JP2005084736A - ストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置 - Google Patents

ストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005084736A
JP2005084736A JP2003312956A JP2003312956A JP2005084736A JP 2005084736 A JP2005084736 A JP 2005084736A JP 2003312956 A JP2003312956 A JP 2003312956A JP 2003312956 A JP2003312956 A JP 2003312956A JP 2005084736 A JP2005084736 A JP 2005084736A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stock
exercise
price
loan
scenario
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003312956A
Other languages
English (en)
Inventor
Mineyasu Furuse
峰泰 古瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Future Information Technology and Systems Co Ltd
Original Assignee
Japan Future Information Technology and Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Future Information Technology and Systems Co Ltd filed Critical Japan Future Information Technology and Systems Co Ltd
Priority to JP2003312956A priority Critical patent/JP2005084736A/ja
Publication of JP2005084736A publication Critical patent/JP2005084736A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Abstract

【課題】ストックオプションの権利行使者の労力や、価格変動リスクを低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うこと。
【解決手段】ストックオプションの権利行使条件を設定し、権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較し、時価が売却希望価格以上になった場合、権利行使条件に基づいて、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のシナリオを外部システム(名義書換代理人システム(30)、証券会社システム(40)、融資銀行システム(60)等)と連携をとり実行する。
【選択図】 図1


