JP2005068408A - アルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合体型ポリアミック酸、ブロック共重合ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物及び金属積層体 - Google Patents

アルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合体型ポリアミック酸、ブロック共重合ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物及び金属積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属板や金属箔に対するキャスト法を採用した場合であっても、密着性の高いコーティング膜を形成できるアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸を提供すること。
【解決手段】 テトラカルボン酸二無水物(A)及びジアミン(B)を反応させて得られるポリアミック酸(1)とエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)を反応させて得られたシラン変性ポリアミック酸(I)に、更に、テトラカルボン酸二無水物(C)及びジアミン(D)を反応させて得られるアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は金属密着性に優れ、耐熱性、高弾性、低熱線膨張性、適度な柔軟性を有するブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物を与えるアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸;当該アルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸をゾル−ゲル硬化及び脱水閉環することにより得られるブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物;当該ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物を無電解メッキして得られる金属積層体に関する。
近年、パソコン、プリンター、家具、自動車などに搭載される部品の電子化が進み、特に安価なフレキシブルプリント配線板等の提供が望まれている。また、モバイル型パソコン、携帯電話、ICカード等の携帯可能な電子機器の普及が急速に進むにつれ、当該電子回路の小型化、高密度化がますます要求されるようになった。
ポリイミドフィルムは、一般に芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを原料とし、これらを縮合反応して合成されるポリアミック酸を、閉環反応させて得られるものであり、耐熱性や電気的性質が優れ、しかも柔軟性があるため、フレキシブルプリント板(FPC)、テープ・オートメイティッド・ボンディング(TAB)、チップオンフィルム(COF)、チップサイズパッケージ(CSP)などの基板用の材料として広く使用されている。
ポリイミドフィルムをFPC、TAB、COF、CSPなどの基板用材料として使用するためには、ポリイミドフィルムに、エポキシ樹脂などの接着剤を用いて金属箔を張り合わせる方法が採用されているが、ポリイミドフィルムは耐熱性、機械的強度、電気的特性などが優れているものの、接着剤の耐熱性等が劣るため、ポリイミド本来の特性を十分に発揮できていない。このような問題を解決するために、接着剤を使用しないで、金属箔にポリアミック酸溶液をキャストし、乾燥、イミド化させた積層体(特許文献1参照)や、熱可塑性ポリイミドを熱圧着させた積層体(特許文献2参照)、イミドフィルムにスパッターした後、電解メッキして得られる積層体(特許文献3参照)などが提案されている。
しかしながら、前記のように接着剤を用いないキャスト法、熱圧着法、スパッター法を採用した場合、充分な密着性を得るために、凹凸の大きい金属箔や粗化イミドフィルムが使用されている。しかし、今後のファインピッチプリント基板の製造では、金属層とポリイミドフィルムとの界面の平滑性がより厳しく要求されるため、金属層、ポリイミドフィルムともにより平滑でなければならず、また、金属層はより薄くなければならない。また、これらの精密プリント基板においては、寸法安定性や加熱後の密着強度が重視されるため、用いるポリイミドの吸水率や熱膨張係数を一層低下させる必要がある。
特許第2746555号公報 特開平07−193349号公報 特開平08−330695号公報
本発明は、上記問題点を解決すること、すなわち金属板や金属箔に対するキャスト法を採用した場合であっても、密着性の高いコーティング膜を形成できるアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸を提供することを目的とする。また、本発明は、柔軟性など機械的強度に優れ、吸水率と熱膨張係数が低く、無電解メッキ可能なポリイミドフィルムを提供することを目的とする。また本発明は、接着剤を使用しなくても密着性に優れ、且つ界面凹凸の少ない金属薄層を有する金属箔積層体、更には当該金属箔積層体を加工して得られるプリント基板を提供する事を目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、特定のアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸を用いることにより、前記目的を達成しうることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の第1は、テトラカルボン酸二無水物(A)及びジアミン(B)を反応させて得られるポリアミック酸(1)とエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)を反応させて得られたシラン変性ポリアミック酸(I)(以下、ポリアミック酸(I)という)に、更に、テトラカルボン酸二無水物(C)及びジアミン(D)を反応させて得られるアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸(以下、ポリアミック酸(II)という)に関する。本発明の第2は、テトラカルボン酸二無水物(A)とテトラカルボン酸二無水物(C)の合計モル数の約15〜100モル%がピロメリット酸二無水物であり、且つ、ジアミン(B)とジアミン(D)の合計モル数の約25〜100モル%がp−フェニレンジアミンである上記第1発明のポリアミック酸(II)に関する。本発明の第3は、ジアミン(B)とジアミン(D)の合計モル数の約40〜90モル%が、p−フェニレンジアミンであり、且つ、約10〜60モル%が、オキサジアニリンである上記第1、第2発明のいずれかに記載のポリアミック酸(II)に関する。本発明の第4は、(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)/(ジアミン(B)のモル数)=1.03〜1.33または0.75〜0.97の比率で反応させて得られるポリアミック酸(1)を使用する上記第1〜第3発明のポリアミック酸(II)に関する。本発明の第5は、上記第1〜第4発明のいずれかに記載のポリアミック酸(II)をゾル−ゲル硬化及び脱水閉環させることにより得られるブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物に関する。本発明の第6は、吸水率が3%未満である上記第5発明のブロック共重合型ポリイミド-シリカハイブリッド硬化物に関する。本発明の第7は、熱膨張係数が25ppm以下である上記第5又は第6発明のブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物に関する。本発明の第8は、上記第5〜7発明のブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物を無電解メッキして得られる金属積層体に関する。
本発明のポリアミック酸(II)によれば、キャスト法によっても、金属板や金属箔に対し密着性の高いコーティング膜を形成できる。また、本発明のポリアミック酸(II)から得られるポリイミド−シリカハイブリッド硬化物は、柔軟性など機械的強度に優れ、吸水率と熱膨張係数が低く、無電解メッキすることもできる。
