JP2005083923A - 生体遮蔽壁の解体方法 - Google Patents

生体遮蔽壁の解体方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 解体費を削減し、解体に要する時間を短縮する。
【解決手段】 原子炉格納容器の生体遮蔽壁3の放射化部5を既存の切断装置によって周方向、鉛直方向、水平方向の3方向から切断し、複数のブロックに分割して搬出する。周方向の切断は、生体遮蔽壁3の上方のコアボーリング装置により縦孔7を連続して穿設することにより行なう。鉛直方向の切断は、作業空間6内にコアボーリング装置及びワイヤソー装置を設置し、生体遮蔽壁3に穿設した横孔9を利用して放射化部5に鉛直方向からダイヤモンドワイヤ18を巻き付け、張力を加えながら駆動させることにより行なう。水平方向の切断は、鉛直方向の切断で形成した横孔9を利用して水平方向から放射化部5にダイヤモンドワイヤ18を巻き付け、張力を加えながら回転駆動させることにより行なう。各切断作業を並行して行なうことができるので、放射化部5の撤去に要する時間を短縮できる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、原子力施設の原子炉格納容器において原子炉を収納する生体遮蔽壁の解体方法に関し、特に、生体遮蔽壁の原子炉を囲む放射化した部分を解体して撤去するのに有効な生体遮蔽壁の解体方法に関するものである。
一般に、原子力発電所等の原子力施設には、鋼製あるいはコンクリート構造体からなる原子炉格納容器が設けられ、この原子炉格納容器内の底部に設けられている生体遮蔽壁内に原子炉が収納されている。このような構成の原子力施設は、原子炉を囲んでいる生体遮蔽壁の部分が放射化して放射能レベルが高くなっているため、廃止措置等によって解体処理する場合、解体作業中に作業者が被爆するのを防止しなければならない。
このため、従来より、生体遮蔽壁内に設置した切断装置を遠隔から操作し、生体遮蔽壁の放射化されている部分を切断して複数のブロックに分割し、各ブロックを生体遮蔽壁の上方に設置した搬出装置により搬出し、その後に放射能レベルの低い原子炉格納容器の各部を爆破、機械的な破砕等によって解体することが行なわれている(例えば、特許文献1や特許文献2を参照)。
特開2002−341089号公報 特開2003−14891号公報
しかしながら、上記のような従来の解体方法にあっては、生体遮蔽壁の形状に応じた遠隔操作可能な生体遮蔽壁に専用の切断装置を設計、製作しなければならないため、設備費が高く付き、解体費が高く付いてしまう。
また、切断装置を仮設するための床、作業空間、クリーンハウス等が必要になるため、仮設費が高く付き、これによっても解体費が高く付いてしまう。
さらに、生体遮蔽壁内の狭く限られた場所に大型の切断装置を設置し、狭い空間内で放射化されている部分を複数方向(例えば周方向、鉛直方向、水平方向)から切断しなければならないため、それらの切断作業を並行して進めることができず、放射化されている部分の撤去作業に長時間を要し、原子力施設全体の解体に長時間を要してしまう。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、既存の切断装置を利用することにより、設備費を大幅に削減して解体費を抑えることができるようにすることを目的とするものである。
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、請求項1に係る発明は、原子炉格納容器内に設けられた生体遮蔽壁の解体方法であって、前記生体遮蔽壁の内面側の放射化された部分を切断手段によって複数方向から切断して複数のブロックに分割し、その際、少なくとも1方向の切断を生体遮蔽壁の外側に設けた切断手段により行なうことを特徴とする。
