JP2005082728A - 機能性膜の連続製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面に付着した膨潤ポリマーを十分に除去することができ、且つ機能性膜を損傷させることのない機能性膜の連続製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の機能性膜の連続製造方法は、多孔質樹脂シート(多孔質ポリエチレンシート、多孔質ポリプロピレンシート等)に機能性官能基を有するモノマー(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等)を含有するポリマー前駆体(架橋性モノマー等を含有していてもよい。)を含浸させ、付着させる含侵・付着工程、ポリマー前駆体を重合させる重合工程、及びポリマー前駆体が重合してなるポリマーを、このポリマーを膨潤させることができる液体と接触させることにより膨潤させ、ポリマー充填・付着シートの表面に付着している膨潤ポリマーを、噴霧液体、気体及び気液混合体のうちの少なくとも1種を吹き付けることにより除去する膨潤ポリマー除去工程を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、機能性膜の連続製造方法に関する。更に詳しくは、表面に付着したポリマーを十分に除去することができ、且つ傷、変形等のない機能性膜を連続的に得ることができる機能性膜の連続製造方法に関する。
本発明は、燃料電池、レドックスフロー電池等の電池、電気分解等における各種装置、及び分離膜などにおいて利用することができる。
燃料電池用の機能性膜としてパーフルオロスルホン酸ポリマーからなるフィルムが広く知られている。その他、イオン交換基を有するモノマーを重合させてなるポリマー等の各種の機能性ポリマーを多孔質膜に充填させた機能性膜も知られている。例えば、高分子電解質体を多孔質膜に充填させた電解質膜を用いた電気化学装置の1種である燃料電池が知られている。この燃料電池は、近年、電解質膜及び触媒技術の改良等により性能が大きく向上し、低公害車両用等として開発が進められている。このような機能性膜は、多孔質シートに機能性モノマー等を含侵させ、その後、この機能性モノマー等を重合させることにより製造されている。この方法により製造された機能性膜では、機能性ポリマーが多孔質シートの細孔の内部ばかりでなく、シート表面においても生成し、機能性膜の性能が低下するため余剰のポリマーを除去する必要がある。この余剰ポリマーの除去は、従来から、プラスチックブレード等により掻き取る等の方法により行われている。また、微多孔性膜の表面のイオン交換樹脂を、過酸化水素、オゾン等の酸化剤等と接触させて除去する方法も開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−157823号公報
余剰のポリマーの除去方法としては上記の方法等が知られているが、機能性膜に傷、変形等を生じることなく、より容易に、且つ十分に除去することができ、また、このような機能性膜を連続的に製造する方法が必要とされている。
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、連続的に搬送される多孔質シートに含侵され、付着されたポリマーを膨潤させ、シート表面に付着している膨潤ポリマーを、噴霧液体又は気体等を吹き付けて除去することにより、傷、変形等のない機能性膜を得ることができる機能性膜の連続製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.多孔質樹脂シートを連続的に搬送し、該多孔質樹脂シートに機能性官能基を有するモノマーを含有するポリマー前駆体を含浸させ、付着させる含侵・付着工程、該ポリマー前駆体を重合させてポリマーを生成させる重合工程、並びに該多孔質樹脂シートに該ポリマーが充填され且つ付着されてなるポリマー充填・付着シートに、該ポリマーを膨潤させることができる液体を接触させて該ポリマーを膨潤させ、該ポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーを、噴霧液体、気体及び気液混合体のうちの少なくとも1種を吹き付けることにより除去する膨潤ポリマー除去工程を備えることを特徴とする機能性膜の連続製造方法。
2.上記膨潤ポリマー除去工程は、上記ポリマー充填・付着シートを回転ロールにより搬送し、且つ該回転ロールに接触している部分及びその近傍における該ポリマー充填・付着シートに、該回転ロールと接触している面と反対面から、噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることにより行われる上記1.に記載の機能性膜の連続製造方法。
3.上記膨潤ポリマー除去工程は、上記ポリマー充填・付着シートを平滑面に接触させながら搬送し、且つ該平滑面に接触している部分及びその近傍における該ポリマー充填・付着シートに、該平滑面と接触している面と反対面から、噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることにより行われる上記1.又は2.に記載の機能性膜の連続製造方法。
4.上記膨潤ポリマー除去工程は、上記ポリマー充填・付着シートを下方から上方へと搬送しつつ行われる上記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の機能性膜の連続製造方法。
5.上記膨潤ポリマー除去工程は、上記ポリマー充填・付着シートの搬送面を水平面に対して10°以上傾斜させて搬送しつつ行われる上記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の機能性膜の連続製造方法。
6.上記膨潤ポリマー除去工程は、上記膨潤ポリマーが付着する上記ポリマー充填・付着シートの少なくとも一面に付着ポリマー除去用具を接触させる操作を併用して行われる上記1.乃至5.のうちのいずれか1項に記載の機能性膜の連続製造方法。
7.上記噴霧液体が噴霧された水である上記1.乃至6.のうちのいずれか1項に記載の機能性膜の連続製造方法。
8.上記気体が空気である上記1.乃至7.のうちのいずれか1項に記載の機能性膜の連続製造方法。
本発明の機能性膜の連続製造方法によれば、ポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーを容易に、且つ十分に除去することができ、優れた性能を有する機能性膜とすることができる。
