JP7494235B2 - 制御装置、制御方法および制御プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、制御装置、制御方法および制御プログラムに関する。
従来、会社等の各種組織から利用者や他の組織に対して様々な態様で報酬が提供されている。このような報酬を提供する態様の一例として、予め設定された価格で株を購入する権利を付与するストックオプションが知られている。また、ストックオプションの権利行使に要する資金を証券会社が権利者に融資するといった態様が知られている。
特開2005-56095号公報
しかしながら、上述した従来技術では、報酬を提供できない恐れがある。
例えば、上述した従来技術では、会社の株の流動性が高くない場合には、株価があまり変動しないので、会社の業績が良くなったとしても株価が上昇しない結果、ストックオプションの権利を行使しても、報酬を提供できない恐れがある。
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、報酬を提供しやすくすることを目的とする。
本願に係る制御装置は、所定の発行者が発行する未公開の仮想通貨に関する取引に関する取引条件が、前記発行者と所定の関係性を有する取引者と前記発行者との間で設定されているか否かを判定する判定部と、前記取引条件が設定されていた場合は、前記仮想通貨が公開された後で所定の条件が満たされた際に、仮想通貨の取引を実現する取引サーバに対し、前記取引条件に従って発行者が有する仮想通貨を取引者に提供するように通知することで、前記発行者と前記取引者との間における前記仮想通貨に関する取引を成立させる取引制御部とを有することを特徴とする。
実施形態の一態様によれば、報酬を提供しやすくすることができる。
図1は、実施形態に係る情報提供装置の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係る情報提供装置が有する機能構成の一例を示す図である。 図3は、実施形態に係る仮想通貨データベースに登録される情報の一例を示す図である。 図4は、実施形態に係る契約データベースに登録される情報の一例を示す図である。 図5は、実施形態に係る情報提供装置が実行する制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
以下に、本願に係る制御装置、制御方法および制御プログラムおよび情報提供装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る制御装置、制御方法および制御プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
〔1.情報提供装置の概要〕
以下、図1を用いて、制御装置の一例となる情報提供装置10の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報提供装置の一例を示す図である。なお、図1に示す例では、情報提供装置10が仮想通貨に関する取引を行う際に実行する制御処理の一例について記載した。
情報提供装置10は、インターネット等の所定のネットワークN(例えば、図2を参照。)を介して、端末装置101、102(以下、「端末装置100」と総称する場合がある。)や発行者端末200と通信可能な情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。なお、情報提供装置10は、図1において図示を省略した取引サーバ300(例えば、図2を参照。)とも通信可能である。なお、情報提供装置10は、任意の数の端末装置100、任意の数の発行者端末200、および任意の数の取引サーバ300と通信可能であるものとする。
端末装置100は、利用者が使用する端末装置であり、PC(Personal Computer)、スマートデバイス、移動通信端末等により実現される。例えば、端末装置101は、利用者U1が使用する端末装置であり、端末装置102は、利用者U2が使用する端末装置であるものとする。また、以下の説明においては、利用者U1は、仮想通貨を発行する会社等の発行組織#Aと所定の関係性を有する利用者であり、利用者U2は、発行組織#Aとは関係性を有しない利用あるものとする。例えば、利用者U1は、発行組織#Aに所属する従業員であるものとする。
発行者端末200は、仮想通貨を発行する発行組織#Aが使用する端末装置であり、PC、サーバ装置もしくはクラウドシステム等により実現される。例えば、発行者端末200は、発行組織#Aが発行する仮想通貨に関する情報を情報提供装置10へと登録する機能を有する。
〔1-1.仮想通貨の発行の概要〕
ここで、発行組織#Aは、所謂仮想通貨の発行を行う。例えば、発行組織#Aは、任意の利用者からトークン等といった取引対象(すなわち、「仮想通貨」)を買ってもらうことで資金調達を行うとともに、利用者間での仮想通貨の自由な売買(若しくは、所定の制約に従った売買)を認める。なお、「仮想通貨」には、例えば株式など、取引対象の量に応じた配当等が発行組織#Aから支払われるものを含まないものとする。
例えば、発行組織#Aは、仮想通貨を発行する場合、仮想通貨を発行する目的、仮想通貨の発行量、仮想通貨の発行日時、発行組織#Aの情報(例えば、資本金、業務内容、代表者等)等といった仮想通貨の発行に関する仮想通貨情報を公開する。このような仮想通貨情報は、所謂ホワイトペーパーと呼ばれる情報である。各利用者は、このようなホワイトペーパーに記載された目的や発行組織#Aの情報等に基づいて、発行組織#Aが発行する仮想通貨の購入可否や購入量等を決定することとなる。
ここで、仮想通貨の発行目的は、任意の目的が採用可能である。例えば、発行組織#Aは、自組織が運営する電子商店街で利用可能な仮想通貨の発行、新規事業の資金調達、任意の組織間の決済手段の提供等を仮想通貨の発行目的に設定することができる。また、発行組織#Aは、所定の条件が満たされた場合に、払い戻しが行われる仮想通貨を発行してもよく、払い戻しを行わない仮想通貨を発行してもよい。例えば、発行組織#Aは、所定の機関が経過した後で、仮想通貨の買戻しをあらかじめ表明してもよい。
また、発行組織#Aは、任意のアーキテクチャの仮想通貨を発行することができる。例えば、発行組織#Aは、ブロックチェーンを用いた仮想通貨を発行してもよく、任意の利用者や組織の間で仮想通貨に関する取引があった場合に、その取引を示す情報をネットワーク上の所定の情報処理装置が管理する仮想通貨を発行してもよい。また、発行組織#Aは、仮想通貨に関する取引に要する情報処理コストを不特定多数の情報処理装置が処理する仮想通貨(すなわち、ピアツーピア型の仮想通貨を発行してもよく、情報処理コストを所定の情報処理システムが処理する仮想通貨を発行してもよい。また、発行組織#Aは、ピアツーピア型の仮想通貨を発行した場合、情報処理コストを提供した情報処理装置に対して所定の報酬が提供される仮想通貨を発行してもよく、報酬が提供されない仮想通貨を発行してもよい。
すなわち、以下の説明における「仮想通貨」とは、発行組織#Aが発行する取引対象であって、一般公開後、任意の利用者間で取引が可能な物であれば、任意のものが採用可能である。また、以下の説明では、利用者間における仮想通貨に関する取引については、取引サーバ300が実行する処理により実現されるものとする。
〔1-2.制御処理の概要〕
ここで、仮想通貨の発行を、従業者に対するインセンティブの付与に用いる手法が考えられる。例えば、仮想通貨を用いて新たな事業を提供する場合、その事業が成功する見込みがある場合、若しくは、実際にその事業が成功する場合には、仮想通貨の取引価格が上昇すると考えられる。
