JP7259295B2 - 積層フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、スーパーエンジニアリングプラスチックを用いた積層フィルムに関し、特にスロット紙、ウェッジ紙といったモーター用絶縁フィルムとして好適に使用する事ができるフィルムに関する。
近年、モーターの性能が上がっており、以前にも増して耐薬品性や耐熱性に優れたモーター用絶縁フィルムが求められている。また、モーターコアへの挿入時の破れを防止するために、絶縁フィルムは高い耐衝撃性、及び、摺動性も求められている。
ポリエーテルイミド樹脂等に代表されるスーパーエンジニアリングプラスチックは、耐薬品性や耐熱性、機械特性に優れるため、絶縁フィルムとして好適に使用する事ができる。しかしながら、単独の樹脂では、上記の全ての要求特性を満たす事は困難であった。
特許文献1には、ポリエーテルエーテルケトン樹脂とポリエーテルイミド樹脂の積層フィルムが開示されており、耐薬品性と耐衝撃性に優れることが開示されている。
特許文献2には、ポリエーテルエーテルケトン樹脂とポリエーテルイミド樹脂、無機充填剤のブレンド物が開示されており、このブレンド物により耐熱性と屈曲性を両立できることが開示されている。
特開昭62-148260号公報 特開昭62-149436号公報
しかしながら、特許文献1に記載の積層フィルムは、絶縁フィルムとして使用するのに好ましい具体的な条件についてはほとんど開示されていない。
また、特許文献2に記載のブレンド物は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂とポリエーテルイミド樹脂の相溶系であるために、それぞれの単独特性を損なう方向に物性が変化してしまうことが予想される。
本発明は、このような状況下でなされたものであり、溶剤に対する耐クラック性、耐熱性、摺動性、及び、耐衝撃性に優れた積層フィルムを提供する事を目的とするものである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、上記従来技術の課題を解決し得る積層フィルムを得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の課題は、相対結晶化度が90%以上であるポリエーテルエーテルケトンを主成分とするA層と、ポリエーテルイミドを主成分とするB層を含み、該A層を両最外層に備えた積層フィルムによって解決される。
本発明によれば溶剤に対する耐クラック性、耐熱性、摺動性、及び、耐衝撃性に優れた積層フィルムを提供することが可能となる。
本発明の積層フィルム(以下、「本フィルム」と称することがある。)は、相対結晶化度が90%以上であるポリエーテルエーテルケトンを主成分とするA層と、ポリエーテルイミドを主成分とするB層を含み、該A層を両最外層に備えた積層フィルムである。
以下、詳細に説明する。
[積層フィルム]
本フィルムは、相対結晶化度が90%以上であるポリエーテルエーテルケトンを主成分とするA層と、ポリエーテルイミドを主成分とするB層を含み、該A層を両最外層に備えた積層フィルムである。このような構成にする事で、本フィルムは溶剤に対する耐クラック性、耐熱性、摺動性、及び、耐衝撃性のバランスに優れたものにできる。
本フィルムの層構成は、ポリエーテルエーテルケトンを主成分とするA層を(A)、ポリエーテルイミドを主成分とするB層を(B)、その他の層を(C)とした場合、(A)/(B)/(A)のような2種3層構成、(A)/(B)/(C)/(A)のような3種4層構成、(A)/(B)/(A)/(B)/(A)のような2種5層構成、(A)/(B)/(C)/(B)/(A)、(A)/(C)/(B)/(C)/(A)のような3種5層構成等のいずれであってもよい。
ここで、層(C)の例としては、接着層が挙げられ、一般的に使用されるホットメルト系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤等が使用できる。
上記の層構成の中でも、A層を両最外層に備え、B層を中間層に備えた2種3層の積層構造であることが好ましい。ポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドは、上記のように互いに相溶系または部分相溶系であるため、A層とB層との層間に、接着層を介さず、直接接着したとしても、強固な層間接着強度が得られるからである。
本フィルムに占める前記A層の厚みの割合が、10%以上であることが好ましく、15%以上であることがより好ましく、20%以上であることが更に好ましい。上限については、60%以下であることが好ましく、55%以下であることがより好ましく、50%以下であることが更に好ましい。本フィルムに占めるA層の厚みの割合がかかる範囲であれば、本フィルムは、ポリエーテルエーテルケトンを主成分とする層の厚みが十分なため溶剤に対する耐クラック性と耐衝撃性に優れ、更に、ポリエーテルイミドを主成分とする層の厚みが十分なため高温時の耐熱性に優れる。