また、膨潤ポリマー除去工程が、ポリマー充填・付着シートを回転ロールにより搬送し、且つ回転ロールに接触している部分及びその近傍におけるポリマー充填・付着シートに、回転ロールと接触している面と反対面から、噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることにより行われる場合、及び膨潤ポリマー除去工程が、ポリマー充填・付着シートを平滑面に接触させながら搬送し、且つ平滑面に接触している部分及びその近傍におけるポリマー充填・付着シートに、平滑面と接触している面と反対面から、噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることにより行われる場合は、高圧の液体又は気体を吹き付けることができるため、表面に付着した膨潤ポリマーを十分に除去することができ、且つ高圧で吹き付けても機能性膜の変形等が防止される。
更に、膨潤ポリマー除去工程が、ポリマー充填・付着シートを下方から上方へと搬送しつつ行われる場合は、除去された膨潤ポリマーが速やかに下方に流れ落ち、再付着が防止される。
また、膨潤ポリマー除去工程が、ポリマー充填・付着シートの搬送面を水平面に対して10°以上傾斜させて搬送しつつ行われる場合は、除去された膨潤ポリマーが傾斜面を下方側に速やかに流れ落ち、再付着が防止される。
更に、膨潤ポリマー除去工程が、膨潤ポリマーが付着するポリマー充填・付着シートの少なくとも一面に付着ポリマー除去用具を接触させる操作を併用して行われる場合は、ポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーをより効率よく除去することができる。
また、噴霧液体が噴霧された水である場合、及び気体が空気である場合は、操作が容易であり、作業環境の面でも好ましく、機能性膜を変質等させることもない。
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)含侵、付着工程
上記「ポリマー前駆体」には機能性官能基を有するモノマーが含有される。上記「機能性官能基を有するモノマー(以下、「機能性モノマー」という。)としては、機能性膜の目的、用途等により各種のものを用いることができる。この機能性モノマーとしては、例えば、機能性膜が燃料電池等に用いられる電解質膜である場合のイオン交換基を有するモノマー、機能性膜が濃縮等に用いられる分離膜である場合の各種極性基を有するモノマー、機能性膜が電気分解等に用いられる電解質膜である場合のイオン交換基を有するモノマーなどが挙げられる。
機能性膜が燃料電池等の電解質膜である場合に用いられるイオン交換基を有する機能性モノマーとしては、燃料電池用の電解質膜とした際の性能に優れるプロトン酸性基を有するモノマーが好ましい。このプロトン酸性基を有するモノマーは1分子中に重合可能な官能基とプロトン酸とを有する化合物であり、例えば、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンホスホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、ビニルホスホン酸、酸性リン酸基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、イオン交換基は陰イオン交換基でもよく、この陰イオン交換基を有するモノマーとしては、ビニルピリジン、p−ビニル−N,N−ジメチルベンジルアミン等の塩基性モノマーが挙げられ、これらが有するアミノ基が4級化されて陰イオン交換能が発現する。
尚、「(メタ)アクリル」は「アクリル及び/又はメタクリル」を、「(メタ)アリル」は「アリル及び/又はメタリル」を、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味する(以下も同様である。)。
また、イオン交換基に変換し得る官能基を有するモノマーを用いることもできる。このモノマーとしては、上記の化合物の塩、無水物、エステル等が挙げられる。使用するモノマーの酸残基が塩、無水物、エステル等の誘導体となっている場合は、重合後にプロトン酸型にすることでプロトン伝導性を付与することができる。更に、重合後にイオン交換基を導入可能な部位を有するモノマーを用いることもでき、このモノマーとしては、スチレン、α―メチルスチレン、クロロメチルスチレン、t−ブチルスチレン等のベンゼン環を有するモノマーが挙げられる。これらのモノマーにイオン交換基を導入する方法としては、クロロスルホン酸、濃硫酸、三酸化硫黄等のスルホン化剤によりスルホン化する方法等が挙げられる。
プロトン酸性基を有するモノマーとしては、プロトン伝導性に優れるスルホン酸基を有するビニル化合物及びリン酸基を有するビニル化合物が好ましく、高い重合性を有する2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が特に好ましい。
機能性膜が濃縮等に用いられる分離膜である場合は、分離対象物と親和性を有するモノマーを用いることができる。更に、機能性膜が電気分解等に用いられる電解質膜である場合は、イオン交換基を有するモノマーを用いることができ、このモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、ビニルスルホン酸、マレイン酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のプロトン酸、及びビニルピリジン、p−ビニル−N,N−ジメチルベンジルアミン等の塩基性モノマーなどが挙げられる。
ポリマー前駆体は機能性モノマーのみからなるものでもよく、機能性モノマーと、この機能性モノマーと共重合可能な他のモノマー(以下、「その他のモノマー」という。)とを含有していてもよい。更に、機能性モノマーと架橋性モノマーとを含有していてもよく、機能性モノマーと、その他のモノマーと、架橋性モノマーとを含有していてもよい。また、多孔質樹脂シートには必要に応じて重合開始剤、各種の添加剤等のポリマー前駆体以外の成分を含侵、付着させることもできる。重合開始剤、各種の添加剤等は、それぞれポリマー前駆体とは別個に含侵、付着させることができる。更に、重合開始剤、各種の添加剤等のうちの少なくとも1種とポリマー前駆体とを混合して同時に含侵、付着させることもでき、重合開始剤、各種の添加剤等のポリマー前駆体以外の成分のすべてを、ポリマー前駆体と混合して同時に含侵、付着させることもできる。また、機能性モノマー等の各々の成分は、そのもの自体が液体、特に含侵可能な程度の粘度を有する液体であればそのまま含侵、付着させることができる。更に、機能性モノマー等の各々の成分を、それぞれ溶媒に溶解又は分散させた溶液又は分散液を含侵、付着させることもできる。溶液又は分散液として含侵、付着させる場合、機能性モノマー、その他のモノマー、架橋性モノマー、重合開始剤、各種の添加剤等のすべての成分を溶解又は分散させた溶液又は分散液を使用し、各々の成分を同時に含侵、付着させることが好ましい。このようにすれば、それぞれの成分を多孔質樹脂シートの細孔内に均一に含侵させることができる。
