JP2005077459A - 有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、オゾンや窒素酸化物の発生量が少なく、低電力である帯電方法を用いて、さらに長期的に安定した画像形成を行うことが出来る有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。
【解決手段】 有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段、該有機感光体に静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該トナー像を転写材に転写する転写手段、前記帯電手段より上流に位置していて、該有機感光体面上のトナーを帯電する少なくとも1つ以上の補助帯電手段を有する画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性支持体上に少なくとも中間層及び感光層を有し、クリープ率(表面にビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であることを特徴とする有機感光体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いる有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に関し、更に詳しくは、複写機やプリンターの分野で用いられる電子写真方式の画像形成に用いる有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に関するものである。
有機感光体はセレン系感光体、アモルファスシリコン感光体のような無機感光体に比して素材の選択の幅が広いこと、環境適性に優れていること、生産コストが安いこと等の大きなメリットがあり、近年無機感光体に代わって電子写真感光体の主流となっている。
他方カールソン法に基づく画像形成方法においては、電子写真感光体上に帯電、静電潜像を形成し、トナー画像を形成した後、該トナー画像を転写紙に転写し、これを定着して最終画像が形成される。
上記帯電手段の部材として従来代表的に用いられている帯電部材はコロナ放電器が最もよく知られている。コロナ放電器は安定した帯電を行えるという利点を有する。しかし、コロナ放電器は高電圧を印加しなければならないため、イオン化された酸素、オゾン、水分、酸化窒素化合物等の発生量が多いため、有機感光体(以後感光体とも云う)の劣化を招いたり、人体に悪影響を及ぼす等の問題点を有している。
そこで、近年、コロナ放電器を利用しない接触帯電方式を利用することが検討されている。具体的には帯電部材である磁気ブラシや導電性ローラに電圧を印加して、被帯電体である感光体に接触させ、感光体表面を所定の電位に帯電させるものである。このような接触帯電方式を用いればコロナ放電器を用いた非接触帯電方式と比較して低電圧化がはかれ、オゾン発生量も減少する。
接触帯電方法は、感光体に102〜1010Ω・cm程度の抵抗を持つ帯電部材に、直流もしくは交流を重畳した直流電圧を印加し、感光体に加圧当接させ、電荷を付与する方法である。この帯電方法は、パッシェンの法則に従い、帯電部材から被帯電体への放電によって行われるため、あるしきい値以上の電圧を印加することによって帯電が開始される。この接触帯電方法は、コロナ帯電方法と比較すると、帯電部材への印加電圧が低くなり、オゾン及び窒素酸化物の発生量が減少する。
しかしながら、帯電ローラ等との直接接触により、有機感光体表面に繰り返し帯電を行なうと、有機感光体に発生した小さな凹凸や汚染等が発生し、その結果、該凹凸や汚染等の部分に電荷が集中し、絶縁破壊や黒ポチ等の画像欠陥の発生を引き起こしやすく、画像ボケも発生しやすい。特に高温高湿、低温低湿等の厳しい条件下でこれらの問題が発生しやすい。
又、前記接触帯電と共に感光体上の残留トナーを除去するクリーニングブレードを用いないクリーニングレスの画像形成装置が公開されている(特許文献1)。該画像形成装置は、前記帯電手段の他に、補助帯電手段を備えており、補助帯電手段は、残留トナーを帯電し、現像手段での残留トナーの回収効率を高める作用を有するが、反面、補助帯電手段を設けることにより、前記した絶縁破壊や黒ポチが発生しやすい。
前記した絶縁破壊や黒ポチ等の画像欠陥の発生を防止する為に、導電性支持体のアルミ基体表面をアルマイト加工処理し、有機感光体の電荷リークに対する抵抗力を強め、例え感光層に発生した小さな凹凸や汚染等が発生しても、導電性支持体からの電荷リークを防止することが提案されている(特許文献2)。
しかしながらアルマイト加工処理のアルミ基体を用いた有機感光体はアルマイト加工処理とその後の経時条件のわずかな変動でアルマイト層が変質し、前記した電荷リークの防止効果が安定して得られにくいと云う問題の他に、アルマイト層と感光層との間が電荷トラップサイトとなりやすく、長期的な使用により、徐々に残留電位が蓄積する傾向が認められる。
特開2000−199990号公報 特開平5−080567号公報
本発明は、オゾンや窒素酸化物の発生量が少なく、低電力である帯電方法を用いて、さらに長期的に安定した画像形成を行うことが出来る有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。
又、本発明の目的は、接触帯電方式の画像形成装置に用いられる有機感光体において、繰り返し使用中に発生しやすい電子写真特性(感度や残留電位等)の劣化を防止し、絶縁破壊や黒ポチ、画像ボケ等の画像欠陥の発生を防止し、鮮鋭性が良好な長期的に安定した画像形成を行うことが出来る有機感光体、該有機感光体を用いたプロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。
本発明者等は鋭意検討の結果、接触帯電方式、特に接触帯電手段と接触帯電補助手段の両方を有する画像形成装置で発生しやすい前記絶縁破壊や画像ボケは、接触帯電手段や接触帯電補助手段が有機感光体に接触することにより、有機感光体に発生する電荷リークや電荷の横方向への拡散によることを見いだし本発明を完成した。即ち、本発明の上記課題を解決するためには、有機感光体の表面層を接触帯電手段や補助帯電手段が接触しても電荷リークを発生しにくい表面層にすることが重要であることを見出し本発明を完成した。
本発明の目的は、下記構成のいずれかを採ることにより達成される。
(請求項1)
有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段、該有機感光体に静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該トナー像を転写材に転写する転写手段、前記帯電手段より上流に位置していて、該有機感光体面上のトナーを帯電する少なくとも1つ以上の補助帯電手段を有する画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性支持体上に少なくとも中間層及び感光層を有し、クリープ率(表面にビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であることを特徴とする有機感光体。
(請求項2)
有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段、該有機感光体に静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該トナー像を転写材に転写する転写手段、前記帯電手段より上流に位置していて、該有機感光体面上のトナーを帯電する少なくとも1つ以上の補助帯電手段を有する画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、クリープ率(表面にビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であることを特徴とする有機感光体。
(請求項3)
前記中間層がTiO2、ZrO2、ZnO及びAl23から選択された少なくとも1種以上の金属酸化物粒子を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の有機感光体。
(請求項4)
前記TiO2粒子がアナターゼ形酸化チタン顔料であることを特徴とする請求項3に記載の有機感光体。
(請求項5)
前記アナターゼ形酸化チタン顔料が、ニオブ元素を100ppm〜2.0質量%含有するアナターゼ形酸化チタン顔料であることを特徴とする請求項4に記載の有機感光体。