本フィルムは、JIS K7244-4:1999に準拠して測定した、200℃における引張弾性率が500MPa以上であることが好ましく、600MPa以上であることがより好ましく、700MPa以上であることが更に好ましく、800MPa以上であることが特に好ましく、1000MPa以上であることがとりわけ好ましい。本フィルムの200℃における引張弾性率がかかる範囲であれば、高温時の耐熱性に優れる。ガラス転移温度が高く、高温時の耐熱性に優れるポリエーテルイミドを中間層に備えることにより、引張弾性率を高く調整することができる。
本フィルムは、JIS K7125:1999に準拠して測定した、動摩擦係数が0.20以下であることが好ましく、0.19以下であることがより好ましく、0.18以下であることがさらに好ましい。本フィルムの動摩擦係数がかかる範囲であれば、モーターコアへの挿入性に優れ、ひいては挿入時の座屈や破断を防止する事ができる。ポリエーテルエーテルケトンを両最外層に備え、更にその相対結晶化度を高めることにより、動摩擦係数を低くすることができる。
本フィルムは、JIS K7211-2:2006に準拠して測定した、厚み100μmにおけるパンクチャー衝撃強度が1.0J以上であることが好ましく、1.1J以上であることがより好ましく、1.2J以上であることがさらに好ましく、1.2J以上である事が特に好ましく、1.4J以上であることがとりわけ好ましい。本フィルムの厚み100μmにおけるパンクチャー衝撃強度がかかる範囲であれば、モーターコアへの挿入時や、折り曲げ二次加工時の破断を防止する事ができる。パンクチャー衝撃強度に優れるポリエーテルエーテルケトンを両最外層に備えることにより、高く調整することができる。
本フィルムは、JIS P8115に準拠して測定した、厚み100μmにおける耐折強度が100回以上であることが好ましく、120回以上である事がより好ましく、140回以上であることが更に好ましく、160回以上であることが特に好ましく、180回以上であることがとりわけ好ましい。本フィルムの厚み100μmにおける耐折強度がかかる範囲であれば、モーターコアへの挿入時や、折り曲げ二次加工時の破断を防止する事ができる。耐折強度に優れるポリエーテルエーテルケトンを両最外層に備えることにより、耐折強度を高く調整することができる。
本フィルムの厚みは50μm以上500μm以下であることが好ましい。
厚み下限としては、70μm以上であることが好ましく、100μm以上であることがより好ましく、150μm以上であることが更に好ましく、200μm以上であることが特に好ましい。一方、上限としては、470μm以下であることが好ましく、450μm以下であることがより好ましく、400μm以下であることが更に好ましく、350μm以下であることが特に好ましい。厚みが50μm以上であれば、本フィルムは十分な絶縁性と剛性を有しており、使用時の電流漏れと挿入時の座屈を防止することができる。また、厚みが500μm以下であれば、モーターコアに挿入するコイル密度を上げることができ、ひいてはモーター効率を高く維持することができる。
なお、本フィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、抗菌・防かび剤、帯電防止剤、滑剤、顔料、染料等の各種添加剤が含まれていてもよい。
[A層]
本発明において、ポリエーテルエーテルケトンを主成分とするA層は、ポリエーテルエーテルケトンが50質量%以上を占める層である。ポリエーテルエーテルケトンが60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。100質量%がポリエーテルエーテルケトンであることがとりわけ好ましい。A層について、ポリエーテルエーテルケトンがかかる割合で占めることにより、本フィルムは溶剤に対する耐クラック性、摺動性、耐衝撃性に優れたものとなる。
A層におけるポリエーテルエーテルケトンの相対結晶化度は、90%以上である事が重要である。A層におけるポリエーテルエーテルケトンの相対結晶化度は95%以上であることが好ましく、97%以上であることがより好ましく、96%以上であることが更に好ましく、99%以上であることが特に好ましく、100%であることがとりわけ好ましい。
A層におけるポリエーテルエーテルケトンの相対結晶化度を向上させるための手段は、ロールに接触させたときに加熱する方法、又は、オーブンで加熱する方法等が挙げられる。これらの方法は、製造工程中に加熱(インライン)する方法でもよいし、一旦結晶化度が低いフィルムを採取した後、後工程にて加熱(アウトライン)する方法であってもよい。加熱時間の合計は、下限については、0.1秒以上であることが好ましく、0.2秒以上であることがより好ましく、0.3秒以上であることが更に好ましい。一方、上限については、10秒以下であることが好ましく、5秒以下であることがより好ましく、3秒以下であることが更に好ましい。加熱時間を上記範囲とすることにより、生産性を維持したままポリエーテルエーテルケトンの相対結晶化度を十分に向上する事ができる。
