JP2014151566A - 二軸延伸フィルムの製造方法、二軸延伸フィルム、および、ラミネートフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】衝撃強度および易裂性に優れた二軸延伸フィルムの製造方法、二軸延伸フィルム、および、ラミネートフィルムを提供する。
【解決手段】Ny6が40質量%以上85質量%以下、MXD6が15質量%以上60質量%以下の配合比で溶融混練された原料100質量%に対して、Ny6および融点が233℃以上238℃以下のMXD6からなる熱履歴品を5質量%以上40質量%以下で添加した後、溶融押出して原反フィルムを成形する。原反フィルムを、MD方向およびTD方向の最大歪み速度がいずれも2.5sec−1以上で二軸延伸した後、熱固定し、衝撃強度が50000J/m以上、エレメンドルフ引裂強度が65N/cm以下の二軸延伸フィルムを得る。
【選択図】なし
【解決手段】Ny6が40質量%以上85質量%以下、MXD6が15質量%以上60質量%以下の配合比で溶融混練された原料100質量%に対して、Ny6および融点が233℃以上238℃以下のMXD6からなる熱履歴品を5質量%以上40質量%以下で添加した後、溶融押出して原反フィルムを成形する。原反フィルムを、MD方向およびTD方向の最大歪み速度がいずれも2.5sec−1以上で二軸延伸した後、熱固定し、衝撃強度が50000J/m以上、エレメンドルフ引裂強度が65N/cm以下の二軸延伸フィルムを得る。
【選択図】なし
Description
本発明は、二軸延伸フィルムの製造方法、二軸延伸フィルム、および、ラミネートフィルムに関する。
食品や医薬分野、電子部品などの工業用分野などにおいて、包材に易裂性を付与する技術に対する要求特性が高くなっている。特に、レトルト食品用包材や流動食用包材などの高熱処理を施す包材に対しても易裂性が望まれている。このような包材として、熱履歴品を所定量添加することで、易裂性を付与するとともに、フィルム面内での層内剥離を防止する構成が採られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の易裂性フィルムは、原料であるナイロン6(以後、Ny6ともいう)と、メタキシリレンアジパミド(以後、MXD6ともいう)との配合比を規定するとともに、これらの熱履歴品を所定量添加することで、易裂性を付与するとともに、フィルム面内での層内剥離を防止している。
特許文献1に記載の易裂性フィルムは、原料であるナイロン6(以後、Ny6ともいう)と、メタキシリレンアジパミド(以後、MXD6ともいう)との配合比を規定するとともに、これらの熱履歴品を所定量添加することで、易裂性を付与するとともに、フィルム面内での層内剥離を防止している。
しかしながら、近年、レトルト食品用包材や流動食用包材などの高熱処理を施す包材に対して、高い衝撃強度を保持しつつ、かつ、易裂性を有する、という相反する機能が要求されてきており、さらなる改善が望まれている。
本発明では、衝撃強度および易裂性に優れた二軸延伸フィルムの製造方法、二軸延伸フィルム、および、ラミネートフィルムを提供することを目的とする。
本発明の二軸延伸フィルムの製造方法は、ナイロン6(以後、Ny6ともいう)およびメタキシリレンアジパミド(以後、MXD6ともいう)を二軸延伸してなる二軸延伸フィルムの製造方法であって、前記Ny6が40質量%以上85質量%以下、MXD6が15質量%以上60質量%以下の配合比で溶融混練された原料100質量%に対して、Ny6および融点が233℃以上238℃以下のMXD6からなる熱履歴品を5質量%以上40質量%以下で添加した後、溶融押出して原反フィルムを成形する原反フィルム製造工程と、前記原反フィルムを、MD方向およびTD方向の最大歪み速度がいずれも2.5sec−1以上で二軸延伸する二軸延伸工程と、を実施することを特徴とする。
そして、本発明では、前記二軸延伸工程後に、160℃以上215℃以下で熱固定する熱固定工程を実施する構成とすることが好ましい。
また、本発明では、前記二軸延伸工程は、チューブラー式同時二軸延伸方法により二軸延伸する構成とすることが好ましい。
また、本発明では、前記二軸延伸工程は、チューブラー式同時二軸延伸方法により二軸延伸する構成とすることが好ましい。
本発明の二軸延伸フィルムは、本発明の二軸延伸フィルムの製造方法により製造されたことを特徴とする。
そして、本発明では、衝撃強度が50000J/m以上であることが好ましい。
また、本発明では、エレメンドルフ引裂強度が65N/cm以下であることが好ましい。
そして、本発明では、衝撃強度が50000J/m以上であることが好ましい。
また、本発明では、エレメンドルフ引裂強度が65N/cm以下であることが好ましい。
本発明のラミネートフィルムは、本発明の二軸延伸フィルムの層を有する積層構造であることを特徴とする。
