JP2005074568A - 多軸加工機、ワークの加工方法 - Google Patents

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千秋 安田
Shinichiro Kajii
紳一郎 梶井
Kensuke Ide
健介 井手
Junji Inoue
淳司 井上
Motofumi Kuroda
基文 黒田
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Abstract

【課題】 びびり振動を回避し、高精度でしかも効率のよい加工を行うことができる多軸加工機、ワークの加工方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 加工ツールやワークにびびり振動が生じているか否かを振動検出センサで検出し、びびり振動が生じている場合には、まず加工ツールの回転数を上昇させ、それでもびびり振動が治まらない場合には、加工ツールの1回転あたりの切込み量を減少させることで、加工中に発生したびびり振動を抑制するようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、マシニングセンタ等の多軸加工機、ワークの加工方法に関する。
従来より、各種部品の加工に、NC制御のマシニングセンタが多用されている。このようなマシニングセンタでは、加工工具と、加工対象となるワークをセットするワーク台とが、相対的に3軸方向に移動する、いわゆる3軸加工機が一般的となっている。
しかしながら、このような3軸加工機では、例えばタービンのブレードや金型等、3次元曲面を有する部品の加工を行えないため、近年では、4軸、5軸の加工機が実用化されつつある。
このような多軸の加工機においては、ワークの加工精度は、加工ツールとワーク台にセットされるワークとの相対位置関係の精度によって決まる。
このため、ワーク台や加工ツールを保持するチャック部をはじめとし、加工機全体が非常に高剛性となっているのは周知の通りである。
ところで、このような加工機では、使用する工具の固有振動数により、特定の周波数(工具回転数)において工具が共振してびびり振動が生じることがある。びびり振動が生じると、工具の短寿命化を招いたり、ワーク表面の加工精度に悪影響を及ぼすため、作動中の工具(加工機)の振動を測定し、びびり振動が生じている場合には運転条件を変更することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3117887号公報(請求項1)
しかしながら、上記したような従来の技術には以下に示すような問題が存在する。
上記したような加工機において、例えばタービンブレードの切削加工を行うことがあるが、近年、タービンの性能向上に伴い、タービンブレードは3次元的に捩れた形状となり、しかも薄肉化が進んでいる。しかも、タービンブレードは、このような加工機で加工するワークとしては大型であり、ワークをセットするワーク台からのオーバーハング寸法が非常に大きくなっている。
このようなタービンブレードを加工する場合、工具のみならず、加工対象となるタービンブレード自体にもびびり振動が生じやすく、これにより、ワーク表面の加工精度に悪影響を及ぼしたり、加工効率の低下を招く原因となる。
このため、びびり振動が生じないような加工条件を見出す必要があるが、これには、加工条件を様々に設定して試作を繰り返す、いわゆるトライアンドエラーの必要があり、加工条件の設定までに時間を要し、試作コストの上昇を招くことになる。しかも、このようなトライアンドエラーには、経験に基づく勘のようなものも要求され、経験が乏しい場合には、上記問題はさらに顕著なものとなってしまう。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、びびり振動を回避し、高精度でしかも効率のよい加工を行うことができる多軸加工機、ワークの加工方法を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明の多軸加工機は、複数の作動軸を有する多軸加工機であって
、加工すべきワークを保持するワーク保持部と、ワーク保持部に保持されたワークを加工するための加工ツールを保持する加工ツール保持部と、ワーク保持部で保持したワークに生じたびびり振動を検出する振動検出部と、振動検出部でびびり振動が検出されたときに、加工ツール保持部で保持した加工ツールによるワークに対する加工条件を変更するコントローラと、を備えることを特徴とする。
具体的には、コントローラでは、振動検出部でびびり振動が検出されたときに、加工ツールの回転数を上昇させるのが良い。これにより、加工効率を低下させることなく、むしろ向上させてびびり振動を回避できる。そして、加工ツールの回転数を上昇させた後にも振動検出部でびびり振動が検出されたとき、加工ツールの1回転当りの切り込み量を減少させれば良い。
