JP2005064375A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の表面からパーティクルや金属汚染物質を効果的にかつ短時間で除去することができ、基板表面のエッチング量が多くなることもない基板処理技術を提供すること。
【解決手段】ウエハに対して、アルカリ性処理液の液滴の噴射(ステップS2)、酸性処理液の供給(ステップS3)、アルカリ性処理液の液滴の噴射(ステップS4)を順に実行する。ウエハ表面に付着したパーティクルは、酸性処理液による基板表面のエッチングと、液滴の噴射または超音波振動の物理的作用とを組み合わせることによって、効果的にかつ短時間で除去される。ウエハ表面に付着した金属汚染物質は、アルカリ性処理液により水酸化物に変化させた後、酸性処理液により溶解させることができるため、効果的にかつ短時間で除去される。また、主に基板表面のエッチングによってパーティクルや金属汚染物質を除去する場合と異なり、基板表面のエッチング量を抑えることができる。
【選択図】図5

Description

この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等の基板の表面を洗浄する基板処理方法および基板処理装置に関する。
例えば半導体装置の製造プロセスでは各種段階において、半導体ウエハの表面に粒子状のパーティクルや各種金属汚染物質が付着する。このため、ウエハの表面を洗浄して、それらパーティクルや金属汚染物質を基板表面から除去する必要がある。ウエハの洗浄方法としては、従来から、多数枚のウエハを一度に洗浄液中に浸漬させて洗浄処理するバッチ方式が用いられている。また、洗浄液として、アンモニア水と過酸化水素水との混合液や塩酸と過酸化水素水との混合液などの薬液が使用されており、目的に応じてそれらの薬液にフッ酸等の薬液を組み合わせた洗浄液も使用されている。このバッチ式の浸漬洗浄方法では、1ロット単位の処理時間は長くかかるが、多数枚のウエハを同時に処理するため、一定の生産性は確保される。
一方、種々の処理上の利点から、ウエハを1枚ずつ水平姿勢に保持して鉛直軸周りに回転させながら、その基板の表面へ洗浄液を供給して洗浄処理する枚葉式の洗浄方法も行われている。この枚葉式の洗浄方法において大きな問題となるのは生産性であり、ウエハ1枚あたりの処理時間を如何に短縮するかが重要な課題となる。このために、枚葉式の洗浄方法に適した洗浄プロセスが種々開発されている。例えば、洗浄液としてオゾン水と希フッ酸とを組み合わせて使用することにより、汚染除去性能の向上と処理時間の短縮化を実現させる方法が提案されている。この方法では、まず、ウエハの表面へオゾン水を供給してウエハ表面を酸化し、次に、ウエハの表面へ希フッ酸を供給して、ウエハ表面の酸化層のみを選択的にエッチングする。これにより、ウエハ表面に付着した金属汚染物質が酸化層と共にウエハ表面から除去される。また、パーティクルを支持していたウエハ表面の層が無くなることにより、パーティクルも除去される(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−256211号公報(第2−3頁)
しかしながら、洗浄液としてオゾン水と希フッ酸とを組み合わせて使用する上記した方法は、オゾン水自体にはパーティクル除去能力が無いので、パーティクル除去効果の点で問題がある。また、上記方法では、フッ酸を用いて金属汚染物質やパーティクルをウエハの表面から除去するため、ウエハ表面の層を厚くエッチングする必要があり、ウエハ表面のエッチング量が多くなる、といった問題点がある。
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、枚葉方式で基板の洗浄を行う場合において、基板の表面からパーティクルや金属汚染物質を効果的にかつ短時間で除去することができ、基板表面のエッチング量が多くなることもない基板処理方法を提供すること、ならびに、その方法を好適に実施することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、基板処理方法であって、基板に対してアルカリ性の処理液を供給する第1の工程と、前記第1の工程の後に、基板に対して酸性の処理液を供給する第2の工程と、前記第2の工程の後に、基板に対してアルカリ性の処理液を供給する第3の工程と、を含み、少なくとも前記第2の工程における処理液の供給と前記第3の工程における処理液の供給のいずれか一方は、当該処理液と気体とを混合して生成される液滴の噴射、または超音波振動を付与した当該処理液の供給であることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の基板処理方法であって、前記3つの工程のうち前記第1の工程および前記第3の工程におけるアルカリ性の処理液の供給のみが、当該処理液と気体とを混合して生成される液滴の噴射、または超音波振動を付与した当該処理液の供給であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の基板処理方法であって、前記アルカリ性の処理液は、アンモニア水と過酸化水素水とを含む混合溶液であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の基板処理方法であって、前記酸性の処理液は、塩酸とフッ酸とを含む混合溶液であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