JP2005067454A - 電動式パワーステアリング装置用制御装置 - Google Patents

電動式パワーステアリング装置用制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】不必要なトルクステア低減トルクを発生することを防止しつつ、路面状況に拘らず実際のトルクステアに対応する最適のトルクステア低減トルクを発生させる。【解決手段】操舵トルクTs及び車速Vに基づき基本アシストトルクTabが演算され(S20〜40)、左右輪の制動圧差ΔPの大きさが大きく車輌の減速度Gbxが高いほど大きさが大きくなるよう、制動圧差ΔP及び減速度Gbxに基づきトルクステア低減トルクTatsが演算され(S50〜100)、基本アシストトルクTab及びトルクステア低減トルクTatsの和に基づきアシストトルクが制御され(S110、120)、左右輪の制動圧差ΔPの大きさが基準値ΔPo以下であるとき、車輌の減速度Gbxが下限基準値Gbx1以下又は上限基準値Gbx2以上であるときには、トルクステア低減トルクTatsは0に設定される(S70、80、100)。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輌の電動式パワーステアリング装置に係り、更に詳細には電動式パワーステアリング装置用制御装置に係る。
自動車等の車輌に於いて、操舵アシストトルクを付与することにより運転者の操舵負担を軽減する電動式パワーステアリング装置用制御装置の一つとして、例えば下記の特許文献1に記載されている如く、車輌が左右の路面の摩擦係数が異なる所謂またぎ路を走行する際に左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺する方向への操舵を促進するトルクステア低減トルクを発生するよう、推定される左右輪の制動力差に基づいて電動式パワーステアリング装置を制御するよう構成された電動式パワーステアリング装置用制御装置が従来より知られている。
かかる電動式パワーステアリング装置用制御装置によれば、左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺する方向への操舵を促進するトルクステア低減トルクを発生するよう電動式パワーステアリング装置が制御されるので、かかる制御が行われない場合に比して車輌の直進走行性及び車輌の走行安定性を向上させることができる。
特開2001−80535号公報
しかし左右輪の制動力差に起因するトルクステアは推定される左右輪の制動力差により一義的に定まるのではなく、一般に路面の摩擦係数が高いほど大きくなるため、路面状況が考慮されない上述の如き従来の電動式パワーステアリング装置用制御装置に於いては、路面状況によっては実際のトルクステアに対応する最適のトルクステア低減トルクを発生させることができないという問題がある。
また左右輪の制動力差は一般に左右輪の制動圧差により判定されるが、制動圧を検出するセンサの検出誤差や制動圧と制動力との間の関係のばらつき等に起因して、車輌には抑制すべきほどのトルクステアが発生していないにも拘らず、左右輪の制動圧差に基づいて電動式パワーステアリング装置が不必要に制御され、不必要なトルクステア低減トルクが発生される場合がある。
尚上述の問題は、例えば車輌がまたぎ路を走行する際に左右輪の制動力差に起因する車輌挙動の変化を低減すべく、左右輪の制動力差に起因する車輌挙動の変化を低減する方向への操舵を促進する挙動変化低減トルクを発生するよう電動式パワーステアリング装置が制御される場合にも同様に生じる。
本発明は、左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺し又は左右輪の制動力差に起因する車輌挙動の変化を低減する方向への操舵を促進する制動力差影響低減トルクを発生するよう電動式パワーステアリング装置を制御する場合に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、推定される左右輪の制動力差に加えて路面状況を考慮することにより、不必要な制動力差影響低減トルクを発生することを防止しつつ、路面状況に拘らず実際のトルクステアや挙動変化に対応する最適の制動力差影響低減トルクを発生させることである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち車輌に対する左右輪の制動力差の影響を低減する方向への操舵を促進する制動力差影響低減トルクを発生するよう電動式パワーステアリング装置を制御する電動式パワーステアリング装置用制御装置にして、左右輪の制動力差及び路面状況に応じて制動力差影響低減トルクを制御することを特徴とする電動式パワーステアリング装置用制御装置によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