(請求項6)
前記金属酸化物粒子の数平均一次粒子が5〜400nmであることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項7)
前記中間層に融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下のポリアミド樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項8)
前記中間層の体積抵抗が108Ω・cm以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項9)
有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段、該有機感光体に静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該トナー像を転写材に転写する転写手段、前記帯電手段より上流に位置していて、該有機感光体面上のトナーを帯電する少なくとも1つ以上の補助帯電手段を有する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、導電性支持体上に少なくとも中間層及び感光層を有し、クリープ率(表面にビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満の有機感光体と前記帯電手段、現像手段、転写手段、補助帯電手段の少なくとも1つとが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に装着されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(請求項10)
有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段、該有機感光体に静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該トナー像を転写材に転写する転写手段、前記帯電手段より上流に位置していて、該有機感光体面上のトナーを帯電する少なくとも1つ以上の補助帯電手段を有する画像形成装置において、該有機感光体が導電性支持体上に少なくとも中間層及び感光層を有し且つクリープ率(表面にビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であることを特徴とする画像形成装置。
(請求項11)
請求項10の画像形成装置を用いて、電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
本発明の有機感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法を用いることにより、接触帯電方式で発生しやすい低温低湿、高温高湿での残留電位の上昇や帯電電位の変動を防止し、又絶縁破壊や画像欠陥を防止し、画像濃度、カブリ、鮮鋭性が良好な電子写真画像を提供することができる。
本発明の有機感光体は、表面から加重される一定加重の圧子(荷重20mN)に対し、一定の塑性変形(1%以上、3.5%未満)特性を持つことを特徴とする。
このような粘弾性特性を有機感光体に持たせることにより、トナーの転写性、残留トナークリーニング性を改善すると同時に、凹凸が少ない、均一な表面を形成し、その結果、接触帯電方式で発生しやすい電荷リークが防止され、絶縁破壊や黒ポチ、画像ボケ等の画像欠陥の発生が防止され、鮮鋭性等に優れた電子写真画像を形成することができる。
前記のような粘弾性特性を有機感光体に付与するためには、表面層を構成する電荷輸送層を高弾性のポリカーボネートをバインダー樹脂として用いると同時に、比較的高分子量の電荷輸送物質を用いて、バインダーの高弾性を維持した電荷輸送層に構成することにより実現する事が出来る。又、このような電荷輸送層は、電荷輸送層を2層以上とし、最上層の電荷輸送層を前記した構成にすることが好ましい。
本発明に好ましく用いられる高弾性のポリカーボネートとしては、下記に示すようなポリカーボネートが挙げられる。
Figure 2005077459
又、本発明に用いる電荷輸送物質としては、分子量が500〜1500が好ましく、更に600〜1000がより好ましい。本発明に好ましく用いられる電荷輸送物質としては下記のような化学構造を有する電荷輸送物質が挙げられる。
Figure 2005077459
上記中、Mwは分子量を示す。
前記した高分子量の電荷輸送物質とポリカーボネートの混合比は質量比で電荷輸送層1に対し、ポリカーボネート0.5〜3.0の比率が好ましく、更に0.8〜2.0の比率が好ましいが、この比率は電荷輸送物質或いはポリカーボネートの種類によって、或いはその他の添加剤の存在により変化し、絶対的なものではない。
本発明の有機感光体のクリープ率は1%以上、3.5%未満であるが、2.0%以上、3.2%以下がより好ましい。
又、数平均一次粒径が10nm以上、100nm未満の疎水性無機粒子を混在させることがより好ましい。疎水性無機粒子のより好ましい数平均粒径は10nm以上、90nm以下、最も好ましくは10nm以上、50nm未満である。表面層に含有される無機粒子の数平均一次粒子径が10nm未満でも、100nm以上でも、前記粘弾性特性が得られにくく、上記のような改善効果が得られにくい。
本発明に用いられる10nm以上、100nm未満の無機粒子としては、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を好ましく用いることができが、これらの中でもコスト、粒径の調整や表面処理の容易さ等からシリカ、特に表面を疎水化した疎水性シリカが好ましい。
本発明の無機粒子の数平均一次粒径は、透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに300個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によりフェレ径の数平均径として測定値を算出する。
上記疎水性シリカの疎水化度は、メタノールに対する濡れ性の尺度(メタノールウェッタビリティ)で示される疎水化度で50%以上のものが好ましい。疎水化度が50%未満であると、シリカ表面に多量に残在する水酸基がバインダー樹脂と結合し、クリープ率が小さくなり、且つ感光体表面に湿気を帯びやすく、残留電位が上昇したり、クリーニング不良も発生しやすくなる。より好ましい疎水化度は65%以上、最も好ましくは70%以上である。
疎水化度を表すメタノールウェッタビリティとは、メタノールに対するシリカ微粉末の濡れ性を評価するものである。濡れ性の測定は以下の方法で行う。内容量250mlのビーカーに入れた蒸留水50mlに、測定対象のシリカ微粉末を0.2g添加して撹拌する。次にメタノールを先端が液体中に浸漬されているビュレットからゆっくり撹拌した状態でシリカ微粉末の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。このシリカ微粉末を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa(ml)とした時、下記式(1)により疎水化度を算出する。
式(1) 疎水化度=a/(a+50)×100
上記疎水性シリカは、公知の湿式法もしくは乾式法で生成されたシリカ粉末をを疎水化することにより得られる。特に乾式法(ケイ素化ハロゲン化合物の蒸気相酸化)により生成されたいわゆるヒュームドシリカと称されるものを疎水化剤で処理したものが、水分吸着サイトが少なく好ましい。これは従来公知の技術によって製造されるものである。例えば四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次のようなものである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
又、この製造工程において例えば、塩化アルミニウム又は、塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能である。
シリカ粉末の疎水化処理は、シリカ微粉末を撹拌等によりクラウド状に分散させたものに、アルコール等で溶解した疎水化処理剤溶液を噴霧するか或いは気化した疎水化処理剤を接触させて付着させる乾式処理、又は、シリカ粉末を溶液中に分散させ、その中に疎水化処理剤を滴下して付着させる湿式処理等の従来公知の方法で行うことが出来る。
疎水化処理剤としては、公知の化合物を用いることが出来、具体例を下記に挙げる。又、これらの化合物は組み合わせて使用しても良い。
