図1は、本発明の実施の一形態の注文管理装置16を含む注文管理システム11を簡略化して示すブロック図である。図2は、注文管理システム11の各部分の配置を説明するための図である。本実施の形態の注文管理システム11は、たとえばレストランおよび居酒屋などの飲食店で用いられ、特に、料理がテーブルに配膳されるようなテーブルサービス形式の飲食店で好適に用いられる。
本実施の形態においては、テーブルサービス形式の飲食店に、注文管理システム11を適用した一例を示す。この飲食店は、調理が行われる厨房12と、料理を盛り付けた食器26を一時的に載置するための配膳カウンター13と、複数のテーブルが設置された客席14とを含む。前記複数のテーブルには、相互に異なるテーブル番号がそれぞれ割り当てられている。
注文管理システム11は、注文管理装置16と、入力装置17と、表示装置18と、注文端末19と、キッチン出力装置20と、情報書込装置21と、第1情報読取装置22と、配膳情報表示装置23と、読取手段である第2情報読取装置24と、注文物情報記録媒体であるタグ25とを含む。
キッチン出力装置20および情報書込装置21は、厨房12に配置される。第1情報読取装置22および配膳情報表示装置23は、配膳カウンター13に配置される。第2情報読取装置24は、客席14に配置される。注文管理装置16、入力装置17および表示装置18は、飲食店内の厨房12、配膳カウンター13および客席14を除く残余の場所に配置される。注文端末19は、飲食店の店員が携帯する。タグ25は、料理を盛り付ける食器26に設けられ、厨房12、配膳カウンター13および客席14にわたって食器26とともに移動される。
図3は、食器26に設けられるタグ25を示す斜視図である。図4は、タグ25を示す正面図である。このタグ25は、注文物情報を書き込みおよび読み取り可能である。注文物情報とは、食器26に盛り付ける料理に関連する情報である。本実施の形態においては、料理が注文物に相当する。
タグ25としては、バッテリーを有していない、いわゆるRFID(Radio Frequency
Identification)タグ25のような、食器26に対して小形のものが用いられる。このタグ25は、信号を送受信するためのアンテナ31と、注文物情報を記憶するためのRFIDチップ32とを有する。ただしタグ25は、防水加工された集積回路(Integrated
Circuit、略称IC)チップであって、通信機能を有し、メモリを装備したICチップなどによって実現されてもよい。
タグ25には、RFID読取/書込装置33によって注文物情報が書き込まれる。またタグ25からは、RFID読取/書込装置33によって注文物情報が読み取られる。RFID読取/書込装置33は、前記情報書込装置21、第1情報読取装置22および第2情報読取装置24に相当する。
再び図1を参照して、注文管理装置16は、制御部36と、分析部37と、時計部38と、通信部39と、記憶部40とを含む。この注文管理装置16は、POS(Point Of
Sales)端末装置およびサーバコンピュータなどの情報処理装置によって実現される。
制御部36は、注文管理装置16の前記各部分36〜40のうち、制御部36を除く残余の各部分37〜40を制御する。分析部37は、受注側である飲食店の店員の対応を判断するための注文管理支援情報を生成する(後述の図8参照)。時計部38は、時刻情報を生成する。通信部39は、キッチン出力装置20、情報書込装置21、第1情報読取装置22、配膳情報表示装置23、第2情報読取装置24および注文端末19に対して、注文管理装置16が通信を行うためのものである。このような通信部39による通信を行うために、前記各装置20〜24および注文端末19は、注文管理装置16に対して有線で接続されてもよく、無線で接続されてもよい。記憶部40は、管理データ41(後述の図5参照)およびコース料理基本データ42(後述の図6参照)などを記憶するとともに、各種プログラムが動作する際のワークエリアとしても利用される。この記憶部40は、リードオンリメモリ(Read Only Memory、略称ROM)およびランダムアクセスメモリ(
Random Access Memory、略称RAM)などの記憶装置によって実現される。
入力装置17は注文管理装置16に接続される。この入力装置17によって、注文物である料理の注文時に、その注文に関連する注文関連情報が、注文管理装置16に入力される。前記注文関連情報は、後述する、料理名またはコース名に関する情報と、テーブル番号に関する情報と、個人注文情報とを含む。入力装置17は、キーボードおよびタッチパネルなどによって実現される。
表示装置18は注文管理装置16に接続される。この表示装置18によって、注文関連情報に基づく画面および客席14の状況を表す画面70(後述の図18参照)などが表示される。表示装置18は、陰極線管(Cathode Ray Tube、略称CRT)ディスプレイ装置および液晶表示装置(Liquid Crystal Display、略称LCD)などによって実現される。
注文端末19は、携帯形の端末であって、飲食店の店員である配膳員が携帯する。この注文端末19は、入力部19aおよび表示部19bを有する。入力部19aによって、注文関連情報が注文管理装置16に入力される。表示部19bによって、注文関連情報に基づく画面および客席14の状況を表す画面70などが表示される。
キッチン出力装置20は、注文管理装置16から転送される情報を取得して、この情報を出力する。キッチン出力装置20は、CRTディスプレイ装置などの表示装置によって実現される。このキッチン出力装置20は、キッチンプリンタなどの印字装置によって実現されてもよい。
