以下、本発明をパチンコ遊技機に応用した実施の形態について図面に基づいて説明する。尚、以下の説明においては前面、前方或いは表面側とは遊技者が正対する側をいい、後面、後方或いは背面側とはそれら正対する側の反対側をいう。また、特記なき限り左右とは前面からみた左右方向をいう。
まず、パチンコ遊技機の構成の概略を説明する。 図19に示すように、パチンコ遊技機では遊技機本体1を中心としてその他のパネル状の構成部材がその前後方向に積層状に配置されている。パチンコ機本体1の上半身に形成された遊技盤取り付けスペース2には遊技盤3が嵌合されている。遊技盤3の前方位置には扉枠4及び上部カバープレート5が配設されている。扉枠4にはガラス窓Gが嵌合されている。上部カバープレート5には上受け皿6が形成されている。遊技盤3の裏面には遊技盤3からの入賞球(セーフ球)を外部に導く経路が設けられたセーフ球集合板7が配設されている。 遊技盤3及びセーフ球集合板7(以下、単に集合板7とする)の後方位置にはこれらを背面から覆うように機構盤9が配設されている。パチンコ機本体1において遊技盤3の下方位置には下部カバープレート11が配設されている。下部カバープレート11は遊技機本体4に対して固着されている。下部カバープレート11の裏面にはパチンコ球発射機構12が配設されている。下部カバープレート11には前方に突出形成した下受け皿14が形成されている。下受け皿14の右側方にはパチンコ球発射機構12に連動する操作ハンドル13が取付けられている。 これら各パネルは主となるパチンコ機本体1を介して額縁状に枠組みされた四角形の木製外枠15に装着されている。パチンコ機本体1は木製外枠15に対して着脱可能に嵌合されている。
次にこのように構成されるパチンコ遊技機において特に集合板7に装着する発光部品としてLED基板Lの装着構造に関して説明する。 まず、集合板7が装着される遊技盤3についての概略を説明する。図5〜7及び図17に示すように、遊技盤3は略正方形形状の木製の板体であって、前記のように組み立てられる際にパチンコ機本体1の遊技盤取り付けスペース2に嵌合されるものである。図6に示すように、遊技盤3の前面は遊技面22とされており、同遊技面22において発射されたパチンコ球が落下する遊技領域23が周囲に配設された区画パネル24によって区画されている。遊技領域23と区画パネル24の境界には内レール25及び外レール26が配設されている。遊技領域23は遊技盤3がパチンコ遊技機として組み立てられた状態で前記扉枠4のガラス窓Gに正対し、同ガラス窓Gを通して前方から目視可能となっている。尚、釘については図示が省略されている。
図7に示すように、遊技盤3の中央位置には略長方形形状の大開口部28が透設されている。図5及び図6に示すように、大開口部28には可変表示装置ユニット29が装着されている。図6に示すように、可変表示装置ユニット29が装着された状態で可変表示装置ユニット29の一部を構成する表示モニター30が遊技面22と略面一となるように配置され、同表示モニター30を包囲するように主装飾パネル31a〜31cが配設されている。主装飾パネル31a〜31c内には図示しないLED基板が可変表示装置ユニット28の一部として装着済みである。 図7に示すように、大開口部28の上部左右位置には斜め上方に張り出した耳状開口部32が形成されている。図6に示すようにちょうどこの耳状開口部32に対応する遊技面22側位置には上部装飾パネル33が配設されている。上部装飾パネル33には風車34が配設されている。 図7に示すように、大開口部28の左右側方位置にはそれぞれ左右対称となる位置に第1の小開口部35が透設されている。図6に示すように遊技面22側のちょうどこの第1の小開口部35に対応する位置には中部装飾パネル37が配設されている。 図7に示すように、大開口部28の下方位置には左右方向に延出された皿状開口部38が透設されている。皿状開口部38内には図5に示すようにソレノイド等を含む大入賞口ユニット39が配設されており、図6に示すように遊技面22側のちょうどこの皿状開口部38に対応する位置には同ユニット39の一部である大入賞口40が露出している。 皿状開口部38の両端における上部位置にはそれぞれ左右対称となる位置に第2の小開口部41が透設されている。遊技面22上の第2の小開口部41と対応する位置には第2の装飾パネル43が配設されている。第2の装飾パネル43にはそれぞれ上下二段に配設された普通入賞口44,45が配設されている。 皿状開口部38の中央上部位置には中央入賞口用開口部47が透設されている。中央入賞口用開口部47内には図5に示すようにソレノイド等を含む中央入賞口ユニット46が配設されており、図6に示すように遊技面22側のちょうどこの開口部47に対応する位置には同ユニット46の一部である中央入賞口48が露出している。
