JP2007115778A - 構造体の製造方法、構造体、およびデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】低コスト化を図るとともに、生産性の向上を図ることができる構造体の製造方法、構造体、およびデバイスを提供すること。
【解決手段】基板2上に所定のパターンをなす膜3を形成してなる構造体1を製造する方法であって、膜3のパターンと同パターンをなす凹部43を有する型4を基板2に接合して、型4の凹部43の内面と基板2とで画成された空間44を形成する工程と、空間44に液状材料3Lを充填する工程と、液状材料3Lを硬化または固化させて、膜3のパターンと同パターンをなす固体膜3Sを形成する工程と、型4を基板2から離間させ、固体膜3Sを膜3とする工程とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、構造体の製造方法、構造体、およびデバイスに関するものである。
光導波路基板、偏光素子、配向膜基板などの光学デバイスや、薄膜トランジスタ、LED、EL素子などの半導体デバイスなどの様々なデバイスは、基板上に微細なパターンをなす膜を形成してなる構造体を有するものである(例えば、特許文献1参照。)。
このような構造体の製造方法として、例えば、特許文献1では、基板上に光硬化性樹脂を一様に塗布し、これに対し、形成すべき膜のパターンに対応する凹凸パターンを有する型を押し当て、その状態で光硬化性樹脂を硬化させ、その後、型を基板から外して、基板上に微細なパターンをなす膜を形成する。特許文献1にかかる方法では、型の凸部に遮光膜が形成されており、形成すべき膜のパターン以外の領域における光硬化性樹脂は、硬化せずに、型を基板から外した後に除去される。
このように型を用いて基板上に微細なパターンの膜を形成する方法は、ステッパ露光や電子ビーム描画による方法に比し、プロセスマージンやスループットが高く、構造体を簡便に製造することができる。
しかしながら、特許文献1にかかる方法では、基板に光硬化性樹脂を塗布する際に、膜の形成予定部位以外の部分にも光硬化性樹脂を塗布するため、型を基板から外した後に不要な光硬化性樹脂を基板から除去する工程が必要となり、そのため、製造工程の増加や、材料の無駄を招いてしまう。その結果、構造体の高コスト化を招くこととなる。
また、型にも不要な光硬化性樹脂が付着するため、型を繰り返し用いるためには、型の洗浄を毎回行って不要な光硬化性樹脂を基板から除去しなければならず、生産性の低下を招いてしまう。
特開2004−304097号公報
本発明の目的は、低コスト化を図るとともに、生産性の向上を図ることができる構造体の製造方法、構造体、およびデバイスを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の構造体の製造方法は、基板上に所定のパターンをなす膜を形成してなる構造体を製造する方法であって、
前記パターンと同パターンをなす凹部を有する型を前記基板に接合して、前記型の凹部の内面と前記基板とで画成された空間を形成する工程と、
前記空間に液状材料を充填する工程と、
前記液状材料を硬化または固化させて、前記パターンをなす固体膜を形成する工程と、
前記型を前記基板から離間させ、前記固体膜を前記膜とする工程とを有することを特徴とする。
これにより、型と基板との接合部に液状材料が付着するのを防止することができる。そのため、基板や型から不要な液状材料やその硬化物・固化物(不要な液状材料が硬化または固化したもの)を除去する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。その結果、低コスト化を図るとともに、生産性の向上を図ることができる。
また、本発明は、型を用いて基板上に膜を形成するので、ステッパ露光や電子ビーム描画による方法に比し、プロセスマージンやスループットが高く、構造体を簡便に製造することができる。また、基板上に形成された膜は、型の凹部に対応した形状を含むため、寸法精度の優れたものとなる。
本発明の構造体の製造方法では、前記基板に対する前記型の接合面における前記凹部以外の部分は、前記液状材料に対して前記凹部の内面よりも大きい撥液性を有していることが好ましい。
これにより、型と基板との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。
本発明の構造体の製造方法では、前記液状材料を充填する工程では、前記空間に負圧を生じさせ、その圧力により前記空間内に前記液状材料を充填することが好ましい。
これにより、型の凹部の内面と基板とで画成された空間内に液状材料を円滑に供給することができる。
本発明の構造体の製造方法では、前記液状材料を充填する工程では、前記型および前記基板のうちの少なくとも一方に振動を印加しながら、前記空間に充填することが好ましい。
これにより、型の凹部の内面と基板とで画成された空間内に液状材料を円滑に供給することができる。
本発明の構造体の製造方法では、前記液状材料を充填する工程では、前記液状材料を加熱しながら前記空間に充填することが好ましい。
これにより、型の凹部の内面と基板とで画成された空間内に液状材料を円滑に供給することができる。
本発明の構造体の製造方法は、基板上に所定のパターンをなす膜を形成してなる構造体を製造する方法であって、
前記パターンと同パターンをなす凹部を有する型の該凹部に液状材料を充填する工程と、
前記型の前記凹部側に前記基板を接合する工程と、
前記液状材料を硬化または固化させて、前記パターンをなす固体膜を形成する工程と、
前記型を前記基板から離間させ、前記固体膜を前記基板に転写して前記膜とする工程とを有することを特徴とする。
これにより、型と基板との接合部に液状材料が付着するのを防止することができる。そのため、基板や型から不要な液状材料やその硬化物・固化物を除去する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。その結果、低コスト化を図るとともに、生産性の向上を図ることができる。
