JP2005076851A - 動力伝達用チェーン - Google Patents

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    • F16G13/00Chains
    • F16G13/18Chains having special overall characteristics

Abstract

【課題】 チェーンスパンの弦振動を抑制するための構造を簡略化して、組立作業を簡略化する。
【解決手段】 各々一対の歯部21およびピン穴22を有する多数の内側リンク2をピン穴22内に挿入した連結ピン3で連結してなるサイレントチェーン1において、チェーン長手方向に隣り合う少なくとも3本の連結ピン3にワイヤ5を掛けわたすとともに、チェーン屈曲時にワイヤ5の弾性変形による屈曲抵抗が作用するように、ワイヤ5を連結ピン3に係止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、動力伝達用チェーンに関し、詳細には、弦振動を抑制するための構造の改良に関する。
自動車や自動二輪車用の動力伝達用チェーンは、一般に、多数のリンクをそのピン穴に挿入した連結ピンにより無端状に連結することにより構成されている。ところで、動力伝達用チェーンの運転時には、チェーンが巻き掛けられるスプロケットの歯数および回転数で定まる噛合周波数が、チェーンのスパン長およびチェーン張力から定まるチェーンの共振周波数と一致すると、チェーンスパンが共振を起こして激しく横方向に振動することが知られている。
そこで、このようなチェーンスパンの共振を防止すべく、従来より種々の手法が採用されている。たとえば実開昭55−34580号公報の図4および図5には、ローラチェーンにおいて噛合衝突音を低減させることを主目的としたものではあるが、チェーン長手方向に隣り合うリンクの2本の連結ピンを板ばねで連結したものが示されている。
上記公報には、隣り合うリンクの屈曲時に、リンクの屈曲動作が板ばねのばね力に抗して行われることにより、スプロケット歯との噛合時にリンクの急激な屈曲が抑制されて、噛合衝突音が低減される点が記載されている。また、この場合には、リンクの屈曲動作が制限されることにともなって、チェーンスパンの弦振動も抑制されることが予想される。
実公昭55−34580号公報(図4および図5参照)
しかしながら、上記構成では、板ばねの両端を連結ピンの端部に固定する必要があるため、連結ピンの端部をかしめなければならず、組立作業が煩雑になる。また、板ばねである以上、ある程度の幅が必要であり、その幅の分だけチェーンの幅が増大するという欠点もある。また、上記公報の第8図および第9図には、ねじりコイルばねを用いることにより、チェーン幅の増大を抑制したものも示されているが、この場合には、個々の連結ピンにそれぞれねじりコイルばねを設ける必要があるため、構造が複雑になり、組立作業が面倒である。
本発明が解決しようとする課題は、動力伝達用チェーンにおいて、チェーンスパンの弦振動を抑制するための構造を簡略化して、組立作業を簡略化する点にある。
請求項1の発明は、各々一対のピン穴を有する多数のリンクをピン穴内に挿入した連結ピンで連結してなる動力伝達用チェーンにおいて、チェーン長手方向に隣り合う少なくとも3本の連結ピンにワイヤが掛けわたされるとともに、チェーン屈曲時にワイヤの弾性変形による屈曲抵抗が作用するように、ワイヤが連結ピンに係止されている。
請求項1の発明によれば、運転中においてチェーン屈曲時には、ワイヤの弾性変形による屈曲抵抗が作用するので、チェーンスパンの横振れを規制して、チェーンスパンの弦振動を抑制できる。しかも、この場合には、屈曲抑制機構が、少なくとも3本の連結ピンに掛けわたされたワイヤにより構成されるので、個々の連結ピンごとに屈曲抑制機構を設ける必要がなくなり、これにより、部品点数を削減して構造を簡略化でき、組立作業を簡略化できる。
請求項2の発明では、請求項1において、ワイヤが各連結ピンの位置で上下方向に屈曲しつつチェーン長手方向にジグザグに配設されるとともに、ワイヤの少なくとも一端がこれに対応する連結ピンの回りに巻回されている。
請求項3の発明では、請求項2において、ワイヤの両端がこれらに対応する各連結ピンの回りに巻回されている。
請求項4の発明では、請求項1において、ワイヤが各連結ピンの位置で上下方向に屈曲しつつチェーン長手方向にジグザグに配設されるとともに、ワイヤの一部が中間の連結ピンの回りに巻回されている。
