JP2005081566A - 微細パターンの形成方法と液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スロット型塗布ヘッド9から第一金属ローラ10に顔料インキを一定の塗布厚で供給し、顔料インキがベタ部での膜厚均一な顔料インキ層の薄膜から、パターンの構成色ごとの印刷パターンに対応した凸部を有する第二金属ローラ12の前記凸部に前記薄膜から印刷パターンで顔料インキを転写し、その凸部で形成された印刷パターンでの粘着性半硬化薄膜を第二金属ローラ12から平板状版2に転写する印刷ユニット5K、5Y、5M、5Cを構成色ごとに備え、各印刷ユニット5K、5Y、5M、5Cにて平板状版2に微細パターンを形成し、その平板状版2から被印刷体6に微細パターンを転移させる。
【選択図】 図1
Description
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、顔料インクの膜厚が均一となった印刷パターンの組み合わせによりなる微細なパターンを可撓性のある金属製などの平板状版に形成し、この平板状版から被印刷体に微細なパターンを転写させるようにすることを課題とし、高精度の微細パターンを、前記顔料インク転写による印刷手法を用いて効率よく形成することを目的とするものである。
この発明において、上記第二支持部材は表面が樹脂薄膜で被覆されているものとすることが可能であり、上記第一支持部材と剥離部材と第二支持部材とが金属ローラからなるものとすることが可能である。また、上記平板状版が可撓性金属からなるものとすることが可能であり、微細パターンは複数の構成色からなり、上記平板状版で構成色ごとの印刷パターンを組み合わせて被印刷体に多色印刷することが可能である。
この発明において、上記第二支持部材は表面が樹脂薄膜で被覆されているものとすることが可能であり、上記第一支持部材と剥離部材と第二支持部材とが金属ローラからなるものとすることが可能である。そして、上記平板状版が可撓性金属からなるものとすることが可能である。
そして、この発明において、上記第二支持部材は表面が樹脂薄膜で被覆されているものとすることが可能であり、上記第一支持部材と剥離部材と第二支持部材とが金属ローラからなるものとすることが可能である。さらに、上記平板状版が可撓性金属からなるものとすることが可能である。
上記各発明での樹脂薄膜としては、特にポリビニルアルコールが好適であり、樹脂薄膜をポリビニルアルコールとすれば、乾燥前の顔料インキを塗布したときのその顔料インキの定着性が良くなり、かつ、顔料インキ乾燥後にはその顔料インキが剥がれるようになるものである。
また本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造方法によれば、カラーフィルタ構成色ごとの第二支持部材で、カラーフィルタ構成色の顔料インキからなる粘着性半硬化薄膜をその顔料インキが対応するカラーフィルタ構成色の印刷パターンにして形成しており、この粘着性半硬化薄膜を順次送り出されてくる平板状版それぞれに転写するので、印刷パターンが確実に平板状版に移るようになり、その平板状版では膜厚を均一にした印刷パターンからなるカラーフィルタパターンが形成され、そのカラーフィルタパターンを所持して順次送り出されてくる平板状版から、被印刷体である透明板にカラーフィルタパターンを転移させるので、高品質のカラーフィルタが連続的に形成できるようになる。
そして、本発明の液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造装置によれば、各印刷ユニットの第二支持部材の凸部において膜厚が均一化された状態の粘着性半硬化薄膜からなる印刷パターンが得られ、各構成色の印刷ユニットによって平板状版で組み合わされたカラーフィルタパターンが被印刷体である透明板に転移するようになるため、カラーフィルタでの膜厚のバラツキが極めて小さくなり、高品質のカラーフィルタが連続的に得られるようになるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
上記各印刷ユニット5K、5Y、5M、5Cそれぞれは対応する構成色の印刷パターンを形成し、印刷版支持部4の版移動によって上記平板状版2が対応位置するごとに前記印刷パターンをその平板状版2に転写させるものである。
