JP2005079508A - 磁性膜及び多層磁性膜、磁性膜の磁化反転方法及び磁化反転機構、磁気ランダムアクセスメモリ - Google Patents

磁性膜及び多層磁性膜、磁性膜の磁化反転方法及び磁化反転機構、磁気ランダムアクセスメモリ Download PDF

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Abstract

【課題】小さな書き込み電流で情報の書き込みが可能な磁気ランダムアクセスメモリを提供する。
【解決手段】本発明の磁性膜又は多層磁性膜は、他の部分に比べて相対的に磁化反転しやすい部分を局所的に有する。本発明の磁性膜の磁化反転機構は、磁性膜の一部に他の部分に比べて相対的に強い磁界を印加する印加突起を有する。本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、上記多層磁性膜からなる磁気抵抗効果膜をメモリ素子とし、或いは、上記磁化反転機構を情報の書き込み手段とする。
【選択図】図1

Description

本発明の1つは、磁性膜に関するものである。本発明の他の1つは、磁性膜の磁化反転方法に関するものである。本発明の他の1つは、磁性膜の磁化反転機構に関するものである。本発明の他の1つは、磁気ランダムアクセスメモリに関するものである。
近年、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)が従来の固体メモリの多くを置き換える代替メモリとして注目されている。MRAMとは、ナノ領域の電子スピン依存伝導現象に基づく磁気抵抗効果を利用した高速不揮発メモリである。特に、スピントンネル磁気抵抗(TMR)効果を利用したMRAMは、大きな読み出し信号が得られることから、高記録密度化あるいは高速読み出しに有利であり、近年の研究報告において実用性が実証されている。
上記MARMでは、磁気抵抗効果膜がメモリ素子として用いられる。この磁気抵抗効果膜の基本構成は、図5に示すように、非磁性膜Aを介して2つの磁性膜B、Cが積層されたサンドイッチ構造であり、非磁性膜Aに接して形成されている2つの磁性膜B、Cの遷移金属原子の磁化方向(以下、単に「磁性膜の磁化方向」と表現する)によってその抵抗値に違いが見られる。具体的には、2つの磁性膜B、Cの磁化方向が同方向(平行)であると抵抗値が比較的小さく、逆方向(反平行)であると抵抗値が比較的大きい。MRAMはこの性質を利用して情報の読み出しを行う。例えば、2つの磁性膜B、Cの磁化方向が平行な場合を『0』、反平行な場合を『1』と定めた上で、2つの磁性膜B、Cのうち一方の磁性膜Cの磁化方向を記録する情報に対応した向きとすることによって情報を書き込む。なお、他方の磁性膜Bの磁化方向は固定しておく。すると、『0』が記録されている磁気抵抗効果膜にある一定の電圧を印加した場合、その磁気抵抗効果膜に流れる電流は比較的大きく、『1』が記録されている場合は、流れる電流が比較的小さい。従って、この電流値の違いをセンスアンプによって検出することによって、記録されている情報が『0』であるか、『1』であるかを判別することが可能である。すなわち、情報を読み出すことが可能である。
ここで、磁性膜として面内磁化膜を使用したMRAMの場合、記録密度の向上を図るためにメモリ素子のサイズを小さくしていくと、反磁界あるいは端面の磁化のカーリングといった影響から情報を保持できなくなるという問題が生じる。具体的には、NiFe/Cu/Coなどの磁気抵抗効果膜の飽和磁化の大きさは800[emu/cc]((1/4π)×108[emu]=1[Wb/m2])程度以上であり、メモリ素子の幅がサブミクロン程度になると、膜端面の磁極が近づいて反磁界が増加し、これによってスピンは膜端面で反転し、側面に平行に配向するようになる。
面内磁化膜が持つ上記問題を回避するために、例えば磁性膜の形状を長方形にすることが考えられるが、この方法ではメモリ素子のサイズを小さくできないために記録密度の向上が十分に期待できない。そこで、例えば特許文献1で述べられているように、垂直磁化膜を用いることにより上記問題を回避しようとする提案がなされている。垂直磁化膜の場合、飽和磁化の大きさは最大でも300[emu/cc]程度に抑えられており、反磁界エネルギーが垂直磁気異方性定数よりも小さいため、素子の幅が小さくなっても膜端面の磁極が近づくことがなく、反磁界が増加しない。このため、面内磁化膜からなるメモリ素子を用いたMRAMよりも小さなサイズのMRAMが実現可能である。MRAMのメモリ素子として用いられる垂直磁化膜としては、希土類金属と遷移金属のアモルファス合金膜が適しており、希土類金属としてはGdやTbが、遷移金属としてはFeやCoが一般的に用いられる。