請求項5の発明では、請求項4において、ワイヤの一部が、ワイヤの一端に対応する連結ピンと隣り合う連結ピンの回りに巻回されている。
請求項6の発明では、請求項1ないし5のいずれかにおいて、連結ピンに巻回されるワイヤの部位が連結ピンに固定されていない。
請求項7の発明では、請求項1ないし6のいずれかにおいて、ワイヤが、チェーン幅方向に隣り合うリンクの間に配設されている。
請求項8の発明では、請求項1ないし7のいずれかにおいて、ワイヤがばね鋼製である。
請求項9の発明では、請求項8において、ワイヤがピアノ線である。
請求項10の発明では、請求項1ないし9のいずれかにおいて、各リンクがスプロケットと噛み合う一対の歯部をそれぞれ有している。すなわち、この場合には、動力伝達用チェーンがサイレントチェーンである。
本発明に係る動力伝達用チェーンによれば、屈曲抑制機構が、少なくとも3本の連結ピンに掛けわたされたワイヤにより構成されるので、チェーンスパンの弦振動を抑制するのに個々の連結ピンごとに屈曲抑制機構を設ける必要がなくなり、これにより、構造を簡略化でき、組立作業を簡略化できる。
動力伝達用チェーンにおいて、チェーンスパンの弦振動を抑制するための構造を、チェーンの幅寸法を増大させることなく、また組立作業を煩雑化することなく、実現した。
図1ないし図3は本発明の第1の実施例によるサイレントチェーンを示しており、図1はサイレントチェーンの平面部分図、図2はサイレントチェーンの正面部分図、図3は図2の一部拡大図である。
図1および図2に示すように、サイレントチェーン1は、スプロケット(図示せず)と噛み合う一対の歯部21およびピン穴22をそれぞれ有する多数の内側リンク2を長さ方向(図1左右方向)および厚み方向(同図上下方向)に積層して、ピン穴22に挿入した連結ピン3により各々枢支可能に連結するとともに、最外側の内側リンク2の外側に外側リンク4を配置して連結ピン3の端部に固定することにより、構成されている。
チェーン幅方向(図1上下方向)の一側面側において、最外側の内側リンク2と外側リンク4との間には、ワイヤ5が配設されている。ワイヤ5は、隣り合う内側リンク2と外側リンク4の間で挟持されることにより抜け止めが行われている。またワイヤ5は、たとえばばね鋼製であり、好ましくはピアノ線である。
ワイヤ5は、チェーン長手方向(図1および図2左右方向)に隣り合う3本の連結ピン3に掛けわたされている。ワイヤ5の両端には環状のフック部5a,5bが形成されており、これらのフック部5a,5bには、対応する各連結ピン3の端部が挿入されている。言い換えれば、ワイヤ5の各端部は、対応する各連結ピン3の回りに巻回されている。この場合、フック部5a,5bは、対応する各連結ピン3には固定されておらず、各連結ピン3は、フック部5a,5bに対して自由に回転し得るようになっている。さらに、ワイヤ5の中央部5cは偏平な逆V字状に屈曲形成されており、中央部5cは中央の連結ピン3に上方から係止されている。
また、この場合、図1および図2に示すようなチェーン直線状態において、ワイヤ5には弾性曲げが生じておらず、各内側リンク2には、ワイヤ5からのばね力が作用していない。
次に、ワイヤ5の作動について図3を用いて説明する。
図3は、図2においてワイヤ5が掛けわたされた隣り合う内側リンク2(2A,2B)を取り出して示している。図3に示す状態から、内側リンク2Aが連結ピン31 の回りを矢印a方向に回動すると、ワイヤ5の一端が内側リンク2Bの連結ピン32 に係止されるとともに、ワイヤ5の中間部分が連結ピン31 に上方から係止されていることにより、ワイヤ5が弾性変形する。これにより、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Aに作用する。
すなわち、この場合には、内側リンク2Aの内側への屈曲動作時にワイヤ5による屈曲抵抗が作用することになるので、スプロケット間に配設されたチェーンスパンの外方への振れによる弦振動を抑制できる。また、この場合には、スプロケットとの噛合時において、内側リンクがスプロケット噛合方向に屈曲する際にも同様に屈曲抵抗を受けることになるので、噛合時に内側リンクがスプロケット歯に衝突するのを抑制でき、噛合衝突音を低減できる。
しかも、この場合には、内側リンク2の屈曲を抑制するための屈曲抑制機構が、3本の連結ピン3に掛けわたされたワイヤ5により構成されるので、個々の連結ピンごとに屈曲抑制機構を設ける必要がなくなり、これにより、構造を簡略化でき、組立作業を簡略化できる。