本発明のポリアミック酸(II)を構成するポリアミック酸(1)としては、分子中にアミド結合分子骨格中の隣接炭素原子のそれぞれにカルボキシル基とアミド基を有する樹脂であって、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミン類を、有機溶剤中、通常−20℃〜80℃で反応させて得られるポリアミック酸溶液が使用出来る。ポリアミック酸(1)の分子量は特に限定されないが、数平均分子量1000〜20000程度のものが好ましい。
本発明のポリアミック酸(II)を構成するポリアミック酸(1)において用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,3’,4,4’−テトラカルボキシフェニル)テトラフルオロプロパン二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシフェニル)スルホン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物などのテトラカルボン酸類を例示できる。
また、本発明の効果を失わない範囲で、トリメリット酸無水物、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸などのトリカルボン酸類、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ビメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸など脂肪族ジカルボン酸類やそれらの酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸など芳香族ジカルボン酸類やそれらの酸無水物を併用できる。但し、テトラカルボン酸二無水物に対するこれらの割合が多すぎると、得られる硬化物の絶縁性や耐熱性が落ちる傾向があるため、通常、その使用量はテトラカルボン酸類に対し、30モル%以下であることが好ましい。
本発明のポリアミック酸(II)を構成するポリアミック酸(1)において用いられるジアミン類(B)としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジ(m−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ジアミノベンゼン、2,5−ジアミノトルエン、イソホロンジアミン、4−(2−アミノフェノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(4−アミノフェノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、2−アミノ−4−(4−アミノフェニル)チアゾール、2−アミノ−4−フェニル−5−(4−アミノフェニル)チアゾール、ベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、オクタフルオロベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,2−ビス(アニリノ)エタン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,6−ジアミノナフタレン、ジアミノベンゾトリフルオライド、1,4−ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(p−アミノフェノキシ)ビフェニル、ジアミノアントラキノン、1,3−ビス(アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(アニリノ)オクタフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパンなどのジアミン類を例示できる。
本発明のポリアミック酸(II)を構成するポリアミック酸(1)においては、テトラカルボン酸二無水物(A)とジアミン(B)の使用割合は、特に制限されないが、(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)/(ジアミン(B)をモル数)の値が1.03〜1.33または0.75〜0.97の範囲とするのが好ましい。(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)/(ジアミン(B)をモル数)の値が0.97を超え1.03未満となる範囲では、ポリアミック酸(1)とエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)の反応が極めて遅くなり、ポリアミック酸(I)製造中にポリアミック酸がイミド閉環し、ポリマーが有機溶剤中で不溶化する傾向があるため好ましくない。(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)/(ジアミン(B)をモル数)の値が1.33より大きい場合または0.75より小さい場合には、ポリアミック酸(I)製造中にゲル化する傾向があるため好ましくない。これらの中では、ポリアミック酸(1)やポリアミック酸(I)の貯蔵安定性が必要な場合には、(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)/(ジアミン(B)をモル数)の値を0.75〜0.97の範囲とするのが好ましい。
ポリアミック酸(1)の製造は、ポリアミック酸(1)及びエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)を溶解する有機溶剤中で、ポリイミド換算固形残分5〜60%で製造するのが好ましい。ここでポリイミド換算固形残分とは、ポリアミック酸(1)が完全にポリイミドに硬化した時の、ポリアミック酸(1)溶液に対するポリイミドの重量%を表す。ポリイミド換算固形残分が5%未満では、ポリアミック酸(1)溶液の製造コストが高くなる。一方、60%を超えると、ポリアミック酸(1)溶液が室温で高粘度となるためハンドリングが悪くなる傾向がある。用いる有機溶剤としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール、ヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等の有機極性溶剤を挙げることができ、これらを単独または混合物として用いるのが好ましいが、更にキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素を前記極性溶剤と併用しうる。これらの中では、ポリアミック酸(1)やポリアミック酸(I)の貯蔵安定性の点から、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンを単独または混合物として用いるのが好ましい。
また、ポリアミック酸(1)の反応温度は、アミド酸基が残存する温度であれば特に限定されないが、−20〜80℃程度に調整するのが好ましい。−20℃未満の製造は反応速度が遅くなり、長時間を必要とするため不経済であるし、80℃を超えるとポリアミック酸中のアミド酸基がイミド基に閉環する割合が増え、エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)との反応点が減少する傾向があるため好ましくない。
本発明で使用されるエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)は、1分子中に1つの水酸基を有するエポキシ化合物とアルコキシシラン部分縮合物との脱アルコール反応によって得られるものである。
かかるエポキシ化合物としては、1分子中に水酸基を1つ有するエポキシ化合物であれば、エポキシ基の数は特に限定されない。また、エポキシ化合物としては、分子量が小さいもの程、アルコキシシラン部分縮合物に対する相溶性がよく、耐熱性や密着性付与効果が高いことから、炭素数が15以下のものが好適である。その具体例としては、エピクロロヒドリンと、水、2価アルコールまたは2つの水酸基を有するフェノール類とを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基を有するモノグリシジルエーテル類;エピクロロヒドリンとグリセリンやペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールとを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基を有するポリグリシジルエーテル類;エピクロロヒドリンとアミノモノアルコールとを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基を有するエポキシ化合物;分子中に1つの水酸基を有する脂環式炭化水素モノエポキシド(例えば、エポキシ化テトラヒドロベンジルアルコール)などが例示出来る。これらの中では、一般式(1):
