JP2005064122A - 有機半導体形成用インク、有機半導体パターン形成方法、電子素子および電子素子アレイ - Google Patents

有機半導体形成用インク、有機半導体パターン形成方法、電子素子および電子素子アレイ Download PDF

Info

Publication number
JP2005064122A
JP2005064122A JP2003290257A JP2003290257A JP2005064122A JP 2005064122 A JP2005064122 A JP 2005064122A JP 2003290257 A JP2003290257 A JP 2003290257A JP 2003290257 A JP2003290257 A JP 2003290257A JP 2005064122 A JP2005064122 A JP 2005064122A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic semiconductor
liquid
substrate
forming
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003290257A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4698133B2 (ja
Inventor
Hidenori Tomono
英紀 友野
Takanori Tano
隆徳 田野
Hitoshi Kondo
均 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2003290257A priority Critical patent/JP4698133B2/ja
Publication of JP2005064122A publication Critical patent/JP2005064122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4698133B2 publication Critical patent/JP4698133B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 基板に対する付着性、成膜後の表面性、安定性、および、取り扱い性を向上させる。
【解決手段】 有機半導体材料とこの有機半導体材料を溶解する溶媒とを含む第一の液体2と、第一の液体2が分散されてこの第一の液体2を溶解しない第二の液体3と、を具備する有機半導体形成用インク1とすることで、有機半導体形成用インク1全体としての物性を、第二の液体3の物性によって調整することができるので、第二の液体3の物性を調整することで、基板に対する付着性、成膜後の表面性、安定性、および、取り扱い性を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機半導体形成用インク、有機半導体パターン形成方法、電子素子および電子素子アレイに関する。
有機材料を使ったデバイスは、無機材料のデバイスと比較して、成膜など製造工程が簡単であるという特徴を有している。また、材料自体に可撓性があるためにフレキシブル基板への作製が容易であるという特徴を有している。
このため、有機材料を使ったデバイスは、絶縁膜、誘電体膜、導電膜、半導体素子、発光素子、および、それらを用いたフレキシブルで軽量な表示装置など、さまざま応用展開が期待されている。有機材料を使ったデバイスについては、現在、各種の研究開発が進められている。
例えば、光や熱などの物理的外部刺激によりキャリア移動度が変化する材料を用いた電界効果型トランジスタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
有機トランジスタアレイを作製する場合、隣同士となる半導体層を電気的に互いに分離しておかないと、トランジスタ動作時に隣のトランジスタから発生するリーク電流によって、隣同士となる半導体層が相互に干渉を受けてしまう。このような場合には、有機トランジスタアレイを正確に制御することができない。
なお、有機材料を使ったデバイスに関しては、材料や構成の研究開発が進む一方で、有機材料に適した加工方法は未だ確立されていないのが現状である。このため、有機材料のパターニング技術の早急な研究開発が望まれている。
ところで、無機材料の分野では、パターニング方法として、フォトリソグラフィが広く用いられている。フォトリソグラフィでは、一般的に、以下に説明するような工程によってパターニングが行われる。
まず、パターニングしたい材料(以下、単に、材料Aとよぶ)を基板全面に形成する。この材料Aの上にフォトレジストをコーティングし、乾燥させた後、フォトマスクを用いて形成したいパターンを露光する。このレジストを現像し、リンスすることでレジストパターンを形成する。その後、材料Aを溶解する性質を有するエッチング剤を用いて材料Aをエッチングする。そして、エッチング後、レジストを除去する。これによって、材料Aを所望のパターンにパターニングすることができる。
しかしながら、有機材料のパターニングについては、無機材料のパターニング方法をそのまま使うことは以下の理由から難しいとされている。
1点目として、有機材料は、無機材料に比べて物理的、化学的にダメージを受けやすいという性質を有している。このため、有機材料は、エッチングやエッチング後のレジスト除去時にダメージを受けやすい。このために、有機材料のパターニングにおいては、材料の劣化を抑えることが困難となっている。
また、2点目として、無機材料のパターニングに使われるレジスト剤は有機系材料である。このため、パターニングしたい有機材料によっては、レジスト剤を塗布することによって、レジスト剤に含まれる溶媒によってダメージを受けるおそれがある。
近年では、有機エレクトロルミネッセンス(EL)材料のパターニング方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法を用いた有機EL材料のパターニングについて、図9を参照して説明する。
まず、透明基板100に対して、駆動回路を含む微細構造物101を埋め込み、保護薄膜102を形成する。その後、透明基板100上に親液性の透明電極103を形成する(図9(a)参照)。次いで、図9(b)に示すように、透明基板100の表面全体をシリコン酸化膜などの親液性の材料からなる絶縁膜で覆った後、それをパターニングすることにより、透明電極103が形成されていない領域、すなわち保護薄膜102が露出している領域を絶縁膜104で覆う。これを、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリエトキシシランとともに密閉容器に入れて96時間室温で放置することで、透明基板100の表面全体を撥液性の膜105を形成する。次に、透明基板100の表面に、マスクを介して紫外線を選択的に照射することで、図9(c)に示すように、撥液性膜105のうち、画素形成領域106の部分の撥液性膜105を分解除去する。次いで、インクジェット方式によって正孔注入材料107を画素形成領域106に塗布し、乾燥させることで、図9(d)に示すように、正孔注入層108を形成する。同様にして、有機EL層109を形成して、発光層(正孔注入層108+有機EL層109)を形成する(図9(e)参照)。最後に、図9(f)に示すように、陰極層110を形成することで有機EL素子111を作製する。
