JP2005067692A - 封緘リング付口栓 - Google Patents

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剛史 齋藤
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Abstract

【課題】開封がし易く、液垂れがなく、不正開封が外観から明確に判明する封緘リング付口栓を提供する。
【解決手段】キャップ100は、その本体に環状薄肉脆弱線101を介し封緘リング120を接続し、周壁に雌ねじを設け、封緘リングの下端内周に咬合リング121を設け、側面の上端部に切欠きを設け、切欠きの下辺中央に開封用つまみを突出し、その下端から封緘リングの下端へ薄肉脆弱線を設け、スパウト200は、注出筒220に液垂れ防止用フランジ221を設け、注出筒に雄ねじを設け、下方に咬合リング223を設け、注出筒内側下方の封鎖板に環状薄肉脆弱線232を形成し、その内側近傍位置に、先端部が注出筒より突出するプルリング234を設け、キャップをスパウトに打栓装着時、各咬合リング121、223同しが咬合し、キャップ本体の雌ねじの下方先端がスパウトの雄ねじの上方先端に螺合しない。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体用紙容器の注出位置に突設されるプルリング付スパウトに、封緘リング付キャップが装着する封緘リング付口栓に関するものである。
従来、食品などの液体内容物に使用される液体用紙容器(20)は、例えば図5に示すように、胴部(21)が四角筒状で、切り妻屋根形の頂部傾斜板(22)に、キャップ(100)とスパウト(200)(注出口具)とからなる口栓(10)が突設されたものが、使用時の便利性を考慮して、広い用途範囲にわたって使用されていた。そして、この口栓のスパウトには、流通過程での密封性の完全さやバージン性の確保、使用時の易開封性を備えるために、図4(a)に示すように、スパウト(200)の注出筒(220)の内側下方に封鎖板(230)を設けて封止し、使用時に開口するため、封鎖板の下面に環状切込み(231)を設けて上面の開口予定位置に環状薄肉脆弱線(232)(ハーフカット線)を形成し、この環状薄肉脆弱線の内側近傍の上面に、先端にプルリング(234)をもつ支柱(233)を立設したものが使用されていた。また、キャップには、商品のバージン性の確保や内容物の保護を目的に、流通過程で誤って又は故意に開封されたことが外観から確認可能にするため、図4(a)及び(b)に示すように、キャップ本体(110)の周壁(113)下端に、周方向へ等間隔に設ける複数個の薄肉脆弱ブリッジ(102)を介して封緘リング(120)を接続したものが使用されるようになってきた。なお、キャップ(100)を螺脱回転方向へ回転して口栓を開封すると、図4(a)に示すように、封緘リング(120)の下端部内周面の咬合リング(121)がスパウト(200)の注出筒(220)の下方外周面の咬合リング(223)と咬合しているため、キャップ本体(110)の上昇に伴い薄肉脆弱ブリッジ(102)が必ず破断される。この薄肉脆弱ブリッジの破断は、外観から容易に確認できるものであった。
しかしながら、上述の従来の液体用紙容器の口栓は、液体用紙容器の注出位置に突設するために、超音波熱融着法で液体用紙容器の内面とスパウトの熱融着用フランジの上面とを熱融着するときに、超音波の振動エネルギーにより、図4(a)に示すように、キャップ本体のインナー封止リング(112)外周面とスパウトの注出筒(220)口部の内周面とが密着しているため、若干熱融着気味になることがあった。このため、キャップを開封するときの開栓トルクが高くなり、キャップが開封しずらいことがあった。また、キャップ本体を螺脱したのち、スパウトを開封するときに、図4(a)に示すように、プルリング(234)が注出筒(220)内に収容されているため、プルリングに指を引っ掛けにくいことがあった。また、スパウトを開封し容器を傾斜させて内容物を注出したのちに、容器を正立させたときに、スパウトの注出筒の口部から注出筒の外周面へ内容物が液垂れすることなどがあった。
本発明は、上述の従来の液体用紙容器の口栓の問題点を解決したものであり、使用するときに、キャップやスパウトが開封し易く、液垂れがなく、流通過程で開封されたことが外観から明確に判明可能な封緘リング付口栓を提供するものである。
すなわち、本発明は、プルリングで開封するスパウトに、キャップを打栓方式で装着する口栓であって、前記キャップは、キャップ本体の周壁下端に環状薄肉脆弱線を介して封緘リングを接続し、前記キャップ本体の天板下面に前記スパウトの注出筒を封止するイン
ナー封止リングを垂設し、周壁内周面に前記スパウトとの雌ねじを設け、前記封緘リングの下端部内周面に前記スパウトとの咬合リングを設け、側面の一部の上端部に長方形状の切欠きを設け、この切欠きの下辺中央部に開封用つまみを突出し、この開封用つまみの左右いずれかの下端から前記封緘リングの下端に至る薄肉脆弱線を設け、前記スパウトは、環状台座部の外周下端面に液体用紙容器との熱融着用フランジを周設し、上面に注出筒を立設し、この注出筒の上端に、上面が内側に傾斜し外周が外側に突出する液垂れ防止用フランジを設け、前記注出筒の外周面に、前記キャップとの雄ねじを設け、この雄ねじの下方に前記封緘リングとの咬合リングを設け、前記注出筒の内側下方に封鎖板を設け、この封鎖板の開口予定位置に環状薄肉脆弱線を形成し、この環状薄肉脆弱線の前方内側近傍位置に、先端部を前記注出筒より突出するプルリングを上端にもつ支柱を立設し、前記キャップを前記スパウトに打栓方式で装着したときに、前記キャップの封緘リングの咬合リングが、前記スパウトの注出筒の咬合リングに咬合し、かつ前記キャップ本体の雌ねじの下方先端が、前記スパウトの雄ねじの上方先端に螺合してないことを特徴とする封緘リング付口栓である。
キャップをスパウトに打栓方式で装着した本発明の封緘リング付口栓は、液体用紙容器の注出位置に超音波熱融着法でスパウトの熱融着用フランジの上面と液体用紙容器の内面とを熱融着するときに、キャップ本体のインナー封止リングとスパウトの注出筒とが接触していないため、超音波の振動エネルギーにより、キャップ本体のインナー封止リングとスパウトの注出筒とが熱融着することがない。また、キャップ本体の雌ねじとスパウトの雄ねじとも接触していないため、キャップ本体のスパウトとが熱融着することがない。このため、キャップを開封し易い。
