JPH07148839A - 易裂性フィルム及びこの製造方法 - Google Patents
易裂性フィルム及びこの製造方法Info
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- JPH07148839A JPH07148839A JP29795593A JP29795593A JPH07148839A JP H07148839 A JPH07148839 A JP H07148839A JP 29795593 A JP29795593 A JP 29795593A JP 29795593 A JP29795593 A JP 29795593A JP H07148839 A JPH07148839 A JP H07148839A
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
に、充分な強度も備えた易裂性フィルム及びこの製造方
法を提供する。 【構成】 ナイロン6(Ny6)を55〜85重量部及びメ
タキシリレンアジパミド(MXD6)を15〜45重量部含
有する(但し、Ny6+MXD6=100 重量部)と共
に、両者の 270℃、剪断速度102sec-1での溶融粘度の比
(ηMXD6/ηNy6)が0.2〜10.0である原料を混合し、混
合物を溶融押し出しした後、冷却した原反フィルムをM
D方向(フィルムの移動方向)及びTD方向(フィルム
の幅方向)共に2.8倍以上の倍率で延伸して易裂性フィ
ルムを製造する。
Description
フィルム及びこの製造方法に関し、例えば食品、薬品、
工業製品等の包装袋の基材フィルムとして使用すること
ができる。
(シーラント)フィルムとして直鎖状低密度ポリエチレ
ン(L-LDPE)等のフィルムが多用されている。しかし、こ
のL-LDPEフィルムは、シール強度が優れているため安全
であるが、引裂き抵抗が大きいため使用時に切れ目に沿
って真っ直ぐに切れず、開封の際に問題があった。そこ
で、従来、フィルムに易裂性や直線カット性を付与する
ための種々の提案がなされている。
して有するラミネートフィルムとした構成(特公昭58-3
8320号公報、特公昭55-31725号公報)、(b) 表基材フィ
ルムの表面に微細な傷を付けて開封し易くした構成、
(c) フィルムの開封部に開封用テープを装着するように
した構成、等がある。
成では、中間層が一つ増えて材料費やラミネートのため
の加工代が高くなる。また、中間層に一軸延伸フィルム
を介在させているが、この一軸延伸フィルムは、強度面
で余り寄与するものとはなっていない。前記(b) に係る
構成では、表基材フィルムに微細な傷を付けて開封し易
くしても直線カット性は基材の特性に支配される。ま
た、微細であっても表面に傷を付けるので、強度面での
不安がある。
よりコスト高となり、また生産性も不良となる。そこ
で、本発明は、優れた易裂性と直線カット性を有すると
共に、充分な強度も備えた易裂性フィルム及びこの製造
方法を提供することを目的とする。
裂性フィルムは、ナイロン6(Ny6)を55〜85重量部
及びメタキシリレンアジパミド(MXD6)を15〜45重
量部含有する(但し、Ny6+MXD6=100 重量部)
と共に、両者の270℃、剪断速度102sec-1での溶融粘度
の比(ηMXD6/ηNy6)が0.2〜10.0であり、かつMD方
向(フィルムの移動方向)及びTD方向(フィルムの幅
方向)共に2.8倍以上の倍率で延伸されたものである。
前記MXD6の化学式を下記の化1に示す。
は、易裂性と直線カット性が劣るようになる。また、前
記MXD6が60重量部より多い場合には、衝撃強度が大
幅に低下して実用性に乏しくなる。前記溶融粘度の比
(ηMXD6/ηNy6)が前記範囲を外れると、易裂性と直
線カット性が著しく低下する。
を用いて測定できる。次に、本発明に係る易裂性フィル
ムの製造方法は、Ny6を55〜85重量部及びMXD6を
15〜45重量部含有する(但し、Ny6+MXD6=100
重量部)と共に、両者の270℃、剪断速度102sec-1での
溶融粘度の比(ηMXD6/ηNy6)が0.2〜10.0である原料
を混合し、混合物を溶融押し出しした後、冷却した原反
フィルムをMD方向及びTD方向共に2.8倍以上の倍率
で延伸することを特徴とする。
えば二軸混練機で両原料を溶融混練して作製した混練ペ
レットでも、又は各原料ペレットをブレンダーで混合し
た混合ペレットでもよい。前記原反フィルムは、MD方
向及びTD方向共に2.8倍以上で延伸するが、好ましく
は3.0倍以上とする。延伸倍率が2.8倍より小さい場合に
は、易裂性と直線カット性が劣るようになる。また、衝
撃強度が低下して実用性に問題が生ずる。前記延伸は、