特開平7−86600号公報 特開2002−15866公報
しかしながら、特許文献2に記載された技術では、ダメージを与えることなく有機材料をパターニングすることが可能となるが、撥液性膜の形成に長時間かかり、実用的ではない。
また、特許文献2に記載された技術では、パターニング時に含フッ素有機膜を分解して除去しているが、含フッ素有機膜は分解によって有害な分解ガスを発生するので、安全性、環境の面で好ましくない。
本発明の目的は、基板に対する付着性、成膜後の表面性、安定性、および、取り扱い性を向上させることである。
請求項1記載の発明の有機半導体形成用インクは、有機半導体材料とこの有機半導体材料を溶解する溶媒とを含む第一の液体と、前記第一の液体が分散されてこの第一の液体を溶解しない第二の液体と、を具備する。
したがって、有機半導体形成用インク全体としての物性を、第二の液体の物性によって調整することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の有機半導体形成用インクにおいて、前記第二の液体は、室温での蒸気圧が前記第一の液体の室温での蒸気圧よりも低い。
したがって、第一の液体における溶媒の室温での蒸発を低減することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の有機半導体形成用インクにおいて、前記第二の液体は、前記第一の液体の表面張力よりも高い表面張力を有する。
したがって、第一の液体における溶媒の表面張力が低い場合にも、基板に対する濡れ性を適正に維持することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の有機半導体形成用インクにおいて、前記第二の液体は、水であることを特徴とする。
したがって、第一の液体における溶媒の種類に拘わらず、安全かつ安価で扱い易い有機半導体形成用インクを提供することができる。
請求項5記載の発明の有機半導体パターン形成方法は、請求項1、2、3または4記載のインクを用いて基板の表面に所定パターンの有機半導体材料層を形成する工程を具備する。
したがって、基板上に、特性の安定した有機半導体材料層を形成することができる。
請求項6記載の発明の有機半導体パターン形成方法は、請求項1、2、3または4記載のインクを所定のパターンに応じて噴射することにより基板の表面に有機半導体層を形成する工程を具備する。
したがって、基板上に、特性の安定した有機半導体材料層を形成することができる。
請求項7記載の発明の有機半導体パターン形成方法は、所定のパターンに応じた細孔が設けられた印刷版を通して請求項1、2、3または4記載のインクを付与することにより基板の表面に有機半導体材料層を形成する工程を具備する。
したがって、基板上に、特性の安定した有機半導体材料層を形成することができる。
請求項8記載の発明の有機半導体パターン形成方法は、所定のパターンが形成された印刷版を介して請求項1、2、3または4記載のインクを転写することにより基板の表面に有機半導体層を形成する工程を具備する。
したがって、基板上に、特性の安定した有機半導体材料層を形成することができる。
請求項9記載の発明の有機半導体パターン形成方法は、印刷版の表面に請求項1、2、3または4記載のインクを所定パターンで設ける工程と、前記印刷版の表面を基板に接触させることで前記転写部材表面のインクを前記基板に転写する工程と、を具備する。
ここで、印刷版は、弾性を有する材料によって形成することが好ましい。
したがって、基板の表面性に左右されることなく、特性の安定した有機半導体材料層を基板上に形成することができる。
請求項10記載の発明は、請求項8または9記載の有機半導体パターン形成方法において、前記印刷版は、液体または固体に接触した状態で加熱されることにより後退接触角が低下し、気体に接触したで加熱されることにより後退接触角が上昇する性質を有する材料を含む層を表面に有する。
したがって、単一の印刷版であっても複数種類のパターンを形成することができる。
請求項11記載の発明の有機半導体パターン形成方法は、基板表面に撥液性材料による撥液性パターンを形成する工程と、請求項1、2、3または4記載のインクを前記撥液性パターンが形成された基板表面へ付与することで撥液性材料のない部分に有機半導体層を形成する工程と、を具備する。
したがって、基板上に、特性の安定した有機半導体材料層を形成することができる。
請求項12記載の発明の電子素子は、基板と、請求項1、2、3または4記載のインクを用いて前記基板の表面に所定パターンで形成された有機半導体材料層と、を具備する。
したがって、特性の安定した電子素子を得ることができる。
請求項13記載の発明の電子素子アレイは、請求項12記載の電子素子がアレイ状に配列された。
したがって、特性の安定した電子素子アレイを得ることができる。
請求項14記載の発明の表示装置は、請求項13記載の電子素子アレイを具備する。
したがって、請求項13記載の発明の作用を奏する表示装置を得ることができる。
請求項1記載の発明の有機半導体形成用インクによれば、有機半導体形成用インク全体としての物性を、第二の液体の物性によって調整することができるので、第二の液体の物性を調整することで、基板に対する付着性、成膜後の表面性、安定性、および、取り扱い性を向上させることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の有機半導体形成用インクにおいて、第一の液体における溶媒の室温での蒸発を低減することができるので、安定性を向上させることができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の有機半導体形成用インクにおいて、第一の液体における溶媒の表面張力が低い場合にも、基板に対する濡れ性を適正に維持することができるので、パターニング不良の発生を防止することができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の有機半導体形成用インクにおいて、第一の液体における溶媒の種類に拘わらず、安全かつ安価で扱い易い有機半導体形成用インクを提供することができる。
請求項5記載の発明の有機半導体パターン形成方法によれば、基板上に、特性の安定した有機半導体材料層を形成することができる。
請求項6記載の発明の有機半導体パターン形成方法によれば、基板上に、特性の安定した有機半導体材料層を形成することができる。
請求項7記載の発明の有機半導体パターン形成方法によれば、基板上に、特性の安定した有機半導体材料層を形成することができる。
請求項8記載の発明の有機半導体パターン形成方法によれば、基板上に、特性の安定した有機半導体材料層を形成することができる。
請求項9記載の発明の有機半導体パターン形成方法によれば、基板の表面性に左右されることなく、特性の安定した有機半導体材料層を基板上に形成することができる。