次に、集合板7について説明する。以下の説明において左右とは図1又は図5における左右方向をいう。 集合板7は前記遊技盤3の可変表示装置ユニット29を背面側に露出させるために全体として窓枠状に構成されたプラスチック製(本実施の形態ではABS樹脂製)の透明な板体である。集合板7は下部横架部50を備え、同下部横架部50の両端から上方向かって延出された左右立設部51,52とからなる板本体53と左右立設部上部に配設された上部横架部54とから構成されている。板本体53と上部横架部54は別体で構成され、使用時に結合されて集合板7として一体化される。このように上部横架部54のみを別体としたのは機種によって板本体53の構成が変更されるものであるところ、上部横架部54のみは共通した基板を装着することができるため上部横架部54のみを別体として標準化したものである。図3に示すように、集合板7では遊技盤3の裏面に接する平板状のベース板49を基準として同ベース板49から後方(裏面側)に向かって各種構造が突出する構成とされている。尚、集合板7のすべての構造は一体成形により形成されている。
まず板本体53について説明する。 図1、図2及び図5に示すように、板本体53下部を構成する下部横架部50には中央に長方形形状の開口部55が形成されている。開口部55からは前記遊技盤3に装着された大入賞口ユニット39の背面が露出するようになっている。開口部55の左右にはそれぞれセーフ球集合部56が形成されている。図1及び図5に示すように、各セーフ球集合部56の上部寄りには第1及び第2のセーフ球通路57,58が配設されている。両セーフ球通路57,58の下流位置には同両セーフ球通路57,58から落下したセーフ球を受けて下流に導く案内通路59が配設されている。案内通路59の下流には排出通路60が形成され、同排出通路60から図示しない排出トレイに導かれるようになっている。図5に示すように、両セーフ球通路57,58は集合板7が前記遊技盤3に装着された状態でちょうど前記遊技盤3側の第2の小開口部41に面して配置され、前記普通入賞口44,45と連通されるようになっている。上方位置にある第1のセーフ球通路57は上方側の普通入賞口44からのセーフ球を通過させ、下方位置にある第2のセーフ球通路58は下方側の普通入賞口45からのセーフ球を通過させる。両セーフ球通路57,58に挟まれた前記ベース板49上には略長方形形状の透孔61が形成され、同透孔61を包囲するように下部LED基板装着部62が形成されている。下部LED基板装着部62については後述する。
開口部55の上部位置には第3のセーフ球通路63が配設されている。第3のセーフ球通路63は図1における左方に向かって延出され前記排出通
路60に連通されている。図5に示すように、第3のセーフ球通路63は集合板7が前記遊技盤3に装着された状態でちょうど前記遊技盤3側の中央入賞口用開口部47に面して配置され、前記中央入賞口48と連通されるようになっている。開口部55の上部位置であって同第3のセーフ球通路63と重複する位置には基板装着スペース64が形成されている。 左右の排出通路60の上方には集合板7に装着する基板や可変表示装置ユニット29等のケーブルを結束するためのホルダー65が形成されている。 左右立設部51,52の中央位置にはそれぞれ略長方形形状の透孔61が形成され同透孔61を包囲するように中部LED基板装着部67が形成されている。また、上部位置にもそれぞれ略長方形形状の透孔61が形成され、同透孔61を包囲するように上部LED基板装着部68が形成されている。これらLED基板装着部67,68については後述する。 両立設部51,52の上端面51a,52aは上部横架部54が設置される設置面とされるとともに同上端面51a,52aには両立設部51,52の固定用の取り付け孔71が形成された係合プレート73が立設されている。両立設部51,52には散点的に集合板7に装着する基板や可変表示装置ユニット29等のケーブルを結束するためのホルダー65が形成されるとともに上下方向に外郭に略沿った補強リブ70が形成されている。左立設部51には機構盤9を閉塞する際に固定ピン(図示せず)が係合されるピン保持部72がベース板49の上下寄り左端位置に形成されている。
