JP2005079112A - 電子線描画データ編集方法、編集装置及び編集プログラム並びに電子線描画装置 - Google Patents

電子線描画データ編集方法、編集装置及び編集プログラム並びに電子線描画装置 Download PDF

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Abstract

【課題】微小図形を含む描画データに対して、微小図形による精度への影響が最小となるようにし、マスクの精度向上を図ることが可能な電子線描画データ編集方法、編集装置及び編集プログラム並びに電子線描画装置を提供することを目的とする。
【解決手段】被露光体に対して電子線を用いて描画するための描画データを編集する電子線描画データ編集方法であって、描画データのうちの微小図形を含む一部のデータのみを編集対象として抽出し、抽出した前記一部のデータの編集を実行し、編集した前記一部のデータをもとの描画データに反映させることを特徴とする電子線描画データ編集方法を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子線描画データ編集方法、編集装置及び編集プログラム並びに電子線描画装置に関し、特に、電子線描画データにおける微小図形を効率的に除去できる電子線描画データ編集方法、編集装置及び編集プログラム並びに電子線描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の性能の向上に伴い、そのパターンの微細化が急速に進められている。電子線(electron beam:EB)を用いた描画方式は、今後必要とされる長さ0.25マイクロメータ以下の微細なパターンを形成できる点で重要な役割を有する。
【0003】
図12は、半導体集積回路の製造工程の一部を表すフロー図である。すなわち、同図は、いわゆる「マスターレチクル」などの露光マスクMを形成する工程を表す。
まず、ステップS1において半導体集積回路のレイアウトが設計され、レイアウトデータLDが生成される。レイアウトデータLDは、「CAD(computer aided design)データ」などと呼ばれることもある。次に、ステップS2においてレイアウトデータLDが変換され、電子線描画装置において用いられる描画データDDが生成される。この描画データDDが、電子線描画装置ELに入力される。一方、例えば石英などの透光性基板上にクロム(Cr)などの遮光層が積層され、さらにその上にレジスト層が形成されたマスク素材が電子線描画装置に導入される。そして、描画データDDに基づいてマスク素材のレジスト層が電子線により露光される。その後、レジスト層を現像することによりその一部を選択的に除去してレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクとしてクロムなどの遮光層を選択的にエッチング除去することにより、所定のパターンが形成されたマスクMを形成することができる。
【0004】
ここで、レイアウトデータLDから描画データDDを生成する際に、描画すべきパターンを描画データDDの基本図形である「台形」に分割する手法が採られる。ここで、「台形」とは、上辺と下辺とが軸方向(X軸あるいはY軸の方向)に平行な四角形をいう。
【0005】
図13は、台形分割を例示する模式図である。すなわち、同図(a)において、描画すべきパターンAは、描画データにおいては、7個の台形a1〜a7に分割されている。同様に、図13(b)においては、描画すべきパターンBは、6個の台形b1〜b6に分割されている。
このように、描画すべきパターンを複数の台形に分割することにより、複雑な形状のパターンでも高い精度で描画することが容易となる。
【0006】
ところが、LSI(large scale integrated circuit)の微細化が進むにつれ、マスクに対しても高精度が要求されている。マスクの高精度化を阻む要因の一つとして、描画すべきパターンを台形に分割した際に発生する「微小図形」がある。ここで、「微小図形」とは、台形の高さまたは幅が、電子線描画装置の解像能力以下の寸法の図形をいう。微小図形があると、その図形は描画しても解像されず、寸法精度が悪くなる。
【0007】
図13に表した具体例の場合、パターンA及びBをそれぞれ台形に分割する時に、X方向への分割とY方向への分割とを適宜組み合わせることにより、微小図形の発生をうまく抑えた台形分割がされている。しかし、パターンによっては微小図形の発生を防ぐことが原理的に困難な場合もある。
図14は、微小図形の発生を防ぐことが困難な具体例を表す模式図である。 すなわち、同図に例示したパターンCの場合、4個の台形c1〜c4に分割されているが、これらのうちのc2及びc4は、その高さが電子線描画装置の解像能力を下回るために微小図形となる場合がある。このような場合、元のパターンCをX方向あるいはY方向にどのように台形分割しても、微小図形の発生を防ぐことは困難である。
また、図13に例示したパターンAやパターンBの場合でも、描画データの生成プログラムの機能不足により、微小図形が発生することもある。