そこで、情報提供装置10は、以下の制御処理を実行する。まず、情報提供装置10は、所定の発行者が発行する仮想通貨が公開されるよりも前に設定された仮想通貨に関する取引に関する取引条件であって、発行者と所定の関係性を有する取引者との間で取引条件が設定されたか否かを判定する。そして、情報提供装置10は、取引条件が設定されていた場合は、発行者と取引者との間における仮想通貨に関する取引を取引条件に従って成立させる。例えば、情報提供装置10は、取引条件が設定されていた場合は、仮想通貨の公開時に、発行者と取引者との間における仮想通貨に関する取引を取引条件に従って成立させる。
ここで、情報提供装置10は、仮想通貨を発行する発行組織と所定の関係性とを有する取引者であれば、任意の関係性を有する取引者と発行組織との間の仮想通貨に関する取引を成立させてよい。例えば、情報提供装置10は、発行者と、発行者の従業員となる取引者との間で取引条件が設定されたか否かを判定してもよい。すなわち、情報提供装置10は、仮想通貨が公開されるよりも前、すなわち、任意の利用者間での仮想通貨に関する取引が開始されるよりも前に、仮想通貨を発行する発行組織#Aとの間で、仮想通貨に関する取引に関する契約を行った取引者であれば、任意の取引者と発行組織#Aとの間の取引を成立させてよい。
すなわち、情報提供装置10は、仮想通貨を発行する発行者と、仮想通貨の公開前において事前に仮想通貨に関する取引に関する取引条件を締約していた利用者や組織等の取引者が存在する場合、取引条件に従って、仮想通貨に関する取引を成立させる。このため、情報提供装置10は、報酬を提供しやすくすることができる。
例えば、株式などにおいては、従業員などの取引者にストックオプションの権利等を付与若しくは資金を調達するため、新たな株式を発行したり株式を譲渡する場合、他の株主や資金提供者の意向を忖度しなければならなくなる恐れがある。しかしながら、上述した制御処理においては、このような意向を忖度せずとも、目的ごとに仮想通貨を取引する権利をあらかじめ取引者に付与することができる。また、公開された仮想通貨は、各取引所が取扱いを開始することにより、流動性を高めることができるので、業績に応じたインセンティブの付与を実現することができる。
〔1-3.制御処理の一例〕
以下、図1を用いて、制御処理の一例について説明する。なお、以下に示す処理の流れは、あくまで一例であり、公開前に設定された取引条件が存在する場合に、その取引条件に従った取引を成立されるのであれば、以下に示す処理の順番および実行タイミングは、任意の態様が採用されてよい。
まず、発行組織#Aが使用する発行者端末200は、仮想通貨の発行情報を情報提供装置10に登録する(ステップS1)。このような場合、情報提供装置10は、仮想通貨の発行情報を保持することとなる。
発行組織#Aの利用者U1は、仮想通貨に関する所定の契約を発行組織#Aとの間で締結する。例えば、利用者U1は、所定の取引条件による優先購入権の付与を発行組織#Aに要求する。ここで、所定の取引条件とは、仮想通貨の取引に関する条件であれば、任意の条件が採用可能である。例えば、取引条件には、利用者U1が購入する仮想通貨の量や購入価格を示す情報が含まれる。また、取引条件には、利用者U1が仮想通貨を購入する日時や、仮想通貨を購入するために利用者U1が満たさなければならない条件(例えば、所定の日時迄に達成すべき業績等)を示す情報が含まれていてもよい。
より具体的な例を挙げると、取引条件には、利用者Uが購入する仮想通貨の量が「100」トークンであり、利用者Uが仮想通貨を購入する時期が「公開時」であり、公開時における仮想通貨の価格(すなわち、公募価格)から「30パーセント割引」した価格で発行組織#Aから利用者U1に仮想通貨が販売される旨を示す情報が含まれる。
また、発行者端末200は、利用者U1に対して優先購入権を付与する場合、すなわち、利用者U1と発行組織#Aとの間で、仮想通貨に関する契約が締結された場合、利用者U1の優先購入権と取引情報とを情報提供装置10に登録する(ステップS3)。このような場合、情報提供装置10は、優先購入権が付与された利用者U1と、利用者U1および発行組織#A間の取引条件を保持することとなる。
そして、情報提供装置10は、発行組織#Aによって仮想通貨の発行情報が登録された場合、各種利用者U1、U2からの要求に応じて、仮想通貨の発行情報を公開する。例えば、情報提供装置10は、利用者U2から発行情報の公開要求を受付けた場合は、優先購入者の割合と、取引情報とを含むホワイトペーパーを利用者U2に対して提供する(ステップS4)。
例えば、図1に示す例では、情報提供装置10は、ホワイトペーパーの一例として、コンテンツC10を利用者U2に提示する。図1に示す例では、コンテンツC10には、発行組織#Aが発行する仮想通貨についての発行情報と、その仮想通貨について設定済みの優先購入者に関する優先購入者情報とが含まれている。
例えば、情報提供装置10は、発行情報として、仮想通貨の発行目的が「販売事業の立ち上げ」であり、仮想通貨の公開日時が「公開日時#1」であり、公開時における仮想通貨の価格である公開価格が「公開価格#1」であり、仮想通貨の公開時における発行量が「発行量#1」である旨を示す。なお、図1に示す例では、「公開日時#1」、「公開価格#1」、「発行量#1」といった概念的な値を記載したが、実際には、公開日時、公開価格、および発行量を示す各種の数値が発行情報に含まれることとなる。
また、情報提供装置10は、仮想通貨の発行者となる発行組織#Aに関する情報を発行情報として開示してもよい。また、情報提供装置10は、発行組織#Aにより発行される仮想通貨の買戻しが予定されている場合は、買戻しの予定日時や買戻し価格等を発行情報として開示してもよい。すなわち、情報提供装置10は、発行組織#Aによって登録された仮想通貨に関する情報であれば、任意の情報を発行情報として登録してよい。
また、情報提供装置10は、利用者U2から発行情報の公開要求を受付けた際に設定済みの優先購入者に関する情報を開示する。例えば、情報提供装置10は、優先購入権が設定された優先購入者の数である優先購入者数「152人」、優先購入権が設定された仮想通貨の数が優先購入数「15200トークン」であり、仮想通貨の全発行数に示す優先購入数の割合が優先購入割合「32%」である旨を示す優先購入者情報を開示する。
また、情報提供装置10は、優先購入者に関する情報を優先購入者情報として提供してもよい。例えば、情報提供装置10は、優先購入者のうち、発行組織#Aの従業員が「80%」を占め、投資家が「15%」を占める旨の情報を提供してもよい。すなわち、情報提供装置10は、仮想通貨の発行目的を示す情報を利用者に対して提供する。また、情報提供装置10は、仮想通貨が公開されるよりも前に、発行者との間で取引条件を設定した取引者の数に関する情報、取引条件が設定された仮想通貨の量や割合に関する情報等を利用者に提供する。
このような発行情報や優先購入者情報は、利用者U2が仮想通貨を購入するための動機付けとなりえる。例えば、仮想通貨の新規公開(ICO:Initial Coin Offering)には、詐欺的なものも多く、利用者U2が仮想通貨の購入を躊躇する場合がある。しかしながら、発行者となる発行組織#Aが良く知られた企業である場合、利用者U2は、発行組織#Aにより発行される仮想通貨を購入しやすくなる。また、より多くの従業員が発行組織#Aを購入している場合、仮想通貨の信頼度が高くなるため、利用者U2が仮想通貨を購入しやすくなる。このように、仮想通貨の信頼度が高くなる場合、仮想通貨の流動性や期待性が向上する結果、仮想通貨の価格を押し上げることができる。