本発明によれば、Ny6およびMXD6からなる所定の配合の樹脂組成物を所定の最大歪み速度の条件で二軸延伸するので、易裂性や高強度に優れ、かつ所定の熱履歴品を添加するので層内剥離現象も生じない優れた二軸延伸フィルムを提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳述する。
[二軸延伸フィルムの構成]
本実施形態に係る二軸延伸フィルムは、Ny6およびMXD6からなるポリアミド樹脂組成物を二軸延伸することで得られる。ここで、二軸延伸は、同時二軸延伸法や逐次二軸延伸法を用いることができるが、延伸する際の最大歪み速度を本発明範囲内にするために、チューブラー式同時二軸延伸法を用いることが特に好ましい。
[二軸延伸フィルムの構成]
本実施形態に係る二軸延伸フィルムは、Ny6およびMXD6からなるポリアミド樹脂組成物を二軸延伸することで得られる。ここで、二軸延伸は、同時二軸延伸法や逐次二軸延伸法を用いることができるが、延伸する際の最大歪み速度を本発明範囲内にするために、チューブラー式同時二軸延伸法を用いることが特に好ましい。
ポリアミド樹脂組成物は、Ny6およびMXD6の配合比が40質量%以上85質量%以下:15質量%以上60質量%以下の割合で溶融混練されたバージン原料100質量%に対して、MXD6の融点が233℃以上238℃以下の熱履歴品を5質量%以上40質量%以下で添加して得られる。
ここで、前記Ny6の化学式を下記の化1に示し、またMXD6の化学式を下記の化2に示す。
ここで、前記Ny6の化学式を下記の化1に示し、またMXD6の化学式を下記の化2に示す。
上述のバージン原料とは、通常は、Ny6とMXD6とが互いに混合され溶融混練された履歴を持つ混合原料ではない状態の原料を意味する。例えば、Ny6やMXD6が各々単独で溶融混練された履歴があっても(例えばリサイクル品)、これらが混合され溶融混練されていない場合は、バージン原料である。
バージン原料におけるNy6とMXD6の配合割合は、二軸延伸フィルムの衝撃強度および易裂性の観点から、Ny6が40質量%以上85質量%以下、MXD6が15質量%以上60質量%以下であることが好ましい。なお、バージン原料におけるMXD6が15質量%より少ない場合には、易裂性付与の効果が十分に得られないおそれがある。また、MXD6が40質量%より多い場合には、衝撃強度が大幅に低下して実用性に乏しくなる。
バージン原料におけるNy6とMXD6の配合割合は、二軸延伸フィルムの衝撃強度および易裂性の観点から、Ny6が40質量%以上85質量%以下、MXD6が15質量%以上60質量%以下であることが好ましい。なお、バージン原料におけるMXD6が15質量%より少ない場合には、易裂性付与の効果が十分に得られないおそれがある。また、MXD6が40質量%より多い場合には、衝撃強度が大幅に低下して実用性に乏しくなる。
熱履歴品とは、Ny6とMXD6の配合品で、一度押出機を通過したものをいい、本発明については、示差走査熱量計(DSC)でMXD6の融点が233℃以上238℃以下、好ましくは235℃以上237℃以下の範囲に保持されたものを用いる。なお、この熱履歴品は、本実施形態により得られたポリアミドの層をリサイクルしたものでもよい。このような熱履歴品は、Ny6とMXD6の双方に親和性のある相溶化剤として機能するので、かかる熱履歴品をポリアミド樹脂混合物に加えることで層内剥離の発生を防止できる。
ここで、層内剥離とは、二軸延伸フィルムを適当なシーラントフィルムとラミネートして製造した後にシール部を開封すると、ポリアミドの層内で剥離を引き起こす現象をいう。この層内剥離の機構は必ずしも明確ではないが、ポリアミドの層内では、Ny6とMXD6が層状に配向しており、その界面で剥離が起こるものと考えられる。
また、Ny6およびMXD6からなる熱履歴品におけるMXD6の融点とは、バージン原料と溶融混練される前の状態で測定された融点をいう。熱履歴品におけるMXD6の融点が233℃未満になると、ポリアミドの層の衝撃強度が低下する。また、熱履歴品におけるMXD6の融点が238℃以上になると、層内剥離を防止する効果が低くなる。
ここで、層内剥離とは、二軸延伸フィルムを適当なシーラントフィルムとラミネートして製造した後にシール部を開封すると、ポリアミドの層内で剥離を引き起こす現象をいう。この層内剥離の機構は必ずしも明確ではないが、ポリアミドの層内では、Ny6とMXD6が層状に配向しており、その界面で剥離が起こるものと考えられる。
また、Ny6およびMXD6からなる熱履歴品におけるMXD6の融点とは、バージン原料と溶融混練される前の状態で測定された融点をいう。熱履歴品におけるMXD6の融点が233℃未満になると、ポリアミドの層の衝撃強度が低下する。また、熱履歴品におけるMXD6の融点が238℃以上になると、層内剥離を防止する効果が低くなる。