、制動力差影響低減トルクは左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺する方向への操舵を促進するトルクステア低減トルクであるよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、制動力差影響低減トルクは左右輪の制動力差に起因する車輌挙動の変化を低減する方向への操舵を促進する挙動変化低減トルクであるよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至3の構成に於いて、路面状況は路面の摩擦係数であるよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至4の構成に於いて、路面状況は車輌の減速度に基づいて判定されるよう構成される(請求項5の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項5の構成に於いて、車輌の減速度が小さいときには車輌の減速度が大きいときに比して制動力差影響低減トルクの大きさを小さくするよう構成される(請求項6の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至6の構成に於いて、左右輪の制動力差は少なくとも左右前輪の制動力差に基づいて判定されるよう構成される(請求項7の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項7の構成に於いて、左右輪の制動力差は左右前輪の制動力差と左右前輪の制動力差よりも重みが低減された左右後輪の制動力差との和に基づいて判定されるよう構成される(請求項8の構成)。
上記請求項1の構成によれば、左右輪の制動力差及び路面状況に応じて制動力差影響低減トルクが制御されるので、路面状況に拘らず実際のトルクステアや車輌挙動の変化に対応する最適の制動力差影響低減トルクを発生させることができ、これにより左右輪の制動力差のみに応じてトルクステア低減トルクを制御する従来の電動式パワーステアリング装置用制御装置の場合に比して、制動力差影響低減トルクを適正に制御することができる。
また上記請求項2の構成によれば、制動力差影響低減トルクは左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺する方向への操舵を促進するトルクステア低減トルクであり、左右輪の制動力差及び路面状況に応じてトルクステア低減トルクが制御されるので、路面状況に拘らず実際のトルクステアに対応する最適のトルクステア低減トルクを発生させることができ、トルクステア低減トルクを適正に制御することができる。
また上記請求項3の構成によれば、制動力差影響低減トルクは左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺する方向への操舵を促進する挙動変化低減トルクであり、左右輪の制動力差及び路面状況に応じて挙動変化低減トルクが制御されるので、路面状況に拘らず実際のトルクステアに対応する最適の挙動変化低減トルクを発生させることができ、挙動変化低減トルクを適正に制御することができる。
また上記請求項4の構成によれば、路面状況は路面の摩擦係数であるので、路面の摩擦係数に拘らず実際のトルクステアや車輌挙動の変化に対応する最適の制動力差影響低減トルクを発生させることができる。
また上記請求項5の構成によれば、路面状況は車輌の減速度に基づいて判定されるので、路面の摩擦係数に対応する路面状況を容易に判定することができると共に、路面の摩擦係数に拘らず実際のトルクステアや挙動変化に対応する最適の制動力差影響低減トルクを発生させることができる。
また上記請求項6の構成によれば、車輌の減速度が小さいときには車輌の減速度が大きいときに比して制動力差影響低減トルクの大きさが小さくされるので、路面の摩擦係数が低く車輌の減速度が小さい状況に於いて制動力差影響低減トルクの大きさが過剰になることを防止しつつ、路面の摩擦係数が高く車輌の減速度が大きい状況に於いて確実に必要な大きさの制動力差影響低減トルクを発生させることができる。
また一般にトルクステアや車輌挙動の変化に与える左右輪の制動力差は左右後輪の制動力差よりも左右前輪の制動力差の方が大きい。上記請求項7の構成によれば、左右輪の制動力差は少なくとも左右前輪の制動力差に基づいて判定されるので、トルクステアや車輌挙動の変化を確実に且つ効果的に低減することができる。
また上記請求項8の構成によれば、左右輪の制動力差は左右前輪の制動力差と左右前輪の制動力差よりも重みが低減された左右後輪の制動力差との和に基づいて判定されるので、上記請求項7の構成の場合に比して更に一層確実に且つ効果的にトルクステアや車輌挙動の変化を低減することができる。
[課題解決手段の好ましい態様]