また、A層におけるポリエーテルエーテルケトンの相対結晶化度を向上させるための手段として、上記した加熱する方法以外にも、核剤添加による方法も挙げられる。
核剤を添加することで結晶核の生成を促進し、結晶密度が向上するため、相対結晶化度を上げることが出来る。
核剤の添加量は、下限については、ポリエーテルエーテルケトン100質量%に対して0.01質量%以上であることが好ましく、0.03質量以上であることがより好ましく、0.05質量%以上であることが更に好ましい。一方、上限については、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが更に好ましい。核剤の添加量を上記範囲とすることにより、フィルムの機械特性を維持したままポリエーテルエーテルケトンの相対結晶化度を十分に向上する事ができる。
なお、核剤としては、熱可塑性樹脂の核剤として一般的に使用されているものであれば特に制限はない
更に、フィルムを延伸することにより、延伸方向に分子鎖が規則正しく配列するため、A層におけるポリエーテルエーテルケトンの相対結晶化度を向上する事ができる。延伸倍率は、下限としては、1.1倍以上であることが好ましく、1.2倍以上であることがより好ましく、1.3倍以上であることが更に好ましい。一方、上限としては、10倍以下であることが好ましく、8倍以下であることがより好ましく、6倍以下であることが更に好ましい。延伸倍率を上記範囲とすることにより、延伸工程におけるフィルムの破断を抑制しながら、相対結晶化度を十分に向上することができる。
なお、延伸する方向としては、縦と横いずれかの一軸延伸でも良いし、縦と横の二軸延伸でも良い。また、二軸延伸の場合、延伸の手法としては、逐次二軸延伸と同時二軸延伸のどちらでも良い。
高分子材料は結晶化する事により、分子鎖が規則正しく配列するため、分子鎖内部に溶剤が入り込む事が出来なくなり、溶剤に対する耐クラック性が向上する。モーター製造時にはコイルや絶縁フィルムを固着するために、接着剤としてワニスを滴下または浸漬させる工程があり、ワニスに含まれる溶剤成分やモノマー等の低分子量成分によって絶縁フィルムが劣化する恐れがある。また、使用時には作動油による劣化が懸念される。絶縁フィルムが劣化すると、クラックや分子量低下が生じ、絶縁性や機械特性の低下に繋がる。
そこで本発明においては、ポリエーテルエーテルケトンを主成分とする層を両最外層に配し、そのポリエーテルエーテルケトンの結晶化度を上記範囲とすることにより、溶剤や低分子量成分によってB層中のポリエーテルイミドが劣化し、クラックが発生するのを抑制することができる。
また、結晶化した高分子材料は、非晶部の割合が小さいため、外部から熱を与えた際に、ミクロブラウン運動をする分子鎖の割合が小さくなり、ひいては弾性率の低下が小さくなり、耐熱性が向上する。近年、モーターの高出力化に伴って使用時の温度環境も厳しくなってきており、場合によっては150℃以上の連続使用求められている。耐熱性が低く、高温時に寸法変化を生じると、絶縁フィルムとしての信頼性が損なわれる。
そこで本発明においては、ポリエーテルエーテルケトンを主成分とする層を両最外層に配し、そのポリエーテルエーテルケトンの結晶化度を上記範囲とすることにより、その中間にあるポリエーテルイミド樹脂を主成分とする層が有する優れた耐熱性を維持することができたものである。
さらに、高分子材料は結晶化すると分子鎖が密になり、分子間力が強く働いて剛直となるため、外部からの摩擦応力に対して追従しにくくなり、結果として摺動性も向上する。モーター製造工程において、スロット紙を挿入する場合、コイルと同時にコアに滑り込ませるように挿入するため、摺動性が悪いと座屈や破断の原因となる。
そこで本発明においては、ポリエーテルエーテルケトンを主成分とする層を両最外層に配し、そのポリエーテルエーテルケトンの結晶化度を上記範囲とすることにより、優れた摺動性を付与することができたものである。
なお、本発明において、相対結晶化度は、示差走査熱量計(DSC)を用いてJIS K7121:2012に準拠して測定するものである。以下、ガラス転移温度や結晶融解温度、結晶融解熱量、結晶化温度、結晶化熱量等の熱的パラメーターは、全てこの規格に準拠して測定するものである。
相対結晶化度の測定方法は、上記規格に準拠していれば特に限定されないが、一例としては、本発明の積層フィルムについて室温から380℃まで、10℃/分の速度で昇温し、ポリエーテルエーテルケトンの結晶化時の発熱ピーク面積とポリエーテルエーテルケトンの結晶融解時の吸熱ピーク面積から、結晶化熱量ΔHcと結晶融解熱量ΔHmを算出する。これらを用いて、以下の式から相対結晶化度を算出する。
