JP2005081531A - 加工順序設定装置、加工順序設定方法及び加工順序設定プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 数値制御工作機械等によりダイカスト金型等を切削加工するに際し、加工順序の演算の高速処理化を図ること。
【解決手段】 複数の加工箇所について加工順序を設定するにあたり、各加工箇所毎にその加工パスを包含する座標値が設定された立体図形を設定し、その立体図形の位置関係に基づいて、各加工箇所の加工順序を設定する。加工パスを立体図形に置換して加工順序を設定することにより、データ量を低減し演算時間を短縮させる。
【選択図】 図5
【解決手段】 複数の加工箇所について加工順序を設定するにあたり、各加工箇所毎にその加工パスを包含する座標値が設定された立体図形を設定し、その立体図形の位置関係に基づいて、各加工箇所の加工順序を設定する。加工パスを立体図形に置換して加工順序を設定することにより、データ量を低減し演算時間を短縮させる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、ダイカスト金型等のワークの製造技術に関し、特に、加工順序の設定技術に関するものである。
機械部品等のワークを製造するための加工においては、数値制御工作機械を用いた切削加工が行われている(特許文献1等)。この数値制御工作機械では、工具(カッター)の切削軌跡を示す加工パスを座標値等の数値で設定することで切削加工の自動化を図ることができる。そして、穴、溝等の各加工箇所は一又は複数の加工パスにより定義されることになる。ところで、例えば、数値制御工作機械によるダイカスト金型の加工においては、一般に、大型の工具によりダイカスト金型の荒削りを行い、次に中型の切削工具により大まかな形状を形成し、最後に小型の切削工具により細部の形状が整えられる。
ここで、小型の切削工具を用いた加工作業の段階では、加工箇所が数百箇所に分散される。このため、各加工箇所を効率よく加工すべく、その加工順序が問題となる。加工順序を設定するにあたっては、まず、作業の高速化を図るべく、近接した加工箇所から順番に加工順序を設定することが必要である。また、例えば、ある加工箇所の下方に加工箇所が存在する場合や加工箇所が隣接する場合には、より上側の加工箇所を加工した後でなければ、切削工具と半加工品である金型との意図せぬ干渉を生じて切削工具の損傷を招くおそれがある。このため、このような干渉も考慮して加工順序を設定する必要がある。そして、従来ではこのような加工順序を作業者が経験と勘で設定していたのが実情である。
しかし、数百に及ぶ加工箇所の加工順序の設定は、そもそも作業者の負担が大きい。また、作業者の経験と勘に依存すれば作業者の熟練を要すると共に、熟練作業者であっても必ずしも作業の高速化を十分に図るように設定することはできず、また、工具の干渉の危険性もある。従って、加工順序を計算機により演算して自動化することが考えられるが、数百に及ぶ加工パス群のデータ量が大きく演算時間がかかる。
従って、本発明の目的は、加工順序を演算するにあたり高速処理化を図ることにある。
本発明によれば、複数の加工箇所について加工順序を設定する加工順序設定装置であって、各加工箇所毎に、当該加工箇所の加工パスを包含する座標値が設定された立体図形を設定する立体図形設定手段と、各々の前記立体図形の位置関係に基づいて、各加工箇所の加工順序を設定する加工順序設定手段と、を備えたことを特徴とする加工順序設定装置が提供される。
本発明の加工順序設定装置によれば、各加工箇所毎にその加工パスを包含する立体図形が設定され、この立体図形の位置関係に基づいて各加工箇所間の加工順序が設定される。すなわち、加工パスが立体図形に置換されて加工順序が演算されるので、各加工パスのデータに比べてデータ量が低減され、演算時間が短縮される。従って、加工順序を演算するにあたり高速処理化を図ることができる。もちろん、加工順序が自動設定されるので、作業者の負担を軽減し、また、より最適化された加工順序を設定することが可能となる。
本発明においては、前記立体図形が直方体図形であってもよい。こうすることで、よりデータ量を低減し、演算時間が短縮される。