、基板処理方法であって、基板に対してアルカリ性の処理液を供給する第1の工程と、前記第1の工程の後に、基板に対する酸性の処理液の供給とその後のアルカリ性の処理液の供給とを繰り返し行う第2の工程と、を含み、少なくとも前記第2工程における1回の処理液の供給は、当該処理液と気体とを混合して生成される液滴の噴射、または超音波振動を付与した当該処理液の供給であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の基板処理方法であって、前記アルカリ性の処理液は、アンモニア水と過酸化水素水とを含む混合溶液であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5または請求項6に記載の基板処理方法であって、前記酸性の処理液は、塩酸とフッ酸とを含む混合溶液であることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、基板に対して所定の処理を行う基板処理装置であって、基板に対してアルカリ性の処理液を供給する第1供給手段と、基板に対して酸性の処理液を供給する第2供給手段と、前記第1供給手段によるアルカリ性の処理液の供給と、前記第2供給手段による酸性の処理液の供給と、前記第1供給手段によるアルカリ性の処理液の供給とを順に行うように、前記第1供給手段と前記第2供給手段とを制御する制御手段と、を備え、前記第1供給手段と前記第2供給手段のうちの少なくとも一方は、アルカリ性の処理液の液滴を噴射する二流体ノズル、または超音波振動を付与したアルカリ性の処理液を供給する超音波ノズルを備えることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の基板処理装置であって、前記第1供給手段と前記第2供給手段のうち前記第1供給手段のみが、アルカリ性の処理液の液滴を噴射する二流体ノズル、または超音波振動を付与したアルカリ性の処理液を供給する超音波ノズルを備えることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項8または請求項9に記載の基板処理装置であって、前記アルカリ性の処理液は、アンモニア水と過酸化水素水とを含む混合溶液であることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項8から請求項10までのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記酸性の処理液は、塩酸とフッ酸とを含む混合溶液であることを特徴とする。
請求項1から請求項11に記載の発明によれば、基板表面に付着したパーティクルを、酸性の処理液による基板表面のエッチングと、液滴の噴射または超音波振動の物理的作用とを組み合わせることによって、効果的にかつ短時間で除去することができる。一方、基板表面に付着した金属汚染物質を、アルカリ性の処理液により水酸化物に変化させた後、酸性の処理液により溶解させることができるため、効果的にかつ短時間で除去することができる。また、主に基板表面のエッチングによってパーティクルや金属汚染物質を除去する場合と異なり、基板表面のエッチング量を抑えることができる。
特に、請求項2あるいは請求項9に記載の発明によれば、基板表面に存在するパーティクルの大部分をアルカリ性処理液の液滴を噴射することによって予め除去した上で、基板表面に残存するパーティクルを、酸性の処理液による基板表面のエッチングと、液滴の噴射または超音波振動の物理的作用とを組み合わせることによって、除去することができる。したがって、さらに効果的にパーティクルを除去することができる。
特に、請求項3、請求項6、あるいは請求項10に記載の発明によれば、アルカリ性処理液に酸化剤である過酸化水素水を混合しているため、処理を受けるウエハWの表面を保護することができる。
以下、この発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1ないし図3は、この発明に係る基板処理方法を実施するために使用される基板処理装置の構成の一例を示し、図1は、装置の平面図であり、図2は、図1中に矢印Aで示す方向から見た装置の要部を端面で示した概略構成図であり、図3は、図1中に矢印Bで示す方向から見た装置の要部を端面で示した概略構成図である。なお、図2では、酸性処理液の供給機構の図示を省略し、図3では、アルカリ性処理液の供給機構の図示を省略している。
この基板処理装置は、基板、例えば半導体ウエハWを水平姿勢に支持する円板状のスピンベース10を備えている。このスピンベース10の上面側周縁部には、ウエハWの周縁部を把持する複数本、例えば6本のチャックピン12が、円周方向に等配されて植設されている、チャックピン12は、ウエハWの下面側周縁部に当接してウエハWを支持する支持部12aと、支持部12a上に支持されたウエハWの外周端面を押圧してウエハWを固定する固定部12bとから構成されている。そして、チャックピン12の固定部12bは、詳細な構造は図示していないが、ウエハWの外周端面を押圧してウエハWを固定する状態とウエハWの外周端面から離脱してウエハWを開放する状態とを切り替えることができるようになっている。