本発明による生体遮蔽壁の解体方法によれば、生体遮蔽壁の外側の作業空間内に既存の切断手段を設置し、この作業空間内において作業者が切断手段を直接操作することにより、生体遮蔽壁の放射化されている部分の少なくとも1方向の切断作業を行なうことができる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の生体遮蔽壁の解体方法において、 前記切断手段による切断方向は、鉛直方向、水平方向、及び周方向の3方向であり、これらのうちの少なくとも水平方向の切断を生体遮蔽壁の外側に設けた切断手段により行なうことを特徴とする。
本発明による生体遮蔽壁の解体方法によれば、生体遮蔽壁の外側の作業空間内に切断手段を設置し、この作業空間内において作業者が切断手段を直接操作することにより、生体遮蔽壁の放射化されている部分の少なくとも水平方向の切断作業を行なうことができる。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の生体遮蔽壁の解体方法において、前記水平方向及び前記水平方向の少なくとも何れかの切断は、前記生体遮蔽壁を貫通する貫通孔を加工し、この貫通孔に前記生体遮蔽壁の外側からワイヤソーを挿通して前記生体遮蔽壁を切断することにより行なうことを特徴とする。
さらに、請求項4に係る発明は、請求項1〜3のうち何れか又は2に記載の生体遮蔽壁の解体方法において、少なくとも鉛直方向からの切断と水平方向からの切断とを並行して行なうように構成したことを特徴とする。
本発明による生体遮蔽壁の解体方法によれば、生体遮蔽壁の外側の作業空間内に切断手段を設置し、この作業空間内において作業者が切断手段を直接に操作することにより、少なくとも鉛直方向からの切断作業と水平方向から切断作業とを並行して行なうことができる。
本発明によれば、生体遮蔽壁の外側の作業空間を利用し、この空間内に既存の切断手段を設置し、この作業空間から作業者が切断手段を操作することにより、生体遮蔽壁の放射化されている部分の少なくとも1方向の切断作業を行なうことができる。従って、生体遮蔽壁の形状に応じた切断手段を設計、製作する必要がないので、切断手段の設計、製作に要する費用を大幅に削減することができ、解体費用を大幅に削減することができる。
また、切断手段を遠隔操作する必要がなく、作業者が直接操作することができるので、これによっても切断手段の設計、製作に要する費用を大幅に削減することができ、解体費用を大幅に削減することができる。
さらに、生体遮蔽壁の外側の作業空間内に切断手段を設置しているので、生体遮蔽壁内の空間を広く使うことができる。従って、放射化されている部分を複数方向から切断する場合に、それらの作業を並行して行なうことができるので、放射化されている部分の撤去に要する時間を短縮することができ、原子力施設全体としての解体に要する時間を短縮することができる。
さらに、生体遮蔽壁を放射線の防護壁として利用することができるので、放射化されている部分の撤去作業中に作業者が被爆するのを防止でき、解体作業中の安全を確保することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図6には、本発明による生体遮蔽壁の解体方法の一実施の形態が示されていて、図1は原子力施設の原子炉格納容器の概略平面図、図2は図1の原子炉格納容器の生体遮蔽壁の部分拡大説明図、図3は周方向の切断作業の手順を示した説明図、図4は鉛直方向の切断作業の手順を示した説明図、図5は水平方向の切断作業の手順を示した説明図、図6は、水平方向の切断作業の別の例を示した説明図、図7は3方向からの切断作業によってブロックを撤去した後の生体遮蔽壁を示した説明図である。
原子炉格納容器1は、鋼製あるいはコンクリート構造体からなるものであって、図1に示すように、円筒状の容器本体2内の底部中央部には例えば八角形状の生体遮蔽壁3が設けられている。この生体遮蔽壁3の中心部には、上部が開口する円柱状の空間である収納室4が設けられ、この収納室4内に原子炉(図示せず)が収納されている。生体遮蔽壁3の外面側には、収納室4を中心として対向するように2つの作業空間6、6が設けられている。