Figure 2005068408
(pは、1〜13で表される整数を表す。)で表されるものが好ましく、特に、pが1〜10であるものが好ましい。このものの例としては、例えば、グリシドール(日本油脂(株)製、商品名「エピオールOH」)やエポキシアルコール(クラレ(株)製、商品名「EOA」)などを例示できる。なお、pの値が10を超えると、最終的に得られる複合体硬化物の耐熱性が低下する傾向にあるため、耐熱性が要求される用途には、pの値を10以下とすることが好ましい。これらのエポキシ化合物の中でも、グリシドールやエポキシアルコールが耐熱性付与効果の点で最も優れており、またアルコキシシラン部分縮合物との反応性も高いため、最適である。
アルコキシシラン部分縮合物としては、
一般式(2):R1 Si(OR2(4-m)
(式中、R1は炭素数8以下のアルキル基またはアリール基、R2は炭素数4以下の低級アルキル基、mは0または1の整数を示す。)
で表される加水分解性アルコキシシランモノマーを、酸または塩基触媒、および水の存在下で加水分解し、部分的に縮合させて得られるものが用いられる。
アルコキシシラン部分縮合物の構成原料である加水分解性アルコキシシランモノマーの具体的としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン等のテトラアルコキシシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン類などがあげられる。これらのなかでは、特に、1分子中に1つの水酸基を有するエポキシ化合物との反応性が高いことから、アルコキシシラン部分縮合物としてはテトラメトキシシランまたはメチルトリメトキシシランを70モル%以上用いて合成されたものが好ましい。
なお、これらアルコキシシラン部分縮合物としては、前記例示のものを特に限定なく使用出来るが、これら例示物のうちの2種以上を混合使用する場合には、アルコキシシラン部分縮合物の総量中でテトラメトキシシラン部分縮合物またはメチルトリメトキシシラン部分縮合物を70重量%以上用いることが好ましい。
当該アルコキシシラン部分縮合物の数平均分子量は、230〜2000程度、1分子中のSiの平均個数は2〜11程度であることが好ましい。Siの平均個数が2未満であると、1分子中に1つの水酸基を有するエポキシ化合物との脱アルコール反応の際、反応せずにアルコールと一緒に系外に流出するアルコキシシラン類の量が増え、また11を超えると、エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)のポリアミック酸(1)との反応性が落ち、ポリアミック酸(I)が得られにくい。
エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)は、1分子中に1つの水酸基を有するエポキシ化合物とアルコキシシラン部分縮合物を脱アルコール反応させることにより得られる。エポキシ化合物とアルコキシシラン部分縮合物との使用割合は、アルコキシ基が実質的に残存するような割合であれば特に制限されないが、得られるエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)中のエポキシ基の割合が、通常は、1分子中に1つの水酸基を有するエポキシ化合物の水酸基の当量/アルコキシシラン部分縮合物のアルコキシ基の当量=0.01/1〜0.3/1となる仕込み比率で、アルコキシシラン縮合物と1分子中に1つの水酸基を有するエポキシ化合物を脱アルコール反応させることが好ましい。前記仕込み比率が少なくなるとエポキシ変性されていないアルコキシシラン部分縮合物の割合が増加するため、ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッドフィルムが不透明化する傾向があるため、前記仕込み比率は、0.03以上/1とするのがより好ましい。また、前記仕込み比率が大きくなると、エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)のエポキシ基が多官能化し、ポリアミック酸(I)合成時にゲル化しやすくなるため、前記仕込み比率は、0.3以下/1とするのがより好ましい。
アルコキシシラン部分縮合物と1分子中に1つの水酸基を有するエポキシ化合物の反応は、たとえば、前記各成分を仕込み、加熱して生成するアルコールを留去しながら、脱アルコール反応を行う。反応温度は50〜150℃程度、好ましくは70〜110℃であり、全反応時間は1〜15時間程度である。なお、脱アルコール反応を110℃を超える温度で行うと、反応系中でアルコキシシランの縮合に伴って、反応生成物の分子量が上がりすぎ、高粘度化やゲル化する傾向がある。このような場合には、脱アルコール反応を反応途中で、停止させるなどの方法により高粘度化、ゲル化を防止出来る。
また、上記のアルコキシシラン部分縮合物と1分子中に1つの水酸基を有するエポキシ化合物の脱アルコール反応に際しては、反応促進のために従来公知のエステル交換触媒の内、エポキシ環を開環しないものを使用することが出来る。たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、砒素、セリウム、硼素、カドミウム、マンガンのような金属や、これらの酸化物、有機酸塩、ハロゲン化物またはアルコキシド等があげられる。これらのなかでも、特に有機錫、有機酸錫が好ましく、具体的には、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫などが有効である。
また、上記反応は溶剤中で行うことも出来る。溶剤としては、アルコキシシラン縮合物と1分子中に1つの水酸基を有するエポキシ化合物を溶解し、且つ1分子中に1つの水酸基を有するエポキシ化合物のエポキシ基に対して不活性なものであれば、特に限定されない。このような有機溶剤としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン、トルエン、キシレンなどの溶媒を用いるのが好ましい。
ポリアミック酸(I)は、前記ポリアミック酸(1)と前記エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)とを反応させて得られる。ポリアミック酸(1)とエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)の使用割合は、特に制限されないが、(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)のエポキシ基の当量/ポリアミック酸(1)に使用したテトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)が0.01〜0.6の範囲とするのが好ましい。上記数値が0.01未満であると本発明の効果が得られにくく、0.6を超えるとポリイミド−シリカハイブリッドフィルムが不透明になる傾向があるため好ましくない。
ポリアミック酸(I)の製造は、たとえば、前記各成分を仕込み、実質的に無水状態で加熱して反応を行う。本反応はポリアミック酸(1)のカルボン酸基と前記エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)のエポキシ基の反応を主目的にしており、本反応中にエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)のアルコキシシリル部位のゾル-ゲル反応によるシリカの生成を抑える必要がある。そこで、反応温度は50〜120℃程度、好ましくは60〜100℃であり、反応時間は1〜10時間程度で行うのが好ましい。