機能性モノマーが燃料電池等の電解質膜に用いられるイオン交換基を有するモノマーである場合、上記のその他のモノマーとして、ポリマーの膨潤の程度等を調整するため、プロトン酸性基を有さないモノマーを含有させることができる。このその他のモノマーはイオン交換基を有するモノマー及び架橋性モノマー等と共重合可能なモノマー等であれば特に限定されず、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、マレイミド類、スチレン類、有機酸ビニル類、アリル化合物及びメタリル化合物等が挙げられる。また、機能性膜が濃縮等に用いられる分離膜であるときのその他のモノマーとしては、極性を調整する等のため、シクロヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート等の極性の小さいモノマー、及びマレイミド、ビニルピロリドン等の極性基を有するモノマーなどを含有させることができる。更に、機能性膜が電気分解等に用いられる電解質膜であるときのその他のモノマーとしては、上記の燃料電池等の電解質膜の場合と同様のモノマーを用いることができる。
架橋性モノマーを使用してポリマーに架橋構造を導入することにより、ポリマーを膨潤させるために用いる液体に溶解せず、膨潤するポリマーとすることができる。例えば、水溶性樹脂の場合、液体として水を用いると溶解してしまうが、架橋させることにより水に溶解せず、膨潤するポリマーとすることができる。この架橋性モノマーは1分子中に重合可能な官能基を2個以上有しており、例えば、N,N‘−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、ジアリルオキシ酢酸塩等が挙げられる。また、架橋性モノマーは、炭素−炭素二重結合を有するものに限られず、反応速度はやや小さいものの、2官能以上のエポキシ化合物等を使用することもできる。このエポキシ化合物を用いる場合は、ポリマーのカルボキシル基等と反応することにより架橋結合が形成される。架橋性モノマーは1種のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
上記「多孔質樹脂シート」は、ポリマーを膨潤させることができる液体(以下、「膨潤性液体」という。)により膨潤しないものである。この膨潤しないとは、100×100mmの寸法の多孔質樹脂シートを、膨潤性液体に25℃で1時間浸漬した場合の面積増加率が5%以下であることを意味する。この面積増加率は2%以下、特に1%以下、更に0.5%以下であることが好ましい。
面積増加率(%)=[(膨潤性液体に浸漬する後の面積−膨潤性液体に浸漬した前の面積)/膨潤性液体に浸漬する前の面積]×100
多孔質樹脂シートとしては各種の樹脂からなるものを使用することができる。多孔質樹脂シートの形成に用いられる樹脂は特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−オレフィン共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ(テトラフルオロエチレンーヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルエーテル)等のフッ素系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、芳香族ポリイミド、アラミド、ポリスルホン及びポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。樹脂としては、機械的強度、化学的安定性、耐薬品性等に優れるポリオレフィン系樹脂が好ましい。更に、電子線照射、架橋剤による化学架橋等により架橋され、耐熱性等が向上している多孔質樹脂シートが好ましい。また、延伸すること等によって強度が大きくなり、外力による変形が抑えられる多孔質樹脂シートが好ましい。更に、架橋と延伸等とを併せて施した多孔質樹脂シートがより好ましい。
多孔質樹脂シートの空孔率はポリマーの種類、多孔質樹脂シートが用いられる製品等にもよるが、5〜95%、特に5〜90%、更に20〜80%であることが好ましい。平均孔径もポリマーの種類、多孔質樹脂シートが用いられる製品等により好ましい範囲が異なるが、0.001〜100μm、特に0.01〜1μmであることが好ましい。また、多孔質樹脂シートの空孔率が5〜95%、特に5〜90%、更に20〜80%であり、且つ平均孔径が0.001〜100μm、特に0.01〜1μmであることがより好ましい。多孔質樹脂シートを、例えば、燃料電池の電解質膜用として使用した場合、空孔率が小さすぎると面積当たりのイオン交換基が過少となって出力が低下する。一方、空孔率が大きすぎると強度が低下し好ましくない。更に、多孔質樹脂シートの厚さもポリマーの種類、多孔質樹脂シートが用いられる製品等によるが、例えば、燃料電池の場合は200μm以下であることが好ましく、1〜150μm、特に5〜100μm、更に5〜50μmであることがより好ましい。多孔質樹脂シートが薄すぎると強度が低下し、メタノールの透過量も増加する。一方、厚すぎると膜抵抗が過大となり燃料電池の出力が低下するため好ましくない。
この多孔質樹脂シートの引張弾性率は500〜5000MPa、特に1000〜5000MPaであることが好ましい。また、多孔質樹脂シートの引張破断強度は50〜500MPa、特に100〜500MPaであることが好ましい。更に、多孔質樹脂シートの引張弾性率が500〜5000MPa、特に1000〜5000MPaであり、且つ引張破断強度が50〜500MPa、特に100〜500MPaであることがより好ましい。多孔質樹脂シートの引張弾性率が500〜5000MPa及び引張破断強度が50〜500MPaのうちの少なくとも一方であれば、多孔質樹脂シートの細孔に充填されたポリマーの膨潤が十分に抑えられ、多孔質樹脂シートの変形が抑制される。更に、適度な剛性を有し、例えば、機能性膜を燃料電池の電解質膜として用いる場合の電極接合時の加圧成形及び電池組立時の締め付け等によって亀裂が生じることもない。尚、燃料電池は運転時に昇温するが、この温度において十分な耐熱性を有し、外力が加わっても容易に変形しない多孔質樹脂シートであることが好ましい。