振動検出部は、ワークだけでなく、さらに加工ツールに生じたびびり振動を検出し、コントローラは、ワークまたは加工ツールに対応した所定周波数帯域に所定強度以上の振動が検出されたときに、振動検出部でびびり振動を検出したと判定し、加工ツールによるワークに対する加工条件を変更することができる。このとき、ワークに対応した周波数帯域は、ワークの設計データに基づき、数値構造解析法(有限要素法)による解析を行うことで設定することができる。
また、このような多軸加工機では、加工ツール保持部で、加工が完了したワークを加振する加振部材を保持できるようにしておき、加振部材でワークを加振したときの振動を振動検出部で検出することで、ワークの固有振動数を得ることもできる。これによりこの多軸加工機は、加工後のワークの固有振動数検査機能を具備することができる。
また、本発明は、複数の作動軸を有する多軸加工機でワークを加工する方法として捉えることもできる。この場合、この方法は、複数の作動軸を作動させて加工ツールを相対移動させることでワークを加工するステップと、ワーク、加工ツールの少なくとも一方にびびり振動が検出されたときに、加工ツールの回転数を上昇させるステップと、を含むことを特徴とする。
さらに、加工ツールの回転数を上昇させた後にもびびり振動が検出されたとき、加工ツールの1回転当りの切り込み量を減少させるステップをさらに含むこともできる。
本発明によれば、びびり振動を回避し、高精度でしかも効率のよい加工を行うことが可能となる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1、図2に示すように、5軸加工機(多軸加工機)10は、ワークベンチ20と、加工ヘッド30と、これらワークベンチ20および加工ヘッド30の動作を制御するコントローラ40とから構成されている。
ワークベンチ20は、ベース2上に、テーブル4を鉛直軸Pv回りに回動させる回転機構3を有している。これによりテーブル4は、鉛直軸Pv回り、つまり水平面内で回動可能(図2中A方向)となっている。このテーブル4上には、その回転軸からオフセットした位置に、上方に延びるブロック5が一体に設けられている。このブロック5には、テーブル4の中心部側に臨むよう、ワークWを保持するワーク保持部7が備えられている。このワーク保持部7は、ブロック5に備えられた回転機構6により、水平軸回り、つまり鉛直面内で回動可能(図2中B方向)となっている。
加工ヘッド30は、ワーク保持部7に保持されるワークWに対向するよう、加工ツール保持部8が配設され、この加工ツール保持部8は、図示しない駆動機構により、例えばX、Y、Zの3軸方向に移動可能となっている。この加工ツール保持部8は、いわゆるスピ
ンドルであり、保持した加工ツールTをその軸線回りに回転させることができるようになっている。
これにより5軸加工機10は、加工ツール保持部8がX、Y、Zの3軸方向に移動可能で、ワーク保持部7がA方向およびB方向に回動可能であり、これによって、加工ツール保持部8に保持される加工ツールTとワーク保持部7に保持されるワークWとの間で、合計5軸の動作が可能となっている。
ところで、図1、図2の例では、加工ヘッド30側がX、Y、Zの3軸方向に移動可能で、ワークベンチ20側がA方向およびB方向に回動可能な構成としたが、例えばX、Y、Zの3軸方向のうちの1軸方向の移動について、加工ヘッド30側ではなく、ワークベンチ20側が動作する構成とすることも可能である。
さて、このような5軸加工機10は、予めコントローラ40に入力されたNCプログラムに基づき、コントローラ40で、加工ツール保持部8のX、Y、Zの3軸方向への動作と、回転機構3、6によるワーク保持部7のA方向、B方向の回動を制御することで、加工ツールTでワークWを所定形状、所定寸法に加工する。
このようなNCプログラムは、加工ツール保持部8のX、Y、Zの3軸方向への動作と、回転機構3、6によるワーク保持部7のA方向、B方向の回動を制御するための位置座標を定義するNCパスと、加工ツールTによる加工条件(加工ツールTの回転速度と加工ツールTの切り込み量)とを含むものである。このNCプログラムは、ワークWの設計に用いるCAD(Computer-Aided Design)/CAM(Computer-Aided Manufacturing)シ
ステムによって生成され、予め、5軸加工機10のコントローラ40に入力される。
さらに、図3に示すように、この5軸加工機10は、加工に際して加工ツールTやワークWに生じるびびり振動を検出するため、加速度計または歪みセンサからなる振動検出センサ50を備えている。
振動検出センサ50は、ワークWの基部の、ワーク保持部7に保持されて加工が施されない部分に対し、着脱自在な状態でセットされる。
振動検出センサ50から出力される検出信号は、アンプ51で増幅された後にFFT(Fast Fourier Transform )アナライザ52に入力される。FFTアナライザ52では、