また、上記の脱アルコール反応に際しては、反応促進のために従来公知のエポキシ基とカルボン酸とを反応させる際に使用する触媒を使用することが出来る。1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの三級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボーレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボーレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボーレートなどのテトラフェニルボロン塩などをあげることが出来る。反応触媒はポリアミック酸のポリイミド換算固形残分100重量部に対し、0.01〜5重量部の割合で使用するのが好ましい。
なお、上記反応は、溶剤中で行うことが好ましい。溶剤としては、ポリアミック酸(1)およびエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)を溶解する溶剤であれば特に制限されない。このような溶剤としては、例えば、ポリアミック酸(1)製造時に使用した有機溶剤等を例示出来る。
ポリアミック酸(II)は、ポリアミック酸(I)に、更にテトラカルボン酸二無水物(C)及びジアミン(D)を反応させて得られる。テトラカルボン酸二無水物(C)としては、テトラカルボン酸二無水物(A)として例示されたものを、ジアミン(D)としては、ジアミン(B)として例示されたものを自由に選択して使用出来る。なお、テトラカルボン酸二無水物(A)とテトラカルボン酸二無水物(C)は同一であっても良く、また、ジアミン(B)とジアミン(D)は同一であっても良いが、テトラカルボン酸二無水物(A)とテトラカルボン酸二無水物(C)が同一であり、且つ、ジアミン(B)とジアミン(D)が同一であってはならない。 これら各成分は、ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物の吸水率、熱膨張係数の点から、テトラカルボン酸二無水物(A)とテトラカルボン酸二無水物(C)の合計モル数の約15〜100モル%がピロメリット酸二無水物であり、且つ、ジアミン(B)とジアミン(D)の合計モル数の約25〜100モル%がp−フェニレンジアミンであることが好ましい。また、柔軟性、汎用性、無電解メッキ密着性を考慮すると、ジアミン(B)とジアミン(D)の合計モル数の約40〜90モル%が、p−フェニレンジアミンであり、且つ、約10〜60モル%が、オキサジアニリンであることが特に好ましい。
ポリアミック酸(II)は、たとえば、ポリアミック酸(I)にテトラカルボン酸二無水物(C)やジアミン(D)の粉体、有機溶剤の溶液又はスラリーを添加して、反応させることにより得られる。テトラカルボン酸二無水物(C)、ジアミン(D)の添加法は特に限定されないが、テトラカルボン酸二無水物(C)は加水分解を受けやすい上に溶解性が乏しい為、ジアミン(D)の添加後に添加するのが好ましい。またテトラカルボン酸二無水物(C)、ジアミン(D)に2種類以上のテトラカルボン類やジアミン類を用いる場合には、一括添加してもそれぞれを分割して添加してもよい。なお、ポリアミック酸(1)の製造の場合と同様に、ポリアミック酸(II)の製造も、高温で反応させると、ポリアミック酸中のアミド酸基がイミド基に閉環する割合が増え、溶剤に不溶化するため好ましくない。反応温度は攪拌効率、反応系内の粘度により決定すればよいが、経済性及び上記イミド閉環反応の抑制の為、−20℃〜100℃であることが好ましい。
本発明のポリアミック酸(II)は、テトラカルボン酸二無水物(A)、ジアミン(B)、エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)から構成されるポリアミック酸(I)のセグメントとテトラカルボン酸二無水物(C)、ジアミン(D)から構成されるシラン変性されないポリアミック酸のセグメントのブロック共重合構造を有している。ポリアミック酸(I)のセグメントはアルコキシシラン部分縮合物を側鎖に持ち、ゾル−ゲル反応によってシリカを形成し、このシリカ部分で分子間架橋を形成し、特に金属基材密着性や無電解メッキ密着性に寄与する。またテトラカルボン酸二無水物(C)、ジアミン(D)から形成されるシラン変性されていないポリアミック酸のセグメントは、シリカを有さず、ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物の柔軟性、或いは低熱膨張性の発現に寄与する。
ポリアミック酸(II)の分子量は特に限定されないが、数平均分子量10000〜1000000であることが好ましい。数平均分子量が10000未満では出来上がったフィルムが脆くなり、一方、1000000を越えるとポリアミック酸(II)の粘度が高くなりすぎ取り扱いが難しくなり好ましくない。
ポリアミック酸(II)やその中間生成物であるポリアミック酸(I)は、その分子中にアルコキシシラン部分縮合物に由来するアルコキシ基を有している。当該アルコキシ基の含有量は、特に限定はされないが、このアルコキシ基は溶剤の蒸発や加熱処理により、または水分(湿気)との反応によりゾル−ゲル反応や脱アルコール縮合して、相互に結合した硬化物を形成するために必要となるため、ポリアミック酸(II)は通常、アルコキシシラン部分縮合物のアルコキシ基の50〜95モル%、好ましくは60〜90モル%を未反応のままで保持しておくのが良い。ポリアミック酸(II)から得られる硬化物は、
一般式(3):R1 Si(OR2(4-m)/2
(式中、Rは炭素数8以下のアルキル基またはアリール基、Rは炭素数4以下の低級アルキル基、mは0または1の整数を示す。)
で示されるゲル化した微細なシリカ部位(シロキサン結合の高次網目構造)を有するものである。またポリアミック酸(II)は、高分子鎖中、ポリアミック酸(1)由来のカルボン酸基の一部がシラン変性された共重合体型ポリアミック酸を主成分とするが、ポリアミック酸(II)中にはアルコキシシラン部分縮合物、エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)、反応に使用した有機溶剤や触媒を含有されていてもよい。なお、未反応のアルコキシシラン部分縮合物、エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)は硬化時に、加水分解、重縮合によりシリカ硬化し、ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物と一体化する。
本発明のポリアミック酸(II)を各種用途に使用する場合、ポリアミック酸(II)を含有していれば、その他の成分は特に限定されるものではない。ポリアミック酸(II)は使用目的に応じて、有機溶剤により適宜に濃度を調整出来る。有機溶剤としては、ポリアミック酸(II)を溶解出来るものであれば、特に制限なく使用出来る。また、硬化物の力学的強度や耐熱性を調整する目的で、硬化物のシリカ量を調整する必要がある場合、ポリアミック酸(II)に、アルコキシシラン部分縮合物やポリアミック酸(1)を配合しても構わない。また、ポリアミック酸(II)のアルコキシシリル部位を硬化させる際に、加水分解、重縮合を促進するため、ポリアミック酸(II)に、少量の水や、有機錫、有機酸錫系触媒を加えても良い。
本発明のポリアミック酸(II)を各種用途に使用する場合、本発明の効果を損なわない範囲で、各種用途の必要に応じて、フィラー、離型剤、表面処理剤、難燃剤、粘度調節剤、可塑剤、抗菌剤、防黴剤、レベリング剤、消泡剤、着色剤、安定剤、カップリング剤等を配合してもよい。
なお、フィラーを用いることにより、摩擦係数を下げ、フィルムのハンドリングを容易にすることができる。フィラーとしては、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化マグネシウムなどの酸化物、カオリン、タルク、モンモリロナイトなどの複合酸化物、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムなどのチタン酸塩、リン酸第三カルシウム、リン酸第二カルシウム、リン酸第一カルシウムなどのリン酸塩など公知のものを限定なくを用いることができる。なお、フィラーを用いる場合の使用量は、通常、硬化物当り0.01〜50重量%程度であり、好ましくは0.01〜20重量である。