印刷版支持部4の平板状版2に顔料インクを転写する上記各印刷ユニット5K、5Y、5M、5Cは、構成色の顔料インキとその構成色に対応する印刷パターンが異なる以外は同一の構成であって、例えば印刷ユニット5Kを例示してその動作を説明すると、まず、スロット型塗布ヘッド9から塗布厚を一定にして構成色の顔料インキ(K)を第一金属ローラ10の凹凸のないベタ部へ供給し、これによって膜厚均一の顔料インキ層が形成される。
また、第二金属ローラ12は周面に構成色の印刷パターンが得られるように、図3に示す如くの印刷パターンに対応した凸部からなる版を有し、除去金属ローラ11にあっては、図4に示すごとくの印刷パターンのネガパターンに対応した凸部からなる版を有している。なお、図3と図4との各(イ)は版の部分展開を示していて、図中の網点表示部分が構成色の顔料インキを表現し、印刷パターンとそのネガパターンを概略的に示しているが、印刷パターンが図示のパターンに限定されるものではない。
上記除去金属ローラ11と第二金属ローラ12においては、第一金属ローラ10の回転方向の前位の位置で前記除去金属ローラ11がベタ部に接するように回転し、そして後位の位置で第二金属ローラ12がベタ部に接するようにして回転していて、第一金属ローラ10のベタ部から除去金属ローラ11と第二金属ローラ12とに顔料インキの転写が行われる。
そして、上記第一金属ローラ10と第二金属ローラ12との接する部分では、第二金属ローラ12の凸部(印刷パターンの版)が、上記凹凸薄膜での印刷パターンに対応した位置の凸部(顔料インキの盛り上がり部分)が対応して接し、接した盛り上がり部分の薄膜厚さ方向での半分が、第一金属ローラ10と第二金属ローラ12の回転が進むことで第二金属ローラ12の前記凸部に転写する。この後、第二金属ローラ12の凸部に転写した顔料インキからなる薄膜を乾燥させ、その薄膜からなる印刷パターンを第二金属ローラ12の周面に得る。第二金属ローラ12上での乾燥によって顔料インキからの溶剤の揮発が進むと、その薄膜は半硬化状態となるとともに粘着性を有するものとなり、第二金属ローラ12の周面に粘着性半硬化薄膜が印刷パターンにして形成される。
なお、各印刷ユニットには、除去金属ローラ11から顔料インクを回収するための回収ローラ14とスキージ15を備えている。また、第二金属ローラ12は顔料インクの乾燥を促進させるために60±0.5℃に調整しておく。
上記印刷ユニット5K、5Y、5M、5Cの第二金属ローラ12上での印刷パターンの粘着性半硬化薄膜が形成され、その膜厚が設定値となった時点で、印刷版支持部4の無端ベルト3が回転して上記金属製の平板状版2を、先頭に並ぶ印刷ユニット(例えば図示の例の印刷ユニット5K)の第二金属ローラ12の上に移動させ、対応した時点で一旦停止して第二金属ローラ12の印刷パターンの位置とこの印刷パターンが位置すべき平板状版2上での設定された位置とを合せ、重ね合せを行なう。
重ね合わせは、平板状版2を間にして各印刷ユニットの上方に待機しているプレス胴16が降下して行われるものであり、例えば、印刷ユニット5Kにあっては、そのプレス胴16と第二金属ローラ12とで平板状版2を無端ベルト3とともに挟み、プレス胴16と第二金属ローラ12との挟み込みを行なった状態のままそれぞれが回転移動して、第二金属ローラ12の印刷パターンの粘着性半硬化薄膜を平板状版2に転写する。この一色目の転写が終了すると印刷版支持部4の動作により平板状版2がつぎの印刷ユニット側へと移動し、各印刷ユニットにおいて上述の転写が行われて、各印刷パターンの粘着性半硬化薄膜を組み合わせてなる微細パターンが平板状版2に形成される。
そして、上記プレス剥離胴18が平板状版2の一辺方向に沿って移動してX・Y・θ制御定盤17上の被印刷体6に平板状版2を押し付けて密着させる。なお、被印刷体6が透明板の場合、この密着後に被印刷体の下方から紫外線照射による露光を行なうようにしてもよい。
上記第二金属ローラ12から平板状版2への顔料インキ(粘着性半硬化薄膜)の転写に際して、プレス胴16と第二金属ローラ12とによる挟み込みでの転写時間は30秒位が良好であり、この転写時間が確保できればX・Y・θ制御定盤での被印刷体6の入れ替えも十分に行なえる。
平板状版2と被印刷体6とによるパターンの位置合せと挟み込みを合わせた転移時間は30秒位が良好であり、この間は無端ベルト3が停止し、第二金属ローラ12上で形成された印刷パターンの乾燥が十分に行なえるものとなる。