熱履歴品の含有量は、バージン原料全量100質量%基準で5質量%以上40質量%以下である。熱履歴品が5質量%未満では、ラミネートフィルムとした後に冷間成形のような過酷な条件下で使用すると、ポリアミドの層で層内剥離を起こしやすくなる。また、熱履歴品が40質量%を超えると、ポリアミドの層の衝撃強度が低下する。
熱履歴品におけるNy6とMXD6との配合割合は、衝撃強度および層内剥離防止効果の観点から、Ny6:MXD6=60質量%以上85質量%以下:15質量%以上40質量%以下であることが好ましい。なお、熱履歴品におけるMXD6の配合割合が15質量%未満(Ny6の配合割合が85質量%より多い)である場合、ポリアミドの層の層内剥離防止効果が低くなる傾向がある。熱履歴品におけるMXD6の配合割合が40質量%を越える(Ny6の配合割合が60質量%未満)場合、ポリアミドの層の衝撃強度が低下する傾向がある。
熱履歴品におけるNy6とMXD6との配合割合は、衝撃強度および層内剥離防止効果の観点から、Ny6:MXD6=60質量%以上85質量%以下:15質量%以上40質量%以下であることが好ましい。なお、熱履歴品におけるMXD6の配合割合が15質量%未満(Ny6の配合割合が85質量%より多い)である場合、ポリアミドの層の層内剥離防止効果が低くなる傾向がある。熱履歴品におけるMXD6の配合割合が40質量%を越える(Ny6の配合割合が60質量%未満)場合、ポリアミドの層の衝撃強度が低下する傾向がある。
なお、ポリアミドの層には、必要な添加剤を適宜添加することができる。このような添加剤として、例えばアンチブロッキング剤(無機フィラーなど)、はっ水剤(エチレンビスステアリン酸エステルなど)、滑剤(ステアリン酸カルシウムなど)を挙げることができる。
また、本発明の二軸延伸フィルムは、他のラミネート基材を積層することで種々の用途に適用できる。ラミネート基材としては、例えばアルミニウム層およびアルミニウム層を含むフィルム、シーラント層などが挙げられる。
本実施形態のラミネート包材は、二軸延伸フィルムの層と他のラミネート基材との全体の厚みが200μm以下であることが好ましい。かかる全体の厚みが200μmを超える場合、優れた易裂性が得られにくくなるおそれがある。
本実施形態のラミネート包材は、二軸延伸フィルムの層と他のラミネート基材との全体の厚みが200μm以下であることが好ましい。かかる全体の厚みが200μmを超える場合、優れた易裂性が得られにくくなるおそれがある。
本実施形態のラミネート包材に使用するアルミニウム層としては、純アルミニウムまたはアルミニウム−鉄系合金の軟質材からなるアルミ箔を使用することができる。この場合、アルミニウム箔には、ラミネート性能を向上する観点から、シランカップリング剤やチタンカップリング剤などによるアンダーコート処理、あるいはコロナ放電処理などの前処理を施してから、ONyフィルムに積層することが好ましい。
このようなアルミニウム層の厚さは5μm以上50μm以下であることが好ましい。これにより、酸素や水分などがラミネート包材中を透過することを防止できる。
なお、アルミニウム層の厚さが5μm未満である場合、ラミネート包材中を酸素や水分などが透過してしまうおそれがある。一方、アルミニウム層の厚さが50μmを超える場合、易裂性が十分に得られにくくなるおそれがある。
このようなアルミニウム層の厚さは5μm以上50μm以下であることが好ましい。これにより、酸素や水分などがラミネート包材中を透過することを防止できる。
なお、アルミニウム層の厚さが5μm未満である場合、ラミネート包材中を酸素や水分などが透過してしまうおそれがある。一方、アルミニウム層の厚さが50μmを超える場合、易裂性が十分に得られにくくなるおそれがある。
さらに、ラミネート基材やシーラント層の他、帯電防止層や印刷層、バリア層、強度補強層などの種々の機能層を積層してもよい。
[二軸延伸フィルムの製造方法]
以上のような二軸延伸フィルムは、チューブラー法による同時二軸延伸法により好適に製造できる。具体的には、以下のようにして製造できる。
まず、原反フィルム製造工程において、Ny6が40質量%以上85質量%以下、MXD6が15質量%以上60質量%以下の配合割合で溶融混練したバージン原料と、Ny6が40質量%以上85質量%以下、MXD6が15質量%以上60質量%以下の配合で、かつ、当該MXD6の融点が233℃以上238℃以下の熱履歴品とを、バージン原料100質量%に対して5質量%以上40質量%以下で添加して溶融混練し、このポリアミド樹脂組成物の溶融物を調製する。
次に、ポリアミドの溶融物を環状ダイスから円筒状のフィルムとして溶融押し出しした後、引き続き急冷して原反フィルム(原反バブル)を作製する。
以上のような二軸延伸フィルムは、チューブラー法による同時二軸延伸法により好適に製造できる。具体的には、以下のようにして製造できる。