情報書込装置21は、注文管理装置16から転送される情報を取得して、この情報に基づいて、タグ25に注文物情報を書き込む。情報書込装置21は、飲食店の店員である調理員の操作によって、食器26に盛り付けた料理に対応する注文物情報をタグ25に書き込むことができる。情報書込装置21は、タグ25に注文物情報を書き込んだとき、その注文物情報を注文管理装置16に与える。
第1情報読取装置22は、タグ25から注文物情報を読み取る。第1情報読取装置22は、予め定める第1時間間隔W1で、配膳カウンター13上に読取信号を送出し、配膳カウンター13に載置された食器26のタグ25からの応答信号を受信する。これによって前記予め定める第1時間間隔W1毎に、配膳カウンター13に食器26が載置されているか否かを判定することができる。ただし第1情報読取装置22は、たとえば店員である配膳員の操作によって読取信号を送出してもよい。第1情報読取装置22は、タグ25から注文物情報を読み取ったとき、その注文物情報を注文管理装置16に与える。
配膳情報表示装置23は、第1情報読取装置22によって読み取られた注文物情報を取得し、この注文物情報に基づいて配膳準備完了情報を表示する。これによって配膳情報表示装置23は、配膳すべき料理が配膳カウンター13に載置されていることを報知することができる。前記配膳準備完了情報は、テーブル番号K1および料理名M1を含む。
第2情報読取装置24は、客席14の各テーブルにそれぞれ設置される。客席14の各テーブルは、注文物である料理を提供する所定の提供場所に相当する。第2情報読取装置24は、タグ25から注文物情報を読み取る。第2情報読取装置24は、予め定める第2時間間隔W2で、テーブルに対して読取信号を送出し、テーブルに載置された食器26のタグ25からの応答信号を受信する。これによって前記予め定める第2時間間隔W2毎に、テーブルに食器26が載置されているか否かを判定することができる。ただし第2情報読取装置24は、たとえば配膳員の操作によって読取信号を送出してもよい。
この第2情報読取装置24は、食器26が引き下げられたとき、引き下げられた旨の情報を、注文管理装置16に与える。詳細に述べると、第2情報読取装置24は、食器26のタグ25からの応答信号を一旦、受信した後、前記タグ25からの応答信号を、所定時間、継続して受信できなかったとき、前記食器26が引き下げられたと判断し、前記食器26が引き下げられた旨の情報を、注文管理装置16に与える。
逆に言えば、第2情報読取装置24は、食器26のタグ25からの応答信号を一旦、受信した後、前記タグ25からの応答信号を受信することができなくなっても、この受信することができなくなったときから前記所定時間内に再度、前記タグ25からの応答信号を受信することができれば、前記食器26が引き下げられた旨の情報を、注文管理装置16に与えない。したがって食器26が引き下げられていないにも拘わらず、第2情報読取装置24が前記食器26のタグ25からの応答信号を一時的に受信することができなくなった場合に、前記食器26が引き下げられた旨の情報が、第2情報読取装置24から注文管理装置16に与えられてしまうという不具合を防止することができる。前記食器26のタグ25からの応答信号は、たとえば客が食器26の料理を食する際に前記食器26を手で一時的に持ち上げたときに、第2情報読取装置24によって受信されなくなる場合がある。
図5は、記憶部40のメモリに記憶される管理データ41のフォーマットを示す図である。管理データ41は、注文情報46、テーブル情報47、時刻情報48および個人注文情報49を含む。管理データ41は、各単品料理毎に生成される。
管理データ41は、「注文テーブルNo.」記憶領域51、「注文情報(コース料理)」記憶領域52、「注文情報(単品料理)」記憶領域53、「個人注文情報」記憶領域54、「注文時刻」記憶領域55、「調理受付時刻」記憶領域56、「調理完了時刻」記憶領域57、「配膳時刻」記憶領域58および「引き下げ時刻」記憶領域59を有する。「注文テーブルNo.」記憶領域51に書き込まれる情報が、テーブル情報47である。「注文情報(コース料理)」記憶領域52および「注文情報(単品料理)」記憶領域53に書き込まれる情報が、注文情報46である。「個人注文情報」記憶領域54に書き込まれる情報が個人注文情報49である。「注文時刻」記憶領域55、「調理受付時刻」記憶領域56、「調理完了時刻」記憶領域57、「配膳時刻」記憶領域58および「引き下げ時刻」記憶領域59に書き込まれる情報が、時刻情報48である。
「注文テーブルNo.」記憶領域51には、注文があった注文テーブルのテーブル番号に関する情報が書き込まれる。「注文情報(コース料理)」記憶領域52には、コース料理が注文されたときは、注文されたコース料理のコース名に関する情報が書き込まれ、単品料理が注文されたときは、「null」が書き込まれる。これによってコース料理の注文と単品料理の注文とを識別することができ、たとえば後述の各種統計プログラムを実行して管理データ41を分析する際に、コース料理の注文および単品料理の注文を個別に分析することが可能となる。「注文情報(単品料理)」記憶領域53には、料理名または料理番号に関する情報が書き込まれる。「個人注文情報」記憶領域54には、注文形式に関する情報である個人注文情報が書き込まれる。この個人注文情報は、注文テーブルの各客毎に個別に注文する形式である個人注文および注文テーブルの全客でまとめて注文する形式であるグループ注文のいずれであるかを示す情報である。「個人注文情報」記憶領域54には、個人注文の場合は、「null」が書き込まれる。個人注文情報は、さらにコース料理の注文であるコース料理注文を示す情報を含んでもよい。
