JP2005064474A5 - - Google Patents

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アクチュエータ、露光装置及びデバイス製造方法
本発明は、アクチュエータに関し、精密な駆動装置、特に半導体や液晶デバイスを製造する工程において使用する露光装置の光学素子(レンズやミラーなど)の位置、姿勢を微調整するための装置に使うアクチュエータに関する。
露光装置において、光学素子を原版(マスク、レチクル等)の像を対象物(ウエハ等)に投影露光する際、正確な結像関係を得るために光学素子の位置、姿勢の微調整を行う必要がある。本発明は、この微調整のためのアクチュエータ及びそれを用いる露光装置等に関する。
なお、本発明のアクチュエータは、上記のような露光装置等の光学装置における光学素子の位置、姿勢調整以外にも、電子顕微鏡の試料台などのように、真空中で塵や特殊なアウトガスなしに高精度な位置決めを要する装置にも適用可能である。
半導体露光装置は、数多くの異なる種類のパターンを有する原版(レチクル)をシリコンウエハ(基盤)に転写する装置である。高集積度の回路を作成するためには、解像性能だけでなく重ね合わせ精度の向上が不可欠である。
露光装置等において、露光装置外部からの振動が光学素子(EUV露光装置のミラー等)に伝わってしまうと、解像性能や重ね合わせ精度が低下してしまう。そこで、その解像性能や重ね合わせ精度を向上させるために、外部からの振動が光学素子に伝わらないように振動の伝播を抑制する制振装置が開発されてきた。
このような制振装置として特開平11−44834にあるようなオイルやグリースなどの粘性体34のスクイズフィルム効果を用いたものなどがある。図9は、従来例である粘性体34を用いた制振機能付のアクチュエータの断面斜視図である。同図は、ベローズ31内の圧力を圧力制御機器(不図示)により調整することで、フランジ32の出力を調節するアクチュエータであり、ベローズ31の内部に配置した僅かなの隙間に粘生体34をはさむことで同時に減衰効果も得ることができる。この手法により、例えば粘性体34からのアウトガスを外に出すことなくクリーンな制振装置を提供することができる。この制振装置は、粘性体の封入方法によっては、不要なアウトガスの影響を排除するだけでなく真空環境でも用いることができる。
また、このほか真空中の制振機構として、摩擦を用いたものが特開平11−233039で提案されている。
特開平11−044834号公報 特開平11−233039号公報
しかしながら、特開平11−044834号公報で用いられている方法では、繰り返し振動による影響のため制振効果の経年変化を生じたり、多くの部品や組み立ての手間を必要としたりすることで問題が生じていた。
また、特開平11−233039号公報の制振装置で用いられている方法では、摩擦を用いて制振を行うため、必然的に発塵してしまう。従って、この特開平11−233039号公報に記載の制振装置を、僅かな塵埃であっても問題となるEUV露光装置に適用することは困難である。
本発明は、真空雰囲気で用いても、脱ガスや発塵の少ない、制振機能付のアクチュエータを提供するものである。
上述のような課題を解決するために、本願発明のアクチェータは、第1部材に対して第2部材を相対的に位置決め可能な位置決め部と、該位置決め部の外周を覆うように設けられた伸縮部材と、前記位置決め部と前記伸縮部材との間設けられた減衰材料とを有することを特徴としている。
また、本願発明の露光装置は、ウエハを露光する露光装置であって、前記ウエハを載置したウエハステージを位置決めする位置決め機構を有し、該位置決め機構のアクチュエータが、第1部材に対して第2部材を相対的に位置決め可能な位置決め部と、該位置決め部の外周を覆うように設けられた伸縮部材と、前記位置決め部と前記伸縮部材との間設けられた減衰材料とを有することを特徴としている。
さらに、本願発明の別の側面の露光装置は、少なくとも1つの光学素子を用いて光源からの光をウエハに導くことにより、前記ウエハを露光する露光装置であって、前記少なくとも1つの光学素子を位置決めする位置決め機構を有し、該位置決め機構のアクチュエータが、第1部材に対して第2部材を相対的に位置決め可能な位置決め部と、該位置決め部の外周を覆うように設けられた伸縮部材と、前記位置決め部と前記伸縮部材との間設けられた減衰材料とを有することを特徴としている。
さらに、本願発明の一側面のデバイスの製造方法は、前述の露光装置を用いて前記ウエハを露光する工程と、前記露光したウエハを現像する工程とを有することを特徴としている。
本願発明によれば、不要な脱ガスや発塵を低減しつつ、外部から伝播する振動を低減することができるアクチュエータを提供することができる。よって、本願発明のアクチュエータは、真空雰囲気に置かれる位置決め装置に有用である。
一側面のアクチェータは、第1部材に対して第2部材を相対的に位置決め可能な位置決め部と、該位置決め部の外周を覆うように設けられた伸縮部材と、前記位置決め部と前記伸縮部材との間に設けられた減衰材料とを有することを特徴としている。ここで、前記減衰材料は前記位置決め部に密着して設けられていることが望ましい。また、前記位置決め部は伸縮可能な圧電素子を有することが望ましい。