この場合、前記立体図形設定手段は、各加工箇所の加工パスの座標値の最大値、最小値、及び、加工工具の寸法に基づいて前記直方体図形を設定することもできる。このように加工パスの座標値の最大値、最小値に基づくことで簡易に直方体図形を設定できると共に、加工工具の寸法にも基づくことで、加工工具と加工対象との意図しない干渉を防止することができる。
また、本発明において、前記加工順序設定手段は、前記立体図形の中から、加工工具の回転軸方向の座標値が最も大きい立体図形に対応する加工箇所の加工順序を1番目に設定することもできる。このようにして加工順序が1番目の加工箇所を設定することで、当該1番目の加工箇所について、加工工具と加工対象との意図しない干渉を確実に防止することができる。
この場合、前記加工順序設定手段は、2番目以降の加工順序の設定においては、加工順序が未設定の加工箇所の前記立体図形の中から、前回加工順序が設定された加工箇所の前記立体図形に最も近接する立体図形を仮選択し、仮選択された前記立体図形と他の前記立体図形との位置関係に基づいて、加工順序に伴う加工工具の干渉の有無を判定し、前記干渉が無いと判定された場合には仮選択した前記立体図形に対応する加工箇所を優先し、前記干渉が有ると判定された場合には前記干渉が有るとされた前記他の立体図形及び仮選択された前記立体図形の中から、加工工具の回転軸方向の座標値が最も大きい立体図形に対応する加工箇所を優先することもできる。
このように、まず、前回加工順序が設定された加工箇所の立体図形に最も近接する立体図形を仮選択することで、加工軌跡のエアーカット、すなわち、加工工具の非加工時の移動時間の短縮化を図り作業効率を向上すると共に、加工工具の干渉を判定することで加工工具と加工対象との意図しない干渉を防止し、加工順序の最適化を図ることができる。
この場合、前記仮選択においては、前回加工順序が設定された加工箇所の加工パスの終点座標と、加工順序が未設定の加工箇所の加工パスの始点座標と、の間の距離が最も短い加工箇所の前記立体図形を仮選択することもできる。このようにすることで、加工工具の非加工時の実際の移動時間を反映することができる。 また、本発明においては、前記加工パスが、金型を加工するための加工パスであってもよい。本発明は、数百の加工箇所が分散する、ダイカスト金型等の金型の加工に特に好適である。
また、本発明によれば、複数の加工箇所について加工順序を設定する加工順序設定方法であって、各加工箇所毎に、当該加工箇所の加工パスを包含する座標値が設定された立体図形を設定する立体図形設定工程と、各々の前記立体図形の位置関係に基づいて、各加工箇所の加工順序を設定する加工順序設定工程と、を備えたことを特徴とする加工順序設定方法が提供される。
本発明の加工順序設定方法によれば、各加工箇所毎にその加工パスを包含する立体図形が設定され、この立体図形の位置関係に基づいて各加工箇所間の加工順序が設定される。すなわち、加工パスが立体図形に置換されて加工順序が演算されるので、各加工パスのデータに比べてデータ量が低減され、演算時間が短縮される。従って、加工順序を演算するにあたり高速処理化を図ることができる。もちろん、加工順序が自動設定されるので、作業者の負担を軽減し、また、より最適化された加工順序を設定することが可能となる。
本発明の加工順序設定方法によれば、各加工箇所毎にその加工パスを包含する立体図形が設定され、この立体図形の位置関係に基づいて各加工箇所間の加工順序が設定される。すなわち、加工パスが立体図形に置換されて加工順序が演算されるので、各加工パスのデータに比べてデータ量が低減され、演算時間が短縮される。従って、加工順序を演算するにあたり高速処理化を図ることができる。もちろん、加工順序が自動設定されるので、作業者の負担を軽減し、また、より最適化された加工順序を設定することが可能となる。
また、本発明によれば、複数の加工箇所について加工順序を設定する加工順序設定プログラムであって、コンピュータに、各加工箇所毎に、当該加工箇所の加工パスを包含する座標値が設定された立体図形を設定する立体図形設定工程と、各々の前記立体図形の位置関係に基づいて、各加工箇所の加工順序を設定する加工順序設定工程と、を実行させることを特徴とする加工順序設定プログラムが提供される。