本発明のブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物は、ポリアミック酸(II)をゾル−ゲル硬化及び脱水閉環することにより得られるものである。当該ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物は、その成形法により、例えば、コーティング膜やフィルム等の各種の形態に加工することが出来る。ポリアミック酸(II)から、ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物のコーティング膜を得るには、ポリアミック酸(II)を基材にコーティングした後、最終的に300℃〜500℃程度で硬化させる。硬化温度が300℃未満の場合には、アミド酸基からイミド基への閉環反応が不完全となり、500℃を超える場合には、ポリアミック酸の種類によってはポリイミド−シリカハイブリッド硬化物が熱分解するため好ましくない。また、フィルム形状のブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物は上記温度でキャスト成型して得るのが好ましい。この時用いる基材としては、金属基材が挙げられる。
また、ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物をコーティング膜或いはフィルムとして、厚み10μm以下の硬化物を得るには、上記記載の方法で問題が生じないが、これを超える厚膜硬化物を作製する時にはボイドや発泡が生じることが多い。そのため、厚み10μmを超える硬化物を得るには、アルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸(II)の硬化時に、中間温度を設定するのが好ましい。具体的には、コーティング膜の場合には、ポリアミック酸(II)を基材に塗布した後、80〜200℃程度の温度で、主に有機溶剤の乾燥と、ポリアミック酸(II)中のアルコキシシランをゾル−ゲル硬化反応して、半硬化膜を得る。更にこの基材に密着した半硬化膜を300℃〜500℃程度で硬化させることで、コーティング膜を得ることが出来る。また含浸物を得る場合にも、同様にガラスクロスや不織布などの基材に含浸後、上記の2段階で硬化させればよい。またフィルムを得る場合には、基材にキャスト後、80〜200℃の乾燥/硬化の後、自立フィルムとして基材から剥離し、300〜500℃で硬化するのが好ましい。
本発明の金属積層体を得る方法は、(i)ポリアミック酸(II)を金属板や金属箔にキャストし、膜厚によって上記条件で硬化させる (ii)ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物に無電解メッキを施す の2つを挙げることが出来る。これらの金属積層体をプリント基板用途に使用する場合には、金属層の厚みを薄く出来るという利点から、無電解メッキ法が好ましい。特にFPC、TAB、COFやCSPとして利用する場合には、ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物をフィルム膜厚10〜60μmで作製し、銅やニッケルなどの無電解メッキを施すのが好ましい。ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物への無電解メッキ法は特に限定されず、従来公知の無電解メッキ法で行うことが出来る。無電解メッキ法としては、例えば、特許公報第2622016号、公開特許公報平成3−6382号、公開特許公報平成6−316768の実施例、或いは比較例のポリイミドフィルムへの無電解メッキのいずれの方法においても、良好な無電解メッキが可能であるが、本ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物においては、従来から汎用的に用いられているABSやナイロンなどのプラスチック上への無電解メッキ法が利用出来る。このような汎用的無電解メッキ法としては、例えば、「無電解メッキ・基礎と応用」(第6版、日刊工業新聞社、2002年4月、p.131〜144)や「メッキ教本」(第14版、日刊工業新聞社、2001年8月、p.233〜242)記載の方法が挙げられる。ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物への無電解メッキの具体例としては、(i)脱脂・洗浄の後、(ii)場合によっては酸又はアルカリでエッチングし、(iii)パラジウム塩やキレートと錫塩などをブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物表面に付着させ、(iv)酸によって錫を除去、パラジウムを例示出来る。また無電解メッキ層の厚みは、特に限定されないが、通常、0.2μm〜1.0μm程度であることが好ましい。
また、本発明の金属積層体としては、寸法安定性を得るため吸水率が低いほど好ましく、特にプリント基板用途で使用する場合には、ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物の吸水率が3%未満となる様に調整する必要がある。なお、耐熱密着性の観点から、ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物の熱膨張係数は金属層の熱膨張係数に近づけることが好ましい。一般に金属の熱膨張係数はポリイミドより小さい為、プリント基板用途で使用する場合には、25ppm以下とすることが好ましい。
前記載の金属積層体からプリント基板を作製する方法としては、従来公知のサブトラクティブ工法、セミアディティブ工法、フルアディティブ工法を用いることが出来る。サブトラクティブ工法による場合には、金属箔上にキャストした金属箔積層体や無電解メッキ金属積層体上に更に銅などの金属を電解メッキして作製した金属積層体をレジスト印刷、露光、現像、エッチング、レジスト剥離する従来公知の方法によってプリント基板を作製する。セミアディティブ工法による場合には、無電解メッキした金属積層体上に、レジスト印刷、露光、現像した後、無電解メッキ層をエッチング、レジスト剥離して得られる。またフルアディティブ工法による場合には、ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物上にレジスト印刷、露光、現像し、その上に上記方法で無電解メッキを行い、更に電解メッキを行う。なお、50μm以下のファインピッチ基板を得るためには、上記工法の中でも、セミアディティブ工法、フルアディティブ工法を用いるのが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。実施例中、ODAはオキサジアニリン、p−PDAは、p−フェニレンジアミン、PMDAはピロメリット酸二水物をBPDAは3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、NMPはN−メチル−2−ピロリドン、DMAcはN,N−ジメチルアセトアミドを示す。
製造例1(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(1)の製造)
攪拌機、分水器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、グリシドール(日本油脂(株)製、商品名「エピオールOH」)1400gおよびテトラメトキシシラン部分縮合物(多摩化学(株)製、商品名「メチルシリケート51」、Siの平均個数が4)4478.9gを仕込み、窒素気流下、ジブチル錫ジラウレートを1.1g加え反応させた。反応中、分水器を使って生成したメタノールを留去し、その量が約580gに達した時点で冷却した。昇温後冷却までに要した時間は6時間であった。ついで、13kPaで約10分間、系内に残存するメタノール約30gを減圧除去した。このようにして、エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物を得た。
なお、仕込み時のエポキシ化合物の水酸基の当量/アルコキシシラン部分縮合物のアルコキシ基(当量比)=0.20、エポキシ当量は279g/eqである。
製造例2(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)の製造)
攪拌機、分水器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、グリシドール(日本油脂(株)製、商品名「エピオールOH」)1542gおよびメチルトリメトキシシラン部分縮合物(多摩化学(株)製、商品名「MTMS-A」、Siの平均個数が3.2)3476.2gを仕込み、窒素気流下、ジブチル錫ジラウレートを2.2g加え反応させた。反応中、分水器を使って生成したメタノールを留去し、その量が約630gに達した時点で冷却した。昇温後冷却までに要した時間は6時間であった。ついで、13kPaで約10分間、系内に残存するメタノール約30gを減圧除去した。このようにして、エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物を得た。