「注文時刻」記憶領域55には、注文管理装置16が注文関連情報を取得したときの時刻である注文時刻に関する情報が書き込まれる。「調理受付時刻」記憶領域56には、注文管理装置16から転送された情報をキッチン出力装置20が取得したときの時刻である調理受付時刻に関する情報が書き込まれる。「調理完了時刻」記憶領域57には、情報書込装置21によってタグ25に注文物情報を書き込んだときの時刻である調理完了時刻に関する情報が書き込まれる。
「配膳時刻」記憶領域58には、第2情報読取装置24によってタグ25から注文物情報を最初に読み取ったときの時刻である配膳時刻に関する情報が書き込まれる。「引き下げ時刻」記憶領域59には、第2情報読取装置24から注文管理装置16に、前記食器26が引き下げられた旨の情報が与えられたときの時刻である引き下げ時刻に関する情報が書き込まれる。配膳時刻に関する情報および引き下げ時刻に関する情報は、第2情報読取装置24によるタグ25からの注文物情報の読み取りに関連する時刻を示す時刻情報に相当する。
本実施の形態では、管理データ41は「注文情報(コース料理)」記憶領域52を有するが、管理データ41の分析などの際にコース料理の注文と単品料理の注文とを識別する必要がない場合は、管理データ41は「注文情報(コース料理)」記憶領域52を有していなくてもよい。
図6は、コース料理基本データ42を示す図である。コース料理基本データ42では、コース名に関する情報61と、料理名に関する情報62と、料理番号に関する情報63と、基本食事時間に関する情報64とが相互に関連付けられている。
本実施の形態においては、コース名は、予め定める複数の単品料理から成る各コース料理毎に付される。また料理名は、各単品料理毎に付される。各料理番号は、各料理名に対応する。これらの各料理番号は、各料理名を簡略化して表すものである。各基本食事時間は、各単品料理毎に予め設定される。
コース料理基本データ42では、各コース料理のコース名に関する情報61と、各コース料理に含まれる各単品料理の各料理名に関する情報62とが相互に関連付けられる。しかも各コース料理において、料理名に関する情報62は、調理すべき順序に配列されている。さらに各単品料理の料理名に関する情報62は、これらの各単品料理の料理番号に関する情報63および基本食事時間に関する情報64に対応付けられている。料理番号に関する情報63は、データ処理を簡単にするために用いられる。
コース料理には、一例として、第1〜第4コース料理C1〜C4がある。また第1〜第4コース料理C1〜C4に含まれる単品料理には、一例として、「スープ」、「グリーンサラダ」、「ハンバーグ」、「コーヒー」、「アイスクリーム」および「ステーキ」(以下、料理A〜F)があり、これらの各単品料理には、各料理番号「A」〜「F」がそれぞれ対応付けられ、さらに各基本食事時間「a」〜「f」がそれぞれ対応付けられている。
コース料理基本データ42は、一例として、第1コース料理C1が料理A〜Dから成り、第2コース料理C2が料理A〜C,Eから成り、第3コース料理C3が料理A,B,F,Dから成り、第4コース料理C3が、料理A〜Cから成ると設定されている。
図7は、キッチン出力装置20に表示される画面66の一例を示す図である。キッチン出力装置20に表示される画面66は、順番を示す番号を表示する表示領域と、料理名を表示する表示領域と、テーブル番号を表示する表示領域と、調理受付時刻を表示する表示領域とを有する。
キッチン出力装置20に表示される画面66では、料理名が調理すべき順序に配列されている。さらに各料理名には、各単品料理の調理の順番を示す番号と、各単品料理の注文があった注文テーブルのテーブル番号と、各単品料理の調理受付時刻とがそれぞれ対応付けられている。このような画面66がキッチン出力装置20に表示されることによって、飲食店の店員である調理員が、調理順を容易に把握することができる。
図8は、分析プログラムを示す図である。この分析プログラムは、前記分析部37に格納される。分析プログラムは、記憶部40に記憶されている管理データ41を分析するプログラムである。分析プログラムは、食事時間計算プログラム、食事時間比較判定プログラム、調理開始時刻変更プログラム、引き下げ料理数/注文料理数計算プログラム、再注文判定プログラム、テーブル番号検索プログラムおよび各種統計プログラムを含む。
食事時間計算プログラム、食事時間比較判定プログラムおよび調理開始時刻変更プログラムは、たとえばコース料理が注文されたときに、最初に配膳された料理を食するのに要した食事時間に応じて、後に配膳される料理の調理開始時刻を調整するためのプログラムである。前記調理開始時刻は、調理受付時刻に相当し、キッチン出力装置20には、調理受付時刻として、調理開始時刻が出力される。この調理開始時刻に関する情報は、注文管理支援情報に含まれる。
食事時間計算プログラムは、食事時間を計算するためのプログラムである。食事時間は、配膳時刻から引き下げ時刻までの時間に相当する。食事時間計算プログラムは、最初に配膳された料理について、引き下げ時刻から配膳時刻を減じることによって、食事時間を計算する。
食事時間比較判定プログラムは、最初に配膳された料理について、食事時間計算プログラムによって計算された食事時間と、基本食事時間とを比較し、さらに比較結果に基づいて、調理開始時刻の変更が必要であるか否かを判定する。食事時間比較判定プログラムは、前記食事時間と基本食事時間との差が予め定める第1時間W11を超えるとき、後に配膳される料理の調理開始時刻の変更が必要であると判定し、前記食事時間と基本食事時間との差が前記予め定める第1時間W11以下であるとき、後に配膳される料理の調理開始時刻の変更が不要であると判定する。