特開平11−213650号公報
MRAMに情報を記録するには、メモリ素子(磁気抵抗効素子)の近傍に配線された書き込み線に書き込み電流を流し、これから発生する磁界によって一方の磁性膜の磁化方向を記録しようとする情報に対応した向きにする。ここで、磁性膜の磁化方向を反転(磁化反転)させるために必要な磁界は、現在のところ数十[Oe](1[Oe]=79.6[A/m])程度である。しかし、これほどの大きさの磁界をメモリ素子に印加するためには、比較的大きな書き込み電流を書き込み線に流す必要があり、書き込み線の断面積によってはマイグレーション等によって断線してしまう電流密度を超えてしまう。すなわち、垂直磁化膜からなるメモリ素子を用いてMRAMの小型化を実現することは可能であるが、書き込み線に通電可能な書き込み電流の限界によってメモリ素子への情報記録ができなくなるという新たな課題の発生が予想される。また消費電力が大きくなるという課題の発生も予想される。一方、書き込み線の断面積を大きくすれば上記問題は解決するが、それではメモリ全体の小型化に反する結果となるし、消費電力の増大という課題は解決されない。
磁性膜に一様な磁界を印加した場合、その磁性膜の一部において局所的な磁化反転が発生して磁区が形成され、その後直ちに上記磁区が拡大して磁性膜全体が磁化反転する。この様子を図5に示す磁性膜Cに着目して具体的に説明する。磁性膜Cに磁化方向と反平行な磁界を印加すると、該磁性膜Cはエネルギーの高い状態へと遷移する。その後、外部磁界を徐々に大きくしていくと、図6(a)に示すように、磁性膜C中で局所的な磁化反転が発生して微小磁区Dが形成される。形成された微小磁区Dは、外部磁界に加えて周りからの漏れ磁界により瞬時に拡大し(図6(b))、磁性膜Cの全体が磁化反転する(図6(c))。以上のように、磁性膜の磁化反転は、該磁性膜内に微小磁区が形成されることによって引き起こされる。
本発明の目的は、磁性膜の上記特性を利用して上記課題の少なくとも一つを解決することにある。より具体的には、従来よりも弱い磁界によっても磁化反転が行なわれる磁性膜及び多層磁性膜を提供することを目的とする。また、従来よりも小さな電流によっても磁性膜を磁化反転させることが可能な磁性膜の磁化反転方法及び磁化反転機構を提供することを目的とする。さらに、従来よりも小さな書き込み電流で情報の記録が可能なMRAMを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の磁性膜又は多層磁性膜は、他の部分に比べて相対的に磁化反転しやすい部分が局所的に設けられていることを主要な特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明の磁性膜磁化反転方法は、磁性膜の全面に磁界を印加すると共に、該磁性膜の一部に前記磁界に比べて相対的に強い磁界を局所的に印加することによって、該磁性膜の磁化方向を印加磁界の方向に向けることを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明の磁性膜の磁化反転機構は、磁性膜の一部に他の部分に比べて相対的に強い磁界を印加する印加突起を有することを主要な特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明の磁気ランダムアクセスメモリは、上記多層磁性膜からなる磁気抵抗効果膜をメモリ素子とすることを主要な特徴とする。或いは、上記磁化反転方法を用いたことを特徴とする。或いは、上記磁化反転機構を情報の書き込み手段とすることを主要な特徴とする。
他の部分に比べて相対的に磁化反転しやすい部分が局所的に設けられた本発明の磁性膜又は多層磁性膜は及び上記磁化反転方法によれば、従来よりも弱い磁界によっても磁化反転する。すなわち、該磁性膜又は多層磁性膜の近傍に配線された導線に通電される電流が従来よりも小さな電流であっても、該磁性膜又は多層磁性膜は磁化反転する。従って、従来よりも小さな電流で磁化反転させることが可能な磁気抵抗効果膜を実現することができる。
磁性膜の一部に他の部分に比べて相対的に強い磁界を印加する印加突起を有する本発明の磁性膜の磁化反転機構によれば、従来よりも小さな電流によっても該磁性膜を磁化反転させることが可能である。