【0008】
特許文献1には、レイアウトデータのうちでパターンの形状精度が必要な領域を選択領域データとして分割し、この選択領域を台形分割することにより微小図形を除去せんとする手法が開示されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−45780号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来、描画データに微小図形が発生した場合は、微小図形を無視して、そのまま描画するか、レイアウトデータに戻ってパターンを修正し、描画データを再び生成するしかなかった。そのまま描画する場合は、微小図形が含まれているため、マスク精度の低下が生ずる。また、レイアウトデータを修正する場合は、開発期間の遅延等をもたらすことになる。
【0011】
同様に、特許文献1に開示されている手法の場合においても、選択領域に微小図形が発生した場合には、再分割する必要があるが、その具体的な方法については、明らかではない。
【0012】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、微小図形を含む描画データに対して、微小図形による精度への影響が最小となるようにし、マスクの精度向上を図ることが可能な電子線描画データ編集方法、編集装置及び編集プログラム並びに電子線描画装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明においては、描画データ中の微小図形を検出し、微小図形を含む小領域のパターンを編集可能とする。グラフィックエディタ(graphic editor)等を利用することによって、微小図形による精度への影響が極力少なくなるように、分割境界を修正することができる。修正した結果を元の描画データに含まれる小領域のパターンと置き換える。
【0014】
このようにして微小図形を排除すれば、編集前の描画データと比べて微小図形によるマスク精度への影響が少なくなる。その結果として、マスク精度の向上につながる。また、レイアウトデータにまで戻る必要がなく描画データ上で編集可能であるため、開発遅延を発生させない。
【0015】
すなわち、本発明の実施の形態によれば、被露光体に対して電子線を用いて描画するための描画データを編集する電子線描画データ編集方法であって、描画データのうちの微小図形を含む一部のデータのみを編集対象として抽出し、抽出した前記一部のデータの編集を実行し、編集した前記一部のデータをもとの描画データに反映させることを特徴とする電子線描画データ編集方法が提供される。
【0016】
または、本発明の実施の形態によれば、被露光体に対して電子線を用いて描画するための描画データを編集する電子線描画データ編集装置であって、描画データのうちの微小図形を含む一部のデータのみを編集対象として抽出し、抽出した前記一部のデータの編集を実行可能な状態とし、編集された前記一部のデータをもとの描画データに反映させることを特徴とする電子線描画データ編集装置が提供される。
【0017】
または、本発明の実施の形態によれば、被露光体に対して電子線を用いて描画するための描画データを編集するための電子線描画データ編集プログラムであって、描画データのうちの微小図形を含む一部のデータのみを編集対象として抽出するステップと、前記抽出した前記一部のデータに対応する図形を表示し編集可能な状態とするステップと、編集された前記一部のデータをもとの描画データに反映するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする電子線描画データ編集プログラムが提供される。
【0018】
または、本発明の実施の形態によれば、被露光体に対して電子線を用いた多重描画により描画を実施可能とした電子線描画装置であって、描画データのうちの微小図形を含む一部のデータのみを編集対象として抽出し、抽出した前記一部のデータの編集を実行可能な状態とし、編集された前記一部のデータをもとの描画データに反映させる描画データ編集部を備えたことを特徴とする電子線描画装置が提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態にかかる電子線描画データ編集方法を表すフローチャートである。
まず、編集すべき描画データDD1を入力する。同図に表した具体例の場合、描画データDD1には、4つのパターンA〜Dが含まれている。これらパターンA〜Dは、適宜、台形に分割されている。すなわち、パターンAは、4つの台形a1〜a4に分割され、パターンBは2つの台形b1、b2に分割され、パターンDは8つの台形d1〜d8に分割されている。パターンCは、単純な四角形であるので、分割されずそのまま描画データに形成されている。
【0021】
そして、これらパターンA〜Dのうちで、パターンAとパターンDに微小図形が含まれている。すなわち、パターンAには微小図形a2及びa4が含まれ、パターンDには、微小図形d7及びd8が含まれている。
【0022】