チタンカップリング剤としてはテトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート及びビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート等が挙げられる。
シランカップリング剤としてはγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−ビニルベンジルアミノエチル−N−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン及びp−メチルフェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
シリコーンオイルとしてはジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル及びアミノ変性シリコーンオイル等が挙げられる。
これらの疎水化処理剤は、シリカ粉末に対して1〜40質量%添加して被覆することが好ましく、3〜30質量%がより好ましい。
又、上記表面疎水化剤としてハイドロジェンポリシロキサン化合物を用いてもよい。該ハイドロジェンポリシロキサン化合物の分子量は1000〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好である。特にメチルハイドロジェンポリシロキサンを最後の表面処理に用いると良好な効果が得られる。
本発明では上記疎水化処理された疎水性シリカを有機感光体の表面層にバインダーと共に含有させるが表面層のシリカ粒子の割合はバインダーに対して1〜20質量%、好ましくは2〜15質量%、最も好ましくは2〜10質量%で使用されるのがよい。20質量%を超えると、残留電位が上昇し、画像濃度が低下したり、トナーの転写性を低下させやすい。一方、1質量%未満だとクリーニング不良や、耐摩耗性の低下を起こしやすい。
又、表面層となる電荷輸送層には、上記高弾性のポリカーボネートのバインダー樹脂と高分子量の電荷輸送物質が含有されるが、その他にも該電荷輸送層には酸化防止剤をバインダー樹脂に対して1〜10質量%存在させることが好ましい。
以上のような構成を選択採用することにより、前記した膜物性の電荷輸送層を実現させることができ、このような電荷輸送層を表面層を有する有機感光体は残留トナークリーニング性を改善すると同時に、耐傷性、耐摩耗性を改善し、長期に亘り鮮鋭性が良好な電子写真画像を提供することができる。
以下、表面層を形成する電荷輸送層以外の本発明に適用される有機感光体の構成について記載する。
本発明において、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機感光体を全て含有する。
本発明の電荷輸送層とは、光露光により電荷発生層で発生した電荷キャリアを有機感光体の表面に輸送する機能を有する層を意味し、該電荷輸送機能の具体的な検出は、電荷発生層と電荷輸送層を導電性支持体上に積層し、光導伝性を検知することにより確認することができる。
本発明の有機感光体の層構成は、基本的には導電性支持体上に電荷発生層及び電荷輸送層の感光層から構成される。最も好ましい構成としては、感光層を電荷発生層と複数の電荷輸送層で構成し、最上層の電荷輸送層のクリープ率(ビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満の特性を有する構成にすることである。
以下に本発明に用いられる具体的な感光体の構成について記載する。
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が用いられる。
本発明の円筒状の導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
導電性支持体の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた前記した中間層を設けることが好ましい。
本発明の中間層は金属酸化物粒子を含有することが好ましい。金属酸化物粒子しては、例えば、酸化セリウム、酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化チタンなどが挙げられる。これらの中でも、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)が好ましく、特に酸化チタンが特に好ましく用いられる。
又、これらの金属酸化物粒子は、例えばチタンカップリング剤、シランカップリング剤、高分子脂肪酸又はその金属塩等の疎水化処理剤により疎水化されたものが好ましい。
これらの金属酸化物粒子を中間層に含有させることにより、接触帯電により発生しやすい絶縁破壊や黒ポチ等の画像欠陥、画像ボケの発生を防止し、長期的に安定した性能を有する有機感光体を提供することができる。
金属酸化物粒子は数平均一次粒子径が5〜400nmの範囲の微粒子が好ましい。特に、10nm〜200nmが好ましい。数平均一次粒子径とは、微粒子を透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によってフェレ方向平均径としての測定値である。
前記酸化チタン粒子は、結晶形としては、アナターゼ形、ルチル形、ブルッカイト形及びアモルファス形等があるが、中でもアナターゼ形酸化チタン顔料が本発明の粒子として最も好ましい。
本発明では中間層にニオブ元素を100ppm〜2.0質量%含有するアナターゼ形酸化チタン顔料が好ましい。アナターゼ形酸化チタン顔料中にニオブ元素を上記範囲内で含有させることにより、アナターゼ形酸化チタン顔料の整流特性が長期間の感光体使用中も安定して発揮され、絶縁破壊や黒ポチの発生を防止し、温湿度の環境条件が変化しても、帯電特性や感度特性の変化が小さい。
アナターゼ形酸化チタン顔料のニオブ元素の含有量は300ppm〜1.8質量%がより好ましい。
本発明のアナターゼ形酸化チタン粒子全体のニオブ元素濃度はICP(誘導結合プラズマ発光分析法)による定量分析により分析できる。
本発明のアナターゼ形酸化チタン顔料は公知の硫酸法で製造することができる。即ち、硫酸チタン、硫酸チタニルを含む溶液を加熱して加水分解させ含水二酸化チタンスラリーを作製し、該二酸化チタンスラリーを脱水焼成して得られる。以下、ニオブ元素を含有したアナターゼ形酸化チタン顔料の製造方法を記載する。
まず、硫酸チタニル水溶液を加水分解して得た含水二酸化チタンスラリーに、硫酸ニオブ(水溶性のニオブ化合物)を添加する。添加量は、スラリー中のチタン量(二酸化チタン換算)に対し、ニオブイオンとして0.15〜5質量%の硫酸ニオブが適当である。具体的には、(i)硫酸チタニル水溶液に硫酸ニオブをニオブイオンとして0.15〜5質量%加えたものを加水分解して得た含水二酸化チタンスラリー、あるいは(ii)硫酸チタニル水溶液を加水分解して得た含水二酸化チタンスラリーに、硫酸ニオブをニオブイオンとして0.15〜5質量%加えたスラリーを用いることができる。
上記ニオブイオン等を含む含水二酸化チタンスラリーを脱水して焼成する。焼成温度は一般に850〜1100℃が適当である。焼成温度が850℃未満では焼成が十分に行われない。また、1100℃を上回ると粒子の焼結が生じ、顔料の分散性が著しく損なわれる。スラリーに加えられたニオブイオンは焼成中に粒子表面に偏析し、ニオブ酸化物として表面層に多く含まれる。この製造方法により、一次粒子の平均粒径が0.01〜10μmであって、ニオブ元素を100ppm〜2質量%含有したアナターゼ形酸化チタン顔料を得ることができる。
尚、四塩化チタンを用いて、ガス焼結法により酸化チタン顔料を形成する方法もあり、この場合、原料のガス成分に他の金属ハロゲン成分を持ち込まなければ、ニオブ等の他の金属元素の含有量をゼロ(ほとんど含有しない)としたアナターゼ酸化チタン顔料を作製することもできる。
本発明のアナターゼ形酸化チタンはアナターゼ化度は90〜100%が好ましい。上記方法により、アナターゼ化度がほぼ100%のアナターゼ形酸化チタンを作製することができる。又、この範囲のニオブ元素を含有するアナターゼ形酸化チタンを含有する本発明の中間層は、整流性が良好且つ安定して達成され、本発明の前記したような効果が良好に達成される。
ここで、アナターゼ化度とは、酸化チタンの粉末X線回析において、アナターゼの最強干渉線(面指数101)の強度IAとルチルの最強干渉線(面指数110)の強度IRを測定し、以下の式で求められる値である。
アナターゼ化度(%)=100/(1+1.265×IR/IA)