また、本発明は、型を用いて基板上に膜を形成するので、ステッパ露光や電子ビーム描画による方法に比し、プロセスマージンやスループットが高く、構造体を簡便に製造することができる。また、基板上に形成された膜は、型の凹部に対応した形状を含むため、寸法精度の優れたものとなる。
本発明の構造体の製造方法では、前記基板に対する前記型の接合面における前記凹部以外の部分は、前記液状材料に対して前記凹部の内面よりも大きい撥液性を有していることが好ましい。
これにより、型の凹部に液状材料を充填するに際し、基板に対する型の接合面における凹部以外の部分、すなわち型の凸部に液状材料が付着するのを防止することができる。その結果、型と基板との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。
本発明の構造体の製造方法は、基板上に所定のパターンをなす膜を形成してなる構造体を製造する方法であって、
前記基板の前記膜を形成すべき膜形成予定部位に液状材料を付与する工程と、
前記パターンと同パターンをなす凹部を有する型の該凹部内に前記膜形成予定部上の液状材料を挿入するように、前記基板と前記型とを接合する工程と、
前記液状材料を硬化または固化させて、前記パターンをなす固体膜を形成する工程と、
前記型を前記基板から離間させ、前記固体パターンを前記膜とする工程とを有することを特徴とする。
これにより、型と基板との接合部に液状材料が付着するのを防止することができる。そのため、基板や型から不要な液状材料やその硬化物・固化物を除去する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。その結果、低コスト化を図るとともに、生産性の向上を図ることができる。
また、本発明は、型を用いて基板上に膜を形成するので、ステッパ露光や電子ビーム描画による方法に比し、プロセスマージンやスループットが高く、構造体を簡便に製造することができる。また、基板上に形成された膜は、型の凹部に対応した形状を含むため、寸法精度の優れたものとなる。
本発明の構造体の製造方法では、前記型に対する前記基板の接合面における前記膜形成予定部位以外の部分は、前記液状材料に対して前記凹部の内面よりも大きい撥液性を有していることが好ましい。
これにより、基板の膜形成予定部位に液状材料を付与するに際し、型に対する基板の接合面における膜形成予定部位以外の部分に液状材料が付着するのを防止することができる。その結果、型と基板との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。
本発明の構造体の製造方法では、前記型の少なくとも一部は、弾性材料で構成されていることが好ましい。
これにより、型と基板とを接合した際に、基板に対する型の接合面における凹部以外の部分で、基板と型との間に隙間が生じるのを防止することができる。その結果、型と基板との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。
本発明の構造体の製造方法では、前記型の凹部の内面は、前記液状材料に対して、前記基板に対する前記型の接合面における前記凹部以外の部分よりも大きい親液性を有していることが好ましい。
これにより、液状材料を型の凹部から漏れ出すのを防止することができる。その結果、型と基板との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。
本発明の構造体は、本発明の構造体の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、基板上の膜の寸法精度が優れているため、優れた特性を有する構造体を提供することができる。
本発明のデバイスは、本発明の構造体を備えることを特徴とする。
これにより、構造体の特性が優れているため、優れた信頼性を有するデバイスを提供することができる。
以下、本発明の構造体の製造方法、および、かかる製造方法を用いて製造された構造体およびデバイスを説明する。
<第1の実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図5に基づき説明する。
図1は、本発明の構造体の製造方法を用いて製造された構造体を模式的に示す斜視図、図2は、図1に示す構造体の製造方法を説明するための工程図、図3ないし5は、図2に示す製造方法における液状材料の充填工程を説明するための図である。なお、図2は、図1におけるA−A線断面に対応する断面図を示し、また、図4は、図3におけるB−B線断面に対応する断面図を示している。
図1に示すように、本発明の構造体の製造方法を用いて製造された構造体1は、基板2上に、微細なパターンをなす膜3が形成されている。なお、図1では、説明の便宜上、膜3のパターンを模式的に示しており、このパターンは、構造体の使用用途に応じて適宜設定されるものである。
このような構造体1は、例えば、光導波路(光配線)基板、偏光素子、配向膜基板などの光学デバイスとして用いることができる。また、構造体1の膜3は、薄膜トランジスタ、LED、EL素子などの半導体デバイスの電気配線、電極、半導体膜、絶縁膜などに用いることができる。さらに、構造体1の膜3は、基板2をエッチングするためのマスクとして用いることもできる。なお、構造体1を用いるデバイスについては、後に詳述する。
このような構造体1において、基板2や膜3の構成材料や、膜3の形状は、特に限定されず、構造体1の使用用途に応じて適宜選択される。
例えば、膜3の構成材料としては、構造体1を光導波路基板として用いる場合、ポリイミド、アクリル樹脂などを好適に用いることができ、また、構造体1を無機偏光素子として用いる場合、Ag、Cu、Pt、Au、Ni、Alなどを好適に用いることができ、さらに、構造体1を配向膜基板として用いる場合、酸化シリコン、ポリイミドなどを好適に用いることができ、また、膜3を半導体デバイスの半導体膜として用いる場合、Si、ペンタセン、オリゴオフェン誘導体、フラーレン、ポリチオフェン、F8T2、ポリアニリン、CNT(カーボンナノチューブ)などを好適に用いることができ、さらに、膜3を半導体デバイスの電気配線や電極として用いる場合、PEDOT/PSS、ITO、Ag、Cu、Pt、Au、Ni、Alなどを好適に用いることができ、また、膜3を半導体デバイスの絶縁膜として用いる場合、ポリビニルフェノール、ポリフッ化ビニリデン、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、シリコーン樹脂、ポリイミド、酸化シリコンなどを好適に用いることができる。