さらに、別の側面のアクチュエータは、第1部材に対して第2部材を相対的に位置決め可能な位置決め部と、前記第1部材と前記第2部材とを連結しており、前記位置決め部の外周を覆うように設けられた第1の伸縮部材と、前記第1部材と前記第2部材とを連結しており、前記第1の伸縮部材の外周を覆うように設けられた第2の伸縮部材と、前記第1の伸縮部材と前記第2の伸縮部材との間に設けた減衰材料とを有することを特徴としている。
ここで、前記減衰材料が、前記位置決め部と離間した位置に設けられていることが望ましい。さらに、前記位置決め部は伸縮可能な圧電素子を有することが望ましい。
さらに、別の側面のものは、前記第1部材に第1の磁力を発生する第1磁力発生部材が、前記第2部材に前記第1の磁力に対して反発する第2の磁力を発生する第2磁力発生部材が、固定されることを特徴としている。
ここで、前記第2磁力発生部材の磁力線に垂直な面の面積と、前記第1磁力発生部材の磁力線に垂直な面の面積とが互いに異なることが望ましい。さらに、前記第1磁力発生部材及び前記第2磁力発生部材が、前記伸縮部材の内部及び/又は前記伸縮部材により囲まれた空間内に配置されていることが望ましい。
さらに、別の側面のものは、前記第1部材に第1の磁力を発生する第1磁力発生部材が、前記第2部材に前記第1の磁力に対して反発する第2の磁力を発生する第2磁力発生部材が、前記第2部材に前記第1の磁力に対して反発する第3の磁力を発生する第3磁力発生部材が、固定され、ここで、前記第1磁力発生部材及び前記第2磁力発生部材及び前記第3磁力発生部材が、前記伸縮部材の内部及び/又は前記伸縮部材により囲まれた空間内に配置されていることが望ましい。さらに、前記第3磁力発生部材が永久磁石であることが望ましい。
また、前記第1磁力発生部材と前記第2磁力発生部材のうち少なくとも1つが永久磁石であることが望ましい。
また、前記伸縮部材が、金属ベローズ、ゴム材料、弾性係数を有する伸縮機構、減衰係数を有する伸縮機構のいずれかを有することが望ましい。
駆動軸に直交する平面の断面形状が多角形の圧電素子であって、前記圧電素子を封止するケースが多角形であって、前記ケースの一端にフランジがあり、多端にダイヤフラムが連結されていることを特徴とするケース封入型の圧電アクチュエータ。
さらに、本実施例の一側面である位置決め機構(圧電アクチュエータ)は、駆動軸に直交する平面の断面形状が多角形の圧電素子(つまり、圧電素子が多角柱、例えば四角柱や八角柱等、の形状をしている)と、前記圧電素子を封止する多角形のケース(つまり、ケースも多角柱形状をしている)と、前記ケースの一端に配置されたフランジと、他端に伸縮部材を介して配置されたフランジとを有することを特徴としている。ここで、前記ケースと前記圧電素子との隙間に減衰材料を封入していることが望ましい。さらに、前記伸縮部材が、金属ベローズ、ゴム材料、弾性係数を有する伸縮機構、減衰係数を有する伸縮機構のいずれかを有することが望ましい。さらに、前記減衰材料は、制振ゴム、高分子系材料、ゴム材料のいずれかであることが望ましい。
また、前記フランジには、電気信号を通すためのコネクタ部材を設けてあることが望ましい。また、前記コネクタはハーメチックシールドであることが望ましい。
また、以上の位置決め機構において、前記位置決め機構が真空中に配置されていることが望ましい。
また、本実施例の一側面である露光装置は、被露光体を露光する露光装置であって、前記被露光体の位置決めが可能なステージと、前述のいずれかの位置決め機構とを有することを特徴としている。
また、本実施例の別の側面の露光装置は、少なくとも1つの光学素子を用いて光源からの光を被露光体に導くことにより、前記被露光体を露光する露光装置であって、前記少なくとも1つの光学素子を位置決めする、前述のいずれかの位置決め機構を有することを特徴としている。
また、本実施例の別の側面の露光装置は、光源からの光でマスクを照明する照明光学系と、前記マスクからの光を被露光体に導く投影光学系と、前記マスクを駆動する第1ステージと、前記被露光体を駆動する第2ステージとを有し、前記第1ステージ及び前記第2ステージのうち少なくとも一方の位置決めを、前述のいずれかの位置決め装置を用いて行うことを特徴としている。
ここで、前記露光装置は、13〜14nmの波長のEUV光を用いて露光を行う露光装置であって、該EUV光を前記被露光体に導く、少なくとも1つの反射光学素子を有することが望ましい。より好ましくはこのEUV光を被露光体に導く光学素子がすべて反射光学素子であることが望ましい。
また、本実施例の一側面であるデバイスの製造方法は、デバイスの製造方法であって、前述のいずれかに記載の露光装置を用いて前記被露光体を露光する工程と、前記露光した被露光体を現像する工程とを有することを特徴としている。
また、本実施例の一側面である圧電アクチュエータは、所定の方向に伸縮する圧電アクチュエータであって、前記所定の方向に伸縮する圧電素子と、該圧電素子の周囲の少なくとも一部を囲む減衰材料とを有することを特徴としている。