請求項10記載の発明の有機半導体パターン形成方法によれば、請求項8または9記載の有機半導体パターン形成方法において、単一の印刷版であっても複数種類のパターンを形成することができる。
請求項11記載の発明の有機半導体パターン形成方法によれば、基板上に、特性の安定した有機半導体材料層を形成することができる。
請求項12記載の発明の電子素子によれば、特性の安定した電子素子を得ることができる。
請求項13記載の発明の電子素子アレイによれば、特性の安定した電子素子アレイを得ることができる。
請求項14記載の発明の表示装置によれば、請求項13記載の発明の効果を奏する表示装置を得ることができる。
本発明を実施するための最良の一形態について図1ないし図4を参照して説明する。本実施の形態のインクは、有機EL等の電子素子の製造に際して用いることができる。公知の技術であるため有機ELに関しては説明を省略するが、このような電子素子には、基板と、この基板の表面に設けられた有機半導体層とを有しているものがある。電子素子の製造に際して、基板表面に有機半導体材料を塗布して有機半導体材料を成膜する場合、有機半導体材料を有機溶媒に溶解した状態で塗布することが一般的である。
図1は、本発明の有機半導体形成用インクを模式的に示す説明図である。有機半導体形成用インク1は、有機半導体材料を溶解した第一の液体2を、第一の液体2を溶解しない第二の液体3に分散することによって構成されている。
第一の液体2においては、有機半導体材料を溶解するという機能を重視して溶媒を選定することが好ましい。
ここで、有機半導体材料の種類によっては、この有機半導体材料が溶けやすい溶媒と、溶けにくい溶媒とがある。例えば、公知のポリ3ヘキシルチオフェンを有機半導体材料として用いる場合には、溶媒としてキシレンやクロロホルムなどを用いる。これにより、有機半導体材料を溶媒中に溶解した第一の液体2を得ることができる。
図1から判るように、第一の液体2は、第二の液体3に包まれている。このため、有機半導体形成用インク1全体としての性質は、第二の液体3の特性が強く現れる。このため、本実施の形態においては、第二の液体3の特性を把握することで、有機半導体形成用インク1の特性を容易に制御することができる。言い換えるならば、第二の液体3の特性を選定することで、有機半導体形成用インク1として必要な特性を得ることができる。
例えば、室温中における第二の液体3の蒸気圧を、第一の液体2の室温での蒸気圧よりも低くする。これにより、第一の液体2の蒸気圧が高い場合にも、有機半導体形成用インク1全体では、蒸気圧の高い第一の液体2を蒸気圧の低い第二の液体3で包むこととなるので、蒸気圧の高い第一の液体2の蒸発を防止し、有機半導体形成用インク1の特性を安定させることが可能となる。
また、例えば、第二の液体3の表面張力を、第一の液体1の表面張力よりも高くするようにしてもよい。これによって、有機半導体を溶解する第一の液体2の表面張力に関わらず有機半導体形成用インク1全体での表面張力を高くすることが可能となる。
さらに、第二の液体3は、水であることが好ましい。これにより第一の液体2の種類に関わらず、安全で扱いやすい有機半導体形成用インク1を提供することが可能となる。また、安価な有機半導体形成用インク1を提供することができる。
第二の液体3としては、有機半導体形成用インク1の付着対象となる基板(図2参照)に対する有機半導体形成用インク1の付着性や保存性や、成膜後の有機半導体層の表面性等を考慮して適宜設定することが好ましい。
なお、有機半導体形成用インク1の製造において、第一の液体2を第二の液体3に分散させる際には、界面活性剤(図示せず)を添加しても良い。界面活性剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤および両性界面活性剤等が挙げられる。
なお、添加する界面活性剤は、第一の液体2と第二の液体3との組み合わせによって最適となる界面活性剤の種類が異なる。
例えば、アニオン界面活性剤としては、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、スルホコハク酸エステル塩などが挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、高級アミンハロゲン酸塩、ハロゲン化アルキルピリジニウム、第四アンモニウム塩などが挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリドが挙げられる。
両性界面活性剤としては、各種アミノ酸が挙げられる。
従来では、本実施の形態において第一の液体2となる溶液と同様の溶液をそのまま基板などに塗布した後、この溶液に含まれる溶媒を乾燥させることで有機半導体層を形成している。
これに対し、本実施の形態では、以下に示すようにして基板の表面に有機半導体材料層を形成する。ここで、図2は、基板の表面への有機半導体材料層の形成について示す説明図である。
まず、図2(a)に示すように、上述した有機半導体形成用インク1を用いて、基板4の表面に有機半導体形成用インク1の層5を形成する(基板の表面に有機半導体材料層を形成する工程)。
ここで、基板4の表面に有機半導体形成用インク1の層5を形成する方法としては、例えば、ノズルからインクを噴射させることが可能な装置(図示せず)を用いて、このノズルから所定のパターンに応じてインクを噴射することで、所定パターンの有機半導体形成用インク1の層5を基板4上に形成することが可能である。なお、有機半導体形成用インク1をノズルから噴射する技術としては、圧電素子を使って有機半導体形成用インク1に圧力を与えて噴射させる技術や、ヒーターによって有機半導体形成用インク1中に膜沸騰を発生させて有機半導体形成用インク1を噴射させる技術など各種技術があるが、いずれも公知の技術であるため説明を省略する。いずれの場合にも、有機半導体形成用インク1を良好に噴射させるためには、粘性や表面張力などの有機半導体形成用インク1の物性を定める各種の値を適正な値に制御することが必須である。
また、基板4の表面に有機半導体形成用インク1の層5を形成する方法としては、例えば、所定のパターンに応じた細孔が設けられた印刷版(図示せず)を通して、上述した有機半導体形成用インク1を付与することによって、基板4の表面に有機半導体形成用インク1の層5を形成するようにしてもよい。この方法は、いわゆる孔版印刷と同様であり、公知の技術であるため説明を省略する。
また、所定のパターンが形成された印刷版(図示せず)を介して、上述した有機半導体形成用インク1を転写することにより、基板4の表面に有機半導体形成用インク1の層5を形成するようにしてもよい。
ここで、所定のパターンが形成された印刷版としては、例えば、平版、凸版、凹版など種々のタイプのものを挙げることができる。このような方法によって有機半導体形成用インク1の層5を形成する場合、有機半導体形成用インク1全体として要求される特性(粘度、表面張力など)は印刷版によって異なるが、本実施の形態の有機半導体形成用インク1によれば、第二の液体3の選定によって有機半導体形成用インク1全体として要求される必要特性を実現することができる。なお、平版、凸版、凹版を印刷版として用いて基板上に所定のパターンを形成する方法は、いわゆる平版印刷、凸版印刷、凹版印刷として公知の技術であるため説明を省略する。