アナターゼ化度を90〜100%の範囲に作製するには、酸化チタンの作製において、チタン化合物として硫酸チタン、硫酸チタニルを含む溶液を加熱して加水分解させるとアナターゼ化度がほぼ100%のアナターゼ形酸化チタンが得られる。又、四塩化チタン水溶液をアルカリを用いて中和すればアナターゼ化度が高いアナターゼ形酸化チタンが得られる。
アナターゼ形酸化チタン顔料は、反応性有機ケイ素化合物による表面処理を行うことが好ましい。反応性有機ケイ素化合物によるアナターゼ形酸化チタン顔料の表面処理は以下の様な湿式法で行うことできる。尚、反応性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有機ケイ素化合物を用いることを意味する。
即ち、有機溶剤や水に対して前記反応性有機ケイ素化合物を溶解または懸濁させた液に前記アナターゼ形酸化チタン顔料を添加し、この混合液を数分から1昼夜程度メディア分散する。そして場合によっては混合液に加熱処理を施した後に、濾過等の工程を経た後乾燥し、表面を有機ケイ素化合物で被覆したアナターゼ形酸化チタン顔料を得る。なお、有機溶剤や水に対して酸化チタンを分散させた懸濁液に前記反応性有機ケイ素化合物を添加しても構わない。
尚、前記表面処理に用いられる反応性有機ケイ素化合物の量は、前記表面処理時の仕込量にてアナターゼ形酸化チタン顔料100質量部に対し、反応性有機ケイ素化合物を0.1〜10質量部、更に好ましくは0.1〜5質量部用いることが好ましい。表面処理量が上記範囲よりも少ないと表面処理効果が十分に付与されず、中間層内における酸化チタン粒子の整流作用や分散性等が悪くなる。また、表面処理量が上記範囲を超えてしまうと、電子写真特性を劣化させ、その結果残留電位上昇や帯電電位の低下を招いてしまう。
本発明で用いられる反応性有機ケイ素化合物としては下記一般式(1)で表される有機ケイ素化合物が挙げられるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
一般式(1)
(R)n−Si−(X)4-n
(式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
一般式(1)で表される有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
また、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用しても良い。
また、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良く、異なっていても良い。
又、好ましい反応性有機ケイ素化合物としてはポリシロキサン化合物が挙げられる。特にメチルハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。該ポリシロキサン化合物の分子量は1000〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好である。
本発明の酸化チタンの表面処理の他の1つはフッ素原子を有する有機ケイ素化合物により表面処理を施された酸化チタン粒子である。該フッ素原子を有する有機ケイ素化合物による表面処理、前記した湿式法で行うのが好ましい。
尚、本発明において酸化チタン粒子表面が反応性有機ケイ素化合物により被覆されていることは、光電子分光法(ESCA)、オージェ電子分光法(Auger)、2次イオン質量分析法(SIMS)や拡散反射FI−IR等の表面分析手法を複合することによって確認されるものである。
上記アナターゼ形酸化チタン顔料の表面処理の他の1つは、アルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理が挙げられる。
このアルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とはアナターゼ形酸化チタン表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。
なお、アルミナ及びシリカの処理は同時に行っても良いが、特にアルミナ処理を最初に行い、次いでシリカ処理を行うことが好ましい。また、アルミナとシリカの処理をそれぞれ行う場合のアルミナ及びシリカの処理量は、アルミナよりもシリカの多いものが好ましい。
アナターゼ形酸化チタンのアルミナ、シリカ、及びジルコニア等の金属酸化物による表面処理は湿式法で行うことができる。例えば、シリカ、又はアルミナの表面処理を行ったアナターゼ形酸化チタンは以下の様に作製することができる。
アナターゼ形酸化チタンを用いる場合、酸化チタン粒子(数平均一次粒子径:50nm)を50〜350g/Lの濃度で水中に分散させて水性スラリーとし、これに水溶性のケイ酸塩又は水溶性のアルミニウム化合物を添加する。その後、アルカリ又は酸を添加して中和し、酸化チタン粒子の表面にシリカ、又はアルミナを析出させる。続いて濾過、洗浄、乾燥を行い目的の表面処理酸化チタンを得る。前記水溶性のケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムを使用した場合には、硫酸、硝酸、塩酸等の酸で中和することができる。一方、水溶性のアルミニウム化合物として硫酸アルミニウムを用いたときは水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリで中和することができる。
なお、上記表面処理に用いられる金属酸化物の量は、前記表面処理時の仕込量にて酸化チタン粒子100質量部に対して、0.1〜50質量部、更に好ましくは1〜10質量部の金属酸化物が用いられる。尚、前述のアルミナとシリカを用いた場合も例えばアナターゼ形酸化チタン粒子の場合、酸化チタン粒子100質量部に対して各々1〜10質量部用いることが好ましく、アルミナよりもシリカの量が多いことが好ましい。
又、本発明の中間層は実質的に絶縁層であることが好ましい。ここで絶縁層とは、体積抵抗が1×108以上である。本発明の中間層及び保護層の体積抵抗は1×108〜1015Ω・cmが好ましく、1×109〜1014Ω・cmがより好ましく、更に好ましくは、2×109〜1×1013Ω・cmである。体積抵抗は下記のようにして測定できる。
測定条件;JIS:C2318−1975に準ずる。
測定器:三菱油化社製Hiresta IP
測定条件:測定プローブ HRS
印加電圧:500V
測定環境:30±2℃、 80±5RH%
体積抵抗が1×108未満では中間層の電荷ブロッキング性が低下し、黒ポチの発生が増大し、有機感光体の電位保持性も劣化し、良好な画質が得られない。一方1015Ω・cmより大きいと繰り返し画像形成で残留電位が増大しやすく、良好な画質が得られない。
本発明の中間層を形成するために作製する中間層塗布液は前記表面処理酸化チタン等の金属酸化物粒子、バインダー樹脂、分散溶媒等から構成される。
本発明の中間層は、バインダー樹脂100質量部に対し、金属酸化物粒子を10〜10,000質量部、好ましくは50〜1,000質量部の割合で含有させる。該金属酸化物粒子をこの範囲で用いることにより、該金属酸化物粒子の分散性を良好に保つことができ、絶縁破壊や黒ポチが発生せず、電位変動が小さい良好な中間層を形成することができる。
一方、これらの粒子を分散し、中間層の層構造を形成するバインダー樹脂としては、粒子の良好な分散性を得る為にポリアミド樹脂が好ましいが、特に以下に示すポリアミド樹脂が好ましい。
即ち、本発明の中間層にはバインダー樹脂に融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下のポリアミド樹脂が好ましい。該融解熱は0〜30J/gがより好ましく、0〜20J/gが最も好ましい。一方、前記吸水率が5質量%を超えると、中間層中の含水率が上昇し、絶縁破壊や黒ポチが発生しやすく、残留電位の上昇、カブリの発生等、電子写真特性も低下しやすい。該吸水率は4質量%以下がより好ましい。
上記樹脂の融解熱はDSC(示差走査熱量測定:Differential Scanning Calorimetory)にて測定する。但し、DSCの測定値と同じ測定値が得られれば、DSC測定法にこだわらない。該融解熱はDSC昇温時の吸熱ピーク面積から求める。
一方、樹脂の吸水率は水中浸漬法による質量変化又はカールフィッシャー法により求める。