スピンベース10の中心部には、透孔14が形成されており、その透孔14に連通するように、スピンベース10の下面側に円筒状回転支軸16が垂設されている。円筒状回転支軸16の周囲には、基台板18上に固着された有蓋円筒状のケーシング20が配設されている。そして、円筒状回転支軸16は、基台板18およびケーシング20に、それぞれ軸受22、24を介して鉛直軸周りに回転自在に支持されている。ケーシング20内には、基台板18上に固定されてモータ26が配設されている。モータ26の回転軸には駆動側プーリ28が固着され、一方、円筒状回転支軸16には従動側プーリ30が嵌着されていて、駆動側プーリ28と従動側プーリ30とにベルト32が掛け回されている。これらの機構により、円筒状回転支軸16が回転させられ、円筒状回転支軸16の上端に固着されたスピンベース10に保持されたウエハWが、水平面内で回転させられるようになっている。また、円筒状回転支軸16の中空部には、洗浄液供給源に流路接続されたノズル34が挿通されている。このノズル34の上端吐出口からは、スピンベース10に保持されたウエハWの下面中央部に向けて洗浄液が吐出されるようになっている。
ケーシング20の周囲には、それを取り囲むように配置された円筒壁部36、および、この円筒壁部36と一体に形成されケーシング20の円筒部外周面の下端部に連接した底壁部38が、基台板18上に固着されて配設されている。そして、ケーシング20の円筒部と円筒壁部36と底壁部38とで回収槽40が構成される。回収槽40の底部をなす底壁部38は、縦断面がV字形状に形成されており、底壁部38には排液用孔42が形設されている。また、基台板18には、排液用孔42に連通するように排液口44が形設されており、図示していないが、排液口44には、洗浄液等の回収タンクに流路接続された回収用配管が連通接続されている。
円筒壁部36の側方には、図2に示すように、アンモニア水と過酸化水素水と純水との混合溶液からなるアルカリ性処理液の供給機構46が配設されている。アルカリ性処理液の供給機構46は、スピンベース10に保持されたウエハWの上方にその表面と対向するように吐出口が配置される二流体ノズル48を備えている。二流体ノズル48は、アーム50の先端部に固着されており、アーム50は、アーム保持部52によって片持ち式に水平姿勢で保持されている。アーム保持部52は、鉛直方向に配設された回転支軸54の上端部に固着されている。回転支軸54は、ノズル移動機構56に連結されており、ノズル移動機構56によって回動させられるとともに上下方向に往復移動させられる。そして、ノズル移動機構56を駆動させることにより、二流体ノズル48を水平面内において揺動させ、二流体ノズル48をウエハWの中心部と周辺部との間で往復移動させることができ、また、二流体ノズル48をウエハWの表面に対して接近および離間させることができる構成となっている。また、二流体ノズル48を保持したアーム50は、図1に二点鎖線で示すように、円筒壁部36の外方位置に退避させることができるようになっている。なお、ノズル移動機構は、図示例のものに限らず、各種の機構を採用し得る。
二流体ノズル48は、図4に縦断面図を示すように、軸心部に貫通孔60を有する管状の液体供給ノズル部58と、このノズル部58の外周を取り囲むように一体的に固着され、下半部内周面が凹状に段付き面とされて、その段付き面と液体供給ノズル部58の下半部外周面との間に環状孔64が形成された円筒状の気体供給ノズル部62とから構成されている。液体供給ノズル部58の吐出口と気体供給ノズル部62の環状吐出口とは、同心状に配置されている。また、気体供給ノズル部62の環状孔64は、環状吐出口が液体供給ノズル部58の貫通孔60の延長線上の一点を指向するように吐出口付近がテーパ状となっている。さらに、気体供給ノズル部62の下端部は、液体供給ノズル部58の下端より下方へ環状に延設されて、液体供給ノズル部58の吐出口および気体供給ノズル部62の環状吐出口がそれぞれ臨み外部に大きく開口した噴射口66となっている。
液体供給ノズル部58の貫通孔60には、アンモニア水と過酸化水素水と純水との混合溶液からなるアルカリ性処理液の供給源(図示せず)に流路接続されたアルカリ性処理液の供給用配管68が連通接続されている。アルカリ性処理液の供給用配管68には、開閉制御弁70が介挿されている。また、気体供給ノズル部62には、環状孔64に連通するようにエアー導入管72が配設されており、エアー導入管72に、圧縮空気源(図示せず)に流路接続されたエアー供給用配管74が連通接続されている。エアー供給用配管74には、開閉制御弁76が介挿されている。
上記した構成の二流体ノズル48では、開閉制御弁70を開き、アルカリ性処理液の供給源からアルカリ性処理液の供給用配管68を通って液体供給ノズル部58へアルカリ性処理液(アンモニア水と過酸化水素水と純水との混合溶液)を供給すると、アルカリ性処理液が液体供給ノズル部58の下端吐出口から真っ直ぐ下向きに吐出される。一方、開閉制御弁76を開き、圧縮空気源からエアー供給用配管74を通ってエアー導入管72へ圧縮空気を送給すると、圧縮空気は、気体供給ノズル部62の環状孔64を通って環状吐出口から吐出される。気体供給ノズル部62の環状吐出口から吐出された圧縮空気は、液体供給ノズル部58の貫通孔60の延長線上の一点に収束するように進み、このため、液体供給ノズル部58の下端吐出口から下向きに直進するアルカリ性処理液と衝突する。これにより、アルカリ性処理液と圧縮空気とが混合されて液滴が生成され、液滴77は、噴射口66からわずかに円錐状に拡がりながら噴出し、ウエハWの表面へ噴射される。