上記効果を有する多層磁性膜をメモリ素子とする、或いは、上記効果を有する磁化反転機構を書き込み手段とする本発明の磁気ランダムアクセスメモリでは、従来よりも小さな書き込み電流で情報の書き込みが可能である。また、従来よりも小さな書き込み電流で情報の書き込みが可能であるので、書き込み線の断面積を小さくしてメモリ全体の小型化を図ることも可能となる。
(実施形態1)
本発明の磁気ランダムアクセスメモリを実施するための最良の形態の一例を図1及び図2に基づいて詳細に説明する。図1は、磁気ランダムアクセスメモリ100の基本構成を示す模式図である。図2は、磁気ランダムアクセスメモリ100を構成するメモリ素子200と、磁化反転機構300とを模式的に示した拡大図である。
磁気ランダムアクセスメモリ100は、トランジスタ構造が構成された不図示の半導体基板上に層間絶縁膜が形成され、その層間絶縁膜内に多数のメモリ素子200と、各メモリ素子に対する情報書き込み手段及び読み出し手段として機能する磁化反転機構300と、がグリッド状に形成されている。図ではメモリ素子の両側に磁化反転機構としての書込み線が配されているが、片側のみに配しても良い。
各メモリ素子200は、例えば、第1磁性膜201として膜厚10nmのTb19(Fe50Co50)81からなる垂直磁化膜、非磁性膜(トンネル膜202)として2nmのAl酸化膜、第2磁性膜203として10nm のGd20(Fe50Co50)80からなる垂直磁化膜が順次積層されたトンネル磁気抵抗効果膜からなり、上記積層方向の電気抵抗が第1磁性膜201と第2磁性膜203の磁化方向の相対角度によって異なる。なお、第1磁性膜101は、図2の下方から上方に向けて垂直に磁化されており、かつ、第1磁性膜201の保磁力は第2磁性膜203の保磁力よりも大きく、磁化反転機構300によって印加される磁界によっては磁化反転しない。
磁気反転機構300は、所定間隔で並列された複数本の導線(書き込み線301)と、それら書き込み線301と直交する方向に所定間隔で並列され、メモリ素子と電気的に接続された複数本の導線(ビット線302)と、を有している。すなわち、書き込み線301とビット線302とはマトリックス状(格子状)に配線されている。さらに、磁気反転機構300は、書き込み線301とビット線302との各交点に設けられた磁界印加部303も有する。なお、便宜上、図1では磁気印加部303が省略されており、図2ではビット線302が省略されている。また、図1及び図2の双方において省略されている周辺回路の構成については、従来のMRAMやその他の半導体メモリなどに用いられる公知技術を利用することができる。
複数本の書き込み線301は、それら書き込み線301の配線方向に沿って縦列している複数のメモリ素子200を挟んで隣り合う2本が対をなしており、少なくとも対をなす書き込み線301aと301bとは、互いの間にメモリ素子200を形成可能な形成領域304を隔てて並列している。また、対をなす2本の書き込み線301a、301bには、互いに逆向きの書き込み電流が通電される。
各ビット線302は、該ビット線302の配線方向に並ぶ複数のメモリ素子200の上を横断するように配線され、それらメモリ素子200の第2磁性膜203に導通している。
磁界印加部303は、書き込み線301の背面(形成領域304内のメモリ素子200と対向する面とは反対側の面)に接して立設された背面部305と、背面部305の上端から形成領域304に向けて直角に延在し、書き込み線301の上面に接する上面部306と、背面部305の下端から形成領域304に向けて直角に延在し、書き込み線301の下面に接する下面部307と、によって略コ字形に形成されている。さらに、上面部306及び下面部307の端部は、書き込み線301を越えて形成領域304内に突出している。
さらに、形成領域304内に突出した上面部306及び下面部307の端部には、形成領域304内に向けて印加突起308がそれぞれ突設されている。上面部306に突設された印加突起308aと下面部307に突設された印加突起308bは、形成領域304に形成されたメモリ素子200を挟んで互いに対向しており、かつ、相手方の印加突起308側に向けて次第に細くなる先鋭な形状を有する。