なお、仕込み時のエポキシ化合物の水酸基の当量/アルコキシシラン部分縮合物のアルコキシ基(当量比)=0.38、エポキシ当量は209g/eqである。
製造例3(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(3)の製造)
攪拌機、分水器、温度計および窒素ガス導入管を備えた反応装置に、1−エポキシ−8−オクタノール((株)クラレ製、商品名「EOA」)1171.1gおよびテトラメトキシシラン部分縮合物(多摩化学(株)製、商品名「メチルシリケート51」、Siの平均個数が4)1828.4gを仕込み、窒素気流下、ジブチル錫ジラウレートを0.6g加え反応させた。反応中、分水器を使って生成したメタノールを留去し、その量が約230gに達した時点で冷却した。昇温後冷却までに要した時間は6時間であった。ついで、13kPaで約10分間、系内に残存するメタノール約30gを減圧除去した。このようにして、エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物を得た。
なお、仕込み時のエポキシ化合物の水酸基の当量/アルコキシシラン部分縮合物のアルコキシ基(当量比)=0.20、エポキシ当量は337g/eqである。
実施例1(ポリアミック酸(3−1)の製造)
攪拌機、冷却管、温度計および窒素ガス導入管を備えた2Lの3ツ口フラスコに、ジアミン(B)としてODA95.3gおよびNMP1276.5gを加え、ODAが完全に溶解するまで室温でよく混合した後、60℃以下に冷却しながら、テトラカルボン酸二無水物(A)としてPMDA95.5gを加え30分攪拌し、ポリアミック酸(1−1)を合成した。(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数/ジアミン類(B)のモル数)=0.92、ポリイミド換算固形残分は12.5%であった。
次に、80℃まで昇温し、製造例1で得られたエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(1)63.9gを加え、80℃で9時間攪拌し、ポリアミック酸(2−1)を得た。(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物のエポキシ基の当量/ポリアミック酸(1−1)に使用したテトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)=0.52であった。
更にポリアミック酸(2−1)を40℃まで冷却し、ジアミン(D)としてp-PDA51.5gおよびNMP340.5gを加え、ODAが完全に溶解するまでよく混合した。そして、冷却しながらテトラカルボン酸二無水物(C)として、PMDA111.1gを加え、50℃で鎖伸張反応を1時間行い、ポリアミック酸(3−1)を得た。
テトラカルボン酸二無水物(A)と(C)の合計モル数に対するPMDAのモル数は、100モル%、ジアミン(B)と(D)の合計モル数におけるp−PDA、ODAはそれぞれ50モル%、50モル%であった。
実施例2(ポリアミック酸(3−2)の製造)
実施例1と同様の装置に、ジアミン(B)としてODA85.1gおよびNMP1131.5gを加え、ODAが完全に溶解するまで室温でよく混合した後、60℃以下に冷却しながら、テトラカルボン酸二無水物(A)としてPMDA86.7gを加え30分攪拌し、ポリアミック酸(1−2)を合成した。(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数/ジアミン類(B)のモル数)=0.94、ポリイミド換算固形残分は12.7%であった。
次に、80℃まで昇温し、製造例1で得られたエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(1)63.9gを加え、80℃で10時間攪拌しポリアミック酸(2−2)を得た。(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物のエポキシ基の当量/ポリアミック酸(1−2)に使用したテトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)=0.58であった。
更に、ポリアミック酸(2−2)を40℃まで冷却し、ジアミン(D)としてp-PDA46.0gおよびNMP485.5gを加え、p-PDAが完全に溶解するまでよく混合した。そして、冷却しながらテトラカルボン酸二無水物(C)として、BPDA131.8gを加え、50℃で鎖伸張反応を1時間行い、ポリアミック酸(3−2)を得た。
テトラカルボン酸二無水物(A)と(C)の合計モル数に対するPMDAのモル数は、47モル%、ジアミン(B)と(D)の合計モル数におけるp−PDA、ODAはそれぞれ50モル%、50モル%であった。
実施例3(ポリアミック酸(3−3)の製造)
実施例1と同様の装置に、ジアミン(B)としてp-PDA46.5gおよびNMP957.4gを加え、p-PDAが完全に溶解するまで室温でよく混合した後、60℃以下に冷却しながら、テトラカルボン酸二無水物(A)としてBPDA118.3gを加え30分攪拌し、ポリアミック酸(1−3)を合成した。(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数/ジアミン類(B)のモル数)=0.94、ポリイミド換算固形残分は14.1%であった。
次に、80℃まで昇温し、製造例1で得られたエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(1)63.8gを加え、80℃で10時間攪拌し、ポリアミック酸(2−3)を得た。(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物のエポキシ基の当量/ポリアミック酸(1−3)に使用したテトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)=0.57であった。
更に、ポリアミック酸(2−3)を40℃まで冷却し、ジアミン(D)としてODA86.1gおよびNMP659.7gを加え、ODAが完全に溶解するまでよく混合した。そして、冷却しながらテトラカルボン酸二無水物(C)として、PMDA99.0gを加え、50℃で鎖伸張反応を1時間行い、ポリアミック酸(3−3)を得た。
テトラカルボン酸二無水物(A)と(C)の合計モル数に対するPMDAのモル数は、53モル%、ジアミン(B)と(D)の合計モル数におけるp−PDA、ODAはそれぞれ50モル%、50モル%であった。
実施例4(ポリアミック酸(3−4)の製造)
実施例1と同様の装置に、ジアミン(B)としてp-PDA66.0gおよびNMP1131.5gを加え、p-PDAが完全に溶解するまで室温でよく混合した後、60℃以下に冷却しながら、テトラカルボン酸二無水物(A)としてBPDA165.8gを加え30分攪拌し、ポリアミック酸(1−4)を合成した。(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数/ジアミン類(B)のモル数)=0.92、ポリイミド換算固形残分は16.4%であった。
次に、80℃まで昇温し、製造例1で得られたエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(1)63.9gを加え、80℃で8時間攪拌しポリアミック酸(2−4)を得た。(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物のエポキシ基の当量/ポリアミック酸(1−4)に使用したテトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)=0.41であった。
更に、ポリアミック酸(2−4)を40℃まで冷却し、ジアミン(D)としてODA52.4gおよびNMP485.5gを加え、ODAが完全に溶解するまでよく混合した。そして、冷却しながらテトラカルボン酸二無水物(C)として、PMDA66.2gを加え、50℃で鎖伸張反応を1時間行い、ポリアミック酸(3−4)を得た。
テトラカルボン酸二無水物(A)と(C)の合計モル数に対するPMDAのモル数は、35モル%、ジアミン(B)と(D)の合計モル数におけるp−PDA、ODAはそれぞれ70モル%、30モル%であった。