振動検出センサ50から出力される検出信号を周波数解析することでモニタリングする。これら振動検出センサ50、アンプ51、FFTアナライザ52により、振動検出部が構成される。
ここで、ワークWを加工ツールTで加工する際には、加工ツールTが回転しながら、加工ツールTのビット部がワークWに当たって切削する度に、ワークWに振動が生じる。加工ツールTの回転速度は、予め設定された加工条件で決められているため、図4に示すように、振動検出センサ50では、周期的な振動V0が検出されることになる。
これに対し、加工ツールTや、ワークWにびびり振動が生じた場合には、上記の周期的な振動V0とは異なる振動V1、V2等が発生するので、振動検出センサ50でこれらの振動V1、V2も検出し、その検出信号を出力する。
FFTアナライザ52では、振動検出センサ50から出力される検出信号をモニタリングし、振動V0とは異なる振動V1、V2が検出されると、これを示す旨の信号をコントローラ40に出力する。
このとき、加工ツールTや、ワークWの固有振動数が既知であれば、FFTアナライザ52では、加工ツールTや、ワークWの固有振動数近傍の所定の領域A1、A2のみをモニタリングし、その領域A1、A2に所定強度以上の検出信号が検出した場合に、加工ツールTやワークWにびびり振動が生じている、と判定することができる。
これには、外部のCAM(Computer-Aided Manufacturing)端末等において、例えば、
MSC.Patran(商品名:エムエスシーソフトウェア株式会社製)、MSC.Nastran(商品名:エムエスシーソフトウェア株式会社製)やANSYS(商品名:アンシスジャパン株式会社取り扱い)といった解析ソフトウェアを用い、ワークWの設計データに基づき、有限要素法解析を行うことで、ワークWにびびり振動が発生する周波数帯域を得ることができる。この際、ワークWを、ブロック状の母材から粗切削した後、中仕上げ、最終仕上げといった複数段階で加工するのであれば、粗切削する状態でのワークW、粗切削が完了した状態から中仕上げするときのワークW、中仕上げが完了した状態から最終仕上げするときのワークW、のそれぞれについて解析を行い、びびり振動が発生する周波数帯域を得るのが好ましい。
加工ツールTについても、ワークWと同様に有限要素法解析を行うことで加工ツールTにびびり振動が発生する周波数帯域を得ることはできるが、加工ツールTの場合、加工時に既に実存するものであるため、ハンマー等で加振して、びびり振動が生じる周波数帯域を直接計測することもできる。
コントローラ40では、FFTアナライザ52から、加工ツールTやワークWにびびり振動が生じていることを示す信号を受け取ると、加工ツールTによる加工条件を変更する処理を実行する。
以下に、コントローラ40での処理の流れを示す。
コントローラ40では、加工を開始すると、予め入力されたNCプログラムに基づき、加工ツール保持部8のX、Y、Zの3軸方向への動作と、回転機構3、6によるワーク保持部7のA方向、B方向の回動を制御しつつ、加工ツールTでワークWを加工していく。
図5に示すように、加工の開始後、コントローラ40では、FFTアナライザ52から、加工ツールTやワークWにびびり振動が生じていることを検出した信号を受け取ったか否かをチェックする(ステップS101)。
その結果、びびり振動が生じていることを検出した信号を受け取っていない場合、NCプログラムにおいて、加工が最終ステップまで終了したか否かをチェックし(ステップS102)、終了していない限り、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
一方、ステップS101において、びびり振動が生じていることを検出した信号を受け取っていた場合は、まず、加工ツールTの回転数を、予め設定した所定量だけ上昇させる(ステップS103)。
その後、FFTアナライザ52から、加工ツールTやワークWにびびり振動が生じていることを検出した信号が出力されているか否かを再度チェックする(ステップS104)。
その結果、びびり振動が生じていることを検出した信号が出力されていなければ、ステップS101に戻って処理を繰り返す。
一方、びびり振動が生じていることを検出した信号が出力されている場合、つまり、加工ツールTまたはワークWのびびり振動が治まっていない場合には、加工ツールTの1回転当りの切り込み量を、予め設定した所定量だけ減少させる(ステップS105)。この場合、減少させた切り込み量によって生じる加工進度の遅れを補償するため、NCプログラムにおいて、加工工程を追加(延長)させる処理を行う(ステップS106)。
このようにして、加工ツールTやワークWにびびり振動が生じているか否かを振動検出センサ50で検出し、びびり振動が生じている場合には、まず加工ツールTの回転数を上昇させ、それでもびびり振動が治まらない場合には、加工ツールTの1回転あたりの切り込み量を減少させるようにした。