次に上部横架部54について説明する。 図1、図4及び図5上部横架部54の中央には図示しない役物中継基板が装着される装着スペース77が形成されている。装着スペース77の左方にはケーブル用通路78が形成されている。装着スペース77の右方ベース板49上には略長方形形状の透孔61が形成され同透孔61を包囲するように遊技機の外部出力基板を装着するための外部出力基板用装着部80が形成されている。同装着部80の右方ベース板49上には図示しない扉枠用中継基板が装着される扉枠用中継基板用装着部79が形成されている。上部横架部54の下部左右両端寄りには一対の固定ピン81が突設されている。尚、詳しくは省略するが、装着スペース77及び外部出力基板用装着部80も後述するレバー83と同構造によって基板を保持するようになっている。 このように構成された上部横架部54は左右立設部51,52の上端面51a,52a上に設置されるとともに固定ピン81を係合プレート73の取り付け孔71に挿通することで左右立設部51,52間に架設支持される。
次に、上記LED基板装着部62,67,68の構造について説明する。 図17(a)及び(b)に示すように、LED基板装着部62,67,68に装着される本実施の形態のLED基板Lは基板表面Laに発光部としてのLEDが配設され、基板裏面LbからケーブルCが延出されている。LEDは基板表面Laからその厚みの分だけわずかに突出して配設されている。図15に示すようにLEDの厚みは前記ベース板49の厚みPよりも薄手とされている。 図1、図2、図5及び図14に示すように、LED基板装着部62,67,68は透孔61の長辺に沿った第1の補強壁82を備え、同第1の補強壁82の両端位置を基部として透孔61方向に一対のレバー83が片持ち状に延出されている。両レバー83は対向配置され、透孔61の短辺のやや内側を同短辺に沿って直線状に延出されるとともに同ベース板49の表面(裏面)に対して同ベース板49に近接した位置で平行に配設されている。レバー83の先端には略三角形状の係合部としての係合爪84が形成されている。係合爪84にはテーパ状の案内面84aが形成されている。 第1の補強壁82には同第1の補強壁82の長手方向に延びる略直方体形状の押さえ部85が形成されている。この時係合爪84の底面84bと押さえ部85の底面85aはベース板49表面を基準として同一高さ位置に配置されている。透孔61を挟んで第1の補強壁82と対向する位置には第2の補強壁87が立設されている。すなわち透孔61は両レバー83と第1及び第2の補強壁82,87によって四方から包囲されている。透孔61内にはセットされたLED基板Lは二等辺三角形の頂点となる位置に配置された両係合爪84と押さえ部85とによる三点で押さえ付けられることとなる。 透孔61内にはセットされたLED基板Lが透孔61から集合板7の前面側に落ちないようにベース板49の一部としての棚部86が同透孔61内に張り出している。支持部としての棚部86はベース板49裏面と同じ高さ(面一)で同じ厚みとされている。本実施の形態では棚部86は例えば図8や図10に示すようにレバー83の基部寄りと基板の挿入方向中央の二等辺三角形の頂点となる三箇所の位置に形成されている。図15に示すように、係合爪84の底面84b及び押さえ部85の底面85aと棚部86との間隔Qが装着されるLED基板Lの厚みと一致する(実際には厚みよりもわずかに大きい)。
ここに図5に示すように下部LED基板装着部62は集合板7が遊技盤3に装着された状態で、前記第2の小開口部41位置に面して配置され第2の装飾パネル43を裏面より照明する。同じく中部LED基板装着部67は第1の小開口部35位置に面して配置され中部装飾パネル37を裏面より照明し、上部LED基板装着部68は耳状開口部32位置に面して配置され上部装飾パネル33を裏面より照明する。