上記のような構成の原子炉格納容器1を具えた原子力施設を解体処理するには、まず、原子炉格納容器1の生体遮蔽壁3の原子炉を囲んでいる部分、すなわち収納室4の内面側の放射能を帯びて放射能レベルが高くなっている筒状の部分(以下、「放射化部5」という。)の解体を本発明による生体遮蔽壁の解体方法により行い、その後に他の部分の解体を周知の爆破、機械的な破砕等の解体方法により行なう。
本発明の生体遮蔽壁の解体方法は、切断手段である周知の切断装置を利用し、この切断装置を生体遮蔽壁3の外側の作業空間6、6内及び生体遮蔽壁3の上方に設置し、作業者が切断装置を直接操作することにより、図2に示すように、生体遮蔽壁3の筒状の放射化部5を複数方向(周方向(生体遮蔽壁3の周方向)、鉛直方向(生体遮蔽壁3の軸線方向)、水平方向(生体遮蔽壁3の軸線と直交する方向)の3方向)から切断して複数のブロックに分割し、撤去する方法である。
切断装置としては、例えば、周知のワイヤソー装置、コアボーリング装置、ウォールソー装置等を使用することができる。この実施の形態においては、放射化部5の周方向の切断にコアボーリング装置15を使用し、鉛直方向及び水平方向の切断にコアボーリング装置15及びワイヤソー装置17を使用している。但し、これらに限定することなく、同様の機能を有するものであれば良い。
次に、各方向の切断作業の手順について説明する。なお、周方向、鉛直方向、水平方向の切断順序は問わず、どの順序で切断を行なってもよいし、また、並行して同時に2方向の切断を行なってもよい。
(1)放射化部の周方向の切断作業
放射化部5の周方向の切断作業は、生体遮蔽壁3の上方に設置したコアボーリング装置15により行なう。コアボーリング装置15には、コアドリル16と、コアドリル16を回転駆動させる駆動源(図示せず)とを具えたタイプのものを使用する。
まず、図3に示すように、コアボーリング装置15のコアドリル16を生体遮蔽壁3の放射化部5の外周部の上端面に接触させ、コアドリル16を高速回転させながら下方に送りをかけることにより、その部分に円形断面の縦孔7を所定の深さで穿設する。そして、このような縦孔7を放射化部5の外周部の全周に渡って連続して穿設する。この場合、周方向に隣接する縦孔7、7同士が互いに連通するように、各縦孔7の穿設位置を調整する。
このようにして、放射化部5の外周部に全周に渡って縦孔7を連続して穿設することにより、放射化部5の外周部が全周に渡って所定の深さで切断され、その部分に筒状の周方向切断面8が形成される。
(2)放射化部の鉛直方向の切断作業
放射化部5の鉛直方向の切断作業は、生体遮蔽壁3の外側の作業空間6、6内に設置したコアボーリング装置15及びワイヤソー装置17により行なう。コアボーリング装置15には、放射化部5の周方向の切断作業に使用したコアボーリング装置15と同様の構成のものを横向きにして使用する。ワイヤソー装置17には、表面にダイヤモンド砥粒層を形成したダイヤモンドワイヤ18と、ダイヤモンドワイヤ18を回転駆動又は往復駆動させる駆動源(図示せず)とを具えたものを使用する。
まず、図4に示すように、コアボーリング装置15のコアドリル16を生体遮蔽壁3の外面側の縦孔7の上端に対応する部分に接触させ、コアドリル16を高速回転させながら水平方向に送りをかけることにより、その部分に生体遮蔽壁3を外面側から内面側に水平方向から貫通する円形断面の横孔9を穿設し、この横孔9の内面側開口部と縦孔7の上端開口部とを生体遮蔽壁3の放射化部5の上面側で連通させる。
次に、生体遮蔽壁3の外面側の縦孔7の下端に対応する部分にコアドリル16を接触させ、コアドリル16を高速回転させながら水平方向に送りをかけることにより、その部分に生体遮蔽壁3を外面側から内面側に水平方向から貫通する円形断面の横孔9を穿設し、この横孔9の途中に縦孔7の下端を連通させる。