続いて、情報提供装置10は、利用者U2から公開時における購入要求を受付けるとともに(ステップS5)、利用者U1からも公開時における購入要求を受付ける(ステップS6)。なお、情報提供装置10は、利用者U1、U2から購入要求を受付けずともよい。例えば、情報提供装置10は、利用者U1については、購入要求を受付けずとも、取引条件に従った仮想通貨の取引を自動的に成立させてよい。また、利用者U2は、購入要求を情報提供装置10に提供するのではなく、仮想通貨の公開時に、発行組織#Aが発行する仮想通貨を取り扱う所定の取引所に対して仮想通貨の買い付けを直接行ってもよい。
ここで、情報提供装置10は、仮想通貨の公開日時となった場合は、公開対象となる仮想通貨に取引条件が設定されているかを判定する(ステップS7)。例えば、情報提供装置10は、利用者U1に対して優先購入権が設定されている場合は、優先購入権が設定された利用者U1と発行組織#Aとの間に取引条件が設定されていると判定する。そして、情報提供装置10は、優先購入権が設定された利用者U1について、仮想通貨の公開前に登録されていた取引条件に従って、仮想通貨の取引を成立させる(ステップS8)。
例えば、情報提供装置10は、取引条件として、発行者である発行組織#Aから利用者U1に対して譲渡される仮想通貨の量に関する条件が設定されている場合、発行組織#Aが発行する仮想通貨のうち、取引条件に設定されている量の仮想通貨を、発行組織#Aとの間で取引条件を設定しなかった他の利用者U2よりも優先的に成立させる。例えば、情報提供装置10は、取引サーバ300と連携して、発行組織#Aが所有する仮想通貨のうち、取引条件に設定されている量の仮想通貨を利用者U1に対して譲渡する。このような仮想通貨の譲渡は、例えば、発行組織#Aが有するウォレットから、利用者U1が有するウォレットへと、取引条件に設定されている量の仮想通貨を送金することで、実現可能である。
また、例えば、情報提供装置10は、取引条件として、所定の日時において発行組織#Aから利用者U1に対して譲渡される仮想通貨に対する対価に関する条件が設定されている場合、利用者U1から発行組織#Aに対し、取引条件が示す対価の支払いを成立させる。例えば、情報提供装置10は、取引条件として、仮想通貨の購入価格が設定されている場合、その購入価格を利用者U1に課金する。
例えば、情報提供装置10は、購入価格が1トークンあたり「100円」であり、購入量が「100トークン」である場合、利用者U1が有する口座から発行組織#Aが有する口座へ「10000円」を送金させてもよい。また、情報提供装置10は、利用者U1が有するクレジットカードに対して「10000円」を課金し、「10000円」を発行組織#Aが有する口座へと送信してもよい。また、情報提供装置10は、1トークン当たりの購入価格「100円」のみが設定されている場合、利用者U1に対して購入する仮想通貨の量を問合せ、利用者U1が入力した量の仮想通貨を発行組織#Aから利用者U1へ譲渡させるとともに、利用者U1に対する課金を行ってもよい。
また、例えば、情報提供装置10は、取引条件として、仮想通貨の価格からの割引率に関する条件が設定されている場合、かかる条件に従って、仮想通貨の取引を成立させてもよい。より具体的には、情報提供装置10は、仮想通貨が譲渡される日時における仮想通貨の価格からの割引率に関する条件に従って、仮想通貨の取引を成立させてもよい。
例えば、情報提供装置10は、取引条件として割引率「30%」が設定されている場合、仮想通貨の公開時における価格(例えば、公開時における価格である公開価格)を特定し、特定した価格に割引率「30%」を適用した価格に基づいて、利用者U1に対する課金額を設定してもよい。また、情報提供装置10は、利用者U1に対する課金が行われた事、若しくは、利用者U1から発行組織#Aに対して送金が行われたことを条件として、発行組織#Aから利用者U1に対する仮想通貨の譲渡を成立させてもよい。
そして、情報提供装置10は、あらかじめ設定された取引条件を全て成立させた場合は、取引条件が設定されていない利用者に関する仮想通貨の取引を成立させる。例えば、情報提供装置10は、予め購入要求を登録していたが、発行組織#Aとの間で取引条件が設定されていない利用者U2について、公開価格で仮想通貨の取引を成立させる(ステップS9)。例えば、情報提供装置10は、公開価格に基づいて、利用者U2に対する課金を行うとともに、発行組織#Aから利用者U2に対し、仮想通貨の譲渡を成立させる。
なお、図示は省略したが、利用者U1や利用者U2に対して譲渡された仮想通貨については、情報提供装置10を介した取引を行わずともよい。例えば、利用者U1、U2は、任意の取引所を介して、任意の利用者や組織に対し、自身が保有する仮想通貨を自由に売買してよい。
〔1-4.取引条件について〕
上述した例では、情報提供装置10は、仮想通貨の公開時において、公開前に設定された取引条件に従って仮想通貨の取引を成立させた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、仮想通貨の公開前に設定された取引条件に従って仮想通貨の取引を成立させるのであれば、任意のタイミングで、仮想通貨の取引を成立させてよい。
例えば、情報提供装置10は、仮想通貨の公開後であって、利用者U1または発行組織#Aからの要求や承諾があった際に、利用者U1と発行組織#Aとの間の取引を成立させてもよい。また、例えば、情報提供装置10は、取引条件として、所定の日時が設定されている場合は、設定された所定の日時において、発行組織#Aから利用者U1に対する仮想通貨の譲渡を成立させてもよい。
例えば、「2019年1月1日」に公開される仮想通貨について、日時「2019年3月1日」に、1トークンあたり「100円」で「100トークン」を発行組織#Aから利用者U1に譲渡する旨の取引条件が設定されている場合、情報提供装置10は、「2019年3月1日」における仮想通貨の価格に係わらず、1トークンあたり「100円」で「100トークン」を発行組織#Aから利用者U1に譲渡してもよい。また、「2019年1月1日」に公開される仮想通貨について、日時「2019年3月1日」に、割引率「30%」で「100トークン」を発行組織#Aから利用者U1に譲渡する旨の取引条件が設定されている場合、情報提供装置10は、「2019年3月1日」における仮想通貨の価格から「30%」を値引きした状態で、「100トークン」を発行組織#Aから利用者U1に譲渡してもよい。
また、情報提供装置10は、取引条件が仮想通貨の公開後に設定されている場合は、取引を成立させずともよい。例えば、情報提供装置10は、「2019年1月1日」に公開された仮想通貨について、取引条件が「2018年12月31日」に締結されている場合は、上述した制御処理を行わずともよい。
また、情報提供装置10は、取引条件が仮想通貨の公開前に締結されている、もしくは、取引条件が仮想通貨の公開前に設定されているのであれば、取引条件の変更を認めてもよい。例えば、情報提供装置10は、仮想通貨の公開前であれば、いつでも、取引条件のキャンセルや変更を受付けてもよい。また、情報提供装置10は、仮想通貨の譲渡前であれば、取引条件のキャンセルや変更を受付けてもよい。
また、情報提供装置10は、業績連動型の取引条件の設定を受付けてもよい。例えば、情報提供装置10は、取引条件として、発行者による取引者の評価に応じて変動する条件に従って、仮想通貨の取引を成立させてもよい。より具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、利用者U1の評価に応じて割引率が変化する取引条件の設定を受付けてもよい。例えば、情報提供装置10は、取引条件が示す日時において、発行者端末200から利用者U1に対する評価を示す評価情報を取得する。