本発明の加工順序設定プログラムによれば、各加工箇所毎にその加工パスを包含する立体図形が設定され、この立体図形の位置関係に基づいて各加工箇所間の加工順序が設定される。すなわち、加工パスが立体図形に置換されて加工順序が演算されるので、各加工パスのデータに比べてデータ量が低減され、演算時間が短縮される。従って、加工順序を演算するにあたり高速処理化を図ることができる。もちろん、加工順序が自動設定されるので、作業者の負担を軽減し、また、より最適化された加工順序を設定することが可能となる。
本発明の加工順序設定プログラムによれば、各加工箇所毎にその加工パスを包含する立体図形が設定され、この立体図形の位置関係に基づいて各加工箇所間の加工順序が設定される。すなわち、加工パスが立体図形に置換されて加工順序が演算されるので、各加工パスのデータに比べてデータ量が低減され、演算時間が短縮される。従って、加工順序を演算するにあたり高速処理化を図ることができる。もちろん、加工順序が自動設定されるので、作業者の負担を軽減し、また、より最適化された加工順序を設定することが可能となる。
以上述べた通り、本発明によれば、加工順序を演算するにあたり高速処理化を図ることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。図1(a)は本発明の一実施形態に係る加工順序設定装置として機能するコンピュータ1を用いたシステムの構成図である。コンピュータ1は数値制御工作機械2と通信可能に接続されており、数値制御工作機械2に対して加工パス等の数値制御データをダウンロードして金型等のワークについての加工指示を出力する装置として機能する。数値制御工作機械2は、加工工具を回転駆動すると共にこれを3次元方向に移動させることでワークの切削加工を行う装置である。以下の説明においては、加工工具の移動方向について、X方向及びY方向を水平方向にとり、Z方向を鉛直方向にとると共に、加工工具の回転軸方向をZ方向にとった場合を想定する。
コンピュータ1は、ディスプレイ、キーボード及びマウス等の入力手段、ROM、RAM、ハードディスクのような記憶手段、及び、CPU等を備えるワークステーションコンピュータであり、ワークの設計図のデータから数値制御工作機械2へダウンロードする出力用データを作成するソフトウエアが搭載されている。設計図データDB(データベース)1aにはワークの設計図のデータが蓄積されており、この設計図のデータに基づいて公知のソフトウエアにより加工パス等の数値制御データが作成される。作成された数値制御データは数値制御データDB1bに蓄積される。図1(b)は数値制御データの例を示す図であり、ワークの種別を示す「ワークID」が付されて各ワーク毎に作成される。
加工箇所情報には、各加工箇所のシリアルNo.である「No.」と、加工の内容を示す「内容」と、各加工箇所における加工工具(本実施形態ではボールエンドミルを想定する。)の先端中心の軌跡の数値データが設定される「加工パス」と、が含まれ、この他に各加工箇所における加工工具の回転速度等、数値制御工作機械2を数値制御するのに必要な情報が設定される。各加工箇所の加工パスは、連続した一つの軌跡として定義される場合もあれば個別の複数の軌跡の集合体として定義される場合もある。加工パスの定義の仕方や加工箇所の切り分け等は加工パスを生成するソフトウエアに依存することになる。
そして、例えば、エンジンのシリンダーヘッドの製造に用いるダイカスト金型の加工等において荒削り後に細部を加工する場合、加工箇所が数百に及ぶことになる。本実施形態はこの加工箇所の加工順序を設定するものであり、数値制御データDB1bに格納された各加工箇所の情報を並べ替えて出力用データDB1cに格納するものである。なお、上述した各DB1a乃至1cは例えばコンピュータ1に内蔵又は外部の一又は複数のハードディスク等の記憶装置に構築することができる。
次に、コンピュータ1のCPUにより実行させる加工順序の設定処理について説明する。図2(a)は加工順序の設定処理の例を示すフローチャートである。S1では図形設定処理を行う。ここでは、各加工箇所の加工パスを包含する座標値が設定された立体図形を設定する処理を行う。加工パスのデータはそのデータ量が大きいことから本実施形態では各加工箇所の加工パスのデータを一旦立体図形に置換して各加工箇所の位置関係を演算し、その演算結果に基づいて加工順序を設定する。こうすることで演算量が低減し演算時間が短縮され、処理の高速化が図れることになる。次に、S2ではS1で設定した各立体図形の位置関係に基づいて各加工箇所の加工順序を設定する。以上により処理が終了する。