以上より、対をなす書き込み線301a、301b及びビット線302に書き込み電流が通電されると、これら配線の交点付近において合成磁界が発生する。発生した磁界は該交点に設けられた磁界印加部303を介して特定のメモリ素子200に対して垂直に印加される。このとき、先鋭な印加突起308には他の部分に比べてより多くの磁力線が集中するため、該印加突起308近傍の磁束密度が相対的に高くなり、該印加突起308の近傍には他の部分に比べて相対的に強い磁界が発生する。従って、メモリ素子200の全面に磁界が印加されると共に、該全面のうち、印加突起308に近い部分には他の部分に比べて相対的に強い磁界が印加される。この結果、従来よりも弱い書き込み電流によっても、メモリ素子200の第2磁性膜203に該磁性膜203全体の磁化反転を誘引する磁区が形成されるのに十分な磁界が印加される。なお、ビット線302に通電される書き込み電流によって発生する磁界は、第2磁性膜203の磁化方向に直接影響するものではなく、書き込み線301a及び301bに通電される書き込み電流によって発生する磁界を補強し、第2磁性膜203の磁化反転をより確実なものとする役割を果たす。本実施形態においては、磁界印加部が書き込み線と別体のよう図示しているが一体的に形成しても良い。また磁界印加部と書き込み線とを別体で作製する場合には、磁界印加部、特に印加突起308を書き込み線に比べて高透磁率材料で作製するのが好ましい。また、印加突起は上方、下方ともに設けられているが、磁化反転を行なう磁性膜の近傍にのみ設けることも可能である。
(実施形態2)
本発明の磁気ランダムアクセスメモリを実施するための最良の形態の他例を図3に基づいて説明する。図3は、この磁気ランダムアクセスメモリを構成するメモリ素子200と、磁化反転機構300とを模式的に示した拡大図である。
ここで説明する磁気ランダムアクセスメモリを構成するメモリ素子200及び磁化反転機構300は、図1及び図2に示すそれらと基本的に同一の構成を有する。従って、図1及び図2に示す構成と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
メモリ素子200の第2磁性膜203には、他の部分に比べて相対的に磁化されやすい部分(磁化容易部204)が局所的に形成されている。この磁化容易部204は、例えば第2磁性膜203の一部の膜構造を変化させ、垂直磁気異方性を小さくした部分である。磁性膜を磁化反転させるのに必要な磁界の強度は、その磁性膜の垂直磁気異方性に比例する。従って、他の部分に比べて垂直磁気異方性が小さい磁化容易部204は、他の部分に比べて相対的に弱い磁界によって磁化反転する。
図3に示す磁化反転機構300を構成する磁界印加部303には、図2に示す印加突起308は突設されていない。従って、書き込み線301a、301b及び不図示のビット線に書き込み電流が通電されることによって発生する磁界は、磁界印加部303を介してメモリ素子200の全面にほぼ均一に印加され、実施形態1のように局所的に強い磁界が第2磁性膜203に印加されることはない。しかし、図3に示すメモリ素子200の第2磁性膜203には上記特性を有する磁化容易部204が形成されている。従って、従来に比べて書き込み電流が小さく、メモリ素子200に印加される磁界の強度が磁化容易部204以外の部分を磁化反転させるには不十分な強度であったとしても、磁化容易部204を磁化反転させるのに十分な強度でさえあれば、第2磁性膜203に上記磁区が形成され、第2磁性膜203全体の磁化反転が誘引される。
メモリ素子200の第2磁性膜203に垂直磁気異方性が相対的に小さな部分を局所的に形成する方法としては、レーザー光照射による加熱によって第2磁性膜203の膜構造を局所的に変化させる方法が考えられる。但し、第2磁性膜203の全面にレーザー光を照射して磁気特性を変化させると、第2磁性膜203が磁気異方性を失い、情報の記録保持が不可能となる。もっとも、第2磁性膜203の垂直磁気異方性を局所的に小さくする手段は、レーザー光照射による加熱に限られるものでない。
また、磁性膜の一部に膜厚が薄い部分が存在すると、その部分には、周囲からの浮遊磁界が磁化方向と反対方向に印加される。従って、磁化方向とは反対方向に磁界を印加した印加した場合、膜厚の薄い部分は他の部分に比べて相対的に弱い磁界によって磁化反転する。従って、図4に示すように、第2磁性膜203の所望箇所の膜厚を他の部分に比べて相対的に薄くすることによっても磁化容易部204を形成することができる。第2磁性膜203の膜厚を局所的に薄くする方法の一例としては、フォーカスイオンビームの照射が考えられる。