そして、情報提供装置10は、評価情報が示す評価が良ければ良い程、発行組織#Aの仮想通貨を利用者U1に譲渡する際の、仮想通貨の価格からの割引率を向上させてもよく、仮想通貨の価格を低くしてもよい。また、情報提供装置10は、評価情報が示す評価が所定の閾値を超える場合にのみ、取引条件に従った取引を成立させてもよい。また、情報提供装置10は、評価情報が示す評価が所定の閾値を下回る場合は、割引を行わずに、発行組織#Aの仮想通貨を利用者U1に譲渡してもよい。
また、情報提供装置10は、取引条件が設定されてから取引が実際に行われるまでの機関に応じた条件に従って、仮想通貨の取引を成立させてもよい。例えば、情報提供装置10は、取引条件が設定されてから、仮想通貨の公開が行われるまでの期間が長ければ長い程、公開価格からの割引率を向上させてもよい。すなわち、情報提供装置10は、仮想通貨の公開日に近づけば近づく程、利用者U1が仮想通貨を購入する際の割引率を低下させてもよい。
〔1-5.オプションについて〕
ここで、取引条件は、仮想通貨を購入する取引者と、仮想通貨を発行する発行者との間で任意の内容の取引条件が締結されてよい。例えば、取引条件は、仮想通貨を購入する権利(所謂オプション)に関するものであってもよい。例えば、情報提供装置10は、取引条件として、仮想通貨を売却する権利(すなわち、オプション)に関する条件に従って、取引を成立させてもよい。
例えば、情報提供装置10は、取引条件に従って前記発行者が所有する仮想通貨を売却した場合の売却額と、発行者と取引者とが予め設定した仮想通貨の額との差に基づいて、取引者に対して提供される利益を算出し、算出した利益を取引者に対して提供してもよい。すなわち、発行者は、取引者に対して所謂無償オプションと呼ばれる権利を付与してもよい。
例えば、発行者は、あらかじめ取引者と公開者との間で設定された所定の権利行使価格(例えば、社内募集時の価格)で、所定の日時に仮想通貨を購入する権利を無償で利用者に提供する。このような場合、情報提供装置10は、公開時、利用者や取引者によってあらかじめ指定された日時、若しくは、利用者から売却指示を受けた日時等といった所定の日時において、利用者から報酬を取得することなく、発行者が所有する仮想通貨のうち所定の仮想通貨を任意の売却先に売却させる。そして、情報提供装置10は、売却時の仮想通貨の価格から権利行使価格を減算した値に基づいて、利用者に対する報酬を提供してもよい。
また、情報提供装置10は、取引条件に従って発行者が所有する仮想通貨を売却した場合の売却額と、発行者と前記取引者とが予め設定した仮想通貨の額および利用者と取引者とが予め設定した権利行使に対する報酬額との差に基づいて、取引者に対して提供される利益を算出し、算出した利益を前記取引者に対して提供してもよい。
例えば、発行者は、取引者に対して所謂有償オプションと呼ばれる権利を付与してもよい。例えば、発行者は、所定の権利行使価格で、所定の日時に仮想通貨を購入する権利を、有償で利用者に提供する。このような場合、情報提供装置10は、任意の権利行使日時において、発行者と取引者との間で設定された日時において設定された額の権利取得額が取引者から発行者へ払い込まれているか否かを判定する。そして、情報提供装置10は、払い込まれていると判定した場合は、発行者が所有する仮想通貨のうち所定の仮想通貨を任意の売却先に売却させる。そして、情報提供装置10は、売却時の仮想通貨の価格から権利行使価格を減算した値に基づいて、利用者に対する報酬を提供してもよい。このような処理の結果、取引者には、時の仮想通貨の価格から権利行使価格と、権利取得価格とを減算した値の利益が提供されることとなる。
例えば、仮想通貨を売却する際の価格が1トークンあたり「500円」であり、1トークンあたり権利行使価格が「300円」であり、仮想通貨を購入する権利が1トークン当たり「5円」であったものとする。このような権利、すなわちオプションが設定されている場合、100トークン分の権利が行使された場合、利用者には、売却価格「500円×100トークン=50000円」から、権利行使価格「300円×100トークン=30000円」と権利取得価格「5円×100トークン=500円」とを減算した値が提供されることとなる。
また、発行者は、権利行使を行う際の単位を設定した取引条件を設定してもよい。例えば、発行者は、100トークン単位で、無償オプションまたは有償オプションを行使することができる旨の取引条件を設定してもよい。このような場合、情報提供装置10は、100トークン単位で、仮想通貨に関する取引を成立させることとなる。
また、発行者は、業績が所定の条件を満たした際に、利用者に対して仮想通貨を購入する権利を提供してもよい。このような場合、情報提供装置10は、権利行使時に、業績が所定の条件を満たしているか否かを判定し、満たしている場合にのみ、権利の行使を成立させてもよく、仮想通貨に関する取引を成立させてもよい。
また、発行者は、権利行使価格を業績の内容に応じて連動させてもよい。例えば、情報提供装置10は、発行者の連結営業利益の額を特定し、特定した額が所定の第1閾値を超える場合には、権利行使価格を所定の第1価格に設定し、特定した額が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合には、権利行使価格を第1価格よりも低い第2価格に設定してもよい。また、情報提供装置10は、業績の内容に応じて、権利行使可能な仮想通貨の量を変更してもよい。例えば、情報提供装置10は、連結営業利益の額が高ければ高い程、権利行使可能な仮想通貨の量や割合を増大させてもよい。
なお、上述した例では、各種オプションを行使する際に、発行者が所有する仮想通貨を売却した際の例について記載したが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、発行者が所有する仮想通貨を実際に販売することなく、権利行使時における仮想通貨の売却価格から、上述した取引者に対する利益の額を算出し、算出した利益の額を取引者に対して提供してもよい。すなわち、情報提供装置10は、仮想通貨の価格に応じた報酬の提供など、仮想通貨に関連する取引条件に従って、仮想通貨に関連する取引を成立させるのであれば、仮想通貨の移転や売却を実際に行うことなく、各種取引を成立させてよい。
〔1-6.優先購入者の上限について〕
ここで、情報提供装置10は、取引条件を事前に設定する利用者の数や仮想通貨の量に上限を設定してもよい。例えば、情報提供装置10は、優先購入者数、優先購入割合、もしくは優先購入の対象となった仮想通貨の量に上限を設定し、優先購入者数、優先購入割合、もしくは優先購入の対象となった仮想通貨の量が上限に達した場合は、新たな優先購入権や取引条件の登録を受付けずともよい。また、情報提供装置10は、全仮想通貨のうち、優先購入の対象となった仮想通貨と、それ以外の仮想通貨との割合が所定の上限に達した場合は、新たな優先購入権や取引条件の登録を受付けずともよい。
〔1-7.購入権利について〕
ここで、情報提供装置10は、自動的に利用者U1と発行組織#Aとの間の取引を成立させてもよく、例えば、利用者U1からの許諾があった場合にのみ、取引を成立させてもよい。例えば、情報提供装置10は、優先購入権と取引条件との登録があってから、取引上限が示す日時(例えば、仮想通貨の公開日)までの間に、利用者U1からの許諾があった場合にのみ、利用者U1と発行組織#Aとの間の取引を成立させてもよい。また、情報提供装置10は、利用者U1からの許諾が無かった場合には、利用者U1と発行組織#Aとの間の取引を成立させず、取引条件を無効にしてもよい。すなわち、情報提供装置10は、所定の日に仮想通貨を購入する権利のみを利用者U1に対して認めてもよい。
〔1-8.優先購入について〕