まず、原反フィルム製造工程において、Ny6が40質量%以上85質量%以下、MXD6が15質量%以上60質量%以下の配合割合で溶融混練したバージン原料と、Ny6が40質量%以上85質量%以下、MXD6が15質量%以上60質量%以下の配合で、かつ、当該MXD6の融点が233℃以上238℃以下の熱履歴品とを、バージン原料100質量%に対して5質量%以上40質量%以下で添加して溶融混練し、このポリアミド樹脂組成物の溶融物を調製する。
次に、ポリアミドの溶融物を環状ダイスから円筒状のフィルムとして溶融押し出しした後、引き続き急冷して原反フィルム(原反バブル)を作製する。
この後、二軸延伸工程において、原反バブルを、一対のニップロール間に挿通した後、中に気体を圧入しながら延伸炉を通過させて外部からヒータで加熱すると共に、延伸開始点にエアーリングより外方からエアーを吹き付けて原反バブルを膨張させ、下流側の一対のニップロールで引き取ることにより、チューブラー法によるMD方向およびTD方向の同時二軸延伸を行い、延伸バブルを形成する。この際、最大歪み速度は、MD方向およびTD方向のいずれも2.5sec−1以上である。この最大歪み速度は、好ましくは3sec−1以上15sec−1以下である。
ここで、最大歪み速度とは、原反バブルが延伸開始から延伸終了点までの各位置でのMD方向とTD方向の変化率を算出し、その最大値で示したものである。最大歪み速度の制御は、例えば、溶融物を環状ダイスから溶融押し出しする際の吐出量、環状ダイスや延伸炉の大きさ(直径や長さ)を調整することで行うことができる。
ここで、最大歪み速度とは、原反バブルが延伸開始から延伸終了点までの各位置でのMD方向とTD方向の変化率を算出し、その最大値で示したものである。最大歪み速度の制御は、例えば、溶融物を環状ダイスから溶融押し出しする際の吐出量、環状ダイスや延伸炉の大きさ(直径や長さ)を調整することで行うことができる。
このような最大歪み速度は、次のような方法により具体的に求めることができる。
まず、延伸途中のフィルムサンプルを採取する。そして、このサンプルの移動方向の移動距離に対する、サンプルの折径(幅)の変化を計測して、移動距離とサンプルの折径(幅)との関係を示す曲線を作成する。ここで、移動距離からは、延伸開始からの時間が算出できる。また、サンプルの折径と、原反フィルム(未延伸フィルム)の折径(幅)と、TD方向の延伸倍率との関係は、下記式:
(サンプルの折径(幅))/(原反フィルムの折径(幅))=(TD方向の延伸倍率)
で表されることから、サンプルの折径(幅)を原反フィルムの折径(幅)で割ることにより、TD方向の延伸倍率が算出できる。そのため、移動距離とサンプルの折径との関係を示す曲線から、延伸開始からの時間とTD方向の延伸倍率との関係を示す曲線を作成することができる。
まず、延伸途中のフィルムサンプルを採取する。そして、このサンプルの移動方向の移動距離に対する、サンプルの折径(幅)の変化を計測して、移動距離とサンプルの折径(幅)との関係を示す曲線を作成する。ここで、移動距離からは、延伸開始からの時間が算出できる。また、サンプルの折径と、原反フィルム(未延伸フィルム)の折径(幅)と、TD方向の延伸倍率との関係は、下記式:
(サンプルの折径(幅))/(原反フィルムの折径(幅))=(TD方向の延伸倍率)
で表されることから、サンプルの折径(幅)を原反フィルムの折径(幅)で割ることにより、TD方向の延伸倍率が算出できる。そのため、移動距離とサンプルの折径との関係を示す曲線から、延伸開始からの時間とTD方向の延伸倍率との関係を示す曲線を作成することができる。
次いで、上述したサンプルについて、サンプルの移動方向の移動距離に対する、サンプルの厚みの変化を計測して、移動距離とサンプルの厚みとの関係を示す曲線を作成する。ここで、移動距離からは、延伸開始からの時間が算出できる。また、サンプルの厚みと、原反フィルムの厚みと、MD×TDの総合延伸倍率との関係は、下記式:
(原反フィルムの厚み)/(サンプルの厚み)=(MD×TDの総合延伸倍率)
で表されることから、原反フィルムの厚みからサンプルの厚みを割ることにより、MD×TDの総合延伸倍率が算出できる。また、MD×TDの総合延伸倍率と、TD方向の延伸倍率と、MD方向の延伸倍率との関係は、下記式:
(MD×TDの総合延伸倍率)/(TD方向の延伸倍率)=(MD方向の延伸倍率)
で表されることから、MD×TDの総合延伸倍率から前記算出したTD方向の延伸倍率を割ることにより、MD方向の延伸倍率が算出できる。そのため、移動距離とサンプルの厚みとの関係を示す曲線から、延伸開始からの時間とMD方向の延伸倍率との関係を示す曲線を作成することができる。
以上のようにして作成できる2つの曲線により、延伸開始からの時間に対するMD方向およびTD方向の延伸倍率の変化状況を定量化できる。そして、これらの曲線において、曲線の傾きが最大となる箇所の傾きを求めることにより、MD方向およびTD方向の最大歪み速度を求めることができる。