本発明においては、このような描画データについて、ステップS102において、微小図形を含む図形を抽出する。すなわち、描画データDD1に含まれている全ての台形について、その幅と高さを調べ、所定のサイズ未満の台形(微小図形)と、その台形に接続している台形を抽出する。この時に、後に詳述するように、微小図形に間接的に接続している台形も適宜抽出する。図1に表した具体例の場合には、微小図形を含むパターンAとパターンDが抽出データED1として抽出される。
【0023】
通常、描画データDD1を最初に作成する際には、微小図形をできるだけ発生させないように台形分割処理が行われる。そのため、描画データDD1に発生している微小図形には、原理的に微小図形を無くすことができないパターンがあるために発生するケース(例えば、パターンA)と、描画データDD1の作成ソフトウエアの機能不足により発生し、分割を工夫することにより、微小図形の発生を防ぐことができるケース(例えば、パターンD)とがある。
【0024】
このように微小図形を含む抽出データED1が得られたら、次に、ステップS104において、微小図形の編集を実行する。具体的には、グラフィックエディタなどの表示編集手段にこれら抽出された図形を表示させ、台形分割位置を人手により変更する。
【0025】
パターンAのように、微小図形を無くせないケースでは、微小図形のサイズを最小にし、マスクプロセスへの悪影響が最小となるように分割位置を変更する。一方、パターンDのように分割位置を変更することにより、微小図形の発生を防止できる場合も、人手によって分割位置を変更することができる。
【0026】
図形編集によって分割位置を変更した抽出データは、ステップS106において描画データDD1に含まれる変更前の図形と置換され、台形分割を最適化した描画データDD2が得られる。出力された描画データDD2においては、入力された描画データDD1と比べて、微小図形は少なくなり、また、残っている微小図形(a5、a7、a9、a11)もさらに小さいサイズに変更されている。その結果として、マスクプロセスへの悪影響を最小限に抑えることができる。
なお、図1においては、微小図形(a2、a4、d7、d8)を含むパターン(A、D)について、そのパターン全体を抽出する具体例を表した。しかし、本発明はこれに限定されない。すなわち、本発明においては、微小図形を含んだパターンの一部のみを抽出してもよい。
【0027】
図2は、微小図形とそれに隣接した図形のみを抽出した場合を表す具体例である。すなわち、この場合、パターンAのうちで、微小図形a2、a4とそれらに隣接している台形a3のみが抽出されている。同様に、パターンDについても、微小図形d7、d8と、それらに隣接する台形d6のみが抽出されている。このように、パターンの一部のみを抽出しても、再分割によって微小図形の発生を抑止することができる。図2の具体例の場合、編集前の描画データDD1に含まれていた微小図形a2とa4は、さらにサイズが小さい微小図形a5、a7、a9、a11に編集されている。また、微小図形d7、d8については、再分割によって台形d10に吸収され、消失している。
【0028】
図3は、さらに抽出の範囲を拡げた場合を表す模式図である。すなわち、この場合には、編集前の微小図形(a2、a4、d7、d8)からみて、ふたつ先まで隣接する台形が抽出されている。この場合にも、図1及び図2の場合と同様に、再分割によって微小図形の発生を抑制することができている。
【0029】
ステップS102において、微小図形を含む台形を抽出するにあたり、抽出の範囲を拡げると、ステップS104における再分割の自由度が増加する。つまり、再分割のやりかたの選択肢を増やすことができ、微小図形の低減を促進することができる。ただし、抽出する範囲が広いと、抽出プロセスに時間がかかり、また、グラフィックエディタを用いた人手による再分割の際にも、画面表示が煩雑になるおそれもある。従って、台形の抽出範囲は、これらの事情を勘案して適宜決定することが望ましい。
【0030】
図4は、本実施形態における図形抽出プロセス(ステップS102)の内容を例示するフローチャートである。
すなわち、図形抽出に際してはまず、ステップS102Aにおいて、編集すべき描画データを入力する。
次に、ステップS102Bにおいて、微小図形を抽出する。すなわち、前述の如く、描画データDD1に含まれている全ての台形について、その幅と高さを調べ、所定のサイズ未満の台形(微小図形)を抽出する。なお、この時に、後述するフラグnを初期値(例えば、「1」)にリセットする。
【0031】
次に、ステップS102Cにおいて、隣接図形の有無を判断する。すなわち、抽出された微小図形に接続された隣接図形があるか否かを調べる。そして、隣接図形がある場合には、ステップS102Dにおいて、その図形を抽出する。微小図形に接続された図形が複数ある場合には、それら全てを抽出する。
次に、ステップS102Eにおいて、フラグnが所定数Nに達したか否かを判定する。この所定数Nは、図2及び図3に関して前述した、台形の抽出の範囲を決定するパラメータである。すなわち、図2は、Nが「1」の場合を表し、図3は、Nが「2」の場合を表す。
【0032】