相対結晶化度(%)={(|ΔHm|-|ΔHc|)/ΔHm}×100
一方、ポリエーテルイミドを主成分とする層にポリエーテルエーテルケトンを更に含む場合、最外層のポリエーテルエーテルケトンのみの相対結晶化度を正確に測定する事が難しいため、積層フィルムにおけるポリエーテルイミドを主成分とするB層のガラス転移温度の測定方法は、例えば、斜め切削装置SAICAS(ダイプラ・ウィンテス社製、DN-20S型)等を用いてポリエーテルエーテルケトンを主成分とするA層を切削し、示差走査熱量測定(DSC)を用いる事で測定する事ができる。
A層に含まれるポリエーテルエーテルケトンは、下記構造式(1)で表される繰り返し単位(a-1)を有する。繰り返し単位(a-1)は、2つのエーテル基及び1つのケトン基を有している。
Figure 0007259295000001
A層に含まれるポリエーテルエーテルケトンの繰り返し単位(a-1)の合計数(重合度)は下限については、10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましい。一方、上限については500以下であることが好ましく100以下であることがより好ましい。前記ポリエーテルエーテルケトン樹脂の繰り返し単位(a-1)の合計数(重合度)がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは溶剤に対する耐クラック性、耐熱性、耐衝撃性に優れる上、溶融時の粘度が高すぎないため溶融成形性に優れる。
A層に含まれるポリエーテルエーテルケトンの結晶融解熱量は、下限については、20J/g以上であることが好ましく、25J/g以上であることがより好ましく、30J/g以上であることがさらに好ましい。一方、上限については、60J/g以下であることが好ましく、55J/g以下であることがより好ましく、50J/g以下であることがさらに好ましい。ポリエーテルエーテルケトンの結晶融解熱量がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは耐熱性に優れる上、溶融成形時に与える熱エネルギーが小さくて済むので、溶融成形性に優れる。
A層に含まれるポリエーテルエーテルケトンの結晶融解温度は、下限については、300℃以上であることが好ましく、320℃以上であることがより好ましく、340℃以上であることがさらに好ましい。一方、上限については、400℃以下であることが好ましく、380℃以下であることがより好ましく、360℃以下であることがさらに好ましい。ポリエーテルエーテルケトンの結晶融解温度がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは耐熱性に優れる上、溶融時の粘度が高すぎないため溶融成形性に優れる。
A層に含まれるポリエーテルエーテルケトンのガラス転移温度は、下限については、120℃以上であることが好ましく、140℃以上であることがより好ましい。一方、上限については、200℃以下であることが好ましく、180℃以下であることがより好ましい。ポリエーテルエーテルケトンのガラス転移温度がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは耐熱性に優れる上、溶融時の粘度が高すぎないため溶融成形性に優れる。
ポリエーテルエーテルケトンは、公知の製法により製造することができ、さらに、市販品を用いることもできる。市販品の例としては、例えば、ビクトレックス社製「VICTREX PEEK」シリーズ、ソルベイ社製「KetaSpire」シリーズ、ダイセル・エボニック社製「VESTAKEEP」シリーズ等が挙げられる。
[B層]
本発明において、ポリエーテルイミドを主成分とするB層は、ポリエーテルイミドが50質量%以上を占める層である。ポリエーテルイミドが60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。ポリエーテルイミド層について、ポリエーテルイミドをかかる割合で含む事により、本発明の積層フィルムは耐熱性に優れる。
B層に含まれるポリエーテルイミドは、下記構造式(2)で表される繰り返し単位(b-1)、または、下記構造式(3)で表される繰り返し単位(b-2)を有する。
Figure 0007259295000002
Figure 0007259295000003
一般的に、ポリエーテルイミドは、結合様式の違い、すなわち、メタ結合とパラ結合の違いによって構造が分類され、それぞれ機械特性や耐熱性が異なる。また、ポリエーテルエーテルケトンとブレンドした際に、構造式(2)で表されるポリエーテルイミドは相溶系である一方、構造式(3)で表されるポリエーテルイミドは部分相溶系である事が知られている。