次に、上記LED基板装着部62,67,68及び外部出力基板用装着部80にLED基板Lを装着する作業について説明する。 LED基板装着部62,67,68についてはいずれもLED基板Lの装着作業に変わりはないため代表としてまず中部LED基板装着部67に基づいて詳しく説明する。尚、以下の説明で上下とは図8〜図10における図の説明における上下方向をいう。 まず、図8及び図11に示すような装着部67にLED基板Lを装着する手順について説明する。図9に示すように作業者は押さえ部85と棚部86の間にLED基板Lの先端側を斜めに挿入する。この時、LED基板Lの表面Laは透孔61側、つまり遊技盤3の第1の小開口部35側に向いている。また、この段階ではLED基板Lの後端側はちょうど両レバー83先端の係合爪84の案内面84a上に配置されることとなる。つまり係合爪84が透孔61内に突出しているため、これが邪魔をして棚部86上へのLED基板Lの進出ができないようになっている。 この段階で作業者はLED基板Lの後端側を図上下方(つまりベース板49方向)に押圧する。すると、LED基板Lはテーパ状に形成された案内面84aを押圧するため係合爪84が透孔61から退避する方向(外方)にレバー83を押圧する力が生じる。これによってLED基板Lは押圧されてレバー83を基部を中心に下方側に撓ませると同時に図12に示すような拡開させる方向に撓ませLED基板Lの後端側の通過が許容される。 LED基板Lが係合爪84の係合爪84の底面84bよりも下方に配置されると図10及び図13に示すように両レバー83は原位置に復帰する。この状態で図15に示すようにLED基板Lは上方から係合爪84(の底面84b)及び押さえ部85(の底面85a)の三箇所から押さえられるとともに、下方からは三方から張り出した三箇所の棚部86によって支えられることとなる。つまりLED基板Lの表面Laは棚部86と面一の位置に配置されることとなる。 ここに押さえ込む側の三角形(係合爪84と押さえ部85)と支持する側の三角形(棚部86)とは図17に示すような交差するような位置関係となっている。透孔61に面して保持されることとなる。 このようにLED基板Lが透孔61に面して配置された状態で図15に示すようにLED基板Lの表面Laから突出して配設されているLEDはベース板49の厚み内に収まって、ベース板49の表面から遊技盤3側に突出するようなことはない。 このようにLED基板Lが装着された集合板7を図5に示すように図示しないビスによって遊技盤3の裏面に装着する。このとき、ベース板49の後方(前面側)は平面上に構成されているため同じく平面上に構成された遊技盤3の裏面に密着する。このようにLED基板Lが密着して遊技盤3装着された状態でLEDが透孔61から第1の小開口部35方向を照明することとなる。集合板7は自身の照明のためにLED基板Lを装着するのではない。自身の照明とする場合にはこのように前面側にLED基板Lを配置することはない。つまり集合板7は遊技盤3側を照明するため最前線といえるベース板49位置にLED基板Lを配設されるわけである。尚、遊技盤3側を照明するためとはいえ余りに遊技盤3に接近しすぎる(ここでは照明される中部装飾パネル37に接近しすぎる)とかえってLEDの光が拡散しないので所定距離を保つことは必要となる。 逆にLED基板Lを中部LED基板装着部67から取り外す際には作業者はレバー83をLED基板Lの後端側の通過が許容できる位置まで強制的に拡開させ、LED基板Lが通過できるだけの幅を確保して取り出す。 このような作用は他のLED基板装着部62,68でも同様である。また、LED基板装着部ではないが外部出力基板用装着部80においても機能部品として異なるだけでその着脱の際の作用は同様である。
このように構成することで本実施の形態では次のような効果を奏する。(1)LED基板Lは集合板7への装着状態においてその表面Laに配設されたLEDがベース板49の厚みの範囲に収まるようになっているため、例えば組み立て工程において集合板7のベース板49表面が下になるように設置してもLEDが傷ついてしまうことがない。(2)LED基板Lは集合板7への装着状態においてその表面Laに配設されたLEDがベース板49の後面(裏面側)よりも前方側に配置されることとなるためより遊技盤3に接近することが可能となって同じ光量のLEDであればより多量の光で遊技盤3側の装飾パネル33,37,43を照明することができ照明効果が高くなる。(3)上記のようなレバー83ではベース板49にごく近接した位置でベース板49の表面(裏面)に対して水平に延出させているため、LED基板Lをベース板49に密着させるようにして(つまり透孔61を塞ぐように)配設することが可能となっている。