実施例5(ポリアミック酸(3−5)の製造)
実施例1と同様の装置に、ジアミン(B)としてp-PDA80.7gおよびNMP1453.8gを加え、p-PDAが完全に溶解するまで室温でよく混合した後、60℃以下に冷却しながら、テトラカルボン酸二無水物(A)としてBPDA205.5gを加え30分攪拌し、ポリアミック酸(1−5)を合成した。(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数/ジアミン類(B)のモル数)=0.94、ポリイミド換算固形残分は15.7%であった。
次に、80℃まで昇温し、製造例1で得られたエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(1)63.9gを加え、80℃で10時間攪拌しポリアミック酸(2−5)を得た。(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物のエポキシ基の当量/ポリアミック酸(1−5)に使用したテトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)=0.32であった。
更に、ポリアミック酸(2−5)を40℃まで冷却し、ジアミン(D)としてODA26.4gおよびNMP163.2gを加え、ODAが完全に溶解するまでよく混合した。そして、冷却しながらテトラカルボン酸二無水物(C)として、PMDA38.1gを加え、50℃で鎖伸張反応を1時間行い、ポリアミック酸(3−5)を得た。
テトラカルボン酸二無水物(A)と(C)の合計モル数に対するPMDAのモル数は、20モル%、ジアミン(B)と(D)の合計モル数におけるp−PDA、ODAはそれぞれ85モル%、15モル%であった。
実施例6(ポリアミック酸(3−6)の製造)
実施例1と同様の装置に、ジアミン(B)としてp-PDA85.4gおよびDMAc974.0gを加え、p-PDAが完全に溶解するまで室温でよく混合した後、60℃以下に冷却しながら、テトラカルボン酸二無水物(A)としてBPDA218.32gを加え30分攪拌し、ポリアミック酸(1−6)を合成した。(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数/ジアミン類(B)のモル数)=0.94、ポリイミド換算固形残分は21.7%であった。
次に、80℃まで昇温し、製造例2で得られたエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)50.7gを加え、80℃で9時間攪拌しポリアミック酸(2−6)を得た。(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物のエポキシ基の当量/ポリアミック酸(1−6)に使用したテトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)=0.33であった。
更に、ポリアミック酸(2−6)を40℃まで冷却し、ジアミン(D)としてODA17.6gおよびDMAc656.9gを加え、ODAが完全に溶解するまでよく混合した。そして、冷却しながらテトラカルボン酸二無水物(C)として、PMDA28.6gを加え、50℃で鎖伸張反応を1時間行い、ポリアミック酸(3−6)を得た。
テトラカルボン酸二無水物(A)と(C)の合計モル数に対するPMDAのモル数は、15モル%、ジアミン(B)と(D)の合計モル数におけるp−PDA、ODAはそれぞれ90モル%、10モル%であった。
実施例7(ポリアミック酸(3−7)の製造)
実施例1と同様の装置に、ジアミン(B)としてp-PDA81.9gおよびDMAc1087.2gを加え、p-PDAが完全に溶解するまで室温でよく混合した後、60℃以下に冷却しながら、テトラカルボン酸二無水物(A)としてBPDA209.5gを加え30分攪拌し、ポリアミック酸(1−7)を合成した。(テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数/ジアミン類(B)のモル数)=0.94、ポリイミド換算固形残分は19.3%であった。
次に、80℃まで昇温し、製造例3で得られたエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(3)78.1gを加え、80℃で7時間攪拌しポリアミック酸(2−7)を得た。(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物のエポキシ基の当量/ポリアミック酸(1−7)に使用したテトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)=0.32であった。
更に、ポリアミック酸(2−7)を40℃まで冷却し、ジアミン(D)としてODA16.9gおよびDMAc529.3gを加え、ODAが完全に溶解するまでよく混合した。そして、冷却しながらテトラカルボン酸二無水物(C)として、PMDA27.4gを加え、50℃で鎖伸張反応を1時間行い、ポリアミック酸(3−7)を得た。
テトラカルボン酸二無水物(A)と(C)の合計モル数に対するPMDAのモル数は、15モル%、ジアミン(B)と(D)の合計モル数におけるp−PDA、ODAはそれぞれ90モル%、10モル%であった。
実施例8(シリカフィラー含有ポリアミック酸の製造)
攪拌機、冷却管、温度計および窒素ガス導入管を備えた250mLの3ツ口フラスコに、実施例5のポリアミック酸(3−5)10.0gおよびNMP169.9gを加え、ポリアミック酸(3−5)が完全に溶解するまで室温でよく混合した後、30℃以下に冷却しながら、シリカフィラー(旭化成ワッカーシリコーン(株)製「HDK N 20」)31.7gを加え、1時間攪拌し。さらにこれにポリアミック酸(3−5)211.6gを30℃以下に冷却しながら加え、1時間攪拌し、シリカフィラー含有ポリアミック酸を得た。
比較例1(アルコキシ基含有シラン変性ランダム共重合型ポリアミック酸の製造)
実施例1と同様の装置に、ジアミンとしてp-PDA46.0g、ODA85.1gおよびNMP1453.8gを加え、p-PDAとODAが完全に溶解するまで室温でよく混合した後、60℃以下に冷却しながら、テトラカルボン酸二無水物としてBPDA122.3gならびにPMDA80.4gを加え30分攪拌し、ポリアミック酸を合成した。(テトラカルボン酸二無水物のモル数/ジアミン類のモル数)=0.92、ポリイミド換算固形残分は18.0%であった。
次に、80℃まで昇温し、製造例1のエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(1)63.8gを加え、80℃で7時間攪拌しシラン変性ポリアミック酸を得た。(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物のエポキシ基の当量/ポリアミック酸に使用したテトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)=0.29であった。
更に、シラン変性ポリアミック酸を40℃まで冷却し、NMP163.3gを加え、冷却しながらテトラカルボン酸二無水物として、BPDA9.6gならびにPMDA6.3gを加え、50℃で鎖伸張反応を1時間行い、アルコキシ基含有シラン変性ランダム共重合型ポリアミック酸を得た。
テトラカルボン酸二無水物の合計モル数に対するPMDAのモル数は、47モル%、ジアミンの合計モル数におけるp−PDA、ODAはそれぞれ50モル%、50モル%であった。
比較例2(アルコキシ基含有シラン変性ポリアミック酸の製造)
実施例1と同様の装置に、ジアミンとしてODA162.9gおよびNMP1413.4gを加え、ODAが完全に溶解するまで室温でよく混合した後、60℃以下に冷却しながら、テトラカルボン酸二無水物としてPMDA163.2gを加え30分攪拌し、ポリアミック酸を合成した。(テトラカルボン酸二無水物のモル数/ジアミン類のモル数)=0.92、ポリイミド換算固形残分は18.1%であった。
次に、80℃まで昇温し、製造例1のエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(1)62.1gを加え、80℃で7時間攪拌しシラン変性ポリアミック酸を得た。(エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物のエポキシ基の当量/ポリアミック酸に使用したテトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)=0.18であった。