ところで、印刷版としては、加熱状態においては液体または固体と接触させたときの後退接触角が低下し、空気中で加熱するとこの後退接触角が上昇する性質を有する材料を含む層(以下、濡れ性可逆層と記す)を表面に有する基体を印刷版としてもよい。
ここで、後退接触角とは、図3に示すように、基体6の表面に積層した表面層7上に乗せた液体を乗せ、この液体の液滴8を移動させたときに、この液滴8の後端が表面層7に対してなす角(図3中αで示す)のことをいう。
本実施の形態の濡れ性可逆層の特性を図4を参照して模式的に示す。図4は、表面に濡れ性可逆層9が設けられた印刷版10の一部を示している。表面(濡れ性可逆層9上)に液体の液滴8をのせた場合に、その後退接触角αが大きい状態を図4(a)とすると、図4(a)に示す状態の濡れ性可逆層9は、液体をはじきやすい状態にある。
濡れ性可逆層9は、図4(a)に示す状態から図4(b)に示すようにこの濡れ性可逆層9に液体または固体(符号11で示す)を接触させた状態で加熱すると、図4(c)に示すように、液体(液体の液滴8)に対して濡れやすい表面状態に変化する。図4(c)に示す状態では、後退接触角αも低下している。
濡れ性可逆層9は、図4(d)に示すように、図4(c)に示す状態からこの濡れ性可逆層9に気体を接触させた状態で加熱すると、再び、図4(a)に示すような液体をはじく状態に戻る。
このような濡れ性可逆層9を用いることで、単一の印刷版であっても、後退接触角αの低下したパターン、すなわち、濡れやすいパターンを可逆的に形成することが可能となる。これによって、一つの印刷版10を使って様々なパターンを形成することができる。
なお、このような印刷版10に対するパターンの形成方法としては、例えば、最初は濡れ性可逆層9全面を気体中で加熱して後退接触角が大きい状態にしておく。そして、パターンを形成したい部分に液体/固体11を接触させて加熱することで、後退接触角αが小さいパターンを形成してもよい。
また、印刷版10に対するパターンの形成方法としては、例えば、最初は濡れ性可逆層9の全面に液体/固体11を接触させて加熱することで、濡れ性可逆層9の全面を後退接触角αが小さい状態にし、有機半導体形成用インク1を付着させたくない部分を気体中で加熱することによってパターン形成をするようにしてもよい。
そして、パターンが形成された後の印刷版10の表面に上述した有機半導体形成用インク1を付与することで、形成したパターンに応じた有機半導体形成用インク層(図示せず)を形成することができる。印刷版10に形成した有機半導体形成用インク層は、基板4などに転写して有機半導体インク1の層5のパターニングを行う。
なお、液体または固体と接触させた状態で加熱したときに後退接触角が低下し、空気中で加熱することにより後退接触角が上昇する性質を有する材料としては、例えば、パーフルオロアルキル基を側鎖に持つポリマーが好適に用いられる(例えば、特開平3−178478号公報、特開平3−246133号公報等参照)。
また、電子素子(図2(b)参照)等に用いられるパターン形成方法として、基板4の表面に撥液性材料による撥液性パターンを形成する工程と、有機半導体材料を含有した有機半導体形成用インク1を撥液性パターンが形成された基板4の表面へ付与することで撥液性材料のない部分(非撥液部)に有機半導体インク1の層5を形成する工程とからなる有機半導体のパターン形成方法において、上述した有機半導体形成用インク1を用いるようにしてもよい。
このとき、本実施の形態の有機半導体形成用インク1は、第一の液体2の物性と第二の液体3の物性とをそれぞれ設定することができるので、第一の液体2における溶媒と、第二の液体3との物性の調整を容易に行なうことができる。
ここで、有機半導体形成用インク1の特性が、撥液性材料のある部分(撥液部)と非撥液部とのインクの付着性に差が出るように、第二の液体3の物性を調整することで、有機半導体材料の溶解と、有機半導体材料層形成に際してのプロセスに必要な特性とを容易に両立することが可能となる。これによって、特性の安定した有機半導体形成用インク1、すなわち、有機半導体材料のパターニングができる。
また、特に図示しないが、転写部材表面に上述した有機半導体インク1を所定パターンで設け(インクを所定パターンで設ける工程)、この転写部材の表面を基板4に接触させることで転写部材表面の有機半導体形成用インク1を基板4に転写する(インクを基板に転写する工程)ようにしてもよい。
ここで、転写部材としては、弾性を有する材料を用いることが好ましい。弾性を有する材料によって転写部材を形成することにより、所定パターンの有機半導体層を基板4の表面に形成する際に、基板4の表面の凹凸などの影響を受けにくくすることができる。弾性を有する材料としては、適度な弾性、インクが付着しやすい性質、さらには、付着したインクが凝集したり広がったりして付着させたパターンが変形することのないような特性が必要となる。インクの特性によって最適な転写体材料は変わるが、このような機能を実現する材料としては、具体的に、天然ゴム、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリルゴムなど各種ゴム類を一例として挙げることができる。
ここで、従来のインクでは、有機半導体インク1の層5を形成するためには、有機半導体材料を溶解する性能を有することが前提であり、安定性や取り扱い性等の機能をさらに付加するためには、有機半導体材料を溶解する性能に加えて安定性や取り扱い性等の機能をさらに有する単一の溶媒を用いなくてはならない。
これに対し、本実施の形態の有機半導体形成用インク1では、有機半導体材料を溶解する機能を有する溶媒を第一の液体2における溶媒とし、有機半導体形成用インク1として要求する物性を有する溶液を第二の液体3に用いることで、目的とする機能を第一および第二の溶液2,3にそれぞれ分けることができる。
このため、有機半導体材料を溶解するという特性と、有機半導体材料を基板4上に塗布するというプロセスに必要な特性との両立を容易に実現することができる。
これによって、有機半導体形成用インク1の性能を安定させ、有機半導体形成用インク1の層5のパターニング特性を安定化することができる。
有機半導体形成用インク1を基板4の表面に付着させた後、この有機半導体形成用インク1中に含まれる第一の液体2における溶媒および第二の液体3を除去する。これによって、図2(b)に示すように、基板4の表面に有機半導体層12を有する電子素子13が形成される。なお、図2(b)では、電子素子13としたが、これに限るものではなく、この電子素子13が複数個アレイ状に設けられた電子素子アレイ(図示せず)としてもよい。
ここで、第一の液体2における溶媒および第二の液体3を除去する方法としては、一般的な方法として、例えば、基板4を加熱したり基板4の周囲を減圧したりして液体状成分を蒸発させることによって除去する方法を用いることができる。