なお、上記被印刷体はガラス板、プラスチック板、金属板などの硬質板、また紙、プラスチックフィルム、金属フィルムなどであり、微細パターンの形成が可能である。
まず、液晶ディスプレイ用カラーフィルタの構成色は、上記実施の形態の場合のK、Y、M、Cとは異なってR、G、Bの顔料インキとし、この液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造装置では前記R、G、Bの構成色ごとに印刷ユニットを備える。そして、上記実施の形態と同じように、連続体にインキ受け面を外方にして平板状版を複数配置した印刷版支持部によって平板状版を搬送し、送り出されてくる前記平板状版に、R、G、Bの構成色ごとの印刷ユニットから、その構成色の印刷パターンとした粘着性半硬化膜を転写して、各粘着性半硬化薄膜の組み合わせにより平板状版にカラーフィルタパターンを形成し、この平板状版から被印刷体(フィルタ用とするガラス板などの透明板)に前記カラーフィルタパターンを転移させるようにする。ブラックマトリクス自体は予め被印刷体に設けたり、前記パターンの転移後に設けることができ、また、ブラックマトリクスのパターンを前記平板状版に転写させる印刷ユニットを、前記R、G、Bの印刷ユニットに対して並べ設けるようにすることも可能である。
勿論、各構成色ごとの印刷ユニットにおける第一金属ローラはベタ版であり、除去金属ローラは構成色に対応した印刷パターンのネガパターンとする凸部の版を備え、第二金属ローラは構成色に対応した印刷パターンとする凸部の版を備えていて、各印刷パターンはカラーフィルタを構成する上で予め設定されたパターンである。第二金属ローラの表面が樹脂薄膜で被覆されているものとすることができる点や、平板状版が可撓性金属からなるものとすることができる点も上記実施の形態と同じである。
上記液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造装置によって、カラーフィルタパターンにおける各構成色の印刷パターンが確実に平板状版に転写され、その平板状版上で膜厚を均一にした各印刷パターンを組み合わせてなるカラーフィルタパターンが形成できる。そして、そのカラーフィルタパターンを所持して順次送り出されてくる平板状版から、被印刷体である透明板にカラーフィルタパターンを転移させるので、印刷パターン相互のズレがない多色印刷により高品質のカラーフィルタが連続的に形成できるものである。
2…金属製印刷平板状版
4…印刷版支持部
5K、5Y、5M、5C…印刷ユニット
6…被印刷体
7…転移手段
9…スロット型塗布ヘッド
10…第一金属ローラ
11…除去金属ローラ
12…第二金属ローラ
16…プレス胴
17…X・Y・θ制御定盤
18…プレス剥離胴
Claims (13)
- 微細パターンを被印刷体に形成するにあたり、
流動性を有する顔料インキを第一支持部材に一定の塗布厚で供給して、第一支持部材に膜厚均一の顔料インキ層を形成した後、
所望のパターンのネガパターンである凸部を有する剥離部材により前記顔料インキ層から前記ネガパターンで顔料インキを剥離除去して、前記顔料インキ層を凹凸薄膜とし、
該凹凸薄膜の凸部に前記所望のパターンの凸部を有する第二支持部材を押圧してから分離して、前記第二支持部材の凸部に前記凹凸薄膜から転写された顔料インキからなる所望のパターンの粘着性半硬化薄膜を形成し、
移動可能な連続体に一定間隔にして多数配置されて搬送される平板状版それぞれに、前記粘着性硬化膜を第二支持部材から転写した後、該平板状版を用いて被印刷体に印刷することを特徴とする微細パターンの形成方法。 - 上記第二支持部材は表面が樹脂薄膜で被覆されている請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
- 上記第一支持部材と剥離部材と第二支持部材とが金属ローラからなるものである請求項1または2に記載の微細パターンの形成方法。
- 上記平板状版が可撓性金属からなるものである請求項1から3の何れか一項に記載の微細パターンの形成方法。
- 微細パターンは複数の構成色からなり、上記平板状版で構成色ごとの印刷パターンを組み合わせて被印刷体に多色印刷する請求項1から4の何れか一項に記載の微細パターンの形成方法。
- 被印刷体であるフィルタ用の透明板にカラーフィルタパターンを印刷してカラーフィルタを形成する液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造方法であって、