また、円筒壁部36の別の側方には、図3に示すように、フッ酸と塩酸と純水との混合溶液からなる酸性処理液の供給機構78が配設されている。酸性処理液の供給機構78は、スピンベース10に保持されたウエハWの上方にその表面と対向するように吐出口が配置されるノズル80を備えている。ノズル80は、アーム82の先端部に固着されており、アーム82は、アーム保持部84によって片持ち式に水平姿勢で保持されている。アーム保持部84は、鉛直方向に配設された回転支軸86の上端部に固着されている。回転支軸86は、ノズル移動機構88に連結されており、ノズル移動機構88によって回動させられるとともに上下方向に往復移動させられる。そして、ノズル移動機構88を駆動させることにより、ノズル80を水平面内において揺動させ、ノズル80をウエハWの中心部と周辺部との間で往復移動させることができ、また、ノズル80をウエハWの表面に対して接近および離間させることができる構成となっている。また、ノズル80を保持したアーム82は、図1に二点鎖線で示す位置から実線で示す位置へ回動させて、円筒壁部36の外方位置に退避させることができるようになっている。なお、ノズル移動機構は、図示例のものに限らず、各種の機構を採用し得る。
ノズル80には、酸性処理液等を供給するための液体供給用配管110が連通接続されている。液体供給用配管110は、開閉制御弁115を介して、酸性処理液の供給源(図示せず)に流路接続されている。液体供給用配管110はまた、開閉制御弁117を介して、純水供給源とも流路接続されており、開閉制御弁115および開閉制御弁117の開閉を調節することによって、酸性処理液と純水とを選択的にウエハWの表面へ供給することができる。
また、この基板処理装置は、上記の構成以外に制御部91を備え、モータ26、ノズル移動機構56,88、開閉制御弁70,76,115,117などは、制御部91により、その動作を制御することができる。
次に、上記した構成の基板処理装置を使用してウエハWを洗浄する方法の一例について説明する。図5は、ウエハWの洗浄処理の一例を示したフローチャートである。図5に示したように、本実施形態におけるウエハWの洗浄処理は、ウエハWの搬入(ステップS1)、アルカリ性処理液の液滴の噴射(ステップS2)、酸性処理液の供給(ステップS3)、アルカリ性処理液の液滴の噴射(ステップS4)、リンス処理(ステップS5)、スピン乾燥(ステップS6)、ウエハWの搬出(ステップS7)、の順で行う。なお、これらの洗浄処理フローは、上述した制御部91が、モータ26、ノズル移動機構56,88、開閉制御弁70,76,115,117などの動作を制御することによって進行する。
ステップS1ではまず、二流体ノズル48とノズル80とをともに円筒壁部36の外方位置に退避させた状態で、図外の搬送ロボットによって洗浄処理前のウエハWをスピンベース10上に搬入し、複数個のチャックピン12によりウエハWの外周端面を押圧して固定する。
ステップS2においては、モータ26を駆動させて、スピンベース10上のウエハWを水平面内で回転させる。また、ノズル移動機構56を駆動させて、二流体ノズル48をウエハWの表面に対して接近させ、二流体ノズル48を水平面内において揺動させる。そして、二流体ノズル48をスピンベース10上のウエハWの表面に沿ってウエハWの中心部と周辺部との間で往復移動させながら、二流体ノズル48からアルカリ性処理液(アンモニア水と過酸化水素水と純水との混合溶液)の液滴77をウエハWの表面へ噴射する。なお、アルカリ性処理液の温度は調節せず、常温で行うようにすればよい。また同時に、ノズル34の上端吐出口からも、スピンベース10に保持されたウエハWの下面中央部に向けて純水等の洗浄液を吐出する。このウエハWの下面中央部への純水等の吐出は、以後も必要により実行される。
このステップS2においては、二流体ノズル48からウエハW表面へ液滴を噴射して衝突させるため、液滴の運動エネルギーによりウエハWの表面に付着したパーティクルが物理的に除去される。また、アルカリ性処理液は液滴の状態でウエハの表面へ噴射され、ウエハ自体に過度の衝撃力が加わることはないため、ウエハW表面に電子回路パターンが形成されているような場合であっても、そのパターンを損傷させることはない。
また、PSL(ポリスチレンラテックス)、SiN、SiO、Si等の主なパーティクルの表面の電位(ゼータ電位)は、アルカリ性の水溶液中においてマイナス(−)に帯電し、ウエハ(シリコンウエハ)W表面のゼータ電位もアルカリ性の水溶液と接触した状態ではマイナス(−)に帯電する。この場合、ウエハW表面とパーティクル表面のゼータ電位が同極性となるため、ウエハWとパーティクルとの間に斥力が生じる。したがって、一旦ウエハW表面から遊離したパーティクルは、ゼータ電位の斥力により再付着を防止されることとなり、効率よく除去される。
また、このステップS2においては、アルカリ性処理液を供給することにより、ウエハW表面に付着しているFeやCu等の金属汚染物質を水酸化物にしておく。これにより、後続のステップS3において、金属汚染物質を容易に溶解することができる。
ステップS3においては、二流体ノズル48をウエハWの表面から離間させて、図1に二点鎖線で示すように円筒壁部36の外方位置に退避させた後、ノズル移動機構88を駆動させて、ノズル80を、図1に実線で示す退避位置から二点鎖線で示すウエハWの上方位置へ移動させる。そして、ノズル80をウエハWの表面に対して接近させるとともに水平面内において揺動させ、回転するスピンベース10上のウエハWの表面に沿ってウエハWの中心部と周辺部との間で往復移動させながら、ノズル80から酸性処理液(フッ酸と塩酸と純水との混合溶液)の液滴をウエハWの表面へ供給する。なお、酸性処理液の温度は調節せず、常温で行うようにすればよい。