ここで、図2ないし図5に基づき、本発明の構造体の製造方法を、構造体1の製造方法として説明する。
構造体1の製造方法は、[1]基板2と型4とを接合する工程と、[2]型4の凹部43内に液状材料を充填する工程と、[3]液状材料を硬化または固化させる工程と、[4]型4を基板2から離間させる工程とを有する。
このような構造体1の製造方法によれば、型4と基板2との接合部に液状材料が付着するのを防止することができる。そのため、基板2や型4から不要な液状材料やその硬化物・固化物(不要な液状材料が硬化または固化したもの)を除去する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。その結果、低コスト化を図るとともに、生産性の向上を図ることができる。
また、型4を用いて基板2上に膜を形成するので、ステッパ露光や電子ビーム描画による方法に比し、プロセスマージンやスループットが高く、構造体1を簡便に製造することができる。また、基板2上に形成された膜3は、型4の凹部43に対応した形状となるため、寸法精度の優れたものとなる。
以下、このような構造体1の製造方法における各工程について順次詳細に説明する。
[1]基板2と型4とを接合する工程
まず、図2(a)に示すように、基板2を用意する。
この基板2の構成材料としては、構造体1の使用用途に応じて適宜選択され、特に限定されず、各種有機材料や各種無機材料を用いることができる。
そして、このような基板2に対し、図2(b)に示すように、膜3のパターンと同パターンをなす凹部43を有する型4を接合して、型4の凹部43の内面と基板2とで画成された空間44を形成する。
型4は、図2(b)に示すように、弾性材料で構成された型本体41と、この型本体41を支持する支持基板42とを有している。
型本体41には、図3および図4に示すように、膜3のパターンと同パターンをなす凹部43と、この凹部43に液状材料を供給するための供給側凹部45と、凹部43から気体や余った液状材料を排出するための排出側凹部46とが形成されている。
このような型4が基板2に接合した状態において、供給側凹部45の内面と基板2とで画成された空間は、後述する工程[2]にて空間44へ液状材料を供給するための供給口として機能し、また、排出側凹部46の内面と基板2とで画成された空間は、後述する工程[2]にて空間44から液状材料を排出するための排出口として機能する。
このような供給口および排出口は、それぞれ、その横断面積が液状材料の流通方向に向け漸次減少するようになっている。そのため、後述する工程[2]にて毛細管現象を効果的に発生させて、液状材料を空間44に円滑に供給することができる。
このような型4は、型本体41が弾性を有しているため、型4と基板2とを接合した際に、基板2に対する型4の接合面における凹部43以外の部分で、基板2と型4との間に隙間が生じるのを防止することができる。その結果、型4と基板2との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。
また、型4の型本体41が支持基板42により支持されているので、型本体41が支持基板により補強され、型本体41を基板2の全域に亘って均一な力で押圧することができる。その結果、各凹部43の変形量を基板2の全域に亘って均一なものとし、形成される各膜3の形状のばらつきを抑えることができる。また、型4と基板2との密着性も基板2の全域に亘って均一なものとし、基板2に対する型4の接合面における凹部43以外の部分で、基板2と型4との間に隙間が生じるのをより確実に防止することができる。
このような型41にあっては、基板2に対する型4の接合面における凹部43以外の部分が、凹部43の内面と比べ、用いる液状材料に対して撥液性が大きいことが好ましい。これにより、型4と基板2との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。
型4を前述したような大きな撥液性を有するものとする場合、型本体41を撥液性の大きい材料で構成するほか、後述するように、型4に大きな撥液性を付与してもよい。
このような撥液性を型4に付与する方法としては、特に限定されないが、例えば、型本体41の表面の改質、大きな撥液性を有する材料を主材料として構成された薄膜の形成などが挙げられる。
型本体41の表面を改質する方法としては、例えば、型本体41上に自己組織化膜(自己組織化単分子膜:SAM(Self Assembled Monolayer))を形成する方法が挙げられる。自己組織化膜とは、基板の表層原子と反応可能な結合性官能基とそれ以外の直鎖分子とからなり、直鎖分子の相互作用により極めて高い配向性を有する化合物を配向させて形成された膜である。この自己組織化膜は単分子を配向させて形成されているので、膜厚が極めて薄く、しかも、分子レベルで均一な膜となる。すなわち、膜の表面に同じ分子が位置するため、膜の表面に均一でしかも優れた撥液性を付与することができる。
高い配向性を有する化合物としては、フルオロアルキルシラン(FAS)が挙げられる。このような化合物を用いると、膜の表面にフルオロアルキル基が位置するように化合物が配向されて自己組織化膜が形成されるので、膜の表面に均一な撥液性が付与される。このような自己組織化膜を形成する化合物であるFASとしては、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリクロロシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。使用に際しては、一つの化合物を単独で用いるのも好ましいが、2種以上の化合物を組み合わせて使用してもよい。