ポリエーテルイミドの繰り返し単位(b-1)または(b-2)の合計数(重合度)は、下限については10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましい。一方、上限については1000以下であることが好ましく、500以下であることがより好ましい。ポリエーテルイミドの繰り返し単位(b-1)または(b-2)の合計数(重合度)がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは耐熱性に優れる上、溶融時の粘度が高すぎないため溶融成形性に優れる。
ポリエーテルイミドのガラス転移温度は、下限については140℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがより好ましく、180℃以上であることがさらに好ましい。一方、上限については、300℃以下であることが好ましく、280℃以下であることがより好ましく、260℃以下であることが更に好ましい。ポリエーテルイミドのガラス転移温度がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは耐熱性に優れる上、溶融時の粘度が高すぎないため溶融成形性に優れる。
B層は、ポリエーテルエーテルケトンを含んでもよい。この場合、B層がポリエーテルエーテルケトンを1質量%以上、30質量%以下の割合で含むことが好ましい。B層中、ポリエーテルエーテルケトンが、下限については2質量%以上含まれることがより好ましく、5質量%以上含まれることがさらに好ましく、10質量%以上含まれることが特に好ましい。一方、上限については29質量%以下含まれることがより好ましく、28質量%以下含まれることがさらに好ましく、25質量%以下含まれることが特に好ましい。
ポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドは互いに相溶系、または部分相溶系であるので、混合した場合は、相分離しない、または相分離しても微分散している状態にある。従って、ポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドを混合することによって、相界面に起因する機械特性の低下を引き起こす事が無い。それどころか、B層がポリエーテルエーテルケトンを1質量%以上の割合で含むことにより、ポリエーテルイミド層の耐溶剤に対する耐クラック性や耐衝撃性を向上することができる。また、B層がポリエーテルエーテルケトンを50質量%以下の割合で含むことにより、ポリエーテルイミド層のガラス転移温度を高いレベルで維持することができ、ひいては耐熱性を維持する事ができる。
ポリエーテルイミドは、公知の製法により製造する事ができる。また、市販品を用いる事も出来る。市販品の例としては、サビック社製「Ultem」シリーズが挙げられる。
[製造方法]
本フィルムは、一般の成形法、例えば、押出成形、射出成形、ブロー成形、真空成形、圧空成形、プレス成形等によって製造することができる。それぞれの成形方法において、装置および加工条件は特に限定されないが、生産性や厚み制御の観点から、押出成形、特に、Tダイ法が好ましい。
本発明の積層フィルムの製造方法は特に限定されないが、例えば、フィルムの構成材料を、無延伸又は延伸フィルムとして得る事ができ、二次加工性の観点から、無延伸フィルムとして得る事が好ましい。なお、無延伸フィルムとは、シートの配向を制御する目的で、積極的に延伸しないフィルムであり、Tダイ法でキャストロールにより引き取る際に配向したフィルムも含まれる。
無延伸フィルムの場合、例えば、各構成材料を溶融混練した後、押出成形し、冷却する事により製造する事ができる。溶融混練には、単軸又は二軸押出機等の公知の混練機を用いる事ができる。溶融温度は、樹脂の種類や混合比率、添加剤の有無や種類に応じて適宜調整されるが、生産性等の観点から、320℃以上である事が好ましく、より好ましくは330℃以上である。また、400℃以下である事が好ましく、より好ましくは380℃以下である。成形は、例えば、Tダイ等の金型を用いた押出成形により行う事ができる。
積層フィルムを製造する場合は、各層の樹脂組成物を共押出して積層する共押出法、各層をフィルム状に形成し、これをラミネートする押出ラミネート法、各層をフィルム状に形成し、これらを熱圧着する熱圧着法のいずれを用いて成形しても良いが、生産性の観点から、共押出法で成形することが好ましい。共押出法には、口金で各層の樹脂組成物が合流するマルチマニホールド法、フィードブロックで合流するフィードブロック法等があるが、いずれを用いても良い。
本フィルムは、A層中のポリエーテルエーテルケトンがある程度結晶化されていることが重要である。例えば、フィルムを熱処理することにより、A層中のポリエーテルエーテルケトンを結晶化させることができる。結晶化させる方法としては、溶融した状態の樹脂を所定の温度以上で加熱し、結晶化させながら固化させるインライン法と、一度非晶の状態で固化させ、後工程で所定の温度以上で加熱し固化させるアウトライン法があるが、生産性の観点から、インライン法を用いる事が好ましい。特に、Tダイ法を用いる場合、キャストロールで結晶化させる事ができ、その際の温度は180℃以上、240℃以下である事が好ましく、190℃以上、230℃以下である事がより好ましく、200℃以上、220℃以下である事が更に好ましい。結晶化時の温度が180℃以上であれば、結晶化が速やかに進行するため、キャストロールへの貼り付きが抑制され、ひいては厚み精度やフィルム外観が好ましいものとなる。また、結晶化時の温度が240℃以下であれば、結晶化が速やかに進行するだけでなく、結晶化時の温度を低くできるため、省エネルギー化に繋がる。
アウトライン法を用いる場合の冷却方法としては、例えば、冷却されたキャストロール等の冷却機に成形品を接触させて急冷する事により行う事ができる。これにより、成形品が固化し、無延伸フィルムが得られる。冷却温度は、溶融温度よりも低温であれば限定されないが、160℃以下である事が好ましく、より好ましくは150℃以下である。また、120℃以上である事が好ましく、より好ましくは130℃以上である。
ここで、本フィルムの製造方法としては、A層またはB層として本フィルム製造時のスクラップとして回収されたものを用いてもよい。この製造方法により、製造の際生じるスクラップを廃棄すること無く、有効に再生利用できる。例えば、フィルム製造時のスクラップとして回収されたポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドの混合物を、ポリエーテルエーテルケトンを主成分とするA層を形成するポリエーテルエーテルケトン、またはポリエーテルイミドを主成分とするB層を形成するポリエーテルイミドに加えてもよい。
スクラップは前記のようにA層とB層のどちらに加えても良いが、本フィルムにおいてA層が占める厚みの割合が、フィルム全体の10%以上60%以下である場合、B層に加える事が好ましい。本発明においては本フィルム製造時から得られるスクラップは、ポリエーテルエーテルケトンよりもポリエーテルイミドを多く含む。従って、スクラップをポリエーテルイミドを主成分とするB層に加えても、本フィルムの物性に対する悪影響は少ないので、加えるスクラップをより多く、効率的に再利用する事ができるからである。
上記スクラップは、粉砕機、造粒機等により、フィルム粉砕物、圧ペレットまたはペレ ット状にしたものを用いることができる。
ポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドは互いに相溶系であるので、混合した場合に相分離しない。従って、ポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドを混合することによって、相界面に起因する機械特性の低下を引き起こす事が無い。
B層に対して、フィルム製造時のスクラップを加える場合、含まれるスクラップの割合は、B層中10質量%以上である事が好ましく、20質量%以上である事がより好ましく、30質量%以上である事が更に好ましく、40質量%以上である事が特に好ましい。一方、上限については90質量%以下である事が好ましく、80質量%以下である事がより好ましく、70質量%以下である事が更に好ましく、60質量%以下である事が特に好ましい。
B層がスクラップを10質量%以上の割合で含む事により、廃棄物をより効率的に再利用する事ができる。また、B層がスクラップを90質量%以下の割合で含む事により、B層の有する剛性や耐熱性を維持する事ができる。
B層に対して本フィルムのスクラップを加える場合、B層にポリエーテルエーテルケトンが含まれることになる。この場合、B層中、ポリエーテルエーテルケトンが1質量%以上含まれることが好ましく、2質量%以上含まれることがより好ましく、5質量%以上含まれることがさらに好ましく、10質量%以上含まれることが特に好ましい。一方、上限については30質量%未満含まれることが好ましく、29質量%以下含まれることがより好ましく、28質量%以下含まれることがさらに好ましく、25質量%以下含まれることが特に好ましい。
B層がポリエーテルエーテルケトンを1質量%以上の割合で含むことにより、ポリエーテルイミド層の耐衝撃性や耐引裂性を向上することができる。また、B層がポリエーテルエーテルケトンを30質量%未満の割合で含むことにより、B層の剛性を高いレベルで維持することができる。
[用途・使用態様]
本発明の積層フィルムは、溶剤に対する耐クラック性、耐熱性、耐衝撃性、摺動性に優れるため、家電製品やオーディオ機器、IT機器、通信機器、OA機器、医療機器、ヘルスケア機器、業務用機器、産業機器、自動車・鉄道・船舶等の輸送機器等向けのモーター用絶縁フィルムとして好適に使用できる。
特に、本フィルムからなるスロット紙、ウェッジ紙は、フィルムからスロット紙またはウェッジ紙へ成型加工したり、挿入する際に、衝撃的な変形や割れが生じにくいため、絶縁不良の問題なく好適に使用することが出来る。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