次に、S1における立体図形の設定の仕方について、図4を参照して説明する。まず、図4(a)及び(b)に示すようにワーク上に長穴形状の溝を切削して形成する場合を想定する。この場合の加工パスは例えば図4(c)のように定義される。そこで、本実施形態ではこの加工パスを包含する立体図形を設定する。立体図形は、加工パスを包含する形状であればどのような形状でもよく、例えば、図4(d)に示すように加工パスに即した(すなわち溝の形状に即した)立体図形100としてもよい。しかし、よりデータ量を削減するために図4(e)に示すように加工パスを包含する直方体図形101を設定することが望ましい。直方体図形の場合、8点の座標値でこれを定義することが可能であるため最もデータ量を削減できることになる。以下、加工パスを直方体図形に置換して処理することを前提に説明するが他の立体図形の場合も同様の考え方を適用できることはいうまでもない。
図2(b)は直方体図形を設定する場合の図形設定処理の例を示すフローチャートである。S11では数値制御データDB1bから、いずれか一つの加工箇所の加工パスデータを読み出す。S12ではS11で読み出した加工パスデータからX座標、Y座標、Z座標のそれぞれについて最大値及び最小値を抽出する。S13ではS12で抽出した座標値に基づいて直方体図形の8つの角の座標値を算出する。座標値の算出について図4(f)を参照して説明する。図4(f)は図4(c)の加工パスを包含する図4(e)の直方体図形101を設定する場合を示した図であり、特に、X−Y平面の座標を設定する場合を示した図である。
同図において、Xmax及びXminはそれぞれ加工パスのX座標の最大値、最小値を、Ymax及びYminはそれぞれ加工パスのY座標の最大値、最小値を示している。また、rは加工工具(ボールエンドミル)の切削部分の半径値を示している。そして、直方体図形101の角部のX座標及びY座標は、原点座標に対してそれぞれ、(Xmin−r、Ymin−r)、(Xmax+r、Ymin−r)、(Xmin−r、Ymax+r)、(Xmax+r、Ymax+r)で算出される。そして、直方体図形101の角部のZ座標においても加工パスのZ座標の最大値Zmax及びZminに対して上記半径値rが考慮されて原点座標に対しそれぞれZmax+rとZmin−rが算出される。これを加えれば、直方体図形101はその8つの角部の座標が、(Xmin−r、Ymin−r、Zmax+r)、(Xmax+r、Ymin−r、Zmax+r)、(Xmin−r、Ymax+r、Zmax+r)、(Xmax+r、Ymax+r、Zmax+r)、(Xmin−r、Ymin−r、Zmin−r)、(Xmax+r、Ymin−r、Zmin−r)、(Xmin−r、Ymax+r、Zmin−r)、(Xmax+r、Ymax+r、Zmin−r)で定義することができる。
ここで、X座標、Y座標及びZ座標について加工工具の半径値rを考慮しているのは、加工工具とワークの未加工部分との意図しない干渉を防止するためにある。すなわち、加工工具はその半径分だけ加工パスの外周を切削することになるため、その半径分を考慮して直方体図形を設定するようにしたものである。本実施形態ではこのように加工パスの座標値の最大値、最小値に基づくことで簡易に直方体図形を設定できると共に、加工工具の寸法にも基づくことで、加工工具とワークとの意図しない干渉を防止することができる。
次に、図2(b)に戻り、S14ではS13で算出した直方体図形の角部の座標値をコンピュータ1のハードディスク等に保存する。保存したデータは後述する加工順位の設定に用いられる。S15では全ての加工箇所について上述した処理が終了したか否かを判定し、終了していれば処理を終了し、そうでなければS11へ戻り、別の加工箇所の加工パスデータを読み出して上述した処理を繰り返すことになる。
次に、図2(a)のS2の加工順序設定処理について説明する。図3はそのフローチャートを示し、図5はその説明図である。まず、図5(a)に示すようにワークに対して斜線で示す加工箇所a乃至eが設定されている場合を想定する。加工箇所a、c、d及びeは角を丸く削り落とす加工であり、加工箇所bは溝の底を丸く加工するものである。そして、これらの加工箇所a乃至eの加工パスを上述した処理により直方体図形に置換して図5(b)に示すように直方体図形A乃至Eが設定されたとする。図5(c)は各直方体図形A乃至EのX−Z平面の投影図である。