なお、第一の液体2における溶媒および第二の液体3を除去する方法としては、これに限るものではなく、第一の液体2中に含まれる有機半導体材料を基板4上に残留させ、かつ、第一の液体2における溶媒および第二の液体3を除去することが可能な方法であれば、蒸発に限定するものではない。
このように、本実施の形態の有機半導体形成用インク1によれば、第二の液体3の特性によって有機半導体形成用インク1としての機能を選択することができるため、有機半導体形成用インク1の付着性や保存性、成膜後の有機半導体層の表面性などを最適に調整することが可能となる。そのため、特性の安定した有機半導体層を得ることができる。
上述したように、基板4と、この基板4上に設けられて本実施の形態の有機半導体形成用インク1および製造方法を用いて形成した有機半導体層12とを有する電子素子13によれは、特性を安定化することができる。
また、このような電子素子13が複数個アレイ状に配列された電子素子アレイによっても、特性を安定化することができる。
また、このような電子素子13あるいは電子素子アレイを用いることで、特性の安定した表示装置を提供することができる。
ここで、図5は、表示装置および電子機器として、本実施の形態の電子素子13が複数個アレイ状に配列された電子素子アレイを用いた画像表示装置を示す縦断面図である。図4に示すように、画像表示装置14は、上述した有機半導体形成用インク1および製造方法によって形成された有機半導体材料層12を有する電子素子アレイ基板15と、透明導電膜16を有する基板17とを備えている。電子素子アレイ基板15と基板17との間には、表示素子18が設けられている。画像表示装置14においては、画素電極を兼ねるドレイン電極19上の表示素子18がスイッチングされる。
基板17としては、ガラスやポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等のプラスチックなどを用いることができる。
表示素子18としては、液晶、電気泳動、有機EL等の方式を用いることができる。
液晶表示素子は、電界駆動であることから消費電力が小さく、また、駆動電圧が低いこと。このため、表示素子18として、例えば、液晶を用いた場合、TFTの駆動周波数を高くすることができ、大容量表示に適している。液晶表示素子の表示方式として、TN、STN、ゲスト・ホスト型、高分子分散液晶(Polymer-dispersed Liquid Crystal=PDLC)が好ましい。
電気泳動表示素子は、第一の色(例えば白色)を呈する粒子を、第一の色とは異なる第二の色を呈する着色分散媒中に分散させた分散液からなる。公知の技術であるため説明を省略するが、第一の色を呈する粒子は、着色分散媒中で帯電することにより、電界の作用によって分散媒中における存在位置を変えることができるので、電気泳動表示素子では、それによって呈する色を変化させる。この表示方式によれば、明るく、視野角の広い表示を行うことができる。また、この表示方式によれば、表示メモリ性があるため、特に、消費電力を低減することができ、好ましい。
また、上述した分散液を高分子膜で包んだマイクロカプセルとすることで、表示動作の安定化を図ることができる。さらに、上述した分散液を高分子膜で包んだマイクロカプセルとすることで、画像表示装置14を容易に製造することができる。
マイクロカプセルは、コアセルベーション法、In−Situ重合法、界面重合法等、公知の各種方法を用いて作製することができる。なお、コアセルベーション法、In−Situ重合法、界面重合法については公知の技術であるため説明を省略する。
上述した分散液において、白色を呈する粒子としては、酸化チタンが特に好適に用いられる。酸化チタンは、必要に応じて表面処理あるいは他の材料との複合化等が施される。
また、上述した分散液における分散媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフテン系炭化水素等の芳香族炭化水素類や、ヘキサン、シクロヘキサン、ケロシン、パラフィン系炭化水素等の脂肪族炭化水素類や、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、トリクロロフルオロエチレン、臭化エチル等のハロゲン化炭素類(炭化水素類)や、含フッ素エーテル化合物、含フッ素エステル化合物、シリコーンオイル等の抵抗率の高い有機溶媒を使用することが好ましい。分散媒を着色するためには、所望の吸収特性を有するアントラキノン類やアゾ化合物類等の油溶性染料が用いられる。
なお、分散媒中には、分散安定化のために、界面活性剤等を添加してもよい。
有機EL素子は、自発光型である。このため、表示素子18として、例えば、有機ELを用いた場合には、鮮やかなフルカラー表示を行うことができる。また、EL層は、非常に薄い有機薄膜である。このため、柔軟性に富み、特に、フレキシブルな基板17上に表示素子18を形成する場合に適している。
このように、本実施の形態の電子素子アレイ基板15を用いることで、画像表示装置14における特性の安定化を図ることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
有機半導体材料としてポリ3ヘキシルチオフェンを用い、このポリ3ヘキシルチオフェンをクロロホルムに溶解することで第一の液体2を作製した。すなわち、実施例1では、クロロホルムが第一の液体における溶媒となる。この第一の液体2を、第二の液体3としての水に混合した後、高速攪拌して分散させることで有機半導体形成用インク1を作製した。なお、実施例1では、第二の液体3としての水に、ノニオン界面活性剤が添加されている。
実施例1では、有機半導体形成用インク1からのクロロホルムの蒸発はほとんどなく、安定した組成の有機半導体形成用インク1を得ることができた。
<比較例1>
有機半導体材料としてポリ3ヘキシルチオフェンを用い、このポリ3ヘキシルチオフェンをクロロホルムに溶解しただけのインクを作製した。
比較例1のインクでは、時間の経過とともにクロロホルムが蒸発し、組成の変化が大きかった。
<実施例2>
図6は、実施例2の有機トランジスタアレイを示す説明図である。図6(a)に示すように、絶縁性基板20の上に、通常のフォトリソグラフィ工程によって、ゲート電極21、ゲート絶縁膜22、ソース電極23およびドレイン電極24を順次形成することで、有機トランジスタアレイの基板25を形成した。
次に、ガラス基板(図示せず)にフッ素系コーティング剤オプツールDSX(製品名、ダイキン工業)をマスク蒸着して版とした。
また、ポリ3ヘキシルチオフェンをクロロホルムに溶解し、これを水に混合した後高速攪拌して分散させて、有機半導体形成用インク1を作製した。
この有機半導体形成用インク1を攪拌した直後に上述の版上に塗布し、この版を上述した基板25に接触させて、版上の有機半導体形成用インク1を基板25に転写した。
なお、本実施例における有機半導体形成用インク1には界面活性剤が入っていない。
本実施例における有機半導体形成用インク1には界面活性剤が入っていないため、この有機半導体形成用インク1の分散安定性は悪く時間が経過すると分散したクロロホルム液滴の凝集が起こる。しかしながら、攪拌直後に塗布した後の、転写工程中(数秒)においては、凝集はほとんど起こらなかった。また、版の濡れ性の違いに応じて有機半導体形成用インク1が付着し、版上の有機半導体形成用インク1が基板25に良好に転写された。
