JP2009058860A - 図形パターン分割方法及びその方法を用いた描画装置、フォトマスク - Google Patents
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Abstract
【課題】図形パターンの分割数を減らすことによって、描画時間を短縮し、装置に対する描画負荷を小さくできる図形パターン分割方法を提供する。
【解決手段】本発明の図形パターン分割方法は、基材上に形成される遮光膜を選択的にエッチングするレジスト層に電子ビームを照射するときの図形パターンを分割する図形パターン分割方法であって、矩形図形パターンを照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/2≦L≦r/3で規定されるLを一辺とするプロセス依存グリッド単位を規定して、図形パターンの境界内に存在し、かつ、図形パターンの境界線にかからない全てのプロセス依存グリッド単位を決定し、決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて図形パターンを分割することを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】本発明の図形パターン分割方法は、基材上に形成される遮光膜を選択的にエッチングするレジスト層に電子ビームを照射するときの図形パターンを分割する図形パターン分割方法であって、矩形図形パターンを照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/2≦L≦r/3で規定されるLを一辺とするプロセス依存グリッド単位を規定して、図形パターンの境界内に存在し、かつ、図形パターンの境界線にかからない全てのプロセス依存グリッド単位を決定し、決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて図形パターンを分割することを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、電子ビーム等を用いてフォトマスクなどの微細図形パターンの描画を行うための図形パターン分割方法及びそのような方法を用いた描画装置、フォトマスクに関する。
電子ビームなどを用いた描画装置によるパターニングは、可変形成方式が主流であるが、形成できる形状は矩形などに限られている。この理由は、電子ビームが通過する矩形開口部を有する2種類のアパーチャにより確定するためである。すなわち、アパーチャにより形成できる形状は限られており、アパーチャ組み合わせにより形成できない形状は、微小図形に分割する必要が出てくる。アパーチャ組み合わせにより形成できないパターンとしては、斜めの線を含む斜め図形を描画する場合であり、このような斜め図形は微小な矩形に分割することが行われる。
このような斜め図形を微小な矩形に分割して描画することについては、例えば、特許文献1(特開平6−20931号公報)には、描画される図形を矩形単位に分割する手段と、分割された前記矩形に対応した断面形状を有する電子ビームを発生させる手段とを具備する、いわゆる可変成形方式の電子ビーム描画装置において、斜め図形を矩形分割した結果生じる三角形を、これに内接し縦横比の異なる複数の矩形として描画データを生成し、これらをその一部が重復することを許して描画することを特徴とする電子ビーム露光方法が開示されている。
特開平6−20931号公報
従来、設計パターン(目標図形、目標パターン)に斜め図形が多い場合、斜め図形を非常に多数の微小な矩形図形に分割して、この個々の矩形図形を描画するという形となる。電子ビームによる描画は図形数によりその描画時間が決定されるので、斜め図形を多数の微小な矩形図形に分割して描画すると、描画時間が長くなり装置の描画負荷が非常に大きなものとなってしまう、という問題があった。
本発明は以上のような課題を解決するためのもので、請求項1に係る発明は、基材上に形成される遮光膜を選択的にエッチングするレジスト層に電子ビームを照射するときの図形パターンを分割する図形パターン分割方法であって、矩形図形パターンを照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/2≦L≦r/3で規定されるLを一辺とするプロセス依存グリッド単位を規定して、図形パターンの境界内に存在し、かつ、図形パターンの境界線にかからない全てのプロセス依存グリッド単位を決定し、決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて図形パターンを分割することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、基材上に形成される遮光膜を選択的にエッチングするレジスト層に電子ビームを照射するときの図形パターンを分割する図形パターン分割方法であって、