なお、この最大歪み速度は、MD方向およびTD方向のいずれかが2.5sec−1より遅くなると、衝撃強度が低下し(例えば50000J/m未満に低下し)、易裂性や直線カット性が低下するという不都合を生じる。
(原反フィルムの厚み)/(サンプルの厚み)=(MD×TDの総合延伸倍率)
で表されることから、原反フィルムの厚みからサンプルの厚みを割ることにより、MD×TDの総合延伸倍率が算出できる。また、MD×TDの総合延伸倍率と、TD方向の延伸倍率と、MD方向の延伸倍率との関係は、下記式:
(MD×TDの総合延伸倍率)/(TD方向の延伸倍率)=(MD方向の延伸倍率)
で表されることから、MD×TDの総合延伸倍率から前記算出したTD方向の延伸倍率を割ることにより、MD方向の延伸倍率が算出できる。そのため、移動距離とサンプルの厚みとの関係を示す曲線から、延伸開始からの時間とMD方向の延伸倍率との関係を示す曲線を作成することができる。
以上のようにして作成できる2つの曲線により、延伸開始からの時間に対するMD方向およびTD方向の延伸倍率の変化状況を定量化できる。そして、これらの曲線において、曲線の傾きが最大となる箇所の傾きを求めることにより、MD方向およびTD方向の最大歪み速度を求めることができる。
なお、この最大歪み速度は、MD方向およびTD方向のいずれかが2.5sec−1より遅くなると、衝撃強度が低下し(例えば50000J/m未満に低下し)、易裂性や直線カット性が低下するという不都合を生じる。
そして、上述の二軸延伸工程後、延伸されたフィルムをテンター式熱処理炉に入れ、160以上215℃以下で熱固定を施す熱固定工程を実施することにより、本実施形態の二軸延伸フィルムを得ることができる。
得られた二軸延伸フィルムは、衝撃強度が50000J/m以上、特に53000J/m以上の高強度で、かつエレメンドルフ引裂強度が65N/cm以下、特に63N/cm以下の易裂性である。
得られた二軸延伸フィルムは、衝撃強度が50000J/m以上、特に53000J/m以上の高強度で、かつエレメンドルフ引裂強度が65N/cm以下、特に63N/cm以下の易裂性である。
上述したように、上記実施形態では、Ny6およびMXD6からなる所定の配合のポリアミド樹脂組成物の溶融物を、所定の最大歪み速度の条件で二軸延伸するので、易裂性や衝撃強度に優れ、かつ所定の熱履歴品を添加するので層内剥離現象も生じない優れた二軸延伸フィルムを提供できる。
なお、本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した材質、層構成などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、同時二軸延伸方法としてチューブラー方式を採用したが、テンター方式でもよい。
また、同時二軸延伸に限らず、逐次二軸延伸としてもよい。
したがって、上記に開示した材質、層構成などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、同時二軸延伸方法としてチューブラー方式を採用したが、テンター方式でもよい。
また、同時二軸延伸に限らず、逐次二軸延伸としてもよい。
次に、実施例および比較例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの例によって何等限定されるものではない。
[実施例1]
Ny6を70質量%、MXD6を30質量%の割合で溶融混練したバージン原料100質量%に対して、MXD6の融点が236℃の熱履歴品を25質量%添加し、270℃で溶融押出後、冷却して原反フィルムを作製した。
Ny6;宇部興産株式会社製ナイロン6(UBEナイロン 1022FD(商品名)、相対粘度ηr=3.5)
MXD6;三菱ガス化学株式会社製MXD6(MAXナイロン6007(商品名))
Ny6を70質量%、MXD6を30質量%の割合で溶融混練したバージン原料100質量%に対して、MXD6の融点が236℃の熱履歴品を25質量%添加し、270℃で溶融押出後、冷却して原反フィルムを作製した。
Ny6;宇部興産株式会社製ナイロン6(UBEナイロン 1022FD(商品名)、相対粘度ηr=3.5)
MXD6;三菱ガス化学株式会社製MXD6(MAXナイロン6007(商品名))
原反フィルムをチューブラー二軸延伸により、延伸倍率MD/TD=3.5/3.2、最大歪み速度MD5.0sec−1、TD3.5sec−1の条件で同時二軸延伸した後、テンター熱処理装置にて210℃の熱固定を実施して厚さ寸法が15μmの二軸延伸フィルムを作製した。なお、得られた二軸延伸フィルムの延伸成形性は良好で、厚み精度も良好であった。
そして、得られた二軸延伸フィルムにポリプロピレン系シーラントフィルムを積層し、ラミネートフィルムを作製した。このラミネートフィルムに対し、下記評価を行った。その結果を、以下の表1に示す。