次に、作業空間6内からワイヤソー装置17のダイヤモンドワイヤ18を上側の横孔9内に挿入し、上側の横孔9を挿通させて生体遮蔽壁3の内面側に引き出し、放射化部5の上端面を通して、放射化部5の内面を鉛直方向下方に通し、下側の横孔9内に挿入して、下側の横孔9を挿通させて作業空間6内に引き出し、放射化部5に鉛直方向からダイヤモンドワイヤ18を巻き付ける。
そして、ワイヤソー装置17の駆動源を作動させて、ダイヤモンドワイヤ18に作業空間6の方向への張力を加えながら、ダイヤモンドワイヤ18を高速で回転駆動又は往復駆動させることにより、ダイヤモンドワイヤ18を巻き付けた放射化部5の部分が鉛直方向に切断され、その部分に鉛直方向を向く鉛直方向切断面10が形成される。このような鉛直方向の切断作業を放射化部5の全周に渡って所定の間隔ごとに行なうことにより、放射化部5が周方向に所定の間隔ごとに鉛直方向切断面10によって切断されることになる。
なお、鉛直方向の切断作業は、ワイヤソー装置17を使用せずに、生体遮蔽壁4の上方に設置したコアボーリング装置15のコアドリル16によって行っても良い。その場合には、コアドリル16によって縦孔を連続して穿設し、隣接する縦孔同士を互いに連通させれば良い。
(3)放射化部の水平方向の切断作業
放射化部5の水平方向の切断作業は、図5に平面図を示すように、放射化部5を囲むように、互いに接続される3方向の横穴9を穿設し、この横穴9に、作業空間6内からワイヤソー装置17(図5には不図示)のダイヤモンドワイヤ18を挿入し、横穴9を一巡させて、作業空間6内に引き出す。そして、ワイヤソー装置17の駆動源を作動させて、ダイヤモンドワイヤ18に作業空間6の方向への張力を加えながら、ダイヤモンドワイヤ18を高速で回転駆動又は往復駆動させることにより、ダイヤモンドワイヤ18を巻き付けた放射化部5の部分が水平方向に切断される。このような切断作業を、例えば両側の作業空間6から行うことにより、放射化部5に水平方向を向く水平方向切断面11が形成されることになる。
ただし、水平方向の切断作業は、上記のものに限らず、例えば、図6に示す手順で行なってもよい。すなわち、垂直方向の切断作業で縦孔7の下端に対応する部分に穿設した周方向に隣接する2本の横孔9、9を利用し、作業空間6内からワイヤソー装置17のダイヤモンドワイヤ18を一方の横孔9内に挿入し、一方の横孔9を挿通させて生体遮蔽壁3の放射化部5の内面側に引き出し、放射化部5の内面側を通して他方の横孔9内に挿入し、他方の横孔9を挿通させて作業空間6内に引き出し、放射化部5に水平方向からダイヤモンドワイヤ18を巻き付ける。そして、ワイヤソー装置17の駆動源を作動させて、ダイヤモンドワイヤ18に作業空間6の方向への張力を加えながら、ダイヤモンドワイヤ18を高速で回転駆動又は往復駆動させることにより、ダイヤモンドワイヤ18を巻き付けた放射化部5の部分が水平方向に切断され、その部分に水平方向を向く水平方向切断面11が形成されることになる。このような水平方向の切断作業を放射化部5の全周に渡って連続して行なうことにより、放射化部5を水平方向に全周に渡って水平方向切断面11によって切断するのである。
こうして、図7に示すように、放射化部5が周方向、鉛直方向、及び水平方向の3方向からブロック状に切断されて、図2に示すように、複数のブロック12、12……に分割されることになる。そして、各ブロック12を生体遮蔽壁3の上方に設置されている搬出装置(図示せず)により外部に搬出することにより、1段目の放射化部5の撤去作業が完了する。そして、このような周方向の切断作業、鉛直方向の切断作業、水平方向の切断作業を連続して行なうことにより、放射化部5の全体を複数段に分けて撤去することができる。そして、この後に、周知の爆破、機械的な破砕等の手段によって原子炉格納容器の他の部分を解体することにより、原子炉格納容器全体の解体作業が完了することになる。なお、生体遮蔽壁3の放射化部5の大きさによっては、複数段に分けて撤去する必要はない。