ポリマー前駆体等の含侵、付着は、連続的に送出され、搬送される長尺の多孔質樹脂シートの細孔にポリマー前駆体等を含侵させ、且つ多孔質樹脂シートの表面にポリマー前駆体等を付着させることにより行うことができる。この含侵、付着の方法は特に限定されず、(1)ポリマー前駆体、(2)ポリマー前駆体に重合開始剤、各種の添加剤等のモノマー以外の化合物を配合した混合物、(3)ポリマー前駆体を溶媒に溶解又は分散させた溶液又は分散液、又は(4)ポリマー前駆体に重合開始剤、各種の添加剤等のモノマー以外の化合物を配合した混合物を溶媒に溶解又は分散させた溶液又は分散液、などに多孔質シートを浸漬する方法、並びに上記(1)乃至(4)等を多孔質樹脂シートに吹き付ける方法等が挙げられる。含侵、付着の方法としては、上記(1)乃至(4)等に多孔質樹脂シートを浸漬する方法が好ましい。この方法であれば、ポリマー前駆体等を多孔質樹脂シートにより均一に含侵、付着させることができる。ポリマー前駆体等は特に多孔質樹脂シートの細孔内に均一に含侵させることが好ましく、そのためには多孔質樹脂シートの空孔率及び細孔の平均孔径等と、ポリマー前駆体等又は溶液等の粘度などとを勘案しながら含侵させる方法を選択し、且つ含侵させる条件等を設定することが好ましい。この含侵、付着の際の温度、時間等は特に限定されないが、温度は0〜120℃、特に5〜80℃、更に5〜50℃とすることが好ましい。時間は0.1秒〜1時間、特に1〜600秒、更に1〜300秒とすることが好ましい。また、温度を0〜120℃、特に5〜80℃、更に5〜50℃とし、且つ時間を0.1秒〜1時間、特に1〜600秒、更に1〜300秒とすることがより好ましい。
(2)重合工程
含侵、付着工程において多孔質樹脂シートに含侵、付着されたポリマー前駆体を重合させる方法は特に限定されず、熱重合、電子線、紫外線等の活性エネルギー線の照射による重合等により行うことができる。これらの方法のうちでは電子線又は紫外線の照射による重合が好ましい。
電子線は多孔質樹脂シートに対する透過性に優れ、特に多孔質樹脂シートが炭化水素系ポリマーからなる場合は、照射条件によってはポリマーに架橋構造を導入することもできる。更に、電子線照射による重合はラジカル系光重合開始剤等を必要としないという点でも好ましい。尚、架橋構造が導入されると、多孔質樹脂シートの細孔に充填されたポリマーの膨潤が抑制され、多孔質樹脂シートの寸法変化が抑えられるため好ましい。
電子線を照射してポリマー前駆体を重合させる場合、照射する電子線の加速電圧はポリマー前駆体の種類等にもよるが、150〜500KeV、特に150〜200KeVであることが好ましい。加速電圧が低すぎると電子線が発生し難く、高すぎると多孔質樹脂シートが劣化して強度が低下することがある。また、照射量もポリマー前駆体の種類によるが、1〜600Mrad、特に2〜200Mrad、更に2〜100Mradであることが好ましい。照射量が10mJ/cm未満であると十分に重合させることができず、10000mJ/cmを越えると多孔質樹脂シートが劣化して強度が低下することがあり好ましくない。
電子線を照射して重合させた後、必要に応じて加熱又は紫外線の照射等により後硬化させることもできる。そのための重合開始剤を予めポリマー前駆体に配合しておくこともできる。この重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、上記過酸化物と亜硫酸塩、重亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ホルムアミジンスルフィン酸、アスコルビン酸等の還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ系ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの重合開始剤は1種のみを用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。
また、硬化の方法としては、重合反応の制御がし易く、簡便なプロセスで生産性よく所望の機能性膜が得られる紫外線の照射による重合方法も好ましい。この紫外線の照射により硬化させる方法では、モノマー前駆体を含有する溶液又は分散液にラジカル系光重合開始剤を予め溶解又は分散させておくことがより好ましい。このラジカル系光重合開始剤としては後記のもの等を使用することができる。更に、このラジカル系光重合開始剤の配合量はポリマー前駆体を100質量%とした場合に、0.001〜1質量%、特に0.001〜0.5質量%、更に0.01〜0.5質量%であることが好ましい。
紫外線を照射してポリマー前駆体を重合させる場合、多孔質樹脂シートの細孔の表面に予め紫外線によりラジカルを発生するラジカル系光重合開始剤を付着させておくことが好ましい。ラジカル系光重合開始剤は、この開始剤を含有する溶液又は分散液を多孔質樹脂シートの細孔内に含侵させ、その後、溶剤を除去することによって付着させることが好ましい。このようにすれば、開始剤を多孔質樹脂シートの細孔内に均一に付着させることができる。
ラジカル系光重合開始剤は特に限定されないが、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、チオアクリドン系等の炭素−水素結合から水素を引き抜くことによってラジカルを生成させることができる芳香族ケトン系ラジカル重合開始剤が好ましい。
ベンゾフェノン系開始剤としては、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4‘−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキシ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。また、チオキサントン系開始剤としては、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン等が挙げられる。更に、チオアクリドン系開始剤としては、チオアクリドン等が挙げられる。