以下に、本発明の実施例を図面を用いて具体的に説明する。
(第1の実施例)
図2に本発明の光学素子1の保持手段3および姿勢調整機構(調整装置、位置決め装置)8が搭載される露光装置の全体概要図を示す。
この露光装置は、一例として紫外線よりも更に波長が短い波長10〜15nm程度(好ましくは13〜14nm)の極端紫外光(EUV光)を用いた縮小投影露光装置(EUV露光装置)であり、レチクルステージ上に載置されたレチクル(原版)上のパターンを、ウエハステージ上に載置されたウエハ(被露光体)に転写露光している。ここでは、レチクルステージとウエハステージとを互いに投影倍率(ここでは1/4倍)に従って同期して駆動することにより、レチクルのパターンをウエハに転写露光している。また、ここでは投影光学系はミラー4枚で構成されているが、本願発明はこれに限られるものではなく、ミラーの枚数は6枚であっても良いし、8枚であっても良いし、また3枚、5枚、7枚以上であっても構わないが、好ましくは偶数枚であることが望ましい。
この極端紫外線を用いる露光装置の内部(特にEUV光の光路)はほぼ真空に保たれている。また、この露光装置は、発光装置(不図示)と、発光装置からの光でレチクルを照明する照明光学系(不図示)と、レチクルからの光をウェハに導く反射型の投影光学系(少数の屈折光学素子、回折光学素子を含むように構成してもかまわないが、好ましくは反射光学素子のみで構成するのが好ましい)とを有する。本発明の位置決め機構(光学素子保持・調整システム)9は、この投影光学系内、もしくは照明光学系内に配置されており、光学素子1(ここではミラー)を保持し、同時に投射光学系もしくは照明光学系の光学特性を所望の光学特性を満足するように(光学系の収差が所定の範囲内に収まるように)姿勢調整を行う。ここでは詳細には述べないが、この姿勢調整(ミラーの位置や角度等の調整)は、投影光学系の波面収差を測定し、その測定結果に基づいて行っても良いし、また、投影光学系内のミラー(少なくとも1枚のミラー、好ましくは全部のミラー)の温度を測定し、その測定結果に基づいて行っても良いし、また、投影光学系内のミラー(少なくとも1枚のミラー、好ましくは全部のミラー)の形状を測定し、その測定結果に基づいて行っても良いし、またそれらの測定結果を任意に組合わせたものに基づいて行っても良い。また、レチクルのパターンや、極端紫外線の照射時間等、すなわち露光プログラム(どのようなパターンの露光をどのような速さで如何に行うかを規定するプログラム)に基づいて、露光開始(実際に露光転写が始まる)時からの経過時間によって、投影光学系内のミラーの姿勢を自動的に調整するようなプログラムを露光装置に組み込んでおいても構わない。勿論そのプログラムと、前述の測定結果とを任意に組合わせて、ミラーの姿勢調整を行っても構わない。
また、この図2の露光装置において、床22に対して除振装置23を介して構造体フレーム24を設置するようにしており、さらに、その構造体フレームが投影光学系の鏡筒25を支持するように構成されている。この図2において、構造体フレーム24が支持しているのは投影光学系だけであるが、もちろん照明光学系を支持するように構成しても構わないし、照明光学系、投影光学系の両者を支持するように構成しても構わない。
図1は光学素子保持・調整システム9の一例である。光学素子1は、中間ブロック(可動ブロック)2に3箇所の保持手段3を介して保持されており、この中間ブロック2が姿勢調整機構8によって位置、姿勢を調整可能に構成されている。その結果、姿勢調整機構を制御することにより、光学素子1の位置や姿勢を調整することが可能となるように構成されている。
ここで、三つの保持手段3が作る幾何学的な三角形の重心と、光学素子1の重心とが前述の三角形が作る平面と垂直な方向の成分を除いて略一致している。このように構成(配置)することによって、光学素子の荷重を3つの保持手段にほぼ均等に配分することができる。また光学素子1の熱膨張などによる変形を軽減したり、組み立て再現性を向上させたりする目的で、この保持手段3それぞれは、球とV溝の組み合わせや、球とコーン(円錐状の凹み)の組み合わせや、球と多角錐(三角錐が好ましいが、四角錘、五角錐であっても構わない。)の凹みの組み合わせ等を有するキネマチックなマウント方法を用いても良い。ここで、球とは、完全な球体である必要はなく、V溝、コーン、多角錐と接する部分だけが球体状である略球体であれば構わない。同様にV溝やコーンや多角錐も同様に、前述の略球体と接する部分がV溝形状、コーン形状、多角錐形状であれば良く、そのような意味において、これらは略V字形状の溝、略コーン形状の凹み、略多角錐の凹みであれば構わない。