その後、100℃で20分乾燥することで有機半導体層12を形成することで(図6(b))、複数のトランジスタ26を有する有機トランジスタアレイ27を製作した。
実施例2によれば、隣のトランジスタ26からのリークのない特性の安定した有機トランジスタアレイ27を得ることができた。
<比較例2>
比較例2として、上述の比較例1の有機半導体形成用インク1を用い、実施例2と同様にして基板25上に有機半導体層12を形成して有機トランジスタアレイ27を製作した。
比較例1によれば、版の濡れ性の悪い部分(撥液性部分)にも多少の有機半導体形成用インク1が付着していることが認められた。また、場所によっては、隣どうしのトランジスタ26の半導体層が電気的に接続されている部分があった。このような部分では、隣のトランジスタ26からのリーク電流による相互干渉が大きかった。
<実施例3>
実施例2と同様にしてトランジスタアレイ基板25を製作した(図6(a)参照)。
次に、カーボン入りポリイミドフィルムに含フッ素アクリレート系材料LS317(製品名、旭硝子)を塗布して濡れ性可逆層9を形成し、全面に水を接触させて加熱することで、濡れ性可逆層9の全面を後退接触角αが低い状態にした。
空気中で半導体レーザを照射して加熱することによって、濡れ性の違うパターンを形成した。
次いで、実施例2に示した有機半導体形成用インク1を濡れ性可逆層9の表面に付与して有機半導体形成用インク1のパターンを形成し、これをトランジスタアレイ基板25に接触させて有機半導体形成用インク1をトランジスタアレイ基板25に転写した。
その後、このトランジスタアレイ基板25を100℃20分加熱して有機半導体層12を形成することで(図6(b)参照)、有機トランジスタアレイ27を作製した。
実施例3によれば、隣のトランジスタ26からのリークのない特性の安定した有機トランジスタアレイ27を得ることができた。
また、トランジスタアレイ27の製作終了後、濡れ性可逆層9全面を水に接触させて加熱することで、再び、濡れ性可逆層9全面を後退接触角が低い状態にした。
次に、上記と同じ手順で別のパターンを形成し、有機半導体形成用インク1付与、別のトランジスタアレイ基板25への転写、加熱処理を施して別のトランジスタアレイ27を製作することができた。これにより、単一の版で複数のパターンの有機半導体層12の形成が可能であることが判る。
<実施例4>
実施例2と同様の版に有機半導体を含有する有機半導体形成用インク1を付着させ、そのパターンを転写体であるスチレン・ブタジエン共重合体ゴムに転写し、その後、実施例2と同様のトランジスタアレイ基板25に転写した。
実施例4によれば、隣のトランジスタから26のリークのない特性の安定した有機トランジスタアレイ27を得ることができた。
<実施例5>
図7は、実施例5の有機トランジスタアレイを示す説明図である。絶縁性基板20の上に通常のフォトリソグラフィ工程によってゲート電極21、ゲート絶縁膜22、ソース電極23およびドレイン電極24をこの順番で順次形成した。次に基板25表面にメタルマスクをのせて、フッ素系コーティング剤オプツールDSX(製品名、ダイキン工業製)を蒸着することで、図7(a)に示すようなパターンの撥液性材料層28を形成した。
その後、実施の形態2と同じ有機半導体形成用インク1を塗布、乾燥することで図7(b)に示すように有機半導体層12を形成して、トランジスタ26が複数個配列された有機トランジスタアレイ29を製作した。
実施例5によれば、隣のトランジスタ26からのリークのない特性の安定した有機トランジスタアレイ29を得ることができた。
<比較例3>
比較のために、インクとしてポリ3ヘキシルチオフェンをクロロホルムに溶解したものを用いたところ、撥液性材料層にも多少のインクが付着し、場所によっては隣どうしのトランジスタの半導体層が電気的に接続されている部分があった。このような部分では、隣のトランジスタからのリーク電流による相互干渉が大きかった。
<実施例6>
図8は、実施例6の画像表示装置を示す縦断面図である。図8に示すように、表示装置としての画像表示装置30は、ポリカーボネート基板31と、このポリカーボネート基板31上に形成されたマイクロカプセル層32とを備えている。ポリカーボネート基板31は、ITOからなる透明電極33が形成されている。マイクロカプセル層32は、酸化チタン粒子34とオイルブルーで着色したアイソパー35とを内包するマイクロカプセル36をPVA水溶液に混合した溶液を、ポリカーボネート基板31に塗布することによって形成されている。画像表示装置30は、このマイクロカプセル層32が設けられたポリカーボネート基板31と、実施例3のトランジスタアレイ基板25とを接着することにより構成されている。
画像表示装置30において、ゲート電極に繋がるバスラインには走査信号用のドライバICが接続され、ソース電極に繋がるバスラインにはデータ信号用のドライバICがそれぞれ接続されている。
このような画像表示装置30で、0.5秒毎に画面の切り替えを行ったところ、良好な静止画像表示を行うことができた。
本発明のインクを模式的に示す説明図である。 基板の表面への有機半導体材料層の形成について示す説明図である。 後退接触角について示す説明図である。 表面に濡れ性可逆層が設けられた印刷版の一部を示している。 画像表示装置を示す縦断面図である。 実施例2の有機トランジスタアレイを示す説明図である。 実施例5の有機トランジスタアレイを示す説明図である。 実施例6の画像表示装置を示す縦断面図である。 従来の有機エレクトロルミネッセンス(EL)材料のパターニング方法を示す説明図である。
符号の説明
2 第一の液体
3 第二の液体
1 有機半導体形成用インク
4 基板
12 有機半導体材料層
13 電子素子
14 表示装置
15 電子素子アレイ
30 表示装置

Claims (14)

  1. 有機半導体材料とこの有機半導体材料を溶解する溶媒とを含む第一の液体と、
    前記第一の液体が分散されてこの第一の液体を溶解しない第二の液体と、
    を具備する有機半導体形成用インク。
  2. 前記第二の液体は、室温での蒸気圧が前記第一の液体の室温での蒸気圧よりも低い請求項1記載の有機半導体形成用インク。
  3. 前記第二の液体は、前記第一の液体の表面張力よりも高い表面張力を有する請求項1記載の有機半導体形成用インク。
  4. 前記第二の液体は、水であることを特徴とする請求項1記載の有機半導体形成用インク。
  5. 請求項1、2、3または4記載のインクを用いて基板の表面に所定パターンの有機半導体材料層を形成する工程を具備する有機半導体パターン形成方法。
  6. 請求項1、2、3または4記載のインクを所定のパターンに応じて噴射することにより基板の表面に有機半導体層を形成する工程を具備する有機半導体パターン形成方法。
  7. 所定のパターンに応じた細孔が設けられた印刷版を通して請求項1、2、3または4記載のインクを付与することにより基板の表面に有機半導体材料層を形成する工程を具備する有機半導体パターン形成方法。