Description

本発明は、ストックオプションの権利行使に用いて好適なストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置に関するものであり、特に、ストックオプションの権利行使者の労力や、価格変動リスクを低減させることができ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置に関するものである。
近年、株式会社においては、毎月の給与及び賞与に加えて第三の報酬といわれるストックオプション(自社株購入権)制度が普及しつつある。
ストックオプションとは、当該株式会社等(当該株式会社、当該株式会社の子会社や関連会社、社外協力会社等をいう。以下、同じ)の役職者や従業員等に対して付与される権利であって、将来において自社株式を予め決定された価格(権利行使価格)で取得できる権利である。
すなわち、ストックオプション制度において、一定の権利行使期間内に株価が権利行使価格を上回った場合、ストックオプションの権利行使者は、自社株式を購入し、株式市場で売却することによってキャピタルゲインを得られるのである。
例えば、権利行使者Aは、自社株式を1万円で1000株購入する権利を付与されたものとする。その後、株価が3万円に上昇し、権利行使者Aが1000株分の権利行使をして自社株を1000万円(1万×1000株)で取得した後、即時に3000万(3万×1000株)で売却した場合、権利行使者Aは、2000万円(3000万円−1000万円)のキャピタルゲインを得ることができる。
このように、ストックオプション制度は、権利行使者に対するキャピタルゲインが株価の上昇に連動して上昇することから、株価に対する意識が高まり、業績向上への勤労意識向上をもたらすのである。
図33は、従来のストックオプションの権利行使時の流れを説明する図である。同図において、権利行使者は、行使代金を発行会社が指定する銀行の口座に払い込み、発行会社の事務局に権利行使を申し込むと(a)、発行会社は、名義書換代理人に新株発行を指示する(b)。
ここで、名義書換代理人は、株式の購入者が株主になる為の名義書換等の手続きを株式の発行会社(株式会社)に代わって行う役割を担い、発行会社に指定された信託銀行などがこれにあたる。
そして、名義書換代理人から証券会社へ新株券が送付されると(c)、権利行使者は、新株券が入庫されたことを確認し、証券会社に新株券の売却を指示する(イ)。
権利行使者は、売却約定が成立すると、証券会社に対して売却代金を権利行使者取引銀行の口座に振り込むように指示する(ロ)。証券会社は、売却代金を権利行使者取引銀行の口座へ振り込む(ハ)。これにより、権利行使者は、売却代金と行使代金との差額をキャピタルゲインとして得ることができる。
また、権利行使時に行使代金を自前で用意できない場合には、権利行使前に、権利行使者が融資銀行から行使代金の融資を受ける等の方法が採られる。この場合、権利行使者が融資銀行に対して融資を申し込むと(A)、融資銀行は、融資の可否に関する審査を行う。そして、融資が決定されると、融資銀行により、権利行使者名義の口座に融資金が入金され、融資が実行されると、権利行使者は、融資金を引き出す(B)。これにより、権利行使者は、資金調達が完了し、権利行使を行える状態となる。
そして、権利行使者は、上述と同様にして、融資された行使代金を発行会社が指定する銀行の口座に払い込み、発行会社の事務局に権利行使を申し込むと(a)、発行会社は、名義書換代理人に新株発行を指示する(b)。権利行使者は、新株券が証券会社の自分名義の口座に入庫されたことを確認してから証券会社に対して売却指示を行う。
以後、上述した流れを経て、売却代金が権利行使者取引銀行に振り込まれると、権利行使者は、融資銀行に融資返済を申し込んだ後(ニ)、権利行使者取引銀行へ融資返済金を融資銀行の口座へ振り込むように指示する(ホ)。これにより、権利行使者取引銀行は、融資銀行の口座へ融資返済金を振り込む(ヘ)。
また、従来においては、ネットワークを介してサーバに接続することにより、ストックオプションの保有状況の閲覧等を行い、発行会社における省力化を図るためのストックオプション管理システムが提案されている(特許文献1)。
特開2002−297886号公報
しかしながら、従来のストックオプション制度においては、権利行使してから実際にキャピタルゲインを得るまでに、権利行使者が複数の相手方に対して異なるタイミングでつぎのように煩雑な手続きを行わなければならず、非常に手間や労力がかかるという問題があった。なお、上述した特許文献1は、発行会社自体の省力化を目的としており、権利行使者の労力を低減するものではない。
(1)権利行使に関する手続き(対発行会社)
(2)融資を受ける手続き(対融資銀行)
(3)権利行使株券を売却する手続き(対証券会社)
(4)融資返済に関する手続き(対融資銀行)
また、従来のストックオプション制度においては、権利行使してから、発行された株券が証券会社に入庫されて売却できる状態になるまでに5〜7営業日を要する。従って、従来では、権利行使をした時点で株価が3万円であっても、5〜7営業日の間に下落し、売却時に株価が1万円になっているという価格変動リスクを権利行使者が抱えることとなり、期待したキャピタルゲインが得られないという問題があった。
そこで、上記価格変動リスクを低減する方法としては、既存の信用取引により、権利行使者が株券を借り、権利行使直後に当該株券を売却することにより、所望のキャピタルゲインを得ておき、名義書換代理人から発行された新株券を貸手に返却する方法が考えられる。
しかしながら、信用取引は、権利行使対象の株式が貸借銘柄に指定されている株式でなければならず、取引経験や金融資産が多い者に限って認められているため、誰でも気軽に利用できるものではなく、ストックオプション制度における価格変動リスクを低減する方法として一般的ではない。
また、より多くのキャピタルゲインを得るためには、株価が高値のときに売却する必要があるため、常に株価をチェックし権利行使のタイミングをうかがうという姿勢が望ましい。
しかしながら、従来においては、権利行使者のほとんどが役職者で多忙であるため、日中に株価をチェックできる状況になく、折角の収益機会を逃しているというケースも想定される。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ストックオプションの権利行使者の労力や、価格変動リスクを低減させることができ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、ストックオプションの権利行使条件を設定する設定工程と、前記権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較する比較工程と、前記時価が前記売却希望価格以上になった場合、所定の条件に基づいて、権利行使に関するシナリオを選択するシナリオ選択工程と、前記シナリオ選択工程で選択されたシナリオを外部システムと連携をとり実行するシナリオ実行工程と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、設定された権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較し、時価が売却希望価格以上になった場合、所定の条件に基づいて権利行使に関するシナリオを選択した後、該シナリオを外部システムと連携をとり実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載のストックオプション権利行使支援方法において、前記所定の条件は、前記設定工程により予め設定された前記権利行使条件であることを特徴とする。
この発明によれば、所定の条件を、予め設定された前記権利行使条件としたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項3にかかる発明は、請求項1または2に記載のストックオプション権利行使支援方法において、前記所定の条件は、前記外部システムと連携をとりながら適宜変更される権利行使条件であることを特徴とする。
この発明によれば、所定の条件を、外部システムと連携をとりながら適宜変更される権利行使条件としたので、状況に応じて行使条件の最適化を図ることができる。
また、請求項4にかかる発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載のストックオプション権利行使支援方法において、前記シナリオは、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のものであることを特徴とする。
この発明によれば、シナリオを、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のものとしたので、様々なシナリオのパターンに対応でき、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項5にかかる発明は、請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法において、前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理を実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項6にかかる発明は、請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法において、前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、前記新株を前記時価で売却するための売却の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、新株を時価で売却するための売却の処理を実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項7にかかる発明は、請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法において、前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却し行使代金を調達するための売却の処理、売却代金により前記新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、貸手から株を借りるための借株の処理、借株を時価で売却し行使代金を調達するための売却の処理、売却代金により新株を取得するための権利行使の処理、新株を貸手に返却するための返却の処理を実行することとしたので、借株売却による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項8にかかる発明は、請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法において、前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システム、証券会社システムおよび融資銀行システムと連携をとり、融資銀行から行使代金の融資を受けるための融資実行の処理と、前記融資された行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記時価で売却するための売却の処理、前記新株の売却代金から前記行使代金を前記融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、融資銀行から行使代金の融資を受けるための融資実行の処理と、融資された行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、新株を時価で売却するための売却の処理、新株の売却代金から行使代金を融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することとしたので、融資による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項9にかかる発明は、請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法において、前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システム、証券会社システムおよび融資銀行システムと連携をとり、貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却し行使代金の一部を調達するための売却の処理、融資銀行から行使代金の残りの融資を受けるための融資実行の処理と、売却代金と融資金額の合計である行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理、前記新株の売却代金から前記融資金額を前記融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、貸手から株を借りるための借株の処理、借株を時価で売却し行使代金の一部を調達するための売却の処理、融資銀行から行使代金の残りの融資を受けるための融資実行の処理と、売却代金と融資金額の合計である行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、新株を貸手に返却するための返却の処理、新株の売却代金から融資金額を融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することとしたので、借株売却および融資による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項10にかかる発明は、請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法において、前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、前記新株を取得する前に貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却するための売却の処理、実際に取得した前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、新株を取得する前に貸手から株を借りるための借株の処理、借株を時価で売却するための売却の処理、実際に取得した新株を貸手に返却するための返却の処理を実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力や、借株売却により価格変動リスクを低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項11にかかる発明は、ストックオプションの権利行使条件を設定する設定工程と、前記権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較する比較工程と、前記時価が前記売却希望価格以上になった場合、所定の条件に基づいて、権利行使に関するシナリオを選択するシナリオ選択工程と、前記シナリオ選択工程で選択されたシナリオを外部システムと連携をとり実行するシナリオ実行工程と、をコンピュータに実行させるためのストックオプション権利行使支援プログラムである。
この発明によれば、設定された権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較し、時価が売却希望価格以上になった場合、所定の条件に基づいて権利行使に関するシナリオを選択した後、該シナリオを外部システムと連携をとり実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項12にかかる発明は、請求項11に記載のストックオプション権利行使支援プログラムにおいて、前記所定の条件は、前記設定工程により予め設定された前記権利行使条件であることを特徴とする。
この発明によれば、所定の条件を、予め設定された前記権利行使条件としたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項13にかかる発明は、請求項11または12に記載のストックオプション権利行使支援プログラムにおいて、前記所定の条件は、前記外部システムと連携をとりながら適宜変更される権利行使条件であることを特徴とする。
この発明によれば、所定の条件を、外部システムと連携をとりながら適宜変更される権利行使条件としたので、状況に応じて行使条件の最適化を図ることができる。
また、請求項14にかかる発明は、請求項11〜13のいずれか一つに記載のストックオプション権利行使支援プログラムにおいて、前記シナリオは、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のものであることを特徴とする。
この発明によれば、シナリオを、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のものとしたので、様々なシナリオのパターンに対応でき、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項15にかかる発明は、前記請求項5〜10のいずれか一つに記載のストックオプション権利行使支援方法をコンピュータに実行させるためのストックオプション権利行使支援プログラムである。
この発明によれば、請求項5〜10のいずれか一つに記載の発明と同様の作用効果を奏する。
また、請求項16にかかる発明は、ストックオプションの権利行使条件を設定する設定手段と、前記権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較する比較手段と、前記時価が前記売却希望価格以上になった場合、所定の条件に基づいて、権利行使に関するシナリオを選択するシナリオ選択手段と、前記シナリオ選択工程で選択されたシナリオを外部システムと連携をとり実行するシナリオ実行手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、設定された権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較し、時価が売却希望価格以上になった場合、所定の条件に基づいて権利行使に関するシナリオを選択した後、該シナリオを外部システムと連携をとり実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項17にかかる発明は、請求項16に記載のストックオプション権利行使支援装置において、前記所定の条件は、前記設定工程により予め設定された前記権利行使条件であることを特徴とする。
この発明によれば、所定の条件を、予め設定された前記権利行使条件としたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項18にかかる発明は、請求項16または17に記載のストックオプション権利行使支援装置において、前記所定の条件は、前記外部システムと連携をとりながら適宜変更される権利行使条件であることを特徴とする。
この発明によれば、所定の条件を、外部システムと連携をとりながら適宜変更される権利行使条件としたので、状況に応じて行使条件の最適化を図ることができる。
また、請求項19にかかる発明は、請求項16〜18のいずれか一つに記載のストックオプション権利行使支援装置において、前記シナリオは、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のものであることを特徴とする。