本発明の中間層のバインダー樹脂としてはアルコール可溶性ポリアミド樹脂が好ましい。有機感光体の中間層のバインダー樹脂としては、中間層を均一な膜厚で形成するために、溶媒溶解性の優れた樹脂が必要とされている。このようなアルコール可溶性のポリアミド樹脂としては、前記した6−ナイロン等のアミド結合間の炭素鎖の少ない化学構造から構成される共重合ポリアミド樹脂やメトキシメチル化ポリアミド樹脂が知られているが、これらの樹脂は吸水率が高く、このようなポリアミドを用いた中間層は環境依存性が高くなる傾向にあり、その結果、たとえば高温高湿や低温低湿下の帯電特性や感度等が変化しやすく、絶縁破壊や黒ポチも発生しやすい。
アルコール可溶性ポリアミド樹脂には、上記のような欠点を改良し、融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下の特性を与えることにより、従来のアルコール可溶性ポリアミド樹脂の欠点を改良し、外部環境が変化しても、又有機感光体の長時間連続使用を行っても、良好な電子写真画像を得ることができる。
以下、融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下の特性を有するアルコール可溶性ポリアミド樹脂について説明する。
前記アルコール可溶性ポリアミド樹脂としては、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造を全繰り返し単位構造の40〜100モル%含有するポリアミド樹脂が好ましい。
ここで、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造について説明する。前記繰り返し単位構造とはポリアミド樹脂を形成するアミド結合単位を意味する。このことを、繰り返し単位構造がアミノ基とカルボン酸基の両方を持つ化合物の縮合により形成されるポリアミド樹脂(タイプA)と、ジアミノ化合物とジカルボン酸化合物の縮合で形成されるポリアミド樹脂(タイプB)の両方の例で説明する。
即ち、タイプAの繰り返し単位構造は一般式(2)で表され、Xに含まれる炭素数が繰り返し単位構造におけるアミド結合単位の炭素数である。一方タイプBの繰り返し単位構造は一般式(3)で表され、Yに含まれる炭素数もZに含まれる炭素数も、各々繰り返し単位構造におけるアミド結合単位の炭素数である。
Figure 2005077459
一般式(2)中、R1は水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Xは置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、lは自然数を示す。
Figure 2005077459
一般式(3)中、R2、R3は各水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Y、Zは各置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、m、nは自然数を示す。
前記のごとく、炭素数が7〜30の繰り返し単位構造は置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を有する化学構造等が挙げられるが、これらの中で2価のシクロアルカンを含む基を有する化学構造が好ましい。
本発明のポリアミド樹脂は繰り返し単位構造のアミド結合間の炭素数が7〜30であるが、好ましくは9〜25、更には11〜20が良い。またアミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造が全繰り返し単位構造中に占める比率は40〜100モル%、好ましくは60〜100モル%、更には80〜100モル%が良い。
前記炭素数が7より小だと、ポリアミド樹脂の吸湿性が大きく、電子写真特性、特に繰り返し使用時の電位の湿度依存性が大きく、更に黒ポチ等の画像欠陥が発生しやすい。30より大であるとポリアミド樹脂の塗布溶媒への溶解が悪くなり、中間層の塗布膜形成に適さない。
又、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造が全繰り返し単位構造中に占める比率が40モル%より小さいと、上記効果が小さくなる。
本発明の好ましいポリアミド樹脂としては下記一般式(4)で示される繰り返し単位構造を有するポリアミドが挙げられる。
Figure 2005077459
一般式(4)中、Y1は2価のアルキル置換されたシクロアルカンを含む基、Z1はメチレン基、mは1〜3、nは3〜20を示す。
上記一般式(4)中、Y1の2価のアルキル置換されたシクロアルカンを含む基は下記化学構造が好ましい。即ち、Y1が下記化学構造を有する本発明のポリアミド樹脂は、黒ポチ改善効果が著しい。
Figure 2005077459
上記化学構造において、Aは単結合、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R4は置換基で、アルキル基を示し、pは1〜5の自然数を示す。但し、複数のR4は同一でも、異なっていても良い。
本発明のポリアミド樹脂の具体例としては下記のような例が挙げられる。
Figure 2005077459
Figure 2005077459
Figure 2005077459
上記具体例中の()内の%は繰り返し単位構造のアミド結合間の炭素数が7以上の繰り返し単位構造の比率(モル%)を示す。
上記具体例の中でも、一般式(4)の繰り返し単位構造を有するN−1〜N−4のポリアミド樹脂が特に好ましい。
又、本発明のポリアミド樹脂の分子量は数平均分子量で5,000〜80,000が好ましく、10,000〜60,000がより好ましい。数平均分子量が5,000以下だと中間層の膜厚の均一性が劣化し、本発明の効果が十分に発揮されにくい。一方、80,000より大きいと、樹脂の溶媒溶解性が低下しやすく、中間層中に凝集樹脂が発生しやすく、黒ポチ等の画像欠陥が発生しやすい。
本発明のポリアミド樹脂はその一部が既に市販されており、例えばダイセル・デグサ(株)社製のベスタメルトX1010、X4685等の商品名で販売されて、一般的なポリアミドの合成法で作製することができるが、以下に合成例の一例を挙げる。
例示ポリアミド樹脂(N−1)の合成
攪拌機、窒素、窒素導入管、温度計、脱水管等を備えた重合釜にラウリルラクタム215質量部、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン112質量部、1,12−ドデカンシカルボン酸153質量部及び水2質量部を混合し、加熱加圧下、水を留出させながら9時間反応させた。重合物を取り出し、C13−NMRにより共重合組成を求めたところ、N−1の組成と一致した。尚、上記合成された共重合のメルトフローインデックス(MFI)は(230℃/2.16kg)の条件で、5g/10minであった。
本発明のポリアミド樹脂を溶解し、塗布液を作製する溶媒としては、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール等の炭素数2〜4のアルコール類が好ましく、ポリアミドの溶解性と作製された塗布液の塗布性の点で優れている。これらの溶媒は全溶媒中に30〜100質量%、好ましくは40〜100質量%、更には50〜100質量%が好ましい。前記溶媒と併用し、好ましい効果を得られる助溶媒としては、メタノール、ベンジルアルコール、トルエン、メチレンクロライド、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
中間層の膜厚が5〜25μmが好ましい。特に、アナターゼ形酸化チタン顔料を含有させて、該膜厚の中間層を設けることにより、絶縁破壊や黒ポチを防止し、併せて、残留電位や帯電電位が安定した鮮鋭性が良好な有機感光体を提供できる。更に、中間層の膜厚は7〜15μmがより好ましい。
感光層
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
本発明の有機感光体には、電荷発生物質として、例えば、他のフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを単独で或いは併用して用いることができる。
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.1μm〜2μmが好ましい。
電荷輸送層
本発明の電荷輸送層は複数の電荷輸送層で構成することが好ましい。最上層の電荷輸送層については前記したが、最上層以外の電荷輸送層は公知の電荷輸送層の構成を採用することもできる。
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