また、情報提供装置10は、取引条件が設定された利用者の取引を優先的に成立させるのであれば、任意の処理を実行して良い。例えば、仮想通貨の公開時においては、全仮想通貨が発行組織#Aのウォレットに存在している。そこで、情報提供装置10は、取引条件が設定されていない利用者の取引を成立させるよりも前に、取引条件が設定されている利用者の取引を全て成立させてから、取引条件が設定されていない利用者の取引を成立させてもよい。また、情報提供装置10は、利用者に対して仮想通貨が譲渡される日時が公開後である場合は、譲渡対象となる仮想通貨を保持しておいてもよい。すなわち、情報提供装置10は、取引条件が設定されている利用者への譲渡対象となる仮想通貨を、公開対象から除外してもよい。
〔1-9.決済について〕
ここで、情報提供装置10は、利用者U1や利用者U2が仮想通貨を購入する場合、任意の対応で購入代金を課金することができる。例えば、情報提供装置10は、利用者が有するクレジットカードに課金してもよく、利用者が有する銀行口座から引き落としを行ってもよい。また、情報提供装置10は、利用者が所有する他の仮想通貨を用いた課金を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者U1が発行組織#A以外の組織が発行した仮想通貨を有する場合、かかる仮想通貨を用いた決済を採用してもよい。
〔2.情報提供装置の構成〕
続いて、図2を用いて、情報提供装置10が有する機能構成の一例について説明する。図2は、実施形態に係る情報提供装置が有する機能構成の一例を示す図である。図2に示すように、情報提供装置10は、通信部、記憶部30、および制御部40を有する。
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100、発行者端末200、および取引サーバ300との間で情報の送受信を行う。
記憶部30は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、仮想通貨データベース31、および契約データベース32を記憶する。
仮想通貨データベース31は、仮想通貨に関する各種の情報が登録される。例えば、図3は、実施形態に係る仮想通貨データベースに登録される情報の一例を示す図である。図3に示すように、仮想通貨データベース31には、「仮想通貨ID」、「発行者情報」、「発行目的」、「発行数量」、「公開日時」、「公開価格」等といった情報が登録される。ここで、「仮想通貨ID」とは、仮想通貨を識別するための識別子である。また、「発行者情報」とは、仮想通貨の発行者に関する各種の情報であり、発行者の名称や業態を示す情報、および、発行者が有する仮想通貨のウォレットに関する情報である。また「発行目的」とは、仮想通貨の発行目的を示す情報である。また、「発行数量」とは、公開時に発行される仮想通貨の量を示す情報である。また、「公開日時」とは、仮想通貨が発行される日時を示す情報である。また、「公開価格」とは、公開時における仮想通貨の価格を示す情報である。
例えば、図3に示す例では、仮想通貨データベース31には、仮想通貨ID「ID#1」、発行者情報「発行者情報#1」、発行目的「発行目的#1」、発行数量「発行数量#1」、公開日時「公開日時#1」、公開価格「公開価格#1」が対応付けて登録されている。このような情報は、仮想通貨ID「ID#1」が示す仮想通貨が、発行者情報「発行者情報#1」が示す発行者により発行される仮想通貨であり、発行の目的が発行目的「発行目的#1」である旨を示す。また、このような情報は、公開時において発行される仮想通貨の量が発行数量「発行数量#1」であり、公開日時「公開日時#1」が示す日時に、公開価格「公開価格#1」にて公開される旨を示す。
なお、図3に示す例では、「発行者#1」、「発行目的#1」、「発行数量#1」、「公開日時#1」、「公開価格#1」といった概念的な値を記載したが、実際には、仮想通貨データベース31には、発行者を示す識別子や発行者を示す情報、発行目的を示す文字列、発行されるトークン数、日時、価格を示す数値や文字列等が登録される。
契約データベース32は、仮想通貨の購入に関する契約情報が登録される。より具体的には、契約データベース32には、仮想通貨の公開時において仮想通貨を購入するための予約に関する契約が登録される。また、契約データベース32には、優先購入権に関する情報や取引条件が登録される。例えば、図4は、実施形態に係る契約データベースに登録される情報の一例を示す図である。
図4に示すように、契約データベース32には、「取引ID」、「発行者情報」、「仮想通貨ID」、「購入者」、「関係情報」、「ウォレットID」、「決済用情報」、「優先購入権」、「購入数量」、および「購入条件」といった項目を有する情報が登録される。なお、図4に示す情報以外にも、契約データベース32には、仮想通貨の購入に関する契約の情報が登録されていてよい。
ここで「取引ID」とは、仮想通貨の取引に関する情報を識別するための識別子である。また、「仮想通貨ID」とは、取引対象となる仮想通貨の仮想通貨IDである。また、「購入者」とは、仮想通貨の公開時において仮想通貨を予約購入する利用者を識別する情報である。また、「関係情報」とは、対応付けられた「発行者ID」が示す発行者と、「購入者」が示す購入者との間の関係を示す情報である。また、「ウォレットID」とは、対応付けられた「購入者」が有する仮想通貨のウォレットを識別する情報である。
また、「決済用情報」とは、対応付けられた「購入者」が仮想通貨を購入する際の決済を行うための情報であり、例えば、クレジットカード情報、口座情報、若しくは他の仮想通貨のウォレットの情報などである。また、「優先購入権」とは、対応付けられた「購入者」が優先購入者であるか否かを示す情報である。また、「購入数量」とは、「購入者」が購入する仮想通貨の量を示す情報である。また、「購入条件」とは、「購入者」が仮想通貨を購入する際の価格に関する条件を示す情報であり、例えば、仮想通貨を購入する際の割引率を示す情報である。なお、図4に示す情報のうち、購入数量や購入条件等が、取引条件と対応する情報となる。
例えば、図4に示す例では、取引ID「取引#1」、発行者情報「発行者情報#1」、仮想通貨ID「ID#1」、購入者「U1」、関係情報「従業員」、ウォレットID「ウォレット#U1」、決済用情報「決済用情報#U1」、優先購入権「登録済」、購入数量「100トークン」、および購入条件「30%ディスカウント」が対応付けて登録されている。このような情報は、、取引ID「取引#1」が示す取引として、発行者情報「発行者情報#1」が示す発行者が発行する仮想通貨であって、仮想通貨ID「ID#1」が示す仮想通貨を、購入者「U1」が示す利用者であって、発行者との関係が関係情報「従業員」である利用者が公開時に購入する旨を示す。
また、このような情報は、購入者のウォレットがウォレットID「ウォレット#U1」が示すウォレットであり、購入する際に決済用情報「決済用情報#U1」に従って決済が行われる旨を示す。また、このような情報は、利用者「U1」が仮想通貨ID「ID#1」を購入するための優先購入権が「登録済」(すなわち、優先購入権を有する)旨を示す。また、このような情報は、利用者「U1」が、仮想通貨の公開時において、購入数量「100トークン」を、公開価格から「30%ディスカウント」で購入する旨を示す。
なお、図4に示す例では、「ウォレット#U1」、「決済用情報#U1」といった概念的な値を記載したが、実際には、契約データベース32には、ウォレットを示す文字列や、決済に用いる各種の文字列や数値等が登録される。
図2に戻り、説明を続ける。制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