この発明によれば、シナリオを、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のものとしたので、様々なシナリオのパターンに対応でき、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項20にかかる発明は、請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置において、前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理を実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項21にかかる発明は、請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置において、前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、前記新株を前記時価で売却するための売却の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、新株を時価で売却するための売却の処理を実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項22にかかる発明は、請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置において、前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却し行使代金を調達するための売却の処理、売却代金により前記新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、貸手から株を借りるための借株の処理、借株を時価で売却し行使代金を調達するための売却の処理、売却代金により新株を取得するための権利行使の処理、新株を貸手に返却するための返却の処理を実行することとしたので、借株売却による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項23にかかる発明は、請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置において、前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システム、証券会社システムおよび融資銀行システムと連携をとり、融資銀行から行使代金の融資を受けるための融資実行の処理と、前記融資された行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記時価で売却するための売却の処理、前記新株の売却代金から前記行使代金を前記融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、融資銀行から行使代金の融資を受けるための融資実行の処理と、融資された行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、新株を時価で売却するための売却の処理、新株の売却代金から行使代金を融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することとしたので、融資による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項24にかかる発明は、請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置において、前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システム、証券会社システムおよび融資銀行システムと連携をとり、貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却し行使代金の一部を調達するための売却の処理、融資銀行から行使代金の残りの融資を受けるための融資実行の処理と、売却代金と融資金額の合計である行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理、前記新株の売却代金から前記融資金額を前記融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、貸手から株を借りるための借株の処理、借株を時価で売却し行使代金の一部を調達するための売却の処理、融資銀行から行使代金の残りの融資を受けるための融資実行の処理と、売却代金と融資金額の合計である行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、新株を貸手に返却するための返却の処理、新株の売却代金から融資金額を融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することとしたので、借株売却および融資による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、請求項25にかかる発明は、請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置において、前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、前記新株を取得する前に貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却するための売却の処理、実際に取得した前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理を実行することを特徴とする。
この発明によれば、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、新株を取得する前に貸手から株を借りるための借株の処理、借株を時価で売却するための売却の処理、実際に取得した新株を貸手に返却するための返却の処理を実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力や、借株売却により価格変動リスクを低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
以上説明したように、請求項1、11、16にかかる発明によれば、設定された権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較し、時価が売却希望価格以上になった場合、所定の条件に基づいて権利行使に関するシナリオを選択した後、該シナリオを外部システムと連携をとり実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるという効果を奏する。
また、請求項2、12、17にかかる発明によれば、所定の条件を、予め設定された前記権利行使条件としたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるという効果を奏する。
また、請求項3、13、18にかかる発明によれば、所定の条件を、外部システムと連携をとりながら適宜変更される権利行使条件としたので、状況に応じて行使条件の最適化を図ることができるという効果を奏する。
また、請求項4、14、19にかかる発明によれば、シナリオを、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のものとしたので、様々なシナリオのパターンに対応でき、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるという効果を奏する。
また、請求項5、20にかかる発明によれば、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理を実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるという効果を奏する。
また、請求項6、21にかかる発明によれば、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、新株を時価で売却するための売却の処理を実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるという効果を奏する。
また、請求項7、22にかかる発明によれば、貸手から株を借りるための借株の処理、借株を時価で売却し行使代金を調達するための売却の処理、売却代金により新株を取得するための権利行使の処理、新株を貸手に返却するための返却の処理を実行することとしたので、借株売却による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるという効果を奏する。
また、請求項8、23にかかる発明によれば、融資銀行から行使代金の融資を受けるための融資実行の処理と、融資された行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、新株を時価で売却するための売却の処理、新株の売却代金から行使代金を融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することとしたので、融資による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるという効果を奏する。
また、請求項9、24にかかる発明によれば、貸手から株を借りるための借株の処理、借株を時価で売却し行使代金の一部を調達するための売却の処理、融資銀行から行使代金の残りの融資を受けるための融資実行の処理と、売却代金と融資金額の合計である行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、新株を貸手に返却するための返却の処理、新株の売却代金から融資金額を融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することとしたので、借株売却および融資による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるという効果を奏する。
また、請求項10、25にかかる発明によれば、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、新株を取得する前に貸手から株を借りるための借株の処理、借株を時価で売却するための売却の処理、実際に取得した新株を貸手に返却するための返却の処理を実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力や、借株売却により価格変動リスクを低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができるという効果を奏する。
また、請求項15にかかる発明によれば、請求項5〜10のいずれか一つに記載の発明と同様の作用効果を奏する。
以下に、本発明にかかるストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明にかかる一実施例の構成を示すブロック図である。同図には、前述したストックオプションの権利行使を支援するためのストックオプション権利行使支援システムが図示されている。
このストックオプション権利行使支援システムは、権利行使者端末10、株価情報提供システム15、発行会社システム20、名義書換代理人システム30、証券会社システム40、証券会社取引銀行システム50、融資銀行システム60、権利行使者取引銀行システム65、発行会社指定銀行システム70およびストックオプション権利行使支援装置80から構成されている。
権利行使者端末10は、ストックオプションの権利行使者側に設けられたコンピュータ端末であり、インターネット101を介してストックオプション権利行使支援装置80に接続されている。この権利行使者端末10は、権利行使の申し込み、融資の申し込み、借株の申し込み等に用いられる。
株価情報提供システム15は、インターネット101を介して、ストックオプション権利行使支援装置80に各銘柄の株価をリアルタイムに提供するコンピュータシステムである。
発行会社システム20は、当該権利行使者に対してストックオプションを行使する権利を付与した株式会社であって、当該株券を発行する会社に設けられたコンピュータシステムであり、ネットワーク100を介して、ストックオプション権利行使支援装置80に接続されている。
この発行会社システム20は、後述する権利行使者、ストックオプション発行条件、権利付与明細等に関する情報を管理する。
名義書換代理人システム30は、名義書換代理人側に設けられたコンピュータシステムであり、ネットワーク100を介して、ストックオプション権利行使支援装置80に接続されている。この名義書換代理人システム30は、権利行使に伴い、ストックオプション権利行使支援装置80からの指示に基づき株券110を発行し、これを証券会社へ送付する。
証券会社システム40は、権利行使者により指定された証券会社に設けられたコンピュータシステムであり、インターネット101を介して、ストックオプション権利行使支援装置80に接続されている。この証券会社システム40は、株券110の入庫管理、売却、借株の管理等を行う。
また、証券会社システム40には、権利行使者証券口座41および貸出者証券口座42が開設されている。権利行使者証券口座41は、権利行使者に対応する証券口座である。貸出者証券口座42は、権利行使者に株券を貸し出すことを申し出た貸手に対応する証券口座である。
証券会社取引銀行システム50は、証券会社が取引を行っている証券会社取引銀行に設けられたコンピュータシステムであり、銀行ネットワーク102を介して、証券会社システム40に接続されている。この証券会社取引銀行システム50には、証券会社預金口座51が開設されている。この証券会社預金口座51は、証券会社に対応する預金口座である。
融資銀行システム60は、権利行使者に対して行使代金を融資する銀行に設けられたコンピュータシステムであり、銀行ネットワーク102および銀行ネットワーク104を介して、証券会社取引銀行システム50および発行会社指定銀行システム70に接続されている。
また、融資銀行システム60は、ネットワーク103を介して、ストックオプション権利行使支援装置80に接続されている。融資銀行システム60には、権利行使者預金口座61が開設されている。権利行使者預金口座61は、融資を受ける権利行使者に対応する預金口座である。
権利行使者取引銀行システム65は、ネットワーク103を介してストックオプション権利行使支援装置80に接続されている。また、権利行使者取引銀行システム65は、銀行ネットワーク104を介して、発行会社取引銀行システム70に接続されている。権利行使者預金口座66は、融資を受けない権利行使者に対応する預金口座である。
発行会社指定銀行システム70は、発行会社が指定している発行会社指定銀行に設けられており、銀行ネットワーク104を介して、融資銀行システム60および権利行使者取引銀行システム65に接続されている。この発行会社指定銀行システム70には、発行会社預金口座71が開設されている。発行会社預金口座71は、発行会社に対応する預金口座であり、行使代金の入金等に用いられる。
ストックオプション権利行使支援装置80は、権利行使者端末10からの権利行使の申し込みをトリガとして、外部システム(株価情報提供システム15、発行会社システム20、名義書換代理人システム30、証券会社システム40、証券会社取引銀行システム50、融資銀行システム60、権利行使者取引銀行システム65、発行会社指定銀行システム70)との連携をとりながら、権利行使、売却、借株、借株返却、融資、融資返済等に関する処理を実行することで権利行使を支援する装置である。
具体的には、ストックオプション権利行使支援装置80では、図2に示した業務執行シナリオとしてのシナリオA〜Dのうち、権利行使者により指定されたいずれかのシナリオに基づいて、各処理が行われる。図3は、一実施例の概要を説明する図であり、後述するシナリオA〜Dにおける権利行使、売却、借株、行使代金融資等の流れを説明する図である。
シナリオAは、権利行使者が自前で行使代金を用意できる場合であって、即時に売却せずに手許に株券110を保有する場合に採用される。
すなわち、シナリオAでは、権利行使の処理が行われる。権利行使の処理では、ストックオプション権利行使支援装置80からの指示に基づいて、名義書換代理人システム30より株券110が発行され、証券会社システム40に入庫される。
シナリオBは、権利行使者が自前で行使代金を用意できる場合であって、即時の売却によりキャピタルゲインを得る場合に採用される。
すなわち、シナリオBでは、権利行使および売却の処理が順次行われる。権利行使の処理では、ストックオプション権利行使支援装置80からの指示に基づいて、名義書換代理人システム30より株券110が発行され、証券会社システム40に入庫される。売却の処理では、権利行使により入庫された株券110が証券会社システム40により売却される。
シナリオCは、権利行使者が自前で行使代金を用意できない場合であって、前述した借株を売却し行使代金を調達した後、権利行使を行い、発行された株券110を貸手に返却する場合に採用される。
すなわち、シナリオCでは、借株実行、売却、権利行使および借株返却の処理が順次行われる。借株の処理では、証券会社システム40の貸出者証券口座42に対応する貸手から株券が借りられる。売却の処理では、借株が売却され、行使代金相当額(売却代金>行使代金)が証券会社預金口座51から発行会社預金口座71に振り込まれる。
権利行使の処理では、ストックオプション権利行使支援装置80からの指示に基づいて、名義書換代理人システム30より株券110が発行され、証券会社システム40に入庫される。これにより、権利行使者は、売却代金と行使代金との差をキャピタルゲインとして得る。借株返却の処理では、証券会社システム40に入庫された株券110が、貸手に返却される。
シナリオDでは、権利行使者が自前で行使代金を用意できない場合であって、融資銀行からの融資により行使代金を調達した後、権利行使を行い、行使代金を返済する場合に採用される。
すなわち、シナリオDでは、融資実行、権利行使、売却および融資返済の処理が順次行われる。融資実行の処理では、ストックオプション権利行使支援装置80から融資銀行システム60へ融資が申し込まれた後、権利行使者預金口座61に行使代金が入金され、融資が実行される。
権利行使の処理では、ストックオプション権利行使支援装置80の指示に基づいて、権利行使者預金口座61から発行会社預金口座71に行使代金が振り込まれ、名義書換代理人システム30より株券110が発行され、証券会社システム40に入庫される。
売却の処理では、株券110が売却される。融資返済の処理では、証券会社預金口座51から権利行使者預金口座61に融資返済金が振り込まれた後、融資銀行に返済される。
図1に戻り、ストックオプション権利行使支援装置80において、入出力部81は、外部システムとの入出力インタフェースとしての機能を備えている。制御部82は、ストックオプション権利行使支援装置80の各部を制御する。この制御部82の動作の詳細については後述する。
権利行使処理部83は、図4に示した権利行使申込画面300からの入力情報に基づいて、上述した権利行使(図2参照)に関する処理を行う。権利行使申込画面300は、ストックオプション権利行使支援装置80にアクセスした権利行使者端末10の表示部に表示され、権利行使者が権利行使に関する一切の手続きを申し込む際に用いられる画面である。
この権利行使申込画面300には、権利行使者を識別するための権利行使者ID、権利行使者氏名、権利行使銘柄、権利行使株数、権利行使代金、ウオッチ価格等の入力欄や、行使条件情報の入力欄が表示されている。行使条件情報は、行使株券を保有または売却するかを選択するためのチェックボックス、売却時における売買条件(成行または指値)を選択するためのチェックボックス、行使代金に関するチェックボックス(現金、融資、借株、借株/融資併用)である。