ここで、加工ツールTの共振が発生する周波数の整数分の1毎に、切り込み量の限界(これをびびり振動限界と称する)が高くなることが既に知られている(例えば、Y. Altin
tas, E. Shamoto et al. "Analytical Prediction of Stability Lobes in Ball End Milling" Journal of Manufacturing Science and Engineering, American Society of Mechanical Engineers, November 1999, Vol.121, PP. 586-592参照。)。
これは、加工対象となるワークWについても、同様のことが言える。この、加工ツールTやワークWにおける安定限界は、図6に示すような、加工ツールTの回転数と、ワークWに対する加工ツールTの1回転あたりの切り込み量との関係で示すびびり振動限界チャートにおいて、びびり振動限界線C1、C2で表される。
図6に示すように、加工ツールTの動剛性に基づく加工ツールTのびびり振動限界線C1と、ワークWの動剛性に基づくワークWのびびり振動限界線C2は、加工ツールTとワークWの動剛性が異なることから互いにずれている。そして、このびびり振動限界チャートにおいて、びびり振動限界線C1、C2を重ね合わせた部分よりも上側が、不安定、つまりびびり振動が発生する領域であり、下側(図6の斜線範囲)が、安定、つまりびびり振動が発生しない領域である。したがって、ワークWを加工する際には、加工ツールTの回転数と、ワークWに対する加工ツールTの1回転あたりの切り込み量が、びびり振動限界線C1、C2よりも下側となるような加工条件である必要がある。
例えば、上記した処理において、加工ツールTやワークWにびびり振動が生じていることを検出した時点での加工条件が、図6において、符号(イ)に示すような位置にあった場合、ステップS103で加工ツールTの回転数を所定量だけ上昇させると、変更後の加工条件の位置(ロ)は、びびり振動限界線C1、C2よりも下側の、びびり振動が発生しない安定な領域に変わる。つまり、びびり振動は治まることになる。
これに対し、加工ツールTやワークWにびびり振動が生じていることを検出した時点での加工条件が、図6において、符号(ハ)に示すような位置にあった場合、ステップS103で加工ツールTの回転数を所定量だけ上昇させても、変更後の加工条件の位置(ニ)は、びびり振動限界線C1、C2よりも上側の、びびり振動が発生する不安定な領域に留まっており、つまり、びびり振動は治まらない。そこで、ステップS105にて、切り込み量を所定量だけ減少させると、変更後の加工条件の位置(ホ)は、びびり振動限界線C1、C2よりも下側の、びびり振動が発生しない安定な領域に変わる。つまり、びびり振動は治まることになる。
加工ツールTの回転数の上昇と、切り込み量の低減を1度行っただけで、びびり振動が治まらなくても、上記処理を繰り返していくうちに、加工条件の位置は、いずれ、びびり振動限界線C1、C2よりも下側の、びびり振動が発生しない安定な領域に移行していく。
このようにして、加工ツールTやワークWにびびり振動が生じているか否かを振動検出センサ50で検出し、びびり振動が生じている場合には、まず加工ツールTの回転数を上昇させ、それでもびびり振動が治まらない場合には、加工ツールTの1回転あたりの切り込み量を減少させることで、加工中に発生したびびり振動を抑制することができる。
これにより、タービンブレードのように、びびり振動が生じやすい、加工が困難なワークWであっても、確実に高精度な加工が行える。
しかも、びびり振動が発生していた場合には、まず加工ツールTの回転数を上昇させるようにしている。これは、加工効率を上昇させる方向の加工条件変更であるため、加工効率をむやみに下降させることもない。
さて、上記図5に示したような処理を繰り返し、最終的に、ステップS102にて、NCプログラムにおいて、加工が最終ステップまで終了したと判定された時点で、ワークWの加工が完了する。
ところで、ワークWが、高回転で回転するタービンブレード等である場合、その仕上がり寸法はもちろんのこと、さらに固有振動数が、予め設定された公差内に収まっている必
要がある。
このため、通常は、完成したワークWを、ハンマー等で叩き、その固有振動数を調べているのであるが、本実施の形態の5軸加工機10では、加工が完了したワークWの固有振動数を自動的に検査する機能も備えている。
以下、この機能について説明する。
5軸加工機10には、加工ヘッド30の近傍に、ATC(Auto Tool Changer:図示無
し)が備えられている。このATCでは、多数種の加工ツールTを保持しており、必要に応じ、加工ツール保持部8にセットする加工ツールTを自動的に交換する。
本実施の形態では、このATCに、固有振動数を検査するためにワークWに振動を加える(叩く)加振部材61を保持しておく。この加振部材61は、例えば円柱状とすることができる。