上記のように構成したこの実施の形態による生体遮蔽壁の解体方法にあっては、生体遮蔽壁3の放射化部5を撤去する場合に、既存の切断装置(コアボーリング装置15、ワイヤソー装置17)を使用することができるので、原子炉格納容器の5F62状に応じた切断装置を設計、製作する必要がないので、切断装置の設計、製作に要する費用を大幅に削減することができ、原子力施設全体としての解体費を大幅に削減することができる。
また、既存の作業空間6、6を既存の切断装置(コアボーリング装置15、ワイヤソー装置17)の設置場所として利用することができるので、仮設費を大幅に削減することができ、これによっても原子力施設全体としての解体費を大幅に削減することができる。
さらに、放射化されている部分の周方向の切断作業は生体遮蔽壁3の上方に設置した切断装置(コアボーリング装置15)により行い、鉛直方向及び水平方向の切断作業は作業空間6内に設置した切断装置(コアボーリング装置15、ワイヤソー装置17)により行なうことができるので、生体遮蔽壁3の内側の空間を広く使うことができる。従って、各方向の切断作業を並行して行なうことができるので、放射化部5の撤去作業に要する時間を大幅に短縮することができ、原子力施設全体の解体に要する時間を大幅に短縮することができる。
さらに、作業空間6内で切断作業を行なう場合、生体遮蔽壁3を防護壁として利用することができるので、解体作業中に作業者が被爆するのを防止でき、作業者の安全を確保することができる。
図8〜図11には、本発明による生体遮蔽壁の解体方法の他の実施の形態が示されていて、この生体遮蔽壁の解体方法は、周方向の切断作業及び鉛直方向の切断作業にコアボーリング装置15及びウォールソー装置19を使用したものであって、その他の構成は前記実施の形態に示すものと同様である。
すなわち、放射化部5の外周部を周方向に切断する場合に、まず、図8に示すように、コアボーリング装置(図示せず)により放射化部5の外周部に周方向に所定の間隔ごとに縦孔7を穿設する。そして、この縦孔7にウォールソー装置19の案内ガイド22を設置し、駆動源(図示せず)の作動によりブレード20を回転駆動させながら案内ガイド22に沿って下降させ、縦孔7の両側の部分を所定の深さまで切断する。この場合、縦孔7がブレード20の回転軸部21の逃げ空間として機能することになるので、回転軸部21によってブレード20の下降が妨げられるようなことはなく、1回当たりの切断深さを深くとることができる。このようなブレード20による切断作業を全周に渡って連続して行なうことにより、放射化部5の外周部を全周に渡って切断することができ、その部分に筒状の周方向切断面8を形成することができる。このようなブレード20による切断作業を全周に渡って行なうことにより、放射化部5を周方向に所定の間隔ごとに鉛直方向切断面10によって切断することができる。
なお、放射化部5を鉛直方向に切断する場合にも、まず、コアボーリング装置(図示せず)により放射化部5に鉛直方向の切断線に沿って所定の間隔ごとに縦孔7を穿設する。そして、この縦孔7にウォールソー装置19の案内ガイド22を設置し、駆動源(図示せず)の作動によりブレード20を回転駆動させながら案内ガイド22に沿って下降させ、縦孔7の両側の部分を所定の深さまで切断する。この場合、縦孔7がブレード20の回転軸部21の逃げ空間として機能することになるので、回転軸部21によってブレード20の下降が妨げられるようなことはなく、1回当たりの切断深さを深くとることができる。
上記のように構成したこの実施の形態による生体遮蔽壁の解体方法にあっても、前述した実施の形態に示すものと同様に、生体遮蔽壁3の放射化部5を撤去する場合に、既存の切断装置(コアボーリング装置15、ウォールソー装置19)を使用することができるので、原子炉格納容器の形状に応じた切断装置を設計、製作する必要がなく、切断装置の設計、製作に要する費用を大幅に削減することができ、原子力施設全体としての解体費を大幅に削減することができる。