ラジカル系光重合開始剤としては、ベンゾイン系開始剤、アセトフェノン系、ベンジル系等の開始剤を用いることもできる。
ベンゾイン系開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。また、アセトフェノン系開始剤としては、アセトフェノン、プロピオフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モンフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシジ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。更に、ベンジル系開始剤としては、ベンジル等が挙げられる。 ラジカル系光重合開始剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
ラジカル系光重合開始剤は、上記のように溶液又は分散液として用いることが好ましい。この溶液又は分散液における開始剤の濃度は0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%であることが好ましい。この濃度が0.01質量%未満であると十分に重合しないことがある。一方、10質量%を越えると開始剤の結晶が析出して多孔質樹脂シートの細孔の一部を塞いでしまうことがある。このように細孔の一部が塞がれてしまうとポリマー前駆体等が十分に充填されないことがある。また、多孔質樹脂シートの全体に渡って均等に充填されないこともあり、いずれにしても好ましくない。
(3)膨潤ポリマー除去工程
ポリマーを膨潤させることができる上記「液体」は特に限定されず、ポリマーを容易に除去することができる程度に膨潤させることができる膨潤性液体を用いることができる。また、生産性の観点からは短時間の接触、例えば、長尺の多孔質樹脂シートを連続的に供給してポリマー充填・付着シートを作製し、このポリマー充填・付着シートの表面に付着するポリマーと膨潤性液体とを接触させた場合に、ポリマーを十分に膨潤させることができる液体であることが好ましい。
このポリマーを膨潤させることができるとは、1gのポリマーを質量比で過剰量の膨潤性液体に25℃で1時間浸漬した場合の質量の増加倍率が1倍以上であることを意味する。この質量の増加倍率は500倍以下、特に100倍以下、更に10倍以下であることが好ましい。
質量の増加倍率(倍)=[(膨潤性液体に浸漬する後の質量−膨潤性液体に浸漬した前の質量)/膨潤性液体に浸漬する前の質量]
膨潤性液体は、ポリマーの種類によって水又は各種の有機溶剤等から選択して用いることができる。親水性ポリマー又は水溶性ポリマーに架橋構造が導入されたポリマー等の水に膨潤するポリマーである場合、膨潤性液体として水、メタノール、エタノール等の水と相溶性のある有機溶媒又はこれらの有機溶媒と水との混合溶媒を用いることができる。このような膨潤性液体は人体及び環境への影響がないか、影響が小さく、且つ取り扱い易く、除去操作が容易である。例えば、前記の燃料電池の電解質膜の製造に用いられる2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の機能性モノマーからなり、且つ架橋構造が導入されたポリマーであれば、水との接触により、特に1〜80℃と広い温度範囲で、0.1〜60秒という比較的短時間接触させただけで、容易に除去することができる程度に十分に膨潤させることができる。一方、親油性ポリマーでは、このポリマーを膨潤させることができる有機溶媒を用いることができる。この溶媒は、ポリマーの種類、所定の膨潤の程度等によって選択して用いることが好ましい。
ポリマーを膨潤させるためのポリマーと膨潤性液体との接触は、ポリマー充填・付着シートを膨潤性液体に浸漬して行うことができる。また、ポリマー充填・付着シートに膨潤性液体を吹き付けることにより行うこともできる。ポリマー充填・付着シートを膨潤性液体に浸漬する方法であれば、ポリマー充填・付着シートの全表面に渡ってポリマーを十分に、且つ容易に膨潤させることができる。また、ポリマーと膨潤性液体とを接触させる際の温度は−10〜100℃、特に0〜50℃であることが好ましく、室温(20〜35℃)で十分に膨潤させ得ることがより好ましい。また、ポリマーと膨潤性液体とを接触させる際の時間は0.1〜300秒、特に0.1〜100秒、更に1〜60秒であることが好ましい。更に、温度が−10〜100℃、特に0〜50℃、更に室温(20〜35℃)であり、且つ時間が0.1〜300秒、特に0.1〜100秒、更に1〜60秒であることが好ましい。この接触温度と接触時間は、温度が室温により近く、時間がより短時間であることが特に好ましい。また、この接触温度と接触時間は、ポリマー及び膨潤性液体の各々の種類等により設定することが好ましい。
膨潤ポリマーの除去は、ポリマー充填・付着シートを、このシートを回転ロールにより搬送し、且つ回転ロールに接触している部分及びその近傍におけるポリマー充填・付着シートに噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることにより行うことができる(図2参照)。この方法では、ポリマー充填・付着シートを連続的に搬送し、このシートの表面に付着した膨潤ポリマーを連続的に除去することができる。また、膨潤ポリマーの除去は、ポリマー充填・付着シートを平滑面に接触させながら搬送し、且つこの平滑面に接触している部分及びその近傍におけるポリマー充填・付着シートに噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることにより行うこともできる(図4参照)。この場合も、ポリマー充填・付着シートを平滑面上を移動させることにより、このシートを連続的に搬送し、ポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーを連続的に除去することができる。
これらの除去方法では、ポリマー充填・付着シートが回転ロール又は平滑面に支持されているため、この支持されている部分に高圧の噴霧液体、気体又は気液混合体、例えば、0.01〜10MPa、特に0.1〜1MPaの圧力の噴霧液体等を吹き付けることができ、ポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーを、ポリマー充填・付着シートに損傷を生じさせることなく効率よく除去することができる。