ここで、権利行使代金は、権利行使に際して株式を取得するために必要な代金である。ウオッチ価格は、権利行使時の売却希望株価であり、各シナリオの処理開始タイミングを決定するための要素である。すなわち、ウオッチ価格と、株式市場における当該株式の時価とが比較され、時価がウオッチ価格以上になった時点で各シナリオの処理が開始される。
例えば、図2に示したシナリオAを希望する場合、権利行使者は、権利行使申込画面300の「保有」および「現金」のチェックボックスにチェックを入れる。また、シナリオBを希望する場合、権利行使者は、権利行使申込画面300の「売却」および「現金」のチェックボックスにチェックを入れる。
また、シナリオCを希望する場合、権利行使者は、権利行使申込画面300の「売却」(さらに売買条件として「成行」または「指値」のチェックボックスにチェック)および「借株」のチェックボックスにチェックを入れる。
また、シナリオDを希望する場合、権利行使者は、権利行使申込画面300の「売却」(さらに売買条件として「成行」または「指値」のチェックボックスにチェック)および「融資」のチェックボックスにチェックを入れる。
ここで、行使代金のうち一部を借株の売却代金により調達し、残りを融資により調達する場合、シナリオCとシナリオDとが併用される。この場合、権利行使者は、権利行使申込画面300の「売却」(さらに売買条件として「成行」または「指値」のチェックボックスにチェック)および「借株/融資併用」のチェックボックスにチェックを入れる。
また、行使代金の入金が完了すると、権利行使者は、権利行使者端末10からストックオプション権利行使支援装置80にアクセスして、図5に示した権利行使代金入金確認画面301で入金を確認することができる。
図1に戻り、売却処理部84は、上述した売却に関する処理を行う。借株処理部85は、上述した借株(借株実行、借株返却)に関する処理を行う。融資処理部86は、図6に示した融資申込画面302からの入力情報に基づいて、上述した融資(融資実行、融資返済)に関する処理を行う。
融資申込画面302は、ストックオプション権利行使支援装置80にアクセスした権利行使者端末10の表示部に表示され、権利行使者が融資に関する一切の手続きを申し込む際に用いられる画面である。
この融資申込画面302には、権利行使者の氏名、住所、自宅電話番号、生年月日、性別、勤務先、役職、勤続年数、年収、ストックオプション付与総額、借入希望限度額、他の金融機関からの借入額、銀行口座番号、融資額振込先等に関する情報が入力される。これらの情報は、融資の可否を判断するための審査に用いられる。
図1に戻り、ストックオプション権利行使支援装置80では、権利行使者情報DB(データベース)90、権利行使明細情報DB91、貸株オファー情報DB92、インサイダーチェック情報DB93、注文受付情報DB94、借株状況情報DB95、融資状況情報DB96およびステータス情報DB97という各データベースが設けられている。
以下では、図7〜図14を参照して各データベースのテーブル構造について説明する。図7に示した権利行使者情報DB90は、「権利行使者ID」、「ログインID」、「ログインパスワード」、「氏名」、「住所」、「電話番号」、「電子メールアドレス」、「銘柄ID」、「インサイダーチェック区分」、「融資利用可否」、「融資限度額」、「融資可能残高」、「ウオッチ価格」等からなる権利行使者情報を格納するデータベースである。権利行使者情報は、発行会社システム20から提供される。
「権利行使者ID」は、権利行使者を識別するための識別子である。「ログインID」および「ログインパスワード」は、権利行使者端末10からストックオプション権利行使支援装置80にログインする場合に用いられる認証情報である。「氏名」、「住所」、「電話番号」および「電子メールアドレス」は、権利行使者の氏名、住所、電話番号および電子メールアドレスである。
「銘柄ID」は、権利行使対象の株式の銘柄を表す。「インサイダーチェック区分」は、当該権利行使が証券取引法で禁止されているインサイダー取引に該当するか否かを審査する場合のチェック区分を表し、1.無条件審査対象者、2.形式審査対象者または3.審査不要者である。ここで、インサイダー取引とは、内部者しか知り得ないインサイダー情報を利用して、株式の売買を行い不当な利益を得る取引をいう。
「融資利用可否」は、行使代金の融資に関する利用可否を表す。「融資限度額」は、「融資利用可否」が可である場合における融資額の上限を表し、融資銀行における審査基準に照らし合わせて設定される。「融資可能残高」は、最新の融資可能額を表す。「ウオッチ価格」は、権利行使申込画面300(図4参照)で入力されたウオッチ価格であり、当該株式の時価と比較される。
図8に示した権利行使明細情報DB91は、「権利行使者ID」、「当初権利行使株数」、「権利行使価格(1株あたり)」、「権利行使状況」、「権利行使済株数」等からなる権利行使明細情報を格納するデータベースである。
「権利行使者ID」は、権利行使者を識別するための識別子である。「当初権利行使株数」は、発行会社から権利行使者に当初付与された権利行使株数である。「権利行使価格(1株あたり)」は、1株当たりの権利行使価格である。「権利行使状況」は、権利行使の状況を表し、0.未行使、1.一部行使済、2.全部行使済または3.権利消滅である。「権利行使済株数」は、権利行使済の株数である。
図9に示した貸株オファー情報DB92は、「貸手ID」、「貸株銘柄ID」、「貸株可能株数」、「貸株条件」、「貸株レート」、「貸株可能期間」等からなる貸株オファー情報を格納するデータベースである。この貸株オファー情報は、前述した借株に用いられる株券、貸手等に関する情報であり、貸手の各端末より収集される。
「貸手ID」は、貸手を識別するための識別子である。「貸株銘柄ID」は、貸株の銘柄を識別するための識別子である。「貸株可能株数」は、貸株可能な株数である。「貸株条件」は、貸手から権利行使者へ株を貸すにあたっての貸し出し条件を表す。「貸株レート」は、貸株のレートである。「貸株可能期間」は、貸株可能な期間である。
図10に示したインサイダーチェック情報DB93は、「銘柄ID」、「インサイダーチェック要否」、「インサイダーチェック方法」、「売買停止期間(起算日)」、「売買停止期間(終了日)」等からなるインサイダーチェック情報を格納するデータベースであ
る。
「銘柄ID」は、株式の銘柄を識別するための識別子である。「インサイダーチェック要否」は、当該銘柄についてインサイダーチェックの要否を表す。「インサイダーチェック方法」は、インサイダーチェックが要の場合のチェック方法を表す。「売買停止期間(起算日)」は、当該銘柄について、売買停止期間の起算日を表す。「売買停止期間(終了日)」は、当該銘柄について、売買停止期間の終了日を表す。
図11に示した注文受付情報DB94は、「証券会社ID」、「証券口座番号」、「権利行使者ID」、「銘柄ID」、「売買条件(成行/指値)」、「注文株数」、「約定株数」、「約定価格」、「約定日時」等からなる注文受付情報を格納するデータベースである。この注文受付情報は、権利行使者により設定され、権利行使者端末10より取得される。
「証券会社ID」は、権利行使者が取引をしている証券会社(図1では、証券会社システム40に対応)を識別するための識別子である。「証券口座番号」は、権利行使者が当該証券会社に開設している証券口座(図1では、権利行使者証券口座41)に付与された番号である。
「権利行使者ID」は、権利行使者を識別するための識別子である。「銘柄ID」は、権利行使対象の株式銘柄を識別するための識別子である。「売買条件(成行/指値)」は、株式銘柄を売買する条件(成行または指値)である。「注文株数」は、売却注文受付株数である。「約定株数」は、約定した株数である。「約定価格」は、約定した価格である。「約定日時」は、約定した日時である。
図12に示した借株状況情報DB95は、「銘柄ID」、「権利行使者ID」、「借株数」、「借株開始日」、「借株返却予定日」等からなる借株状況情報を格納するデータベースである。この借株状況情報は、権利行使者が貸手から株を借りた場合の状況を表す情報である。
「銘柄ID」は、借株に対応する銘柄を識別するための識別子である。「権利行使者ID」は、貸手から株を借りた権利行使者を識別するための識別子である。「借株数」は、借りた株の数を表す。「借株開始日」は、借株の開始日である。「借株返却予定日」は、貸手に株を返却する予定日である。
図13に示した融資状況情報DB96は、「銘柄ID」、「権利行使者ID」、「融資金額」、「融資開始日」、「融資返済予定日」等からなる融資状況情報を格納するデータベースである。この融資状況情報は、権利行使者が融資銀行から融資を受けた場合の状況を表す情報である。
「銘柄ID」は、融資に対応する銘柄を識別するための識別子である。「権利行使者ID」は、融資を受ける権利行使者を表す。「融資金額」は、融資される金額を表す。「融資開始日」は、融資の開始日を表す。「融資返済予定日」は、融資を返済する予定日を表す。
図14に示したステータス情報DB97は、「銘柄ID」、「権利行使者ID」、「シナリオ」、「ステータス」等からなるステータス情報を格納するデータベースである。このステータス情報は、図2に示したシナリオA〜Dのうちいずれかのシナリオに基づく処理の状態を表す情報であり、随時更新される。
「銘柄ID」は、権利行使対象の株式の銘柄を識別するための識別子である。「権利行使者ID」は、権利行使者を識別するための識別子である。「シナリオ」は、シナリオA〜D(図2参照)のうちいずれかのシナリオを表す。「ステータス」は、各処理の以下の状態を表す。
権利行使:「権利行使申込」
:「行使代金入金済」
:「名義書換代理人指示済」
:「新株発行手続き完了」
借株:「借株申込」
:「借株完了」
:「借株返却指示済」
:「借株返却完了」
融資:「融資申込」
:「融資完了」
:「融資返済処理中」
:「融資返済完了」
売却審査:「売却審査中」
:「審査完了(OK)」
:「審査完了(売却不可)」
売却:「売却受付中」
:「注文発注済」
:「約定済」
:「取消中」
:「取消完了」
:「訂正中」
:「訂正完了」
つぎに、一実施例の動作について、図15〜図29に示したフローチャートを参照しつつ説明する。図15は、一実施例の動作を説明するフローチャートである。
以下では、権利行使者が権利行使者端末10を操作をして、ストックオプション権利行使支援装置80にアクセスして、権利行使申込画面300(図4参照)や融資申込画面302(図6参照)で権利行使等に必要な情報を入力した後における各シナリオの処理について説明する。
(シナリオA)
はじめに、シナリオA(図2参照)について説明する。図15に示したステップSA1では、ストックオプション権利行使支援装置80の制御部82は、権利行使者情報DB90(図7参照)から当該権利行使者に対応する権利行使者情報を取得するとともに、権利行使明細情報DB91(図8参照)から権利行使明細情報を取得する。
ステップSA2では、制御部82は、株価情報提供システム15から時価情報を取得する。この時価情報は、ステップSA1で取得した権利行使者情報(図7参照)に含まれる銘柄IDに対応する株式の時価を表す。
ステップSA3では、制御部82は、上記時価が、権利行使者情報に含まれるウオッチ価格以上であるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA3の判断結果が「Yes」になるまで、ステップSA2およびステップSA3が繰り返される。
そして、時価がウオッチ価格以上になると、制御部82は、ステップSA3の判断結果を「Yes」とする。ステップSA4では、制御部82は、権利行使申込画面300(図4参照)で入力された行使条件情報を取得する。この場合、行使条件情報は、シナリオA(図2参照)に対応しているものとし、行使株券:保有、行使代金:現金である。
ステップSA5では、制御部82は、行使条件情報が売却に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA14では、制御部82は、ステータス情報DB97(図14参照)の「シナリオ」にシナリオAを設定する。
図16に示したステップSA24では、制御部82は、ステータス情報DB97(図14)参照からシナリオ情報(この場合、シナリオA)を取得する。ステップSA25では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオAに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。
ステップSA30では、シナリオA(図2参照)に対応するシナリオA処理が実行される。具体的には、図20に示したステップSE1では、権利行使処理が実行される。
この権利行使処理において、図21に示したステップSF1では、権利行使処理部83は、権利行使者取引銀行システム65に対して、行使代金を発行会社指定銀行システム70の発行会社預金口座71に振り込むことを指示する。これにより、権利行使者取引銀行システム65は、権利行使者預金口座66から発行会社預金口座71へ行使代金を振り込む。
ステップSF2では、権利行使処理部83は、証券会社システム40および名義書換代理人システム30へ権利行使(株券発行、送付先指示)を通知する。これにより、名義書換代理人システム30は、株券110を発行する手続きを行う。一方、証券会社システム40は、名義書換代理人システム30からの株券110の送付を待つ。
ステップSF3では、権利行使処理部83は、名義書換代理人システム30より新株発行/送付完了通知があるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
数日後、名義書換代理人システム30は、株券110を発行し、株券110を証券会社システム40へ送付した後、新株発行/送付完了通知をストックオプション権利行使支援装置80へ出す。
これにより、権利行使処理部83は、ステップSF3の判断結果を「Yes」とする。ステップSF4では、権利行使処理部83は、証券会社システム40より株券入庫完了通知があるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、株券110を受け取ると、証券会社システム40は、株券110を入庫する処理を実行した後、株券入庫完了通知をストックオプション権利行使支援装置80へ出す。これにより、権利行使処理部83は、ステップSF4の判断結果を「Yes」とする。これにより、シナリオAの処理が終了する。なお、権利行使をしてから株券110が入庫されるまでには、5〜7営業日(図3参照)を要する。
(シナリオB)
つぎに、シナリオB(図2参照)について説明する。図15において、時価がウオッチ価格以上になると、制御部82は、ステップSA3の判断結果を「Yes」とする。ステップSA4では、制御部82は、権利行使申込画面300(図4参照)で入力された行使条件情報を取得する。この場合、行使条件情報は、シナリオB(図2参照)に対応しているものとし、行使株券:売却、行使代金:現金である。
ステップSA5では、制御部82は、行使条件情報が売却に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。ステップSA6では、制御部82は、権利行使者情報DB90(図7参照)のインサイダーチェック区分に基づいて、売却審査が必要であるか否かをチェックし、この判断結果が「No」である場合、ステップSA9の判断を行う。
一方、ステップSA6の判断結果が「Yes」である場合、ステップSA7では、制御部82は、売却審査処理を実行する。具体的には、図17に示したステップSB1では、制御部82は、インサイダーチェック情報DB93(図10参照)からインサイダーチェック情報を取得する。
ステップSB2では、制御部82は、インサイダーチェック情報に含まれるインサイダーチェック要否を参照して、インサイダーチェックが要であるか否かを判断する。ステップSB2の判断結果が「No」である場合、ステップSB5では、制御部82は、売却審査結果を売却可能とする。
一方、ステップSB2の判断結果が「Yes」である場合、ステップSB3では、制御部82は、インサイダーチェック情報に含まれるインサイダーチェック方法に基づいて、インサイダーチェックを実行する。ステップSB4では、制御部82は、インサイダーチェック結果に基づいて、売却が可能であるか否かを判断する。
ステップSB4の判断結果が「Yes」である場合、ステップSB5では、制御部82は、売却審査結果を売却可能とする。一方、ステップSB4の判断結果が「No」である場合、ステップSB6では、制御部82は、売却審査結果を売却不可とする。
図15に示したステップSA8では、制御部82は、上記売却審査結果が売却可能であるか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。なお、ステップSA8の判断結果が「No」である場合、制御部82は、売却不可として、一連の処理を終了する。
ステップSA9では、制御部82は、行使条件情報が借株または借株/融資併用に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA10では、制御部82は、行使条件情報が融資に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA22では、制御部82は、ステータス情報DB97(図14参照)の「シナリオ」にシナリオBを設定する。
図16に示したステップSA24では、制御部82は、ステータス情報DB97(図14参照)からシナリオ情報(この場合、シナリオB)を取得する。ステップSA25では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオAに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。
ステップSA26では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオBに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。ステップSA31では、シナリオB(図2参照)に対応するシナリオB処理が実行される。
具体的には、図22に示したステップSG1では、権利行使処理部83により、上述した権利行使処理(図21参照)が実行され、証券会社システム40に株券110が入庫される。ステップSG2では、入庫された株券110を売却し、キャピタルゲインを得るための売却処理が実行される。
すなわち、図23に示したステップSH1では、売却処理部84は、注文受付情報DB94(図11参照)より注文受付情報を取得する。ステップSH2では、売却処理部84は、注文受付情報から注文執行情報(証券会社ID、証券口座番号、権利行使者ID、銘柄ID、売買条件等)を生成し、この注文執行情報を証券会社システム40へ送信する。
これにより、証券会社システム40は、注文執行情報に基づいて株券110を売却する処理を実行する。ステップSH3では、売却処理部84は、ステータス情報DB97を更新し、ステータスを注文発注済に設定する。
ステップSH4では、売却処理部84は、証券会社システム40から、株券110の売買が成立し売却が完了したことを表す約定情報(約定株数、約定価格、約定日時等)を受信したか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、株券110が売却されると、証券会社システム40は、約定情報をストックオプション権利行使支援装置80へ送信するとともに、権利行使者証券口座41に売却代金を入金する。これにより、権利行使者は、行使代金と売却代金との差をキャピタルゲインとして得る。