図2に示すように、制御部40は、設定受付部41、契約受付部42、提供部43、判定部44および取引制御部45を有する。設定受付部41は、発行者が新たに発行する仮想通貨に関する情報の設定を受付ける。例えば、設定受付部41は、発行者端末200から、新たに発行される仮想通貨の数量、公開日時、公開価格等の情報を受付ける。このような場合、設定受付部41は、受付けた各情報を仮想通貨データベース31に登録する。
契約受付部42は、優先購入権や取引条件の設定を受付ける。例えば、契約受付部42は、発行者端末200から、優先購入権の設定対象となる仮想通貨、すなわち、取引者となる利用者との間で取引条件が設定された仮想通貨に関する各種情報や利用者の情報、利用者に対して設定されるウォレットのウォレットID、購入数量および購入条件を受付ける。このような場合、契約受付部42は、端末装置100に対して優先購入権が設定された旨を通知するとともに、決済用情報の登録を受付ける。そして、契約受付部42は、受付けた各情報を契約データベース32に登録する。
提供部43は、仮想通貨が公開されるよりも前に、発行者との間で取引条件を設定した取引者の数に関する情報を利用者に提供する。また、提供部43は、発行者により発行される仮想通貨のうち、取引者との間で取引条件が設定された仮想通貨の量又は割合に関する情報を利用者に提供する。例えば、提供部43は、仮想通貨ID「ID#1」が示す仮想通貨のホワイトペーパーの配信要求を端末装置100から受付けた場合は、仮想通貨データベース31を参照し、仮想通貨ID「ID#1」と対応付けられた各種の情報を発行情報として抽出する。
また、提供部43は、契約データベース32を参照し、仮想通貨ID「ID#1」を含む情報であって、優先購入権が「登録済み」である情報を抽出する。そして、提供部43は、抽出した情報に基づいて、優先購入権に関する各種の統計情報を優先購入者情報として生成する。例えば、提供部43は、優先購入者の数、優先購入者が購入する仮想通貨の量である優先購入数、全発行数に対する優先購入数の割合である優先購入割合、優先購入者と発行者との間の関係性の内訳等を優先購入者情報として生成する。そして、提供部43は、発行情報と優先購入者情報とをまとめたホワイトペーパーを生成し、生成したホワイトペーパーを端末装置100へと配信する。
判定部44は、所定の発行者が発行する仮想通貨が公開されるよりも前に設定された仮想通貨の取引に関する取引条件であって、発行者と所定の関係性を有する取引者との間で取引条件が設定されたか否かを判定する。例えば、判定部44は、仮想通貨データベース31を参照し、各仮想通貨の公開日時を特定する。そして、判定部44は、いずれかの仮想通貨の公開日時となった場合は、契約データベース32を参照し、公開日時となった仮想通貨の仮想通貨IDと対応付けられた契約情報を特定する。
続いて、判定部44は、特定した情報に、優先購入権が設定されている契約情報が含まれているか否かを判定する。すなわち、判定部44は、所定の発行者が発行する仮想通貨が公開されるよりも前に設定された取引条件が設定されているか否かを判定する。そして、判定部44は、優先購入権が設定されている契約情報が含まれている場合は、優先購入権が設定されている全ての契約情報を取引制御部45に通知する。また、判定部44は、全ての優先購入権についての処理が終了した旨の通知を取引制御部45から受付けた場合は、公開日時となった仮想通貨の仮想通貨IDと対応付けられた契約情報のうち、優先購入権が設定されていない契約情報を全て通知する。
取引制御部45は、取引条件が設定されていた場合は、発行者と取引者との間における仮想通貨の取引を取引条件に従って成立させる。例えば、取引制御部45は、取引条件が設定されていた場合は、仮想通貨の公開時に、発行者と取引者との間における仮想通貨の取引を取引条件に従って成立させる。また、例えば、取引制御部45は、仮想通貨の公開時に、発行者と取引者との間における仮想通貨の取引を、発行者との間で取引条件を設定しなかった他の取引者による取引よりも優先的に成立させる。
例えば、取引制御部45は、判定部44から通知された情報、すなわち、優先購入権が設定された情報を契約データベース32から特定する。そして、取引制御部45は、特定した情報を用いて、発行者が有する仮想通貨を取引者に提供するよう取引サーバ300に通知する。例えば、取引制御部45は、発行者と発行者の従業員となる取引者との間で設定された条件に従って、仮想通貨の取引を成立させる。
また、例えば、取引制御部45は、発行者から取引者に対して譲渡される仮想通貨の量に関する条件に従って、仮想通貨の取引を成立させる。また、例えば、取引制御部45は、発行者から利用者に対して譲渡される仮想通貨に対する対価に関する条件に従って、仮想通貨の取引を成立させる。また、例えば、取引制御部45は、発行者から取引者に対して仮想通貨が譲渡される日時における仮想通貨の価格からの割引率に関する条件に従って、仮想通貨の取引を成立させる。
例えば、取引制御部45は、優先購入権が設定されている契約情報の取引IDとして、取引ID「取引#1」を通知された場合、契約データベース32から取引ID「取引#1」が付与された契約情報を読み出す。そして、取引制御部45は、読み出した契約情報に含まれる発行者情報から、発行者のウォレットIDを特定する。また、取引制御部45は、特定したウォレットIDを送金元とし、読み出した契約情報に含まれるウォレットIDを仮想通貨の送金先とし、読み出した契約情報に含まれる購入数量を送金する仮想通貨の量として、取引サーバ300に通知し、取引を成立させる。
また、取引制御部45は、公開対象となる仮想通貨の公開価格を仮想通貨データベース31から読み出す。そして、取引制御部45は、読み出した公開価格と、契約データベース32から読み出した契約情報に含まれる購入数量および購入条件に基づいて、優先購入者に対する課金額を算出する。例えば、取引制御部45は、購入条件が「30%ディスカウント」である場合は、公開価格から3割引きした価格に購入数量を積算した値を課金額とする。なお、取引制御部45は、購入条件として仮想通貨の購入額が設定されている場合は、その購入額と購入数量とを積算した値を課金額としてもよい。そして、取引制御部45は、各種の決済サーバ(図示は、省略)等と連携して、算出した課金額を優先購入者に対して課金する。
その後、取引制御部45は、全ての優先購入者について仮想通貨の取引を成立させた場合は、全ての優先購入権についての処理が終了した旨の通知を判定部44に通知する。また、取引制御部45は、判定部44から優先購入権が設定されていない契約情報の通知を受付けた場合は、優先購入権が設定されていない契約情報についても、取引を成立させる。例えば、取引制御部45は、ディスカウントを行わずに、公開価格で送金を行うよう取引を成立させてもよい。
また、例えば、取引制御部45は、発行者による取引者の評価に応じて変動する条件に従って、仮想通貨の取引を成立させてもよい。また、例えば、取引制御部45は、取引条件が設定されてから仮想通貨の取引が行われるまでの期間に応じた条件に従って、仮想通貨の取引を成立させてもよい。例えば、取引制御部45は、契約情報が登録されてから公開日時までの期間が長ければ長い程、高い割引率を適用させて、仮想通貨の送金を成立させてもよい。また、取引制御部45は、発行者端末200から利用者の評価を取得し、取得した評価が高ければ高い程、高い割引率を適用させて、仮想通貨の送金を成立させてもよい。
また、取引制御部45は、利用者に対する課金が成立したことを契機として、取引サーバ300に送金元、送金先および購入数量を通知するしてもよい。すなわち、取引制御部45は、課金が行われたことを契機として、仮想通貨の取引を成立させてもよい。