矩形図形パターンを照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/2≦L≦r/3で規定されるLを一辺とするプロセス依存グリッド単位を規定して、図形パターンの境界内に存在するか、又は、図形パターンの境界線が通るプロセス依存グリッド単位を決定し、決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて図形パターンを分割することを特徴とする。
矩形図形パターンを照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/2≦L≦r/3で規定されるLを一辺とするプロセス依存グリッド単位を規定して、図形パターンの境界内に存在するか、又は、図形パターンの境界線が通るプロセス依存グリッド単位を決定し、決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて図形パターンを分割することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、基材上に形成される遮光膜を選択的にエッチングするレジスト層に電子ビームを照射するときの図形パターンを分割する図形パターン分割方法であって、
矩形図形パターンを照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/2≦L≦r/3で規定されるLを一辺とするプロセス依存グリッド単位を規定して、図形パターンの境界内に存在し、かつ、境界線にかからない全てのプロセス依存グリッド単位と、図形パターンの境界線が通るプロセス依存グリッドと面積が等しい等価グリッドとを決定し、決定されたプロセス依存グリッド単位と等価グリッドとに基づいて図形パターンを分割することを特徴とする。
矩形図形パターンを照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/2≦L≦r/3で規定されるLを一辺とするプロセス依存グリッド単位を規定して、図形パターンの境界内に存在し、かつ、境界線にかからない全てのプロセス依存グリッド単位と、図形パターンの境界線が通るプロセス依存グリッドと面積が等しい等価グリッドとを決定し、決定されたプロセス依存グリッド単位と等価グリッドとに基づいて図形パターンを分割することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3に記載の図形パターン分割方法を用いたことを特徴とする描画装置である。
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項3に記載の図形パターン分割法を用いて描画したことを特徴とするフォトマスクである。
本発明の実施の形態に係る図形パターン分割方法及びその方法を用いた描画装置、フォトマスクによれば、図形パターンの分割数を減らすことによって、描画時間を短縮し、描画装置に対する描画負荷を小さくすることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。LSIのパターン寸法の微細化が進んだ結果、フォトマスクのパターンの作製には従来用いられてきた光露光に代わって電子ビーム露光技術が使われるようになってきている。電子ビームによる描画は、主に超微細描画を目的とした点ビーム描画方式と汎用性の高い可変成形描画方式に大別される。
本発明における描画装置は可変成形描画方式のものを想定している。図1は可変成形描画方式の電子ビーム描画装置の概略構成を模式的に示す図である。図1において、10は電子銃、11は第1アパーチャ、12は第2アパーチャ、13は第1偏向子、14は第2偏向子、20は基板をそれぞれ示している。第1アパーチャ11、第2アパーチャ12は所定の矩形状の開口部を有する絞りであり、第1偏向子13、第2偏向子14は、電子ビームに対して電磁場をかける電極板などである。
電子ビームによって描画される基板20は、ガラスなどの透明基材層と、この透明基材層上に設けられ、図形パターンを形成するためのクロム層(遮光膜を形成する層)、そしてクロム層を露光に応じて選択的にエッチングするためのレジスト層が形成されているものである。このレジスト層は電子ビームの照射工程(描画工程)の後、周知の方法によって現像されて、遮光膜であるクロム層を選択的に除去したりする。