また、本発明の封緘リング付口栓は、封緘リングの側面の切欠きに設けられている開封用つまみを引っ張って、開封用つまみの下端から封緘リングの下端に至る薄肉脆弱線と、キャップ本体と封緘リングとを接続する環状薄肉脆弱線とを破断することにより、キャップをワンタッチで容易に開封することできる。
また、本発明の封緘リング付口栓は、キャップ本体を開封して取り外したときに、スパウトを開封するためのプルリングの先端部が、スパウトの注出筒より突出しているため、プルリングに指を掛けやすく、スパウトを開封し易い。
また、本発明の封緘リング付口栓は、スパウトを開封し容器を傾斜させて内容物を注出したのちに容器を正立させたときに、上面が内側に傾斜し外周が外側に突出する液垂れ防止用フランジが注出筒の上端に設けてあるため、注出筒の口部から注出筒の外周面に内容物が液垂れすることが防げる。
また、本発明の封緘リング付口栓は、流通過程で誤って又は故意にキャップを開封すると、必ずキャップ本体と封緘リングとを接続する環状薄肉脆弱線が破断し、この破断は外観から明確に判明できるため、商品のバージン性を確保することができる。
次に、本発明の封緘リング付口栓の一実施形態について、図を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施形態の封緘リング付口栓の構造を示す断面図であり、図2は、開封したのち再封止したときの構造を示す断面図であり、図3(a)は、封緘リングの開封つまみを示す側面図であり、図3(b)は、開封したのち再封止したときの側面図である。
本実施形態の封緘リング付口栓(10)は、図1に示すように、プルリング(234)
で開封するスパウト(200)の注出筒(220)に、封緘リング(120)付のキャップ(100)を打栓方式で装着するものである。本実施形態のキャップ(100)の構造は、図1及び図3(a)に示すように、キャップ本体(110)の周壁(113)下端に環状薄肉脆弱線(101)を介して封緘リング(120)を接続するものである。そして、キャップ本体(110)は、図1に示すように、天板(111)下面に、再封止するときにスパウト(200)の注出筒(220)口部を封止するためのインナー封止リング(112)を垂設し、周壁(113)内周面に、再封止するときにスパウトの雄ねじ(222)と螺合する雌ねじ(114)を設け、封緘リング(120)は、下端部内周面に、スパウトに打栓装着するときにスパウトの注出筒の下方の咬合リング(223)と咬合する咬合リング(121)を設け、図3(a)に示すように、側面の一部の上端部に長方形状の切欠き(122)を設け、この切欠きの下辺中央部に開封用つまみ(123)を突出し、この開封用つまみの左右いずれかの下端から封緘リング(120)の下端に至る薄肉脆弱線(124)を設けるものである。なお、キャップ本体(110)と封緘リング(120)とを接続する環状薄肉脆弱線(101)は、切欠き(112)以外に設けるものである。また、キャップは、薄肉脆弱線が破断可能な材質、例えば低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂を用いて、射出成形法により作製するものである。
本実施形態のスパウト(200)の構造は、図1に示すように、環状台座部(210)の外周下端面に、液体用紙容器(20)の内面に熱融着する熱融着用フランジ(240)を周設し、上面に、注出筒(220)を立設し、この注出筒の上端に、上面が内側に傾斜し外周が外側に突出する液垂れ防止用フランジ(221)を設け、注出筒の外周面に、再封止するときにキャップ(100)の雌ねじ(114)と螺合する雄ねじ(222)を設け、この雄ねじの下方にキャップを打栓装着するときにキャップの咬合リング(121)と咬合する咬合リング(223)を設け、注出筒の内側下方に、封鎖板(230)を設けて封止し、この封鎖板の開口予定位置に、上面に環状切込み(231)を設けて下面に環状薄肉脆弱線(232)を形成し、この環状薄肉脆弱線の前方内側近傍位置に、先端部を注出筒より突出するプルリング(234)を上端にもつ支柱(233)を立設するものである。スパウトは、キャップと同様に薄肉脆弱線が破断可能な材質、例えば低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂を用いて、射出成形法により作製するものである。
なお、上述の本発明の封緘リング付口栓(10)は、図1に示すように、キャップ(100)をスパウト(200)に打栓方式で装着したときに、キャップの封緘リング(120)の咬合リング(121)が、スパウトの注出筒(220)の咬合リング(223)に咬合し、かつキャップ本体(110)の雌ねじ(114)の下方先端が、スパウト(200)の雄ねじ(222)の上方先端に螺合しないように製品設計するものである。
また、図3(a)に示す封緘リング(120)の開封用つまみ(123)を引っ張って薄肉脆弱線(124)と環状薄肉脆弱線(101)を破断してキャップ(100)を開封し、図1に示すスパウト(200)の注出筒(220)から突出しているプルリング(234)を引っ張って封鎖板(230)の環状薄肉脆弱線(232)を破断してスパウトを開封し、内容物を注出したのちに、キャップ本体でスパウトを再封止するときは、図2及び図3(b)に示すように、キャップ本体(110)をスパウト(200)の注出筒(220)に螺着させ、スパウトの注出筒の口部をキャップ本体の天板(111)下面に垂設するインナー封止リング(112)で封止するものである。
本発明の一実施形態の封緘リング付口栓の断面図である。 図1の封緘リング付口栓を開封し、再封止したときの断面図である。 (a)は、図1の封緘リング付口栓の開封用つまみを示す側面図であり、(b)は、開封したのちに再封止したときの側面図である。 (a)は、液体用紙容器に突設する従来の一例の封緘リング付口栓の構造を示す断面図であり、(b)は、その側面図である。 口栓を頂部傾斜板に突設する液体用紙容器の斜視図である。
符号の説明
10……封緘リング付口栓
20……液体用紙容器
21……胴部
22……頂部傾斜板
100……キャップ
101……環状薄肉脆弱線
102……薄肉脆弱ブリッジ
110……キャップ本体
111……天板
112……インナー封止リング
113……周壁
114……雌ねじ
120……封緘リング
121,223……咬合リング
122……切欠き
123……開封用つまみ
200……スパウト
210……環状台座部
220……注出筒
221……液垂れ防止用フランジ
222……雄ねじ
230……封鎖板
231……環状切込み
232……環状薄肉脆弱線
233……支柱
234……プルリング
240……熱融着用フランジ