FASは、一般に構造式Rn−Si−X(4−n)で表される。ここで、nは1以上3以下の整数を表し、Xはメトキシ基、エトキシ基、ハロゲン原子などの加水分解基である。またRはフルオロアルキル基であり、(CF)(CF)x(CH)yの(ここでxは0以上10以下の整数を、yは0以上4以下の整数を表す)構造をもち、複数個のR又はXがSiに結合している場合には、R又はXはそれぞれすべて同じでも良いし、異なっていてもよい。Xで表される加水分解基は加水分解によりシラノールを形成して、基板Pの下地のヒドロキシル基と反応してシロキサン結合で基板Pと結合する。一方、Rは表面に(CF)等のフルオロ基を有するため、基板Pの下地表面を濡れない(表面エネルギーが低い、撥液性が高い)表面に改質する。
一方、撥液性を有する材料を主材料として構成された薄膜の形成により型4に撥液性を付与する場合、前記撥液性を有する材料としては、特に限定されず、例えば、各種有機材料および各種無機材料を用いることができる。
型4の凹部43の内面は、基板2に対する型4の接合面における凹部43以外の部分と比べ、後述する液状材料に対して親液性が大きなものであると、後述する工程[2]にて液状材料を型4の凹部43から漏れ出すのを防止することができる。その結果、型4と基板2との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。この場合、型本体41を親液性の大きい材料で構成してもよいし、また、型4の凹部43の内面にプラズマ処理やUV照射などにより大きな親液性を付与してもよい。
また、型4の凹部43の内面は、後述する液状材料に対して離型性を有していると、後述する工程[4]にて簡単に型4を基板から離間するとともに、固体膜3Sが型崩れするのを防止することができる。この場合、型本体41を離型性を有する材料で構成してもよいし、また、型4の凹部43の内面に離型剤の塗布してもよく、さらに、型4の凹部43の内面に離型性を付与可能なイオンを導入してもよい。
また、型本体41を構成する弾性材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン、アクリル、シリコーンゴムなどの樹脂を好適に用いることができる。
また、支持基板42の構成材料としては、型本体41を支持することができるものであれば、特に限定されず、各種有機材料や各種無機材料を用いることができる。
なお、型本体41は、その全体が弾性材料で構成されていなくてもよく、一部が弾性材料で構成されていてもよい。型本体41の一部を弾性材料で構成する場合には、基板2に対する追従性の観点から、基板2に対する型本体41の接合面側を弾性材料で構成するのが好ましい。
また、型本体41は、弾性を有していなくてもよい。すなわち、型本体41の構成材料は、型としての機能を発揮することができるものであれば、弾性材料以外の材料であってもよい。
また、型本体41と支持基板42とが一体的に形成されていてもよい。
[2]型4の凹部43内に液状材料を充填する工程
次に、図2(c)に示すように、空間44に、膜3となるべき液状材料3Lを充填する。
ここで、空間44への液状材料の充填について、図4に示す第1の例、図5に示す第2の例を順次詳細に説明する。
(第1の例)
第1の例では、図4に示すように、加熱機構5上に、基板2と型4とが接合した接合体の基板2側が接するように載置し、この接合体の型4側を加圧機構6で加熱機構5に向け加圧しつつ、液状材料を供給機構7から供給側凹部45を介して空間44(凹部43)内へ供給・充填する。その際、ポンプ8により空間44内を負圧(減圧)しておく。
加熱機構5は、空間44内へ供給される液状材料を加熱して、その液状材料の粘性を低下させる機能を有する。すなわち、本工程[2]では、液状材料を加熱しながら空間44に充填する。これにより、型4の凹部43の内面と基板2とで画成された空間43内に液状材料を円滑に供給することができる。
このような加熱機構5としては、特に限定されないが、面状ヒータなどを好適に用いることができる。
加圧機構6は、型4を基板2に対し圧して、型4と基板2との密着性を向上させる機能を有する。これにより、型4と基板2とを接合した際に、基板2に対する型4の接合面における凹部43以外の部分で、基板2と型4との間に隙間が生じるのを防止することができる。この効果は、特に、型4の少なくとも一部が弾性材料で構成されている場合に顕著である。その際、型4を基板2の全域に亘って均一に圧するのが好ましい。
供給機構7は、液状材料を空間44に供給する機能を有する。
液状材料としては、構造体1の使用用途に応じて適宜選択され、特に限定されず、各種有機材料や各種無機材料を用いることができ、また、膜3の構成材料を溶媒に溶解した溶解液、膜3の構成材料を分散媒に分散した分散液を好適に用いることができる。また、液状材料としては、膜3が樹脂で構成されている場合、膜3を構成する樹脂のモノマーやオリゴマーなどの前駆体を用いることができる。
このような溶解液の溶媒または分散液の分散媒としては、用いる溶質または分散質などに応じて選択され、特に限定されないが、例えば、硝酸、硫酸、アンモニア、過酸化水素、水、二硫化炭素、四塩化炭素、エチレンカーボネイト等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、グリセリン等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、ジエチレングリコールエチルエーテル(カルビトール)等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等の硫黄化合物系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル系溶媒、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸系溶媒のような各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等を用いることができる。