また、証券会社システム40からの約定情報を受信すると、売却処理部84は、ステップSH4の判断結果を「Yes」とする。ステップSH5では、売却処理部84は、約定情報(約定株数、約定価格、約定日時等)を注文受付情報DB94に格納し、更新する。
ステップSH6では、売却処理部84は、ステータス情報DB97を更新し、ステータスを約定済に設定する。これにより、シナリオBの処理が終了する。
(シナリオC)
つぎに、シナリオC(図2参照)について説明する。図15において、時価がウオッチ価格以上になると、制御部82は、ステップSA3の判断結果を「Yes」とする。ステップSA4では、制御部82は、権利行使申込画面300(図4参照)で入力された行使条件情報を取得する。この場合、行使条件情報は、シナリオC(図2参照)に対応しているものとし、行使株券:売却、行使代金:借株である。
ステップSA5では、制御部82は、行使条件情報が売却に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。ステップSA6では、制御部82は、権利行使者情報DB90(図7参照)のインサイダーチェック区分に基づいて、売却審査が必要であるか否かをチェックし、この場合、判断結果を「No」とする。
ステップSA9では、制御部82は、行使条件情報が借株または借株/融資併用に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。ステップSA15では、貸手から権利行使者への貸し出される株の枠に関する確認を行うための貸株可能枠確認処理を実行する。
具体的には、図18に示したステップSC1では、制御部82は、貸株オファー情報DB92(図9参照)を参照する。ステップSC2では、制御部82は、借株希望株数(権利行使申込画面300の権利行使株数)が、貸株オファー情報DB92の貸株可能株数以下であるか否かを判断する。
ステップSC2の判断結果が「Yes」である場合、ステップSC3では、制御部82は、確認結果を全借株可能とする。一方、ステップSC2の判断結果が「No」である場合、ステップSC4では、制御部82は、借株希望株数のうち一部の借株が可能であるか否かを判断する。
ステップSC4の判断結果が「Yes」である場合、ステップSC5では、制御部82は、確認結果を一部借株可能とする。この場合には、権利行使者は、行使代金のうち、一部を借株の売却代金で調達し、残りを融資により調達するという借株/融資併用が可能となる。また、ステップSC4の判断結果が「No」である場合、ステップSC6では、制御部82は、確認結果を借株不可とする。
図15に示したステップSA16では、制御部82は、行使条件情報が借株に設定されかつ上記確認結果が全借株可能であるか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。ステップSA23では、制御部82は、ステータス情報DB97(図14参照)の「シナリオ」にシナリオCを設定する。
図16に示したステップSA24では、制御部82は、ステータス情報DB97(図14)参照からシナリオ情報(この場合、シナリオC)を取得する。ステップSA25では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオAに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。
ステップSA26では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオBに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA27では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオCに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。
ステップSA32では、シナリオC(図2参照)に対応するシナリオC処理が実行される。具体的には、図24に示したステップSI1では、借株処理部85は、貸手から株式を借りるための借株実行処理を行う。
すなわち、図25に示したステップSJ1では、借株処理部85は、貸株オファー情報DB92(図9参照)を更新し、貸株可能株数から借株希望株数を減算した値を再設定する。ステップSJ2では、借株処理部85は、借株状況情報DB95(図12参照)に借株状況情報(銘柄ID、権利行使者ID、借株数、借株開始日、借株返却予定日等)を格納し、更新する。ステップSJ3では、借株処理部85は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスを借株申込に設定する。
ステップSJ4では、借株処理部85は、証券会社システム40に対して、貸手の株式(借株)を権利行使者(借手)に移動するための指示を出す。ステップSJ5では、借株処理部85は、証券会社システム40から借株入庫完了が通知されたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、証券会社システム40は、借株を貸出者証券口座42から権利行使者証券口座41へ移動させ、借株の入庫を完了させた後、借株入庫完了をストックオプション権利行使支援装置80へ通知する。これにより、借株処理部85は、ステップSJ5の判断結果を「Yes」とする。ステップSJ6では、借株処理部85は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスを借株完了に設定する。
図24に示したステップSI2では、借株を売却し、行使代金およびキャピタルゲインを得るための売却処理が実行される。
すなわち、図23に示したステップSH1では、売却処理部84は、注文受付情報DB94(図11参照)より注文受付情報を取得する。ステップSH2では、売却処理部84は、注文受付情報から注文執行情報(証券会社ID、証券口座番号、権利行使者ID、銘柄ID、売買条件等)を生成し、この注文執行情報を証券会社システム40へ送信する。この注文執行情報には、売却代金を権利行使者預金口座66に振り込むため指示情報が含まれている。
これにより、証券会社システム40は、注文受付情報に基づいて借株を売却する処理を実行する。ステップSH3では、売却処理部84は、ステータス情報DB97を更新し、ステータスを注文発注済に設定する。
ステップSH4では、売却処理部84は、証券会社システム40から、借株の売買が成立し売却が完了したことを表す約定情報(約定株数、約定価格、約定日時等)を受信したか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、借株が売却されると、証券会社システム40は、約定情報をストックオプション権利行使支援装置80へ送信するとともに、証券会社預金口座51から権利行使者預金口座66に売却代金を振り込む。
また、証券会社システム40からの約定情報を受信すると、売却処理部84は、ステップSH4の判断結果を「Yes」とする。ステップSH5では、売却処理部84は、約定情報(約定株数、約定価格、約定日時等)を注文受付情報DB94に格納し、更新する。ステップSH6では、売却処理部84は、ステータス情報DB97を更新し、ステータスを約定済に設定する。
図24に示したステップSI3では、権利行使処理が実行される。具体的には、図21に示したステップSF1では、権利行使処理部83は、権利行使者取引銀行システム65に対して、借株の売却代金のうち行使代金を発行会社指定銀行システム70の発行会社預金口座71に振り込むことを指示する。これにより、権利行使者取引銀行システム65は、権利行使者預金口座66から発行会社預金口座71へ行使代金を振り込む。
ステップSF2では、権利行使処理部83は、証券会社システム40および名義書換代理人システム30へ権利行使(株券発行、送付先指示)を通知する。これにより、名義書換代理人システム30は、株券110を発行する手続きを行う。一方、証券会社システム40は、名義書換代理人システム30からの株券110の送付を待つ。
ステップSF3では、権利行使処理部83は、名義書換代理人システム30より新株発行/送付完了通知があるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
数日後、名義書換代理人システム30は、株券110を発行し、株券110を証券会社システム40へ送付した後、新株発行/送付完了通知をストックオプション権利行使支援装置80へ出す。
これにより、権利行使処理部83は、ステップSF3の判断結果を「Yes」とする。ステップSF4では、権利行使処理部83は、証券会社システム40より株券入庫完了通知があるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、株券110を受け取ると、証券会社システム40は、株券110を入庫する処理を実行した後、株券入庫完了通知をストックオプション権利行使支援装置80へ出す。これにより、権利行使処理部83は、ステップSF4の判断結果を「Yes」とする。
図24に示したステップSI4では、貸手に株券110を返却するための借株返却処理が実行される。具体的には、図26に示したステップSK1では、借株処理部85は、借株返済計算を行い、返却すべき株数等を計算する。
ステップSK2では、借株処理部85は、証券会社システム40に対して、権利行使者の株券110を貸手に移動するための指示を出す。ステップSK3では、借株処理部85は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスに借株返却指示済を設定する。
ステップSK4では、借株処理部85は、証券会社システム40から借株返却完了が通知されたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、証券会社システム40は、株券110を権利行使者証券口座41から貸出者証券口座42へ移動させ、借株の返却を完了させた後、借株の返却完了をストックオプション権利行使支援装置80へ通知する。これにより、借株処理部85は、ステップSK4の判断結果を「Yes」とする。ステップSK5では、借株処理部85は、貸株オファー情報DB92(図9参照)を更新し、貸株可能株数に返却された株数を加算した値を再設定する。
ステップSK6では、借株処理部85は、借株状況情報DB95(図12参照)における借株状況情報(銘柄ID、権利行使者ID、借株数、借株開始日、借株返却予定日等)をクリアし、更新する。ステップSK7では、借株処理部85は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスを借株返却完了に設定する。これにより、シナリオCの処理が終了する。
(シナリオD)
つぎに、シナリオD(図2参照)について説明する。図15において、時価がウオッチ価格以上になると、制御部82は、ステップSA3の判断結果を「Yes」とする。ステップSA4では、制御部82は、権利行使申込画面300(図4参照)で入力された行使条件情報を取得する。この場合、行使条件情報は、シナリオD(図2参照)に対応しているものとし、行使株券:売却、行使代金:融資である。
ステップSA5では、制御部82は、行使条件情報が売却に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。ステップSA6では、制御部82は、権利行使者情報DB90(図7参照)のインサイダーチェック区分に基づいて、売却審査が必要であるか否かをチェックし、この場合、判断結果を「No」とする。
ステップSA9では、制御部82は、行使条件情報が借株または借株/融資併用に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA10では、制御部82は、行使条件情報が融資に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。
ステップSA11では、融資確認処理が実行される。具体的には、図19に示したステップSD1では、制御部82は、行使代金が融資限度額(図7参照)以下であるか否かを判断する。この場合、制御部82は、ステップSD1の判断結果を「Yes」とする。ステップSD2では、制御部82は、確認結果を融資可能とする。一方、ステップSD1の判断結果が「No」である場合、ステップSD3では、制御部82は、確認結果を融資不可とする。
図15に示したステップSA12では、制御部82は、上記確認結果が融資可能であるか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。一方、ステップSA12の判断結果が「No」である場合、制御部82は、融資不可として一連の処理を終了する。ステップSA13では、制御部82は、ステータス情報DB97(図14参照)の「シナリオ」にシナリオDを設定する。
図16に示したステップSA24では、制御部82は、ステータス情報DB97(図14)参照からシナリオ情報(この場合、シナリオD)を取得する。ステップSA25では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオAに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。
ステップSA26では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオBに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA27では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオCに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA28では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオDに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。
ステップSA33では、シナリオD(図2参照)に対応するシナリオD処理が実行される。具体的には、図27に示したステップSL1では、融資処理部86は、融資銀行から行使代金の融資を受けるための融資実行処理を行う。
すなわち、図28に示したステップSM1では、融資処理部86は、権利行使者情報DB90(図7参照)を更新し、融資可能残高から行使代金(融資金額)を減算し、融資可能残高を再設定する。ステップSM2では、融資処理部86は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスを融資申込に設定する。
ステップSM3では、融資処理部86は、融資銀行システム60に対して、当該権利行使者に行使代金を融資するように指示を出す。ステップSM4では、融資処理部86は、融資銀行システム60より融資完了通知があるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、融資の指示を受けた融資銀行システム60は、権利行使者預金口座61に行使代金を入金して融資を完了させた後、融資完了通知をストックオプション権利行使支援装置80へ出す。
これにより、融資処理部86は、ステップSM4の判断結果を「Yes」とする。ステップSM5では、融資処理部86は、融資状況情報DB96(図13参照)に融資状況情報(銘柄ID、権利行使者ID、融資金額、融資開始日、融資返済予定日等)を格納し、更新する。
ステップSM6では、融資処理部86は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスを融資完了に設定する。
図27に示したステップSL2では、権利行使処理が実行される。具体的には、図21に示したステップSF1では、権利行使処理部83は、融資銀行システム60に対して、融資された行使代金を発行会社指定銀行システム70の発行会社預金口座71に振り込むことを指示する。これにより、融資銀行システム60は、権利行使者預金口座61から発行会社預金口座71へ行使代金を振り込む。
ステップSF2では、権利行使処理部83は、証券会社システム40および名義書換代理人システム30へ権利行使(株券発行、送付先指示)を通知する。これにより、名義書換代理人システム30は、株券110を発行する手続きを行う。一方、証券会社システム40は、名義書換代理人システム30からの株券110の送付を待つ。
ステップSF3では、権利行使処理部83は、名義書換代理人システム30より新株発行/送付完了通知があるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
数日後、名義書換代理人システム30は、株券110を発行し、株券110を証券会社システム40へ送付した後、新株発行/送付完了通知をストックオプション権利行使支援装置80へ出す。
これにより、権利行使処理部83は、ステップSF3の判断結果を「Yes」とする。ステップSF4では、権利行使処理部83は、証券会社システム40より株券入庫完了通知があるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、株券110を受け取ると、証券会社システム40は、株券110を入庫する処理を実行した後、株券入庫完了通知をストックオプション権利行使支援装置80へ出す。これにより、権利行使処理部83は、ステップSF4の判断結果を「Yes」とする。
図27に示したステップSL3では、株券110を売却し、キャピタルゲインを得るための売却処理が実行される。
すなわち、図23に示したステップSH1では、売却処理部84は、注文受付情報DB94(図11参照)より注文受付情報を取得する。ステップSH2では、売却処理部84は、注文受付情報から注文執行情報(証券会社ID、証券口座番号、権利行使者ID、銘柄ID、売買条件等)を生成し、この注文執行情報を証券会社システム40へ送信する。
これにより、証券会社システム40は、注文受付情報に基づいて株券110を売却する処理を実行する。ステップSH3では、売却処理部84は、ステータス情報DB97を更新し、ステータスを注文発注済に設定する。
ステップSH4では、売却処理部84は、証券会社システム40から、株券110の売買が成立し売却が完了したことを表す約定情報(約定株数、約定価格、約定日時等)を受信したか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、株券110が売却されると、証券会社システム40は、約定情報をストックオプション権利行使支援装置80へ送信するとともに、権利行使者証券口座41に売却代金を入金する。
また、証券会社システム40からの約定情報を受信すると、売却処理部84は、ステップSH4の判断結果を「Yes」とする。ステップSH5では、売却処理部84は、約定情報(約定株数、約定価格、約定日時等)を注文受付情報DB94に格納し、更新する。ステップSH6では、売却処理部84は、ステータス情報DB97を更新し、ステータスを約定済に設定する。
図27に示したステップSL4では、売却代金から、融資された行使代金を融資銀行へ返済するための融資返済処理が実行される。具体的には、図29に示したステップSN1では、融資処理部86は、融資返済額を計算する。ステップSN2では、融資処理部86は、証券会社システム40に対して、売却代金のうち、融資返済金(<売却代金)を融資銀行システム60の権利行使者預金口座61へ振り込む指示を出す。権利行使者は、売却代金と融資返済金との差をキャピタルゲインとして得る。
ステップSN3では、融資処理部86は、融資銀行システム60へ融資返済を行う旨を通知する。ステップSN4では、融資処理部86は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスに融資返済処理中を設定する。
