JP2005060333A - 1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンの製造方法 - Google Patents

1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼンの還元において、高価な耐圧容器を必要とせず、また多量の廃棄物の発生を伴わず、高収率で経済的に有利に1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを製造する方法を提供する。
【解決手段】 1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼンを、アルコール溶媒中、塩化第二鉄のような周期律表8族〜10族金属触媒の存在下、ヒドラジン類で還元して1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼンの還元による1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンの製造方法に関する。1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンは、電子材料用高分子化合物等の原料となる有用な化合物である。
1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼンの還元により1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを製造する方法は、すでに知られている。例えば特許文献1によれば、前者を硫酸第一鉄で還元して後者を製造した旨の記載はあるが、詳細な反応条件は開示されていない。同時期の同一出願人の出願に係る特許文献2に記載された類似化合物の硫酸第一鉄による還元条件から推定すると、多量の廃棄物処理が必要になることが予想される。すなわち特許文献2においては、2,4−ビス(3−ニトロフェノキシ)フェニルアセチレンを8モル倍の硫酸第一鉄七水和物を用いて還元し、2,4−ビス(3−アミノフェノキシ)フェニルアセチレンを製造する方法が開示されているが、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンの還元においても同様の条件を採用することが必要であれば、還元剤に基づく多量の廃棄物の処理が必要となってくる。
還元の別法として、白金触媒を用いて1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼンを水素で接触還元する方法が非特許文献1に記載されている。この方法によれば高収率で目的とする1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを得ることができるが、高価な耐圧性の反応釜(いわゆるオートクレーブ)が必要となるので、経済的に有利な方法とは言い難かった。
ドイツ公開特許第2462122号公報 特開昭53−59661号公報 スィアリー パスカル(Thierry Pascal)他著、ポリマー(POLYMER)、1989年、30巻、p.739〜744
そこで本発明の目的は、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼンの還元において、高価な耐圧反応釜を必要とせず、また多量の廃棄物の発生を伴わず、高収率で経済的に有利に1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを製造する方法を提供することにある。
すなわち本発明によれば、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼンを、周期律表8族〜10族金属触媒の存在下、ヒドラジン類で還元することを特徴とする1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンの製造方法が提供される。
本発明によれば、耐圧反応装置を使用する必要がなく、また反応原料に基づく多量の廃棄物処理の必要性もなく、温和な条件において、高収率で1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを製造することができる。
本発明で使用される原料の1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼンは、いかなる方法により製造されたものであってもよい。例えば、レゾルシンジナトリウムと3−ブロモニトロベンゼンを塩化第一銅の存在下で縮合させて得られたものを使用することができる。
本発明において還元剤として使用されるヒドラジン類としては、ヒドラジン、水加ヒドラジン、メチルヒドラジンなどを挙げることができる。これらヒドラジン類は、水溶液やアルコール溶液の形で用いることができる。特に好適なものは、水加ヒドラジンの60〜80質量%水溶液である。ヒドラジン類の使用量は、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼン1モル当たり、2.0〜10モル、好ましくは2.5〜8.0モル、より好ましくは3.0〜5.0モルである。
本発明で使用される触媒は、周期律表第8族〜10族金属触媒である。より具体的には塩化第一鉄、臭化第一鉄、塩化第二鉄、臭化第二鉄、これらの水和物などの鉄塩触媒、ラネ−ニッケルのようなニッケル触媒、ロジウム、白金、パラジウムのような貴金属触媒を例示することができる。触媒の使用量は、その種類によっても好適範囲は異なるが、例えば鉄塩の場合には、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼン1モル当たり、0.01〜0.3モル、とくに0.02〜0.10モルの範囲が好ましい。
本発明の還元反応においては、溶媒を使用することが望ましい。使用可能な溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等の炭素数1〜4の低級アルコール又はこれら有機溶媒と水の混合溶媒を挙げることができる。これら溶媒を使用する場合には、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼン1質量部に対し、0.1〜30質量部、好ましくは1〜10質量部の割合で使用するのがよい。
本発明の還元反応においてはまた、収率及び/又は製品純度を高めるために、上記触媒と共に、とくに鉄塩触媒と共に活性炭を使用するのが有効である。活性炭は、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼン1質量部当たり、例えば0.01〜0.5質量部、好ましくは0.02〜0.2質量部の割合で使用するのが効果的である。
還元反応は、通常室温から溶媒の還流条件下までの温度範囲で行なわれる。また反応時間は、使用するヒドラジン類の種類や量、触媒の種類や量、反応温度等によって異なるが、通常10分から48時間の範囲である。
本発明の還元反応は、具体的には、溶媒、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼン、触媒及びヒドラジン類を反応容器に仕込んで所定の温度まで昇温して反応させる方法、溶媒、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼン及び触媒を反応容器に仕込んだ後、所定の温度まで昇温し、ヒドラジン類を滴下する方法、溶媒、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼン及びヒドラジン類を反応容器に仕込んだ後、所定の温度まで昇温し、触媒を添加する方法などによって行なうことができる。
還元反応液から目的物を回収するには、反応液をそのまま、あるいは反応液から溶媒を留去した後、あるいは反応液に溶媒を添加してから濾過して、触媒、活性炭等の不溶物を除き、必要により濃縮した後、析出する1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを濾過することによって行なうことができる。また前記した触媒、活性炭等の不溶物を除いた反応液やそれを必要により濃縮等により溶媒を一部留去した液に水を添加することにより、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを析出させることができるので、これを濾過により採取すればよい。この際水を添加した液を冷却すると1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンの回収率を上げることができる。
次に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた100mlの四つ首丸底フラスコに、メタノール28.4g、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼン(純度94.5%)10.0g(26.8ミリモル)及び80%水加ヒドラジン6.64g(106ミリモル)を仕込み、加熱して65℃まで昇温した。その後、20%塩化第二鉄水溶液1.33g(1.6ミリモル)を滴下ロートより滴下し、その後加熱昇温して、還流下で6時間保持した。冷却後、メタノール137.3gを添加し、20℃で1時間保持した。その後、濾過して不溶物を除き、反応液を得た。反応液をロータリーエバポレーターにて27.0gになるまで濃縮し、その後、水7.0gを添加して、攪拌下、20℃で1時間保持した。生成した懸濁液を濾過し、得られたケーキをメタノール4.0gでリンス後、70度で減圧乾燥して、薄褐色の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン6.62gを得た。高速液体クロマトグラフィで測定した純度は97.7%、収率は82.5%であった。
[実施例2]
実施例1で、メタノール、1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼン及び80%水加ヒドラジンを仕込んだ後に、活性炭0.5gを添加した以外は、実施例1と同様の操作を行なったところ、白色結晶の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン6.56gを得た。高速液体クロマトグラフィで測定した純度は99.3%、収率は83.1%であった。

Claims (4)

  1. 1,3−ビス(3−ニトロフェノキシ)ベンゼンを、周期律表8族〜10族金属触媒の存在下、ヒドラジン類で還元することを特徴とする1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンの製造方法。
  2. 還元反応を、炭素数1〜4の低級脂肪族アルコールの存在下に行なうことを特徴とする請求項1記載の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンの製造方法。
  3. 周期律表8族〜10族金属触媒が鉄塩である請求項1又は2記載の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンの製造方法。
  4. 還元反応を、活性炭の共存下に行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンの製造方法。
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