電荷輸送物質(CTM)としては公知の電荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMとのイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性を有するものであり、好ましくは0.30(eV)以下である。
CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
電荷輸送層(CTL)に用いられるバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂かを問わない。例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位構造のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらの中で吸水率が小さく、CTMの分散性、電子写真特性が良好なポリカーボネート樹脂が最も好ましい。
バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し50〜200質量部が好ましい。
又、電荷輸送層は1層以上、好ましくは2〜3層、最も好ましくは2層から構成され、その膜厚の合計は5〜20μmが好ましい。電荷輸送層の膜厚が5μm未満だと絶縁破壊や黒ポチが発生しやすく、20μmを超えると、画像ボケが発生しやすく、鮮鋭性が劣化しやすい。又、電荷輸送層の膜厚は8〜18μmがより好ましい。
中間層、電荷発生層、電荷輸送層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
次に有機感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお保護層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
次に、本発明の接触帯電方式を用いた画像形成装置について説明する。
図1は、本発明に係る接触帯電方式を用いた画像形成装置1の断面概略図である。画像形成装置1は内部に、感光体カートリッジ2、現像カートリッジ3、外部からの画像信号に基づいて変調されたレーザビームを偏向させながら射出する露光装置4、記録紙を供給する給紙装置5、転写ローラ6、定着器7および排紙トレイ8が配設されている。
感光体カートリッジ2は、内部に円筒体の外周面に有機光導電材料の薄膜層を形成して成る感光体21、帯電ブラシ22等を備えている。現像カートリッジ3は、内部に図示せぬ現像スリーブ、攪拌ローラ、およびトナーとキャリアが収容されたトナータンクを備えており、現像スリーブには図示せぬ現像電源から現像バイアスが印加される。両カートリッジには、画像形成装置1への着脱の際に機械的接触による不具合が発生するのを防止するために、画像形成装置1への挿入時には閉状態とされ、画像形成装置1からの取り出し時には開状態とされる図示せぬ保護カバーが設けられている。
画像形成プロセスは周知であるため、以下に、簡略に示すに留める。まず、感光体21表面は帯電ブラシ22により所定の電圧で均一に帯電される。露光装置4は、変調されたレーザビーム(図中に破線矢印で示す)を発生し、このレーザビームを図示せぬポリゴンミラーにより偏向して、感光体21上を偏向走査し、前記帯電面に画像情報に応じた静電潜像を順次に形成していく。トナータンク内のトナーは、攪拌ローラで攪拌された後、現像スリーブ上に供給され、感光体21との対向部で、前記静電潜像に対応したトナー像を形成する。同時に、感光体21表面の露光を受けていない部分(非画像部)に存在する残留トナーは、現像スリーブに印加される現像バイアス電圧と感光体21の表面電位との電位差を利用して、現像カートリッジに静電力により回収される。一方、トナー像は、感光体21と対向して配設されている転写ローラ6によって、記録紙上に静電転写される。なお、記録紙は給紙装置5から図中実線矢印で示される搬送路に沿って運ばれてくる。次いで、この記録紙は定着器7に搬送され、ここで未定着トナー像が記録紙上に熱定着される。最後に、所望の画像を形成した記録紙は、排紙トレイ8より排出される。以上一連のプロセスを繰り返すことで、原稿の複製が多量かつ高速にできるわけである。
帯電ブラシ22の上流側には、感光体上の残留トナーに感光体の帯電極性と同極性に帯電させるプレ帯電フィルム24(シート状部材で、感光体上の帯電ムラを均一化する部材、同時に残留トナーも帯電する:本発明のトナーを帯電する補助帯電手段)、帯電ならし部材25、26(スポンジ状部材で、感光体上の帯電ムラを均一化する部材、同時に残留トナーも帯電する:本発明のトナーを帯電する補助帯電手段)が設置されており、これら帯電ブラシ、プレ帯電フィルム、帯電ならし部材は感光体に接触している。又、帯電ブラシは感光体の回転によって感光体との接触部に送られてきた残留トナーを機械的に撹拌し、判読不可能な状態となるまで感光体表面に拡散させる。また、帯電ブラシは、感光体の帯電極性と反対の極性(逆極性)の残留トナーを静電的に吸着して回収し、感光体の帯電極性と同極性(正規の極性)に帯電させて感光体表面に吐出する。
図2は、画像形成装置1に着脱自在な感光体カートリッジ2の断面概略図である。感光体カートリッジ2は、開閉可能な(図示されず)保護カバー付きケーシング28内に、像担持体としての感光体21、この感光体21の周りに当接配置された帯電ブラシ22、帯電ブラシ22に所定電圧を印加する電源接続部材23、プレ帯電フィルム24、帯電ならし部材(スポンジ状の帯電部材)25、26、電源接続部材27を収容する。尚、保護カバー付きケーシング28には図示されていない露光光入射窓、現像手段取り付け口及び画像形成装置に装着時に保護カバーが開放し、感光体と転写手段が近接或いは接触する機構を有する。
感光体21は図示せぬ駆動装置により図中矢印方向に回転する。帯電ブラシ22は、毛状の繊維からなる導電糸をブラシ支持体に植設したものである。この帯電ブラシ22は感光体21の表面に接触した状態で、図示せぬ駆動装置により図中矢印方向、つまり感光体21との接触部において、感光体21回転方向に対して同方向に回転する。画像形成時には、帯電ブラシ22に図示せぬ帯電電源より電圧が印加され、これによって感光体21表面を均一に所定極性に帯電させる。一方、非画像形成時には、帯電電源より前記画像形成時と逆の極性の電圧が帯電ブラシ22に印加される。なお、トナーの帯電極性は、画像形成時の帯電電圧の極性と同一である。よって非画像形成時に、帯電ブラシ22内に蓄積されたトナーを静電的反発力により、感光体21上に吐出させることができる。
プレ帯電フィルム24は感光体上の残留トナーに、現像手段で回収されやすいように、正規の極性を付与する為に設けられている。帯電ならし部材25、26もプレ帯電フィイル無と同様な機能を有するが、同時に、残留トナーを感光体上で拡散させる機能、帯電ブラシ22による感光体上に帯電ムラを補う機能も有している。
尚、上記画像形成装置は、モノクロのレーザプリンタを示したが、カラーのレーザプリンタやコピーにも同様に適用可能である。
又、前記画像形成装置は、好ましい例として、クリーナレスの画像形成装置を例示したが、即ち、感光体上の残留トナーを除去又は回収する為の主機能を有するクリーニング装置、或いはクリーニング部材(例えばクリーニングブレード等)を有しないクリーナレスの画像形成装置を例示したが、残留トナーを回収するための専用のクリーニング装置を備える画像形成装置であってもよい。即ち、本発明は、クリーナレス型でない画像形成装置にも適用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。但し、下記文中の「部」は「質量部」を示す。
以下のようにして、評価に用いる感光体を作製した。
感光体1の作製
中間層1
洗浄済み円筒状アルミニウム基体(切削加工により表面粗さRz:1.0μmに加工した)上に、下記中間層塗布液を浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚10μmの中間層1を形成した。
下記中間層分散液を同じ混合溶媒にて二倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュフィルター公称濾過精度:5ミクロン、圧力;50kPa)し、中間層塗布液を作製した。
(中間層分散液の作製)
バインダー樹脂:(例示ポリアミドN−1) 1部
ニオブ元素を0.5質量%含有したアナターゼ形酸化チタンA1(一次粒径35nm;表面処理は、フッ化エチルトリメトキシシラン処理) 3.0部
イソプロピルアルコール 10部
上記成分を混合し、サンドミル分散機を用い、10時間、バッチ式にて分散して、中間層分散液を作製した。