なお、この実施例においては、内側リンク2Aが連結ピン31 の回りを矢印a方向とは逆方向に回動した場合には、ワイヤ5は内側リンク2Bの連結ピン32 の回りを空転するだけで、ワイヤ5は弾性変形しないので、内側リンク2Aに屈曲抵抗は作用しない。
前記第1の実施例では、ワイヤ5の両端がいずれも連結ピン3の回りに巻回された例を示したが、本発明の適用はこれには限定されない。図4(a),(b)(c)は、本発明の第2の実施例によるサイレントチェーンの一部拡大図である。なお、同図において、前記第1の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
図4(a)に示すものでは、ワイヤ5の一端のみが連結ピン3の回りに巻回されており、ワイヤ5の他端が直線状に延びている例が示されている。すなわち、直線状に延びるワイヤ端部5b′は、連結ピン32 の下方まで延設されている。
図4(b)に示すものでは、同図(a)と同様に、ワイヤ5の一端のみが連結ピン3の回りに巻回されるとともに、ワイヤ5の他端が直線状に延びている例が示されているが、この場合には、ワイヤ端部5a′の方が連結ピン31 の下方まで直線状に延びている。
図4(c)に示すものでは、ワイヤ5の両端がいずれも連結ピン3の回りに巻回されておらず、いずれの端部5a′,5b′も直線状に延びている例が示されている。さらに、この場合には、ワイヤ5の中央にフック部5c′が形成されており、このフック部5c′が連結ピン31 の回りに巻回されている。
この第2の実施例では、図4(a),(b),(c)のいずれの場合においても、前記第1の実施例と同様に、内側リンク2Aが連結ピン31 の回りを矢印a方向に回動すると、ワイヤ5の一端が内側リンク2Bの連結ピン32 に係止されるとともに、ワイヤ5の中間部分が連結ピン31 に係止されていることにより、ワイヤ5が弾性変形する。これにより、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Aに作用する。
すなわち、この場合には、前記第1の実施例と同様に、内側リンク2Aの内側への屈曲動作時にワイヤ5による屈曲抵抗が作用することになるので、チェーンスパンの外方への振れによる弦振動を抑制できる。また、スプロケットとの噛合時において、内側リンクがスプロケット噛合方向に屈曲する際にも同様に屈曲抵抗を受けることになるので、噛合時に内側リンクがスプロケット歯に衝突するのを抑制でき、噛合衝突音を低減できる。
さらに、内側リンク2の屈曲を抑制するための屈曲抑制機構が、3本の連結ピン3に掛けわたされたワイヤ5により構成されるので、個々の連結ピンごとに屈曲抑制機構を設ける必要がなくなり、これにより、構造を簡略化でき、組立作業を簡略化できる。
なお、この実施例においても、内側リンク2Aが連結ピン31 の回りを矢印a方向とは逆方向に回動した場合には、ワイヤ5は内側リンク2Bの連結ピン32 から離れる側に移動するか(図4(a))、あるいはその位置に留まるだけで(図4(b),(c))、ワイヤ5自体は弾性変形しないので、内側リンク2Aに屈曲抵抗は作用しない。
前記第1および第2の実施例では、ワイヤ5の中央部が連結ピン31 の上方を通るように配設された例を示したが、本発明の適用はこれには限定されず、ワイヤ5の中央部は連結ピン31 の下方を通るように配設されていてもよい。このようにワイヤが配設された本発明の第3の実施例を図5に示す。図5中の(a)は前記第1の実施例の図3に対応しており、(b),(c),(d)は前記第2の実施例の図4中の(a),(b),(c)にそれぞれ対応している。図5において、ワイヤ5の中央部5cは偏平なV字状に屈曲形成されており、中央部5cは中央の連結ピン3に下方から係止されている。
(a)においては、ワイヤ5両端の環状フック部5a,5bは、対応する各連結ピン3の回りに巻回されている。この状態から、内側リンク2Aが連結ピン31 の回りを矢印b方向に回動すると、ワイヤ5の一端が内側リンク2Bの連結ピン32 に係止されるとともに、ワイヤ5の中間部分が連結ピン31 に下方から係止されていることにより、ワイヤ5が弾性変形する。これにより、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Aに作用する。
すなわち、この場合には、内側リンク2Aの背面側への屈曲動作時にワイヤ5による屈曲抵抗が作用することになるので、スプロケット間に配設された直線状のチェーンスパンの内方への振れによる弦振動を抑制できる。