電子銃10は電子ビーム描画装置における電子ビーム源であり、この電子銃10から基板20に向けて電子ビームが放出される。可変成形描画方式の電子ビーム描画装置では、電子ビーム軌道上の2カ所に第1アパーチャ11および第2アパーチャ12をそれぞれ設け、各アパーチャを透過したビームによって基板20上で描画を行う。各アパーチャを透過した矩形ビームの縦横のサイズは、第1アパーチャ11と第2アパーチャ12の間に設けられた第1偏向子13、第2偏向子14によって制御しており、種々の大きさの矩形ビームが成形可能である。このため、可変成型描画方式を用いた場合には、点ビーム描画方式を用いた場合に比べ、縦横の矩形パターンの組み合わせ図形は高速に描画することができる。しかし、斜めの線を含む斜め図形を描画する場合、斜め図形を細かい矩形図形に分割して描画するため、装置の描画負荷が高く、高速に描画することができなかった。なお、ここで「斜め」とは、第1アパーチャ11や第2アパーチャ12の矩形状の開口部の各辺に対して、第1アパーチャ11や第2アパーチャ12平面内で所定の角度を有することを言う。
従来の可変成形描画方式の電子ビーム描画装置では、設計パターン(目標図形、目標パターン)に斜め図形が多い場合、斜め図形を非常に多数の微小な矩形図形に分割して、この個々の矩形図形を描画する。電子ビームによる描画は図形数によりその描画時間が決定されるので、斜め図形を多くの微小な矩形図形に分割すると、描画時間が長くなり装置の描画負荷が非常に大きなものとなってしまう、という問題があった。
ところで、実際のパターニングにおいては、電子ビームによる露光の後、現像工程、エッチング工程を経て基板10上にパターン形状が得られるわけであるが、これらの工程を経ると、基板20上で得られる矩形の頂点にも角の丸み(コーナーラウンディング)が形成されてしまうこととなる。パターニング時の角の丸み(コーナーラウンディング)は、露光の後の現像工程、エッチング工程に依存するものであり、その半径はおよそ30〜90nmである。
図2は最終的に基板上に形成されるパターンの電子顕微鏡写真である。図2の電子顕微鏡(SEM)写真において、色の濃い部分がクロム層部が除去されたガラス基材層部を示しており、色の淡い部分がクロム層部を示している。また、写真中の一点鎖線で示されているPは、目標とする設計パターンを示している。写真によれば、このような設計パターンPに対して、現像・エッチング工程を経てコーナーラウンディングが形成されることが理解できる。
図2の電子顕微鏡写真によれば、現像・エッチング工程を経て、ガラス基材部上に除去されずに残ったクロム層部のコーナーラウンディングの半径(円Oの半径)は約60nmである。
さて、現像・エッチング工程を経ると、上記のような角の丸み(コーナーラウンディング)ができてしまうので、例えば、斜め図形を描画する際に、設計パターン図形をいかに微細に分割したところで、最終的なパターン形状への影響は小さい。本発明は、設計パターン図形をいかに微細に分割しても、コーナーラウンディングが形成されてしまう、ということに着目して、従来より矩形図形の分割数を減らすことによって、描画時間を短縮し、装置に対する描画負荷を小さくする。
以下、具体的に本発明における設計図形パターンの分割の方法について説明する。なお、本発明は、以下に説明する図形パターンの分割方法は電子ビームなどを用いた描画装置に用いるものである。
図3は本発明の実施の形態に係る図形パターン分割方法の概念を示す図であり、図4は本発明の実施の形態に係る図形パターン分割方法による分割例を示す図である。
図3において、Pが描画を行いたい目標図形パターン(設計パターン)であり、この図形パターンPは斜めの線を含む斜め図形である。
図3において、Pが描画を行いたい目標図形パターン(設計パターン)であり、この図形パターンPは斜めの線を含む斜め図形である。
電子ビームなどの描画装置でこの図形パターンPを描画する上では、矩形図形に分割するわけであるが、このときに本発明においては、「プロセス依存グリッド単位」という概念のグリッド単位を導入する。
通常の描画装置における最小グリッドの一辺は描画装置の性能に依存するものであり、例えば1nm程度である。最小グリッドは、第1アパーチャ11及び第2アパーチャ12で形成することができる最小の矩形図形のことを示している。
これに対して、「プロセス依存グリッド単位」は、矩形図形パターンを描画装置で照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/3≦L≦r/2で規定されるLを一辺とするグリッド単位であり、コーナーラウンディングrをおよそ30〜90nmとするならば、L=10〜45nmとなる。
図3において示す格子の一単位が、このプロセス依存グリッド単位である。本発明においては、図形パターンPの境界内に存在し、かつ、図形パターンPの境界線にかからない全てのプロセス依存グリッド単位を決定する。このようなプロセス依存グリッド単位は、図3において斜線で塗りつぶされているものが相当する。
