。
さらに、遊技球と第2の回転ドラム82との回転方向や回転速度の違いにより、吸着率が変化するようにすれば、当該回転方向を変化させることにより遊技内容が多彩化する。なお、基本的には、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82との回転方向が異なるより同じ方が遊技球の吸着率が高くなり、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82との相対速度が低くなれば吸着率が高くなる。
また、以下のような場合に、第1の回転ドラム81と第2の回転ドラム82との回転方向や回転速度を変更することで遊技球の吸着率を変化させることで遊技内容を多彩化することができる。
例えば、第1始動入賞口4,4に入賞した場合の始動遊技と、第2始動入賞口5に入賞した場合の始動遊技とで、遊技球の吸着率を変化させる。また、上述の大当り中の前半動作と後半動作とで遊技球の吸着率を変化させる。また、大当り中のラウンド毎に遊技球の吸着率を変化させる。また、大当り終了後の所定期間(所定回数の始動遊技が行われるまで等)だけ遊技球の吸着率を変化させるなどである。
また、本発明は、前記実施の形態のパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技機にも適用可能である。
さらに、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1の実施形態の遊技機として例示するパチンコ遊技機の遊技盤を示す正面図である。 前記遊技盤に備えられた変動入賞装置を示す正面図である。 前記遊技盤に備えられた変動入賞装置を示す斜視図である。 前記遊技盤に備えられた変動入賞装置を示す斜視図である。 前記遊技盤に備えられた変動入賞装置を示す断面図を含む図面である。 前記変動入賞装置に備えられた揚送装置を示す斜視図である。 前記変動入賞装置に備えられた揚送装置を示す斜視図である。 前記変動入賞装置に備えられた揚送装置を示す分解斜視図である。 前記変動入賞装置に備えられた揚送装置を示す分解斜視図である。 前記揚送装置の動作を説明するための図面である。 本発明の第2の実施形態の前記揚送装置を説明するための図面である。 本発明の第3の実施形態の前記揚送装置を説明するための図面である。 本発明の第4の実施形態の前記揚送装置を説明するための図面である。
符号の説明
100 パチンコ遊技機(遊技機)
3 変動入賞装置
32 凹室
32a 一般入賞領域
32b 特別入賞領域
33c 床板部材(転動部)
332 可動部材
338 前床板(転動部)
8 揚送装置(揚送手段)
81 第1の回転ドラム
811 第1のモータ(電気的駆動源)
82 第2の回転ドラム
82g ノーマルゾーン(領域)
82h チャンスゾーン(領域)
821 第2のモータ(電気的駆動源)
825 第1の障害突起(突起部)
826 第2の障害突起(突起部)
827 第1の位置移動突起(位置移動突起部)
828 第2の位置移動突起(位置移動突起部)
83 磁石(吸着手段)
83a 第1の磁石(吸着手段)
83b 第2の磁石(吸着手段)
83c 第3の磁石(吸着手段)
83d 第4の磁石(吸着手段)

Claims (5)

  1. 一般入賞領域および特別入賞領域を有する凹室を形成すると共に開状態と閉状態とに変換可能な可動部材を備えた変動入賞装置を備え、
    始動条件の成立に基づき前記変動入賞装置の可動部材を所定態様で前記開状態に変換する補助遊技を実行し、該補助遊技の結果として前記変動入賞装置へ受け入れられた遊技球が前記特別入賞領域へ入賞した場合に該変動入賞装置の可動部材を前記所定態様よりも有利な特定態様で前記開状態に変換する特別遊技を実行し、当該特別遊技の実行により該変動入賞装置へ受け入れられた遊技球が該特別入賞領域へ入賞した場合には該特別遊技を所定の上限数の範囲内で繰り返して実行するようにした遊技機において、
    前記変動入賞装置は、
    前記凹室の下部に前記可動部材の開状態への変換により受け入れられた遊技球が転動する転動部を配設する一方、前記凹室の上部に前記特別入賞領域を配設し、前記転動部の遊技球を前記特別入賞領域に揚送可能な揚送手段を備え、
    前記揚送手段は、
    左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成され、前記転動部の遊技球を吸着する吸着手段を有すると共に、該吸着した遊技球を回転動作により前記特別入賞領域に揚送可能な第1の回転ドラムと、
    左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成され、表面に所定の表示を付すと共に、前記第1の回転ドラムの外面所要範囲を覆う状態で、当該第1の回転ドラムの外側に配設された第2の回転ドラムと、
    を備え、前記第1の回転ドラムの吸着手段により前記第2の回転ドラムの表面上で遊技球を吸着可能に構成すると共に、前記第1の回転ドラムと第2の回転ドラムとを異なる回転態様で回転可能に構成し、
    前記第2の回転ドラムの表面上で遊技球が吸着された状態のまま、当該第2の回転ドラムを該第1の回転ドラムと異なる回転態様で回転させながら当該遊技球を揚送可能に構成したことを特徴とする遊技機。
  2. 前記揚送手段は、
    一方端側が開放した円筒形に形成された第2の回転ドラムの内部に、前記吸着手段としての磁石を外周面に配設した第1の回転ドラムを挿入すると共に、当該揚送手段の左右各々に前記第1及び第2の回転ドラムを回転させる電気的駆動源を配設することで、当該第1の回転ドラム及び第2の回転ドラムを独立して回転可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第2の回転ドラムの表面に、吸着された遊技球の吸着状態を解除可能な突起部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記凹室の上部には、前記特別入賞領域と一般入賞領域が左右方向に隣設されており、
    前記第1の回転ドラムの吸着手段を、左右方向に延設することで、吸着されている遊技球が左右方向に移動可能に構成し、
    前記第2の回転ドラムの表面に、吸着されている遊技球の左右方向の位置を移動可能な位置移動突起部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  5. 前記吸着手段は、磁石により構成され、
    前記第2の回転ドラムには、当該第2の回転ドラム外側の遊技球に対する磁力の強さを異ならせた複数の領域を形成したことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の遊技機。
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