本実施例では姿勢調整機構8が、一例として弾性ヒンジ5と駆動手段4などを含むバイポッド型のパラレルリンク機構を3つ有する例を示している。このパラレルリンク機構は、6個の駆動手段4がそれぞれ任意に動作する(伸縮する)ことにより、その可動部7(ここでは中間ブロック2、保持手段3、および光学素子1)を固定ブロック6に対して6自由度に駆動する(位置、姿勢を調整する)ことができる。この駆動手段4としては、積層型の圧電素子が一般的に考えられるが、シリンダやベローズなどの流体アクチュエータ、もしくはモータ、送りねじなどを用いてもよい。この姿勢調整機構の構成はこの限りではなく、中間ブロック2の位置、姿勢を6自由度に調整可能な構成なら他の構成を用いても構わない。ここで、上記の3つのパラレルリンク機構のうち1つは、固定ブロックに対して可動ブロック(又は可動部)を略上下方向(固定ブロックと可動ブロックとの距離を離す方向又は近づける方向、言い換えると前述の3つの保持手段3が作る幾何学的な三角形に対して垂直な方向)にのみ駆動可能な構成としても構わない。勿論その場合には、固定ブロックに対して可動ブロックを5自由度にしか駆動することができなくなる。
ところで本実施例のように、光学素子1が床22に対して機械的に結合された姿勢調整機構8および保持手段3である場合、床22などの露光装置外部の振動によって、光学素子1が振動してしまうことがある。この場合、光学素子の振動の大きさ(振幅の大きさ)によっては光学系全体の光学性能を低下させる可能性がある。
そこで、図2で示した系の床22に、一例として10gal(0.1m/s2)の加速度のパルス振動を与えた場合のある光学素子1の振動(周波数対振幅)の予測計算結果を図3に示す。ここでは、姿勢調整機構8と保持手段3の合成のばね定数及び質量等を考慮して、光学素子保持・調整システム全体の固有振動数を約150Hz、減衰率は0.05として計算した。この結果の図3からは、前述のようなこの光学素子1が固有振動数(約150Hz)において約70nmの振幅の振動が起きる事がわかる。光学性能上、この光学素子1の許容振幅がこの値より小さな値を要求する場合は、例えば次のいずれかによる対策が必要となる。
1.床22から進入する外乱振動を低減する
2.外乱振動を除振装置(ダンパ)23で抑制する
3.光学素子保持・調整システム9の固有振動数が高くなるように構成する
4.光学素子保持・調整システム9の減衰率が大きくなるように減衰装置を付加する
この第1実施例においては、上の「4、光学素子保持・調整システム9の減衰率が大きくなるように減衰装置をつける」こととした。
一般的に機械構造の減衰手法としては、ゲルなどを含む防振ゴム、空気ばね、摩擦を利用したものが広く知られている。これらはいずれも、発塵の観点や、あるいは露光装置が使用される環境には不適切な脱ガスの存在、また真空環境への適合性の観点で用いることが難しい。そこで、本実施例では、姿勢調整機構8に用いるアクチュエータとして、高い減衰係数を有する減衰材料を封入した金属ベローズなどによる封入型の圧電アクチュエータ(圧電素子等)を用い、姿勢調整機構8システム全体で、例えば減衰率0.03を超えるような減衰を得る構成とした。このように構成することによって、減衰材料はアクチュエータ内に封入されることから、脱ガスの問題を解決することができ、さらに、減衰材料がアクチュエータに封入されることにより、新たな減衰要素を付加する必要がなく、省スペースを実現しつつ、機械構造の振動を減衰することができる。
図4は減衰材料を封入した圧電アクチュエータの断面を示している。フランジ10および14の2個一組のフランジ(第1部材と第2部材)と、前記両フランジの間の伸縮管(金属ベローズ、ゴム材料、弾性係数を有する伸縮機構、減衰係数を有する伸縮機構等の伸縮部材)13と圧電素子(位置決め部)12を有する封入型圧電素子において、前述の圧電素子12と前記伸縮管13との隙間に減衰材料11があることを特徴とする減衰機能付圧電アクチュエータである。両フランジと伸縮管との間は溶接などにより結合し、外部との連通を遮断する。この図4では、減衰材料(制振材料)を圧電素子の周囲(側面部)前面に渡って設けているが、減衰材料を設ける位置は、圧電素子の側面の一部に対応する位置のみであっても構わない。例えば、圧電素子の伸縮方向に関して所定の幅を有する帯状の領域を囲むように減衰材料を設けても良いし、圧電素子の伸縮方向と平行なストライプ状の領域に対応する位置に減衰材料を設けても良い。
伸縮管13は金属ベローズ(圧電素子の外周を囲むように管状、筒状の形状をした伸縮可能な部材)であることが脱ガスや発塵の点で望ましい。また、減衰材料としては、制振ゴム、高分子系制振材料、ゴム材料などを利用することができる。
また、アクチュエータの減衰率を調整するために、ベローズの直径Dを変えることができる。すなわち、ピエゾ12の外径を変えずに、ベローズの直径を変えることで、減衰材料の入る隙間が変化し、圧電アクチュエータ体積に占める減衰材料の相対的な量が変化するので、圧電アクチュエータ全体の減衰率を調節できるようになる。なお、減衰材料は、ベローズとアクチュエータの隙間全部に充填することが、偏りが起こらず、個体差を発生する可能性を低くすることができる。
また、実施例においては、2つのフランジの間を連結するように、並列して圧電素子12と伸縮管13と減衰材料11とが設けられているが、減衰材料11は両フランジ間を連結するように設けられていなくても構わない。例えば、圧電素子の中央部にのみ帯状にゴム材料を巻き付けるような構成であっても構わない。勿論減衰材料の配置の仕方はこの限りではなく、圧電アクチュエータの少なくとも一部を覆うように設けられていれば、他の形態であっても同様の効果を奏することができる。
