JPH10124129A - 切削加工機の数値制御データ作成装置及び作成方法並びに記録媒体 - Google Patents

切削加工機の数値制御データ作成装置及び作成方法並びに記録媒体

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JPH10124129A
JPH10124129A JP9221412A JP22141297A JPH10124129A JP H10124129 A JPH10124129 A JP H10124129A JP 9221412 A JP9221412 A JP 9221412A JP 22141297 A JP22141297 A JP 22141297A JP H10124129 A JPH10124129 A JP H10124129A
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tool
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cutting
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path
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JP9221412A
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Toshihiro Ogino
利浩 荻野
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具の負荷が大きいため、工具の短寿命化と
切削速度の抑制による加工時間の増大を生じる。 【解決手段】 被切削物上の加工面6を指定した後、工
具動作の基本となる前記被切削物に対して常にダウンカ
ット切削になる方向に円運動8を描く基本加工経路を形
成し、次いで前記指定した加工面6からオフセット面1
1を形成し、さらに基本工具経路データ12を前記オフ
セット面11に投影して、その投影された座標上の経路
データ12aを工具の大きさに応じた所定の値だけシフ
トさせて工具加工経路(NCデータ)を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CAD技術、CA
M技術による自動加工機能を備えた切削加工機の数値制
御データ(以下、NCデータと呼ぶ)作成に係り、特
に、金型をはじめとする被切削物の自由曲面、すなわち
任意の三次元曲面に対して加工を施すためのNCデータ
を作成するうえで、加工効率の向上を図った切削加工機
のNCデータ作成装置及び方法並びに記録媒体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】周知のようにCAD(Computer Aided D
esign)は、複雑な機械部品や装置をコンピュータを用
いて自動設計する技術であり、CAM(Computer Aided
Manufacturing)は、NC工作機械の制御用テープ、つ
まりNCデータを作成するに際し、CADによってコン
ピュータ内に記憶されたデータを利用してNCデータを
作成するものであるが、近年、金型設計等においては、
これらCAD技術、CAM技術によるNC自動加工技術
の進展が著しい。
【0003】一般に、この種のNCデータ作成装置は、
システム化された装置全体の制御を司るCPU、CPU
を制御するプログラムを格納しているROMや、CPU
による装置の制御を補助するとともに必要なデータを格
納するRAM等を含む記憶装置、入力装置及び表示装置
により構成されており、従来では大要次のようなプロセ
スを経て、前記自由曲面を加工するためのNCデータを
作成していた。
【0004】すなわち、入力装置を操作して、その加工
作業に使用する切削工具の種類や、被切削物の材質等の
ファクターを記憶装置内に記憶されている切削工具デー
タから指定することにより、必要なデータを定義した
後、記憶装置にデータベースとして蓄えられている図形
ファイルの中から加工の対象となる図形を選択すること
で加工の対象となる加工面(自由曲面)のデータを選択
し、選択された自由曲面データに基づき、加工する自由
曲面のNCデータを作成していた。
【0005】図12は、加工面である自由曲面20を加
工する場合の従来の一例を示している。この図に示すよ
うに、従来例によって作成されたNCデータ21は、X
Y平面に沿う姿勢で配置された自由曲面(加工面)に対し
て、切削工具22を直線補間により往復運動させて加工
する形態とされていた。なお、ここで言う直線補間と
は、与えられた2点間を被加工面に投影した直線経路に
沿った点群で近似することを意味している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例によって作
成されたNCデータ21によれば、図12の矢印aで示
す往路では、被切削物に対してダウンカットとなるが、
矢印bで示す復路ではアップカットとなる。
【0007】ここで、ダウンカットとは図13(A)に示