尚、ポリマー充填・付着シートと回転ロール又は平滑面とが接触している部分の近傍とは、噴霧液体又は気体等が吹付けられてもシートが何ら損傷することなく連続的に搬送され得る範囲を意味し、回転ロール又は平滑面とポリマー充填・付着シートとの乖離(ポリマー充填・付着シートからの垂線のポリマー充填・付着シートの表面と回転ロール又は平滑面の表面との間の長さ、即ち、両表面間の距離)が好ましくは2cm以下、より好ましくは1cm以下の範囲である。
また、この膨潤ポリマーの除去では、特に塊状等の膨潤ポリマーは除去されなければならないが、ポリマー充填・付着シートの表面に膨潤ポリマーが薄膜状に残存していてもよく、この場合、機能性膜を他の部材、例えば、燃料電池における電極等との接触面積を大きくすることができる。
膨潤ポリマーの除去は、ポリマー充填・付着シートを下方から上方へと搬送し、且つこのシートの少なくとも一面に噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることにより行うこともできる。この際、複数の回転ロールを上下方向に配設し、これらのロールにポリマー充填・付着シートを接触させながら搬送することもできる。(図2参照)。この場合、上記のように、回転ロールに接触している部分におけるポリマー充填・付着シートに噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることがより好ましい。また、膨潤ポリマーの除去は、ポリマー充填・付着シートの搬送面を水平面に対して10°以上傾斜させて搬送し、且つポリマー充填・付着シートの少なくとも一面に噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることにより行うこともできる。この傾斜は、ポリマー充填・付着シートの搬送方向における傾斜であってもよいし、この長尺なシートの幅方向における傾斜であってもよい(図4参照)。更に、搬送面が搬送方向及び幅方向の両方向で水平面に対して傾斜していてもよい。この傾斜角度は20°以上、特に30°以上であることが好ましい。これらの方法では、除去された膨潤ポリマーが速やかに下方に流れ落ち、再付着が防止される。
膨潤ポリマーの除去は、膨潤ポリマーが付着するポリマー充填・付着シートに噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けるとともに、このシートに付着ポリマー除去用具を接触させる操作を併用して行うこともできる。このようにすれば、付着した膨潤ポリマーをより容易に除去することができ、吹き付ける噴霧液体等の使用量を低減することもできる。付着ポリマー除去用具は、機能性膜に傷が付かず、且つ変形等の損傷を生じることがなければどのようなものであってもよい。この付着ポリマー除去用具としては、ブラシロール(図3参照)、ゴムブレード等が挙げられる。また、ポリマー充填・付着シートを、その厚さより僅かに広い狭少な間隙間を通過させることによっても、表面に付着したポリマーを除去することができる。尚、図3では、ブラシロールは、ポリマー充填・付着シートが回転ロールと接触している部分において接触しているが、機能性膜が変形等を生じることがなければ回転ロールと接触していない部分において接触していてもよい。
噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種をポリマー充填・付着シートに吹き付ける際には、各種のノズルを用いることができる。このノズルとしては扇型、直進フルコーン型、ホロコーン型等が挙げられる。このノズルは、噴霧液体等をポリマー充填・付着シートの表面に均等に吹き付けることができれば固定されていてもよい。また、必要に応じて揺動させることもできる。ノズルを揺動させることにより、噴霧液体等をポリマー充填・付着シートの全表面に均等に吹き付けることができ、付着した膨潤ポリマーを効率よく除去することができる。
更に、噴霧された水等の噴霧液体又は水等を含む気液混合体などを用いる場合、ポリマー充填・付着シートの表面から除去された膨潤ポリマーを含む水等を樹脂製のネット等により濾過してポリマーと水等とを分離し、この水等を再利用することによって水等の使用量を低減することもできる。
膨潤ポリマーを除去するためにポリマー充填・付着シートに吹き付ける噴霧液体、気体及び気液混合体は特に限定されないが、多孔質樹脂シート及びポリマーに対して不活性なものが好ましい。また、人体、環境等に影響を及ぼさないものが好ましい。このような噴霧液体としては噴霧された水が好ましく、気体としては空気が好ましい。更に、気液混合体としては空気に水蒸気を含有させた加湿空気を用いることもできる。特に、膨潤性液体として水を用いることができる場合は、膨潤ポリマーを除去するための液体として水、気体として空気、気液混合体として加湿空気を用いることが好ましい。このようにすれば、含侵、付着工程からポリマー除去工程までのすべてにおいて有機溶剤等を使用しないため、人体、環境等にとってより好ましい方法とすることができる。
含侵、付着工程、重合工程及びポリマー除去工程は、連続して行われる。この連続製造方法では、長尺の多孔質樹脂シートが連続的に送出され、ポリマー前駆体等の含侵、付着、その重合、生成したポリマーの膨潤及びポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーの除去が連続した工程によりなされ、得られた長尺の機能性膜を連続的に巻き取る等の方法により製品とすることができる。また、機能性膜を効率よく製造するためは、その他の工程がある場合はその他の工程も含めて連続して行われる。
この連続製造方法は、例えば、図1のような工程により行うことができる。即ち、連続的に送出される長尺の多孔質樹脂シート1を、容器に入れられたポリマー前駆体等を含有する溶液又は分散液2と接触させ(含侵、付着工程)、その後、このポリマー前駆体等が含侵され、付着した多孔質樹脂シートに、活性エネルギー線の照射源Eから電子線、紫外線等を照射してポリマー前駆体を重合させ(重合工程)、次いで、得られたポリマー充填・付着シート11に膨潤性液体3をノズルN1から吹き付け、付着したポリマーを膨潤させ、続いて、ポリマーを除去するための噴霧液体等4をノズルN2から吹き付け、ポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーを除去し(ポリマー除去工程)、次いで、特に噴霧された水等の噴霧液体を用いた場合は乾燥装置Hにより乾燥させ、得られた機能性膜5を連続的に巻き取って効率よく製造することができる。更に、製品保護のため、巻き取られる機能性膜の少なくとも片面(図1では両面)に、ポリエステル、ポリオレフィン、フッ素樹脂等からなる保護フィルム6を積層させながら巻き取ることもできる。