ステップSN5では、融資処理部86は、融資銀行システム60から融資返済完了が通知されたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、証券会社システム40は、証券会社取引銀行システム50に対して、融資銀行システム60の権利行使者預金口座61へ融資金額を振り込むことを指示する。これにより、証券会社取引銀行システム50は、証券会社預金口座51から融資銀行システム60の権利行使者預金口座61へ融資返済金を振り込む。
融資銀行システム60は、権利行使者預金口座61への融資返済金の振込を確認すると、該融資返済金を引き落とし、融資の返済を完了させる。つぎに、融資銀行システム60は、ストックオプション権利行使支援装置80へ融資返済完了通知を出す。融資処理部86は、ステップSN5の判断結果を「Yes」とする。
これにより、ステップSN6では、融資処理部86は、融資銀行システム60から、融資返済明細情報を取得する。ステップSN7では、融資処理部86は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスに融資返済完了を設定する。ステップSN8では、融資処理部86は、融資状況情報DB96(図13参照)を更新し、クリアする。これにより、シナリオDの処理が終了する。
(シナリオCおよびDの併用)
つぎに、シナリオCおよびD(図2参照)の併用について説明する。図15において、時価がウオッチ価格以上になると、制御部82は、ステップSA3の判断結果を「Yes」とする。ステップSA4では、制御部82は、権利行使申込画面300(図4参照)で入力された行使条件情報を取得する。この場合、行使条件情報は、シナリオC(図2参照)に対応しているものとし、行使株券:売却、行使代金:借株/融資併用である。
ステップSA5では、制御部82は、行使条件情報が売却に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。ステップSA6では、制御部82は、権利行使者情報DB90(図7参照)のインサイダーチェック区分に基づいて、売却審査が必要であるか否かをチェックし、この場合、判断結果を「No」とする。
ステップSA9では、制御部82は、行使条件情報が借株または借株/融資併用に設定されているか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。ステップSA15では、貸手から権利行使者への貸し出される株の枠に関する確認を行うための貸株可能枠確認処理を実行する。
具体的には、図18に示したステップSC1では、制御部82は、貸株オファー情報DB92(図9参照)を参照する。ステップSC2では、制御部82は、借株希望株数(権利行使申込画面300の権利行使株数)が、貸株オファー情報DB92の貸株可能株数以下であるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。
ステップSC4では、制御部82は、借株希望株数のうち一部の借株が可能であるか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。ステップSC5では、制御部82は、確認結果を一部借株可能とする。これにより、権利行使者は、行使代金のうち、一部を借株の売却代金で調達し、残りを融資により調達することができる。
図15に示したステップSA16では、制御部82は、行使条件情報が借株でありかつ上記確認結果が全借株可能であるか否かを判断する。この場合、行使条件情報が借株/融資併用であるため、制御部82は、ステップSA16の判断結果を「No」とする。
ステップSA17では、制御部82は、上記確認結果が一部借株可能であるか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。ステップSA18では、制御部82は、上記確認結果が借株/融資併用であるか否かを判断し、この判断結果が「No」である場合、処理を終了する。
一方、ステップSA18の判断結果が「Yes」である場合、ステップSA19では、制御部82は、行使代金と一部借株の売却代金との差を一部融資金額として計算し、この一部融資金額について、前述した融資確認処理(図19参照)を実行する。
ステップSA20では、制御部82は、融資確認処理の結果を受けて、一部融資金額について融資可能であるか否かを判断し、この場合、判断結果を「Yes」とする。なお、ステップSA20の判断結果が「No」である場合、制御部82は、一連の処理を終了する。
ステップSA21では、制御部82は、ステータス情報DB97(図14参照)の「シナリオ」にシナリオCおよびDを設定する。
図16に示したステップSA24では、制御部82は、ステータス情報DB97(図14)参照からシナリオ情報(この場合、シナリオCおよびD)を取得する。ステップSA25では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオAに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。
ステップSA26では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオBに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA27では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオCに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。ステップSA28では、制御部82は、シナリオ情報がシナリオDに対応しているか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」とする。
ステップSA29では、シナリオCおよびD(図2参照)に対応するシナリオCおよびD処理が実行される。具体的には、シナリオCおよびD処理においては、一部借株について、シナリオC処理(図24参照)が実行されるとともに、一部融資について、シナリオD処理(図27参照)が実行される。
但し、シナリオCおよびD処理においては、一部借株の売却代金と一部融資額との合計金額を行使代金として、権利行使処理が実行された後、借株返却処理および融資返済処理が実行される。
(シナリオE)
さて、上述したシナリオA〜Cにおいては、自前で行使代金を用意し、権利行使してから、株券110が証券会社システム40に入庫され、売却可能となるまでの間(5〜7営業日:図3参照)の価格変動リスクの低減について言及しなかったが、以下に説明するシナリオEによって価格変動リスクの低減が可能である。
図30に示したシナリオEは、権利行使者が自前で行使代金を用意できる場合であって、権利行使直後に借株を売却し、価格変動リスクを回避する場合に採用される。
すなわち、シナリオEでは、権利行使、借株実行、売却および借株返却の処理が順次行われる。権利行使の処理では、ストックオプション権利行使支援装置80からの指示に基づいて、権利行使者預金口座66から発行会社預金口座71に行使代金が振り込まれ、名義書換代理人システム30へ株券110の発行が指示される。
借株の処理では、権利行使直後であって、株券110が証券会社システム40に入庫される前に、証券会社システム40の貸出者証券口座42に対応する貸手から株券が借りられる。
売却の処理では、株券110が発行される前に、借株が売却される。これにより、権利行使者は、価格変動リスクをほとんど負担することなく、即時にキャピタルゲインを得ることができる。借株返却の処理では、売却後に証券会社システム40に入庫された株券110が、貸手に返却される。
図31は、シナリオE処理を説明するフローチャートである。このシナリオE処理は、前述したシナリオC処理(図24参照)に代えて実行される。同図において、ステップSO1では、図21に示したステップSF1およびステップSF2と同様にして、権利行使処理が実行される。
具体的には、権利行使処理部83は、権利行使者取引銀行システム65に対して、行使代金を発行会社指定銀行システム70の発行会社預金口座71に振り込むことを指示する。これにより、権利行使者取引銀行システム65は、権利行使者預金口座66から発行会社預金口座71へ行使代金を振り込む。
つぎに、権利行使処理部83は、証券会社システム40および名義書換代理人システム30へ権利行使(株券発行、送付先指示)を通知する。これにより、名義書換代理人システム30は、株券110を発行する手続きを行う。一方、証券会社システム40は、名義書換代理人システム30からの株券110の送付を待つ。
つぎに、図31に示したステップSO2では、借株実行処理が実行される。すなわち、図25に示したステップSJ1では、借株処理部85は、貸株オファー情報DB92(図9参照)を更新し、貸株可能株数から借株希望株数を減算した値を再設定する。ステップSJ2では、借株処理部85は、借株状況情報DB95(図12参照)に借株状況情報(銘柄ID、権利行使者ID、借株数、借株開始日、借株返却予定日等)を格納し、更新する。
ステップSJ4では、借株処理部85は、証券会社システム40に対して、貸手の株式(借株)を権利行使者に移動するための指示を出す。ステップSJ5では、借株処理部85は、証券会社システム40から借株入庫完了が通知されたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、証券会社システム40は、借株を貸出者証券口座42から権利行使者証券口座41へ移動させ、借株の入庫を完了させた後、借株入庫完了をストックオプション権利行使支援装置80へ通知する。これにより、借株処理部85は、ステップSJ5の判断結果を「Yes」とする。ステップSJ6では、借株処理部85は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスを借株完了に設定する。
図31に示したステップSO3では、借株を売却し、キャピタルゲインを得るための売却処理が実行される。
すなわち、図23に示したステップSH1では、売却処理部84は、注文受付情報DB94(図11参照)より注文受付情報を取得する。ステップSH2では、売却処理部84は、注文受付情報から注文執行情報(証券会社ID、証券口座番号、権利行使者ID、銘柄ID、売買条件等)を生成し、この注文執行情報を証券会社システム40へ送信する。
これにより、証券会社システム40は、注文執行情報に基づいて借株を売却する処理を実行する。ステップSH3では、売却処理部84は、ステータス情報DB97を更新し、ステータスを注文発注済に設定する。
ステップSH4では、売却処理部84は、証券会社システム40から、借株の売買が成立し売却が完了したことを表す約定情報(約定株数、約定価格、約定日時等)を受信したか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、借株が売却されると、証券会社システム40は、約定情報をストックオプション権利行使支援装置80へ送信するとともに、権利行使者証券口座41に売却代金を入金する。
また、証券会社システム40からの約定情報を受信すると、売却処理部84は、ステップSH4の判断結果を「Yes」とする。ステップSH5では、売却処理部84は、約定情報(約定株数、約定価格、約定日時等)を注文受付情報DB94に格納し、更新する。ステップSH6では、売却処理部84は、ステータス情報DB97を更新し、ステータスを約定済に設定する。
図31に示したステップSO4では、権利行使処理部83は、名義書換代理人システム30より新株発行/送付完了通知があるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、数日後、名義書換代理人システム30は、株券110を発行し、株券110を証券会社システム40へ送付した後、新株発行/送付完了通知をストックオプション権利行使支援装置80へ出す。
これにより、権利行使処理部83は、ステップSO4の判断結果を「Yes」とする。ステップSO5では、権利行使処理部83は、証券会社システム40より株券入庫完了通知があるか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、数日後(権利行使から5〜7営業日後)に株券110を受け取ると、証券会社システム40は、株券110を入庫する処理を実行した後、株券入庫完了通知をストックオプション権利行使支援装置80へ出す。これにより、権利行使処理部83は、ステップSO5の判断結果を「Yes」とする。
ステップSO6では、貸手に株券110を返却するための借株返却処理が実行される。具体的には、図26に示したステップSK1では、借株処理部85は、借株返済計算を行い、返却すべき株数等を計算する。
ステップSK2では、借株処理部85は、証券会社システム40に対して、権利行使者の株券110を貸手に移動するための指示を出す。ステップSK3では、借株処理部85は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスに借株返却指示済を設定する。
ステップSK4では、借株処理部85は、証券会社システム40から借株返却完了が通知されたか否かを判断し、この場合、判断結果を「No」として、同判断を繰り返す。
そして、証券会社システム40は、株券110を権利行使者証券口座41から貸出者証券口座42へ移動させ、借株の返却を完了させた後、借株の返却完了をストックオプション権利行使支援装置80へ通知する。これにより、借株処理部85は、ステップSK4の判断結果を「Yes」とする。ステップSK5では、借株処理部85は、貸株オファー情報DB92(図9参照)を更新し、貸株可能株数に返却された株数を加算した値を再設定する。
ステップSK6では、借株処理部85は、借株状況情報DB95(図12参照)における借株状況情報(銘柄ID、権利行使者ID、借株数、借株開始日、借株返却予定日等)をクリアし、更新する。ステップSK7では、借株処理部85は、ステータス情報DB97(図14参照)を更新し、ステータスを借株返却完了に設定する。これにより、シナリオEの処理が終了する。
以上説明したように、一実施例によれば、権利行使者により設定された権利行使条件(保有、売却、現金、融資、借株、借株/融資併用)に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較し、時価が売却希望価格以上になった場合、権利行使条件に基づいて、シナリオA〜E(権利行使、売却、融資、借株)のうちいずれかのシナリオを外部システム(名義書換代理人システム30、証券会社システム40、融資銀行システム60、権利行使者取引銀行システム65等)と連携をとり実行することとしたので、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、一実施例によれば、シナリオCにより、借株売却による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、一実施例によれば、シナリオDにより、融資による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、一実施例によれば、シナリオCおよびDにより、借株売却および融資による行使代金の調達を迅速かつ容易とし、ストックオプションの権利行使者の労力を低減させ、最適なタイミングで権利行使を行うことができる。
また、一実施例によれば、シナリオEにより、借株売却により価格変動リスクを低減させることができる。
以上本発明にかかる一実施例について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成例はこの一実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、前述した一実施例においては、ストックオプション権利行使支援装置80の機能を実現するためのプログラムを図32に示したコンピュータ読み取り可能な記録媒体500に記録して、この記録媒体500に記録されたプログラムを同図に示したコンピュータ400に読み込ませ、実行することにより各機能を実現してもよい。
同図に示したコンピュータ400は、上記プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)410と、キーボード、マウス等の入力装置420と、各種データを記憶するROM(Read Only Memory)430と、演算パラメータ等を記憶するRAM(Random Access Memory)440と、記録媒体500からプログラムを読み取る読取装置450と、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置460とから構成されている。
CPU410は、読取装置450を経由して記録媒体500に記録されているプログラムを読み込んだ後、プログラムを実行することにより、前述した機能を実現する。なお、記録媒体500としては、光ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク等が挙げられる。
以上のように、本発明にかかるストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置は、ストックオプションの権利行使に対して有用である。
本発明にかかる一実施例の構成を示すブロック図である。 同一実施例における業務執行シナリオのパターンを説明する図である。 同一実施例の概要を説明する図である。 同一実施例における権利行使申込画面300を示す図である。 同一実施例における権利行使代金入金確認画面301を示す図である。 同一実施例における融資申込画面302を示す図である。 図1に示した権利行使者情報DB90のテーブル構造を示す図である。 図1に示した権利行使明細情報DB91のテーブル構造を示す図である。 図1に示した貸株オファー情報DB92のテーブル構造を示す図である。 図1に示したインサイダーチェック情報DB93のテーブル構造を示す図である。 図1に示した注文受付情報DB94のテーブル構造を示す図である。 図1に示した借株状況情報DB95のテーブル構造を示す図である。 図1に示した融資状況情報DB96のテーブル構造を示す図である。 図1に示したステータス情報DB97のテーブル構造を示す図である。 同一実施例の動作を説明するフローチャートである。 同一実施例の動作を説明するフローチャートである。 図15に示した売却審査処理を説明するフローチャートである。 図15に示した貸株可能枠確認処理を説明するフローチャートである。 図15に示した融資確認処理を説明するフローチャートである。 図16に示したシナリオA処理を説明するフローチャートである。 図20に示した権利行使処理を説明するフローチャートである。 図16に示したシナリオB処理を説明するフローチャートである。 図22に示した売却処理を説明するフローチャートである。 図16に示したシナリオC処理を説明するフローチャートである。 図24に示した借株実行処理を説明するフローチャートである。 図24に示した借株返却処理を説明するフローチャートである。 図16に示したシナリオD処理を説明するフローチャートである。 図27に示した融資実行処理を説明するフローチャートである。 図27に示した融資返済処理を説明するフローチャートである。 同一実施例におけるシナリオEを説明する図である。 同一実施例におけるシナリオE処理を説明するフローチャートである。 同一実施例の変形例の構成を示すブロック図である。 従来のストックオプションの権利行使時の流れを説明する図である。
符号の説明
10 権利行使者端末
15 株価情報提供システム
20 発行会社システム
30 名義書換代理人システム
40 証券会社システム
80 ストックオプション権利行使支援装置
82 制御部
83 権利行使処理部
84 売却処理部
85 借株処理部
86 融資処理部