ステップS102Eにおいて、フラグnが所定数Nに達していない場合(ステップS102E:no)には、フラグnを「1」だけ増加させ、ステップS102Cに戻る。ステップS102Cにおいては、直前に抽出された台形に接続された隣接図形があるか否かを判断する。そして、隣接図形がある場合(ステップS102C:yes)には、ステップS102Dに進み、隣接する台形を抽出する。
【0033】
以下、フラグnが所定数Nに達するまで、微小図形とその周囲の台形が順次抽出されていく。また、ステップS102Cにおいて、直前に抽出された台形に隣接する図形が存在しない場合(ステップS102C:no)は、抽出範囲がそのパターンの端に至った状態であるので、抽出プロセスを終了する。
【0034】
なお、この抽出プロセスにおいて、図1のように微小図形を含むパターン(A及びD)の全体を抽出する場合には、所定数Nを、各パターンが含む台形の総数よりも十分に大きな値に設定すればよい。
【0035】
また一方、本発明においては、ステップS104の図形編集プロセスにおいて、グラフィックエディタなどを用いた人手による再分割が実施される。そこで、図5に例示した如く、エディタの画面上において、再分割の前後の微小図形(a2、a4、d7、d8、a5、a7、a9、a11)をハイライトなどの手法により周囲の台形と区別して表示させることが望ましい。このようにすれば、エディタを操作する人間は、対処すべき微小図形を表示画面の中から直ちに見つけ出して、迅速且つ的確に再分割の作業を実施できる。
【0036】
図6乃至図9は、本発明の描画データ編集方法による編集の具体例を表す模式図である。
すなわち、図6は、編集前の描画データDD1を表す。
この描画データDD1においては、略四角形状のパターンAに取り囲まれて、パターンB、C、Dがそれぞれ設けられている。これらのうちで、略コの字状のパターンDに微小図形が発生している。
【0037】
このような描画データDD1に本実施形態の編集方法を適用し、まず、ステップS102において微小図形を含む図形を抽出する。
図7は、抽出された図形を表す模式図である。すなわち、本具体例の場合、微小図形を含むパターンDの全体が抽出されている。パターンDは、台形d1〜d8に分割されており、これらうちで、台形d2、d5、d7が微小図形であるとする。この抽出データED1をグラフィックエディタなどにより再編集する。
【0038】
図8は、第1の編集例を表す模式図である。
この編集例は、垂直方向の微小図形の影響が小さい電子線描画装置に適した描画データを作成したものである。すなわち、編集前(図7)と比較すると、垂直方向に延在する微小図形d5はそのまま残されているが、水平方向に延在した微小図形d2、d7は、再分割によって、垂直方向に延在する微小図形d10、d11に変換されている。つまり、水平方向に伸びた微小図形が発生しないように編集されている。
【0039】
図9は、第2の編集例を表す模式図である。
この編集例は、水平方向の微小図形の影響が小さい電子線描画装置に適した描画データを作成したものである。すなわち、編集前(図7)と比較すると、水平方向に延在する微小図形d2、d7はそのまま残されているが、垂直方向に延在した微小図形d5は、再分割によって、水平方向に延在する微小図形d13、d15に変換されている。つまり、垂直方向に伸びた微小図形が発生しないように編集されている。
【0040】
このように、電子線描画装置の特性を考慮しない共通的な分割処理を実行した後で、特定の電子線描画装置の特性を考慮して分割位置を指定して編集することにより、マスク精度の向上が図れる。また、描画データ作成処理TAT(turn around time)も、全体を再処理するTATに比べ、1桁以上短縮することが可能となる。
【0041】
以上説明した本発明の電子線描画データ編集方法は、例えば、コンピュータまたはそれに類似したハードウエアを有するデータ編集装置によって実施することが可能である。
【0042】
図10は、本発明の実施の形態にかかる電子線描画データ編集装置の外観を例示する模式図である。すなわち、この編集装置80の本体は、CPU(central processing unit)とメモリを内蔵した計算手段と、ディスプレイなどの表示手段と、を適宜備えている。さらに、ハードディスク磁気記録再生装置などの記録再生手段を適宜内蔵する。
【0043】
また、磁気記録媒体や光磁気記録媒体などの磁気記録媒体83を駆動する記録再生装置81や、CD(compact disc)あるいはDVD(digital versatile disc)などの光ディスク84を駆動する光ディスクドライブ82などを適宜備える。
【0044】
記録再生装置81に対しては磁気記録媒体83を、また光ディスクドライブ82に対しては光ディスク84をその挿入口から挿入し、所定の読み出し操作を行うことにより、これらの記録媒体に格納されたプログラムやデータをシステム内に入力しインストールすることができる。
【0045】
また、所定のドライブ装置を接続することにより、例えばメモリ装置としてのROM85や、磁気テープ86を用いることもできる。