電荷発生層
下記成分を混合し、サンドミル分散機を用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
B形オキシチタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線によるX線回折のスペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.5°、28.7°に顕著な回折ピークを有するチタニルフタロシン顔料) 20部
ポリビニルブチラール(BX−1、積水化学(株)社製) 10部
メチルエチルケトン 700部
シクロヘキサノン 300部
電荷輸送層
下記成分を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚15μmの電荷輸送層を形成し、感光体1を作製した。
〈第一電荷輸送層〉
電荷輸送物質(4,4′−ジメチル−4″−(α−フェニルスチリル)
トリフェニルアミン) 225部
バインダー:ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製) 300部
酸化防止剤(Irganox1010:日本チバガイギー社製) 6部
ジクロロメタン 2000部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 1部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で乾燥膜厚6μmの第一電荷輸送層を形成した。
〈第二電荷輸送層〉
電荷輸送物質(T−1) 225部
バインダー:ポリカーボネート(PC−1) 300部
疎水性シリカ(表1記載の疎水性シリカ:平均粒径40nm) 10部
酸化防止剤(LS2626:三共社製) 6部
1,3−ジオキソラン 2000部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 1部
を混合し、超音波を照射できる循環分散装置にて循環分散を行い、表面層塗布液を調製した。この塗布液を前記第一電荷輸送層の上に円型量規制型塗布法により乾燥膜厚9μmになるように第二電荷輸送層を塗布し、110℃で70分間の乾燥を行い、感光体1を作製した。
感光体2〜18の作製
感光体1の作製において、アルミニウム基体の表面粗さRz、中間層の粒子、バインダー樹脂、乾燥膜厚、及び第二電荷輸送層のバインダー、電荷輸送物質及び疎水性シリカを表1のように変化させ、電荷輸送層の合計膜厚を第二電荷輸送層の膜厚を変えて変化させた以外は感光体1と同様にして感光体2〜18を作製した。
尚、前記感光体1〜18の作製と同時に、各感光体の中間層塗布液を用いて、アルミ蒸着したポリエチレンテレフタレート支持体上に各中間層塗布液を塗布し、前記感光体の乾燥条件と同じ条件で乾燥膜厚10μmの中間層を形成して体積抵抗測定用試料を作製し、各中間層の体積抵抗を測定した。その結果、感光体1〜18の中間層の体積抵抗は全て1×108Ω・cm以上であった。
Figure 2005077459
Figure 2005077459
表中、
A1はニオブ元素を0.5質量%含有したアナターゼ形酸化チタン(アナターゼ化度:100%)
A2はニオブ元素を1.0質量%含有したアナターゼ形酸化チタン(アナターゼ化度:95%)
A3はニオブ元素を300ppm含有したアナターゼ形酸化チタン(アナターゼ化度:100%)
A4はニオブ元素を1.8質量%含有したアナターゼ形酸化チタン(アナターゼ化度:92%)
A5はニオブ元素を含有しないアナターゼ形酸化チタン(アナターゼ化度:94%:ニオブ元素含有量10ppm以下)
Zは酸化亜鉛
ALはアルミナ(Al23
Zrは酸化ジルコニウム(ZrO2
表中のPC−4は下記構造のポリカーボネートお示す。
Figure 2005077459
尚、表中、表面処理とは粒子の表面に施した表面処理に用いた物質を示す。
又、表中の融解熱、吸水率の測定は以下のようにして行った。
融解熱の測定条件
測定機:島津製作所「島津熱流速示差走査熱量計DSC−50」を用いて測定した。
測定条件:測定試料を上記測定機に設定し、室温(24℃)から測定開始、200℃迄5℃/分で昇温し、次いで室温まで5℃/分で冷却する。これを2回連続で行い、2回めの昇温時の融解による吸熱ピーク面積より融解熱を算出する。
吸水率の測定条件
測定対象の試料を70〜80℃で3〜4時間で十分に乾燥させ、その質量を精密に秤量する。次に、20℃に維持したイオン交換水に試料を投入し、一定時間経過後に引き上げ試料表面の水を清潔な布で拭き取り、質量を測定する。以上の操作を質量増が飽和するまで繰り返し、その結果得られた試料の増加質量(増加分)を初期の質量で除した値を吸水率とした。
表中、炭素数が7以上の単位構造の比率とは、繰り返し単位構造のアミド結合間の炭素数が7以上の繰り返し単位構造の比率(モル%)を示す。又、N−12はメトキシメチル化ナイロン6(アミド結合間の炭素数は5であり、メトキシメチル化度は25%)
クリープ率の測定
使用機器:フィッシャースコープH100V(微小硬さ測定装置)(株)フィッシャー・インストルメンツ社製
使用圧子:ダイアモンド ビッカース圧子
負荷条件:4mN/secの速度で有機感光体の表面からビッカース圧子を押し込む
負荷時間:5sec
保持時間:5sec
除荷条件:負荷と同し速度で負荷を除く
測定試料
アルミ平板上に前記した感光体1〜18と同様に中間層、電荷発生層、第一電荷輸送層、第二電荷輸送層を設け、同じ条件で乾燥させた試料を作製した試料をH100V機に固定し、試料に対して垂直にビッカース圧子を押し込み測定。
測定は圧子負荷(5sec)、荷重保持(5sec:この間の変形量の割合がクリープ率)、除荷の手順で行う。
クリープ率の求め方
CHU(クリープ率)={(h2−h1)/h1}×100(%)
h1:負荷荷重(20mN)に達した時(負荷開始から5秒後)の押し込み深さ
h2:保持(5sec)後の押し込み深さ
評価
以上のようにして得た感光体1〜18を基本的に図1、2に記載の構造を有するEPSONLP−2400(エプソン(株)販売:A4紙16枚/分のプリンター)に各々装着し、高温高湿(30℃80%RH)と低温低湿(10℃20%RH)の環境下で、それぞれ評価項目を変えて評価した。評価結果を表3に示す。
帯電条件
プレ帯電フィルム:800〜850V
帯電ならし部材:800〜850V
ブラシ帯電部材:800〜850V
露光条件
露光部電位目標:−50V未満にする露光量に設定。
露光ビーム:ドット密度600dpi(dpiとは2.54cm当たりのドット数)の像露光を行った。レーザは780nmの半導体レーザを使用
現像条件:非磁性一成分現像剤を用いた反転現像
評価項目及び評価方法
評価項目及び評価基準
残留電位の評価(べた黒画像の電位変化)
低温低湿(10℃20%RH)、高温高湿(HH:30℃80%RH)環境下で、画素率が7%の文字画像、ハーフトーン画像、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にある画像をA4で1枚間欠モードにて1万枚の印刷を行い、初期と1万枚後の現像位置でのべた黒画像部の電位変化(|ΔV|)を評価した。|ΔV|が小さい方が繰り返し残留電位の上昇が小さい。
◎;べた黒画像部の電位変化|ΔV|が50V未満(良好)
○;べた黒画像部の電位変化|ΔV|が50V〜150V(実用上問題なし)
×;べた黒画像部の電位変化|ΔV|が150Vより大きい(実用上問題有り)
帯電電位の評価(べた白画像の電位変化)
低温低湿(10℃20%RH)、高温高湿(HH:30℃80%RH)環境下で、画素率が7%の文字画像、ハーフトーン画像、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にある画像をA4で1枚間欠モードにて1万枚の印刷を行い、初期と1万枚後の現像位置でのべた白画像部の電位変化(|ΔV|)を評価した。|ΔV|が小さい方が繰り返し帯電電位の変化が小さい。
◎;べた白画像部の電位変化|ΔV|が50V未満(良好)
○;べた白画像部の電位変化|ΔV|が50V〜150V(実用上問題なし)
×;べた白画像部の電位変化|ΔV|が150Vより大きい(実用上問題有り)
画像濃度;低温低湿(LL:10℃20%RH)、高温高湿(HH:30℃80%RH)で評価
マクベス社製RD−918を使用して測定。紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した。多数枚のコピーで残留電位が増加すると、画像濃度が低下する。各1万枚コピー後のべた黒画像部で測定した。