このステップS3においては、ウエハWに供給された酸性処理液により、ウエハW表面に付着している金属汚染物質は溶解(イオン化)し、除去されることとなる。ここで、ウエハW表面に付着している金属汚染物質は、ステップS2において予め水酸化物へと変化させているため、ステップS3における酸性処理液による溶解をより迅速に行うことができる。また、このように迅速に処理を行うことができるために、酸性処理液によるウエハW表面のエッチング量を抑えつつ、金属汚染物質を除去することができる。
ステップS4においては、ノズル80をウエハWの表面から離間させて、図1に実線で示すように円筒壁部36の外方位置に退避させた後、ノズル移動機構56を駆動させて、二流体ノズル48を、図1に二点鎖線で示す退避位置から実線で示すウエハWの上方位置へ移動させる。そして、二流体ノズル48をウエハWの表面に対して接近させるとともに水平面内において揺動させ、回転するスピンベース10上のウエハWの表面に沿ってウエハWの中心部と周辺部との間で往復移動させながら、二流体ノズル48からアルカリ性処理液(アンモニア水と過酸化水素水と純水との混合溶液)の液滴77をウエハWの表面へ噴射する。
多くのパーティクルは、ステップS2において既に除去されているが、たとえば、ウエハWの表面に埋没した状態で存在するパーティクルや、ウエハWの表面に強固に吸着しているパーティクルなどの除去されにくいパーティクルが存在した場合、それらのパーティクルはステップS2においては除去されず、ウエハWの表面に残存している場合がある。これらのパーティクルは、ステップS3において酸性処理液を供給した際に、ウエハW表面がごく僅かにエッチングされることによって、ウエハW表面に浮かび上がり、除去されやすい状態となっている。このステップS4においては、このようなパーティクルを、アルカリ性処理液の液滴77をウエハWの表面へ噴射することによって、除去する。
このステップS4においては、ステップS2と同様に、ウエハWの表面に付着したパーティクルが、液滴の運動エネルギーにより物理的に除去される。また、一旦ウエハW表面から遊離したパーティクルは、アルカリ性処理液中のゼータ電位の斥力により再付着が防止されることとなり、効率よく除去される。
酸性処理液のエッチングのみによってこのようなパーティクルをウエハWの表面から浮かび上がらせて除去しようとすれば、ウエハW表面のエッチング量を大きくせざるを得ないが、本実施形態では酸性処理液によるエッチングと液滴の噴射による物理的作用とを組み合わせているため、ウエハW表面のエッチング量を最小限に抑えつつこのようなパーティクルを除去することができる。
ステップS5においては、二流体ノズル48をウエハWの表面から離間させて、図1に二点鎖線で示すように円筒壁部36の外方位置に退避させた後、ノズル移動機構88を駆動させて、ノズル80を、図1に実線で示す退避位置から二点鎖線で示すウエハWの上方位置へ移動させる。そして、ノズル80をウエハWの表面に対して接近させるとともに水平面内において揺動させ、回転するスピンベース10上のウエハWの表面に沿ってウエハWの中心部と周辺部との間で往復移動させながら、ノズル80から純水をウエハWの表面へ吐出して、リンス処理を行う。なお、ノズル80とは別に、純水専用の吐出ノズルを設置しておき、その吐出ノズルから純水をウエハWの表面へ吐出するようにしてもよい。
ステップS6においては、モータ26の回転数を上げることによってウエハWを高速で回転させ、ウエハWの表面に付着した水分を振り切ることにより乾燥(スピン乾燥)を行う。ウエハW表面の乾燥が完了した後、モータ26を停止させることによってウエハWの回転を停止させる。
ステップS7においては、二流体ノズル48とノズル80とをともに円筒壁部36の外方位置に退避させた状態で、ウエハWの外周端面を押圧して固定している複数個のチャックピン12を解放状態とし、図外の搬送ロボットによってウエハWをスピンベース10上から装置外へと搬出し、1枚のウエハWの洗浄処理を終了する。
以上の一連の処理において、アルカリ性処理液および酸性処理液の温度は、常温(20〜30℃)で行うことができる。室温が常温に保たれていれば、アルカリ性処理液および酸性処理液は、特に液温を調節することなく使用することができるので、ウエハWの処理を容易に行うことができる。すなわち、処理前および処理後の温度調節に要する時間や設備が不要となるため、処理時間を短縮し、コストを低減することができる。また、常温で処理を行うことにより、高温(65℃程度)で処理を行う場合と比較して、アルカリ性処理液や酸性処理液によるウエハWのエッチング量を、著しく低減することができる。
また、上述したウエハWの洗浄処理においては、アルカリ性処理液としてアンモニア水と過酸化水素水と純水との混合溶液(SC1)を使用する場合について説明したが、酸化剤として過酸化水素水の代わりにオゾン水等を添加したアルカリ性処理液を用いてもよくあるいは、界面活性剤を添加したアルカリ性処理液を用いてもよい。このように、酸化剤や界面活性剤を添加したアルカリ性処理液を使用した場合には、処理を受けるウエハWの表面を保護し、表面粗さの悪化を抑制する効果を得ることができる。また、アルカリ性処理液として希アンモニア水を単独で使用してもよい。希アンモニア水を単独で用いる場合にはウエハWの表面保護のため純水とアンモニア水(28〜30wt%、以下同じ)の体積比率を5:0.02〜0.6で行うことが望ましく、アンモニア水と過酸化水素水と純水との混合溶液を用いる場合にはアルカリ性を保つため純水、アンモニア水、過酸化水素水(30wt%、以下同じ)の体積比率を5:0.03〜1:0.03〜1で行うことが望ましい。