そして、得られた二軸延伸フィルムにポリプロピレン系シーラントフィルムを積層し、ラミネートフィルムを作製した。このラミネートフィルムに対し、下記評価を行った。その結果を、以下の表1に示す。
(層内剥離)
ラミネートフィルムから15mm幅の短冊状試験片を切り出し、その端部を手で数cmほど界面剥離を行い、二軸延伸フィルムとシーラントフィルムとに分離した。その後、各々のフィルム片を引張り試験機(インストロン万能試験機1123型)にセットして、300mm/minの速度でラミネート部分の剥離試験を行った(90度剥離)。なお、剥離試験の最中に二軸延伸フィルム内部で層内剥離が生ずると剥離強度が急激に減少するため、そのような挙動が発現したか否かで層内剥離発生の有無を判別できる。例えば、剥離試験の開始時は、剥離強度が7N/15mm幅程度であったものが、剥離試験の途中で急激に1〜2N/15mm幅程度に減少すれば、層内剥離が生じたと判断できる。
そして、二軸延伸フィルムの内部で層内剥離の挙動を示さないものを「○」と判定し、層内剥離の挙動を示したものを「×」と判定した。
ラミネートフィルムから15mm幅の短冊状試験片を切り出し、その端部を手で数cmほど界面剥離を行い、二軸延伸フィルムとシーラントフィルムとに分離した。その後、各々のフィルム片を引張り試験機(インストロン万能試験機1123型)にセットして、300mm/minの速度でラミネート部分の剥離試験を行った(90度剥離)。なお、剥離試験の最中に二軸延伸フィルム内部で層内剥離が生ずると剥離強度が急激に減少するため、そのような挙動が発現したか否かで層内剥離発生の有無を判別できる。例えば、剥離試験の開始時は、剥離強度が7N/15mm幅程度であったものが、剥離試験の途中で急激に1〜2N/15mm幅程度に減少すれば、層内剥離が生じたと判断できる。
そして、二軸延伸フィルムの内部で層内剥離の挙動を示さないものを「○」と判定し、層内剥離の挙動を示したものを「×」と判定した。
(易裂性:直線カット性)
引裂強度の測定は、ポリプロピレン系シーラントフィルムを積層していない二軸延伸フィルムで実施した。エレメンドルフ引裂強度試験(JISK 7128)に基づき、二軸延伸フィルムのMD方向およびTD方向の引裂強度を測定した。
そして、引裂強度が70N/cm以下を「○」、71N/cm以上を「×」として評価した。
引裂強度の測定は、ポリプロピレン系シーラントフィルムを積層していない二軸延伸フィルムで実施した。エレメンドルフ引裂強度試験(JISK 7128)に基づき、二軸延伸フィルムのMD方向およびTD方向の引裂強度を測定した。
そして、引裂強度が70N/cm以下を「○」、71N/cm以上を「×」として評価した。
(衝撃強度)
二軸延伸フィルムの衝撃強度(J/m)は、フィルムインパクトテスター(東洋精機製、30Kg−cmの1/2インチ半球ヘッド)を用いて測定した。測定結果について、下記の基準で評価した。
〇:50000J/m以上
×:50000J/m未満
二軸延伸フィルムの衝撃強度(J/m)は、フィルムインパクトテスター(東洋精機製、30Kg−cmの1/2インチ半球ヘッド)を用いて測定した。測定結果について、下記の基準で評価した。
〇:50000J/m以上
×:50000J/m未満
(総合評価)
各評価項目にて×が一つもない場合は総合評価を〇とし、×が一つでもある場合は総合評価を×として評価を行った。
各評価項目にて×が一つもない場合は総合評価を〇とし、×が一つでもある場合は総合評価を×として評価を行った。
[実施例2]
実施例1の熱履歴品、二軸延伸フィルムの厚さ寸法、チューブラー二軸延伸の条件およびテンター熱試験装置における熱固定の温度を、表1および以下の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・熱履歴品:バージン原料100質量%に対して、MXD6の融点が237℃の熱履歴品を15質量%添加
・厚さ寸法:25μm
・延伸倍率MD/TD=3.5/3.5
・最大歪み速度:MD方向3.5sec−1、TD方向3.1sec−1
・熱固定温度:213℃
実施例1の熱履歴品、二軸延伸フィルムの厚さ寸法、チューブラー二軸延伸の条件およびテンター熱試験装置における熱固定の温度を、表1および以下の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・熱履歴品:バージン原料100質量%に対して、MXD6の融点が237℃の熱履歴品を15質量%添加
・厚さ寸法:25μm
・延伸倍率MD/TD=3.5/3.5
・最大歪み速度:MD方向3.5sec−1、TD方向3.1sec−1
・熱固定温度:213℃
[実施例3]