また、液状材料には、前述したもの以外にも、各種添加剤を添加することができる。例えば、液状材料にその粘性を低下させる添加剤を添加することにより、液状材料を空間44内へ円滑に供給することができる。
ポンプ8は、空間44内に負圧を生じさせる機能を有する。すなわち、本工[2]程では、空間44に負圧を生じさせ、その圧力により空間44内に液状材料を充填する。これにより、型4の凹部43の内面と基板2とで画成された空間44内に液状材料を円滑に供給することができる。この場合、ポンプ8は液状材料の供給前に動作させて空間44内に予め負圧を生じさせていてもよいし、ポンプ8を動作させて空間44内に負圧を生じさせながら液状材料を空間44に供給してもよい。
(第2の例)
第2の例では、図5に示すように、振動機構9上に、基板2と型4とが接合した接合体の基板2側が接するように載置し、この接合体の型4側を加圧機構6で加熱機構5に向け加圧しつつ、液状材料を加熱供給機構7Aから供給側凹部45を介して空間44(凹部43)内へ供給・充填する。その際、ポンプ8により空間44内を負圧(減圧)しておく。
すなわち、第2の例は、前述した第1の例において、加熱機構5に代えて振動機構9を用いるとともに、供給機構7に代えて加熱供給機構7Aを用い、供給側凹部45Aの形状が異なる以外は、第1の例と同様である。以下、第2の例について、第1の例と相違する事項を中心に説明する。
振動機構9は、空間44を画成する面(すなわち、基板2の表面および型4の凹部の内面)に振動を生じさせて、空間44内に供給される液状材料の粘性を低下させる機能を有する。すなわち、本工程[2]では、型4および基板2のうちの少なくとも一方に振動を印加しながら、空間44に充填する。これにより、型4の凹部43の内面と基板2とで画成された空間44内に液状材料を円滑に供給することができる。
加熱供給機構7Aは、液状材料を加熱しつつ空間44に供給する機能を有する。すなわち、前述した第1の例における供給機構7に加熱機構を組み込んだものである。そのため、第1の例における加熱機構5を用いることなく、液状材料を加熱しながら空間44に充填することができる。これにより、型4の凹部43の内面と基板2とで画成された空間43内に液状材料を円滑に供給することができる。
供給側凹部45Aは、その凹部43側に、突起451が形成されていて、供給口の横断面積が局所的に狭くなっている。これにより、毛細管現象を効果的に生じさせて空間44へ液状材料を円滑に供給することができる。
[3]液状材料を硬化または固化させる工程
次に、空間44内に充填された液状材料3Lを硬化または固化させて、図2(d)に示すように、膜3のパターンと同パターンをなす固体膜3Sを形成する。
空間内の液状材料3Lを硬化または固化させる方法としては、特に限定されないが、液状材料が分散液または溶解液である場合、減圧や加熱により分散媒または溶媒を除去する方法を好適に用いることができ、また、液状材料が膜3を構成するモノマーなどの前駆体で構成されている場合、熱処理や光照射などにより重合反応を生じさせる方法を好適に用いることができる。光照射により重合反応を生じさせる場合には、基板2および型4の少なくとも一方を光透過性を有するものとする。
[4]型4を基板2から離間させる工程
次に、型4を基板2から離間させ、図2(e)に示すように、固体膜3Sを膜3とする。
以上のようにして、微細なパターンの膜3を基板2上に形成してなる構造体1を製造することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図6に基づいて説明する。
図6は、第2の実施形態にかかる構造体の製造方法を説明するための工程図である。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態における構造体1の製造方法は、前述した第1実施形態における工程[1]と工程[2]との順を逆にした以外は、第1実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態における構造体1の製造方法は、[1]型4の凹部43内に液状材料を充填する工程と、[2]基板2と型4とを接合する工程と、[3]液状材料を硬化または固化させる工程と、[4]型4を基板2から離間させる工程とを有する。
このような第2実施形態にかかる構造体1の製造方法によっても、第1実施形態にかかる構造体1の製造方法と同様の効果を得ることができる。
すなわち、型4と基板2との接合部に液状材料が付着するのを防止することができる。そのため、基板2や型4から不要な液状材料や液状材料が硬化または固化したものを除去する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。その結果、低コスト化を図るとともに、生産性の向上を図ることができる。
また、型4を用いて基板2上に膜を形成するので、ステッパ露光や電子ビーム描画による方法に比し、プロセスマージンやスループットが高く、構造体1を簡便に製造することができる。また、基板2上に形成された膜3は、型4の凹部43に対応した形状となるため、寸法精度の優れたものとなる。
以下、このような構造体1の製造方法における各工程について順次詳細に説明する。
[1]型4の凹部43内に液状材料を充填する工程
まず、図6(a)に示すように、膜3のパターンと同パターンをなす凹部43を有する型4を用意する。
この型4は、前述した第1実施形態と同様のものを用いることができる。
また、基板2に対する型4の接合面における凹部43以外の部分は、液状材料に対する撥液性を有しているのが好ましい。これにより、型4の凹部43に液状材料を充填するに際し、基板2に対する型4の接合面における凹部43以外の部分、すなわち型4の凸部に液状材料が付着するのを防止することができる。その結果、型4と基板2との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。