また、上述したウエハWの洗浄処理においては、酸性処理液としてフッ酸と塩酸と純水との混合溶液を使用する場合について説明したが、希塩酸、希フッ酸、希硫酸などを用いてもよい。希塩酸を用いる場合には塩酸(35wt%、以下同じ)と純水の体積比率を1:3〜15で行うことが望ましく、フッ酸と塩酸と純水との混合溶液を用いる場合にはフッ酸によるエッチング力を抑えるためフッ酸(50wt%、以下同じ)と希塩酸との体積比率を1:50〜500で行うことが望ましい。
また、上述したウエハWの洗浄処理においては、ステップS2とステップS3との間や、ステップS3とステップS4との間に、純水による中間のリンス処理を行ってもよい。
また、上述した洗浄処理フローにおいては、ウエハWに対して、アルカリ性処理液の液滴の噴射(ステップS2)、酸性処理液の供給(ステップS3)、アルカリ性処理液の液滴の噴射(ステップS4)を順に実行したが、除去されにくい状態のパーティクルも含めてパーティクルを効果的に除去するためには、酸性処理液によるウエハW表面の僅かなエッチングと同時またはその後に液滴の噴射を少なくとも1回以上行えばよい。一方、金属汚染物質を効果的かつ短時間に除去するためには、ウエハWに対してアルカリ性処理液を供給した後に酸性処理液を供給すればよい。このような観点から、上述した洗浄処理フローに限らず、図6(a)〜(d)に示したような種々の洗浄処理フローであっても、パーティクルと金属汚染物質とを効果的にかつ短時間で除去することができ、本発明の目的を達成することができる。なお、図6には、アルカリ性処理液の供給および酸性処理液の供給以外の工程(ウエハWの搬入および搬出、リンス処理、スピン乾燥等の工程など)を省略して示している。また、図6(a)〜(d)も勿論例示的に列挙したものであり、他にも種々の洗浄処理フローをとることができる。
図6(a)に示した洗浄処理フローは、ウエハWに対して、アルカリ性処理液の供給(ステップSA1)と酸性処理液の供給(ステップSA2)とアルカリ性処理液の供給(ステップSA3)とを順に実行し、アルカリ性処理液の供給(ステップSA1,SA3)と酸性処理液の供給(ステップSA2)とをともに液滴の噴射により行う洗浄処理フローである。この洗浄処理フローを実現するためには、アルカリ性処理液の供給機構と酸性処理液の供給機構の双方に二流体ノズルを採用した装置構成とすればよい。
図6(b)に示した洗浄処理フローは、ウエハWに対して、アルカリ性処理液の供給(ステップSB1)と酸性処理液の供給(ステップSB2)とアルカリ性処理液の供給(ステップSB3)とを順に実行し、酸性処理液の供給(ステップSB2)のみを液滴の噴射により行う洗浄処理フローである。この洗浄処理フローを実現するためには、アルカリ性処理液の供給機構に通常のノズルを採用し、酸性処理液の供給機構に二流体ノズルを採用した装置構成とすればよい。
図6(c)に示した洗浄処理フローは、ウエハWに対して、アルカリ性処理液の供給(ステップSC1)と酸性処理液の供給(ステップSC2)とを順に実行し、酸性処理液の供給(ステップSC2)のみを液滴の噴射により行う洗浄処理フローである。この洗浄処理フローを実現するためには、アルカリ性処理液の供給機構に通常のノズルを採用し、酸性処理液の供給機構に二流体ノズルを採用した装置構成とすればよい。
図6(d)に示した洗浄処理フローは、ウエハWに対して、アルカリ性処理液の供給(ステップSD1)を行った後、酸性の処理液の供給とその後のアルカリ性の処理液の供給とを繰り返し2回行い(ステップSD2〜ステップSD5)、アルカリ性処理液の供給(ステップSD1,SD3,SD5)のみを液滴の噴射により行う洗浄処理フローである。この洗浄処理フローを実現するためには、アルカリ性処理液の供給機構に二流体ノズルを採用し、酸性処理液の供給機構に通常のノズルを採用した装置構成とすればよい。また、通常のノズルを採用したアルカリ性処理液の供給機構を別途備えた装置構成とし、ステップSD1,SD3,SD5のうちの一部の工程を、通常のノズルによるアルカリ性処理液の供給とする形態であってもよい。ステップSD2〜ステップSD5の、酸性処理液の供給とその後のアルカリ性処理液の供給とは、3回以上繰り返し行ってもよい。
ただし、アルカリ性処理液の供給と酸性処理液の供給とをともに液滴の噴射により行う形態より、いずれか一方のみを液滴の噴射により行う形態の方が、処理中のウエハWの周辺雰囲気に処理液の液滴が多量に浮遊することを抑制し、その液滴が基板処理装置の各部や処理後のウエハWに付着する可能性を低減させることができる。
また、このようなアルカリ性処理液と酸性処理液とを交互に供給する工程では、最後にアルカリ性処理液の供給を行いその後にリンス処理を行う場合の方が、最後に酸性処理液の供給を行いその後にリンス処理を行う場合よりも、短い時間でリンス処理を完了することができることが知られている。