また、取引制御部45は、取引条件として、仮想通貨を売却する権利に関する条件に従って、取引を成立させてもよい。例えば、取引制御部45は、取引条件に従って発行者が所有する仮想通貨を売却した場合の売却額と、発行者と取引者とが予め設定した仮想通貨の額との差に基づいて、取引者に対して提供される利益を算出し、算出した利益を取引者に対して提供してもよい。また、例えば、取引制御部45は、取引条件に従って発行者が所有する仮想通貨を売却した場合の売却額と、発行者と取引者とが予め設定した仮想通貨の額および利用者と取引者とが予め設定した権利行使に対する報酬額との差に基づいて、取引者に対して提供される利益を算出し、算出した利益を取引者に対して提供してもよい。
なお、取引制御部45は、各種オプションを行使する際に、発行者が所有する仮想通貨を実際に販売することなく、権利行使時における仮想通貨の売却価格から、上述した取引者に対する利益の額を算出し、算出した利益の額を取引者に対して提供してもよい。
〔3.情報提供装置が実行する処理の流れの一例〕
続いて、図5を用いて、情報提供装置10が実行する処理の流れの一例を説明する。図5は、実施形態に係る情報提供装置が実行する制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
例えば、情報提供装置10は、仮想通貨の公開日時であるか否かを判定し(ステップS101)、公開日時ではない場合は(ステップS101:No)、公開日時まで待機する。一方、情報提供装置10は、公開日時である場合は(ステップS102:No)、公開対象となる仮想通貨に対し、公開前に設定された優先購入者と取引条件とを特定する(ステップS102)。そして、情報提供装置10は、取引条件に従って、優先購入者と発行者との間における仮想通貨の取引を成立させる。
続いて、情報提供装置10は、優先購入者以外に、購入を事前に申し込んだ購入者が存在するか否かを判定する(ステップS104)。そして、情報提供装置10は、優先購入者以外に、購入を事前に申し込んだ購入者が存在する場合は(ステップS104:Yes)、公開価格で、購入者と発行者との間における仮想通貨の取引を成立させ(ステップS105)、処理を終了する。一方、情報提供装置10は、優先購入者以外に、購入を事前に申し込んだ購入者が存在しない場合は(ステップS104:No)、そのまま処理を終了する。
〔4.変形例〕
上記では、情報提供装置10による制御処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、制御処理のバリエーションについて説明する。
〔4-1.取引を成立させるタイミングについて〕
上述した例では、取引を成立させるタイミングとして、仮想通貨の公開時において、取引条件が設定された利用者と発行者との間の取引を成立させた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、公開前にあらかじめ定められた所定の日時(以下、「設定日時」と記載する。)に仮想通貨の取引を成立させてもよい。
例えば、情報提供装置10は、取引条件として、仮想通貨の購入数量と、仮想通貨の割引率と、仮想通貨の取引日時との登録を受付ける。このような場合、情報提供装置10は、仮想通貨の公開時において取引条件が登録されていたか否かを判定し、仮想通貨の公開時において取引条件が登録されている場合は、取引条件として登録されていた取引日時まで待機する。そして、情報提供装置10は、取引日時となった場合は、その日時における仮想通貨の価格に対して、取引条件として登録されていた仮想通貨の割引率を適用し、取引条件として登録されていた仮想通貨の購入数量だけ、発行者から利用者へと仮想通貨を送金させてもよい。
〔4-2.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔4-3.プログラム〕
上述した実施形態に係る情報提供装置10は、例えば図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050上にロードされたプログラムまたはデータ(例えば、学習モデル)を実行することにより、制御部40の機能を実現する。コンピュータ1000の演算装置1030は、これらのプログラムまたはデータ(例えば、学習モデル)を一次記憶装置1040や二次記憶装置1050から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔5.効果〕
上述したように、情報提供装置10は、所定の発行者が発行する仮想通貨が公開されるよりも前に設定されたその仮想通貨に関する取引に関する取引条件であって、その発行者と所定の関係性を有する取引者との間でその取引条件が設定されたか否かを判定する。そして、情報提供装置10は、取引条件が設定されていた場合は、発行者と取引者との間における仮想通貨に関する取引を取引条件に従って成立させる。このため、情報提供装置10は、従業員等の取引者に対して報酬を提供しやすくすることができる。
また、情報提供装置10は、取引条件が設定されていた場合は、仮想通貨の公開時に、発行者と取引者との間における仮想通貨に関する取引を取引条件に従って成立させる。このため、情報提供装置10は、仮想通貨の新規公開における価格の上昇等に応じて、取引者に対して報酬を提供しやすくすることができる。
また、情報提供装置10は、取引条件として、発行者と、その発行者の従業員となる取引者との間で設定された条件に従って、仮想通貨に関する取引を成立させる。例えば、情報提供装置10は、取引条件として、発行者から取引者に対して譲渡される仮想通貨の量に関する条件に従って、仮想通貨に関する取引を成立させる。このため、情報提供装置10は、あらかじめ設定された量の仮想通貨を取引者に提供することができる。
また、例えば、情報提供装置10は、取引条件として、発行者から取引者に対して譲渡される仮想通貨に対する対価に関する条件に従って、仮想通貨に関する取引を成立させる。例えば、情報提供装置10は、取引条件として、発行者から取引者に対して仮想通貨が譲渡される日時における仮想通貨の価格からの割引率に関する条件に従って、仮想通貨に関する取引を成立させる。このため、情報提供装置10は、例えば、割引価格や所定の価格で新規公開される仮想通貨を取引者に提供することができる。
また、情報提供装置10は、取引条件として、仮想通貨を売却する権利に関する条件に従って、取引を成立させる。例えば、情報提供装置10は、取引条件に従って発行者が所有する仮想通貨を売却した場合の売却額と、発行者と取引者とが予め設定した仮想通貨の額との差に基づいて、取引者に対して提供される利益を算出し、算出した利益を取引者に対して提供する。また、例えば、情報提供装置10は、取引条件に従って発行者が所有する仮想通貨を売却した場合の売却額と、発行者と取引者とが予め設定した仮想通貨の額および利用者と取引者とが予め設定した権利行使に対する報酬額との差に基づいて、取引者に対して提供される利益を算出し、算出した利益を取引者に対して提供する。このため、情報提供装置10は、所謂オプション取引と呼ばれる態様での仮想通貨に関する取引を実現できる。
また、例えば、情報提供装置10は、取引条件として、発行者による取引者の評価に応じて変動する条件に従って、仮想通貨に関する取引を成立させる。また、情報提供装置10は、取引条件として、その取引条件が設定されてから仮想通貨に関する取引が行われるまでの期間に応じた条件に従って、仮想通貨に関する取引を成立させる。このため、情報提供装置10は、取引条件の自由度を向上させることができる。
また、情報提供装置10は、仮想通貨の公開時に、発行者と取引者との間における仮想通貨に関する取引を、発行者との間で取引条件を設定しなかった他の取引者による取引よりも優先的に成立させる。このため、情報提供装置10は、予め発行者との間で契約を行った取引者に対し、優先的に仮想通貨を提供することができる。