なお、この実施例においては、内側リンク2Aが連結ピン31 の回りを矢印b方向とは逆方向に回動した場合には、ワイヤ5は内側リンク2Bの連結ピン32 の回りを空転するだけで、ワイヤ5は弾性変形しないので、内側リンク2Aに屈曲抵抗は作用しない。
(b)に示すものでは、ワイヤ5の一端のみが連結ピン3の回りに巻回されており、ワイヤ5の他端が直線状に延びている例が示されている。すなわち、直線状に延びるワイヤ端部5b′は、連結ピン32 の上方まで延設されている。
(c)に示すものでは、(b)と同様に、ワイヤ5の一端のみが連結ピン3の回りに巻回されるとともに、ワイヤ5の他端が直線状に延びている例が示されているが、この場合には、ワイヤ端部5a′の方が連結ピン31 の上方まで直線状に延びている例が示されている。
(d)に示すものでは、ワイヤ5の両端がいずれも連結ピン3の回りに巻回されておらず、いずれの端部5a′,5b′も直線状に延びている例が示されている。さらに、この場合には、ワイヤ5の中央にフック部5c′が形成されており、このフック部5c′が連結ピン31 の回りに巻回されている。
この第3の実施例では、図5(a),(b),(c),(d)のいずれの場合においても、前記第3の実施例と同様に、内側リンク2Aが連結ピン31 の回りを矢印b方向に回動すると、ワイヤ5の一端が内側リンク2Bの連結ピン32 に係止されるとともに、ワイヤ5の中間部分が連結ピン31 に下方から係止されていることにより、ワイヤ5が弾性変形する。これにより、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Aに作用する。
すなわち、この場合には、内側リンク3の背面側への屈曲動作時にワイヤ5による屈曲抵抗が作用することになるので、スプロケット間に配設された直線状のチェーンスパンの内方への振れによる弦振動を抑制できる。
なお、この実施例においても、内側リンク2Aが連結ピン31 の回りを矢印b方向とは逆方向に回動した場合には、ワイヤ5は、内側リンク2Bの連結ピン32 の回りを空転するか(図5(a))、内側リンク2Bの連結ピン32 から離れる側に移動するか(同図(b))、あるいはその位置に留まるだけで(同図(c),(d))、ワイヤ5自体は弾性変形しないので、内側リンク2Aに屈曲抵抗は作用しない。
前記第1ないし第3の実施例では、ワイヤが掛けわたされる連結ピンが3本の場合を例にとって説明したが、本発明は、ワイヤが4本以上の連結ピンに掛けわたされる場合にも同様に適用できる。図6は、ワイヤが4本の連結ピンに掛けわたされた、本発明の第4の実施例を示している。なお、図6において、前記第1ないし第3の実施例と同一符号は同一または相当部分を示しているが、ここでは、図示の簡略化のために連結ピンおよびワイヤのみを示し、内側リンクが省略された状態を示す。
図6(a)〜(d)のいずれの場合においても、ワイヤ5の中間部5cは偏平な逆V字状に屈曲形成されて連結ピン31 に上方から係止されており、ワイヤ5の中間部5dは偏平なV字状に屈曲形成されて連結ピン32 に下方から係止されている。すなわち、ワイヤ5は両端の連結ピンの間を上下方向に屈曲しつつチェーン長手方向にジグザグ状に配設されている。この状態で、ワイヤ5には弾性曲げが生じておらず、各内側リンクには、ワイヤ5のばね力は作用していない。
さらに、(a)に示すものでは、ワイヤ5の各端部が、対応する連結ピンの回りに巻回されている。(b)に示すものでは、ワイヤ5の一端のみが連結ピンの回りに巻回され、ワイヤ5の他方の端部5b′は直線状に延びており、端部の連結ピンの上方まで延設されている。
(c)においては、(b)と同様に、ワイヤ5の一端のみが連結ピンの回りに巻回され、ワイヤ5の他方の端部が直線状に延設された例が示されているが、この場合には、ワイヤ端部5a′の方が端部の連結ピンの下方まで直線状に延設されている。
(d)においては、ワイヤ5の両端がいずれも連結ピンの回りに巻回されておらず、いずれの端部5a′,5b′も直線状に延設された例が示されている。さらに、この場合には、ワイヤ5の中間にフック部5c′,5d′が形成されており、フック部5c′は連結ピン31 の回りに巻回され、フック部5d′は連結ピン32 の回りに巻回されている。言い換えれば、この場合には、ワイヤ5の端部に対応する連結ピンと隣り合う連結ピンの回りにワイヤ5の一部が巻回されている。