図3において、S21では各直方体図形のZ座標の最大値のうち、これが一番大きい直方体図形、すなわち、鉛直方向の高さが一番高い直方体図形を選択する。図5の例の場合、直方体図形Aが選択されることになる。S22ではS21で選択した直方体図形に対応する加工箇所の加工順位を1番目に設定し、対応する数値制御データを出力用データDB1cに記録する。図5の例の場合、直方体図形Aに対応する加工箇所aの加工順位が1番目に設定されることになる。このようにZ方向に最も高い加工箇所を最初に加工すれば加工工具とワークの未加工部分との干渉を確実に回避できることになる。
次にS23以下では2番目以降の加工順序を設定する。S23では前回加工順序が設定された直方体図形に最も近接する直方体図形を仮選択し、次の加工順位の候補とする。このように加工箇所が近接するものを優先することで加工軌跡のエアーカット、すなわち、加工工具の非加工時の移動時間の短縮化を図り作業効率を向上することが可能となる。ここで直方体図形間の距離は、前回加工順序が設定された加工箇所の加工パスの終点座標と、加工順序が未設定の加工箇所の加工パスの始点座標と、の間の距離とする。このようにすることで、加工工具の非加工時の実際の移動時間を反映することができる。
図6(a)は直方体図形間の近接判定の説明図である。3つの直方体図形200乃至202のうち、直方体図形200について前回加工順序が設定され、直方体図形201及び202は加工順序が未設定であるとする。そして、直方体図形200に近接する直方体図形を仮選択するにあたっては、直方体図形200の加工パスの終点から、他の直方体図形(201、202)の各加工パスの始点までの距離を算出し、算出した距離が最も短い直方体図形が仮選択されることになる。図5の例の場合、S23で直方体図形Bが仮選択されたとする。
図3に戻り、S24ではS23で仮選択した直方体図形と、加工順序が未設定の直方体図形との間で加工順序に伴う下降工具の干渉の有無を判定する。図5の例の場合、仮選択された直方体図形Bと、加工順序が未設定の直方体図形C乃至Eとの間で判定されることになる。ここで図5の例において、直方体図形C乃至Eに対応する加工箇所c乃至eを加工する前に、直方体図形Bに対応する加工箇所bを加工した場合、加工工具が加工箇所c乃至eで示されたワークの一部(直方体図形Bと直方体図形C乃至Eが重なる部分)に干渉して衝突し、加工工具が損傷する恐れがある。そこで、加工箇所bではなく加工箇所c乃至eを先に加工することが必要となる。
このような干渉の有無を直方体図形の座標値に基づき行う手順を図6(b)を参照して説明する。図6(b)では直方体図形300と直方体図形301との間において干渉の有無を判定する場合を想定している。まず、同図に示すように、各直方体図形について原点座標から最も近い角部の座標値Min1、Min2と最も遠い角部の座標値Max1、Max2を抽出する。そして、以下の2つの条件のいずれか一方を満たす場合、干渉無しと判定し、満たさない場合は干渉ありと判定する。
条件1:Max1とMin2のX、Y、Z座標値をそれぞれ比較し、Min2のX、Y、Z座標値の少なくともいずれか一つが、Max1のそれよりも大きい。
条件2:Min1とMax2のX、Y、Z座標値をそれぞれ比較し、Min1のX、Y、Z座標値の少なくともいずれか一つが、Max2のそれよりも大きい。
条件1:Max1とMin2のX、Y、Z座標値をそれぞれ比較し、Min2のX、Y、Z座標値の少なくともいずれか一つが、Max1のそれよりも大きい。
条件2:Min1とMax2のX、Y、Z座標値をそれぞれ比較し、Min1のX、Y、Z座標値の少なくともいずれか一つが、Max2のそれよりも大きい。