この場合、型4の凹部43の内面は、後述する液状材料に対して親液性を有していると、本工程にて液状材料を型4の凹部43から漏れ出すのを防止することができる。その結果、型4と基板2との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。
そして、図6(b)に示すように、型4の凹部43内に、膜3となるべき液状材料3Lを充填する。
この液状材料の充填方法としては、特に限定されないが、例えば、インクジェット法、スプレーコート、LSMCD(ミスト堆積成膜法)などを好適に用いることができる。
[2]基板2と型4とを接合する工程
次に、図6(c)に示すように、液状材料の充填された型4の凹部43側に基板2を接合する。
[3]液状材料を硬化または固化させる工程
次に、空間44内に充填された液状材料3Lを硬化または固化させて、図6(d)に示すように、膜3のパターンと同パターンをなす固体膜3Sを形成する。
空間内の液状材料3Lを硬化または固化させる方法としては、前述した第1実施形態の工程[3]と同様のものを用いることができる。
[4]型4を基板2から離間させる工程
次に、型4を基板2から離間させ、図6(e)に示すように、固体膜3Sを基板2に転写して膜3とする。
以上のようにしても、微細なパターンの膜3を基板2上に形成してなる構造体1を製造することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を図7に基づいて説明する。
図7は、第3の実施形態にかかる構造体の製造方法を説明するための工程図である。
以下、第3実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態における構造体1の製造方法は、基板2と型4とを接合した後に液状材料の充填を行わずに、これらの接合前に基板2上に液状材料を付与する以外は、第1実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態における構造体1の製造方法は、[1]基板2の膜3形成予定部位に液状材料を付与する工程と、[2]基板2と型4とを接合する工程と、[3]液状材料を硬化または固化させる工程と、[4]型4を基板2から離間させる工程とを有する。
このような第3実施形態にかかる構造体1の製造方法によっても、第1実施形態にかかる構造体1の製造方法と同様の効果を得ることができる。
すなわち、型4と基板2との接合部に液状材料が付着するのを防止することができる。そのため、基板2や型4から不要な液状材料や液状材料が硬化または固化したものを除去する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。その結果、低コスト化を図るとともに、生産性の向上を図ることができる。
また、型4を用いて基板2上に膜を形成するので、ステッパ露光や電子ビーム描画による方法に比し、プロセスマージンやスループットが高く、構造体1を簡便に製造することができる。また、基板2上に形成された膜3は、型4の凹部43に対応した形状となるため、寸法精度の優れたものとなる。
以下、このような構造体1の製造方法における各工程について順次詳細に説明する。
この液状材料の充填方法としては、特に限定されないが、例えば、μCP(マイクロコンタクトプリンティング)、インクジェット法、ディップペン法を好適に用いることができる。
[1]基板2の膜3形成予定部位に液状材料を付与する工程
まず、図7(a)に示すように、基板2の膜3形成予定部位21以外の部分22に、液状材料に対する撥液処理を行う。
したがって、型4に対する基板2の接合面における膜3形成予定部位21以外の部分22は、液状材料に対する撥液性を有している。これにより、基板2の膜3形成予定部位21に液状材料を付与するに際し、型4に対する基板2の接合面における膜3形成予定部位21以外の部分22に液状材料が付着するのを防止することができる。その結果、型4と基板2との接合部に液状材料が付着するのをより確実に防止することができる。
この撥液処理は、前述した第1実施形態の工程[1]における型4に対する撥液処理と同様のものを用いることができる。
そして、基板2の膜3形成予定部位21に、図7(b)に示すように、膜3となるべき液状材料3Lを付与する。
この液状材料の充填方法としては、特に限定されないが、例えば、インクジェット法、スプレーコート、LSMCD(ミスト堆積成膜法)などを好適に用いることができる。
[2]基板2と型4とを接合する工程
次に、図7(c)に示すように、液状材料の充填された型4の凹部43側に基板2を接合する。このとき、型4の凹部43内に膜3形成予定部上の液状材料3Lを挿入するように、基板2と型4とを接合する。
型4は、前述した第1実施形態と同様のものを用いることができる。
[3]液状材料を硬化または固化させる工程
次に、空間44内に充填された液状材料3Lを硬化または固化させて、図7(d)に示すように、膜3のパターンと同パターンをなす固体膜3Sを形成する。
空間内の液状材料3Lを硬化または固化させる方法としては、前述した第1実施形態の工程[3]と同様のものを用いることができる。
[4]型4を基板2から離間させる工程
次に、型4を基板2から離間させ、図7(e)に示すように、固体膜3Sを膜3とする。
以上のようにしても、微細なパターンの膜3を基板2上に形成してなる構造体1を製造することができる。
以上説明したような第1〜3実施形態にかかる製造方法によって得られた構造体1は、基板2上の膜3の寸法精度が優れているため、優れた特性を有する。
また、このような構造体1を備えるデバイスは、構造体1の特性が優れているため、優れた信頼性を有する。
ここで、図8および図9に基づいて、構造体1およびこれを備えるデバイスの一例を詳細に説明する。なお、以下の透過型液晶装置は、本発明の製造方法を用いて製造された構造体およびこれを備えるデバイスを有するものの一例である。これ以外にも、デバイスはEL素子を構造体1として用いたEL装置であってもよい。また、薄膜トランジスタを構造体1として用いたアクティブマトリクス基板を含むものであってもよく、以下の透過型液晶装置に代表される液晶装置のほか、EL装置、電気泳動表示装置などであってもよい。