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至3の構成に於いて、少なくとも一つの車輪についてアンチスキッド制御が実行されている状況に於いて左右輪の制動力差及び路面状況に応じて制動力差影響低減トルクを制御するよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4の構成に於いて、路面の摩擦係数が高い側の路面の摩擦係数が高いほど制動力差影響低減トルクの大きさを大きくするよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5の構成に於いて、路面状況は少なくとも一つの車輪についてアンチスキッド制御が実行されている状況に於ける車輌の減速度に基づいて判定されるよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6の構成に於いて、車輌の減速度が下限基準値以下であるときには制動力差影響低減トルクを0に制御するよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6又は好ましい態様4の構成に於いて、車輌の減速度が上限基準値以上であるときには制動力差影響低減トルクを0に制御するよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項7の構成に於いて、左右輪の制動力差は少なくとも左右前輪の制動圧差に基づいて判定されるよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、左右輪の制動力差は左右前輪の制動圧差と左右前輪の制動圧差よりも重みが低減された左右後輪の制動圧差との和に基づいて判定されるよう構成される(好ましい態様7)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至8の構成に於いて、少なくとも操舵トルクに基づいて基本アシストトルクを演算し、少なくとも基本アシストトルクと制動力差影響低減トルクとの和に基づいて目標アシストトルクを演算し、目標アシストトルクに基づいて電動式パワーステアリング装置を制御するよう構成される(好ましい態様8)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は本発明による電動式パワーステアリング装置用制御装置の一つの実施例を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の従動輪である左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌12の駆動輪である左右の後輪を示している。操舵輪でもある左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン式の電動式パワーステアリング装置16によりタイロッド18L及び18Rを介して操舵される。
図示の実施例に於いては、電動式パワーステアリング装置16はラック同軸型の電動式パワーステアリング装置であり、電子制御装置20により制御される。電動式パワーステアリング装置16は電動機22と、電動機22の回転トルクをラックバー24の往復動方向の力に変換する例えばボールねじ式の変換機構26とを有し、ハウジング28に対し相対的にラックバー24を駆動する補助転舵力を発生することにより、運転者の操舵負担を軽減する操舵アシストトルクを発生する。
各車輪の制動力は制動装置30の油圧回路32によりホイールシリンダ34FR、34FL、34RR、34RLの制動圧が制御されることによって制御されるようになっている。図には示されていないが、油圧回路32はリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル36の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ38により制御され、また必要に応じて電子制御装置40により制御される。尚電子制御装置40は何れかの車輪の制動スリップが過大であるときには当技術分野に於いて公知の要領にて当該車輪の制動圧を増減制御し、これにより制動スリップを低減するアンチスキッド制御(ABS制御)を行う。
ステアリングシャフト42には操舵トルクTsを検出するトルクセンサ46が設けられ、車輌12には車速Vを検出する車速センサ48及び車輌の前後加速度Gxを検出する前後加速度センサ50が設けられている。また各車輪にはホイールシリンダ34FR、34FL、34RR、34RL内の圧力を制動圧Piとして検出する圧力センサ52i(i=fl、fr、rl、rr)が設けられている。尚トルクセンサ46は車輌の左旋回方向を正として操舵トルクTsを検出し、前後加速度センサ50は車輌の加速方向を正として車輌の前後加速度Gxを検出する。