そして、図形パターンPを分割するにあたっては、以上のようにして決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて行うようにする。図4は、決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて、図形パターンPを分割する一例を示すものであり、ここでは、点線で囲まれたR1乃至R8に示す矩形図形に分割している。本発明の描画装置においては、このR1乃至R8の矩形図形毎に電子ビームを照射するようにして目標図形パターンPの照射とする。このような簡略化した分割方法による図形パターンPの照射によっても、プロセスを経た後では、コーナーラウンディングの影響が出るために略目標図形パターンを得ることが可能となると共に、図形パターンの分割数を減らすことによって、描画時間を短縮し、装置に対する描画負荷を小さくできる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は本発明の第2の実施の形態に係る図形パターン分割方法の概念を示す図であり、図6は本発明の第2の実施の形態に係る図形パターン分割方法による分割例を示す図である。本実施形態においても「プロセス依存グリッド単位」という概念のグリッド単位を導入する。本実施形態における「プロセス依存グリッド単位」も先の第1の実施形態のものと同じものである。
図5において、Pが描画を行いたい目標図形パターン(設計パターン)であり、この図形パターンPは斜めの線を含む斜め図形である。また、図5において示す格子の一単位が、このプロセス依存グリッド単位である。
本実施形態においては、図形パターンPの境界内に存在するか、又は、図形パターンの境界線が通る全てのプロセス依存グリッド単位を決定する。このようなプロセス依存グリッド単位は、図5において斜線で塗りつぶされているものが相当する。
そして、図形パターンPを分割するにあたっては、以上のようにして決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて行うようにする。図6は、決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて、図形パターンPを分割する一例を示すものであり、ここでは、点線で囲まれたR1乃至R10に示す矩形図形に分割している。本発明の描画装置においては、このR1乃至R10の矩形図形毎に電子ビームを照射するようにして目標図形パターンPの照射とする。このような簡略化した分割方法による図形パターンPの照射によっても、プロセスを経た後では、コーナーラウンディングの影響が出るために略目標図形パターンを得ることが可能となると共に、図形パターンの分割数を減らすことによって、描画時間を短縮し、装置に対する描画負荷を小さくできる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図7は本発明の第3の実施の形態に係る図形パターン分割方法の概念を示す図であり、図8は本発明の第3の実施の形態に係る図形パターンの周縁部の分割方法の概念を示す図である。本実施形態においても「プロセス依存グリッド単位」という概念のグリッド単位を導入する。本実施形態における「プロセス依存グリッド単位」も先の第1の実施形態のものと同じものである。
図7において、Pが描画を行いたい目標図形パターン(設計パターン)であり、この図形パターンPは斜めの線を含む斜め図形である。また、図7において示す格子の一単位が、このプロセス依存グリッド単位である。
本実施形態においては、(I)図形パターンPの境界内に存在し、かつ、図形パターンPの境界線にかからない全てのプロセス依存グリッド単位を決定する。
また、(II)図形パターンPの境界線が通るプロセス依存グリッドと面積が等しい等価グリッドとを決定する。ここで「等価グリッド」は描画対象の図形パターンPの境界に対し描画装置が描画するために設定した描画パターンの境界で、図形パターンPの境界を(例えば以下に記載の方法で)近似した境界である。(II)の決定時における等価グリッドの作成の仕方は以下の通りとする。
(II−a)プロセス依存グリッドの対向する2つの辺と図形パターンPの境界線が交点を有する場合:前記交点がない辺と平行な辺をもつ等価面積の矩形領域を作成し等価グリッドとする。
(II−b)プロセス依存グリッドの相隣り合う2つの辺と図形パターンPの境界線が交点を有する場合:相隣り合う2つの辺を2辺とする等価面積の正方形を作成する(II−b−1)か、プロセス依存グリッドから相隣り合う2つの辺を2辺とする正方形を抜いた等価面積のL字形状を作成して(II−b−2)等価グリッドとする。前者(II−b−1)とするか後者(II−b−2)とするかは、着目するグリッド単位と隣接するグリッド単位との連続性が確保できるかにおうじて決定する。具体的には、前記相隣り合う2つの辺の交点が図形パターンPに含まれる場合は隣り合う2つの辺を2辺とする等価面積の正方形を作成し、前記相隣り合う2つの辺の交点が図形パターンPに含まれない場合は、該交点を含む正方形を抜いた等価面積のL字形状を作成して等価グリッドとする。隣接するグリッド単位に連続性が存在するということは、ある等価グリッドと別の等価グリッドとの間に飛び地が存在しないような状態のことをいう。