Claims (1)

  1. プルリングで開封するスパウトに、キャップを打栓方式で装着する口栓であって、前記キャップは、キャップ本体の周壁下端に環状薄肉脆弱線を介して封緘リングを接続し、前記キャップ本体の天板下面に前記スパウトの注出筒を封止するインナー封止リングを垂設し、周壁内周面に前記スパウトとの雌ねじを設け、前記封緘リングの下端部内周面に前記スパウトとの咬合リングを設け、側面の一部の上端部に長方形状の切欠きを設け、該切欠きの下辺中央部に開封用つまみを突出し、該開封用つまみの左右いずれかの下端から前記封緘リングの下端に至る薄肉脆弱線を設け、前記スパウトは、環状台座部の外周下端面に液体用紙容器との熱融着用フランジを周設し、上面に注出筒を立設し、該注出筒の上端に、上面が内側に傾斜し外周が外側に突出する液垂れ防止用フランジを設け、前記注出筒の外周面に、前記キャップとの雄ねじを設け、該雄ねじの下方に前記封緘リングとの咬合リングを設け、前記注出筒の内側下方に封鎖板を設け、該封鎖板の開口予定位置に環状薄肉脆弱線を形成し、該環状薄肉脆弱線の前方内側近傍位置に、先端部を前記注出筒より突出するプルリングを上端にもつ支柱を立設し、前記キャップを前記スパウトに打栓方式で装着したときに、前記キャップの封緘リングの咬合リングが、前記スパウトの注出筒の咬合リングに咬合し、かつ前記キャップ本体の雌ねじの下方先端が、前記スパウトの雄ねじの上方先端に螺合してないことを特徴とする封緘リング付口栓。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008018971A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Toppan Printing Co Ltd 液体用紙容器の口栓及び該口栓を取り付けた液体用紙容器
JP2017186072A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 凸版印刷株式会社 注出口栓及び包装容器

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