尚、含侵、付着工程、重合工程及びポリマー除去工程以外のその他の工程としては、ポリマー除去工程の後の乾燥工程、この乾燥工程の後の検査工程、調湿工程等が挙げられる。また、必要に応じてスリッティング工程、裁断工程等が設けられる場合もある。これらの他の工程も含侵、付着工程、重合工程及びポリマー除去工程とともに連続した一連の工程として実施される。
尚、機能性膜が電解質膜である場合、この電解質膜は、固体高分子形燃料電池、特に直接メタノール形燃料電池における電解質膜として有用である。このように、燃料電池に電解質膜を用いる際は、電解質膜を、白金等の触媒が付与された2枚の電極間に挟持し、その後、加熱プレス等によって一体化した電解質膜電極接合体を形成し、この接合体を燃料電池セルに組み込んで使用することができる。
実施例1
ポリマー前駆体として2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸90質量部と、N,N’−メチレンビスアクリルアミド10質量部とを使用し、このポリマー前駆体と、紫外線重合開始剤(チバスペシャルティーケミカル社製、商品名「ダロキュア1173」)2質量部と、界面活性剤2質量部とを、水100質量部に溶解させて溶液を調製した。その後、図1のように、ポリエチレン製多孔質樹脂シート1を連続的に送出して上記溶液2が入れられた容器中を通過させて多孔質樹脂シートにポリマー前駆体等を含浸させ、次いで、活性エネルギー線の発生源Eである高圧水銀ランプにより紫外線を1000mJ/cmの照射量となるように照射してポリマー前駆体を重合させてポリマー充填・付着シート11を作製し、その後、図2のように、ポリマー充填・付着シートを直径30cmのステンレス鋼製ロールRの約1/3周に接触させながら搬送し、ロールに接触している部分において反対面から膨潤性液体である水31を3本のコーン型ノズルN1を揺動させながら0.2MPaの圧力で吹き付けてポリマーを膨潤させ、次いで、3本のコーン型ノズルN2を揺動させながら0.2MPaの圧力でポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーを除去するため水41を吹き付けて膨潤ポリマーを除去した。このポリマーの膨潤、除去の工程を3回繰り返し、電解質膜5を製造した。得られた電解質膜の表面には塊状のポリマーが残留しておらず、且つ傷、変形、破れ等の損傷もなかった。
実施例2
ポリマー前駆体を重合させたポリマー充填・付着シート11を連続的に送出しながら、図3のように、ポリマー充填・付着シートを膨潤性液体である水31が入れられた容器中を通過させてポリマーを膨潤させた。その後、ポリマー充填・付着シートを直径10cmのステンレス鋼製ロールRと回転するブラシロールBとの間を通過させ、更に2本の扇型ノズルN2を揺動させながら0.1MPaの圧力でポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーを除去するための水41を吹き付けて膨潤ポリマーを除去した。このポリマーの膨潤、除去の工程を2回繰り返し、電解質膜5を得た他は実施例1と同様にして電解質膜を製造した。得られた電解質膜の表面には塊状のポリマーが残留しておらず、且つ傷、変形、破れ等の損傷もなかった。
実施例3
ポリマー前駆体を重合させたポリマー充填・付着シート11を連続的に送出しながら、図4のように、ポリマー充填・付着シートの搬送面が水平面からθ=30°傾くように配設された複数の固定板Sの平滑面と接触させながら搬送し、固定板に接触している部分において反対面から膨潤性液体である水31を3本の扇型ノズルN1を揺動させながら0.2MPaの圧力で吹き付けて膨潤させ、次いで、3本の扇型ノズルN2を揺動させながら0.2MPaの圧力でポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーを除去するため水41を吹き付けて膨潤ポリマーを除去した。このポリマーの膨潤、除去の工程を2回繰り返し、電解質膜5を得た他は実施例1と同様にして電解質膜を製造した。得られた電解質膜の表面には塊状のポリマーが残留しておらず、且つ傷、変形、破れ等の損傷もなかった。
尚、各々の固定板としては、ポリマー充填・付着シートが搬送される方向の両端部が曲面に加工され、且つこのシートが接触する面にはフッ素樹脂がコーティングされたステンレス鋼板を用いた。また、吹き付けられた水31、41と除去されたポリマーとは300メッシュのポリエチレン製ネットにより濾別し、この水を循環させて再利用した。
比較例1
ポリマー前駆体を重合させたポリマー充填・付着シートを連続的に送出しながら、ポリマー充填・付着シートを膨潤性液体である水が入れられた容器中を通過させてポリマーを膨潤させた。その後、上方に搬送されるポリマー充填・付着シートの表面に、ポリプロピレン製ブレードの平滑な先端部を接触させ、次いで、水を撒布して洗浄し、ポリマー充填・付着シートの表面に付着していた膨潤ポリマーを除去して電解質膜5を製造した。得られた電解質膜は後記の表1のように電解質としての機能は有するものの、所々塊状のポリマーが残存しており、ブレードが引っ掛かって生じた傷もあった。
以上、実施例1〜3及び比較例1の各々の電解質膜のプロトン伝導度及びメタノール透過流束を、それぞれ下記の方法により測定した。結果を表1に示す。
(1)プロトン伝導度の測定
電解質膜を25℃の水に浸漬して膨潤させ、その後、電解質膜を2枚の白金箔電極により挟持し、プロトン伝導度を測定するための試片を作製した。この試片を使用し、インピーダンス測定装置(ヒューレット・パッカード社製、型式「HP4192A」)によりインピーダンスを測定した。
(2)メタノール透過流束の測定
50℃における浸透気化実験を、供給液として質量比で1/9のメタノール/水を使用し、透過側を減圧とし、透過流速が定常になるまで行った。詳細は以下の通りである。