調理開始時刻変更プログラムは、食事時間比較判定プログラムによって調理開始時刻の変更が必要であると判定されたときに実行される。この調理開始時刻変更プログラムは、前記食事時間および基本食事時間に基づいて、調理開始時刻を変更する。調理開始時刻変更プログラムは、たとえば前記食事時間が基本食事時間よりも短いとき、前記食事時間と基本食事時間との差の時間だけ、後に配膳される料理の調理開始時刻を早くする。一方、たとえば前記食事時間が基本食事時間よりも長いとき、前記食事時間と基本食事時間との差の時間だけ、後に配膳される料理の調理開始時刻を遅くする。
引き下げ料理数/注文料理数計算プログラムおよび再注文判定プログラムは、注文形式がグループ注文であるときに、再注文が必要か否かを判定し、再注文が必要であると判定すると、再注文を受けに行くように催促する情報を生成するためのプログラムである。この再注文を受けに行くように催促する情報は、注文管理支援情報に含まれる。
引き下げ料理数/注文料理数計算プログラムは、注文料理数に対する引き下げ料理数を計算する。注文料理数は、注文された単品料理の個数である。引き下げ料理数は、引き下げられた単品料理の個数である。引き下げ料理数/注文料理数計算プログラムは、引き下げ料理数を注文料理数で除した除算値を計算する。
再注文判定プログラムは、前記引き下げ料理数/注文料理数計算プログラムによって計算された除算値に基づいて、再注文が必要であるか否かを判定する。この再注文判定プログラムは、前記除算値が所定の値を超えるとき、再注文が必要であると判定し、再注文を受けに行くように催促する情報を生成する。また再注文判定プログラムは、前記除算値が前記所定の値以下であるとき、再注文が不要であると判定する。
テーブル番号検索プログラムは、テーブル番号を用いて、記憶部40から各テーブル毎の情報を取得し、この取得した情報に基づいて、客席14の状況を示す情報を生成するためのプログラムである。この客席14の状況を示す情報は、所定の提供場所の状況を示す情報に相当する。客席14の状況を示す情報は、注文管理支援情報に含まれる。
各種統計プログラムは、管理データ41を統計的に分析するためのプログラムである。この各種統計プログラムは、たとえば各単品料理毎に、調理に要した時間などの統計を取る。このような各種統計プログラムを実行して、管理データ41を分析することによって、たとえばコース料理の配膳間隔を改善したり、店員の配置を改善したりするための分析結果を得ることができる。このような分析結果に基づいて、サービスの向上を図ることができる。
図9は、単品料理が注文されたときの注文発生から終了までの流れを段階的に示すフローチャートである。飲食店の店員が客から単品料理の注文を受けると、ステップS1からステップS2に移行する。
ステップS2では、店員が、客の注文に従って、入力装置17または注文端末19を操作し、入力装置17または注文端末19によって、注文に関連する注文関連情報が注文管理装置16に入力される。これによって注文管理装置16は注文関連情報を取得する。この注文関連情報は、テーブル番号K1、料理名M1および個人注文情報P1を含む。
次にステップS3では、制御部36は、前記注文関連情報を、記憶部40の所定のメモリに書き込む。このとき制御部36は、時計部38によって生成される時刻情報を取得し、この時刻情報を注文時刻T1として前記所定のメモリに書き込む。
次にステップS4では、注文管理装置16は、前記所定のメモリに記憶されている注文関連情報および注文時刻T1を、厨房12のキッチン出力装置20に転送する。次にステップS5では、厨房12のキッチン出力装置20は、注文関連情報および注文時刻T1を取得する。このとき制御部36は、時計部38によって生成される時刻情報を取得し、この時刻情報を調理受付時刻T2として前記所定のメモリに書き込む。調理受付時刻T2は、厨房12での情報の取得時刻T2に相当する。
この後、ステップS6では、キッチン出力装置20によって、調理すべき料理の優先度が判るように、注文関連情報などが出力される。優先度は、注文時刻T1に基づく。キッチン出力装置20には、前述の図7に示されるような画面66が表示される。これによって店員である調理員に対して、調理すべき料理を調理順に報知することができる。
次にステップS7では、調理員が調理順の一番優先度の高い料理を確認し、この一番優先度の高い料理について、厨房12で調理を行う。図9のフローチャートでは、前記ステップS2で取得した注文関連情報に対応する料理の優先度が一番高いとする。調理員が、料理を食器26に盛り付けると、ステップS8では、調理員が情報書込装置21を操作し、この情報書込装置21によって、料理を盛り付けた食器26に設けられるタグ25に、注文物情報を書き込む。この注文物情報は、テーブル番号K1および料理名M1を含む。以下、タグ25に書き込まれた注文物情報を、食器の情報と記載することがある。次にステップS9では、制御部36は、時計部38によって生成される時刻情報を取得し、この時刻情報を調理完了時刻T3として前記所定のメモリに書き込む。
次にステップS10では、調理員が、料理を盛り付けた食器26を配膳カウンター13へ置く。こうして料理を盛り付けた食器26が配膳カウンター13に載置されると、ステップS11では、第1情報読取装置22によって、食器の情報を読み取る。すなわち第1情報読取装置22によって、食器26に設けられるタグ25から注文物情報であるテーブル番号K1および料理名M1を読み取る。次にステップS12では、配膳情報表示装置23によって、前記ステップS11で読み取ったテーブル番号K1および料理名M1を表示する。これによって前記テーブル番号K1および料理名M1を報知することができる。ただし注文端末19の表示部19bによって、前記テーブル番号K1および料理名M1を表示してもよい。