またさらに、電話回線やLAN(local area network)などの有線あるいは無線による伝送媒体87を介して、プログラムやデータを適宜ダウンロード可能としてもよい。
【0046】
本具体例の描画データ編集装置によれば、図1乃至図9に関して前述した描画データの編集を実行することができる。例えば、前述した描画データ編集方法を実行させるための回路がハードウエアとして実現されていてもよく、または、プログラム、すなわちCPUに本発明の検証方法の一連のステップを実行させるソフトウエアとして実現されていてもよい。
【0047】
また、編集の対象とすべき描画データは、磁気記録媒体83、光ディスク84、ROM85、磁気テープ86、伝送媒体87などを介して外部から入力可能としてもよい。またさらに、データ編集のみならず、描画データの生成も実行可能としてもよい。つまり、レイアウトデータを入力し、描画データを生成してその編集も可能としたデータ生成編集装置としてもよい。
【0048】
または、編集装置80がCAD装置も兼ねており、デバイスのレイアウト設計を実行してレイアウトデータを生成し、内部でそのレイアウトデータを変換することにより電子線描画データを生成し、さらにその編集も実施可能としてもよい。
本実施形態によれば、前述したように、描画データから、微細図形を含んだパターンまたはその一部のみを抽出し、グラフィックエディタ機能などを用いて人手により再分割などの編集作業を実施できる。従って、編集プロセスに必要なCPUパワーやメモリ容量などのリソースが少なくて済む。従って、小型のコンピュータを用いて迅速なデータ編集を実施することが可能となる。
【0049】
次に、本発明の実施の形態にかかる電子線描画装置について説明する。
図11は、本発明の実施の形態にかかる電子線描画装置のブロック図である。すなわち、電子線描画装置は、電子銃2、絞り3、電子レンズ4、ブランカ5、偏光器8、を介して電子線1をマスク基板15に照射し露光を実施する。コンピュータ11は位置制御系12に目標位置信号を送り、モータ制御系13を介してサーボモータ14を制御し移動台16を移動する。また、位置制御系12はレーザ干渉計17が計測する移動台16の位置信号をコンピュータ11からの目標位置信号と比較し、移動台16を所定精度で停止させる。記移動台16の停止位置精度は、例えば約0.005μmである。
【0050】
マスク基板15の描画にあたっては、コンピュータ11は偏向制御系7に制御信号を送り、偏向制御系7は偏向器8に電子線1の位置情報を送り、また、電子線1のオン(ON)オフ(OFF)信号をブランキング制御系6に伝達する。ブランカー5はこれらオン(ON)オフ(OFF)信号に応じて電子線1をオン(ON)オフ(OFF)制御する。すなわち、偏向器8により電子線1をマスク基板15の所定位置に位置決めし、ブランカー5をオフ(OFF)にして偏向器8に描画信号を送り描画を開始する。
本発明によれば、このような電子線描画装置において、コンピュータ11の前段あるいはコンピュータ11の一部として、描画データ編集部20が設けられている。描画データDD1は、描画データ編集部20に入力され、図1乃至図9に関して前述したように微小図形を排除しまたはその数を低減するなどの編集が実行される。そして、このように最適な形態に編集された描画データに基づき、描画が実行される。
【0051】
本具体例によれば、電子線描画装置に描画データ編集部20を設けることによって、図8及び図9に関して前述した如く、描画装置の特性に対応させた最適な編集を実行することができる。
【0052】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
【0053】
例えば、本発明は、電子線の重ね書きを実施する「多重描画」のための描画データの編集にも同様に適用して、同様の作用効果を得ることができる。
【0054】
また、本発明は、マスクの製造のみに限定されるものではなく、半導体集積回路のウェーハ上にレジストを形成した被処理体に電子線描画を行うこともできる。
【0055】
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての電子線描画データ編集方法、生成装置、生成プログラム及び電子線露光装置は本発明の範囲に包含される。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、微小図形を含む描画データに対して、微小図形による精度への影響が最小となるようにし、マスクの精度向上を図ることができる。また、描画データ上で編集可能であるので、微小図形抑止のためにレイアウトデータを修正することによる開発遅延を防止することもできる。
【0057】
その結果として、高精度のマスクを安定的に製造でき、半導体集積回路などの先端デバイスの高性能化と開発効率の向上と低コスト化を促進でき産業上のメリットは多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる電子線描画データ編集方法を表すフローチャートである。
【図2】微小図形とそれに隣接した図形のみを抽出した場合を表す具体例である。