電解質膜をステンレス鋼製のセルに挟持し、電解質膜の上面に上記の供給液を入れ、攪拌した。また、供給液にはヒータ及び測温抵抗体を投入し、温度を50℃に制御した。更に、電解質膜の下面にはコールドトラップを経由して真空ポンプを接続した。このようにして、電解質膜の下面、即ち、透過側を減圧とし、コールドトラップ中に電解質膜を透過したメタノールと水蒸気との混合物を捕集した。その後、捕集した蒸気(コールドトラップ中では固化している。)を加熱し、溶解させて液体として取り出し、その質量から全透過フラックスを、また、ガスクロマトグラフ分析により透過蒸気組成を、それぞれ測定した。この測定を膜透過性能が時間に対して一定となるまで継続し、一定となった時点の測定値を定常状態の透過性として評価した。
Figure 2005082728
表1の結果によれば、実施例1〜3の電解質膜では、プロトン伝導度は52〜54S/cmであり、メタノール透過流束は0.68〜0.75kg/m・hであり、優れた性能を有していることが分かる。また、外観も良好であった。一方、比較例1の電解質膜では、測定可能部分におけるプロトン伝導度は52S/cmであり、メタノール透過流束は0.81kg/m・hであって、実施例に比べて何ら遜色ないものの、膜表面には傷等の損傷がみられ、劣っていた。
尚、本発明では、上記の実施例に限られず、目的、用途等によって本発明の範囲内で種々変形した実施例とすることができる。例えば、図2では、液体又は気体等がポリマー充填・付着シートが回転ロールと接触している部分において吹き付けられているが、回転ロールと接触していない部分において吹き付けることもできる。また、図4では、液体又は気体等がポリマー充填・付着シートが平滑面と接触している部分において吹き付けられているが、平滑面と接触していない部分において吹き付けることもできる。更に、図4における固定板Sの形状、個数等は特に限定されず、ポリマー充填・付着シートの搬送方向に長尺なものでもよい。また、その材質も、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属、ポリオレフィン、ポリアミド等の樹脂などのいずれでもよい。
また、ポリマー充填・付着シートは、その幅方向が水平面に対して直角となるようにして搬送することもできる(図4におけるθが90°である場合に相当する。)。このようにして、搬送面を水平面に対して傾斜させた場合と同様に除去された膨潤ポリマーの再付着を防止することもできる。
機能性膜を製造するための工程の一例を示すフロチャートである。 ポリマー充填・付着シートを下方から上方へと回転ロールと接触させながら搬送し、且つこのシートの少なくとも一面に水を吹き付けることにより、ポリマーを膨潤させ、付着した膨潤ポリマーを除去する方法を示す説明図である。 ポリマー充填・付着シートを膨潤性液体である水が入れられた容器中を通過させてポリマーを膨潤させ、その後、水を吹き付けるとともに、付着ポリマー除去用具である回転ブラシを接触させて付着した膨潤ポリマーを除去する方法を示す説明図である。 ポリマー充填・付着シートの搬送面を水平面に対して30°傾斜させて搬送し、且つこのシートの少なくとも一面に水を吹き付けることにより、ポリマーを膨潤させ、付着した膨潤ポリマーを除去する方法を示す説明図である。
符号の説明
1;多孔質樹脂シート(ポリエチレン製多孔質樹脂シート)、11;ポリマー充填・付着シート、2;ポリマー前駆体等を含有する溶液又は分散液、E;活性エネルギー線の照射源、3;膨潤性液体、31、膨潤性液体として用いられる水、N1;膨潤性液体を吹き付けるノズル、4;ポリマーを除去するための液体等、41;ポリマーを除去するための水、N2;ポリマーを除去するために水等の液体などを吹き付けるノズル、H;乾燥装置、5;機能性膜、6;保護フィルム、R;ロール、B;ブラシロール、S;固定板、F;樹脂製ネット。

Claims (8)

  1. 多孔質樹脂シートを連続的に搬送し、該多孔質樹脂シートに機能性官能基を有するモノマーを含有するポリマー前駆体を含浸させ、付着させる含侵・付着工程、該ポリマー前駆体を重合させてポリマーを生成させる重合工程、並びに該多孔質樹脂シートに該ポリマーが充填され且つ付着されてなるポリマー充填・付着シートに、該ポリマーを膨潤させることができる液体を接触させて該ポリマーを膨潤させ、該ポリマー充填・付着シートの表面に付着した膨潤ポリマーを、噴霧液体、気体及び気液混合体のうちの少なくとも1種を吹き付けることにより除去する膨潤ポリマー除去工程を備えることを特徴とする機能性膜の連続製造方法。
  2. 上記膨潤ポリマー除去工程は、上記ポリマー充填・付着シートを回転ロールにより搬送し、且つ該回転ロールに接触している部分及びその近傍における該ポリマー充填・付着シートに、該回転ロールと接触している面と反対面から、噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることにより行われる請求項1に記載の機能性膜の連続製造方法。
  3. 上記膨潤ポリマー除去工程は、上記ポリマー充填・付着シートを平滑面に接触させながら搬送し、且つ該平滑面に接触している部分及びその近傍における該ポリマー充填・付着シートに、該平滑面と接触している面と反対面から、噴霧液体、気体及び気液混合体の少なくとも1種を吹き付けることにより行われる請求項1又は2に記載の機能性膜の連続製造方法。
  4. 上記膨潤ポリマー除去工程は、上記ポリマー充填・付着シートを下方から上方へと搬送しつつ行われる請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の機能性膜の連続製造方法。
  5. 上記膨潤ポリマー除去工程は、上記ポリマー充填・付着シートの搬送面を水平面に対して10°以上傾斜させて搬送しつつ行われる請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の機能性膜の連続製造方法。
  6. 上記膨潤ポリマー除去工程は、上記膨潤ポリマーが付着する上記ポリマー充填・付着シートの少なくとも一面に付着ポリマー除去用具を接触させる操作を併用して行われる請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の機能性膜の連続製造方法。
  7. 上記噴霧液体が噴霧された水である請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の機能性膜の連続製造方法。
  8. 上記気体が空気である請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の機能性膜の連続製造方法。
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