この第4の実施例の(a)においては、内側リンク2A(図3参照)が連結ピン31 の回りを矢印a方向またはb方向のいずれの方向に回動した場合でも、ワイヤ5が弾性変形する。これにより、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Aに作用する。同様に、内側リンク2B(図3参照)が連結ピン32 の回りを矢印a′方向またはb′方向のいずれの方向に回動した場合でも、ワイヤ5が弾性変形する。これにより、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Bに作用する。
すなわち、この場合には、内側リンク3の内側および外側双方への屈曲動作時にワイヤ5による屈曲抵抗が作用することになるので、チェーンスパンの内方および外方双方への振れによる弦振動を抑制できる。また、スプロケットとの噛合時において、噛合衝突音を低減できる。
さらに、内側リンク2の屈曲を抑制するための屈曲抑制機構が、4本の連結ピン3に掛けわたされたワイヤ5により構成されるので、構造を一層簡略化でき、組立作業を一層簡略化できる。
(b)においては、内側リンク2A(図3参照)が連結ピン31 の回りを矢印a方向またはb方向のいずれの方向に回動した場合でも、ワイヤ5が弾性変形し、これにより、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Aに作用する。その一方、内側リンク2B(図3参照)が連結ピン32 の回りを矢印b′方向に回動した場合には、ワイヤ5が弾性変形して、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Bに作用するが、内側リンク2Bが連結ピン32 の回りを矢印b′方向と逆方向に回動した場合には、ワイヤ5はその位置に留まるだけで、曲げ変形しない。
(c)においては、内側リンク2B(図3参照)が連結ピン32 の回りを矢印a′方向またはb′方向のいずれの方向に回動した場合でも、ワイヤ5が弾性変形し、これにより、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Bに作用する。その一方、内側リンク2A(図3参照)が連結ピン31 の回りを矢印a方向に回動した場合には、ワイヤ5が弾性変形して、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Aに作用するが、内側リンク2Aが連結ピン31 の回りを矢印a方向と逆方向に回動した場合には、ワイヤ5はその位置に留まるだけで、曲げ変形しない。
(d)においては、内側リンク2A(図3参照)が連結ピン31 の回りを矢印a方向に回動した場合にワイヤ5が弾性変形し、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Aに作用するが、内側リンク2Aが矢印a方向と逆方向に回動した場合には、ワイヤ5はその位置に留まるだけで、曲げ変形しない。その一方、内側リンク2B(図3参照)が連結ピン32 の回りを矢印b′方向に回動した場合にワイヤ5が弾性変形し、ワイヤ5の曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンク2Bに作用するが、内側リンク2Bが連結ピン32 の回りを矢印b′方向と逆方向に回動した場合には、ワイヤ5はその位置に留まるだけで、曲げ変形しない。
このように、図6(b)〜(d)においては、内側リンク2の内側または外側への屈曲動作時にワイヤ5による屈曲抵抗が作用することになるので、チェーンスパンの内方または外方への振れによる弦振動を抑制できる。しかも、この場合には、図6(a)と同様に、内側リンク2の屈曲を抑制するための屈曲抑制機構が、4本の連結ピン3に掛けわたされたワイヤ5により構成されるので、構造を一層簡略化でき、組立作業を一層簡略化できる。
前記第1ないし第4の実施例においては、直線状に延ばされたチェーンに対して、予めジグザグ状に屈曲形成されたワイヤが当該チェーンの各連結ピンの回りに配設された例を示している。すなわち、これらの場合には、チェーンが直線状に延ばされた状態では、ワイヤの弾性変形による屈曲抵抗が内側リンクには作用しておらず、内側リンクが連結ピンの回りを屈曲(つまり関節運動)して始めてワイヤの曲げ変形による屈曲抵抗が内側リンクに作用するようになっている。しかしながら、本発明の適用はこれらの実施例には限定されない。
図7は本発明の第5の実施例を示しており、ここでは、直線状のワイヤがチェーンの各連結ピン(ここでは5本)に係止されている。この場合には、チェーンに張力が作用していない状態では、図7に示すように、各内側リンクがジグザグ状に配設されている。そして、チェーンが駆動スプロケットおよび従動スプロケット間に掛けわたされたときに、ワイアが弾性変形して、屈曲抵抗が内側リンクに作用するようになっている。