次にステップS13では、店員が客席14に料理を運ぶ。次にステップS14では、第2情報読取装置24によって、食器の情報を読み取る。すなわち第2情報読取装置24によって、食器26に設けられるタグ25から注文物情報であるテーブル番号K1および料理名M1を読み取る。次にステップS15では、第2情報読取装置24によって、前記ステップS14で読み取ったテーブル番号K1と、客席14のテーブルのテーブル番号とが一致するか否かが判定される。
前記ステップS14で読み取ったテーブル番号K1と、客席14のテーブルのテーブル番号とが一致するときは、ステップS16に移行する。前記ステップS14で読み取ったテーブル番号K1と、客席14のテーブルのテーブル番号とが一致していないときは、ステップS10に戻る。
ステップS16では、店員が料理を配膳する。次にステップS17では、制御部36は、時計部38によって生成される時刻情報を取得し、この時刻情報を配膳時刻T4として前記所定のメモリに書き込む。
次にステップS18で、客が食事をし、ステップS19で、客が食事を終了する。次にステップS20では、店員によって食器26が引き下げられる。続くステップS21では、制御部36は、時計部38によって生成される時刻情報を取得し、この時刻情報を引き下げ時刻T5として前記所定のメモリに書き込む。
詳細に述べると、前記ステップS17で、制御部36によって、配膳時刻T4が所定のメモリに書き込まれた後、第2情報読取装置24が、食器26のタグ25からの応答信号を、所定時間、継続して受信できなかったとき、この第2情報読取装置24は、前記食器26が引き下げられた旨の情報を、注文管理装置16に与える。前記食器26が引き下げられた旨の情報が注文管理装置16に与えられると、前記ステップS21に移行する。この後、ステップS22に移行して終了する。
図10は、図9のステップS10〜S12における注文管理システム11の動作を説明するためのフローチャートである。ステップa1で注文管理システム11の動作が開始されると、続くステップa2では、注文管理装置16からの指令に基づいて、第1情報読取装置22から読取信号が送出される。
次のステップa3では、注文管理装置16によって、前記読取信号に対するタグ25からの応答信号があるか否かが判断される。すなわち注文管理装置16は、前記読取信号に対するタグ25からの応答信号が、第1情報読取装置22によって受信されたか否かを判断する。
このステップa3で、応答信号がないと判断されると、続くステップa4で、注文管理装置16は、第1時間間隔W1、待機し、ステップa2に戻る。前記ステップa3で、応答信号があると判断されると、すなわち第1情報読取装置22によって食器の情報が読み取られると、続くステップa5で、配膳情報表示装置23によって、前記応答信号に基づく配膳準備完了情報が報知され、ステップa2に戻る。
図11は、図9のステップS14〜S17における注文管理システム11の動作を説明するためのフローチャートである。この図11では、説明の便宜上、前記図9のステップS15に対応する段階を省略している。ステップb1で注文管理システム11の動作が開始されると、続くステップb2では、注文管理装置16からの指令に基づいて、第2情報読取装置24から読取信号が送出される。
次のステップb3では、注文管理装置16によって、前記読取信号に対するタグ25からの応答信号があるか否かが判断される。すなわち注文管理装置16は、前記読取信号に対するタグ25からの応答信号が、第2情報読取装置24によって受信されたか否かを判断する。
このステップb3で、応答信号がないと判断されると、続くステップb4で、注文管理装置16は、第2時間間隔W2、待機し、ステップb2に戻る。前記ステップb3で、応答信号があると判断されると、すなわち第2情報読取装置24によって食器の情報が読み取られると、続くステップb5で、制御部36は、時計部38から時刻情報を取得する。次のステップb6で、制御部36は、時計部38から取得した前記時刻情報を、配膳時刻T4として前記所定のメモリに書き込み、ステップb2に戻る。
図12は、コース料理が注文されたときの注文の発生から終了までの流れを段階的に示すフローチャートである。飲食店の店員が客からコース料理の注文を受けると、ステップS31からステップS32に移行する。
ステップS32では、店員が、客の注文に従って、入力装置17または注文端末19によって、注文関連情報を注文管理装置16に入力する。これによって注文管理装置16は注文関連情報を取得する。この注文関連情報は、テーブル番号K1、コース名M2および個人注文情報P1を含む。
次にステップS33では、前記注文関連情報を、記憶部40の所定のメモリに書き込む。このとき制御部36は、時計部38によって生成される時刻情報を取得し、この時刻情報を注文時刻T1として前記所定のメモリに書き込む。
次にステップS34では、制御部36によって、記憶部40に記憶されるコース料理基本データ42からコース名M2のコース料理に関する情報を取得する。次にステップS35では、前記ステップS34で取得した情報に基づいて、コース料理を各料理名毎に分解し、各料理名毎の情報を生成する。このとき各料理名毎の調理受付時刻を、基本食事時間に基づいて生成する。次にステップS36では、各料理毎名の情報を、所定のメモリに記憶する。
次に前述の図9のステップS4に移行する。コース料理が注文された場合、ステップS4では、注文管理装置16は、前記所定のメモリに記憶されている注文関連情報および調理受付時刻を、厨房12のキッチン出力装置20に転送する。このようにコース料理が注文された場合は、注文時刻T1に代えて、調理受付時刻が転送される。またステップS5では、厨房12のキッチン出力装置20は、注文関連情報および調理受付時刻を取得する。このとき制御部36は、時計部38によって生成される時刻情報を取得し、この時刻情報を新たな調理受付時刻として前記所定のメモリに書き込む。