すように、工具22の回転方向順方向が被切削物23の
未加工面24から既加工面25へ切削幅方向に切り込む
方向となる切削形態を意味し、アップカットとは図13
(B)に示すように、工具22の回転方向順方向が既加工
面25から未加工面24へ切削幅方向に削り上げる方向
となる切削形態を意味する。これらの図から明らかなよ
うに、ダウンカットの場合、切削時に被切削物23から
発生する切り粉26は未加工面25から外部に排出され
るのに対し、アップカットの場合、切り粉26は工具2
2の回転方向に引きずり込まれる危険性が高い。
【0008】したがって、従来例のNCデータ21によ
る加工方法では、工具22の往路はダウンカットとなる
ので問題はないが、復路では、工具22と被切削面間に
噛み込んだ切り粉26が、工具22の刃を破損させて、
該工具22の消耗を早めるという問題点があった。
【0009】また、従来例では、工具22による被切削
物23の切削量は、図14に示すように、工具直径Dと
工具移動量(ピッチ)Pと切り込み深さとの積となる、つ
まり、切削量は工具直径Dに関わる値となるため、必然
的に大きくなる。このため、加工時に、工具22の切削
送り速度と、工具22を回転させる主軸の回転数を上げ
ることが困難であり、その結果、多大な加工時間を要し
ていた。
【0010】以上要するに、上記図12に示した従来例
では、工具の負荷が大きいため、工具の短寿命化と切削
速度の抑制による加工時間の増大を生じる。また、図1
5に示すように、工具22の往復運動において、往路と
復路の間に工具幅では補えないギャップが生じるため、
その部分が未加工または不完全な加工のまま筋27とな
って残存し、仕上げ精度に問題を残すものであった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る切削加工機
のNCデータ作成装置は、上記のような問題点に鑑みて
なされたもので、被切削物に対して常にダウンカットに
なるように加工が行え、しかも、工具の負荷を低減して
常に安定した状態に保持できるように、被切削物上で任
意に指定された加工面を、切削加工機本体に装着される
工具が、被切削物に対して常にダウンカット切削になる
方向に、ループを描く運動軌跡(円や半円)上を移動する
ように加工経路のNCデータを作成するデータ作成手段
を具備したものとしている。
【0012】また、本発明に係るNCデータ作成方法
は、被切削物上の加工面を指定する第1のステップと、
前記工具動作の基本となる前記被切削物に対して常にダ
ウンカット切削になる方向にループを描く経路を形成す
る第2のステップと、前記第1のステップで指定した加
工面からオフセット面を形成する第3のステップと、前
記第2のステップで形成された基本加工経路を前記オフ
セット面に投影する第4のステップと、第4のステップ
で投影された座標上の経路データを前記工具の大きさに
応じた所定の値だけシフトさせて加工経路のNCデータ
を形成する第5のステップとを具備している。
【0013】また、本発明に係る記録媒体は、コンピュ
ーターに、切削加工機本体に装着される工具が、被切削
物上の指定された加工面に対して常にダウンカット切削
になる方向にループを描く運動軌跡上を移動するよう
に、加工経路の数値制御データを作成するデータ作成手
段、として機能させるためのプログラムを記録したもの
である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る切削加工機の
NCデータ作成装置の一実施形態を図面に基づいて詳細
に説明する。なお、この実施形態では、NC工作機械分
野で広く適用されている金型の作成を対象としている。
図1は本実施形態の装置を実現するシステムの構成を示
している。この図において、1はCPU(中央演算処理
装置)であって、システム化された装置全体の制御を司
る。2は記憶装置であって、CPU1を制御するプログ
ラムを格納しているROM(リードオンリーメモリ)、制
御を補助するとともにデータを格納するRAM(ランダ
ムアクセスメモリ)及び、フロッピーディスク装置、ハ
ードディスク装置などを含んでいる。3は一つの入力装
置としてのキーボード、4は他の入力装置としてのマウ
ス、5はCRTや液晶ディスプレイ(LCD)などの表示
装置である。
【0015】上記記憶装置2は総称であって、図2に示
すように図形ファイル2a、加工面記憶装置2b、オフ
セット記憶装置2c、基本工具経路の種類記憶装置2
d、基本工具経路記憶装置2e、工具経路記憶装置2
f、ピッチ及び半径記憶装置2gという各種の記憶装置
を含む。
【0016】図3は上記構成の装置によるNCデータ作
成方法の概要を示している。すなわち、本実施形態のN
Cデータ作成方法は、基本工具経路の種類など基本工具
経路情報を指定するステップ#1と、被切削物上の加工
面6(図7参照)を指示するステップ#2と、工具動作の
基本となる被切削物に対して常にダウンカット切削にな
る方向にループを描く基本工具経路を算出するステップ
#3と、基本工具経路を加工面に投影するステップ#4
と、工具経路すなわちNCデータを出力するステップ#
5を経るプロセスから成立している。
【0017】より具体的には次の通りである。まず、基
本工具経路情報を指定するステップ#1では、加工作業
に使用する工具の種類の設定を行うとともに、被切削物
の材質等の設定を行う。ここで、使用する工具7の種類
としては、金型を対象とした場合、図4(A)に示すよう
な先端形状を有するボールエンドミル、図4(B)に示す
ような先端形状を有するフラットエンドミル、図4(C)
に示すような先端形状を有するブルノーズエンドミル等
が挙げられる。また、被切削物の材質としては、S55
C、SKD11等の金属材料が挙げられる。
【0018】次に、基本工具経路の種類を指定する。こ
こで、基本工具経路は図5(A)(B)に示すように、加工
面6に投影する元になる工具経路を指しており、その情
報とは被切削物に対して常にダウンカット切削になる方
向にループを描く運動及びその運動に関するファクター
のデータを指している。
【0019】本実施形態では、具体的には、基本工具経
路は図5(A)に示す円運動8と図5(B)に示す半円運動
9であり、そのいずれかを指定することになる。また、
基本工具経路情報には円運動8または半円運動9という
工具運動形態のほか、工具7の移動ピッチP、該工具運
動形態の半径R等がある。なお、円運動8、半円運動9
以外の工具7の運動としては、楕円や半楕円等、諸種の
ループ形状が実施可能である。
【0020】基本工具経路の種類を、円運動8または半
円運動9のいずれかから指定すると、CPU1は基本工
具経路の種類の定義処理として、選択した基本工具経路
の種類を基本工具経路の種類記憶装置2dに書き込み登
録する。
【0021】基本工具経路として円運動8または半円運
動9を指定したとすると、基本工具経路の隣り合う円の
中心間の距離、すなわち工具7の移動ピッチP及び円の
半径Rを指定する。CPU1は、ピッチ及び半径の定義
処理として、該ピッチPと半径Rをピッチ及び半径記憶
装置2gに書き込み登録する。
【0022】次に、加工面の指示を行うステップ#2で
は、まず、加工の対象となる加工面6を選択する。これ
は、CPU1が加工面定義処理として、記憶装置2にデ
ータベースとして蓄えられている図形ファイル2aから
読み出すとともに、表示装置5に表示し、その図形ファ
イル2aの中から加工の対象となる一つの図形をマウス
4の操作により選択することで行われる。さらに、CP
U1は選択された加工面6に関するデータを加工面記憶
装置2bに書き込み登録する。図6に図形ファイル2a
のパターン10の一例を示す。このパターン10は被切
削物から最終的に得られる金型の形態を表している。
【0023】CPU1は、次いでオフセット処理とし
て、加工面記憶装置2bから加工面6に関するデータを
読み込み、図7に示すように、加工面6を工具7のコー
ナー半径7aだけ法線ベクトル方向にオフセットし、オ
フセット面11のデータを作成する。CPU1はさら
に、このオフセット面11のデータをオフセット面記憶
装置2cに書き込み登録する。
【0024】次に、基本工具経路の算出を行うステップ
#3では、CPU1は、基本工具経路算出処理として、
基本工具経路の種類記憶装置2dから基本工具経路の種
類を読み出すとともに、ピッチ及び半径記憶装置2gか
ら円運動8または半円運動9のピッチPと半径Rを読み
出し、基本工具経路の種類に応じて図8に示すように、
指定された加工面6を加工するための円運動8または半
円運動9の2次元の基本工具経路データ12を算出す
る。
【0025】このとき、前掲の図5(A)(B)に示すよう
に円運動8または半円運動9の回転方向は矢印cで示す
ように、反時計回り方向とし、被切削物に対して前掲の
図13(A)に示すダウンカットになるようにする。CP
U1は、算出した基本工具経路データ12を基本工具経
路記憶装置2eに書き込み登録する。
【0026】基本工具経路を加工面6に投影するステッ
プ#4では、CPU1は、基本工具経路記憶装置2eか
ら基本工具経路データ12を読み出すとともに、オフセ
ット面記憶装置2cからオフセット面11のデータを読
み出し、図8に示すように基本工具経路データ12をオ
フセット面11に投影し、その投影結果である工具経路
投影データ12aをNCデータとして工具経路記憶装置
2fに書き込み登録する。
【0027】ここで、基本工具経路を加工面に投影する
のは、図9に示すように基本工具経路データ12を加工
面6と交線Lを持つようにZ方向に複写して、仮想のル
ールド面13を作成し、このルールド面13と加工面6
との交線計算を行う。
【0028】図7に戻って、工具経路の算出を行うステ
ップ#5では、工具経路記憶装置2fからそのNCデー
タを読み出し、各座標点のZ座標を工具のコーナー半径
7aだけ垂直に下げた座標を工具先端中心座標7bとし
て求める。求められた各座標点の工具先端中心座標7b
を結ぶ座標点データは、加工面6を加工するNCデータ
として工具経路記憶装置2fに書き込み登録される。
【0029】上記構成のNCデータ作成装置によるデー
タ作成プロセスにおいて、円または半円状に工具が移動
する際、図10に示すように、加工面6に対して直角方
向に加工残し高さ、すなわちスキャロップハイト14が