チューブラー法による同時二軸延伸により行うのがよ
い。
必要な添加剤を適宜添加することができる。このような
添加剤として、例えばアンチブロッキング剤(無機フィ
ラー等)、はっ水剤(エチレンビスステアリン酸エステ
ル等)、滑剤(ステアリン酸カルシウム等)を挙げるこ
とができる。
(MXD6)をそれぞれ60重量部及び40重量部の割合で
混合したものを二軸混練機で溶融混練し、溶融物をスト
ランド状に押出した後、水で急冷し、その後ロータリー
カッターで裁断して混練ペレットを作製した。
産(株)製ナイロン6〔UBEナイロン 1022 FD(商品
名)、数平均分子量22000〕であり、この270℃、剪断速
度102sec-1での溶融粘度ηNy6は7100poise である。ま
た、前記MXD6として使用したものは、三菱ガス化学
(株)製メタキシリレンアジパミド〔MXナイロン6007
(商品名)、数平均分子量25000〕であり、この270℃、
剪断速度102sec-1での溶融粘度ηNy6は6000poise であ
る。従って、両樹脂の 270℃、剪断速度102sec-1での溶
融粘度の比(ηMXD6/ηNy6)は0.85である。
入し、 270℃で溶融混練した後、溶融物を直径90mmのダ
イスから円筒状のフィルムとして押し出し、引き続き水
で急冷して原反フィルムを作製した。次に、この原反フ
ィルムを一対のニップロール間に挿通した後、中に気体
を圧入しながらヒータで加熱すると共に、延伸開始点に
エアーリングよりエアーを吹き付けてバブルに膨張さ
せ、下流側の一対のニップロールで引き取ることによ
り、チューブラー法によるMD方向及びTD方向の同時
二軸延伸を行った。この延伸の際の倍率は、MD方向及
びTD方向共に3.0 倍であった。次に、この延伸フィル
ムをテンター式熱処理炉に入れ、210℃で熱固定を施し
て本実施例に係る易裂性フィルムを得た。
撃強度(フィルム・インパクト)を測定し、また直線カ
ット性を評価した。それらの結果を下記の表1に示す。
前記衝撃強度の測定は、東洋精機(株)製のフィルム・
インパクト・テスターを使用し、固定されたリング状の
フィルムに半円球状の振り子(直径1/2 インチ、重量30
kg-cm )を打ち付けて、フィルムの打ち抜きに要した衝
撃強度を測定することにより行った。そして、衝撃強度
が4500kg・cm/cm 以上を○、4500kg・cm/cm 未満を×と
して評価した。この衝撃強度が4500kg・cm/cm より小さ
くなると、表基材としても性能が低下してゆき、液体包
装用基材としての実用性が乏しくなる。
した。即ち、20cm幅のフィルムに2cm間隔で切れ目を入
れ、これらの切れ目に沿ってフィルムを引き裂いた後、
フィルム片の他端の幅Weを測定し、元の間隔Wsとの偏
差αを下記の通り求める。 α=〔(Ws −We )/Ws 〕×100
い、その平均値のα(%)が±10%未満のものを◎(直
線カット性が非常に良好)、±10%≦α≦±30%のもの
を○(直線カット性が良好)、α(%)が±30%を越え
るものを×(直線カット性が不良)として評価した。ま
た、フィルム片の8割以上が±10%≦α≦±30%である
が、2割近くが±30%≦α≦±40%であるものを△(直
線カット性が若干不安定)とした。α(%)が±30%を
越えるとフィルムを真っ直ぐに切ることが困難になる。
なお、表1の総合評価の欄で、◎は非常に良好、○は良
好、×は不良をそれぞれ示す。
溶融粘度を表1に示すように変えて、実施例1と同様の
製造工程により実施例2〜6に係る易裂性フィルムを得
た。各実施例に係る易裂性フィルムについても、実施例
1と同様に、衝撃強度を測定し、直線カット性を評価し
た。それらの結果を表1に示す。
溶融粘度を表1に示すように変えて、実施例1と同様の
製造工程により比較例1〜5に係るフィルムを得た。各
比較例に係るフィルムについても、実施例1と同様に、
衝撃強度を測定し、直線カット性を評価した。それらの
結果を表1に示す。
は、Ny6を55〜85重量部及びMXD6を15〜45重量部
含有すると共に、両者の270℃、剪断速度102sec-1での
溶融粘度の比(ηMXD6/ηNy6)が0.2〜10.0であり、か
つMD方向及びTD方向共に2.8倍以上の倍率で延伸さ
れたものであるため、いずれも衝撃強度が4650kg・cm/c
m以上と高い衝撃強度を有し、また直線カット性も良好
か非常に良好であることがわかる。一方、比較例1に係
るフィルムは、Ny6とMXD6の組成比は本発明に係
る範囲内であるが、溶融粘度の比(ηMXD6/ηNy6)が1
0.0を超えているため、衝撃強度及び直線カット性が不
良である。
D6の組成比は本発明に係る範囲内であるが、ηMXD6/