本実施の形態では、コース料理が注文された場合、ステップS5で、制御部36は、時計部38によって生成される時刻情報を、新たな調理受付時刻として前記所定のメモリに書き込むが、前記時刻情報は、必ずしも、新たな調理受付時刻として前記所定のメモリに書き込まれる必要はない。
図13は、所定のメモリの記憶内容の遷移を一例として示す図である。この図13では、単品料理が注文された場合と、コース料理が注文された場合とにおける前記所定のメモリの記憶内容の遷移を示す。図13では、「注文情報(コース料理)」記憶領域52を省略しているところがある。
料理名M1の単品料理が注文され、注文関連情報が入力されたとき、前記所定のメモリには、テーブル番号K1、料理名M1、個人注文情報P1および注文時刻T1が記憶される。次に、キッチン出力装置20が注文関連情報などを取得したとき、前記所定のメモリには、さらに調理受付時刻T2が記憶される。次に、情報書込装置21によってタグ25に注文物情報を書き込んだとき、前記所定のメモリには、さらに調理完了時刻T3が記憶される。次に、第2情報読取装置24によってタグ25から注文物情報を最初に読み取ったとき、前記所定のメモリには、さらに配膳時刻T4が記憶される。最後に、第2情報読取装置24から注文管理装置16に、前記食器26が引き下げられた旨の情報が与えられたとき、前記所定のメモリには、さらに引き下げ時刻T5が記憶される。
一方、コース名M2のコース料理が注文され、注文関連情報が入力されたとき、前記所定のメモリには、テーブル番号K1、コース名M2、個人注文情報P1および注文時刻T1が記憶される。コース料理が注文された場合は、注文関連情報などをキッチン出力装置20に転送する前に、コース料理基本データ42に基づいて、コース料理の内容が展開され、さらに各料理名毎に分解され、この各料理名毎の情報が前記所定のメモリに記憶される。このとき、たとえばコース名M2のコース料理に含まれる料理名M2−1の単品料理については、前記所定のメモリには、さらに、調理受付時刻T2−1が記憶される。
料理名M2−1の単品料理については、次に、情報書込装置21によってタグ25に注文物情報を書き込んだとき、前記所定のメモリには、さらに調理完了時刻T3が記憶される。次に、第2情報読取装置24によってタグ25から注文物情報を最初に読み取ったとき、前記所定のメモリには、さらに配膳時刻T4−1が記憶される。最後に、第2情報読取装置24から注文管理装置16に、前記食器26が引き下げられた旨の情報が与えられたとき、前記所定のメモリには、さらに引き下げ時刻T5−1が記憶される。
図14は、コース料理を、単品料理にメモリ上に展開した例を具体的に示す図である。図15は、単品料理の情報を示す図である。単品料理が注文された場合と、コース料理が注文された場合とにおいて、注文関連情報が入力されたときの記憶内容の構成は、同様である。
コース料理が注文された場合は、注文関連情報などをキッチン出力装置20に転送する前に、コース料理基本データ42に基づいて、コース料理の内容が展開される。たとえば第1コース料理C1が注文された場合、第1コース料理C1は、各料理名A〜Dに展開され、さらに各料理名A〜D毎に分解される。
コース料理の内容を各料理名毎に分解する際には、コース料理として注文を受けた時刻を、コース料理の調理順の先頭の料理名の情報の調理受付時刻とし、以下、各料理名の情報の調理受付時刻を、基本食事時間に基づいて求める。
具体的には、2番目の料理Bの調理受付時刻は、1番目の料理Aの調理受付時刻18時32分に、この料理Aの基本食事時間aを加えた時刻である。ただし、2番目以降の料理で、調理に手間がかかり時間がかかるものは、調理受付時刻を補正値αによって補正し、調理受付時刻を早めれば、基本食事時間を考慮した配膳が可能となる。たとえば、2番目の料理Bの調理受付時刻は、1番目の料理Aの調理受付時刻18時32分に、この料理Aの基本食事時間aを加え、補正値αを減じた時刻となる。
このようにコース料理が各単品料理毎に分解され、さらに各単品料理の基本食事時間に基づいて各単品料理の調理受付時刻が設定されることによって、コース料理であっても、単品料理と同様の処理が可能となる。
図16は、調理開始時刻の調整方法を説明するための図である。この図16においては、第1コース料理C1に含まれる各料理A〜Dの調理開始時刻を示す。本実施の形態においては、第1コース料理C1に含まれる料理A〜Dのうち最初に配膳された料理Aが引き下げられたとき、食事時間計算プログラムによって、料理Aの食事時間が計算される。次に、食事時間比較判定プログラムによって、料理Aの食事時間と料理Aの基本食事時間aとが比較され、比較結果に基づいて調理開始時刻の変更が必要か否かが判定される。
図16(1)は、調理開始時刻の変更が不要であるときの各料理A〜Dの調理開始時刻を示す。図16(2)は、調理開始時刻の変更が必要であるときの各料理A〜Dの調整開始時刻の一例を示す。図16(3)は、調理開始時刻の変更が必要であるときの各料理A〜Dの調整開始時刻の他の例を示す。
図16(1)においては、料理Aの調理開始時刻は18時32分である。料理Bの調理開始時刻は、料理Aの調理開始時刻に、料理Aの基本食事時間aを加え、補正値αを減じた時刻である。料理Cの調理開始時刻は、料理Bの調理開始時刻に、料理Bの基本食事時間bを加えた時刻である。料理Dの調理開始時刻は、料理Cの調理開始時刻に、料理Cの基本食事時間cを加えた時刻である。
図16(2)においては、料理Aの調理開始時刻は18時32分である。料理Bの調理開始時刻は、料理Aの調理開始時刻に、料理Aの基本食事時間aを加え、補正値αを減じた時刻である。料理Cの調理開始時刻は、料理Bの調理開始時刻に、料理Bの基本食事時間bを加え、調整値βを減じた時刻である。調整値βは、料理Aの基本食事時間aから料理Aの食事時間tを減じた値(β=a−t)である。料理Dの調理開始時刻は、料理Cの調理開始時刻に、料理Cの基本食事時間cを加えた時刻である。