図7に示すように、ワークWの加工が完了した時点で、コントローラ40は、加工ツール保持部8にセットされている加工ツールTを、加振部材61に交換する。
そして、加振部材61を保持した加工ツール保持部8を、所定速度、例えば5軸加工機10の最大作動速度で、所定の方向に移動させ、加振部材61でワークWの先端部等に振動を加える。
このときに生じた振動を振動検出センサ50で検出し、FFTアナライザ52で解析することで、ワークWの固有振動数を得るのである。
さらに、コントローラ40では、得られた固有振動数が、予め設定された公差内にあるか否かを判定し、その判定結果を、ランプ、アラーム、表示等の出力手段により出力することもできる。
このようにして、5軸加工機10では、加工が完了したワークWの固有振動数の検査までを自動的に行うことも可能となっている。
ここで、加工ツールTから加振部材61への交換は、ATCによって行うので非常に高速で行うことができ、また、加工時に既に装着されている振動検出センサ50を用いるので、固有振動数の検査を非常に迅速に行うことが可能となる。
なお、上記実施の形態では、ワークWとして、タービンブレードを例に挙げたが、その加工対象は、他のいかなるものであってもよい。
また、5軸加工機10についても、その構成はいかなるものであってもよいし、さらに、例えば4軸の加工機にも本発明を適用することができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
本実施の形態における多軸加工機の構成を示す正面図である。 多軸加工機の斜視図である。 多軸加工機における振動検出に関わる構成を示す図である。 ワークの加工時に生じる振動と、ワークおよび加工ツールに生じるびびり振動を示す図である。 びびり振動を検出したときの処理の流れを示す図である。 びびり振動を検出したときに加工条件を変更した例を示す図である。 ワークの固有振動数を検査するための構成を示す図である。
符号の説明
7…ワーク保持部、8…加工ツール保持部、10…5軸加工機(多軸加工機)、20…ワークベンチ、30…加工ヘッド、40…コントローラ、50…振動検出センサ、52…FFTアナライザ、61…加振部材、T…加工ツール、W…ワーク

Claims (7)

  1. 複数の作動軸を有する多軸加工機であって、
    加工すべきワークを保持するワーク保持部と、
    前記ワーク保持部に保持された前記ワークを加工するための加工ツールを保持する加工ツール保持部と、
    前記ワーク保持部で保持した前記ワークに生じたびびり振動を検出する振動検出部と、
    前記振動検出部でびびり振動が検出されたときに、前記加工ツール保持部で保持した前記加工ツールによる前記ワークに対する加工条件を変更するコントローラと、
    を備えることを特徴とする多軸加工機。
  2. 前記コントローラは、前記振動検出部でびびり振動が検出されたときに、前記加工ツールの回転数を上昇させることを特徴とする請求項1に記載の多軸加工機。
  3. 前記コントローラは、前記加工ツールの回転数を上昇させた後にも前記振動検出部でびびり振動が検出されたとき、前記加工ツールの1回転当りの切込み量を減少させることを特徴とする請求項2に記載の多軸加工機。
  4. 前記振動検出部は、さらに前記加工ツールに生じたびびり振動を検出し、
    前記ワークまたは前記加工ツールに対応した所定周波数帯域に所定強度以上の振動が検出されたときに、前記振動検出部でびびり振動を検出したと判定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の多軸加工機。
  5. 前記加工ツール保持部は、加工が完了した前記ワークを加振する加振部材を保持可能であり、
    前記加振部材で前記ワークを加振したときの振動を前記振動検出部で検出することで、前記ワークの固有振動数を得ることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の多軸加工機。
  6. 複数の作動軸を有する多軸加工機でワークを加工する方法であって、
    前記複数の作動軸を作動させて前記ワークに対し加工ツールを相対移動させることで、前記ワークを前記加工ツールで加工するステップと、
    前記ワーク、前記加工ツールの少なくとも一方にびびり振動が検出されたときに、前記加工ツールの回転数を上昇させるステップと、
    を含むことを特徴とするワークの加工方法。
  7. 前記加工ツールの回転数を上昇させた後にもびびり振動が検出されたとき、前記加工ツールの1回転当りの切込み量を減少させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のワークの加工方法。
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