カラーフィルタの構成色ごとに対応した第一支持部材のベタ部に、該第一支持部材が対応するカラーフィルタの構成色である流動性を有する顔料インキを一定の塗布厚で供給して膜厚均一の顔料インキ層を形成し、
前記顔料インキ層に、顔料インキの印刷パターンのネガパターンである凸部を有する剥離部材を接しさせ、該剥離部材により顔料インキ層から前記ネガパターンで顔料インキを剥離除去して、前記顔料インキ層を凹凸薄膜とし、
該顔料インキのカラーフィルタでの印刷パターンとした凸部を有する第二支持部材を前記第一支持部材のベタ部に対応させて、凹凸薄膜の凸部からなる顔料インキの印刷パターンを前記第二支持部材の凸部に転写し、
第二支持部材の前記凸部上で前記印刷パターンの顔料インキから粘着性半硬化薄膜を形成し、
移動可能な連続体に一定間隔にして多数配置されて搬送される平板状版に、構成色ごとの前記第二支持部材を対応させて、構成色ごとの前記粘着性半硬化薄膜を平板状版に転写し、
構成色ごとの粘着性半硬化薄膜の転写により組み合わされたカラーフィルタパターンを備えた前記平板状版を、カラーフィルタ用の前記透明板に圧着して、前記カラーフィルタパターンを透明板に転移させることを特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造方法。 - 上記第二支持部材は表面が樹脂薄膜で被覆されている請求項6に記載の液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造方法。
- 上記第一支持部材と剥離部材と第二支持部材とが金属ローラからなるものである請求項6または7に記載の液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造方法。
- 上記平板状版が可撓性金属からなるものである請求項6から8の何れか一項に記載の液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造方法。
- 被印刷体であるフィルタ用の透明板にカラーフィルタパターンを印刷してカラーフィルタを形成する液晶ディスプレイ用カラーフィルタの装置であって、
無端ベルトなどの連続体にインキ受け面を外方にして平板状版を複数配置し、この平板状版を搬送する印刷版支持部を備えるとともに、
カラーフィルタの構成色である顔料インキを一定の塗布厚で供給するスロット型塗布ヘッドと、このスロット型塗布ヘッドからベタ部に供給される顔料インキにより膜厚均一の顔料インキ膜が形成される第一支持部材と、この第一支持部材のベタ部の前記顔料インキ層に、カラーフィルタ構成色ごとの印刷パターンのネガパターンである凸部が接して、顔料インキ層から前記ネガパターンで顔料インキを剥離除去して、前記顔料インキ層を凹凸薄膜とする剥離部材と、カラーフィルタ構成色ごとの印刷パターンに対応した凸部が凹凸薄膜の凸部に対応し、前記凸部に凹凸薄膜の凸部からなる顔料インキの印刷パターンが転写され、前記印刷パターンでの顔料インキからなる粘着性半硬化薄膜が形成されて、該粘着性半硬化薄膜を前記印刷版支持部の平板状版のインキ受け面に下方から転写する第二支持部材とからなる印刷ユニットを、カラーフィルタ構成色ごとに備え、
前記印刷ユニットそれぞれからのカラーフィルタ構成色ごとの粘着性半硬化薄膜の転写を受けて組み合わされたカラーフィルタパターンを備えた平板状版を、フィルタ用の前記透明板に圧着して、前記カラーフィルタパターンを透明板に転移させる転移手段を備えることを特徴とする液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造装置。 - 上記第二支持部材は表面が樹脂薄膜で被覆されている請求項10に記載の液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造装置。
- 上記第一支持部材と剥離部材と第二支持部材とが金属ローラからなるものである請求項10または11に記載の液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造装置。
- 上記平板状版が可撓性金属からなるものである請求項10から12の何れか一項に記載の液晶ディスプレイ用カラーフィルタの製造装置。
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