  8. 所定のパターンが形成された印刷版を介して請求項1、2、3または4記載のインクを転写することにより基板の表面に有機半導体層を形成する工程を具備する有機半導体パターン形成方法。
  9. 印刷版の表面に請求項1、2、3または4記載のインクを所定パターンで設ける工程と、
    前記印刷版の表面を基板に接触させることで前記転写部材表面のインクを前記基板に転写する工程と、
    を具備する有機半導体パターン形成方法。
  10. 前記印刷版は、液体または固体に接触した状態で加熱されることにより後退接触角が低下し、気体に接触したで加熱されることにより後退接触角が上昇する性質を有する材料を含む層を表面に有する請求項8または9記載の有機半導体パターン形成方法。
  11. 基板表面に撥液性材料による撥液性パターンを形成する工程と、
    請求項1、2、3または4記載のインクを前記撥液性パターンが形成された基板表面へ付与することで撥液性材料のない部分に有機半導体層を形成する工程と、
    を具備する有機半導体パターン形成方法。
  12. 基板と、
    請求項1、2、3または4記載のインクを用いて前記基板の表面に所定パターンで形成された有機半導体材料層と、
    を具備する電子素子。
  13. 請求項12記載の電子素子がアレイ状に配列された電子素子アレイ。
  14. 請求項13記載の電子素子アレイを具備する表示装置。
JP2003290257A 2003-08-08 2003-08-08 有機半導体パターンの形成方法 Expired - Fee Related JP4698133B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003290257A JP4698133B2 (ja) 2003-08-08 2003-08-08 有機半導体パターンの形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003290257A JP4698133B2 (ja) 2003-08-08 2003-08-08 有機半導体パターンの形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005064122A true JP2005064122A (ja) 2005-03-10
JP4698133B2 JP4698133B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=34368340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003290257A Expired - Fee Related JP4698133B2 (ja) 2003-08-08 2003-08-08 有機半導体パターンの形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4698133B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005310408A (ja) * 2004-04-16 2005-11-04 Toppan Printing Co Ltd 印刷インキ、およびこれを用いた高分子el素子の製造方法
JP2006278750A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Dainippon Screen Mfg Co Ltd テープ剥離装置
JP2007258724A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Merck Patent Gmbh 有機半導性配合体
WO2009001816A1 (ja) * 2007-06-28 2008-12-31 Konica Minolta Holdings, Inc. 有機半導体薄膜の形成方法
JP2009260324A (ja) * 2008-03-25 2009-11-05 Sumitomo Chemical Co Ltd 組成物およびそれを用いた光電変換素子
US8071432B2 (en) 2005-09-08 2011-12-06 Ricoh Company, Ltd. Organic transistor active substrate, manufacturing method thereof, and electrophoretic display
WO2012023476A1 (ja) * 2010-08-18 2012-02-23 独立行政法人産業技術総合研究所 有機半導体薄膜及び単結晶性有機半導体薄膜の製造方法
JP2012043926A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 有機半導体薄膜の製造方法
JP2012049291A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 単結晶性有機半導体薄膜の製造方法
JP2015092585A (ja) * 2014-12-02 2015-05-14 国立研究開発法人産業技術総合研究所 有機半導体薄膜の製造方法
JPWO2013069794A1 (ja) * 2011-11-11 2015-07-30 独立行政法人理化学研究所 コロイド分散液、その製造方法、およびその利用
JP2015173210A (ja) * 2014-03-12 2015-10-01 富士フイルム株式会社 有機半導体結晶の製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002072714A1 (de) * 2001-03-10 2002-09-19 Covion Organic Semiconductors Gmbh Lösung und dispersionen organischer halbleiter

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002072714A1 (de) * 2001-03-10 2002-09-19 Covion Organic Semiconductors Gmbh Lösung und dispersionen organischer halbleiter

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005310408A (ja) * 2004-04-16 2005-11-04 Toppan Printing Co Ltd 印刷インキ、およびこれを用いた高分子el素子の製造方法
JP2006278750A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Dainippon Screen Mfg Co Ltd テープ剥離装置
JP4666469B2 (ja) * 2005-03-29 2011-04-06 大日本スクリーン製造株式会社 テープ剥離装置