発生する。例えば、工具7のコーナー半径7aが10mm、
ピッチPが5mm、加工面の勾配角θが45°の場合、スキ
ャロップハイト14は0.3175mmとなる。つまり、加工面
6を加工した場合、0.3175mmの加工残しが発生すること
になる。
【0030】ところで、上記工具7を使用して、ピッチ
Pを1mm、加工面の勾配角θを45°にすると、スキャロ
ップハイト14は0.0125mmとなる。つまり、加工面6を
加工した場合、0.0125mmの加工残しが発生することにな
る。すなわち、スキャロップハイト14が小さいほど、
加工面6の仕上げ精度は向上することになる。
【0031】そこで、本実施形態においては、ピッチP
をキーボード3やマウス4を用いて、指定すると、円運
動8または半円運動9の隣合う運動軌跡の中心距離を任
意に変更することができるように構成している。この場
合、基本工具経路の円運動8または半円運動9の円また
は半円の間隔が変化し、この基本工具経路が加工面6に
投影され、その結果に基づいてNCデータが作成される
ので、加工面6の仕上げ面精度を制御することができ
る。
【0032】また、本実施形態では、加工面に対して直
角方向に発生するスキャロップハイト14を任意に変更
することができるように構成している。この場合、スキ
ャロップハイト14を指定すると、CPU1は工具のコ
ーナー半径7aと加工面の勾配角θからピッチPを算出
する。この算出されたピッチPは、基本工具経路の円運
動8または半円運動9の円または半円の間隔であり、上
記と同様に加工面6の仕上げ面精精度を制御することが
できる。
【0033】つまり、オペレータは、ピッチPを指定す
ることにより仕上げ面精度を向上させることもでき、か
つスキャロップハイトを直接指定することにより仕上げ
面精度を向上させることもできることになる。
【0034】また、ピッチPまたはスキャロップハイト
14を小さく設定すると、工具が1回で切削する量が少
なくなる。この場合、切り込み量が浅いと、その分切削
の繰り返し回数は増える。しかしながら、図11(B)に
示す従来の加工方法では、切削幅Waは工具22の直径
と同じであるが、図11(A)に示す半円運動9の場合で
言えば、本実施形態では切削幅Wが、従来の切削幅Wa
と比べて大きくなる。したがって、同一工具を使用した
場合、被切削物に対して浅く切り込むことで、工具の負
荷が軽減されるため、切削速度や工具を支持している主
軸の回転数を高速化することができ、その結果、トータ
ル的には加工時間を短縮することができるのである。
【0035】なお、以上説明した本実施の形態の切削加
工機の数値制御データの作成は、数値制御データ作成プ
ログラムをコンピューターが実行することにより、行わ
れてもよい。この数値制御データ作成プログラムは、上
述した数値制御データ作成装置としてコンピューターを
機能させるためのプログラムであり、コンピューター内
のハードディスク等の内部記憶媒体に記録されているも
のであってもよいし、磁気テープやCD−ROM等の記
録媒体に記録されており、その記録媒体からコンピュー
ターに供給されるものであってもよい。また、他のコン
ピューターより通信回路を経由し、通信モデムを介して
コンピューターに供給されるものであってもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるとき
は、被切削物上の指定された加工面を工具が、被切削物
に対して常にダウンカット切削になる方向にループを描
く運動軌跡上を移動するように加工経路の数値制御デー
タを作成するものであるので、被切削物に対して常にダ
ウンカットになるように加工することができ、従来例の
ように工具が切り粉をかむこともなく、したがって工具
の長寿命化を図ることができる。また、従来では例えば
工具が1mm動いた場合の切削量は工具直径×1mm×切り
込み深さとなるため切削量が大きくなるのに対し、本発
明では、同切削量は1mm程度のピッチ×1mm×切り込み
深さとなり、切削量が小さくなる。このため工具を常に
安定した状態に保つことができ、切削速度や工具主軸の
回転数を上げることができ、加工能率上の顕著な効果が
ある。
【0037】請求項2によるときは、常にダウンカット
切削になる方向にループを描く運動軌跡上を工具が移動
する際、その隣合う運動軌跡の中心距離を任意に変更す
ることが可能な構成としているので、ピッチを変えるこ
とにより、工具が加工面を加工する際のピッチによって
生じる加工面に対する直角方向加工残し(スキャロップ
ハイト)を小さくできるため、仕上げ面精度の向上を図
ることができる。また、被切削物に対して浅く切り込む
ことが可能であるため、切削速度や主軸の回転数を上げ
ることができ、加工能率上の顕著な効果がある。
【0038】請求項3によるときは、常にダウンカット
切削になる方向にループを描く運動軌跡上を工具が移動
する際、加工面に対して直角方向に発生する加工残し高
さを任意に変更することが可能な構成としているので、
工具が加工面を加工する際のピッチによって生じる加工
面に対する直角方向の加工残し(スキャロップハイト)を