その結果としてLEDをベース板49の厚み内まで進出するような構造が可能となっている。(4)LED基板Lの基板の厚さやLEDの突出量(LEDが突出しない場合もある)によって若干LED基板Lの支持位置について調整しなければならないケースがある。この場合に基板に沿って片持ちに延出されたレバー83によってLED基板Lを押さえるようにしているため、LED基板Lの支持位置の変更に対応させることがいわゆる縦方向の爪に比べて容易である。(5)上記実施の形態ではレバー83をベース板49の表面(裏面)に対して水平に延出させているため集合板7の装着状態でレバー83が遊技盤3や機構盤9側に突出させるような設計とはならず、LED基板Lのような機能部品を装着するための構造として優れている。(6)特に他のパネルに比べて薄く遊技盤3と機構盤9の間の狭い空間に配置される集合板7に対して上記のようなLED基板装着部62,67,68及び外部出力基板用装着部80を使用することで従来の縦方向のレバーのように遊技盤3と機構盤9側に突出するように設計をする必要がなくなる。(7)よりLED基板Lの保持力を向上させるために係合爪84を大きくする場合には係合爪84をレバー83の長手方向に沿って長めに設計すればよく、従来のように保持力を向上させるために複数の縦方向のレバーを設ける必要がないので設計上有利である。(8)レバー83は透孔61に沿って、また、スペースのゆとりがあれば透孔61から離間した位置からでも非常に長スパンで片持ちに延出させることが可能である。従って十分しなりやすく設計することが可能であって、レバー83が折れたり白化し
たりしにくくなる。(9)従来と違ってベース板49に極めて近い位置で保持できるため、特に機能部品を装着するパネルと隣接した他のパネルにその機能部品接近させなければならないケースにおいては極めて有利である。(10)LED基板Lのような機能部品にはケーブルが伴うことが多い。従来ではケーブルは特にこのように装着位置において格別のケーブルのための保持手段はなかった。しかし、このように基板に沿ってレバー83を延出できるのであればこのレバー83にケーブルを案内させるようにしてケーブルを保持させることが可能である。このようにすればケーブルが嵩張りにくくなる。(11)LED基板Lが装着される位置(透孔61上)では両レバー83と第1及び第2の補強壁82,87によって四方から包囲されている。従って、内部に保持されているLED基板Lが保持されるとともに保護されることとなる。特に薄い集合板7では強度の向上に貢献する。また、透孔61という強度の低下する部位の周囲を包囲するため効果的な強度の向上が図られることとなる。(12)LED基板Lは上下で三点支持されているので無駄なく最低限の支持で最大の保持効果をあげている。
尚、この発明は、次のように変更して具体化することも可能である。 ・上記実施の形態におけるLED基板装着部62,67,68の形状及びこれらに装着されるLED基板Lの形状は一例であって、他の形状でも良い。実際には上記のようなきちんと方形とされたLED基板Lよりもむしろ異形のLED基板とされる例の方が多い。これは遊技盤に装着される装飾用部品の形状やデザインによってLEDの位置も決定され、基板の形状もそのような状況を考慮して設計されるため複雑な形状を採らざるを得ないからである。その場合に異形のLED基板Lであるほどよりしっかりと透孔61位置に配設されなければならないわけである。つまり、異形のLED基板Lを所定位置にしっかり装着させるような手段が必要となってくる。 そのため例えば図20に示すような湾曲した周縁形状のLED基板Lを上記LED基板装着部62,67,68の位置に装着する場合には同図に示すようにレバー83を湾曲させて、LED基板Lの円形の側面形状に対応させるように構成してもよい。このようにベース板49表面に水平に延出されるレバー83では湾曲した周縁形状のであってもそれに対応した形状変形させて配置することが容易となる。そして湾曲した周縁のLED基板Lをしっかりと保持することができる。尚、同図における符号は上記実施の形態の部材名称に対応する。 ・上記実施の形態では一対の向かい合ったレバー83について説明したが、レバー83は向かいあってなくともよい。また、レバー83は一本だけでもよい。 ・LED基板Lの形状は上記に限定されるものではない。例えばLEDはLED基板Lの表面Laと面一としてもよい。また、LED基板Lの外郭や厚みの変更も自由である。 ・LED基板Lのケーブルを上記のようにレバー83に沿って延出させてもよいがこの際に図21に示すようにケーブルCをレバーに密着させるためホルダー90をレバーに設けるようにしてもよい。更に図22に示すようにレバー83内部ににコネクタ付きのケーブルCを内蔵させることによって基板の取り付け作業における他の基板との連結作業を簡略化することが可能となる。 図16に示すように、透孔61の周囲に遊技盤3の開口部(ここでは第1の小開口部35)内に挿入される突出部(ここではフランジ91)を形成し、このフランジ91に上記レバー83、押さえ部85、棚部86、第2の補強壁87を配設するようにしてもよい。棚部86上にLED基板Lは載置され棚部86の厚みの範囲内に突出したLEDは収まるようになっている。つまり、集合板7のベース板49からより遊技盤3側に接近させる(場合によっては開口部内に突出させる)ようにしてLEDの照明効果を高めるような配置構造とすることも可能である。 ・図23に示すように、LED基板Lから図上下方(遊技盤3方向)に長く突出したLEDを透孔61に面して配置するようにしてもよい。この場合でもLEDはベース板49に厚みの範囲に収まるように棚部86に載置されレバー83及び押さえ部85によって保持されている。 ・また、発光部品としてはLED基板Lに限定されることはない。 ・上記実施の形態では遊技盤3前面には装飾パネル33,35,37,43を配置していたが、その他の装飾部品、例えばセル板であってもよい。また、これら装飾部品は必ずしも遊技面22の表面ではなく若干遊技盤3内部に後退した位置に配置されていてもよい。 ・本実施の形態はいわゆるパチンコ機以外の例えばスロットマシンやパチロットにも応用可能である。 ・他のパネル(遊技盤3、機構盤9、パチンコ機本体1)にLED基板装着部62,67,68及び外部出力基板用装着部80と同様又は類似の構成を応用することは自由である。 ・その他、本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
本発明の目的を達成するために上記実施の形態から把握できるその他の技術的思想について下記に付記として説明する。(1) 前記発光部は前記発光部品から突出し、同発光部が前記支持部の厚みの範囲に配置されるようにした請求項1に記載の遊技機。(2)前記発光部の前記発光部品からの突出量が多い場合に同発光部が前記支持部の厚みの範囲に配置されるように底上げ部を前記支持部に設けるようにした請求項1又は付記1に記載の遊技機。 このようにすることで例えば図23のようなケースにおいて支持部としてのベース49よりも厚く形成した底上げ部となる棚部86に発光部品としてのLED基板Lを配置し、発光部としてのLEDが支持部の厚みの範囲に配置させることが可能となる。(3) 前記透孔が形成されている前記パネルは遊技盤の背面に配置される遊技盤裏面ユニットである請求項1若しくは付記1又は2のいずれかに記載の遊技機。 遊技盤裏面ユニットとは遊技盤の裏面に配設されて遊技盤から排出されるパチンコ球を誘導したり遊技盤を照明する発光部品を設けたり、中継基板を設けたり、基板の配線を取り付けたりする部品である。上記実施の形態ではセーフ球集合板が該当する。セーフ球集合板は遊技盤の背面に配置されて遊技盤の開口部を通して遊技面に装着した装飾パネルを照明することが可能である。従って、特にセーフ球集合板の遊技盤の開口部に面した位置に透孔を形成し、同透孔に本発明の構成で発光部品を装着することで発光部品の効率的な使用に貢献できる。 またここに中継基板とは遊技盤に装着される各種部品あるいは遊技盤に装着される遊技部品からの配線が集約されるものであって、上記実施の形態では装着スペース77に装着されるものである。(4)前記発光部品は前記透孔位置に配設されるとともに、同発光部品と接続される中継基板も装着部位において前記レバーによって保持されることを特徴とする請求項1若しくは付記1〜3のいずれかに記載の遊技機。 これによって発光部品及びこれに関する中継基板がすべて遊技盤裏面ユニットに同じ装着手段で集約的に配置されることとなる。(5)前記遊技盤の背面とセーフ球集合板の前記透孔が形成された前面とは密着する請求項1若しくは付記1〜4のいずれかに記載の遊技機。 