以上の構成によるアクチュエータを図1で示すような機構の駆動手段4に用いることで、減衰要素を付加し、省スペースで所望の位置精度及び安定性を達成できる。
図5は、本発明の圧電アクチュエータを適用した光学素子調整機構の振動特性を計算するための概念図である。
固定ブロック6の振動振幅に対する、可動部である中間ブロック2の中央における周波数応答を計算した。その計算結果を図6に示す。点線は減衰のないアクチュエータを用いた場合の周波数応答、実線は本発明の圧電アクチュエータを用いた場合の周波数応答である。
計算結果より、本発明の減衰機能付圧電アクチュエータを使うことにより、約200Hzにおける共振倍率、約200が11に低減され、外乱振動に対する中間ブロック2の応答を大きく減衰できていることがわかる。すなわち、可動部と固定ブロックとの間での振動の伝播を大きく低減する(固定ブロックから可動部に伝播する振動を低減する、固定ブロックから可動部への振動の伝達率を下げる)ことができた。
(第2の実施例)
本実施例では金属ベローズ19(以下、第1の金属ベローズと称する)に加えて、この第1の金属ベローズ19(第1の伸縮部材)の外側に第2の金属ベローズ16(第2の伸縮部材)を第1の金属ベローズと同心円上に設けている(厳密な意味で両者の中心同士が一致している必要は無く、両者の中心のずれが、いずれか一方のベローズの断面図の外接円の半径の1/5以下、好ましくは1/10以下であれば構わない)。さらに、この第1の金属ベローズと第2の金属ベローズとの間に減衰材料を封入することで、直接圧電素子(位置決め部)に減衰材料が接することなく減衰要素を加えることができる。このような圧電素子と非接触である減衰材料封入型圧電アクチュエータの断面図を図7に示す。
圧電素子を安定的に動作させるためには、予荷重が掛かっていることが望ましい。そこで、図7の内側の第1の金属ベローズ(第1の伸縮管)19を、剛性の高いものを選択して圧電素子に対して予荷重を与えるためのバネとしても良い。また外側の第2の金属ベローズ(第2の伸縮管)16は、減衰材料を封入するためのもので、内側に比べて剛性の低いものを用い、内側の第1の金属ベローズ19の一端をそれぞれ溶接する際、外側の第2の金属ベローズ16を他端に縮めて寄せることで、減衰材料を詰めやすくするのが良い。
本実施例や前述の第一の実施例で述べたアクチュエータは、図1で示したパラレルリンク機構だけでなく、図8で示すような平行板バネと減衰機能付アクチュエータ18とを用いたステージに適用しても良い。この機構は、二対の板ばねを運動案内(ガイド)に用い、駆動要素である減衰機能付きアクチュエータ18の変位を可動部の真直運動として伝える。このような機構は、例えば、顕微鏡などの走査ステージに用いることができ、装置外部からの振動をできるだけ遮断しなければならないので、ステージ全体の減衰率が大きいことが望ましい。
ここで、実施例1或いは2等に記載したような、上述の減衰機構は任意に組み合わせて用いても構わない。例えば、圧電素子(アクチュエータ)の周囲に制振用のゴム材料を巻き付けて、さらにその外側に減衰材料(ゲル状の材料等)を封入したりしても構わない。また、第1の金属ベローズと第2の金属ベローズとの間に減衰材料を封入する旨の第2実施例に加えて、さらに、第1の金属ベローズと圧電素子との間にも減衰材料を封入するようにしても構わない。
さらに、圧電素子の周辺に設けている金属ベローズを、伸縮可能なゴム等の材料でできた弾性係数及び/又は減衰係数を持つ伸縮機構(バネとダンパの機能を併せ持つ伸縮機構であればどのようなものでも構わない)に置き換えて、その伸縮機構に高い減衰機能を持たせても良い。例えば、伸縮機構の周囲にゴム材料を巻き付けたり、伸縮機構の周囲をゲル状の材料で覆ったり等である。
(第3の実施例)
図10に本発明の第3の実施例である差動型のパラレルリンク機構の概要斜視図を示す。この図10においては、図1に記載している光学素子や保持手段等は不図示としている。
可動部7は、同図ではリング形状となっているが、光学素子であるミラーやレンズと同様に円形状でも、三角形や四角形等の多角形でも、扇形等の円弧と直線を組合わせた形状でも、互いに異なる曲率の円弧を組合わせた形状でも良いし、勿論その他の形状であっても良い。あるいは光学素子1は、保持手段を通じてこの可動部7に間接的に結合される配置でも良い。
可動部7と、固定ブロック6の間には、概ね円周上等間隔に一体型差動リンク機構36が3個配置されている。一体型差動リンク機構36と可動部7の間、および一体型差動リンク機構36と固定ブロック6の間には、半径方向(一体型差動リンク機構の面と直角な方向)と接線方向との両方に回転可能な弾性ヒンジ5が設けられている。この弾性ヒンジ5は、半径方向に回転可能な弾性ヒンジと接線方向に回転可能な弾性ヒンジという2つの弾性ヒンジによって置き換えても構わないし、また、所定の1方向にのみ回転可能な弾性ヒンジを一つだけ設けても構わない。この可動部7と一体型差動リンク機構36の間、および固定ブロック6と一体型差動リンク機構36の間の弾性ヒンジ5は、円弧状切り欠きの弾性ヒンジを組み合わせても、回転対称形状でも良い。