図3に戻り、S25ではS24の判定の結果、干渉が無い場合はS26へ進み、仮選択した直方体図形に対応する加工箇所を優先して次順位に設定し、対応する数値制御データを出力用データDB1cに記録する。一方、干渉がある場合にはS27へ進み、仮選択した直方体図形とこれに干渉すると判定された直方体図形の中から、最大のZ座標値が一番大きい直方体図形に対応する加工箇所に次順位を設定し、対応する数値制御データを出力用データDB1cに記録する。図5の例では仮選択された直方体図形Bと直方体図形C乃至Eとについて、それぞれ干渉ありと判定され、直方体図形B乃至Eの中から最大のZ座標値が最も大きい直方体図形Cに対応する加工箇所に加工順序が設定されることになる。
次に、S28では各加工箇所の全てについて加工順位が設定されたか否かを判定し、設定されている場合は処理を終了し、そうでない場合はS23へ戻り上述した処理を繰り返すことになる。図5の例の場合、最終的に加工順位は、加工箇所a→c→d→e→bとなる。このように加工順位を設定することで、作業効率の向上と干渉防止との調和を図ることができ、加工順序の最適化を図ることが可能となる。
1 コンピュータ
2 数値制御工作機械
2 数値制御工作機械
Claims (9)
- 複数の加工箇所について加工順序を設定する加工順序設定装置であって、
各加工箇所毎に、当該加工箇所の加工パスを包含する座標値が設定された立体図形を設定する立体図形設定手段と、
各々の前記立体図形の位置関係に基づいて、各加工箇所の加工順序を設定する加工順序設定手段と、
を備えたことを特徴とする加工順序設定装置。 - 前記立体図形が直方体図形であることを特徴とする請求項1に記載の加工順序設定装置。
- 前記立体図形設定手段は、
各加工箇所の加工パスの座標値の最大値、最小値、及び、加工工具の寸法に基づいて前記直方体図形を設定することを特徴とする請求項2に記載の加工順序設定装置。 - 前記加工順序設定手段は、
前記立体図形の中から、加工工具の回転軸方向の座標値が最も大きい立体図形に対応する加工箇所の加工順序を1番目に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の加工順序設定装置。 - 前記加工順序設定手段は、
2番目以降の加工順序の設定においては、
加工順序が未設定の加工箇所の前記立体図形の中から、前回加工順序が設定された加工箇所の前記立体図形に最も近接する立体図形を仮選択し、
仮選択された前記立体図形と他の前記立体図形との位置関係に基づいて、加工順序に伴う加工工具の干渉の有無を判定し、
前記干渉が無いと判定された場合には仮選択した前記立体図形に対応する加工箇所を優先し、前記干渉が有ると判定された場合には前記干渉が有るとされた前記他の立体図形及び仮選択された前記立体図形の中から、加工工具の回転軸方向の座標値が最も大きい立体図形に対応する加工箇所を優先することを特徴とする請求項4に記載の加工順序設定装置。 - 前記仮選択においては、前回加工順序が設定された加工箇所の加工パスの終点座標と、加工順序が未設定の加工箇所の加工パスの始点座標と、の間の距離が最も短い加工箇所の前記立体図形を仮選択することを特徴とする請求項5に記載の加工順序設定装置。
- 前記加工パスが、金型を加工するための加工パスであることを特徴とする請求項1に記載の加工順序設定装置。
- 複数の加工箇所について加工順序を設定する加工順序設定方法であって、
各加工箇所毎に、当該加工箇所の加工パスを包含する座標値が設定された立体図形を設定する立体図形設定工程と、
各々の前記立体図形の位置関係に基づいて、各加工箇所の加工順序を設定する加工順序設定工程と、
を備えたことを特徴とする加工順序設定方法。 - 複数の加工箇所について加工順序を設定する加工順序設定プログラムであって、コンピュータに、
各加工箇所毎に、当該加工箇所の加工パスを包含する座標値が設定された立体図形を設定する立体図形設定工程と、
各々の前記立体図形の位置関係に基づいて、各加工箇所の加工順序を設定する加工順序設定工程と、
を実行させることを特徴とする加工順序設定プログラム。
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JP2009116754A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-05-28 | Mazda Motor Corp | 加工順序設定装置、加工順序設定方法、加工順序設定プログラムおよび記憶媒体 |
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