(II−a)プロセス依存グリッドの対向する2つの辺と図形パターンPの境界線が交点を有する場合:前記交点がない辺と平行な辺をもつ等価面積の矩形領域を作成し等価グリッドとする。
(II−b)プロセス依存グリッドの相隣り合う2つの辺と図形パターンPの境界線が交点を有する場合:相隣り合う2つの辺を2辺とする等価面積の正方形を作成する(II−b−1)か、プロセス依存グリッドから相隣り合う2つの辺を2辺とする正方形を抜いた等価面積のL字形状を作成して(II−b−2)等価グリッドとする。前者(II−b−1)とするか後者(II−b−2)とするかは、着目するグリッド単位と隣接するグリッド単位との連続性が確保できるかにおうじて決定する。具体的には、前記相隣り合う2つの辺の交点が図形パターンPに含まれる場合は隣り合う2つの辺を2辺とする等価面積の正方形を作成し、前記相隣り合う2つの辺の交点が図形パターンPに含まれない場合は、該交点を含む正方形を抜いた等価面積のL字形状を作成して等価グリッドとする。隣接するグリッド単位に連続性が存在するということは、ある等価グリッドと別の等価グリッドとの間に飛び地が存在しないような状態のことをいう。
また、ここで、等価面積とは、着目するグリッド単位内における図形パターンPの面積と同じ面積のことをいう。
以上のようにして決定されたプロセス依存グリッド単位及び等価グリッドは、図7において斜線で塗りつぶされているものが相当する。そして、図形パターンPを分割するにあたっては、以上のようにして決定されたプロセス依存グリッド単位及び等価グリッドに基づいて行うようにする。
上記の「等価グリッド」の考え方により詳しく説明する。図8は図7の一部を拡大したものであり、図8においてCMP1乃至CMP6として点線で囲まれているのが等価グリッドである。図8においては、プロセス依存グリッドの左隅には、プロセス依存グリッドを指定するためのGRID(X,Y)の記載を付加している。
等価グリッドCMP1の面積は、GRID(2,1)における設計パターンP内の領域の面積と等しくなるように設定される。ここで、GRID(2,1)は相隣り合う2辺と図形パターンPが境界線を有しているので、(II−b)のパターンとなる。また、隣接するグリッド単位GRID(1,1)やGRID(2,2)との連続性を保つために、(II−b−1)によって等価グリッドが作成されている。
等価グリッドCMP2の面積は、GRID(2,2)における設計パターンP内の領域の面積と等しくなるように設定される。ここで、GRID(2,2)では対向する2つの辺と図形パターンPの境界線が交点を有する場合であるので(II−a)によって等価グリッドCMP2が作成される。
等価グリッドCMP3の面積は、GRID(2,3)における設計パターンP内の領域の面積と等しくなるように設定される。ここで、GRID(2,3)は相隣り合う2辺と図形パターンPが境界線を有しているので、(II−b)のパターンとなる。また、隣接するグリッド単位GRID(2,3)やGRID(3,3)との連続性を保つために、(II−b−2)によって等価グリッドが作成されている。
等価グリッドCMP4の面積は、GRID(3,3)における設計パターンP内の領域の面積と等しくなるように設定される。ここで、GRID(3,3)は相隣り合う2辺と図形パターンPが境界線を有しているので、(II−b)のパターンとなる。また、隣接するグリッド単位GRID(2,3)やGRID(3,4)との連続性を保つために、(II−b−1)によって等価グリッドが作成されている。
等価グリッドCMP5の面積は、GRID(3,4)における設計パターンP内の領域の面積と等しくなるように設定される。ここで、GRID(3,4)では対向する2つの辺と図形パターンPの境界線が交点を有する場合であるので(II−a)によって等価グリッドCMP2が作成される。
等価グリッドCMP6の面積は、GRID(3,5)における設計パターンP内の領域の面積と等しくなるように設定される。ここで、GRID(3,5)は相隣り合う2辺と図形パターンPが境界線を有しているので、(II−b)のパターンとなる。また、隣接するグリッド単位GRID(3,4)やGRID(2,5)との連続性を保つために、(II−b−1)によって等価グリッドが作成されている。