図8は、本実施形態にかかる透過型液晶装置を示す上面図、図9は、図8に示す透過型液晶装置の部分分解斜視図である。なお、各図では、図が煩雑となるのを避けるため一部の部材を省略している。また、以下の説明では、図8中および図9中の上側を「上」、下側を「下」という。
各図に示す透過型液晶装置(以下、単に「液晶装置」という。)1000は、液晶パネル1002と、液晶パネル1002を駆動するための駆動用集積回路である信号用ドライバIC1031、走査用ドライバIC1032と、入力用配線基板1004と、バックライト(光源手段)1006とを有している。
この液晶装置1000は、例えばバックライト1006からの光を液晶パネル1002に透過させることにより画像(情報)を表示し得る表示パネルとして用いることのできるものであってもよい。
液晶パネル1002は、互いに対向して配置された第1の基板1022と第2の基板1023とを有し、これらの第1の基板1022と第2の基板1023との間には、光透過領域を囲むようにしてシール材(図示せず)が設けられている。
そして、第1の基板1022と第2の基板1023とシール材(図示せず)とにより画成される空間には、電気光学物質である液晶が収納され、図9に示すように、液晶層(中間層)1024が形成されている。すなわち、第1の基板1022と第2の基板1023との間に、液晶層1024が介挿されている。
第1の基板1022および第2の基板1023は、それぞれ、例えば、各種ガラス材料、各種樹脂材料等で構成されている。
第1の基板1022は、その上面(液晶層1024側の面)1221に、マトリックス状(行列状)に配置された複数の画素電極1223と、X方向に延在する信号電極1224とが設けられ、1列分の画素電極1223の各々が1本の信号電極1224に、それぞれ、TFD素子(スイッチング素子)1222を介して接続されている。
画素電極1223は、光を透過し得る導電性材料(透明導電性材料)、例えば、ITO(インジウムティンオキサイド)、FTO(フッ素ドープした酸化錫)、IO(酸化インジウム)、SnO2(酸化錫)等で構成されている。
TFD素子1222は、信号電極1224から引き出された引き出し部1228上に、絶縁膜を介して金属層1229が積層されて構成され、金属層1229が画素電極1223に接続されている。なお、このTFD素子1222は、金属/絶縁体/金属のサンドイッチ構造を採るため、正負双方向のダイオードスイッチング特性を有することになる。
なお、スイッチング素子には、TFD素子1222に代わり、TFT素子を用いることもでき、この場合、スイッチング素子は、正負双方向のトランジスタスイッチング特性を有することになる。
また、第1の基板1022の下面には、本発明の構造体の製造方法を用いて製造された偏光板1225が設けられている。
一方、第2の基板1023は、その下面(液晶層1024側の面)1231に、複数の帯状をなす走査電極1232が設けられている。これらの走査電極1232は、信号電極1224とほぼ直交するY方向に沿って、互いに所定間隔をおいてほぼ平行に配置され、かつ、画素電極1223の対向電極となるように配列されている。
画素電極1223と走査電極1232とが重なる部分(この近傍の部分も含む)が1画素を構成し、これらの電極間で充放電を行うことにより、各画素毎に、液晶層1024の液晶が駆動、すなわち、液晶の配向状態が変化する。
走査電極1232も、前記画素電極1223と同様の材料、すなわち、光を透過し得る導電性材料(透明導電性材料)で構成されている。
各走査電極1232の下面には、それぞれ、赤(R)、緑(G)、青(B)の有色層(カラーフィルター)1233が設けられ、これらの各有色層1233がブラックマトリックス1234によって仕切られている。
ブラックマトリックス1234は、遮光機能を有し、例えば、クロム、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、亜鉛、チタンのような金属、カーボン等を分散した樹脂等で構成されている。
また、第2の基板1023の上面には、前記偏光板1225とは偏光軸が異なる偏光板1235が設けられている。
また、第1の基板1022は、図8に示すように、平面視で第2の基板1023の外形より外側(図8中、左側および下側)へ張り出した張出領域(額縁)1022Aを有している。
この張出領域1022Aの上面には、信号電極1224および走査電極1232に連続する配線パターン1025(図8中、左側および下側)が形成されている。また、張出領域1022Aの下面には、配線パターン1026が形成されている。これら配線パターン1025、1026は、本発明の構造体の製造方法を用いて得られたものである。すなわち、配線パターン1025、1026は、構造体1の膜3に対応するものである。
そして、本実施形態では、張出領域1022Aの上面には、信号用ドライバ(Xドライバ)IC1031が配線パターン1025の一部に接触するようにして設けられ、張出領域1022Aの下面には、走査用ドライバ(Yドライバ)IC1032が配線パターン1026の一部に接触するようにして設けられている。換言すれば、張出領域1022Aの上面には、信号用ドライバIC1031が配線パターン1025を介して直接設けられ、張出領域1022Aの下面には、走査用ドライバIC1032が配線パターン1026を介して直接設けられている。
また、第1の基板1022の互いに異なる面に形成された配線パターン1025と配線パターン1026とは、図8に示すように、接続部材1005を介して接続されている。この接続部材1005は、ほぼU字状をなすように、第1の基板1022の縁部に沿って設けられている。