小さくできるため、仕上げ面精度の向上を図ることがで
きる。また、被切削物に対して浅く切り込むことが行え
るため、切削速度や主軸の回転数を上げることができ、
加工能率上の顕著な効果がある。
【0039】また、請求項4のように、切削加工機の数
値制御データ作成方法が記録媒体にプログラムとして記
録されていれば、その記録媒体を用いてコンピューター
により数値制御データの作成を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るNCデータ作成装置
を実現するシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】記憶装置の具体的内容を示すブロック図であ
る。
【図3】NCデータ作成方法の概要を示すフローチャー
トである。
【図4】加工作業に使用する各種工具の先端形状を例示
する正面図である。
【図5】基本工具経路を説明する図である。
【図6】図形ファイルのパターンの一例を示す斜視図で
ある。
【図7】加工面とオフセット面と工具との関係を示す図
である。
【図8】基本工具経路の加工面への投影を説明する概略
斜視図である。
【図9】基本工具経路を加工面に投影する具体例を示す
図である。
【図10】ピッチとスキャロップハイトの関係を示す図
である。
【図11】本発明の実施形態と従来例との切削幅の相違
を説明する図である。
【図12】従来の加工例を説明する図である。
【図13】(A)工具による切削運動時におけるダウンカ
ットを説明する図、(B)同じくアップカットを説明する
図である。
【図14】従来の工具直径とピッチとの関係を示す図で
ある。
【図15】従来の工具往復運動において加工面に筋が形
成されることを説明する図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 記憶装置 6 加工面 7 工具 7a 工具のコーナー半径 7b 工具先端中心座標 8 円運動 9 半円運動 11 オフセット面 12 基本工具経路データ 12a 工具経路投影データ 14 スキャロップハイト P ピッチ θ 加工面の勾配角

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被切削物上の任意の加工面に対して切削
    加工を施すための切削加工機本体に装着される工具の加
    工経路を求める数値制御データ作成装置であって、 前記被切削物上の指定された加工面を前記工具が、被切
    削物に対して常にダウンカット切削になる方向にループ
    を描く運動軌跡上を移動するように加工経路の数値制御
    データを作成するデータ作成手段、 を具備することを特徴とする切削加工機の数値制御デー
    タ作成装置。
  2. 【請求項2】 データ作成手段は、常にダウンカット切
    削になる方向にループを描く運動軌跡上を工具が移動す
    る際、その隣合う運動軌跡の中心距離を任意に変更する
    ことが可能な構成を具備している請求項1に記載の切削
    加工機の数値制御データ作成装置。
  3. 【請求項3】 データ作成手段は、常にダウンカット切
    削になる方向にループを描く運動軌跡上を工具が移動す
    る際、加工面に対して直角方向に発生する加工残し高さ
    を任意に変更することが可能な構成を具備している請求
    項1に記載の切削加工機の数値制御データ作成装置。
  4. 【請求項4】 被切削物上の任意の加工面に対して切削
    加工を施すための切削加工機本体に装着される工具の加
    工経路を求める数値制御データ作成方法であって、 前記被切削物上の加工面を指定する第1のステップと、 前記工具動作の基本となる前記被切削物に対して常にダ
    ウンカット切削になる方向にループを描く経路を形成す
    る第2のステップと、 前記第1のステップで指定した加工面からオフセット面
    を形成する第3のステップと、 前記第2のステップで形成された基本加工経路を前記オ
    フセット面に投影する第4のステップと、 第4のステップで投影された座標上の経路データを前記
    工具の大きさに応じた所定の値だけシフトさせて工具加
    工経路の数値制御データを形成する第5のステップと、 を具備することを特徴とする切削加工機の数値制御デー
    タ作成方法。
  5. 【請求項5】 コンピューターに、 切削加工機本体に装着される工具が被切削物上の指定さ
    れた加工面に対して常にダウンカット切削になる方向に
    ループを描く運動軌跡上を移動するように、加工経路の
    数値制御データを作成するデータ作成手段、として機能
    させるためのプログラムを記録した記録媒体。
JP9221412A 1996-08-27 1997-08-18 切削加工機の数値制御データ作成装置及び作成方法並びに記録媒体 Pending JPH10124129A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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