この第5の実施例においても、前記第1ないし第4の実施例と同様に、内側リンク2の内側または外側への屈曲動作時にワイヤ5による屈曲抵抗が作用することになるので、チェーンスパンの内方または外方への振れによる弦振動を抑制できる。しかも、この場合には、内側リンク2の屈曲を抑制するための屈曲抑制機構が、5本の連結ピン3に掛けわたされたワイヤ5により構成されるので、構造をより一層簡略化でき、組立作業をより一層簡略化できる。
なお、前記各実施例では、ワイヤが最外側の内側リンクとこれと隣り合う外側リンクとの間に配設された例を示したが、本発明は、チェーン幅方向に隣り合う各内側リンク間にワイヤを配設したものにも同様に適用できる。
また、前記各実施例では、本発明がサイレントチェーンに適用された例を示したが、本発明はローラチェーンにも同様に適用可能である。
本発明の第1の実施例によるサイレントチェーンの平面部分図である。 サイレントチェーン(図1)の正面部分図である。 図2の一部拡大図であって、リンクの屈曲動作時におけるワイヤの作動を説明するための図である。 (a)は本発明の第2の実施例によるサイレントチェーンの一部拡大図であって、前記第1の実施例の図3に相当する図であり、(b)および(c)はそれぞれ(a)の変形例である。 (a)は本発明の第3の実施例によるサイレントチェーンの一部拡大図であって、前記第1の実施例の図3に相当する図であり、(b),(c),(d)はそれぞれ(a)の変形例である。 (a)は本発明の第4の実施例によるサイレントチェーンの一部拡大図であって、前記第1の実施例の図3に相当する図であり、(b),(c),(d)はそれぞれ(a)の変形例である。 本発明の第5の実施例によるサイレントチェーンの一部拡大図である。
符号の説明
1: サイレントチェーン

2: 内側リンク
21: 歯部
22: ピン穴

3: 連結ピン

4: 外側リンク

5: ワイヤ
5a: フック部
5b: フック部

Claims (10)

  1. 各々一対のピン穴を有する多数のリンクをピン穴内に挿入した連結ピンで連結してなる動力伝達用チェーンにおいて、
    チェーン長手方向に隣り合う少なくとも3本の連結ピンにワイヤが掛けわたされるとともに、チェーン屈曲時にワイヤの弾性変形による屈曲抵抗が作用するように、ワイヤが連結ピンに係止されている、
    ことを特徴とする動力伝達用チェーン。
  2. 請求項1において、
    ワイヤが各連結ピンの位置で上下方向に屈曲しつつチェーン長手方向にジグザグに配設されるとともに、ワイヤの少なくとも一端がこれに対応する連結ピンの回りに巻回されている、
    ことを特徴とする動力伝達用チェーン。
  3. 請求項2において、
    ワイヤの両端がこれらに対応する各連結ピンの回りに巻回されている、
    ことを特徴とする動力伝達用チェーン。
  4. 請求項1において、
    ワイヤが各連結ピンの位置で上下方向に屈曲しつつチェーン長手方向にジグザグに配設されるとともに、ワイヤの一部が中間の連結ピンの回りに巻回されている、
    ことを特徴とする動力伝達用チェーン。
  5. 請求項4において、
    ワイヤの一部が、ワイヤの一端に対応する連結ピンと隣り合う連結ピンの回りに巻回されている、
    ことを特徴とする動力伝達用チェーン。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    連結ピンに巻回されるワイヤの部位が連結ピンに固定されていない、
    ことを特徴とする動力伝達用チェーン。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    ワイヤが、チェーン幅方向に隣り合うリンクの間に配設されている、
    ことを特徴とする動力伝達用チェーン。
  8. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    ワイヤがばね鋼製である、
    ことを特徴とする動力伝達用チェーン。
  9. 請求項8において、
    ワイヤがピアノ線である、
    ことを特徴とする動力伝達用チェーン。
  10. 請求項1ないし9のいずれかにおいて、
    各リンクがスプロケットと噛み合う一対の歯部をそれぞれ有している、
    ことを特徴とする動力伝達用チェーン。
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