US8071432B2 (en) 2005-09-08 2011-12-06 Ricoh Company, Ltd. Organic transistor active substrate, manufacturing method thereof, and electrophoretic display
JP2007258724A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Merck Patent Gmbh 有機半導性配合体
WO2009001816A1 (ja) * 2007-06-28 2008-12-31 Konica Minolta Holdings, Inc. 有機半導体薄膜の形成方法
JP2009260324A (ja) * 2008-03-25 2009-11-05 Sumitomo Chemical Co Ltd 組成物およびそれを用いた光電変換素子
US8871847B2 (en) 2008-03-25 2014-10-28 Sumitomo Chemical Company, Limited Composition and photo-electric converting element obtained using the same
JP2012043926A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 有機半導体薄膜の製造方法
CN103069555A (zh) * 2010-08-18 2013-04-24 独立行政法人产业技术综合研究所 有机半导体薄膜以及有机半导体单晶薄膜的制造方法
WO2012023476A1 (ja) * 2010-08-18 2012-02-23 独立行政法人産業技術総合研究所 有機半導体薄膜及び単結晶性有機半導体薄膜の製造方法
US9059407B2 (en) 2010-08-18 2015-06-16 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Method for manufacturing organic semiconductor thin film and monocryastalline organic semiconductor thin film
CN103069555B (zh) * 2010-08-18 2016-10-26 独立行政法人产业技术综合研究所 有机半导体薄膜以及有机半导体单晶薄膜的制造方法
JP2012049291A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 単結晶性有機半導体薄膜の製造方法
JPWO2013069794A1 (ja) * 2011-11-11 2015-07-30 独立行政法人理化学研究所 コロイド分散液、その製造方法、およびその利用
JP2015173210A (ja) * 2014-03-12 2015-10-01 富士フイルム株式会社 有機半導体結晶の製造方法
JP2015092585A (ja) * 2014-12-02 2015-05-14 国立研究開発法人産業技術総合研究所 有機半導体薄膜の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4698133B2 (ja) 2011-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7902680B2 (en) Layered structure, electron device, and an electron device array having a variable wettability layer and semiconductor layer formed thereon
JP4285001B2 (ja) 有機薄膜トランジスタの製造方法
JP4698133B2 (ja) 有機半導体パターンの形成方法
JP3941785B2 (ja) 膜形成方法およびカラーフィルタ基板の製造方法
JP2007150246A (ja) 有機トランジスタ及び表示装置
JP2004363561A (ja) パターンとその形成方法、デバイスとその製造方法、電気光学装置、電子機器及びアクティブマトリクス基板の製造方法
US20050181533A1 (en) Method for manufacturing an electro-optical device board, optical device, electro-optical device and electronic equipment
JP2006108148A (ja) パターン形成構造、パターン形成方法、デバイス及び電気光学装置、電子機器
JP4096933B2 (ja) パターンの形成方法
JP4921948B2 (ja) 薄膜パターンの製造装置及び方法
KR20130047451A (ko) 잉크젯 프린팅 기법을 이용하여 기판의 표면에 도전성 패턴을 형성하는 방법
JP5533050B2 (ja) 半導体装置の製造方法、半導体装置、アクティブマトリクス装置、電気光学装置および電子機器
JP4312476B2 (ja) パターン形成方法、電子素子、電子素子アレイ及び画像表示装置
JP4157467B2 (ja) 半導体のパターン形成方法、半導体のパターン形成装置、電子素子、電子素子アレイ及び表示装置
JP2006261535A (ja) 積層構造体、積層構造体を用いた電子素子、電子素子を用いた電子素子アレイ、積層構造体の製造方法および電子素子の製造方法
JP2006060079A (ja) 半導体層のパターン形成方法及び電子素子、電子素子アレイ、表示装置
JP4640093B2 (ja) 膜パターンの形成方法、デバイスの製造方法
US8202771B2 (en) Manufacturing method of organic semiconductor device
JP2007123621A (ja) 導電パターン及びその形成方法
JP4906934B2 (ja) 電子素子、電子素子アレイ及び表示装置
JP2009056685A (ja) 反転オフセット印刷、凸版印刷及び凹版印刷に用いる版及び版の形成方法並びに印刷物の形成方法
JP2007115778A (ja) 構造体の製造方法、構造体、およびデバイス
KR101134164B1 (ko) 평판표시소자의 제조장치 및 그 제조방법
JP2008010454A (ja) 金属配線形成方法
JP2008010455A (ja) 金属配線形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20051021

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060621

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101029

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110301

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees