JP2005059416A - 熱可塑性樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アロイ化樹脂の表面を高耐候性樹脂で密着性良く被覆することができる。
【解決手段】 ポリエチレンテレフタレート樹脂とABS樹脂とのアロイ化樹脂(a)と、中間層(b)となる樹脂と、高耐候性樹脂(c)とを積層一体化した熱可塑性樹脂成形品を製造する。中間層(b)となる樹脂がアロイ化樹脂(a)と高耐候性樹脂(c)の双方に対して高密着性を有する樹脂であり、アロイ化樹脂(a)を押出し成形する際に中間層(b)を同時成形する。このようにして得た多層押出成形品を延伸成形と熱処理を施すことでポリエチレンテレフタレート分子を配向、結晶化し、その後、中間層(b)の表面に高耐候性樹脂(c)を熱融着させる。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリエチレンテレフタレート樹脂とABS樹脂とのアロイ化樹脂(a)と、中間層(b)となる樹脂と、高耐候性樹脂(c)とを積層一体化した熱可塑性樹脂成形品を製造する。中間層(b)となる樹脂がアロイ化樹脂(a)と高耐候性樹脂(c)の双方に対して高密着性を有する樹脂であり、アロイ化樹脂(a)を押出し成形する際に中間層(b)を同時成形する。このようにして得た多層押出成形品を延伸成形と熱処理を施すことでポリエチレンテレフタレート分子を配向、結晶化し、その後、中間層(b)の表面に高耐候性樹脂(c)を熱融着させる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂とABS樹脂からなる熱可塑性樹脂の表面に耐候性樹脂を被覆した成形品に関するものである。
従来からポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂とABS樹脂とをアロイ化するものが知られている。(例えば特許文献1参照)
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂とABS樹脂とをアロイ化することにより、ポリエチレンテレフタレート樹脂の特性である延伸成形による高強度と耐熱性、ABS樹脂の特徴である耐衝撃性と他の樹脂との密着性を得ることができる。しかしながら、当該アロイ化樹脂を屋外等で使用するには耐候性が課題となる。
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂とABS樹脂とをアロイ化することにより、ポリエチレンテレフタレート樹脂の特性である延伸成形による高強度と耐熱性、ABS樹脂の特徴である耐衝撃性と他の樹脂との密着性を得ることができる。しかしながら、当該アロイ化樹脂を屋外等で使用するには耐候性が課題となる。
ここで、当該アロイ化樹脂を延伸成形した後に耐候性に優れたアクリル系樹脂等を融着させることで耐候性を付与しようとすれば、当該アロイ化樹脂を融点に近い温度まで加熱しなければならないため寸法変化や変形が大きくなるという問題がある。
また、アロイ化樹脂と高耐候性樹脂との間に中間層としてABS樹脂を用いることも考えられるが、この場合には高耐候性樹脂と中間層の密着力に比べてアロイ化樹脂と中間層との密着力が低くなるという問題がある。
特開2003−128905号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂とABS樹脂とをアロイ化したアロイ化樹脂を主体とし、このアロイ化樹脂の表面を高耐候性樹脂で密着性良く被覆することができる熱可塑性樹脂成形品の製造方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る熱可塑性樹脂成形品の製造方法は、ポリエチレンテレフタレート樹脂とABS樹脂をアロイ化したアロイ化樹脂(a)と、中間層(b)となる樹脂と、高耐候性樹脂(c)とを積層一体化した熱可塑性樹脂成形品の製造方法であって、中間層(b)となる樹脂が、アロイ化樹脂(a)と高耐候性樹脂(c)の双方に対して高密着性を有するアクリロニトリルスチレンを主成分とする樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した樹脂であり、アロイ化樹脂(a)を押出し成形する際に中間層(b)を同時成形し、このようにして得た多層押出成形品を延伸成形と熱処理を施すことでポリエチレンテレフタレート分子を配向、結晶化し、その後、中間層(b)の表面の一部又は全面に高耐候性樹脂(c)を熱融着させることを特徴とするものである。
このような方法を採用することで、中間層(b)となる樹脂がアロイ化樹脂(a)と、高耐候性樹脂(c)との双方と密着し、耐候性に優れた高耐候性樹脂(c)をアロイ化樹脂(a)表面に中間層(b)を介して密着させることが可能となり、耐候性に優れた熱可塑性樹脂成形品を得ることができるものである。しかも、アロイ化樹脂(a)と、中間層(b)との積層一体化はアロイ化樹脂(a)を押出し成形する際に中間層(b)を同時成形することにより積層一体化でき、これにより「(1)押出し成形」、「(2)延伸成形」、「(3)PET樹脂部の結晶化」、「(4)高耐候性樹脂(c)の熱融着」という4工程で容易に耐候性に優れた熱可塑性樹脂成形品を製造できるものである。
また、アクリロニトリルスチレンを主成分とする樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した中間層(b)となる樹脂としては、ABS樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した樹脂や、あるいは、ASA樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した樹脂であることが好ましく、いずれの場合も、この中間層(b)となる樹脂中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合が、アロイ化樹脂(a)中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合より少ないことが好ましい。
このようにアクリロニトリルスチレンを主成分とする樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した中間層(b)となる樹脂がABS樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した樹脂や、あるいは、ASA樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した樹脂で、該中間層(b)となる樹脂中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合が、アロイ化樹脂(a)中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合より少ないことにより、中間層(b)と高耐候性樹脂(c)との密着性が良くなる。すなわち、中間層(b)となる樹脂中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合が、アロイ化樹脂(a)中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合より多ければ、中間層(b)と高耐候性樹脂(c)との密着性が不良となり(アロイ化樹脂(a)と高耐候性樹脂(c)とを直接密着させる場合よりも密着性が悪くなる)、また、中間層(b)となる樹脂中にポリエチレンテレフタレート樹脂を含まなければ、アロイ化樹脂と中間層(b)との密着力が弱くなるが、上記のように、中間層(b)となる樹脂中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合が、アロイ化樹脂(a)中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合より少ないことにより、中間層(b)と高耐候性樹脂(c)との密着性が良くなり、また、中間層(b)とアロイ化樹脂(a)との密着性も良くなる。
また、中間層(b)となる樹脂におけるポリエチレンテレフタレート樹脂としては結晶性を有するものを用いることで、アロイ化樹脂(a)と中間層(b)との密着性を向上させることができる。また、中間層(b)となる樹脂におけるポリエチレンテレフタレート樹脂としては非結晶性のものを用いてもよく、また、中間層(b)となる樹脂におけるポリエチレンテレフタレート樹脂としては結晶性と非結晶性との混合品であってもよいものである。
また、高耐候性樹脂(c)が、アクリル系樹脂又はASA樹脂であることが好ましい。
本発明は、上記のように、中間層となる樹脂がアロイ化樹脂と、高耐候性樹脂との双方と密着し、耐候性に優れた高耐候性樹脂をアロイ化樹脂表面に中間層となる樹脂を介して密着させることが可能となり、耐候性に優れた熱可塑性樹脂成形品を得ることができるものである。しかも、アロイ化樹脂と、中間層となる樹脂との積層一体化はアロイ化樹脂を押出し成形する際に樹脂を同時成形することにより積層一体化でき、これにより容易に耐候性に優れた熱可塑性樹脂成形品を製造できるものである。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
本発明における熱可塑性樹脂成形品の製造方法は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下PET樹脂という)とABS樹脂をアロイ化したアロイ化樹脂(a)を押出し成形、延伸成形、PET樹脂部の結晶化、高耐候性樹脂(c)の被覆化という工程により熱可塑性樹脂成形品を製造する際に、高耐候性樹脂(c)との密着性を高める手段として、当該アロイ化樹脂(a)と高耐候性樹脂(c)の双方と密着性が良好な樹脂よりなる中間層(b)を当該アロイ化樹脂(a)と高耐候性樹脂(c)との間に設けるようにしている。
ここで、高耐候性樹脂(c)としては、アクリル系樹脂やASA樹脂等を使用することができる。
また、アロイ化樹脂(a)と高耐候性樹脂(c)の双方との密着性が良好な中間層(b)となる樹脂としては、アクリロニトリルスチレンを主成分とする樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した樹脂が良い。この時、中間層(b)となる樹脂中におけるPET樹脂の配合割合は、上記アロイ化樹脂(a)中におけるPET樹脂の配合割合よりもよりも少なくする必要がある。すなわち、中間層(b)となる樹脂中におけるPET樹脂の配合割合が、上記アロイ化樹脂(a)中におけるPET樹脂の配合割合よりも多ければ、中間層(b)と高耐候性樹脂(c)との密着が不良となり、また、中間層(b)となる樹脂中にPET樹脂を含まなければ、アロイ化樹脂(a)と中間層(b)との密着力が弱くなるので好ましくない。
中間層(b)となる樹脂で使用されるアクリロニトリルスチレン系樹脂としてはABS樹脂やASA樹脂等が用いられる。また、中間層(b)となる樹脂で使用されるPET樹脂としては、アロイ化樹脂(a)と同様のPET樹脂で結晶性を有するものを用いることで、アロイ化樹脂(a)と中間層(b)との密着性を向上させることができる。また、中間層(b)となる樹脂で使用するPET樹脂としてはイソフタル酸等を共重合させた非結晶性PET樹脂を用いてもよいものである。また、PET樹脂として、結晶性と非結晶性のPET樹脂を混合させて用いてもよいものである。
アロイ化樹脂(a)の表面に中間層(b)を積層一体化して複層化するには、アロイ化樹脂(a)を押出し成形する際に中間層(b)を同時成形することにより多層成形品を形成するのであるが、この多層成形品の成形に当たっては、マルチマニホードルタイプのTダイを用いての多層押出方法や、押出機とTダイの間にフィールドブロックを用いての多層押出方法がある。
上記のマルチマニホードルタイプのTダイを用いての多層押出方法や、押出機とTダイの間にフィールドブロックを用いての多層押出方法により、アロイ化樹脂(a)を押出し成形する際に中間層(b)を同時成形することにより多層押出成形品を形成し、このようにして得た多層押出成形品を延伸成形し、更に、熱処理することでアロイ化樹脂(a)中のPET樹脂を配向、結晶化させる。
次に、アロイ化樹脂(a)と中間層(b)との多層押出延伸成形品の表面の一部又は全面に加熱して溶融した高耐候性樹脂(c)を熱融着させることで、本発明の熱可塑性樹脂成形品を得るのである。
なお、図1に示す熱可塑性樹脂成形品においては、アロイ化樹脂(a)の上下の両表面に中間層(b)となる樹脂を積層一体化し、更に、上下の中間層(b)の表面に高耐候性樹脂(c)を積層一体化した例を示しているが、アロイ化樹脂(a)の上下面のうち片側の表面に中間層(b)となる樹脂を積層一体化し、更に、中間層(b)の表面に高耐候性樹脂(c)を積層一体化してもよいものである。
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「NES2070」)70質量部に対して、ABS樹脂(東レ社製「トヨラック600」)30質量部を配合し、更にPET樹脂とABS樹脂の合計に対して3質量%の相溶化剤(エポキシ変性ポリスチレン系樹脂)を配合し、これらを均一に分散した後、二軸押出機によって、溶融、混合し、2mmφの円柱形状に押出成形した。そして、この押出成形品を冷却した後、ペレタイザーで長さ2mmに切断することによって、PET樹脂とABS樹脂とをアロイ化したアロイ化樹脂(a)のペレットを得た。
結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「NES2070」)70質量部に対して、ABS樹脂(東レ社製「トヨラック600」)30質量部を配合し、更にPET樹脂とABS樹脂の合計に対して3質量%の相溶化剤(エポキシ変性ポリスチレン系樹脂)を配合し、これらを均一に分散した後、二軸押出機によって、溶融、混合し、2mmφの円柱形状に押出成形した。そして、この押出成形品を冷却した後、ペレタイザーで長さ2mmに切断することによって、PET樹脂とABS樹脂とをアロイ化したアロイ化樹脂(a)のペレットを得た。
結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「NES2070」)10質量部に対して、ABS樹脂(東レ社製「トヨラック600」)90質量部を配合し、更にPET樹脂とABS樹脂の合計に対して3質量%の相溶化剤(エポキシ変性ポリスチレン系樹脂)を配合し、これらを均一に分散した後、二軸押出機によって、溶融、混合し、2mmφの円柱形状に押出成形した。そして、この押出成形品を冷却した後、ペレタイザーで長さ2mmに切断することによって、PET樹脂とABS樹脂とをアロイ化した中間層(b)となる樹脂のペレットを得た。
そして、マルチマニホールド式のTダイ(成形金型)を用い、このアロイ化樹脂(a)のペレットを板状に押出し成形する際に、中間層(b)となる樹脂のペレットを同時に押出し、アロイ化樹脂(a)の表面に中間層(b)を積層した多層押出成形品を得た。
こうして得たアロイ化樹脂(a)の表面に中間層(b)を積層した多層押出成形品を100℃に温度制御された二本のロール間での圧延により3倍に延伸し、130℃で5分間加熱することで配向と結晶化を行って多層押出延伸成形品を得た。
次に、上記のようにして得た多層押出延伸成形品の表面に、高耐候性樹脂(c)としてASA樹脂(日立化成社製「バイタックスV6700」)を複層用金型で200℃の温度で融着させることで、熱可塑性樹脂成形品を得た。
(実施例2)