ηNy6が0.2より小さいため、衝撃強度は充分であっても
直線カット性に劣っている。比較例3,4に係るフィル
ムは、ηMXD6/ηNy6は本発明に係る範囲内であるが、
Ny6とMXD6の組成比が本発明に係る範囲外である
ため、衝撃強度は充分であっても直線カット性に問題が
ある。比較例5に係るフィルムは、Ny6のみよりなる
フィルムであるため、衝撃強度は充分であっても直線カ
ット性が不良である。
造方法によれば、優れた易裂性と直線カット性を有する
と共に、充分な強度も備えたフィルムが得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ナイロン6(Ny6)を55〜85重量部及
びメタキシリレンアジパミド(MXD6)を15〜45重量
部含有する(但し、Ny6+MXD6=100 重量部)と
共に、両者の 270℃、剪断速度102sec-1での溶融粘度の
比(ηMXD6/η Ny6)が0.2〜10.0であり、かつMD方向
(フィルムの移動方向)及びTD方向(フィルムの幅方
向)共に2.8倍以上の倍率で延伸された易裂性フィル
ム。 - 【請求項2】 ナイロン6(Ny6)を55〜85重量部及
びメタキシリレンアジパミド(MXD6)を15〜45重量
部含有する(但し、Ny6+MXD6=100 重量部)と
共に、両者の 270℃、剪断速度102sec-1での溶融粘度の
比(ηMXD6/η Ny6)が0.2〜10.0である原料を混合し、
混合物を溶融押し出しした後、冷却した原反フィルムを
MD方向(フィルムの移動方向)及びTD方向(フィル
ムの幅方向)共に2.8倍以上の倍率で延伸することを特
徴とする易裂性フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29795593A JP2833980B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 易裂性フィルム及びこの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29795593A JP2833980B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 易裂性フィルム及びこの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07148839A true JPH07148839A (ja) | 1995-06-13 |
JP2833980B2 JP2833980B2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=17853255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29795593A Expired - Lifetime JP2833980B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 易裂性フィルム及びこの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2833980B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100839327B1 (ko) * | 2003-12-31 | 2008-06-17 | 주식회사 효성 | 직선 커트성이 우수한 이축 연신 폴리아미드 필름 및 이의제조방법 |
WO2013094414A1 (ja) * | 2011-12-20 | 2013-06-27 | 出光ユニテック株式会社 | 易裂性延伸フィルムおよびその製造方法 |
-
1993
- 1993-11-29 JP JP29795593A patent/JP2833980B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100839327B1 (ko) * | 2003-12-31 | 2008-06-17 | 주식회사 효성 | 직선 커트성이 우수한 이축 연신 폴리아미드 필름 및 이의제조방법 |
WO2013094414A1 (ja) * | 2011-12-20 | 2013-06-27 | 出光ユニテック株式会社 | 易裂性延伸フィルムおよびその製造方法 |
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---|---|
JP2833980B2 (ja) | 1998-12-09 |
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