また、情報提供装置10は、仮想通貨が公開されるよりも前に、発行者との間で取引条件を設定した取引者の数に関する情報を利用者に提供する。また、情報提供装置10は、発行者により発行される仮想通貨のうち、取引者との間で取引条件が設定された仮想通貨の量又は割合に関する情報を利用者に提供する。また、情報提供装置10は、仮想通貨の発行目的を示す目的情報を利用者に提供する。このため、情報提供装置10は、仮想通貨の購入を一般の利用者にも促し、仮想通貨の価格向上を図ることができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、特定部は、特定手段や特定回路に読み替えることができる。
10 情報提供装置
20 通信部
30 記憶部
31 仮想通貨データベース
32 契約データベース
40 制御部
41 設定受付部
42 契約受付部
43 提供部
44 判定部
45 取引制御部
100 端末装置
200 発行者端末
300 取引サーバ

Claims (16)

  1. 所定の発行者が発行する未公開の仮想通貨が公開された場合は、当該仮想通貨に関する取引に関する取引条件であって公開前に締結された取引条件を示す取引条件情報に従って発行者が有する仮想通貨を取引者に提供するように、仮想通貨の取引を実現する取引サーバに対する通知を行い、前記仮想通貨に関する取引を成立させる取引制御部
    を有し、
    前記取引制御部は、前記仮想通貨の公開時に、前記発行者と前記取引者との間における前記仮想通貨に関する取引を、前記発行者との間で前記取引条件を設定しなかった他の取引者による取引よりも優先的に成立させる
    ことを特徴とする制御装置。
  2. 前記取引制御部は、前記取引条件が設定されていた場合は、前記仮想通貨の公開時に、前記発行者と前記取引者との間における前記仮想通貨に関する取引を前記取引条件に従って成立させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記取引制御部は、前記取引条件として、前記発行者と、当該発行者の従業員となる取引者との間で設定された条件に従って、前記仮想通貨に関する取引を成立させる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記取引制御部は、前記取引条件として、前記発行者から前記取引者に対して譲渡される仮想通貨の量に関する条件に従って、前記仮想通貨に関する取引を成立させる
    ことを特徴とする請求項1~3のうちいずれか1つに記載の制御装置。
  5. 前記取引制御部は、前記取引条件として、前記発行者から前記取引者に対して譲渡される仮想通貨に対する対価に関する条件に従って、前記仮想通貨に関する取引を成立させる
    ことを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1つに記載の制御装置。
  6. 前記取引制御部は、前記取引条件として、前記仮想通貨を売却する権利に関する条件に従って、前記取引を成立させる
    ことを特徴とする請求項1~5のうちいずれか1つに記載の制御装置。
  7. 前記取引制御部は、前記取引条件に従って前記発行者が所有する仮想通貨を売却した場合の売却額と、前記発行者と前記取引者とが予め設定した仮想通貨の額との差に基づいて、前記取引者に対して提供される利益を算出し、算出した利益を前記取引者に対して提供する
    ことを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
  8. 前記取引制御部は、前記取引条件に従って前記発行者が所有する仮想通貨を売却した場合の売却額と、前記発行者と前記取引者とが予め設定した仮想通貨の額および前記発行者と前記取引者とが予め設定した権利行使に対する報酬額との差に基づいて、前記取引者に対して提供される利益を算出し、算出した利益を前記取引者に対して提供する
    ことを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
  9. 前記取引制御部は、前記取引条件として、前記発行者から前記取引者に対して前記仮想通貨が譲渡される日時における仮想通貨の価格からの割引率に関する条件に従って、前記仮想通貨に関する取引を成立させる
    ことを特徴とする請求項1~8のうちいずれか1つに記載の制御装置。
  10. 前記取引制御部は、前記取引条件として、前記発行者による前記取引者の評価に応じて変動する条件に従って、前記仮想通貨に関する取引を成立させる
    ことを特徴とする請求項1~9のうちいずれか1つに記載の制御装置。
  11. 前記取引制御部は、前記取引条件として、当該取引条件が設定されてから前記仮想通貨に関する取引が行われるまでの期間に応じた条件に従って、前記仮想通貨に関する取引を成立させる
    ことを特徴とする請求項1~10のうちいずれか1つに記載の制御装置。
  12. 前記仮想通貨が公開されるよりも前に、前記発行者との間で前記取引条件を設定した取引者の数に関する情報を利用者に提供する第1提供部
    を有することを特徴とする請求項1~1のうちいずれか1つに記載の制御装置。
  13. 前記発行者により発行される仮想通貨のうち、前記取引者との間で前記取引条件が設定された仮想通貨の量又は割合に関する情報を利用者に提供する第2提供部
    を有することを特徴とする請求項1~1のうちいずれか1つに記載の制御装置。
  14. 前記仮想通貨の発行目的を示す目的情報を利用者に提供する第3提供部
    を有することを特徴とする請求項1~1のうちいずれか1つに記載の制御装置。
  15. 制御装置が実行する制御方法であって、
    所定の発行者が発行する未公開の仮想通貨が公開された場合は、当該仮想通貨に関する取引に関する取引条件であって公開前に締結された取引条件を示す取引条件情報に従って発行者が有する仮想通貨を取引者に提供するように、仮想通貨の取引を実現する取引サーバに対する通知を行い、前記仮想通貨に関する取引を成立させる取引制御工程
    を含み、
    前記取引制御工程は、前記仮想通貨の公開時に、前記発行者と前記取引者との間における前記仮想通貨に関する取引を、前記発行者との間で前記取引条件を設定しなかった他の取引者による取引よりも優先的に成立させる
    ことを特徴とする制御方法。
  16. 所定の発行者が発行する未公開の仮想通貨が公開された場合は、当該仮想通貨に関する取引に関する取引条件であって公開前に締結された取引条件を示す取引条件情報に従って発行者が有する仮想通貨を取引者に提供するように、仮想通貨の取引を実現する取引サーバに対する通知を行い、前記仮想通貨に関する取引を成立させる取引制御手順
    をコンピュータに実行させるための制御プログラムであって、
    前記取引制御手順は、前記仮想通貨の公開時に、前記発行者と前記取引者との間における前記仮想通貨に関する取引を、前記発行者との間で前記取引条件を設定しなかった他の取引者による取引よりも優先的に成立させる
    ことを特徴とする制御プログラム
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世界初 ICOトークン1億円相当のボーナス付与 ~「週間ビットコイン予報」のファントムエーアイ/財産ネット,2017年11月17日,[検索日:2018年6月19日],インターネット< URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000029127.html>

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