Claims (25)

  1. ストックオプションの権利行使条件を設定する設定工程と、
    前記権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較する比較工程と、
    前記時価が前記売却希望価格以上になった場合、所定の条件に基づいて、権利行使に関するシナリオを選択するシナリオ選択工程と、
    前記シナリオ選択工程で選択されたシナリオを外部システムと連携をとり実行するシナリオ実行工程と、
    を含むことを特徴とするストックオプション権利行使支援方法。
  2. 前記所定の条件は、前記設定工程により予め設定された前記権利行使条件であることを特徴とする請求項1に記載のストックオプション権利行使支援方法。
  3. 前記所定の条件は、前記外部システムと連携をとりながら適宜変更される権利行使条件であることを特徴とする請求項1または2に記載のストックオプション権利行使支援方法。
  4. 前記シナリオは、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のストックオプション権利行使支援方法。
  5. 前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理を実行することを特徴とする請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法。
  6. 前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、前記新株を前記時価で売却するための売却の処理を実行することを特徴とする請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法。
  7. 前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却し行使代金を調達するための売却の処理、売却代金により前記新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理を実行することを特徴とする請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法。
  8. 前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システム、証券会社システムおよび融資銀行システムと連携をとり、融資銀行から行使代金の融資を受けるための融資実行の処理と、前記融資された行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記時価で売却するための売却の処理、前記新株の売却代金から前記行使代金を前記融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することを特徴とする請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法。
  9. 前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システム、証券会社システムおよび融資銀行システムと連携をとり、貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却し行使代金の一部を調達するための売却の処理、融資銀行から行使代金の残りの融資を受けるための融資実行の処理と、売却代金と融資金額の合計である行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理、前記新株の売却代金から前記融資金額を前記融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することを特徴とする請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法。
  10. 前記シナリオ実行工程では、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、前記新株を取得する前に貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却するための売却の処理、実際に取得した前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理を実行することを特徴とする請求項4に記載のストックオプション権利行使支援方法。
  11. ストックオプションの権利行使条件を設定する設定工程と、
    前記権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較する比較工程と、
    前記時価が前記売却希望価格以上になった場合、所定の条件に基づいて、権利行使に関するシナリオを選択するシナリオ選択工程と、
    前記シナリオ選択工程で選択されたシナリオを外部システムと連携をとり実行するシナリオ実行工程と、
    をコンピュータに実行させるためのストックオプション権利行使支援プログラム。
  12. 前記所定の条件は、前記設定工程により予め設定された前記権利行使条件であることを特徴とする請求項11に記載のストックオプション権利行使支援プログラム。
  13. 前記所定の条件は、前記外部システムと連携をとりながら適宜変更される権利行使条件であることを特徴とする請求項11または12に記載のストックオプション権利行使支援プログラム。
  14. 前記シナリオは、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のものであることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一つに記載のストックオプション権利行使支援プログラム。
  15. 前記請求項5〜10のいずれか一つに記載のストックオプション権利行使支援方法をコンピュータに実行させるためのストックオプション権利行使支援プログラム。
  16. ストックオプションの権利行使条件を設定する設定手段と、
    前記権利行使条件に含まれる当該株の売却希望価格と、株式市場における当該株の時価とを比較する比較手段と、
    前記時価が前記売却希望価格以上になった場合、所定の条件に基づいて、権利行使に関するシナリオを選択するシナリオ選択手段と、
    前記シナリオ選択工程で選択されたシナリオを外部システムと連携をとり実行するシナリオ実行手段と、
    を備えたことを特徴とするストックオプション権利行使支援装置。
  17. 前記所定の条件は、前記設定工程により予め設定された前記権利行使条件であることを特徴とする請求項16に記載のストックオプション権利行使支援装置。
  18. 前記所定の条件は、前記外部システムと連携をとりながら適宜変更される権利行使条件であることを特徴とする請求項16または17に記載のストックオプション権利行使支援装置。
  19. 前記シナリオは、権利行使、売却、融資、借株のうちいずれかの処理の組み合わせまたは単独のものであることを特徴とする請求項16〜18のいずれか一つに記載のストックオプション権利行使支援装置。
  20. 前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理を実行することを特徴とする請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置。
  21. 前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、前記新株を前記時価で売却するための売却の処理を実行することを特徴とする請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置。
  22. 前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却し行使代金を調達するための売却の処理、売却代金により前記新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理を実行することを特徴とする請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置。
  23. 前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システム、証券会社システムおよび融資銀行システムと連携をとり、融資銀行から行使代金の融資を受けるための融資実行の処理と、前記融資された行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記時価で売却するための売却の処理、前記新株の売却代金から前記行使代金を前記融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することを特徴とする請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置。
  24. 前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システム、証券会社システムおよび融資銀行システムと連携をとり、貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却し行使代金の一部を調達するための売却の処理、融資銀行から行使代金の残りの融資を受けるための融資実行の処理と、売却代金と融資金額の合計である行使代金により新株を取得するための権利行使の処理、前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理、前記新株の売却代金から前記融資金額を前記融資銀行へ返済するための融資返済の処理を実行することを特徴とする請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置。
  25. 前記シナリオ実行手段は、前記外部システムとしての名義書換代理人システムおよび証券会社システムと連携をとり、新株を権利行使価格で取得するための権利行使の処理、前記新株を取得する前に貸手から株を借りるための借株の処理、前記借株を時価で売却するための売却の処理、実際に取得した前記新株を前記貸手に返却するための返却の処理を実行することを特徴とする請求項19に記載のストックオプション権利行使支援装置。
JP2003312956A 2003-09-04 2003-09-04 ストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置 Pending JP2005084736A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003312956A JP2005084736A (ja) 2003-09-04 2003-09-04 ストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003312956A JP2005084736A (ja) 2003-09-04 2003-09-04 ストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005084736A true JP2005084736A (ja) 2005-03-31