◎:低温低湿、高温高湿とも黒ベタ画像が1.2より高い(良好)
○:低温低湿、高温高湿とも黒ベタ画像が1.0以上、1.2以下(実用上問題なし)
×:低温低湿、高温高湿の何れかで黒ベタ画像が1.0未満(実用上問題あり)
カブリ;低温低湿(LL:10℃20%RH)、高温高湿(HH:30℃80%RH)で評価
カブリ濃度はべた白画像をマクベス社製RD−918を使用し反射濃度で測定した。該反射濃度は相対濃度(印刷していないA4紙の濃度を0.000とする)で評価した。各1万枚コピー後のべた黒画像部で測定した。
◎;低温低湿、高温高湿とも濃度が0.010未満(良好)
○;低温低湿、高温高湿とも濃度が0.010以上、0.020以下(実用上問題ないレベル)
×;低温低湿、高温高湿の何れかで濃度が0.020より高い(実用上問題となるレベル)
絶縁破壊;低温低湿(LL:10℃20%RH)、高温高湿(30℃80%RH)で評価
○;LL又はHHで電荷リークによる感光体の絶縁破壊が発生なし。
×;LL又はHHで電荷リークによる感光体の絶縁破壊が発生した。
周期性の画像欠陥(高温高湿(30℃80%RH))
周期性が感光体の周期と一致し、目視できる黒ポチ、黒筋状の画像欠陥が、A4サイズ当たり何個あるかで判定した。
◎;0.4mm以上の画像欠陥の頻度:全ての印刷画像が5個/A4以下(良好)
○;0.4mm以上の画像欠陥の頻度:6個/A4以上、10個/A4以下が1枚以上発生(実用上問題なし)
×;0.4mm以上の画像欠陥の頻度:11個/A4以上が1枚以上発生(実用上問題有り)
鮮鋭性
画像の鮮鋭性は、低温低湿(10℃20%RH)、高温高湿(30℃80%RH)の両環境において画像を出し、文字潰れで評価した。3ポイント、5ポイントの文字画像を形成し、下記の判断基準で評価した。
◎;画像ボケの発生がなく、3ポイント、5ポイントとも明瞭であり、容易に判読可能
○;画像ボケの発生が軽微であり、3ポイントは一部判読不能、5ポイントは明瞭であり、容易に判読可能
×;画像ボケが発生し、3ポイントは殆ど判読不能、5ポイントも一部あるいは全部が判読不能
Figure 2005077459
表3より、本発明の有機感光体、即ち、導電性支持体上に少なくとも中間層及び感光層を有し、該感光体のクリープ率が1%以上3.5%未満の条件を満たす感光体1〜16は、高温高湿、低温低湿での残留電位、帯電電位の安定性に優れており、このことから画像濃度が十分で且つカブリ濃度が小さい。しかも絶縁破壊も発生せず、黒ポチ等の改良効果が顕著であり、その結果鮮鋭性が良好な電子写真画像を得ている。特に、中間層に金属酸化物粒子にニオブ元素を含有するアナターゼ形酸化チタン及び融解熱0〜40J/gで、吸水率5質量%以下のポリアミド樹脂を用い、クリープ率が2%以上3.2%以下の感光体1〜7、9、10、15は各評価項目の改良効果が著しい。一方、クリープ率が3.5以上感光体17は絶縁破壊が発生し、黒ポチの発生も多く、鮮鋭性が劣化している。又、クリープ率が1.0未満の感光体18は絶縁破壊が発生し、鮮鋭性が劣化している。
本発明に係る接触帯電方式を用いた画像形成装置1の断面概略図である。 画像形成装置1に着脱自在な感光体カートリッジ2の断面概略図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 感光体カートリッジ
3 現像カートリッジ
4 露光装置
5 給紙装置
6 転写ローラ
7 定着器
8 排紙トレイ
21 感光体
22 帯電ブラシ
23、27 電源接続部材
24 プレ帯電フィルム
25、26 帯電ならし部材

Claims (11)

  1. 有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段、該有機感光体に静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該トナー像を転写材に転写する転写手段、前記帯電手段より上流に位置していて、該有機感光体面上のトナーを帯電する少なくとも1つ以上の補助帯電手段を有する画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性支持体上に少なくとも中間層及び感光層を有し、クリープ率(表面にビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であることを特徴とする有機感光体。
  2. 有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段、該有機感光体に静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該トナー像を転写材に転写する転写手段、前記帯電手段より上流に位置していて、該有機感光体面上のトナーを帯電する少なくとも1つ以上の補助帯電手段を有する画像形成装置に用いられる有機感光体において、導電性支持体上に少なくとも中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、クリープ率(表面にビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であることを特徴とする有機感光体。
  3. 前記中間層がTiO2、ZrO2、ZnO及びAl23から選択された少なくとも1種以上の金属酸化物粒子を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の有機感光体。
  4. 前記TiO2粒子がアナターゼ形酸化チタン顔料であることを特徴とする請求項3に記載の有機感光体。
  5. 前記アナターゼ形酸化チタン顔料が、ニオブ元素を100ppm〜2.0質量%含有するアナターゼ形酸化チタン顔料であることを特徴とする請求項4に記載の有機感光体。
  6. 前記金属酸化物粒子の数平均一次粒子が5〜400nmであることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の有機感光体。
  7. 前記中間層に融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下のポリアミド樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機感光体。
  8. 前記中間層の体積抵抗が108Ω・cm以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機感光体。
  9. 有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段、該有機感光体に静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該トナー像を転写材に転写する転写手段、前記帯電手段より上流に位置していて、該有機感光体面上のトナーを帯電する少なくとも1つ以上の補助帯電手段を有する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、導電性支持体上に少なくとも中間層及び感光層を有し、クリープ率(表面にビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満の有機感光体と前記帯電手段、現像手段、転写手段、補助帯電手段の少なくとも1つとが一体的に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に装着されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段、該有機感光体に静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をトナー像に顕像化する現像手段、該トナー像を転写材に転写する転写手段、前記帯電手段より上流に位置していて、該有機感光体面上のトナーを帯電する少なくとも1つ以上の補助帯電手段を有する画像形成装置において、該有機感光体が導電性支持体上に少なくとも中間層及び感光層を有し且つクリープ率(表面にビッカース圧子を荷重20mNで押し込んだ時のクリープ率)が1%以上3.5%未満であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置を用いて、電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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