このように既に調理作業中の料理Bについては、調理開始時刻を早めることができないが、料理C,Dについては、調理開始時刻を早めることができる。なお、料理Bについても、調理が開始されていなければ、予定している調理開始時刻よりも調整値βだけ時刻を早めてもよい。また各料理B〜Dについて、変更した調理開始時刻をすぎている場合には、直ちに調理を開始すればよい。
図16(3)においては、料理Aの調理開始時刻は18時32分である。料理Bの調理開始時刻は、料理Aの調理開始時刻に、料理Aの基本食事時間aを加え、補正値αを減じた時刻である。料理Cの調理開始時刻は、料理Bの調理開始時刻に、料理Bの基本食事時間bを加え、調整値βを減じた時刻である。料理Dの調理開始時刻は、料理Cの調理開始時刻に、料理Cの基本食事時間cを加え、調整値βを減じた時刻である。
図16(2)および図16(3)に示されるように、調理開始時刻を調整することによって、コース料理を食べている客の食事状況に即して各料理を配膳することができる。
前記図16(3)のように、調整開始時刻の変更が必要であると判定された後に調理が開始される全ての料理の調理開始時刻を変更する場合は、先に配膳される料理の調理開始時刻に、この料理の基本食事時間を加えて調整値βを減じた時刻を、後に配膳される料理の調理開始時刻とするのではなく、次のようにして後に配膳される料理の調理開始時刻を求めてもよい。
まず、料理Aの基本食事時間aに対する料理Aの食事時間tの割合γを求める。すなわち、料理Aの食事時間tを料理Aの基本食事時間aで除し、この値に100を乗じて割合γ(γ(%)=(t/a)×100)を求める。次に、先に配膳される料理の基本食事時間に、前記割合γを乗じ、100で除して改善値を求める。次に、先に配膳される料理の調理開始時刻に、前記改善値を加え、この時刻を、後に配膳される料理の調理開始時刻とする。
このように割合γを求め、この割合γに基づいて調理開始時刻を変更しても、前述のように調整値βを用いて調理開始時刻を変更する場合と、同様の効果を達成することができる。
図17は、再注文が必要か否かを判定する方法を説明するための図である。図17(1)は、1次注文された料理A〜Eを配膳した状態を示し、図17(2)は、図17(1)の状態から複数の料理A,B,Dの食器26を引き下げた状態を示し、図17(3)は、図17(2)の状態からさらに料理Eの食器26を引き下げた状態を示す。
注文関連情報がグループ注文を示す情報を含む場合、すなわち個人注文情報がグループ注文を示す情報である場合は、引き下げ料理数/注文料理数計算プログラムおよび再注文判定プログラムが実行される。これらの引き下げ料理数/注文料理数計算プログラムおよび再注文判定プログラムは、テーブルの状況を随時、分析し、分析結果に基づいて、再注文を受けに行くように催促する情報を生成する。再注文を受けに行くように催促する情報は、たとえば店員が携帯する注文端末19の表示部19bに表示されることによって店員に報知される。
図17(1)の状態は、1次注文された全ての料理A〜Eがテーブルに存在する状態であり、このとき再注文判定プログラムは、再注文が不要であると判定する。図17(2)の状態は、1次注文された料理A〜Eのうち料理C,Eがテーブルに存在する状態であり、60%の食器26が引き下げられた状態である。このときも再注文判定プログラムは、再注文が不要であると判定する。図17(3)の状態は、1次注文された料理A〜Eのうち料理Cだけがテーブルに存在する状態であり、80%の食器26が引き下げられた状態である。このとき再注文判定プログラムは、再注文を受けに行くように催促する情報を生成する。
このように引き下げ料理数/注文料理数計算プログラムおよび再注文判定プログラムによって再注文があることを予測することができるので、店員を、再注文を受けるために事前に派遣することができる。これによって食器26が全て引き下げられる前に、再注文を受けることが可能となり、客が料理を待つ時間を短縮することが可能となる。こうしてサービスの向上を図ることができる。また飲食店にとっては、売上促進を図ることができる。
図18は、客席14の状況を表す画面70を一例として示す図である。この画面70は、客席14の状況を示す情報に基づいて、たとえば表示装置18、または注文端末19の表示部19bによって表示される。客席14の状況を示す情報は、テーブル番号検索プログラムが実行されることによって、生成される。
客席14の状況を表す画面70において、各テーブルを示す各表示領域71の配置は、客席14を上方から見たときのテーブルの配置に対応している。各テーブルを示す各表示領域71には、各テーブルの状況が表示される。具体的には、テーブルが空いているときは、「空席」と表示され、テーブルに料理が配膳されているときは、配膳されている料理の料理名が表示され、注文待ちのときは、「注文待ち」と表示され、清掃中のときは、「清掃中」と表示される。
このように各テーブルを示す各表示領域71に、各テーブルの状況が表示されることによって、店員は、各テーブルの状況を容易に把握することができ、空いているテーブルまで新たな客を容易に誘導することが可能となる。これによってサービスの向上を図ることができる。
本実施の形態においては、表示装置18、または注文端末19の表示部19bに、客席14の状況を表す画面70が表示されることによって、客席14の状況が報知されるが、本発明の実施の他の形態では、印字および音声など種々の報知方法によって、客席14の状況が報知されてもよい。これによっても、前述の表示による客席14の状況の報知と同様の効果を達成することができる。