【図3】抽出の範囲を拡げた場合を表す模式図である。
【図4】本発明の実施形態における図形抽出プロセス(ステップS102)の内容を例示するフローチャートである。
【図5】エディタの画面上において、再分割の前後の微小図形をハイライトなどの手法により周囲の台形と区別して表示させた状態を例示する模式図である。
【図6】編集前の描画データDD1を表す。
【図7】抽出された図形を表す模式図である。
【図8】第1の編集例を表す模式図である。
【図9】第2の編集例を表す模式図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる描画データ編集装置の外観を例示する模式図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかる電子線描画装置のブロック図である。
【図12】半導体集積回路の製造工程の一部を表すフロー図である。
【図13】台形分割を例示する模式図である。
【図14】微小図形の発生を防ぐことが困難な具体例を表す模式図である。
【符号の説明】
1 電子線
2 電子銃
3 絞り
4 電子レンズ
5 ブランカ
6 ブランキング制御系
7 偏向制御系
8 偏向器
11 コンピュータ
12 位置制御系
13 モータ制御系
14 サーボモータ
15 マスク基板
16 移動台
17 レーザ干渉計
20 描画データ検証部
80 検証装置
81 記録再生装置
82 光ディスクドライブ
83 磁気記録媒体
84 光ディスク
86 磁気テープ
87 伝送媒体
DD、DD1、DD2 描画データ
EL 電子線描画装置
LD レイアウトデータ
M マスク

Claims (11)

  1. 被露光体に対して電子線を用いて描画するための描画データを編集する電子線描画データ編集方法であって、
    描画データのうちの微小図形を含む一部のデータのみを編集対象として抽出し、抽出した前記一部のデータの編集を実行し、編集した前記一部のデータをもとの描画データに反映させることを特徴とする電子線描画データ編集方法。
  2. 前記一部のデータは、前記描画データに含まれる互いに接触していない複数のパターンの少なくともいずれかに対応するデータであることを特徴とする請求項1記載の電子線描画データ編集方法。
  3. 前記一部のデータは、前記描画データに含まれる複数のパターンのうちのいずれかのパターンの一部分に対応するデータであることを特徴とする請求項1記載の電子線描画データ編集方法。
  4. 前記一部のデータの編集は、前記微小図形を含む前記パターンを分割する位置を変更することにより実施することを特徴とする請求項2または3に記載の電子線描画データ編集方法。
  5. 被露光体に対して電子線を用いて描画するための描画データを編集する電子線描画データ編集装置であって、
    描画データのうちの微小図形を含む一部のデータのみを編集対象として抽出し、抽出した前記一部のデータの編集を実行可能な状態とし、編集された前記一部のデータをもとの描画データに反映させることを特徴とする電子線描画データ編集装置。
  6. 被露光体に対して電子線を用いて描画するための描画データを編集するための電子線描画データ編集プログラムであって、
    描画データのうちの微小図形を含む一部のデータのみを編集対象として抽出するステップと、
    前記抽出した前記一部のデータに対応する図形を表示し編集可能な状態とするステップと、
    編集された前記一部のデータをもとの描画データに反映するステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする電子線描画データ編集プログラム。
  7. 前記一部のデータは、前記描画データに含まれる互いに接触していない複数のパターンの少なくともいずれかに対応するデータであることを特徴とする請求項6記載の電子線描画データ編集プログラム。
  8. 前記一部のデータは、前記描画データに含まれる複数のパターンのうちのいずれかの一部分に対応するデータであることを特徴とする請求項6記載の電子線描画データ編集プログラム。
  9. 前記表示した前記図形を、グラフィックエディタにより人手によって編集可能とさせることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1つに記載の電子線描画データ編集プログラム。
  10. 前記編集は、前記微小図形を含む前記パターンを分割する位置を変更することにより実施可能されたことを特徴とする請求項9記載の電子線描画データ編集プログラム。
  11. 被露光体に対して電子線を用いた多重描画により描画を実施可能とした電子線描画装置であって、
    描画データのうちの微小図形を含む一部のデータのみを編集対象として抽出し、抽出した前記一部のデータの編集を実行可能な状態とし、編集された前記一部のデータをもとの描画データに反映させる描画データ編集部を備えたことを特徴とする電子線描画装置。
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