1.フィルムの製造
実施例及び比較例においては、以下の原料を用い、下記表1に示す配合組成のフィルムを製造した。
<ポリエーテルエーテルケトン>
(A)-1:VESTAKEEP 3300G(ダイセル・エボニック社製、(a-1)の繰り返し単位、結晶融解熱量=41J/g、結晶融解温度=343℃、ガラス転移温度=143℃)
<ポリエーテルイミド>
(B)-1:Ultem 1000-1000(サビック社製、(b-1)の繰り返し単位、ガラス転移温度=217℃)
(B)-2:Ultem CRS5001-1000(サビック社製、(b-2)の繰り返し単位、ガラス転移温度=227℃)
(実施例1)
A層の原料として(A)-1を、B層の原料として(B)-1をそれぞれ使用した。これらを、Φ40mm押出機2台を使用して別々に溶融させ、A層についてはフィードブロックで半分ずつに分割し、A層/B層/A層の順番となるようにフィードブロック内で積層させて2種3層構成の積層フィルムとしてTダイから押出し、両最外層を結晶化させるために、210℃のキャストロールに密着させ、積層比が1/8/1(フィルム全体に占める、A層の厚み割合=20%)となるように、積層フィルムを得た。この時、A層の押出機温度、B層の押出機温度、フィードブロック、口金の温度はいずれも380℃とした。
厚み300μm、100μmの2種3層構成の積層フィルムをそれぞれ作成した。厚み300μmのフィルムについては、ソルベントクラック試験、200℃の引張弾性率、動摩擦係数の評価を行った。一方、厚み100μmのフィルムについて、パンクチャー衝撃強度と耐折強度の評価を行った。これらの結果を表1に示す。
(実施例2)
A層とB層の押出機回転数を調整し、積層比を1/4/1(フィルム全体に占める、A層の厚み割合=33%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でサンプル作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
A層とB層の押出機回転数を調整し、積層比を1/4/1(フィルム全体に占める、A層の厚み割合=50%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でサンプル作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
B層の原料として、(B)-1の代わりに(B)-2を使用した以外は実施例1と同様の方法でサンプル作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
B層の原料として、(A)-1と(B)-1を混合質量比80:20質量%の混合物を使用した以外は、実施例1と同様の方法でサンプル作製した。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
キャストロール温度を130℃とし、B層の結晶化度が低い状態でフィルムを採取した以外は実施例1と同様の方法でサンプル作製した。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
押出機を1台のみ用い、原料として(A)-1を使用した以外は実施例1と同様の条件にて、ポリエーテルエーテルケトン単層フィルムを得た。このフィルムについて、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
押出機を1台のみ用い、原料として(B)-1を使用した以外は実施例1と同様の条件にて、ポリエーテルイミド単層フィルムを得た。このフィルムについて、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果を表1に示す。
2.フィルムの評価
上記実施例及び比較例で製造した各フィルムは、以下のようにして各種項目についての評価測定を行った。ここで、フィルムの「縦」とは、Tダイからフィルム状の成形品が押し出されてくる方向を指し、また、フィルム面内でこれに直交する方向を「横」とする。
(1)A層中のポリエーテルエーテルケトンの相体結晶化度
各フィルムについて室温から380℃まで、10℃/分の速度で昇温し、ポリエーテルエーテルケトンの結晶化時の発熱ピーク面積とポリエーテルエーテルケトンの結晶融解時の吸熱ピーク面積から、結晶化熱量ΔHcと結晶融解熱量ΔHmを算出する。これらを用いて、以下の式から相対結晶化度を算出した。
相対結晶化度(%)={(|ΔHm|-|ΔHc|)/ΔHm}×100
なお、B層にポリエーテルエーテルケトンを更に含む実施例5~7、比較例2については、斜め切削装置SAICAS(ダイプラ・ウィンテス社製、DN-20S型)を用いて最外層のB層を切削し、示差走査熱量測定(DSC)を用いる事で測定した。