また、上述した例では、図4に示したような外部混合型の二流体ノズルを使用する場合について説明したが、図7に縦断面図を示したような内部混合型の二流体ノズルを使用してもよい。図7に示した内部混合型の二流体ノズル81は、下方に向かって細くなる貫通孔92を軸心部に有するエアー導入管90と、このエアー導入管90の外周を取り囲むように一体的に固着され、軸心部に貫通孔98を有する液体導入管部96が一体形成された円筒状の液体導入筒94と、上部が大径に形成され下部が小径の直管状に形成されて中間部がテーパ状に形成され、液体導入筒94の下部に上端部が嵌挿されて固着されるとともに、上端部にエアー導入管90の下端部が間隙を設けて挿入された液滴生成管100とから構成されている。エアー導入管90の下部は、外径が小さくなるように形成されていて、そのエアー導入管90の下部外周面と液体導入筒94の内周面との間に環状の隙間が形成されており、その隙間が液体導入管部96の貫通孔98と連通して環状通路102となっている。また、エアー導入管90の下端部外周面と液滴生成管100の上端部内周面との間に形成された隙間が、環状通路102に流路的に接続し液滴生成管100の内部に開口する環状吐出路104となっている。そして、液滴生成管100の下端が噴射口101となっている。
エアー導入管90の貫通孔92には、圧縮空気源(図示せず)に流路接続されたエアー供給用配管106が連通接続されている。エアー供給用配管106には、開閉制御弁108が介挿されている。また、液体導入筒94に一体形成された液体導入管部96の貫通孔98には、アルカリ性処理液や酸性処理液等の液体を供給するための液体供給用配管111が連通接続される。液体供給用配管111は、開閉制御弁116を介して、液体供給源(図示せず)に流路接続されている。
このような内部混合型の二流体ノズル81では、開閉制御弁116を開き(このとき開閉制御弁118は閉じられる)、液体供給源から液体供給用配管111を通って液体導入筒94の液体導入管部96へ液体を供給すると、液体は、環状通路102および環状吐出路104を通って環状吐出路104の下端開口から液滴生成管100の内部へ軸心部に向けて斜め下向きに吐出される。一方、開閉制御弁108を開き、圧縮空気源からエアー供給用配管106を通ってエアー導入管90へ圧縮空気を送給すると、圧縮空気は、エアー導入管90の下端吐出口から真っ直ぐ下向きに液滴生成管100の内部へ吐出される。そして、液滴生成管100の内部において、エッチング液に圧縮空気が衝突する。これにより、液体と圧縮空気とが混合されて液滴が生成される。液滴生成管100内で生成された液滴120は、液滴生成管100の小径に形成された直管部を通過する間に直進性が付与され、液滴生成管100下端の噴射口101から真っ直ぐ下向きに噴出し、ウエハWの表面へ噴射される。
ただし、先に説明した外部混合型の二流体ノズル48は、内部混合型の二流体ノズル81のように、不要なときにノズルの先端から液が滴下してしまうことがないという長所を有している。また、外部混合型の二流体ノズル48は、気体と液体のそれぞれの流圧が互いに抵抗とならないため、内部混合型の二流体ノズル81と比較して流圧調整が容易であるという長所も有している。
また、上述したウエハWの洗浄処理の例においては、ウエハWにダメージを与えずにパーティクルを物理的に除去するために、液滴の噴射による衝撃を利用する場合について説明したが、処理液に超音波振動を付与し、その超音波振動の衝撃を利用する形態であってもよい。図8(a)には処理液等の液体に超音波振動を付与し得る超音波ノズル69の斜視図を、図8(b)にはその超音波ノズル69の配管37aを含む縦断面図を、それぞれ示している。図8に示した超音波ノズルは、下半部の断面形状がV字形をなし下端面に吐出口69aが形設された有蓋円筒形状の吐出部69bと、吐出部69bの上壁面に形成された透孔69cの一端に固設された超音波振動子69dとを備えている。吐出部69bは、フッ素樹脂等の耐薬性を有する素材で形成されている。また、超音波振動子69dの表面には、石英もしくは高純度SiC(炭化珪素)の薄板が貼り付けられている。超音波振動子69dには、ケーブル67が電気的に接続されており、ケーブル67は、図外の高周波発信器に電気的に接続されている。超音波振動子69dからは、吐出部69bの内部に充満した液体に向けて超音波を発射することができ、吐出口69aから吐出される液体に超音波振動を付与することができる。また、吐出部69bの側壁面には、液導入口71が形設されており、その液導入口71には配管37aが連通接続されている。また、配管37aは、液体供給源(図示せず)に連通接続されている。すなわち、配管37aより超音波ノズル69の吐出部69b内へ液体を供給し、超音波振動子69dにより超音波振動を付与した液体を吐出口69aからウエハWの表面へ吐出させることができる。
図9は、上述した基板処理装置を使用してウエハWに対して洗浄処理を行ったときのSiNとPSL(パーティクル)の除去率について試験を行った結果を示したグラフである。アルカリ性処理液としてアンモニア水と過酸化水素水と純水との混合溶液(体積比率でアンモニア水:過酸化水素水:純水=1:1:100)を使用し、酸性処理液として希フッ酸と希塩酸の混合溶液(体積比率でフッ酸:塩酸:純水=1:40:200)を使用した。なお、本試験においてはウエハWの表面を疎水面として意図的にパーティクルを除去しにくい状況としている。
処理条件C1においては、アルカリ性処理液を液滴の状態でウエハWの表面へ10秒間噴射した後、酸性処理液をウエハWの表面へ10秒間供給し、その後再びアルカリ性処理液を液滴の状態でウエハWの表面へ10秒間噴射した。
処理条件C2においては、アルカリ性処理液を液滴の状態でウエハWの表面へ10秒間噴射する処理を2回繰り返して行った。
処理条件C3においては、アルカリ性処理液を液滴の状態でウエハWの表面へ10秒間噴射した後、酸性処理液をウエハWの表面へ10秒間供給した。