客席14の状況を示す情報を生成するにあたっては、必ずしも時刻情報48は必要ではなく、本発明の実施のさらに他の形態では、料理の注文時に入力された注文関連情報と、第2情報読取装置24によって注文物情報が読み取られたことを示す情報とに基づいて、客席14の状況を示す情報を生成するように、プログラムを構築してもよい。
本発明の実施のさらに他の形態では、調理開始時刻に代えて、配膳開始時刻を変更するように、プログラムを構築してもよい。この場合、たとえば配膳情報表示装置23を、配膳開始時刻を表示可能に構成する。また配膳カウンター13がなく、厨房12で調理した後、即、客席14のテーブルに料理が配膳されてもよい。
また引き下げた食器26を洗う洗い場に、図示しない第3情報読取装置を設置してもよい。この場合、第2情報読取装置24で注文物情報を最初に読み取った時刻を配膳時刻T4とし、第3情報読取装置で注文物情報を読み取った時刻を引き下げ時刻T5とする。さらに第3情報読取装置で注文物情報を読み取った後、タグ25から注文物情報を消去してもよい。
以上のように注文管理装置16によれば、料理が盛り付けられる食器26には、この料理に関連する注文物情報が書き込まれたタグ25が設けられる。このタグ25の注文物情報は、客席14のテーブルに設けられる第2情報読取装置24によって、読み取られる。第2情報読取装置24によってタグ25から注文物情報が読み取られたとき、その注文物情報と、料理の注文時に入力された注文関連情報とに基づいて、料理の状況に応じた受注側である店員の対応を判断するための注文管理支援情報が生成される。
このような注文管理支援情報が、キッチン出力装置20、および注文端末19の表示部19bなどに確認可能に出力されることによって、受注側である店員は前記出力された注文管理支援情報を確認して、その料理を受注した後の状況を判断することが可能となり、発注側である客の状況をより正確かつ確実に把握して、注文に即したサービスを提供することができる。これによってサービスの向上を図ることができる。
また注文管理装置16によれば、第2情報読取装置24によってタグ25から読み取られた注文物情報、および料理の注文時に入力された注文関連情報だけでなく、配膳時刻に関する情報および引き下げ時刻に関する情報にも基づいて、注文管理支援情報が生成される。
このような注文管理支援情報が、確認可能に出力されることによって、受注側である店員は前記出力された注文管理支援情報を確認して、その料理を受注した後の状況をより的確に判断することが可能となり、発注側である客の状況をさらに正確かつ確実に把握して、注文に即したサービスを提供することができる。これによってさらなるサービスの向上を図ることができる。
また注文管理装置16によれば、注文管理支援情報として、調理開始時刻に関する情報および配膳開始時刻に関する情報のうちの少なくともいずれか一方が生成される。調理開始時刻に関する情報が、確認可能に出力されることによって、受注側は前記出力された調理開始時刻に関する情報を確認して、いつ調理を開始すべきかを知ることができる。また配膳開始時刻に関する情報が、確認可能に出力されることによって、受注側は前記出力された配膳開始時刻に関する情報を確認して、いつ配膳を開始すべきかを知ることができる。
このように受注側である店員はいつ調理を開始すべきかおよびいつ配膳を開始すべきかのうちの少なくともいずれか一方を知ることができるので、発注側である客の状況に応じて、調理して、調理した料理を発注側である客に対して提供することができる。
また注文管理装置16によれば、注文関連情報が、コース料理注文を示す情報を含む場合、注文管理支援情報として、調理開始時刻に関する情報および配膳開始時刻に関する情報のうちの少なくともいずれか一方が、コース料理の各単品料理毎に生成される。調理開始時刻に関する情報が、コース料理の各単品料理毎に確認可能に出力されることによって、受注側である店員は前記出力された調理開始時刻に関する情報を確認して、各単品料理について、いつ調理を開始すべきかをそれぞれ知ることができる。また配膳開始時刻に関する情報が、コース料理の各単品料理毎に確認可能に出力されることによって、受注側である店員は前記出力された配膳開始時刻に関する情報を確認して、各単品料理について、いつ配膳を開始すべきかをそれぞれ知ることができる。
しかも調理開始時刻に関する情報および配膳開始時刻に関する情報は、コース料理に関するコース料理基本情報だけでなく、第2情報読取装置24によってタグ25から読み取られた注文物情報、第2情報読取装置24によるタグ25からの注文物情報の読み取りに関連する時刻を示す時刻情報、および料理の注文時に入力された注文関連情報にも基づいて、生成される。
このような調理開始時刻に関する情報および配膳開始時刻に関する情報の少なくともいずれか一方が、コース料理の各単品料理毎に確認可能に出力されることによって、受注側である店員はコース料理を受注した後の状況をより的確に判断することが可能となり、発注側である客の状況をより正確かつ確実に把握して、サービスの向上を図ることができる。
また注文管理装置16によれば、注文関連情報が、グループ注文を示す情報を含む場合、注文管理支援情報として、再注文を受けに行くように催促する情報が生成される。この再注文を受けに行くように催促する情報が、確認可能に出力されることによって、受注側である店員はいつ再注文を受けに行くべきかを知ることができる。
また注文管理装置16によれば、注文管理支援情報として、客席14の状況を示す情報が生成される。この客席14の状況を示す情報が、確認可能に出力されることによって、受注側である店員は前記出力された客席14の状況を示す情報を確認して、発注側である客の状況をより正確かつ確実に把握することができる。