更に、シラン変性ポリアミック酸を40℃まで冷却し、NMP822.5gを加え、冷却しながらテトラカルボン酸二無水物として、PMDA13.3gを加え、50℃で鎖伸張反応を1時間行い、アルコキシ基含有シラン変性ポリアミック酸を得た。
テトラカルボン酸二無水物の合計モル数に対するPMDAのモル数は、100モル%、ジアミンの合計モル数に対するODAのモル数はそれぞれ100モル%であった。
比較例3(ブロック共重合型ポリアミック酸の製造)
実施例1と同様の装置に、ジアミンとしてODA96.0gおよびNMP1640.0gを加え、ODAが完全に溶解するまで室温でよく混合した後、60℃以下に冷却しながら、テトラカルボン酸二無水物としてPMDA97.8gを加え30分攪拌し、ポリアミック酸を合成した。(テトラカルボン酸二無水物のモル数/ジアミン類のモル数)=0.94、ポリイミド換算固形残分は10.2%であった。
次に、ポリアミック酸を40℃まで冷却し、ジアミンとしてp-PDA51.8gを加え、p-PDAが完全に溶解するまでよく混合した。そして、冷却しながらテトラカルボン酸二無水物として、BPDA148.7gを加え、50℃で鎖伸張反応を1時間行い、ブロック共重合型ポリアミック酸を得た。
テトラカルボン酸二無水物の合計モル数に対するPMDAのモル数は、47モル%、ジアミンの合計モル数に対するp−PDA、ODAのモル数はそれぞれ50モル%、50モル%であった。
(密着性)
実施例1〜7のポリアミック酸(II)、実施例8のシリカフィラー含有ポリアミック酸、比較例1のアルコキシ基含有シラン変性ランダム共重合型ポリアミック酸、比較例2のアルコキシ基含有シラン変性ポリアミック酸、比較例3のブロック共重合型ポリアミック酸を、ガラス板、銅板に膜厚10μmとなるように塗布し、150℃で30分、300℃で30分間硬化させ、ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物を形成させた。また、比較例3のブロック共重合型ポリアミック酸も上記と同様の方法でポリイミドを形成させた。JIS K−5400の一般試験法によるゴバン目セロハンテープ剥離試験を行ない、以下の基準で判定した。評価結果を表1に示す。
〇:100〜90/100
×:89〜0/100
Figure 2005068408
表1より、全ての実施例及び比較例1、2ではシラン変性によって高密着性が得られる一方、比較例3では全く密着性を示さないことが分かる。
実施例9〜16、比較例4〜6(ポリイミド硬化物の製造)
実施例1〜7のポリアミック酸(II)、実施例8のシリカフィラー含有ポリアミック酸を、ガラス板上に流延し、約120℃で10分間乾燥後、半硬化膜をガラス板より剥離し、その半硬化膜を支持枠に固定し、その後200℃で約10分間、400℃で10分間加熱し、約25μmのブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッドフィルムを得た。上記と同様の方法で、実施例8のシリカフィラー含有ポリアミック酸、比較例1のアルコキシ基含有シラン変性ランダム共重合型ポリアミック酸、比較例2のアルコキシ基含有シラン変性ポリアミック酸、及び比較例3のブロック共重合型ポリアミック酸から、それぞれ対応するポリイミドフィルムを得た。
(フィルム物性)
実施例9〜16および比較例4〜6で得られたフィルムの線膨張係数および吸水率を表2に示す。
Figure 2005068408
1)測定装置(商品名 TMA120C、セイコー電子工業製)により測定した100〜250℃の熱膨張係数
2)JIS C−6481の吸水率測定方法により測定した吸水率
表2より、比較例4、5に比較し、実施例では低熱膨張性を発現することが明らかである。
実施例9〜16および比較例4〜6で得られたフィルムをダンベル1号で切り抜き、テンシロン試験機(商品名 UCT−500、オリエンテック社製)を用いて、500mm/分の引っ張り速度で、フィルムを引き伸ばし、破断するまでのフィルム伸びおよび破断時の強度、弾性率を測定した。25℃で3回、同じ方法で引っ張り試験を行い、その平均値を表3に示す。
Figure 2005068408
表3より、実施例10は比較例4、6対比で、弾性率が向上していることが分かる。
実施例17〜24、比較例7〜9(金属積層体の製造)
実施例9〜16および比較例4〜6で得られたフィルムに、「無電解メッキ・基礎と応用」(第6版、日刊工業新聞社、2002年4月、p.233〜242)に記載の方法により、無電解ニッケルめっきを行い、0.5μm厚の薄いニッケルめっき層を有するニッケル付きポリイミドフィルムを得た。さらに、得られたニッケル付きポリイミドフィルムに25μmの電解銅めっきを施し、ポリイミドフィルム上に0.5μmのニッケル層と25μmの銅層を有する金属積層体を得た。
(メッキ密着性)
実施例17〜24、比較例7〜9の金属積層体につき、90°剥離強度を測定し、平均値で示した。
Figure 2005068408
表4より、全ての実施例及び比較例7、8ではシラン変性によって高密着性が得られる一方、比較例9では全く密着性を示さないことが分かる。
本発明のポリアミック酸(II)およびフィラー含有ポリアミック酸は、耐熱性コーティング剤として使用することが出来る。また当該ポリアミック酸(II)およびフィラー含有ポリアミック酸を硬化して得られるブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物は、FPC用基材、TABテープ、COFやCSPとして極めて有用である。また当該ブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物に無電解メッキして出来る金属積層体はプリント基板用積層板として有用である。

Claims (9)

  1. テトラカルボン酸二無水物(A)及びジアミン(B)を反応させて得られるポリアミック酸(1)とエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)を反応させて得られたシラン変性ポリアミック酸(I)に、更に、テトラカルボン酸二無水物(C)及びジアミン(D)を反応させて得られるアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸。
  2. テトラカルボン酸二無水物(A)とテトラカルボン酸二無水物(C)の合計モル数の15〜100モル%がピロメリット酸二無水物であり、且つ、ジアミン(B)とジアミン(D)の合計モル数の25〜100モル%がp−フェニレンジアミンである請求項1記載のアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸。
  3. ジアミン(B)とジアミン(D)の合計モル数の40〜90モル%が、p−フェニレンジアミンであり、且つ、10〜60モル%が、オキサジアニリンである請求項1又は2に記載のアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸。
  4. (テトラカルボン酸二無水物(A)のモル数)/(ジアミン(B)のモル数)=1.03〜1.33または0.75〜0.97の比率で反応させて得られるポリアミック酸(1)を使用する請求項1〜3のいずれかに記載のアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のアルコキシ基含有シラン変性ブロック共重合型ポリアミック酸をゾル−ゲル硬化及び脱水閉環させることにより得られるブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物。
  6. 吸水率が3%未満である請求項5に記載のブロック共重合型ポリイミド-シリカハイブリッド硬化物。
  7. フィラーを含有する請求項5または6に記載のブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物。
  8. 熱膨張係数が25ppm以下である請求項5〜7のいずれかに記載のポリイミド−シリカハイブリッド硬化物。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載のブロック共重合型ポリイミド−シリカハイブリッド硬化物を無電解メッキして得られる金属積層体。
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