このような構成の液晶パネル1002では、バックライト1006から発せられた光は、偏光板1225で偏光された後、第1の基板1022および各画素電極1223を介して、液晶層1024に入射する。液晶層1024に入射した光は、各画素毎に配向状態が制御された液晶により強度変調される。強度変調された各光は、有色層1233、走査電極1232および第2の基板1023を通過した後、偏光板1235で偏光され、外部に出射する。これにより、液晶装置1000では、第2の基板1023の液晶層1024と反対側から、例えば、文字、数字、図形等のカラー画像(動画および静止画の双方を含む)を視認することができる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の構造体の製造方法を用いて製造された構造体を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる構造体の製造方法を説明するための工程図である。 図2に示す製造方法における液状材料の充填工程を説明するための図である。 図2に示す製造方法における液状材料の充填工程を説明するための図である。 図2に示す製造方法における液状材料の充填工程を説明するための図である。 本発明の第2実施形態にかかる構造体の製造方法を説明するための工程図である。 本発明の第3実施形態にかかる構造体の製造方法を説明するための工程図である。 本発明の製造方法を用いて製造された構造体およびこれを備えるデバイスを有する透過型液晶装置を示す上面図である。 図8に示す透過型液晶装置の部分分解斜視図である。
符号の説明
1……構造体 2……基板 3……膜 3L……液状材料 3S……固体膜 4……型 41……型本体 42……支持基板 43……凹部 44……空間 45、45A……供給側凹部 451……突起 46……排出側凹部 5……加熱機構 6……加圧機構 7……供給機構 7A……加熱供給機構 8……ポンプ 9……振動機構 1000……液晶装置(透過型液晶装置) 1002……液晶パネル 1022……第1の基板 1022A……張出領域 1221……上面 1222……TFD素子 1223……画素電極 1224……信号電極 1225……偏光板 1228……引き出し部 1229……金属層 1023……第2の基板 1231……下面 1232……走査電極 1233……有色層 1234……ブラックマトリックス 1235……偏光板 1024……液晶層 1025……配線パターン 1026……配線パターン 1031……信号用ドライバ(Xドライバ)IC 1032……走査用ドライバ(Yドライバ)IC 1004……入力用配線基板 1005……接続部材 1006……バックライト

Claims (13)

  1. 基板上に所定のパターンをなす膜を形成してなる構造体を製造する方法であって、
    前記パターンと同パターンをなす凹部を有する型を前記基板に接合して、前記型の凹部の内面と前記基板とで画成された空間を形成する工程と、
    前記空間に液状材料を充填する工程と、
    前記液状材料を硬化または固化させて、前記パターンをなす固体膜を形成する工程と、
    前記型を前記基板から離間させ、前記固体膜を前記膜とする工程とを有することを特徴とする構造体の製造方法。
  2. 前記基板に対する前記型の接合面における前記凹部以外の部分は、前記液状材料に対して前記凹部の内面よりも大きい撥液性を有している請求項1に記載の構造体の製造方法。
  3. 前記液状材料を充填する工程では、前記空間に負圧を生じさせ、その圧力により前記空間内に前記液状材料を充填する請求項1または2に記載の構造体の製造方法。
  4. 前記液状材料を充填する工程では、前記型および前記基板のうちの少なくとも一方に振動を印加しながら、前記空間に充填する請求項1ないし3のいずれかに記載の構造体の製造方法。
  5. 前記液状材料を充填する工程では、前記液状材料を加熱しながら前記空間に充填する請求項1ないし4のいずれかに記載の構造体の製造方法。
  6. 基板上に所定のパターンをなす膜を形成してなる構造体を製造する方法であって、
    前記パターンと同パターンをなす凹部を有する型の該凹部に液状材料を充填する工程と、
    前記型の前記凹部側に前記基板を接合する工程と、
    前記液状材料を硬化または固化させて、前記パターンをなす固体膜を形成する工程と、
    前記型を前記基板から離間させ、前記固体膜を前記基板に転写して前記膜とする工程とを有することを特徴とする構造体の製造方法。
  7. 前記基板に対する前記型の接合面における前記凹部以外の部分は、前記液状材料に対して前記凹部の内面よりも大きい撥液性を有している請求項6に記載の構造体の製造方法。
  8. 基板上に所定のパターンをなす膜を形成してなる構造体を製造する方法であって、
    前記基板の前記膜を形成すべき膜形成予定部位に液状材料を付与する工程と、
    前記パターンと同パターンをなす凹部を有する型の該凹部内に前記膜形成予定部上の液状材料を挿入するように、前記基板と前記型とを接合する工程と、
    前記液状材料を硬化または固化させて、前記パターンをなす固体膜を形成する工程と、
    前記型を前記基板から離間させ、前記固体パターンを前記膜とする工程とを有することを特徴とする構造体の製造方法。
  9. 前記型に対する前記基板の接合面における前記膜形成予定部位以外の部分は、前記液状材料に対して前記凹部の内面よりも大きい撥液性を有している請求項8に記載の構造体の製造方法。
  10. 前記型の少なくとも一部は、弾性材料で構成されている請求項1ないし9のいずれかに記載の構造体の製造方法。
  11. 前記型の凹部の内面は、前記液状材料に対して、前記基板に対する前記型の接合面における前記凹部以外の部分よりも大きい親液性を有している請求項1ないし10のいずれかに記載の構造体の製造方法。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の構造体の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする構造体。
  13. 請求項11に記載の構造体を備えることを特徴とするデバイス。
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