また、図では磁界印加部を設けた形で図示しているが、これをなくして、書き込み線からの磁界のみによって磁化反転させることも可能である。磁界印加部を別途設ける場合には、書き込み線よりも高透磁率の材料を用いると良い。
(実施形態3)
本実施形態においては磁性膜の磁化反転方法に関して説明する。通常MRAMにて用いられる磁性膜の磁化反転においては、書き込み線からの一様の磁界を印加して、磁化反転を行なう。これに対して、本実施形態においては、磁性膜の全面に磁界を印加すると共に、該磁性膜の一部に前記磁界に比べて相対的に強い磁界を局所的に印加することによって、該磁性膜の磁化方向を印加磁界の方向に向けることを特徴とする。この方法によれば、MRAMの磁化反転方法において、セル構造を大型化することなく省電力化を図ることができる。これは、第1実施形態において説明したように磁界印加機構を工夫することによって構成することも可能であるし、磁性膜を局所的に加工することによっても構成することができる。また、この方法は、磁性膜の磁化方向にはよらず垂直磁化膜であっても面内磁化膜であっても適用できるものである。
本発明はこれら実施形態に限られるものではなく、適宜組み合わせて構成することも可能である、例えば、第1実施形態の印加突起に対応する部分に磁化容易部を形成すれば更に小さい印加磁界で磁化反転を行なうことができるし、垂直磁気異方性を低減させ且つ膜厚を薄くさせることによっても更に小さい印加磁界で磁化反転を行なうことができる。
本発明の磁気ランダムアクセスメモリの実施形態の一例を示す模式図である。 図1に示す磁気ランダムアクセスメモリを構成するメモリ素子及び磁化反転機構を模式的に示す拡大断面図である。 本発明の磁気ランダムアクセスメモリを構成するメモリ素子及び磁化反転機構の他例を模式的に示す拡大断面図である。 本発明の磁気ランダムアクセスメモリを構成するメモリ素子及び磁化反転機構のさらに他例を模式的に示す拡大断面図である。 磁気抵抗効果膜の磁化方向と抵抗値の関係を模式的に示す断面図である。 (a)〜(c)は、磁性膜の磁化反転メカニズムを模式的に示す断面図である。
符号の説明
100 磁気ランダムアクセスメモリ
200 メモリ素子
201 第1磁性膜
202 トンネル膜(非磁性膜)
203 第3磁性膜
204 磁化容易部
300 磁化反転機構
301 書き込み線
301a 書き込み線
301b 書き込み線
302 ビット線
303 磁界印加部
304 形成領域
305 背面部
306 上面部
307 下面部
308 印加突起


Claims (9)

  1. 他の部分に比べて相対的に磁化反転しやすい部分が局所的に設けられている磁性膜。
  2. 少なくとも2つの磁性膜が積層された多層磁性膜であって、前記2つの磁性膜のうち、相対的に保磁力の弱い磁性膜に他の部分に比べて相対的に磁化反転しやすい部分が局所的に設けられている多層磁性膜。
  3. 前記2つの磁性膜が非磁性膜を挟んで積層されている請求項2記載の多層磁性膜。
  4. 磁性膜の全面に磁界を印加すると共に、該磁性膜の一部に前記磁界に比べて相対的に強い磁界を局所的に印加することによって、該磁性膜の磁化方向を印加磁界の方向に向ける磁性膜の磁化反転方法。
  5. 前記磁性膜は少なくとも2つの磁性膜が非磁性膜を挟んで積層されている請求項4記載の磁性膜の磁化反転方法。
  6. 導線と、該導線への通電によって発生した磁界を磁性膜に印加する磁界印加部とを有し、該磁界印加部は、前記発生した磁界を前記磁性膜の一部に局所的に印加する先鋭な印加突起を有する磁性膜の磁化反転機構。
  7. 前記磁性膜は少なくとも2つの磁性膜が非磁性膜を挟んで積層されている請求項6記載の磁性膜の磁化反転機構。
  8. 複数の磁性膜が積層された磁気抵抗効果膜からなる複数のメモリ素子と、各メモリ素子に磁界を印加し、該メモリ素子の磁化方向を印加磁界の方向に向けることが可能な磁化反転機構と、を少なくとも有する磁気ランダムアクセスメモリであって、前記メモリ素子としての磁気抵抗効果膜が請求項2又は請求項3記載の多層磁性膜である磁気ランダムアクセスメモリ。
  9. 複数の磁性膜が積層された磁気抵抗効果膜からなる複数のメモリ素子と、各メモリ素子に磁界を印加し、該メモリ素子の磁化方向を印加磁界の方向に向けることが可能な磁化反転機構と、を少なくとも有する磁気ランダムアクセスメモリであって、前記磁化反転機構が請求項7記載の磁化反転機構である磁気ランダムアクセスメモリ。
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