密着することで遊技盤裏面ユニットのねじれに対する強度が増すこととなる。更に、遊技盤と発光部品との距離もごく安定する。(6)前記発光部品は遊技盤前面側の開口から着脱できる付記4又は5のいずれかに記載の遊技機。 これによって発光部品の交換・点検の際に遊技盤裏面ユニットを開放する必要がなく作業効率が向上する。(7)前記透孔周縁からは前方に向かって突出部が形成され、同突出部に形成された前記支持部に前記発光部品を装着するとともに、同突出部は前記遊技盤の開口部から同遊技盤側に進出している請求項1若しくは付記1〜56いずれかに記載の遊技機。 これによってより発光部品を遊技盤側に配置させることができ、発光部からの光を無駄なく遊技盤側に供給することができる。(8)前記発光部品は前記透孔位置に配設され、同透孔位置には同透孔の外方に基部を有するとともに同透孔の外郭に沿って片持ち状に延出されるレバーを設け、同レバーは常時は同レバーに形成された係合部を同透孔位置にセットされた前記発光部品と干渉する位置に進出させるとともに、同基部を中心として同透孔の外方に向かって撓んで同係合部と同発光部品とが干渉しない位置に移動可能とした請求項1若しくは付記1〜6のいずれかに記載の遊技機。 これによって透孔に近接した位置、あるいは透孔内に進出位置で発光部品を同支持部と面一の位置からその厚みにかけての範囲に配置することが実現できることとなる。(9)前記係合部は前記レバーの複数箇所に設けられている付記7及び8に記載の遊技機。 これによって発光部品のより確実な保持が可能となる。係合部とは上記実施の形態における係合爪84が相当する。(10) 前記レバーは対称位置に一対が配置され、同両レバーの係合部とともに正三角形又は二等辺三角形の頂点となる位置に前記発光部品を押さえる押さえ部が形成されている付記7〜9のいずれかに記載の遊技機。 これによって最小限の構成で効率よく発光部品を押さえ込むことが可能となる。(11) 前記レバーには前記発光部品の同レバーに対する押圧による圧力を分散させ同レバーに前記透孔の外方に向かって撓ませる方向のベクトル成分を付与する斜状部を形成した付記7〜10のいずれかに記載の遊技機。 これによって発光部品によって斜状部を押圧するだけでレバーが退避し、発光部品を装着スペースに装着させることができるので作業が効率化する。(12) 前記レバーはベース面に対して平行に延出されるようにした付記7〜11のいずれかに記載の遊技機。 これによって一般にベース面と平行に配置される基板をレバーが側方から保持得ることが容易となる。(13) 前記レバーは前記発光部品の縁部に沿って延出されるようにした付記7〜12のいずれかに記載の遊技機。 これによって発光部品の縁部が非直線形状であってもその形状に対応した形状で延出されるため異形の発光部品であってもしっかりと保持することが可能となる。(14) 前記一対の前記レバー及び補強壁によって前記透孔は3方向から包囲されようにした付記7〜13のいずれかに記載の遊技機。 透孔は3方向から包囲されるためこの部分の強度が向上する。(15)前記補強壁には対向する第2の補強壁を設けた付記14に記載の遊技機。 透孔は四方から包囲されるためこの部分の強度が向上する。また完全に包囲することで発光部品の保護が図られる。(16)前記発光部品はベース面に対して斜めに装着できるようにした請求項1若しくは付記1〜15のいずれかに記載の遊技機。 これによって遊技盤への照明方向を変更することができる。(17)前記発光部品は前記透孔位置に配設され、同透孔位置には同透孔周縁から前記一のパネル方向に向いて立設されたレバーを設け、同レバーは常時は同レバーに形成された係合部を同透孔位置にセットされた前記発光部品と干渉する位置に進出させるとともに、同基部を中心として同透孔の外方に向かって撓んで同係合部と同機能部品とが干渉しない位置に移動可能とした請求項1若しくは付記1〜6のいずれかに記載の遊技機。 いわゆる縦方向のレバーによって発光部品を支持する場合であって、発光部品が透孔位置から一のパネル方向に若干離間した位置で保持される場合にはこのように一のパネル方向に向かって立設されたレバーが適する。
3…遊技盤、7…パネルとしてのセーフ球集合板、61…装着スペースとしての透孔、83…レバー、84…係合部としての係合爪、86…支持部としての棚部、L…発光部品としてのLED基板、LED…発光部。