図示の如く、トルクセンサ46により検出された操舵トルクTsを示す信号、車速センサ48により検出された車速Vを示す信号、前後加速度センサ50により検出された車輌の前後加速度Gxを示す信号は電子制御装置20に入力され、圧力センサ52iにより検出された各車輪の制動圧Piを示す信号は電子制御装置40を経て電子制御装置20に入力される。尚図には詳細に示されていないが、電子制御装置20及び40は例えばCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュータを含んでいる。
電子制御装置20は、図2に示されたフローチャートに従い、操舵トルクTs及び車速Vに基づき運転者の操舵負担を軽減するための基本アシストトルクTabを演算し、また左右輪の制動圧差ΔPに基づき左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺する方向への操舵を促進するトルクステア低減トルクTatsを演算し、基本アシストトルクTab及びトルクステア低減トルクTatsの和である目標アシストトルクTaに基づき電動式パワーステアリング装置16によるアシストトルクを制御する。
この場合電子制御装置20は、左右輪の制動圧差ΔPの大きさが大きいほどトルクステア低減トルクTatsの大きさが大きくなると共に、路面の摩擦係数μの指標値である車輌の前後加速度Gxに基づく車輌の減速度Gbx(=−Gx)が大きいほどトルクステア低減トルクTatsの大きさが大きくなるよう、左右輪の制動圧差ΔP及び車輌の減速度Gbxに基づいてトルクステア低減トルクTatsを演算する。
また電子制御装置20は、左右輪の制動圧差ΔPの大きさが基準値ΔPo(正の定数)以下であるとき、車輌の減速度Gbxが下限基準値Gbx1以下又は上限基準値Gbx2以上であるときには、トルクステア低減トルクTatsを0に設定し、左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺する方向への操舵を促進するトルクステア低減トルクTatsを発生させない。
次に図2に示されたフローチャートを参照して図示の実施例に於ける操舵アシストトルク制御について説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、イグニッションスイッチが開成されるまで所定の時間毎に繰返し実行される。
まずステップ10に於いては操舵角θを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては操舵トルクTsの大きさが大きいほど基本アシストトルクTab′が大きくなるよう、操舵トルクTsに基き図3に示されたグラフに対応するマップより基本アシストトルクTab′が演算され、ステップ30に於いては車速Vが高いほど車速係数Kvが小さくなるよう、車速Vに基づき図4に示されたグラフに対応するマップより車速係数Kvが演算され、ステップ40に於いては車速係数Kvと基本アシストトルクTab′との積として補正後の基本アシストトルクTabが演算される。
ステップ50に於いては例えばマスタシリンダ圧力Pmが基準値以上であるか否かの判別により、運転者により制動操作が行われているか否かの判別、即ち制動中であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ60へ進む。
ステップ60に於いては例えば左右前輪の制動圧の差Pfl−Pfrとして左右輪の制動圧差ΔPが演算される。尚左右輪の制動圧差ΔPは左右後輪の制動圧差に対する重みをKr(例えば0.5の如く0よりも大きく1よりも小さい正の値)として、左右輪の制動圧差ΔPは下記の式1に従って左右前輪の制動圧差に対し左右後輪の制動圧差の重みが低減されたこれらの重み和として演算されてもよい。
ΔP=Pfl−Pfr+Kr(Prl−Prr) ……(1)
ステップ70に於いては少なくとも一つの車輪についてアンチスキッドが行われているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ80へ進む。
ステップ80に於いては車輌の減速度Gbx(=−Gx)が下限基準値Gbx1よりも大きく上限基準値Gbx2よりも小さいか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ90に於いてトルクステア低減トルクTatsが0に設定され、肯定判別が行われたときにはステップ100へ進む。
尚下限基準値Gbx1は重力加速度をgとして−0.2g程度の値であり、圧力センサの検出誤差や制動圧と制動力との間の関係のばらつき等に起因して、車輌には抑制すべきほどのトルクステアや挙動変化が発生していないにも拘らず、左右輪の制動力差に基づいて電動式パワーステアリング装置が不必要に制御され、不必要なトルクステア低減トルクが発生されることを防止するための基準値である。また上限基準値Gbx2は高い減速度が生じている状況に於いて左右輪の制動力差が大きくなることはないので、かかる状況に於いて左右輪の制動力差に基づいて電動式パワーステアリング装置が不必要に制御され、不必要なトルクステア低減トルクが発生されることを防止するための基準値である。