図11に一体型平面4節リンク機構の概要及び動作図を示す。基本的に平面4節リンク機構であって、合計5つのリンクが弾性ヒンジ5を回転節として直列に連結されている。入力リンク37は、5つ直列に並んだリンクのうち第1と第5のリンクであり、それに続くリンクは、二つの連結リンク38である。その二つの連結リンク38に挟まれたリンクは出力リンク39として働き、前述のように弾性ヒンジ5を介して、可動部7に接続されている。
二つの駆動手段4による入力変位をそれぞれx1とx2とする。この入力変位に伴って、弾性ヒンジ5が回転し、出力リンク39は水平方向にx12、垂直方向にz12だけ変位する。この関係は幾何学的に求めることができ、概ね
Figure 2005064474
と求めることができる。ここで、aおよびlは形状を決定するパラメータであり、図11に示すとおりである。
このような機構の駆動手段4としては、圧電素子12や、ベローズ32やシリンダなどの流体を封入したアクチュエータや、リニアモータなどの電磁式直動アクチュエータ、あるいは回転モータを、直動変換機構を介して用いることもできる。圧電素子12を駆動源とした送りねじなども同様に使用可能である。図10のような構成の駆動手段4として積層型圧電素子12を用いた場合、可動部の質量が、積層型圧電素子のせん断方向の力として働く。積層型の圧電素子は、せん断方向の力に弱いため、可動部の質量をキャンセルするような自重補償機能を持つのが望ましい。
この自重補償機能として、互いに反発する2つ1組の磁石(第1の磁力発生部材と第2の磁力発生部材)を可動ブロックと固定ブロックとに設けるのが良い。1箇所にしか設けないと可動ブロックが固定ブロックに対して不安定な状態になるため、できれば可動ブロック(又は可動部)の3箇所に磁石を配置し、それに反発する磁石を固定部の3箇所に配置するのが良い。勿論3箇所以上であっても良いし、2箇所でも構わない。図12は自重補償機能の構成例である。可動部7と、固定ブロック6の間に、基本的に互いに反発するように永久磁石が対向配置されている。両磁石の寸法や隙間、磁束密度、及び個数などは、可動部の質量に応じて設計しなければならない。また、この磁石は構成を簡単にするために永久磁石であることが望ましいが、勿論その限りではなく、電磁石等であっても構わない。但し、その場合にはコイル等の部材は固定ブロック側に設けることが望ましい。さらに、固定ブロック側には電磁石を、可動ブロック(又は可動部)側には永久磁石を設けるように構成しても良い。
両磁石の隙間には、減衰材料11が挟み込まれており、自重補償機能と主にZ方向の減衰機能付与との二つの機能を兼ねている。減衰材料には制振ゲルなどの高分子系制振材料や、制振ゴムを用いることができるが、不要な脱ガスが出て露光装置環境に影響を与えるため、図のように金属ベローズ32などで覆うのがよい。金属ベローズは、完全に内部を封入するために、両端を両磁石に直接溶接するか、もしくは図12のようにフランジ61a、61bに溶接し、磁石と両フランジ間は、接着するなどの方法を用いればよい。可動部7とフランジ61a、固定ブロック6とフランジ61bの間は、それぞれねじなどで固定する必要がある。
本実施例で述べる配置の磁力反発自重補償の場合、磁力線に垂直な方向(xy面内の方向)への力が働きやすいので、二つの磁石の面積は異なるのが望ましい。一般的には、可動部側の磁石62aを小さく、固定部側の磁石62bを大きく取るのが、可動部7の質量を増大させ系の固有振動数を低下させないため良い。
図13は自重補償機能の別の構成例である。可動部1と、固定部2の間に、基本的に互いに反発するように磁石が合計3個(第1の磁力発生部材と第2の磁力発生部材と第3の磁力発生部材)配置されている。磁石の隙間には、減衰材料11が挟み込まれており、自重補償機能と減衰機能付与との二つの機能を兼ねている。減衰材料には制振ゲルなどの高分子系制振材料や、制振ゴムを用いることができるが、前述同様金属ベローズ32などで覆うのがよい。金属ベローズは、完全以内部を封入するために、両端をフランジ61a、61bに溶接し、磁石と両フランジ間は、接着するなどの方法を用いればよい。可動部7とフランジ61a、固定ブロック6とフランジ61bの間は、ねじなどで固定する必要がある。
本実施例で述べる配置の磁力反発自重補償の場合、主にx方向の減衰力付加に有用である。したがって図12に示した方法と図13に示した方法の両方を組み合わせて、X、Y、及びZすべての方向に減衰力を働かせても良い。
以上述べた方法により、可動部の自重補償と、減衰機能の両方を省スペースで、かつ真空対応な手段として実現することができる。