中間層(b)となる樹脂として結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「NES2070」)10質量部に対して、ASA樹脂(日立化成社製「バイタックスV6700」)90質量部を配合し、更に、PET樹脂とASA樹脂の合計に対して3質量%の相溶化剤(エポキシ変性ポリスチレン系樹脂)を配合し、これらを均一に分散した後、二軸押出機によって、溶融、混合し、2mmφの円柱形状に押出成形した。そしてこの押出成形品を冷却した後に、ペレタイザーで長さ2mmに切断することによって、PET樹脂とASA樹脂のアロイ化した中間層(b)となる樹脂のペレットを得た。この点以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂成形品を得た。
中間層(b)となる樹脂として結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「NES2070」)10質量部に対して、ASA樹脂(日立化成社製「バイタックスV6700」)90質量部を配合し、更に、PET樹脂とASA樹脂の合計に対して3質量%の相溶化剤(エポキシ変性ポリスチレン系樹脂)を配合し、これらを均一に分散した後、二軸押出機によって、溶融、混合し、2mmφの円柱形状に押出成形した。そしてこの押出成形品を冷却した後に、ペレタイザーで長さ2mmに切断することによって、PET樹脂とASA樹脂のアロイ化した中間層(b)となる樹脂のペレットを得た。この点以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂成形品を得た。
(実施例3)
中間層(b)となる樹脂として非結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「MA6674P」)10質量部に対して、ABS樹脂(東レ社製「トヨラック600」)90質量部を配合し、更にPET樹脂とABS樹脂の合計に対して3質量%の相溶化剤(エポキシ変性ポリスチレン系樹脂)を配合し、これらを均一に分散した後、二軸押出機によって、溶融、混合し、2mmφの円柱形状に押出成形した。そして、この押出成形品を冷却した後、ペレタイザーで長さ2mmに切断することによって、PET樹脂とABS樹脂とをアロイ化した中間層(b)となる樹脂のペレットを得た。この点以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂成形品を得た。
中間層(b)となる樹脂として非結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「MA6674P」)10質量部に対して、ABS樹脂(東レ社製「トヨラック600」)90質量部を配合し、更にPET樹脂とABS樹脂の合計に対して3質量%の相溶化剤(エポキシ変性ポリスチレン系樹脂)を配合し、これらを均一に分散した後、二軸押出機によって、溶融、混合し、2mmφの円柱形状に押出成形した。そして、この押出成形品を冷却した後、ペレタイザーで長さ2mmに切断することによって、PET樹脂とABS樹脂とをアロイ化した中間層(b)となる樹脂のペレットを得た。この点以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂成形品を得た。
(実施例4)
中間層(b)となる樹脂として結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「NES2070」)5質量部と非結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「MA6674P」)5質量部に対して、ASA樹脂(日立化成社製「バイタックスV6700」)90質量部を配合し、更に、PET樹脂とASA樹脂の合計に対して3質量%の相溶化剤(エポキシ変性ポリスチレン系樹脂)を配合し、これらを均一に分散した後、二軸押出機によって、溶融、混合し、2mmφの円柱形状に押出成形した。そしてこの押出成形品を冷却した後に、ペレタイザーで長さ2mmに切断することによって、PET樹脂とASA樹脂のアロイ化した中間層(b)となる樹脂のペレットを得た。この点以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂成形品を得た。
この点以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂成形品を得た。
中間層(b)となる樹脂として結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「NES2070」)5質量部と非結晶性PET樹脂(ユニチカ社製「MA6674P」)5質量部に対して、ASA樹脂(日立化成社製「バイタックスV6700」)90質量部を配合し、更に、PET樹脂とASA樹脂の合計に対して3質量%の相溶化剤(エポキシ変性ポリスチレン系樹脂)を配合し、これらを均一に分散した後、二軸押出機によって、溶融、混合し、2mmφの円柱形状に押出成形した。そしてこの押出成形品を冷却した後に、ペレタイザーで長さ2mmに切断することによって、PET樹脂とASA樹脂のアロイ化した中間層(b)となる樹脂のペレットを得た。この点以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂成形品を得た。
この点以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂成形品を得た。