ステップ100に於いては左右輪の制動圧差ΔPの大きさが大きいほどトルクステア低減トルクTatsの大きさが大きくなると共に、車輌の減速度Gbxが高いほどトルクステア低減トルクTatsの大きさが大きくなるよう、左右輪の制動圧差ΔP及び車輌の減速度Gbxに基づき図5に於いて太線にて示されたグラフに対応するマップよりトルクステア低減トルクTatsが演算される。
ステップ110に於いては基本アシストトルクTab及びトルクステア低減トルクTatsの和として目標アシストトルクTaが演算され、ステップ120に於いては目標アシストトルクTaに対応する制御信号が電動機22へ出力され、これにより運転者に必要な操舵力を軽減し、必要に応じて左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺する方向への操舵を促進するトルクステア低減トルクを発生するよう、操舵アシストトルク制御が実行される。
かくして図示の実施例によれば、ステップ20〜40に於いて操舵トルクTsの大きさが大きいほど大きさが大きくなり且つ車速Vが高いほど大きさが小さくなるよう、操舵トルクTs及び車速Vに基づき基本アシストトルクTabが演算され、ステップ50〜100に於いて左右輪の制動圧差ΔP及び車輌の減速度Gbxに基づいてトルクステア低減トルクTatsが演算され、ステップ110及び120に於いて基本アシストトルクTab及びトルクステア低減トルクTatsの和である目標アシストトルクTaに基づき電動式パワーステアリング装置16によるアシストトルクが制御される。
この場合トルクステア低減トルクTatsは、左右輪の制動圧差ΔPの大きさが大きいほどトルクステア低減トルクTatsの大きさが大きくなると共に、路面の摩擦係数の指標値である車輌の減速度Gbxが高いほどトルクステア低減トルクTatsの大きさが大きくなるよう、左右輪の制動圧差ΔP及び車輌の減速度Gbxに基づいて演算され、車輌の減速度Gbxは路面の摩擦係数が高いほど高くなるので、路面の摩擦係数が高く左右輪の制動力差に起因するトルクステアの大きさが大きくなるほどトルクステア低減トルクTatsの大きさを大きくすることができる。
従って路面の摩擦係数が低く車輌の減速度が小さい状況に於いてトルクステア低減トルクの大きさが過剰になることを防止しつつ、路面の摩擦係数が高く車輌の減速度が大きい状況に於いて確実に必要な大きさのトルクステア低減トルクを発生させることができ、左右輪の制動力差のみに応じてトルクステア低減トルクを制御する従来の電動式パワーステアリング装置用制御装置の場合に比して、トルクステア低減トルクを適正に制御することができる。
特に図示の実施例によれば、トルクステア低減トルクTatsは車輌の減速度Gbxが高いほどトルクステア低減トルクTatsの大きさが大きくなるよう演算され、結果的に路面の摩擦係数は車輌の減速度Gbxに基づいて判定されるので、路面の摩擦係数に対応する路面状況を容易に判定することができる。
また図示の実施例によれば、左右輪の制動圧差ΔPの大きさが基準値ΔPo以下である場合のみならず、車輌の減速度Gbxが下限基準値Gbx1以下又は上限基準値Gbx2以上であるときにも、トルクステア低減トルクTatsが0に設定され、トルクステア低減トルクTatsは発生されないので、実際のトルクステアが高くないにも拘らず圧力センサ52iの検出誤差等に起因して左右輪の制動圧差ΔPの大きさが基準値ΔPo以上である状況に於いて、トルクステア低減トルクTatsが不必要に発生されることを確実に防止することができる。
また図示の実施例によれば、トルクステア低減トルクTatsは少なくとも一つの車輪についてアンチスキッド制御が実行されている状況に於いて左右輪の制動圧差ΔP及び車輌の減速度Gbxに基づいて演算されるので、アンチスキッド制御が実行されているか否かが考慮されない場合に比して正確に路面の摩擦係数に応じてトルクステア低減トルクTatsを制御することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の実施例に於いては、車輌に対する左右輪の制動力差の影響を低減する方向への操舵を促進する制動力差影響低減トルクとして、左右輪の制動圧差ΔP及び車輌の減速度Gbxに基づいて左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺する方向への操舵を促進するトルクステア低減トルクTatsが演算されるようになっているが、制動力差影響低減トルクはトルクステア低減トルクTatsに代えて、例えば図5に於いて細線にて示されている如く左右輪の制動圧差ΔP及び車輌の減速度Gbxに基づいて左右輪の制動力差に起因する車輌挙動の変化を低減する方向への操舵を促進する挙動変化低減トルクTavbとして演算されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、左右輪の制動圧差ΔPは圧力センサにより検出される左右輪の制動圧に基づいて演算されるようになっているが、各車輪の制動圧Piがホイールシリンダに対するオイルの給排に基づいて推定され、推定された左右輪の制動圧に基づいて演算されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、車輌の減速度Gbxが下限基準値Gbx1よりも大きく上限基準値Gbx2よりも小さい場合に左右輪の制動圧差ΔP及び車輌の減速度Gbxに基づいてトルクステア低減トルクTatsが演算されるようになっているが、車輌の減速度Gbxが上限基準値Gbx2よりも小さいか否かの判定は省略されてもよい。
また上述の実施例に於いては、左右輪の制動圧差ΔPの基準値ΔPoは路面の摩擦係数、従って車輌の減速度Gbxに拘らず一定であるが、路面の摩擦係数が高く、車輌の減速度Gbxが高いほど小さくなるよう、路面の摩擦係数又は車輌の減速度Gbxに応じて可変設定されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、目標アシストトルクTaは基本アシストトルクTab及びトルクステア低減トルクTatsの和として演算されるようになっているが、基本アシストトルクTab及びトルクステア低減トルクTatsに加えて例えばステアリング系の収束性を向上させるダンピングトルクの如く他の制御トルクが加算された値として目標アシストトルクTaが演算されるよう修正されてもよい。
更に上述の実施例に於いては、車輌は後輪駆動車であるが、本発明が適用される車輌は前輪駆動車や四輪駆動車であってもよく、また操舵アシストトルクを任意に制御し得る限り電動式パワーステアリング装置は当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよい。
本発明による電動式パワーステアリング装置用制御装置の一つの実施形態を示す概略構成図である。 実施例に於ける操舵アシストトルク制御ルーチンを示すフローチャートである。 操舵トルクTsと基本アシストトルクTab′との間の関係を示すグラフである。 車速Vと車速係数Kvとの間の関係を示すグラフである。 左右輪の制動圧差ΔPとトルクステア低減トルクTats(太線)及び挙動変化低減トルクTavb(細線)との間の関係を示すグラフである。
符号の説明
14 ステアリングホイール
16 電動式パワーステアリング装置
20 電子制御装置
30 制動装置
40 電子制御装置
46 トルクセンサ
48 車速センサ
50 前後加速度センサ
52i 圧力センサ

Claims (8)

  1. 車輌に対する左右輪の制動力差の影響を低減する方向への操舵を促進する制動力差影響低減トルクを発生するよう電動式パワーステアリング装置を制御する電動式パワーステアリング装置用制御装置にして、左右輪の制動力差及び路面状況に応じて制動力差影響低減トルクを制御することを特徴とする電動式パワーステアリング装置用制御装置。
  2. 制動力差影響低減トルクは左右輪の制動力差に起因するトルクステアを相殺する方向への操舵を促進するトルクステア低減トルクであることを特徴とする請求項1に記載の電動式パワーステアリング装置用制御装置。
  3. 制動力差影響低減トルクは左右輪の制動力差に起因する車輌挙動の変化を低減する方向への操舵を促進する挙動変化低減トルクであることを特徴とする請求項1に記載の電動式パワーステアリング装置用制御装置。
  4. 路面状況は路面の摩擦係数であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の電動式パワーステアリング装置用制御装置。
  5. 路面状況は車輌の減速度に基づいて判定されることを特徴とする請求項1乃至4に記載の電動式パワーステアリング装置用制御装置。
  6. 車輌の減速度が小さいときには車輌の減速度が大きいときに比して制動力差影響低減トルクの大きさを小さくすることを特徴とする請求項5に記載の電動式パワーステアリング装置用制御装置。
  7. 左右輪の制動力差は少なくとも左右前輪の制動力差に基づいて判定されることを特徴とする請求項1乃至6に記載の電動式パワーステアリング装置用制御装置。
  8. 左右輪の制動力差は左右前輪の制動力差と左右前輪の制動力差よりも重みが低減された左右後輪の制動力差との和に基づいて判定されることを特徴とする請求項7に記載の電動式パワーステアリング装置用制御装置。
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