この実施例3のように、固定ブロックに対して可動部を駆動する駆動機構は別に有していて、上述の実施例のような形態で可動部の自重を補償するようにしても構わないが、この第3実施例における磁石(永久磁石)を電磁石等の磁力を調整可能な磁力発生装置に置き換えても構わない。この場合、磁力を調整することによって、可動部を固定ブロック(固定部)に対して駆動するようにすることも可能となる。このように構成すれば、駆動機構と減衰機構とを一体化させることができるため、装置の小型化を図ることができて好ましい。
(第4の実施例)
図4に示したようなケース40に封入された形式の圧電アクチュエータは、断面(紙面に垂直でアクチュエータの駆動軸に直交する面)が円形状のものとして記載していたが、このようなアクチュエータを用いた、駆動機構を設計する場合、断面が矩形を代表とする多角形であることが省スペース化を図る上では望ましい。詳細に言うと、圧電アクチュエータが伸縮する方向に対して垂直な断面における、圧電アクチュエータの断面図が多角形(例えば四角形、八角形等)であることが望ましい。
その一例として図16(a)に断面が四角形のケース封入式圧電アクチュエータの斜視図を、図16(b)に(a)の断面斜視図を示す(電気配線等は図示していない)。内部の圧電素子も、ケース40に倣って断面(同前)が四角形で構成されているが、素子自体はケース40とは違い、例えば四隅を面取りして八角形のような多角形でも良いし、勿論その他の多角形であっても構わないし、もし構成上問題無ければ円形状であっても構わない。同様に、圧電アクチュエータのケースはできれば四角形のような矩形形状が好ましいが、勿論面取りして八角形としても構わない。
圧電素子の伸縮による封止素材(ケース)の長手方向の伸縮は、ケース40の端部に圧電素子の伸縮方向に変形することのできるダイヤフラム構造を設けたり、あるいはケースの一部をベローズ32としたりしても良い(図では後者のみを示した)。ベローズをケース40の一端に持つ場合には、図16(b)のようにフランジ33にスペーサ41を設けたり、スペーサに相当する段形状(図16において、圧電素子を囲むケース40部分の太さよりもフランジ部の太さの方が太いことにより形成される段差を持つ形状)を構成したりすれば、アクチュエータが大型化しなくて良い。なお、ケース40とフランジ33や伸縮部材との接続は、溶接や一体構造などであることが望ましい。
ケース40と圧電素子との隙間には前述の実施例のように、制振ゴムやフォームラバー、高分子系材料などを有する制振材料を有していることが望ましい。
また、それらの制振材料は、圧電素子とケースとの間に封入されていても構わないし、ケース部分に内壁と外壁とを設け、その内壁と外壁との間に制振材料を封入しても構わない。好ましくは伸縮する部分、すなわち前述のベローズ部分の圧電素子とケースとの間や、ベローズ部分の内壁と外壁との間に制振材料を封入しておくと尚望ましい。
フランジ33の少なくとも一方には圧電素子に電圧を加えるための配線をつなぐコネクタを持つのがよく、内部と外部とのガスの連通を遮断するためにハーメチックシールなどでなることが望ましい。
本実施例で示したような圧電アクチュエータを構成すれば、省スペースで、断面積の大きい、すなわち大駆動力を備えた、かつ脱ガスや、コンタミネーションがフリーを実現することができる。
また、上述の実施例1〜4は、矛盾の無い範囲で任意に組合わせることが可能であり、それらも本願発明の実施例の一形態であると考える。
(第5の実施例)
次に、図14及び図15を参照して、上述の図2に記載の露光装置、或いは上述のパラレルリンク機構を用いて光学素子を駆動可能にしている構成を有する露光装置を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。
図14は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。本実施形態においては、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップ7)される。
図15は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、前述の実施例1〜4のような投影光学系を有する露光装置によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、上述の露光装置を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上述べたように、本実施例によれば真空中に配置される装置に、不要な脱ガスや発塵の問題を解決したクリーンな制振装置を提供することができる。特に比較的固有振動数が低く、かつ減衰率が小さな姿勢調整装置に適用することで、コンパクトに配置でき、高い位置精度を実現可能とする。
パラレルリンク機構を用いた光学素子保持・調整システムの概要斜視図 光学素子保持調整機構が搭載される露光装置の全体図 光学素子の外乱振動特性 減衰機能付圧電アクチュエータ(ベローズ一重) 振動特性解析概念図 光学素子保持調整機構振動特性比較 減衰機能付圧電アクチュエータ(ベローズ二重) 減衰材料封入型圧電アクチュエータを用いた位置決め微動ステージ概要斜視図 粘弾性体を用いた制振装置 差動パラレルリンク機構の概要斜視図 一体型平面4節リンク機構の概要及び動作図 Z方向ダンパ x、y方向ダンパ デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。 図14に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。 多角形断面を持つ圧電アクチュエータ