実施例1のバージン原料および熱履歴品の配合割合、チューブラー二軸延伸の条件およびテンター熱試験装置における熱固定の温度を、表1および以下の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・バージン原料:Ny6を75質量%、MXD6を25質量%
・熱履歴品:バージン原料100質量%に対して、MXD6の融点が237℃の熱履歴品を15質量%添加
・延伸倍率MD/TD=3.3/3.3
・最大歪み速度:MD方向7.5sec−1、TD方向6.7sec−1
・熱固定温度:213℃
実施例1のバージン原料および熱履歴品の配合割合、チューブラー二軸延伸の条件およびテンター熱試験装置における熱固定の温度を、表1および以下の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・バージン原料:Ny6を75質量%、MXD6を25質量%
・熱履歴品:バージン原料100質量%に対して、MXD6の融点が237℃の熱履歴品を15質量%添加
・延伸倍率MD/TD=3.3/3.3
・最大歪み速度:MD方向7.5sec−1、TD方向6.7sec−1
・熱固定温度:213℃
[実施例4]
実施例1のバージン原料および熱履歴品の配合割合、チューブラー二軸延伸の条件およびテンター熱試験装置における熱固定の温度を、表1および以下の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・熱履歴品:バージン原料100質量%に対して、MXD6の融点が237℃の熱履歴品を15質量%添加
・延伸倍率MD/TD=3.5/3.5
・最大歪み速度:MD方向9.0sec−1、TD方向8.2sec−1
・熱固定温度:213℃
実施例1のバージン原料および熱履歴品の配合割合、チューブラー二軸延伸の条件およびテンター熱試験装置における熱固定の温度を、表1および以下の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・熱履歴品:バージン原料100質量%に対して、MXD6の融点が237℃の熱履歴品を15質量%添加
・延伸倍率MD/TD=3.5/3.5
・最大歪み速度:MD方向9.0sec−1、TD方向8.2sec−1
・熱固定温度:213℃
[実施例5]
実施例1のバージン原料および熱履歴品の配合割合、および、チューブラー二軸延伸の条件を、表1および以下の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・バージン原料:Ny6を72質量%、MXD6を28質量%
・熱履歴品:バージン原料100質量%に対して、熱履歴品を20質量%添加
・最大歪み速度:MD方向2.8sec−1、TD方向2.5sec−1
実施例1のバージン原料および熱履歴品の配合割合、および、チューブラー二軸延伸の条件を、表1および以下の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・バージン原料:Ny6を72質量%、MXD6を28質量%
・熱履歴品:バージン原料100質量%に対して、熱履歴品を20質量%添加
・最大歪み速度:MD方向2.8sec−1、TD方向2.5sec−1
[比較例1]
実施例1のチューブラー二軸延伸の条件を、表1および以下の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・最大歪み速度:MD方向2.3sec−1、TD方向0.6sec−1
実施例1のチューブラー二軸延伸の条件を、表1および以下の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・最大歪み速度:MD方向2.3sec−1、TD方向0.6sec−1
[比較例2]
実施例1のチューブラー二軸延伸に代えて、同時二軸延伸テンター法により、縦方向および横方向に以下の条件で同時に延伸した後、実施例1と同様に熱固定して延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・テンター法同時二軸延伸法
・最大歪み速度:MD方向0.5sec−1、TD方向0.5sec−1
実施例1のチューブラー二軸延伸に代えて、同時二軸延伸テンター法により、縦方向および横方向に以下の条件で同時に延伸した後、実施例1と同様に熱固定して延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・テンター法同時二軸延伸法
・最大歪み速度:MD方向0.5sec−1、TD方向0.5sec−1
[比較例3]
実施例1のチューブラー二軸延伸に代えて、逐次二軸延伸テンター法により、縦方向および横方向に以下の条件で順に延伸した後、実施例1と同様に熱固定して、厚さ寸法25μmの延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・厚さ寸法:25μm
・テンター法逐次二軸延伸法