Family

ID=34414060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003312956A Pending JP2005084736A (ja) 2003-09-04 2003-09-04 ストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005084736A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011520191A (ja) * 2008-05-02 2011-07-14 ステイト・ストリート・コーポレーション 証券のカストディおよびプリンシパル方式レンディング改良のためのコンピュータ・システム・アーキテクチャおよびコンピュータ実装方法
JP6463524B1 (ja) * 2018-02-06 2019-02-06 ヤフー株式会社 制御装置、制御方法および制御プログラム
JP2019139757A (ja) * 2018-12-28 2019-08-22 ヤフー株式会社 制御装置、制御方法および制御プログラム
WO2022071059A1 (ja) * 2020-09-29 2022-04-07 良成 松田 情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム
WO2023210303A1 (ja) * 2022-04-28 2023-11-02 コタエル・ホールディングス株式会社 情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001155086A (ja) * 1999-09-14 2001-06-08 Nippon Online Shoken Kk 売買注文自動発注装置、売買注文自動発注システム及び売買注文自動発注方法
JP2001256352A (ja) * 2000-03-09 2001-09-21 Kogin Shoken Kk ストックオプションシステムおよび方法
JP2002041797A (ja) * 2000-07-27 2002-02-08 Tachibana Securities Co Ltd 有価証券の条件付売買の方法および装置
JP2002092328A (ja) * 2000-03-10 2002-03-29 Shoken Fund Kk 株式売買システム及び株式売買方法
JP2002149976A (ja) * 2000-11-09 2002-05-24 Osaka Securities Finance Co Ltd 株券貸借取引システム
JP2002183458A (ja) * 2000-12-08 2002-06-28 Recruit Co Ltd ストックオプションの取得による対価受領の支援システム
JP2002269357A (ja) * 2001-03-14 2002-09-20 Daiwa Securities Smbc Co Ltd 証券売買意思決定支援システム
JP2002297886A (ja) * 2001-03-30 2002-10-11 Daiwa Securities Group Inc ストックオプション管理システム、ストックオプション管理方法及び情報記録媒体並びにストックオプション管理用プログラム
JP2002304528A (ja) * 2001-04-05 2002-10-18 Japan Securities Finance Co Ltd 株券貸借取引支援システム及び株券貸借取引支援システム用のコンピュータプログラム
JP2002373260A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Nec Corp 口座管理システム、口座管理方法、および、口座管理プログラム
JP2003085368A (ja) * 2001-09-07 2003-03-20 Nikko Cordial Securities Inc ストックオプション処理システム及びそのコンピュータソフトウエアプログラム

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001155086A (ja) * 1999-09-14 2001-06-08 Nippon Online Shoken Kk 売買注文自動発注装置、売買注文自動発注システム及び売買注文自動発注方法
JP2001256352A (ja) * 2000-03-09 2001-09-21 Kogin Shoken Kk ストックオプションシステムおよび方法
JP2002092328A (ja) * 2000-03-10 2002-03-29 Shoken Fund Kk 株式売買システム及び株式売買方法
JP2002041797A (ja) * 2000-07-27 2002-02-08 Tachibana Securities Co Ltd 有価証券の条件付売買の方法および装置
JP2002149976A (ja) * 2000-11-09 2002-05-24 Osaka Securities Finance Co Ltd 株券貸借取引システム
JP2002183458A (ja) * 2000-12-08 2002-06-28 Recruit Co Ltd ストックオプションの取得による対価受領の支援システム
JP2002269357A (ja) * 2001-03-14 2002-09-20 Daiwa Securities Smbc Co Ltd 証券売買意思決定支援システム
JP2002297886A (ja) * 2001-03-30 2002-10-11 Daiwa Securities Group Inc ストックオプション管理システム、ストックオプション管理方法及び情報記録媒体並びにストックオプション管理用プログラム
JP2002304528A (ja) * 2001-04-05 2002-10-18 Japan Securities Finance Co Ltd 株券貸借取引支援システム及び株券貸借取引支援システム用のコンピュータプログラム
JP2002373260A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Nec Corp 口座管理システム、口座管理方法、および、口座管理プログラム
JP2003085368A (ja) * 2001-09-07 2003-03-20 Nikko Cordial Securities Inc ストックオプション処理システム及びそのコンピュータソフトウエアプログラム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
「ダイワ・ダイレクト」コース専用サービス 信用取引サービス, CSNA200402596001, 30 April 2003 (2003-04-30), JP, pages 1 - 21, ISSN: 0000777783 *

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011520191A (ja) * 2008-05-02 2011-07-14 ステイト・ストリート・コーポレーション 証券のカストディおよびプリンシパル方式レンディング改良のためのコンピュータ・システム・アーキテクチャおよびコンピュータ実装方法
JP6463524B1 (ja) * 2018-02-06 2019-02-06 ヤフー株式会社 制御装置、制御方法および制御プログラム
JP2019139279A (ja) * 2018-02-06 2019-08-22 ヤフー株式会社 制御装置、制御方法および制御プログラム
JP2019139757A (ja) * 2018-12-28 2019-08-22 ヤフー株式会社 制御装置、制御方法および制御プログラム
JP7034899B2 (ja) 2018-12-28 2022-03-14 ヤフー株式会社 制御装置、制御方法および制御プログラム
JP2022066367A (ja) * 2018-12-28 2022-04-28 ヤフー株式会社 制御装置、制御方法および制御プログラム
JP7494235B2 (ja) 2018-12-28 2024-06-03 Lineヤフー株式会社 制御装置、制御方法および制御プログラム
WO2022071059A1 (ja) * 2020-09-29 2022-04-07 良成 松田 情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム
JP2022055427A (ja) * 2020-09-29 2022-04-08 良成 松田 情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム
JP7348657B2 (ja) 2020-09-29 2023-09-21 コタエル・ホールディングス株式会社 情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム
WO2023210303A1 (ja) * 2022-04-28 2023-11-02 コタエル・ホールディングス株式会社 情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7430957B2 (ja) 金融商品取引管理方法、金融商品取引管理システム
KR101355418B1 (ko) 공모될 일 세트의 채무 증서를 위한 최적 가격결정 및 할당을 위한 방법 및 시스템
JP2002140517A (ja) 投資方法及び投資用装置ならびに投資システム
US20030191705A1 (en) Method and system for providing securities including a plurality of investment issues
JP2005084736A (ja) ストックオプション権利行使支援方法、ストックオプション権利行使支援プログラムおよびストックオプション権利行使支援装置
CN1441934A (zh) 投资于代理资产的技术
Mason Online loans across state lines: protecting peer-to-peer lending through the exportation doctrine
JP2023043815A (ja) 収益不動産将来価格予測に基づく残価設定取引システム
Grant et al. Acacia Protocol–A Proposal Of Structured Products For And Within The Decentralized Finance Ecosystem
JP7161245B2 (ja) 金融商品取引管理装置、金融商品取引管理方法、プログラム
JP2002352080A (ja) 債券取引支援プログラムおよび債券取引支援方法
Cao et al. Automated Market Makers and the Value of Adaptive Fees
JP7473618B1 (ja) 資金管理サーバ
JP2005056095A (ja) ストックオプションの権利行使を処理するシステム及び方法
JP7473617B1 (ja) 資金管理サーバ
JP2008544376A (ja) 内部契約関係を用いた自己ヘッジ多層投資システム及び方法
JP2022122794A (ja) 残価設定型ローンの活用による新しい不動産市場の創出
Wieland Case Study–The IPO of Neobroker Robinhood
Mackmin The negative leasehold
TW499646B (en) A system and method for data processing of option/share pooling, and a method for conducting business
KR20230105567A (ko) 대출에 따른 NFT(Non-Fungible Token)의 이용 방법, 이를 위한 디바이스 및 기록매체
JP2020197991A (ja) サーバ
JP2003141366A (ja) 投資方法及び投資用装置ならびに投資システム
JP2019040534A (ja) ローン返済金額算定システム
Shihata The Strategic Compact: Renewing the Bank’s Effectiveness to Fight Poverty

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20050520

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050708

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050623

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061010

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070227