また、既存の作業空間6を既存の切断装置(コアボーリング装置15)の設置場所として利用することができるので、仮設費を大幅に削減することができ、これによっても原子力施設全体の解体費を大幅に削減することができる。
さらに、放射化部5の周方向の切断作業は生体遮蔽壁3の上方に設置した切断装置(コアボーリング装置15)及び生体遮蔽壁3内に設置した切断装置(ウォールソー装置19)により行い、鉛直方向及び水平方向の切断作業は作業空間6内に設置した切断装置(コアボーリング装置15)及び生体遮蔽壁3の内面側に設置した切断装置(ウォールソー装置19)により行なうことができるので、生体遮蔽壁3内の空間を広く使うことができる。従って、各方向の切断作業を並行して行なうことができるので、放射化部5の撤去作業に要する時間を大幅に短縮することができ、全体の解体に要する時間を大幅に短縮することができる。
さらに、作業空間6内で切断作業を行なう場合、生体遮蔽壁3を防護壁として利用することができるので、解体作業中に作業者が被爆するのを防止でき、作業者の安全を確保することができる。
なお、前記各実施の形態においては、本発明による生体遮蔽壁の解体方法を原子炉格納容器の解体に適用したが、その他の構造物に本発明による生体遮蔽壁の解体方法を適用しても良いものであり、その場合にも同様の作用効果を奏するのは勿論のことである。
原子炉格納容器の概略平面図である。 図1の原子炉格納容器の生体遮蔽壁の部分拡大説明図である。 本発明による生体遮蔽壁の解体方法の一実施の形態を示した説明図であって、周方向の切断作業の手順を示した説明図である。 鉛直方向の切断作業の手順を示した説明図である。 水平方向の切断作業の手順を示した説明図である。 水平方向の切断作業の別の手順を示した説明図である。 放射化部をブロック状に切断した状態を示す図である。 本発明による生体遮蔽壁の解体方法の他の実施の形態を示した説明図であって、放射化部の部分平面図である。 ウォールソー装置と縦孔との位置関係を示した説明図である。 ウォールソー装置による切断作業の途中の状態を示した説明図である。 ウォールソー装置による切断作業の完了状態を示した説明図である。
符号の説明
1 原子炉格納容器
2 容器本体
3 生体遮蔽壁
4 収納室
5 放射化部
6 作業空間
7 縦孔
8 周方向切断面
9 横孔
10 鉛直方向切断面
11 水平方向切断面
12 ブロック
15 コアボーリング装置
16 コアドリル
17 ワイヤソー装置
18 ダイヤモンドワイヤ
19 ウォールソー装置
20 ブレード
21 回転軸部
22 案内ガイド

Claims (4)

  1. 原子炉格納容器内に設けられた生体遮蔽壁の解体方法であって、前記生体遮蔽壁の内面側の放射化された部分を切断手段によって複数方向から切断して複数のブロックに分割し、その際、少なくとも1方向の切断を生体遮蔽壁の外側に設けた切断手段により行なうことを特徴とする生体遮蔽壁の解体方法。
  2. 前記切断手段による切断方向は、鉛直方向、水平方向、及び周方向の3方向であり、これらのうちの少なくとも水平方向の切断を生体遮蔽壁の外側に設けた切断手段により行なうことを特徴とする請求項1に記載の生体遮蔽壁の解体方法。
  3. 前記水平方向及び前記水平方向の少なくとも何れかの切断は、前記生体遮蔽壁を貫通する貫通孔を加工し、この貫通孔に前記生体遮蔽壁の外側からワイヤソーを挿通して前記生体遮蔽壁を切断することにより行なうことを特徴とする請求項1又は2記載の生体遮蔽壁の解体方法。
  4. 少なくとも鉛直方向からの切断と水平方向からの切断とを並行して行なうことを特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項記載の生体遮蔽壁の解体方法。
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