(比較例)
実施例1と同様にしてPET樹脂とABS樹脂とをアロイ化したアロイ化樹脂(a)のペレットを得た。
実施例1と同様にしてPET樹脂とABS樹脂とをアロイ化したアロイ化樹脂(a)のペレットを得た。
このアロイ化樹脂のペレットを板状に押出成形した後に、100℃に温度制御された二本のロール間での圧延により3倍に延伸し、130℃で5分間加熱することで配向と結晶化を行った。
次に、上記のようにして得た押出延伸成形品の表面に、ASA樹脂(日立化成社製「バイタックスV6700」)を複層用金型で200℃の温度で表面に融着させることで熱可塑性樹脂成形品を得た。
以上により得られた実施例1〜実施例4及び比較例における各熱可塑性樹脂成形品の密着性をそれぞれ「JAS特殊合板の平面引張り試験」により評価した。図2には「JAS特殊合板の平面引張り試験」を実施する試験装置が示してあり、図2中10はそれぞれチャック、11は一方のチャック10に取付けられた金属盤で、この金属盤11の端部を他方のチャック10にセットした試験片12の表面に固着し、両チャック10が離れる方向の力を加えた場合に、試験片12における表面の剥離やアロイ化樹脂(a)の破壊を測定した。
評価結果を下記の表1に示す。
表1の結果から明らかなように、実施例1〜実施例4は比較例に比べて密着性が高いことが判る。
a アロイ化樹脂
b 中間層
c 高耐候性樹脂
Claims (7)
- ポリエチレンテレフタレート樹脂とABS樹脂をアロイ化したアロイ化樹脂(a)と、中間層(b)となる樹脂と、高耐候性樹脂(c)とを積層一体化した熱可塑性樹脂成形品の製造方法であって、中間層(b)となる樹脂が、アロイ化樹脂(a)と高耐候性樹脂(c)の双方に対して高密着性を有するアクリロニトリルスチレンを主成分とする樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した樹脂であり、アロイ化樹脂(a)を押出し成形する際に中間層(b)を同時成形し、このようにして得た多層押出成形品を延伸成形と熱処理を施すことでポリエチレンテレフタレート分子を配向、結晶化し、その後、中間層(b)の表面の一部又は全面に高耐候性樹脂(c)を熱融着させることを特徴とする熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
- アクリロニトリルスチレンを主成分とする樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した中間層(b)となる樹脂としては、ABS樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した樹脂であり、こ中間層(b)となる樹脂中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合が、アロイ化樹脂(a)中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合より少ないことを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
- アクリロニトリルスチレンを主成分とする樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した中間層(b)となる樹脂としては、ASA樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とをアロイ化した樹脂であり、この中間層(b)となる樹脂中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂の配合割合が、アロイ化樹脂(a)中におけるポリエチレンテレフタレート樹脂成分の配合割合より少ないことを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
- 中間層(b)となる樹脂におけるポリエチレンテレフタレート樹脂が結晶性であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかの請求項に記載の熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
- 中間層(b)となる樹脂におけるポリエチレンテレフタレート樹脂が非結晶性であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかの請求項に記載の熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
- 中間層(b)となる樹脂におけるポリエチレンテレフタレート樹脂が結晶性と非結晶性との混合品であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかの請求項に記載の熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
- 高耐候性樹脂(c)が、アクリル系樹脂又はASA樹脂であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
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