符号の説明
1 光学素子
2 中間ブロック
3 保持手段
4 駆動手段
5 弾性ヒンジ
6 固定ブロック
7 可動部
8 姿勢調整機構
9 光学素子保持・調整システム
10 上部フランジ1
11 減衰材料
12 圧電素子
13 伸縮管1
14 下部フランジ1
15 上部フランジ2
16 伸縮管2
17 下部フランジ2
18 減衰機能付アクチュエータ
19 継手
20 Oリング
21 光軸
22 セル
23 床
24 除振装置
25 構造体フレーム
26 鏡筒
27 レンズ
28 板ばね押え
29 固定台
30 リング状板ばね
31 可動台
32 ベローズ
33 フランジ
34 支柱
35 粘性体
36 一体型差動リンク機構
37 入力リンク
38 連結リンク
39 出力リンク
40 ケース
41 スペーサ
61a、61b フランジ
62a、62b、62c 永久磁石

Claims (14)

  1. 第1部材に対して第2部材を相対的に位置決め可能な位置決め部と、該位置決め部の外周を覆うように設けられた伸縮部材と、前記位置決め部と前記伸縮部材との間に設けられた減衰材料とを有することを特徴とするアクチェータ。
  2. 前記位置決め部が伸縮可能であって、該伸縮の方向と垂直な平面における前記位置決め部の断面形状が多角形であることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記減衰材料は前記位置決め部に密着して設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクチュエータ。
  4. 第1部材に対して第2部材を相対的に位置決め可能な位置決め部と、前記第1部材と前記第2部材とを連結しており、前記位置決め部の外周を覆うように設けられた第1の伸縮部材と、前記第1部材と前記第2部材とを連結しており、前記第1の伸縮部材の外周を覆うように設けられた第2の伸縮部材と、前記第1の伸縮部材と前記第2の伸縮部材との間に設けた減衰材料とを有することを特徴とするアクチュエータ。
  5. 前記第1部材に第1の磁力を発生する第1磁力発生部材が、前記第2部材に前記第1の磁力に対して反発する第2の磁力を発生する第2磁力発生部材が固定されることを特徴とする請求項1又は4に記載のアクチュエータ。
  6. 前記第1磁力発生部材及び前記第2磁力発生部材が、前記第1の伸縮部材の内部及び/又は前記第1の伸縮部材により囲まれた空間内に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータ。
  7. 前記第2磁力発生部材の磁力線に垂直な面の面積と、前記第1磁力発生部材の磁力線に垂直な面の面積とが互いに異なることを特徴とする請求項5記載のアクチュエータ。
  8. 前記第2部材に前記第1の磁力に対して反発する第3の磁力を発生する第3磁力発生部材が固定されることを特徴とする請求項5記載のアクチュエータ。
  9. 前記第1磁力発生部材及び前記第2磁力発生部材及び前記第3磁力発生部材が、前記第1の伸縮部材の内部及び/又は前記第1の伸縮部材により囲まれた空間内に配置されていることを特徴とする請求項8記載のアクチェータ。
  10. 前記位置決め部は、伸縮可能な圧電素子を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のアクチェータ。
  11. 真空中でウエハを露光する露光装置であって、前記ウエハを載置したウエハステージを位置決めする位置決め機構を備え、該位置決め機構は請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアクチュエータを有することを特徴とする露光装置。
  12. 少なくとも1つの光学素子を用いて光源からの光をウエハに導くことにより、真空中で前記ウエハを露光する露光装置であって、前記少なくとも1つの光学素子を位置決めする位置決め機構を備え、該位置決め機構は請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアクチュエータを有することを特徴とする露光装置。
  13. 13〜14nmの波長のEUV光を用いてウエハを露光することを特徴とする請求項11又は12に記載の露光装置。
  14. デバイスの製造方法であって、請求項11乃至13のいずれか1項に記載に露光装置を用いて前記ウエハを露光する工程と、前記露光したウエハを現像する工程とを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
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