図9の結果によると、処理条件C2および処理条件C3と比較して、処理条件C1においては、パーティクルの除去率が良好となった。すなわち、酸性処理液による処理の後でアルカリ性処理液の液滴の噴射を行うことによって、高いパーティクルの除去率が得られることが確認された。
この発明に係る基板処理装置の構成の一例を示す平面図である。 図1中に矢印Aで示す方向から見た基板処理装置の要部を端面で示した概略構成図である。 図1中に矢印Bで示す方向から見た基板処理装置の要部を端面で示した概略構成図である。 図1に示した基板処理装置における二流体ノズルの構成の一例を示す縦断面図である。 本発明に係るウエハWの洗浄処理の一例を示したフローチャートである。 本発明に係る種々の洗浄処理フローを示した図である。 内部混合型の二流体ノズルの一例を示す縦断面図である。 超音波ノズル69の斜視図および超音波ノズル69の配管37aを含む縦断面図である。 ウエハWに対して洗浄処理を行ったときのSiNとPSL(パーティクル)の除去率について試験を行った結果を示したグラフである。
符号の説明
46 アルカリ性処理液の供給機構
48 二流体ノズル
69 超音波ノズル
78 酸性処理液の供給機構
80 ノズル
81 内部混合型の二流体ノズル
91 制御部
W ウエハ

Claims (11)

  1. 基板処理方法であって、
    基板に対してアルカリ性の処理液を供給する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、基板に対して酸性の処理液を供給する第2の工程と、
    前記第2の工程の後に、基板に対してアルカリ性の処理液を供給する第3の工程と、
    を含み、
    少なくとも前記第2の工程における処理液の供給と前記第3の工程における処理液の供給のいずれか一方は、当該処理液と気体とを混合して生成される液滴の噴射、または超音波振動を付与した当該処理液の供給であることを特徴とする基板処理方法。
  2. 請求項1に記載の基板処理方法であって、
    前記3つの工程のうち前記第1の工程および前記第3の工程におけるアルカリ性の処理液の供給のみが、当該処理液と気体とを混合して生成される液滴の噴射、または超音波振動を付与した当該処理液の供給であることを特徴とする基板処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基板処理方法であって、
    前記アルカリ性の処理液は、アンモニア水と過酸化水素水とを含む混合溶液であることを特徴とする基板処理方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の基板処理方法であって、
    前記酸性の処理液は、塩酸とフッ酸とを含む混合溶液であることを特徴とする基板処理方法。
  5. 基板処理方法であって、
    基板に対してアルカリ性の処理液を供給する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、基板に対する酸性の処理液の供給とその後のアルカリ性の処理液の供給とを繰り返し行う第2の工程と、
    を含み、
    少なくとも前記第2工程における1回の処理液の供給は、当該処理液と気体とを混合して生成される液滴の噴射、または超音波振動を付与した当該処理液の供給であることを特徴とする基板処理方法。
  6. 請求項5に記載の基板処理方法であって、
    前記アルカリ性の処理液は、アンモニア水と過酸化水素水とを含む混合溶液であることを特徴とする基板処理方法。
  7. 請求項5または請求項6に記載の基板処理方法であって、
    前記酸性の処理液は、塩酸とフッ酸とを含む混合溶液であることを特徴とする基板処理方法。
  8. 基板に対して所定の処理を行う基板処理装置であって、
    基板に対してアルカリ性の処理液を供給する第1供給手段と、
    基板に対して酸性の処理液を供給する第2供給手段と、
    前記第1供給手段によるアルカリ性の処理液の供給と、前記第2供給手段による酸性の処理液の供給と、前記第1供給手段によるアルカリ性の処理液の供給とを順に行うように、前記第1供給手段と前記第2供給手段とを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記第1供給手段と前記第2供給手段のうちの少なくとも一方は、アルカリ性の処理液の液滴を噴射する二流体ノズル、または超音波振動を付与したアルカリ性の処理液を供給する超音波ノズルを備えることを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項8に記載の基板処理装置であって、
    前記第1供給手段と前記第2供給手段のうち前記第1供給手段のみが、アルカリ性の処理液の液滴を噴射する二流体ノズル、または超音波振動を付与したアルカリ性の処理液を供給する超音波ノズルを備えることを特徴とする基板処理装置。
  10. 請求項8または請求項9に記載の基板処理装置であって、
    前記アルカリ性の処理液は、アンモニア水と過酸化水素水とを含む混合溶液であることを特徴とする基板処理装置。
  11. 請求項8から請求項10までのいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記酸性の処理液は、塩酸とフッ酸とを含む混合溶液であることを特徴とする基板処理装置。
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