(2)ソルベントクラック試験
厚み300μmの各フィルムを縦60mm×横9mmに切断して、試験片を作製した。縦方向のフィルム端部からそれぞれ20mmの位置で合わせるように曲げ、ダブルクリップで固定した。この状態でスチレンモノマーに2分間浸漬し、取り出して乾燥した後のフィルムの外観を評価した。クラックが確認できないものを合格(○)、確認できるものを不合格(×)とした。
(3)引張弾性率(200℃)
厚み300μmの各フィルムについて、JIS K7244-4:1999に準拠して、粘弾性スペクトロメーターDVA-200(アイティー計測制御株式会社製)を用いて、歪み0.1%、周波数10Hz、昇温速度3℃/分にて動的粘弾性の温度分散測定を行い、200℃での引張弾性率を評価した。200℃での引張弾性率が500MPa以上であるものを合格(○)、500MPa未満のものを不合格(×)とした。
(4)動摩擦係数
厚み300μmの各フィルムについて、JIS K7125:1999に準拠して、プラスチックフィルムすべり試験機(インテスコ)を用いて、動摩擦係数を評価した。動摩擦係数が0.20以下のものを合格(○)、0.20を超えるものを不合格(×)とした。
(5)パンクチャー衝撃強度
厚み100μmの各フィルムについて、JIS K7211-2:2006に準拠して、高速パンクチャー衝撃試験機ハイドロショット HITS-P10(島津製作所)を用いて、23℃、及び、-20℃の温度環境下で、打ち抜き径0.5インチ、試験速度3m/secの条件で測定した。パンクチャー衝撃強度が1.0以上のものを合格(○)、1.0未満のものを不合格(×)とした。
(6)耐折強度
厚み100μmの各フィルムについて、JIS P8115に準拠して、MIT折曲疲労試験機(東洋精機)を用いて、耐折強度を測定した。耐折強度が100回以上のものを合格(○)、100回未満のものを不合格(×)とした。
Figure 0007259295000004
実施例1~4で得られた積層フィルムは、ソルベントクラック試験によってもクラックが生じていない。また、動摩擦係数がいずれも0.20以下であるため、摺動性に優れている。さらに、パンクチャー衝撃強度や耐折強度の値が高く、耐衝撃性にも優れていた。これらの効果は結晶化度が高いポリエーテルエーテルケトンを主成分とするA層を両最外層に配した本発明のフィルムによるものである。
また、実施例1~4で得られた積層フィルムはポリエーテルイミドを主成分とするB層が有する耐熱性の効果が十分に発揮されており、200℃という高温における弾性率が高く維持され、耐熱性に優れていた。
実施例5~7は、特にパンクチャー衝撃強度や耐折強度の値が高く、耐衝撃性にも優れることが分かる。B層にポリエーテルエーテルケトンが含まれているため、B層の耐衝撃性が向上し、結果として積層フィルム全体の耐衝撃性も向上したものと考えられる。
以上の結果より、本発明の積層フィルムは、溶剤に対する耐クラック性、耐熱性、摺動性、及び、耐衝撃性に優れていることがわかる。
一方、比較例1は、ソルベントクラック試験によってクラックが生じており、摺動性にも劣っていた。
比較例2及び比較例3では、当該サンプルは溶剤に対する耐クラック性、摺動性、耐衝撃性に優れるものの、200℃で弾性率が著しく低下している。従って、高温での連続使用に耐えられる耐熱性を有しているとは言えない。
比較例4では、耐熱性に優れるものの、溶剤に対する耐クラック性、摺動性、耐衝撃性が十分ではない。

Claims (7)

  1. 相対結晶化度が90%以上であるポリエーテルエーテルケトンを主成分とするA層と、ポリエーテルイミドを主成分とするB層を含み、該A層を両最外層に備えた積層フィルムであって、前記B層がポリエーテルエーテルケトンを1質量%以上、30質量%以下の割合で含む、積層フィルム
  2. 前記A層を両最外層に備え、前記B層を中間層に備えた2種3層の積層構造である請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 積層フィルムに占める前記A層の厚みの割合が、10%以上60%以下である請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 厚み100μmにおけるパンクチャー衝撃強度が1.0J以上である請求項1~のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  5. 厚みが50μm以上500μm以下である請求項1~のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の積層フィルムからなるスロット紙。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載の積層フィルムからなるウェッジ紙。
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