第3の実施形態に係る分割方法は、第1、第2のものに比べると、やや複雑なものであるが、従来の分割方法に比べると、簡略化されたものであるといえる。この第3実施形態のような分割方法による図形パターンPの照射によっても、プロセスを経た後では、コーナーラウンディングの影響が出るために略目標図形パターンを得ることが可能となると共に、図形パターンの分割数を減らすことによって、描画時間を短縮し、装置に対する描画負荷を小さくできる。
次に、従来の図形パターン分割方法と本発明の図形パターン分割方法の比較について説明する。図9は従来の図形パターン分割方法によって図形パターンを分割した例を示す図であり、図10は本発明の第1の実施の形態に係る図形パターン分割方法によって図形パターンを分割した例を示す図である。
図9(A)に示す図形パターンが斜め線を含む目標図形パターンである。これに対して、従来の図形パターン分割方法で矩形図形に分割した様子を図9(B)に示す。ここで、描画装置における最小グリッドは1.25nmとしている。また図9(B)のA1に示す領域を拡大したものが図9(C)であり、図9(C)のA2に示す領域を拡大したものが図(D)である。図9に示す従来の図形パターン分割方法で矩形図形に分割した場合には、矩形図形の総数は707となり、図形パターン中の最小の段差S1は1.25nmとなる。
次に、本発明の図形パターンの分割について説明する。図10(A)に示す図形パターンが斜め線を含む目標図形パターンである。これに対して、従来の図形パターン分割方法で矩形図形に分割した様子を図10(B)に示す。ここで、コーナーラウンディングrは60nmとし、プロセス依存グリッドの一辺Lは、コーナーラウンディングrの1/2の30nmとしている。
また図10(B)のB1に示す領域を拡大したものが図10(C)である。図10に示す従来の図形パターン分割方法で矩形図形に分割した場合には、矩形図形の総数は25となり、図形パターン中の最小の段差S1は30nmとなる。
このように、本発明の図形パターン分割方法によれば、矩形図形の総数を大幅に減少させることができ、描画時間を短縮し、描画装置に対する描画負荷を小さくすることが可能となる。
10・・・電子銃、11・・・第1アパーチャ、12・・・第2アパーチャ、13・・・第1偏向子、14・・・第2偏向子、20・・・基板
Claims (5)
- 基材上に形成される遮光膜を選択的にエッチングするレジスト層に電子ビームを照射するときの図形パターンを分割する図形パターン分割方法であって、
矩形図形パターンを照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/2≦L≦r/3で規定されるLを一辺とするプロセス依存グリッド単位を規定して、
図形パターンの境界内に存在し、かつ、図形パターンの境界線にかからない全てのプロセス依存グリッド単位を決定し、決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて図形パターンを分割することを特徴とする図形パターン分割方法。 - 基材上に形成される遮光膜を選択的にエッチングするレジスト層に電子ビームを照射するときの図形パターンを分割する図形パターン分割方法であって、
矩形図形パターンを照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/2≦L≦r/3で規定されるLを一辺とするプロセス依存グリッド単位を規定して、
図形パターンの境界内に存在するか、又は、図形パターンの境界線が通るプロセス依存グリッド単位を決定し、決定されたプロセス依存グリッド単位に基づいて図形パターンを分割することを特徴とする図形パターン分割方法。 - 基材上に形成される遮光膜を選択的にエッチングするレジスト層に電子ビームを照射するときの図形パターンを分割する図形パターン分割方法であって、
矩形図形パターンを照射してこれを現像しエッチングを行ったときの頂点の部分に形成されるコーナーラウンディングの半径をrとするとき、r/2≦L≦r/3で規定されるLを一辺とするプロセス依存グリッド単位を規定して、
図形パターンの境界内に存在し、かつ、境界線にかからない全てのプロセス依存グリッド単位と、
図形パターンの境界線が通るプロセス依存グリッドと面積が等しい等価グリッドとを決定し、決定されたプロセス依存グリッド単位と等価グリッドとに基づいて図形パターンを分割することを特徴とする図形パターン分割方法。 - 請求項1乃至請求項3に記載の図形パターン分割方法を用いたことを特徴とする描画装置。
- 請求項1乃至請求項3に記載の図形パターン分割法を用いて描画したことを特徴とするフォトマスク。
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2007
- 2007-09-03 JP JP2007227455A patent/JP2009058860A/ja active Pending
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