・最大歪み速度:MD方向0.3sec−1、TD方向0.3sec−1
実施例1のチューブラー二軸延伸に代えて、逐次二軸延伸テンター法により、縦方向および横方向に以下の条件で順に延伸した後、実施例1と同様に熱固定して、厚さ寸法25μmの延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・厚さ寸法:25μm
・テンター法逐次二軸延伸法
・最大歪み速度:MD方向0.3sec−1、TD方向0.3sec−1
[比較例4]
実施例1のチューブラー二軸延伸に代えて、逐次二軸延伸テンター法により、縦方向および横方向に以下の条件で順に延伸した後、実施例1と同様に熱固定して厚さ寸法15μmの延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・厚さ寸法:15μm
・テンター法逐次二軸延伸法
・最大歪み速度:MD方向0.4sec−1、TD方向0.3sec−1
実施例1のチューブラー二軸延伸に代えて、逐次二軸延伸テンター法により、縦方向および横方向に以下の条件で順に延伸した後、実施例1と同様に熱固定して厚さ寸法15μmの延伸フィルムを得た。そして、実施例1と同様に評価した。
・厚さ寸法:15μm
・テンター法逐次二軸延伸法
・最大歪み速度:MD方向0.4sec−1、TD方向0.3sec−1
[結果]
表1に示すように、比較例2では、テンター式同時二軸延伸法で二軸延伸していること、比較例3,4では、テンター式逐次延伸法で二軸延伸していることから、チューブラー式同時二軸延伸法で二軸延伸している本願発明範囲の最大歪み速度が得られていない。それ故、これらの比較例2〜4では、衝撃強度が弱く、易裂性も十分ではなかった。また、比較例1では、チューブラー式同時二軸延伸法で二軸延伸しているが、最大歪み速度が本願発明の範囲外であるため、衝撃強度が劣っている。
一方、実施例1〜5では、チューブラー式同時二軸延伸法により本願発明の範囲内の最大歪み速度で二軸延伸しているため、易裂性およびフィルム衝撃強度が良好であった。
表1に示すように、比較例2では、テンター式同時二軸延伸法で二軸延伸していること、比較例3,4では、テンター式逐次延伸法で二軸延伸していることから、チューブラー式同時二軸延伸法で二軸延伸している本願発明範囲の最大歪み速度が得られていない。それ故、これらの比較例2〜4では、衝撃強度が弱く、易裂性も十分ではなかった。また、比較例1では、チューブラー式同時二軸延伸法で二軸延伸しているが、最大歪み速度が本願発明の範囲外であるため、衝撃強度が劣っている。
一方、実施例1〜5では、チューブラー式同時二軸延伸法により本願発明の範囲内の最大歪み速度で二軸延伸しているため、易裂性およびフィルム衝撃強度が良好であった。
本発明は、食品や医薬分野、工業用分野など、衝撃強度および易裂性に優れた二軸延伸フィルムの製造方法、二軸延伸フィルム、および、ラミネートフィルムとして利用できる。
Claims (7)
- ナイロン6(以後、Ny6ともいう)およびメタキシリレンアジパミド(以後、MXD6ともいう)を二軸延伸してなる二軸延伸フィルムの製造方法であって、
前記Ny6が40質量%以上85質量%以下、MXD6が15質量%以上60質量%以下の配合比で溶融混練された原料100質量%に対して、Ny6および融点が233℃以上238℃以下のMXD6からなる熱履歴品を5質量%以上40質量%以下で添加した後、溶融押出して原反フィルムを成形する原反フィルム製造工程と、
前記原反フィルムを、MD方向およびTD方向の最大歪み速度がいずれも2.5sec−1以上で二軸延伸する二軸延伸工程と、を実施する
ことを特徴とする二軸延伸フィルムの製造方法。 - 請求項1に記載の二軸延伸フィルムの製造方法であって、
前記二軸延伸工程後に、160℃以上215℃以下で熱固定する熱固定工程を実施する
ことを特徴とする二軸延伸フィルムの製造方法。 - 請求項1または請求項2に記載の二軸延伸フィルムの製造方法であって、
前記二軸延伸工程は、チューブラー式同時二軸延伸法により二軸延伸する
ことを特徴とする二軸延伸フィルムの製造方法。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の二軸延伸フィルムの製造方法により製造された
ことを特徴とする二軸延伸フィルム。 - 請求項4に記載の二軸延伸フィルムであって、
衝撃強度が50000J/m以上である
ことを特徴とする二軸延伸フィルム。 - 請求項4または請求項5に記載の二軸延伸フィルムであって、
エレメンドルフ引裂強度が65N/cm以下である
ことを特徴とする二軸延伸フィルム。 - 請求項4から請求項6までのいずれか一項に記載の二軸延伸フィルムの層を有する積層構造である
ことを特徴とするラミネートフィルム。
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